忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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◆jOsNS7W.Ovhu
[saga]
2014/12/22(月) 00:32:32.01 ID:c4dYWrVV0
――AM12:00
「それじゃ、休憩ー!」
……あ。
どうやら、一旦おしまいのようです。
パンパンと手を叩く委員長の姿も、やりきったという充実感でいっぱいのように思えます。
――当然、私も。
「や、やっと……終わりなのね」
「お疲れ様、綾ちゃん」
声を震わせながら言う綾ちゃんに、私は笑いながら返しました。
「今日は凄かったです、綾ちゃん。本当に、間違いなく『変わった』と思います!」
「……あ、ありがとう。でも、シノ」
はしゃぎながら言う私に対して、綾ちゃんはどこか複雑そうでした。
「あ、あなたは……その」
「あっ! 甘味処班のお二人も!」
今度は甘味処班の方へと目を向けて、私はそう口に出していました。
陽子ちゃんもアリスも、やり遂げたという感じで、こちらへと向かってこようとしています。
私は、そちらへ視線を転じながら、お二人の姿を待っていました――
――「その」の後、何を言おうとしていたのだろう。
考えなしに私の口から飛び出した言葉に、当の私自身が驚いてしまった。
とはいえ、具体的な内容なんてどうでもよかったのかもしれない。
当然、さっきのことについて聞こうとしていたに決まっているのだから。
相手の男子生徒は、シノの連絡先を知らない。
つまり、シノが連絡しない限り、よほどのことがない限り二人はもう接触しない――
(……どうして)
さっきの、やるせない気持ちが、また蘇る。
どうしてシノなんだろう、と。
仮にシノが正真正銘の「女の子」なら、私はこんなことは考えなかったはずだ。
この行き場のない思いに、私はどう対処すればいいのだろう……。
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