285: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/26(金) 14:08:59.92 ID:+LYcw3sno
◇
見せたいものがある。
そう言って、ギルが私を連れて来たのは、神機の整備室だった。
神機使いが出撃しない間、神機はここで定期的なメンテナンスを受ける。
それは現時点で所有者のいない神機も同様で、
室内では可動式の整備台に寝かされた膨大な数の神機が、専用マニピュレーターによる整備を受けていた。
整備班の人間が作業にあたる中、その第一班班長である、楠リッカが私達に声をかける。
「やあ、やっと来たね」
「すまん、遅くなった」
「いいよ、今はそんなに忙しくないし。それに……」
頬の煤を厚手の作業手袋で拭い、リッカさんは右手のタブレット端末を操作する。
「待ってる間、気が済むまで調整させてもらったから」
すると、ちょうど私達の正面にあった整備台が、こちらに向けてその体を起こした。
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