忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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◆jOsNS7W.Ovhu
[saga]
2014/11/29(土) 02:46:55.83 ID:Kn2Q0xzu0
「もう……正直、隠すつもりないでしょ?」
「ふふっ、まぁバレたらちょっと困るし」
「バレたらバレたでいい、とか思ってるわね……」
「お客様ー! こちらに空き席がございます!」
お客様――イサ姉とお友達は、そんなことを言いながら、空いた席に案内されていく。
メイド喫茶側も含めて、店内の視線がイサ姉に集中していた。
いや、分からないでもないけどさ。というか、妥当?
「あっ、お姉ちゃん!」
イサ姉が席につくと、すかさず動き出そうとするメイド喫茶側の住人。
おいおい、こっちに来ちゃダメだろ。メイド喫茶側に、お客さんが来店してるし。
「シノ。イサ姉は、甘味処班の席だから」
「えぇ〜……陽子ちゃんはケチンボですね」
こっちに来ようとするシノの頭に、私は軽く手を載せて通せんぼする。
すると上目遣いで、シノは膨れ面をしてみせた。
うん、全く迫力がないし、むしろ……。
「――あ、後で何かおごってあげるよ」
やばい、ついドギマギとしてしまった。
正直、シノの不意打ちほど卑怯なものはないと思う。
「わぁ、本当ですか?」
「……100円くらいまでなら」
「やっぱり、ケチンボです」
私がそう返すと、シノは嬉しそうに破顔する。
そのままクルッと身を翻し、すぐさまお客さんの元へと向かっていった。
「はぁ……」
「おーい陽子ちゃーん、注文おねがーい」
私が軽く溜息をつくと、図ったかのようなタイミングで聞き慣れた声が響いた。
顔は見えないけれど、絶対ニヤニヤしてる。間違いない。
「さて、と……」
それじゃ私も、本業に戻りますか。
せめて、イサ姉に負けないくらいの笑顔で仕返ししてやろう……。
「……陽子」
「全く、あの子ったら」
……背中に感じる二人分くらいの視線は、敢えて無視。ごめんね。
「はいお客様、ご注文の宇治抹茶になります」
「わぁ、美味しそう」
「ありがとう」
私が注文品を差し出すと、さっきやって来た二人は美味しそうに飲んでくれた。
正直、高校の文化祭で出せる品物は知れたものだけれど、何か良い気分だ。
やっぱり、お祭りが好きなんだな、私は。
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