747: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/10/11(火) 01:20:16.30 ID:i8/dHQWr0
ヴラド三世への『竜の子の刻印』の移植。それは何も滞ることなく成功した。
刻印の発動にも問題なし。発動には処女の血が必要であるという点には多少顔を顰めたが、必要なこととして彼は割り切る。
ただ一つ誤算だったのは、刻印の効果は直ぐに目に見えた形で現れるものではなかったことということだ。
スカーレット家の見立てでは、完全に体が組み変わるまでには最低でも一年の月日を要する。
しかもそれは、刻印を常時発動し続けた場合のこと。そのためには、彼は毎日血を飲み続けなければならない。
ただその事実を知って尚、ヴラド三世の決意は揺るがなかった。
血を飲み続けるという下賤な行為。それを行う覚悟をしてでも、彼は国を守りたかったのだろう。
だが、彼の願いはある意味最悪の形となって成就されることになる。
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