270: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/19(金) 03:13:35.85 ID:FLcWsv7Mo
「……シエル、渡してやれ」
「ここで、ですか?」
「迎えが来るまで時間はある……それに、いつまでも腐らせとくもんじゃないしな」
「……わかりました」
いまいち了解を得ない会話を経て、シエルが私の方へ歩み寄る。
「隊長、これを」
彼女から受け取ったのは、シンプルな装飾で包装された小箱。
蓋を空けると、そこには、一組のヘアクリップが鎮座していた。
「これは……?」
「……君がフライアから帰ってきた後、ロミオから相談を受けたんです」
「ユノさん達との昼食会の際、サプライズとして、副隊長にプレゼントを贈りたいと」
"とりあえず今言える事だけ言っとくとだ……副隊長、次の昼食会、楽しみに待っといてくれよな!"
ラウンジでの、シエルやロミオとの不自然なやり取りが思い当たる。
今になるまで、その実態への興味は頭の隅に追いやられていた。
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