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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part5
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435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 18:35:03.47 ID:dV0xrWxZo
を
436 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 18:49:39.34 ID:SOyvi1bx0
イリス「……あ! これって、もしかして……シノホシの指名手配テロリスト、セレスティア・ベールグラッドじゃない!?」
ミスティ「あ……!」
妖精「本当だ……たぶんそうだ……」
クロシュ「せれすてぃあ……」
妖精「ほら、あの芸術都市を襲ってきた奴ら! あの中に混じってたでしょ!」
クロシュ「!」
ミスティ「……なるほど……あのテロ組織の一人が悪竜だったわけね」
イリス「納得……!」
◆
437 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 19:43:08.43 ID:SOyvi1bx0
―ユーシリア湖 湖畔
大きな湖「」ユラユラ
強化ソリ「」キキッ
ミスティ「着いたわ」
イリス「ありがとう、ミスティ! よし、早速調べよう!」
ローガン「眠り病の原因……見つかると良いが……」
*
クロシュ「……」
動かないカエル「」
ツンツン
動かないカエル「」
妖精「動かないね……。眠ってるというより、昏睡状態だ。たぶん例の眠り病ってやつにかかってる」
イリス「動かないと他の動物に食べられちゃう……!」
ミスティ「その心配はあるけど……でも、こっちを見てみて」
イリス「えっ?」
動かないヘビ「」
イリス「わっ! ヘビも!?」
妖精「全ての動物が昏睡してるわけじゃないみたいだけど、この湖の周辺は明らかに他より症状が多い。騎士団の調査報告は間違ってないみたい」
ローガン「となると、原因もこの近くにある可能性が高いな」
妖精「うん。手分けして不審なものを探そう!」
*
ザッザッザッ…
エバンス「足音だ。こっちに近付いてくるぞ」
ザッ
ノエル「……ローガン!? それに、前に魔族の野郎共に襲われてた嬢ちゃんじゃねえか!?」
イリス「あなたは……!」
ローガン「ノエル……君だったのか」
*
ノエル「なるほど、パティとマーズに頼まれたのか」
ローガン「ああ。君は自主的に調査しているのか?」
ノエル「まあな。今日は非番だったんだが、こんな時に休んでなんかいられないだろ?」
ローガン「そうか。何か収穫はあったか?」
ノエル「いや、俺もさっき調査し始めたばかりだ。まだ何も見つけてない」
イリス「それじゃあ一緒に調査しませんか? お互い、目的は一緒みたいですし」
ノエル「おお、願ったりかなったりだ。一人でこの湖を調べるのは骨が折れると思ってたからな」
ローガン「ではよろしく頼む」
ノエル「おう……。それよりローガン……」
ローガン「……なんだ?」
ノエル「いや……なんでもねえ。よろしく頼むぜ!」
↓1コンマ(女神の騎士との縁+30)
01-60 前に野営した辺りが特に怪しい?
61-90 お墓があったらしい辺りが特に怪しい?
91-00 「やあ、久しぶりだね」ヌッ
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 19:51:07.96 ID:dZn3tdIL0
あ
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 19:58:18.47 ID:cYoP0SApo
素コンマで会えてるのでこの騎士ほんと優しい!
440 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 22:25:52.60 ID:SOyvi1bx0
クロシュ「……」キョロキョロ
妖精「動かない生き物の傾向を辿っていくと、前に私たちが野営をしてたところ……ううん、そこより……前に、クロシュが見つけたっていう――」
「やあ、久しぶりだね」ヌッ
妖精「わあ!?」
クロシュ「わっ……!」
ヴァン「クロシュちゃんに妖精さん。女神の騎士ヴァン・アナザールートの物語を覚えているかい?」
妖精「あ、あなたか……。久しぶり、ヴァン。もちろん覚えてるよ。あなたみたいな変な人のことは簡単には忘れられないし」
クロシュ「うん……! えっと、お久しぶりです、ヴァンさん……!」
ヴァン「ハハハ! 嬉しいなあ、こんなにかわいい子たちに覚えられてしまったなんて! ああ、今のは違うんだ! 決して浮気をしたわけではなくてね! 俺の一番はこれまでもこれからも永遠に女神様だけだよ!!」
妖精「いや、誰に言い訳してるの……」
ヴァン「しかし困ったなあ……。俺は女神の騎士だから、君たちの熱烈な愛に応えることはできないんだ……。本当にごめん……。女神の騎士という至高の男に憧れる乙女たちの純情を裏切ってしまうのは、心苦しくてたまらないよ……」
クロシュ「?」
妖精「いや、変な勘違いしないでくれる……? 今日はあなたに会いに来たわけじゃなくて、ここ最近この国で多発してる病気の発生源を調べに来たの」
ヴァン「ハハハ、なら良かったよ! 乙女の心を裏切ることほど騎士としてつらいことはないからね! ところで、今眠り病って言ったかい?」
妖精「うん、言った。何か心当たりある?」
ヴァン「うーん……眠り病って言えば、俺が若い頃にも流行ったことがあった気がするなァ……。あれはいつのことだったっけ……」
妖精「え、本当!? いつ!?」
ヴァン「ちょっと待ってくれよ。今がんばって思い出すからさ……」
*
ヴァン「……」
