371: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/17(月) 23:23:51.66 ID:bASNl0Z+O
驚愕したのは、またもや男の方だった。
見開いた瞳に映る相手の姿が、あまりにも衝撃だったのだ。
真九郎は防御すらしていなかった。
先ほどまでと全く同じ姿勢で、微動だにしなかった。
空中でバランスを崩し、受け身も碌に取れずに床に落下する男。
無様にもしりもちをついた男は、ついに本当の意味での実力差を思い知る。
「その脚――」
呟くようにして腕を伸ばし、男の足首を掴んで立ち上がる。
いとも簡単に逆さ吊りにされた男は情けなく短い悲鳴を漏らす。
「――どこで手に入れた?」
鬼を思わせるその気迫に、男は気絶を堪えるので精一杯だった。
〜〜
「紅くんお帰り〜」
「話がある、星?絶奈」
いつも通り真九郎の部屋で消毒用アルコールを呷っている女に、真九郎は携帯電話を突き付けた。
画面に映っているのは先程の男の脚の写真だ。
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