132: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/18(金) 00:24:26.20 ID:Wv5mRpTq0
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あれからまた日を置き、特に問題もないまま、フライアでの昼食会が開始された。
結局ロミオの内緒話の全容は知れなかったばかりか、ナナやギル、それにジュリウスにまで秘密の共有は広がっていたようで、
私は若干の疎外感を覚えつつも、この日を迎えることとなった。
会場はフライアの庭園。
高層から青空や遠景が望める、開放的な全天ガラス張りの囲いに、嘗て世界に存在していた野原と見紛うような、
人工の自然に溢れた環境での食事は、ジュリウスが言うところの、ピクニックを彷彿とさせる。
"ブラッド"とユノ達とで改めて挨拶を交わしたところで、ユノが話を切り出す。
「改めて、サテライトへの支援の数々、ありがとうございます」
「"黒蛛病"患者の収容だけでなく、アラガミ装甲壁の改修まで……本当に、感謝してもし足りないぐらいです」
「いえ、私達は"ブラッド"として、すべき事をしているまでです……むしろ至らない事があれば、その時はどうかご叱咤ください」
「ユノさんもジュリウスも堅すぎだってー!親睦を深めるための昼食会なんだからさぁ」
どうにも生真面目な2人の間を、ロミオがすかさず取り持つ。
こうした、相互のコミュニケーションを円滑にするための行動はロミオの得意分野だけど、
憧れのユノにも問題なく接していけている辺り、2人の様子を見て冷静になれた部分もあるんだろうか。
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