286: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:10:50.39 ID:+LYcw3sno
「わぁ……!」
思わず、感嘆の声が漏れる。
台に固定されていたのは、鈍い輝きを放つ、青紫の槍型神機だった。
電灯に照らされる、黒く縁どられた刃の眩さに、私の目はたちまち惹きつけられる。
「ギル、これもしかして、"ブラッド"の……?」
「ああ、特注品だ」
この神機パーツの形状は、間違いなく第3世代型神機のそれだ。
"血の力"がまだ稀少な体質なのもあって、私達の神機のコアに適応する神機パーツの規格は、ごく限られている。
だから、私も神機の世代を見分けられたんだけど、目の前のそれは何というか、ただ彩色しただけのようにも見えなかった。
「もちろん、変わったのは色だけじゃないよ」
リッカさんが、私の疑問を言い当てる。
「基本性能の向上はもちろん、使用者の戦闘データに基づいたチューニングも施してある」
「"血の力"の伝達効率も上がってるはずだから、"ブラッドアーツ"の負担もある程度軽減されるんじゃないかな」
「へぇ……でも、何で色まで?」
「受容体の影響だろうな」
そこに割って入ってきたのは、ギルだった。
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