らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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こなたの旅Q 3/4
[saga sage]
2013/11/23(土) 06:43:28.98 ID:u3YGD9hd0
私はつかさと別れた……あれ?
つかさが私の後をついて来る。やっぱりなんだかんだ言ってもつかさも参加したいのだろう。でも神崎さんが言うように今回ばかりはつかさは参加しない方がいい。
つかさのもっとも苦手な「アクション」が入る可能性が高いから。今までの様にはいかないのだよ。つかさ
つかさはそれでも私の後を付いて来る。少し足を速めた。つかさも私に合わせて速度を上げる。未練だ。未練だよ……つかさ
でもつかさの気持ちも分からないわけじゃない……真奈美との再会。それに命を助けられた恩返しもしたいだろう。私は決めた。心を鬼にしないとだめだ。
私は足を止めた。ここははっきりと言っておこう。友人として……
つかさも足を止めた。私は振り返りつかさの顔を見る。キョトンと私を見ている。
こなた「つかさ、付いてきちゃ駄目だよ……」
つかさ「どうして?」
面と向かっているとやっぱり言い難い……でも言わなきゃ
こなた「つかさの気持ちは凄く分かる、だけど今度は……私に任せてくれるかな」
つかさ「任せるって……私も行かないと」
つかさが珍しく食い下がってきた。
こなた「私は友人として言っているんだよ……」
つかさ「でも、私も行かないと……」
どうしよう、つかさがこんなに食い下がるなんて。
こなた「かがみだって来ないんだよ……だから」
つかさ「うん、だから私も行かないと……駐車場……」
こなた「へ?」
駐車場って、つかさは何を言っている。
つかさ「私も車に乗って帰るから……駐車場まで一緒に行こう」
……そういえば私とつかさの車は同じ駐車場に停めてある。
こなた「……神崎さんの所に付いて行く気じゃなかったの?」
つかさはクスリと笑った。
つかさ「ふふ、もう私はこなちゃんやゆきちゃんに全て託したから……」
つかさは切り替えが早いな。少しは任される私の身になってほしい。
私は駐車場に向かって歩き出した。
こなた「そんなに託されてもねぇ……でもさ、かがみがあんなにあっさりと神崎さんの言うとおりに引き下がるとは思わなかった、もう少し反撃すると思ったんだけどね」
つかさ「うん……私もそう思って聞いてみた……ひとしさんや子供達の事を思うとこれ以上踏み出せなくなっちゃったって……そう言ってた」
こなた「ふ〜ん、それじゃさ、つかさも同じなの?」
つかさ「分かんない……」
つかさは夜空を見ながら少し早歩きになった。質問を変えてみるかな。
こなた「けいこさんの依頼、今だったらどう、受けてた、それとも断ってた?」
つかさは夜空を見ながら立ち止まった。
つかさ「あの時の私はひろしさんに逢いたくて……それしか考えていなかったから」
こなた「ヒュ〜お惚気、おのろけ!」
つかさの顔が赤くなった。
つかさ「だ、だって、こなちゃんが質問したから答えただけだよ……」
そう、今と昔じゃ状況が違う。つかさやかがみが変わった訳じゃない。廻りが変わった。
こなた「そうだった……大切なものが出来たんだね……私は独り者だからお気軽だよ、どんな危険な事だって……」
つかさ「危険、駄目だよ」
つかさが珍しく言い寄ってきた。
こなた「だめって、これからそう言う事をするから」
つかさ「でも、気軽なんて言っちゃだめ、こなちゃんに何かあったらおじさんはどうするの」
お父さんか……
つかさ「ゆたかちゃんは、成実さんは、うんん、身内だけじゃないよ、お姉ちゃんやゆきちゃんだって……私だって……私だって」
暗がりでよくは分からないけど……つかさの目から……涙? まさか。やだな死亡フラグなんて立てないでよ……
私はつかさを友達と思ってはいたけど趣味も違うし、遊ぶって言ってもゲームはいつも見ているだけで参加してこなかった。ゲームに限って言えばかがみと遊んだ方が多いかも。
それに学生時代から何か特別な事をした覚えも無い。確かに仕事を一緒にした。今だってこうして会っているけど。心配しただけで涙を流せるなんて……
皆との会合だって私やかがみが決めてきた。つかさはかがみやみゆきさんがが来るからそれに付いて来るって感じだった。
私と下らないお喋りをいつもして。それだけで……何故。
私が死んだら泣いてくれるのかつかさは……
こなた「ちょ、何も戦争に行くわけじゃあるまいし……大げさだよ……」
つかさ「だって、だって……」
私の為の涙か……別に嫌な気はしない。それどころか何故か勇気が沸いてくる。
これが友情ってやつなのか……初めて友情を感じた。かがみでもみゆきさんでもない。つかさからなんて。
でも……女の友情も捨てたものじゃない。
こなた「はいはい、リア充は早く帰ってさっきの事を話さないとね、大学からのスカウトの話をさ」
つかさは人差し指で瞼を擦って涙を振り払った。そして笑顔になった。
つかさ「うん」
なるほどね。たかしがつかさに秘薬の作り方を教えた理由が分かったような気がした。
私は車に向かった。
つかさ「待ってこなちゃん……」
こなた「ん、まだ何かあるの?」
つかさ「これから銀行に潜入して盗みにいくんだよね……」
こなた「……まぁ、まだ何も話していないけど、そうなるだろうね……」
つかさ「悪いことしちゃうんだ……他に方法は無いの、こなちゃんを悪人にしたくない……」
心配そうな顔をして私を見ている。
こなた「う〜ん、確かに他人の物を盗むのは悪いことだけど、もともとメモリー板はお稲荷さんのものだから」
つかさ「で、でも……」
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