忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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◆jOsNS7W.Ovhu
[saga]
2014/12/22(月) 00:30:56.73 ID:c4dYWrVV0
「……シノ、が」
「わ、私が、しっかりしない、と」
私の大切な友達は、どうやらショックから立ち直れてはいないらしい。
まぁ、無理もない。
恐らく、アリスと綾で受けているショックの質みたいなものは違うんだろうけど。
――そして。
「お待たせしました! カフェラテになります!」
「おお、美味そう!」
「へぇ、学祭のものにしてはなかなか凝ってるわね……」
「ありがとうございます!」
ペコリと一礼する「アイツ」は、さっきのこともどこへやら、完璧な接客をこなしていた。
お客様に対する態度も良く、こっちから見る限り笑顔もしっかりしている。
……そう、だからきっと。
(――そっか)
私とイサ姉しか気づけなかっただろう。
付き合いの長さでいえば、あの人の次くらいに長い私くらいしか。
「……ねぇ、委員長?」
「どうかした、猪熊さん?」
甘味処班のリーダーたる委員長に、私は声をかけた。
「少し、休憩してもいいか?」
「――ん、そうね」
チラッと時計を見る委員長。
次いで彼女は、店内を見回す。
そしてまた私と向き合うと、
「実は、そろそろ節目としてはアリかな、と思ってたのよ」
「……そっか」
「今、来店しているお客様が出て行かれたら、休憩にしましょうか」
委員長はそう言うと、クスっと微笑む。
「どうかした?」と私が聞くと、こう返した。
「……大宮さんのこと、心配?」
「っておいおい、委員長までそれか?」
「あなたが一番、付き合いの長いことは聞いてるしね」
笑みを浮かべながら、委員長はゆっくりと言う。
「だから、他の子が気づかないことも……気づけちゃうんでしょう?」
「……」
鋭い。
ただの「真面目系キャラ」じゃないとは前から思っていたけど、やるな。
「さ、そうと決まれば休憩までベストを尽くしましょう」
最後まで優しげな表情のままで、委員長は元の業務へと戻っていった。
「……うん」
私もそう返事をして、接客対応へと足を向ける――
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