292: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:23:09.15 ID:+LYcw3sno
「意外だったか?」
「……ちょっと、だけ」
「……そうか」
会話が、途切れる。
大体が自分の責任だという自覚はあるけど、もしかして、ギルも緊張しているんだろうか。
沈黙に窮し、傍らのギルの顔を見上げる。
拒絶の意志はないものの、引き結ばれた口元。
そこでふと、その真横に垂れる、彼の髪が目に入った。
緊張状態が極限に達していたのか。
褒められて、気が動転していたのか。
少し前の出来事がよほど印象深かったのか。
私は、それに右手を伸ばしていた。
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