らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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449:こなたの旅 32 7/9[saga sage]
2015/01/02(金) 14:45:33.72 ID:C5m941lV0
 時間的にどのくらいだっただろうか。スマホのゲームで暇つぶしをしていたせいかかもしれない。
つかさの勤務時間が終わり私はつかさの車の前に居た。
つかさ「おまたせ〜」
つかさは車のキーを取り出した。
こなた「つかさ……ちょっといいかな、私の家に送る前にまなみちゃんに会いたいんだけど……」
つかさ「別にいいけど……どうして?」
こなた「い、いや……なんて言うのか、拍手を忘れちゃってね」
つかさ「拍手を……忘れた?」
つかさは首を傾げた。
こなた「かえでさんが感動したら拍手しなきゃだめって言うから、会ってちゃんと拍手しないとね」
つかさ「そうなんだ〜」
つかさは車のドアを開けようとしたけど止めて私の方を向いた。
つかS「まなみ……編入したらどうなるかな……」
珍しくつかさが凄く悩んだ顔をしている。
こなた「……まだ試験に合格していないんでしょ、まぁ素人の私が凄いって思えるくらいだから合格はするとは思うけどね」
つかさ「まなみも悩んでいるみたいで……私、どうしようかなって……」
こなた「母親が困っちゃ子供はもっと困っちゃうんじゃないの?」
つかさ「そうだけど……」
こなた「ひろしはどう言っているの?」
つかさ「まなみの好きなようにすれば良いって……」
まぁそれはそうだなその通り。
つかさ「だけどまだ小学生なのにそんな事決められるのかなって、私が小学生の頃なんて……」
こなた「私がその頃はゲームばっかりしてたかな……」
そう考えるとまなみちゃんに決めさすのは酷かもしれない。
こなた「こうしててもどういようもないじゃん、行こうよ、会って話してみればいいと思うよ」
つかさ「う、うんそうだね」
つかさは車のドアを開けた。

 つかさの車は動き出した。
もうつかさの運転には慣れてしまった。ゆい姉さんの運転だと思えばどうって事はない。
……
見慣れた町並み……通り過ぎる景色。
何度も何日も……何年もこうしてきたけど……
そういえば私はつかさに一度も聞いていなかった事があった。
つかさも自分からは話そうとしない。だから聞かなかった。
違う、聞けなかった……聞く事ができなかった。だけど今なら……
こなた「つかさ……ひろしに告白したよね……どうやって告白したの……」
文章にしたらたった一行で済むような事なのに……
つかさ「え、え……こ、告白……」
急にどもってしまった。顔も少し赤くなっているみたいだった。
こなた「……今更照れる事なの、もう済んだ事なのに?」
つかさ「そんなの言ったって、恥ずかしいよ……」
こなた「そんなに恥ずかしくてよく告白できたね?」
つかさ「え、だって……」
そう、私はその理由が聞きたい。私はつかさをじっと見てつかさの答えを待った。
つかさ「だって、好きだから……」
こなた「好きだから?」
つかさ「うん!!」
こなた「それだけ?」
つかさ「えっ、他に何か必要なの?」
驚いた顔のつかさ。
逆に質問されてしまった。他に何が必要なのか……
私が何も言えないのを心配したのか私よりも先につかさが放し始めた。
つかさ「すっごく恥ずかしかった、だけどそれより私の想いを伝えたかったから……
    こなちゃん、神崎さんが好きなんだよね?」
こなた「え、あっ……う、うん……」
つかさ「それで神崎さんはかんざきあやめさんがすきだったんだよね?」
こなた「……う、うん……」
つかさ「私……こなちゃんだったとしてもやっぱり神崎さんに言うと思う……」
こなた「私から言えばつかさは勇者そののだよ……真似できそうにないよ」
つかさ「だったら勇者になっちゃえば?」
こなた「……はは、つかさは単純でいいよ」
……こんな話、今までした事がなかった。
もっと早くしていればもうちょっと勇気が上がったかもしれない。
確かにあの音楽を聴いていなかったらこんな話すら出来なかった。
つかさ「私、ひろしさんと一緒になるなんて考えてもなかった、こなちゃんに助けられたしね……」
でも告白をしなかったらつかさはひろしと一緒にはなれなかった。
こなた「ふふ……そうか、なるほど……」
つかさ「こなちゃん?」
こなた「こんどはつかさが私を助けてくれるかもね」
つかさ「え、もしかして告白する気になったの?」
こなた「……出来るかどうかは分らないけど……やってみる」
つかさ「すごい、すごい、がんばってね」
さて、そうとなったらまなみちゃんの件を片付けないと。
そんな私の思いを知ってか知らずかつかさはアクセルを強く踏んだ。


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