【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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138: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/23(水) 01:16:36.92 ID:+IcfBHrRo


 前線基地跡、第4ゲート付近。
まだ神機使いが対アラガミ戦力の中心となっていなかった頃、世界の各地には、連合軍によって建造された前線基地が稼働していた。
それも現在では悉く廃棄され、クレーターに建造物の倒壊、止まぬ火の手と、アラガミの傷痕が色濃く残された廃墟となっている。
しかしながら、当時の基準としては破格の、堅牢かつ複雑な基地の内部構造は現在も機能しており、
こうした支部の最終防衛ラインとして生き続けている。
その通路の一つを、我が物顔で闊歩する一団があった。

群れの中心に君臨するは、戦車型の重装アラガミ。
クアドリガ種と呼ばれるこのアラガミは、全身に無機的な装甲を纏い、側部には一対のボックス状の器官を背負った、
巨大な体躯の装甲馬だ。
その前脚は戦車のキャタピラを模したものでありながら、節ごとにぶつ切りにされ、四足歩行に用いられており、
本来の役割に全く即していないという事実から、あくまで単なる捕喰対象として喰らった、人間の近代兵器の面影にすぎない事が窺える。
本体正面には頭蓋骨から肋骨にかけた人体骨格を模した生体器官が位置しており、胸部には大きな盾のような装甲が配されている。

そして、その戦車型に付き従う、甲虫のような殻と角を持った、二本足の小型アラガミの集団。
ここから先の、鳥かごの中に詰まった餌を求め、奴らが歩を進める中、それらが発することのない、くぐもった破裂音が鳴り響いた。
破裂音は一つ、また一つと増えていき、それを聞き届けた小型アラガミが、次々に死骸として横たわっていく。
近代兵器を取り込んだアラガミらしく、索敵能力も発達している戦車型は、即座に音の発生源を見定めた。
アラガミから見て北東の方角、半ば崩壊した施設の頂。
そこにあるのは、狙撃銃身に換装した銃形態の神機を構えた、私の姿だった。



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