忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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278: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2014/01/09(木) 00:45:37.73 ID:5OGn1x0I0
 ……そして。


「――ほら、アリス」
「ああ、そ、そんなことっ……シノォ」


 今、目の前で展開される光景。
 その二人の友人は、お互い色っぽい表情を浮かべながら、抱きついたまま離れない。


「陽子の、バカァ……」


 で、さっきからグスッとしながら、私のすぐ近くに顔を寄せる綾。


「――なぁ、カレン?」


 綾には悪いけど、一回確認しておきたかった。


「? どうしたデスカ、ヨウコ?」


 シノたちの方へ向かったカレンが、私の方を見てキョトンとしている。
 私は、ジュースの入った缶を掲げてみせて、


「下の方に小さく、『Alcohol 3%』とか書いてあるように見えるんだけど……」


 底の部分を指し示しながら、聞いてみた。


「……アァ」


 カレンは得心がいったという表情で、ポンっと手を打った。


「Sorry……それ、パパも好きなものだったんデス」
「……つまり?」
「私が間違えて、『含まれている方』を持って来ちゃったんデス……」


 ――ああ、なるほど。

 要するに、お父さんの飲む方と間違えてしまった、と。
 まぁ、パッケージが似ていることは珍しくないのかもなー……。


「もう、陽子! 私を無視してぇ……」


 カレンと話していると、更に綾が顔を寄せてきた。
 っていうか、近い近い!


「あ、綾……一旦、引いてくれ」


 荒っぽくならないように綾の手をどかして、彼女の肩を掴み、元の場所へゆっくりと戻した。
 そんな私を綾は「うー……」と、恨めしそうに見ていた。


「ほら、アリス……顔、真っ赤ですよ?」
「あぁ、シノ! な、舐めちゃダメぇ……!」



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