忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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412: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2015/02/01(日) 00:32:34.39 ID:sef3L+Kl0
委員長「まったく……でも」チラッ

忍「――あ」ハッ

忍「委員長……ごめんなさい」

忍「私、ちょっと――理性が大変だったもので」

陽子(な、何を言ってるんだシノ……)

綾(普段のシノのボケとは何か違うわ――『天然』というより『素』というか)


委員長「……まぁ、無理もないわね」

委員長「あんな状況になったら、誰だってそうなると思うし」

忍「――委員長」

委員長「……ただ」


委員長「少し、カータレットさんにも気を配ってあげたほうがいいわ。先に下校したんだけど……さっき戻ってきた時、どこか物悲しそうな表情をしていたから」








 ――木枯らしが吹いていた。
 晩秋の寒さに見を震わせながら、私はゆっくりと「彼女」の家に向かって歩いていた。
 今日、おじさんはいないらしい。
 というわけで、私たちは二人きりでお泊り会ということに――


(……何年ぶりだろう)


 あっちにいた頃、私たちはシスターのように過ごしていた。
 家族ぐるみの付き合いで、本当に血の繋がったきょうだいのように……。


 私は、彼女の泣いた姿を見たことがある。
 シノたちがビックリしたのは無理もない。今日、初めてそういう姿を見たのだろうから。
 ただ、彼女だって普通の女の子だ。笑っていることが多くても、泣くことだってある。


 シノたちの知らない彼女の姿を、私はよく知っている。
 だからこそ、私は困っている。
 私は、今日のシノじゃないけど、誰よりも彼女のことをわかっている自信がある。
 ……だから。


(――シノ)


 私は、「好き」だよ。 
 ずっと一緒にいたいと思ってるよ。
 ――でも。



 それは、私だけじゃ叶えられないことなんだよね……?



 笑顔を作ろうとしても、なかなか作れない。
 会うまでには何とか形作れると思ったけど……仕方ない。
 マンションの前に着いて、私は彼女に電話をかける。
「着いたら電話をして」と、言われていた。



 二言三言の会話の後で、私は携帯電話を切る。
 そして、待つこと数秒――


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