柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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404: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/28(金) 15:39:12.74 ID:yEOjnOa9O

挑発に井原の意識が向く。
そこにいたのは当然、斬島雪姫。
カッターナイフの刃を鳴らしながら、雪姫は井原に対して挑発を続ける。

「ブサ男」

「は?」

「誰が誰を手籠めにするって?」

雪姫は自分より身長の高い井原を見下すように顎を上げ、鼻の頭を中指で上に持ち上げる。

「私は、豚に喰われる趣味はねえよ」

「このクソアマ――」

「――雪姫!」

どうにか走れるようになったジュウは、雪姫と井原の間に立ちふさがるように拳を構える。
否、構えようとしたが、次の瞬間には背中を地面に強打していた。
足が竦んだわけでも、井原の攻撃を受けたわけでもない。

「柔沢」

ジュウを地面に投げ転がしたのは、他でもない雪姫だった。
受け身をとる暇も与えられなかったジュウはほとんど絶息状態となって、井原の攻撃の痛みも併せて視界が眩む。
その中で、聴覚だけは辛うじて機能を保っていた。

「――――――」

雪姫のつまらなそうな言葉が、何よりもジュウには堪えた。



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