268: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/19(金) 03:06:07.02 ID:FLcWsv7Mo
「……ふふ」
他愛もない、いつものやりとり。
だけど、その光景が、ひどく懐かしく感じられて。
この日常にまた戻ってこれたのが嬉しくて、シエルと共に、微笑を浮かべる。
緊張が緩まったところで、私は姿勢を改めた。
「……皆、信じてくれて、ありがとう」
「何の話だ?……ま、今日少しは喋り過ぎちまったかな」
「いつかの誰かの言葉を借りるなら、今回が隊長の向き合う番だった……ただ、それだけです」
「……隊長、その、頬は痛みませんか?流石に加減するわけにはいかなかったので、必要なら手当を……」
「大丈夫。むしろ、何もされない方が怖かっただろうから」
「そうそう、シエルちゃんがビンタしてくれたおかげで、私達も普通に話せたしね!」
シエルにかけた笑顔のまま、ナナが私の方を向く。
「前は言えなかったんだけどね、私、"ブラッド"や極東のみんなと一緒に頑張れるのが隊長らしさだと思ってるんだ」
「私、らしさ……」
「だから隊長がまた隊長らしくなってくれて、よかったよー!」
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