232: ◆c4YEJo22yk[sage saga]
2016/04/07(木) 12:57:41.75 ID:f81bwybh0
――その時、観葉植物の枝が、志保のビキニの紐に引っかかった。
そして、はらりと水着が落ちる。
彼女の真っ白な胸と、その薄桃色の先端があらわになった。
「えーと、こういうハプニングが起きないかって心配だったんだよ。あはは……」
なんとか笑ってごまかそうとする俺。
志保は数秒間、状況が飲み込めずにぽかんとしていたが、
「きゃああああああああああああああっ!!」
盛大に悲鳴を上げると、両手で胸を隠した。
彼女の顔は耳まで真っ赤に染まり、目の端には涙が浮かんでいる。
そして俺をキッと睨みつけると、
「み、見ないでくださいっ! プロデューサーさんのエッチ! 変態っ!! うわーんっ!!」
そう叫びながら、更衣室の方へ走り去っていった。
ひとりでその場に残された俺は、思わず頭を抱える。
「わざとじゃないけど見てしまった……。志保には悪いことをしちゃったなあ……」
何となくだけど、志保ってこういうハプニングについては結構引きずるタイプな気がする。
まあ、本番中の出来事じゃなかっただけまだ良かったけど……。
「はあ……無事にイベントが終わったと思ったのに、一難去ってまた一難か」
これをきっかけに、志保との関係がギクシャクしてしまったらどうしよう。
面白い絵本でもプレゼントして、謝ったら許してくれるだろうか。
気難しい十四歳の少女をプロデュースしていると、いつも心配事が尽きないのだ。
おわり
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