124: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/08(火) 22:38:08.93 ID:FK+Mc0HM0
「……正直言うとさ」
「あなたが来たばかりの頃は、"ブラッド"なんて温室育ちのエリートで、肩書きだけのくせに……って決めつけてたの」
「だから、"ブラッド"なんかに負けるもんか!って思ってた」
「だって、ここを守るために血を流して戦ってきたのは私達極東支部の、普通の神機使い達だもん……!」
エリナの意見は、もっともだと思う。
以前、外部居住区市民とのつながりが深いコウタさんの計らいで、彼と共に外部居住区を見て回ったことがある。
現在の外部居住区は活気ある町並みになっているけど、3年前、コウタさんが第一部隊の隊員として活動していた頃には、
ここも人類の終わりなき抵抗に希望を見出せない人々の、絶望と諦観の渦巻く地帯になっていたという。
もちろん希望は捨てず、"アナグラ"の神機使い達を支持する人もいたけど、当時ではそれも一部の人達だけだった。
……私が父の付添で訪れた、本部の外部居住区と同じ。
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