男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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702:名無しNIPPER[saga]
2016/02/20(土) 21:24:20.66 ID:bcgHFL1Ko

男「……セイバー…っ!」

店員「良かった、二人とも無事みたいですね」


そう言った彼女は静かに赤い両手剣を、視線と共に一点に向けた。

その先に視線を巡らせるより先に、近くから聞き慣れた声が微かに聞こえた。

見れば俺の傍に同じく何が起きたのか把握出来ずにいる主任が座り込んでいる。


男(……今の一瞬で何が起きたんだ)

主任「…………」

主任「ヒャド系の、呪文……」

男「え?」

主任「周りを見て……!」


驚愕する主任に言われ、俺は周囲の惨状に気付く。

電柱か何かだと思っていた白い柱が、何本も俺達三人を囲む様に突き立っていたのだ。

それは巨大な氷の杭。

一本一本に籠められた破壊力と、それが撃ち出された速度は全く俺が認識出来なかった事から想像はつく。

かつてない強敵、しかし俺にはそのヒャド系の呪文を撃った者が誰なのか分かっていた。

主任の話を聞いてから幾度となくその存在はチラついていた。

ただ、『向こうは此方に興味を持っていなかった』だけで一度も遭遇……或いは接触が無かったに過ぎない。


男「……まさか……」


主任「『エビルマージ』!!」


八魔将の一人、エビルマージ。

緑衣の魔導師がその姿を現していた。





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