柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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372: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:24:18.80 ID:bASNl0Z+O

機械的な作りで、一目で義肢とわかる。
装着者自身の肌と同じ様にしか見えない星?製とは全く異なる作りだ。

「……何が言いたいの、紅くん?」

「持ち主の証言では、これは星?製らしい。心当たりはあるか?」

絶奈は真九郎を暫く見上げていたが、やがて無言で携帯をひったくるとアルコールを呷りながら眺める。
酔いが回っているのかわざとなのか、口の端からアルコールが零れて胸元に溜まっていく。
それが更に溢れるころになって、ようやく携帯を投げ返してきた。

「こんな粗悪品と星?製を一緒にしないでほしいわ」

ふん、と鼻を鳴らす絶奈。
家から離れてもなお、その身体を構成する戦闘用義肢はそれぞれが一級品――門外不出の《星?》製だ。
裏十三家に連なる《星?》は、代々義肢の技術を受け継いできた一族だ。
義手、義足に限らず人体のあらゆる臓器を機械化している。
もちろん絶奈も例外であるはずがなく、その全身が星?製。
それでいて生理もあるし、妊娠、出産までできるのだから、現代技術の何世紀先を進んでいるのか。
不良の男が震えながら白状した際、かつてその性能の前に倒れた真九郎も当然疑問を抱いた。
この程度の完成度で《星?》を名乗るわけがない、と。
しかし、問題の本質はそこではない。

「問題は……素人が《星?》の名前を知っているってこと、です」




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