柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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342: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 20:56:57.84 ID:V014Qou/O
全身を硬直させて、人形のように白い肌がどんどん赤く染まっていくのがわかる。
ジュウにとってそんな雨の反応は非常にレアだった。
そして、今日の雨の格好も。
少し丈の大きいニット地のセーターに、スキニージーンズを履いている。
セーターの白と黒い髪が対照的でよく映える。
いつも制服のスカート姿しか見ていないので、スキニーも印象的だ。
腕にはマフラーとグレーのコートを抱えている。
全体的に冬っぽい格好で、これから更に寒くなるのに合わせて揃えたのだろうか、あまり着古したようには見えなかった。
それに、雨が化粧というのも意外だった。
もともと綺麗な髪や透き通るような肌をしているし、今まで何度か出かけたときにはそんな様子はなかった。
今日も本当にうっすらとしているぐらいで、普段は色素の薄い唇が淡く染まっているせいでジュウも漸く気が付いたぐらいなのだが。
なんというか、雨であって雨でないような、云うなれば、気合が入っている、と評すればいいのか。
光もファッションに目覚めたようだし、姉妹揃って嵌っているのだろうか。
あるいは、光が雨に勧めでもしたのか。

「変、ではありませんか……?」

「え?」

「ぁ……」

雨は、しまった、というふうに所在無く手が動き、ジュウの視線から逃れるように顔を逸らした。
長い髪によってほとんど隠された顔のうち、ジュウには赤く染まった頬だけが見えた。




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