柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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473: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:20:15.93 ID:HfYWLYgWO
そこからも一歩踏み出せる気がした。
ジュウの拳は止まっていた。
――否、止められていた。
武藤環の、たった三本の指先で。
止められている今もなお、ジュウは力を抜いていない。それでも、1ミリも前に拳が進まない。

「じゃあ、私の番ね」

瞬間、ジュウは背中と腹に同時に衝撃を感じた。
絶息し、何が起きたのか全く分からない。
崩れ落ち、床に頭をぶつけて、ようやく自分が壁に叩きつけられたのだと理解する。
全身に力が入らず、意識が徐々に朦朧としていく。
駆け寄る光の表情に隠れて、環の顔は見えなかった。


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