忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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374: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2014/12/22(月) 00:32:32.01 ID:c4dYWrVV0
 

 ――AM12:00


「それじゃ、休憩ー!」


 ……あ。
 どうやら、一旦おしまいのようです。
 パンパンと手を叩く委員長の姿も、やりきったという充実感でいっぱいのように思えます。
 ――当然、私も。


「や、やっと……終わりなのね」
「お疲れ様、綾ちゃん」


 声を震わせながら言う綾ちゃんに、私は笑いながら返しました。


「今日は凄かったです、綾ちゃん。本当に、間違いなく『変わった』と思います!」
「……あ、ありがとう。でも、シノ」


 はしゃぎながら言う私に対して、綾ちゃんはどこか複雑そうでした。


「あ、あなたは……その」
「あっ! 甘味処班のお二人も!」


 今度は甘味処班の方へと目を向けて、私はそう口に出していました。
 陽子ちゃんもアリスも、やり遂げたという感じで、こちらへと向かってこようとしています。
 私は、そちらへ視線を転じながら、お二人の姿を待っていました――







 ――「その」の後、何を言おうとしていたのだろう。
 考えなしに私の口から飛び出した言葉に、当の私自身が驚いてしまった。


 とはいえ、具体的な内容なんてどうでもよかったのかもしれない。
 当然、さっきのことについて聞こうとしていたに決まっているのだから。


 相手の男子生徒は、シノの連絡先を知らない。
 つまり、シノが連絡しない限り、よほどのことがない限り二人はもう接触しない――


(……どうして)


 さっきの、やるせない気持ちが、また蘇る。
 どうしてシノなんだろう、と。
 仮にシノが正真正銘の「女の子」なら、私はこんなことは考えなかったはずだ。
 この行き場のない思いに、私はどう対処すればいいのだろう……。


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