591: ◆S0mvz1PntgQY[saga]
2016/09/20(火) 04:45:33.91 ID:hFhRzfxk0
「え、えぇ……今になってそんな重大なこと……」
久美子のショックが大きい。軽く背中をさすってやる。
「社長が、本当に、今回のライブと…… あと事務所をね、大事にしてるって解ったワケ」
「それは解るけど」
「だから、ワタシも礼子さんのコト、ちゃんと支えたい、と。思ったのよ」
頷く私。の横をすり抜けて、久美子が愛結奈の手を取る。
「愛結奈」
「う、うん?」
「私、私っ…… やる。やるわ。任せて。貴女の覚悟を台無しになんて、絶対しない」
熱っぽく語る久美子の目は、燃えていた。そう、意外と熱血タイプというか、根が単純というか。
「それに、気付いたのよ。練習で、あんなに無様を晒したんだから、もう怖くないわ。キレイな私を見せてやるんだ」
「フフッ、ありがと。……千奈美は、何か誓いの言葉みたいなもの、ないの?」
話題を振られた。一つ首を傾げて考えてみる。
「余裕よ……ってことは、ないか」
「ないの!?」
「でも、ま。やってみせるわよ。無様を晒したくはないし、それに……私をここに立たせてくれた人たちに、その選択の正しさを示したい」
「いいわね。それでこそ、ワタシのパートナーたち! ……なんてね♪」
っていうか、負けず嫌いなのよ。アイドルだから。
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