柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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472: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:19:46.31 ID:HfYWLYgWO
環がその姿勢のまま跳び上がり、そして空中で反転。
反転の瞬間、ジュウは本能的に腕を離して床の上を転がった。
環はお構いなしにそのまま床に膝を叩き込む。
鉄板仕込みの床板がすさまじい音をたてて破壊される。
しかし、ジュウには驚愕している時間すら惜しい。
ジュウが起き上がって姿勢を立て直すよりも早く、環の追撃が迫る。
凄まじい速度で繰り出される手刀は、しかし、左腕一本のみ。
対するジュウは、両腕でガードするのが精いっぱいだった。
飛びずさっても、それ以上の速度で追撃され、もう後がないことはわかりきっていた。
ならば、前に出るしか道はない。
ジュウは覚悟を決めると防御を捨てて、一歩前に踏み出す。
拳を固く握り、鳩尾めがけてアッパー気味に振り上げる。
全力の一撃。
急所を狙い、何の躊躇もない攻撃。

「三本かな」

相手が防御してくれれば、あるいはしてくれなくても、一撃入れられれば何かが変わるような気がした。
円に太刀打ちできなかった自分。
井原の憎悪から、雪姫に助けられた自分。
そして――いつも守られてばかりの自分。



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