忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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171: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2013/11/11(月) 01:58:12.28 ID:S2zVCSa60
「――もう、二人ともお熱いんだから」

 廊下にて、私――大宮勇は呟く。
 扉を開けると、シノとアリスが抱き合っていた。
 まるで、世界に二人だけしかいないような、おとぎ話のごとき空間。
 声をかけようとしたけれど、つい扉を閉めてしまうほどには、触れてはいけないオーラが漂っていた。


「はぁ……これからのことで、ちょっと話したかったんだけどなぁ」


 私は、溜息をつく。
 シノが、アリスやカレンちゃんとの親交を重ねることに、私は全く異存はない。
 というよりも、いも――『きょうだい』の幸せを祈ることは、当然だし。


「けれど――」


 どう、伝えるべきなのだろう?
 それとも、私が心配しすぎなのだろうか。

 社会的に見たら、男性が女性二人と過度なスキンシップを重ねているようだし。
 いや、シノのことがより明るみに出ると……

 こんな、あの子たちの幸せな関係に、障害が現れたら――


「……なんて、杞憂に終わるだろうけれど」


 こんな、愚にもつかない思考をグルグルとさせて、良いことなんてないだろう。
「悩みの9割は、現実には起きない」と、偉い人も言ってたような気がするし。



「――ま、いっか」


 いずれ、軽いノリで持ちかけてみよう。
 こんなに改まって、話しても、


「なんといっても、楽しくない」


 それが、何よりも大切だろうし――


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