提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
1- 20
243: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2016/04/10(日) 23:11:41.99 ID:fna7Hy4H0

――射撃訓練場――

瑞鶴「ねぇ、加賀」

加賀「何かしら」

瑞鶴「今日って長門さんと演習するんでしょ、休んでなくていいの?」

加賀「まさか本気でそんなことを聞いているのではないでしょうね」

瑞鶴「本気で聞いてるわよ。いくら2体1でも相手は長門さんよ。疲れた状態で勝てるの?」

加賀「ただ勝つだけなら、間宮でアイスクリンでも頬張ってから臨むべきでしょう」

瑞鶴「でしょ?」

加賀「しかし、ただ演習に勝つことは目的ではありません。いつ出撃しても良いように、かと言って訓練をおろそかにするわけでもなく。平常心のまま臨み、そして勝つことが目的です」

瑞鶴「だけど」

加賀は射位から下がり、弽を取り外す。

加賀「劇の稽古の時、赤城さんはあなた達を残して先に沈みはしないといいましたが、私は違います」

瑞鶴「……え?」

加賀「私が先駆けます。私が矢面に立ちます。沈むときは私からです。ですが必ず敵勢力は削り取ります、ただでは沈みません」

その眼はただただ恐ろしい光を灯していた。

加賀「その時はあなたが決着をつけなさい」

瑞鶴「や、やだ! 何で加賀が沈まないといけないのよ」

加賀「最近、あなたのことを甘やかしすぎたかしら。五航戦、私達がどういった存在かを言ってみなさい」

瑞鶴「深海悽艦の脅威から皇国を護るための兵器よ」

加賀「そうよ。わかっているようね」

瑞鶴「けど」

加賀「はぁ。どうしようもないわね。いつか私も轟沈する時が来るでしょう。ですが、今日ではないですし、明日でもありません。それは深海悽艦を最後の1盃に至るまで沈めきった時です」

勝手を瑞鶴の頭に置きながら続ける。

加賀「人のことをとやかく言う前に、まずはあなたが頑張りなさい」

瑞鶴「わかったわよ、もう!」

怒る瑞鶴、口の端で笑う加賀。

瑞鶴「……ねぇ、今日も勝てるんだよね」

加賀「安心なさい。鎧袖一触よ」





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
403Res/357.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice