732: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/09/20(火) 00:00:35.54 ID:SvFSZngE0
もしも妹が両親の死の真実を知ったとしたら、十字教を相手に復讐しようとするだろうか。
もしも妹が一族の魔術を知っていたとしたら、自身と一緒にこの場で戦っていただろうか。
あり得たかもしれない未来。しかしそのことを考えるのは無意味だし、してはならないことだ。
フランドールから魔術を隠し、偽りの両親の死を教えたのはレミリア自身なのだから。
妹が魔術から身を守れなくなってしまったのは、他ならぬ自分の責任。
だから彼女はどんな存在が相手でも、どんな手を使ってでも無力な妹を守りきらなければならない。
それがレミリア・スカーレットの贖罪。
大切な肉親を欺いてしまった罪を償うための、彼女に残された唯一の手段だった。
レミリア「だから、あの子を護れるのは私だけ。 あの子に危害を加える奴は、神様だって許さない」
レミリア「十字教だろうが何だろうが知ったことか……誰だろうと挽き潰してやる……」
レミリア「私達に楯突けばどうなるのか、思い知らせてやるッ!」
レミリアは再び立ち上がる。目の前の敵を駆逐せんが為に。
そうしなければ、己に課せられた十字架に押し潰されてしまうから。
例えそれが自身を死地に追いやる行動であったとしても、彼女にはもう選択肢が残されていないのだ。
手足が潰れたとしても、彼女が戦いを止めることは決してないだろう。
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