クロシュ「ヴァンさん……動かなくなっちゃった……」
妖精「まさか今眠り病で眠っちゃったとかじゃないだろうなあ……」
ローガン「クロシュくん、妖精くん。調査はどうだ?」スタスタ
妖精「あ、ローガン。今ヴァンと再会してね。ヴァンが若い頃に眠り病が流行ってたことがあるって言うから、思い出してもらってるとこなの」
ローガン「何……?」
ノエル「……ん? その男の鎧……まさか昔の魔法騎士団で使われてたっていう黒鎧か……!?」
ローガン「ノエルもそう思うか?」
ノエル「あ、ああ。最高司令室に飾ってあるが、あれと同じものにしか見えねえぞ」
ローガン「やはり……。彼は一体何者なのだ……?」
ヴァン「ハッ!」
クロシュ「! ヴァンさん……大丈夫……?」
妖精「けっこう長い間思い出そうとしてくれてたけど……」
ヴァン「……」
☆素コンマクリティカルにより、ヴァンの正気が保たれます
441 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 22:27:09.04 ID:SOyvi1bx0
ヴァン「……ああ。思い出した」
クロシュ「!」
妖精「本当!? 前回の眠り病は、一体……」
ヴァン「……前回の眠り病は……女神様……いや……夢想の魔王がもたらした、災害だ」
クロシュ「!?」
妖精「!!?」
ローガン「なっ……!?」
ノエル「なん、だと……!?」
ヴァン「……当時……ユーシリア帝国に現れた夢想の魔王は……国中に、眠り病を撒き散らしたんだ。眠り病に罹った者は、目覚めることのない永遠の眠りに就いて……しあわせな夢に、溺れ……死んでいった……」
ノエル「……聞いたことがある。ユーシリア帝国に死の眠りをもたらした、恐ろしい魔王の伝説を……。だが、しあわせな夢……だと……?」
ヴァン「ああ……。夢想の魔王に眠らされた者は……その者が望む最も幸福な夢を見続け……二度と目覚めない……」
妖精「……その時は、どうやって眠り病を……魔王を、打ち破ったの?」
ヴァン「……討伐に向かった騎士たちも、ほとんどは眠り病にやられ……しあわせな夢の中で、死んでいった……。だがその中に、一人だけ……目を覚ました者がいたんだ……。そいつが、夢想の魔王を討った……。夢想の魔王の本体は……とても弱々しく、儚い存在だった……」
妖精「ねえ、それって……まさか……」
ローガン「………!!! お、思い出した……!! 魔王を打ち倒した救国の騎士、ヴァン・アナザールート!! あなたは――」
ヴァン「……ああ。たぶん、そいつのことだ……」
クロシュ「……ヴァン、さん……」
ヴァン「……そうだ。俺は……女神の騎士なんかじゃ、ない。女神を殺した……大罪人だ……」
妖精「ま、待って待って! 女神は、魔王なんでしょ!? それを倒したのなら……」
ヴァン「……あれから……帝都を離れて、ここで彼女の墓守をしながら……ずっと考えてたんだ」
妖精「え……?」
ヴァン「俺の行いは……本当に、正しかったのかと……」
ノエル「正しいに決まってるだろ!? だってその魔王のせいで大勢の人が――」
ヴァン「だが、その中の誰一人として……苦痛にまみれて死んでいった者はいない……。誰もが、しあわせな夢の中で……まさしく、眠るように終わっていったんだ……。普通に生きていれば……そんなやさしい結末は、迎えられない……」
ノエル「いや……それは、そうだけど……でもよ……!!」
ヴァン「戦場での討ち死にだろうが、病だろうが、老いだろうが……死というのは、どれもこれも壮絶な苦痛を伴う……。彼女の力は……その宿命を覆すものだった……。それを……俺は……」
妖精「……後悔、しているの?」
ヴァン「……している、と思う……」
クロシュ「……」
ヴァン「生前の彼女が、何者だったのか……俺は、知らない……。ただ、俺は夢を扱う魔法の心得が少しだけあったから……しあわせな夢の中で、魔王の奥底に沈んでいた彼女の本当の心を見つけてしまったんだ」
クロシュ「ほんとうの、心……」
ヴァン「……彼女は……しあわせな夢を見せて、命を奪っていく自分自身の所業に……どうしようもなく、苦しんでいた……」
クロシュ「!!」
妖精(それって、もしかして……あの時の掃除の魔王と……クロと同じような状態……!?)
ヴァン「きっと本来は……心の優しい子だったのだと思う……。だからこそ、あんなにもやさしい力で命を奪い……そんな自分自身にすら、絶望してしまった……」
クロシュ「……」
ヴァン「なんとか意識を保てていた俺は……彼女に頼まれたんだ……。現実に戻って自分を殺して欲しい、と……」
ノエル「それで……あんたは……」
ヴァン「ああ……。その懇願を聞き入れ……目を覚まし、彼女を討った……」
ローガン「……」
ヴァン「後悔は……している……。だが……それ以外に、彼女を救う手立ても……なかった……。どうしようも、なかったんだ……」
妖精「……」
442 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 22:28:07.20 ID:SOyvi1bx0
ヴァン「………ごめん。話がすごく逸れちゃったな。ええと……眠り病が、今も流行ってるって?」
妖精「あ、うん……。それで……調査の結果、発生源は……どうやら、この辺みたいなんだけど……」
ヴァン「……ははっ……じゃあ簡単だ。俺だよ、原因は。だから……俺を殺せば、終わるよ……きっと……」
クロシュ「……!!」
ヴァン「たぶん彼女の力が……俺の中にちょっと残ってるんだ。俺は、誰よりもあの子に近付いてしまったから……。俺を殺せば、全部終わると思う。良い夢も、悪い夢も、何もかも……」
妖精「……簡単に、言ってくれるね。言葉を交わした相手を殺すのが、どれほどつらいことか……あなたなら、わかるでしょ?」
ヴァン「…………そうだったね。ごめん」
クロシュ「……」
ヴァン「………女神の騎士として、女神様のもとへ向かうべき時が来たみたいだ」スクッ
クロシュ「あ……」
ヴァン「……ありがとう、クロシュちゃん。女神の騎士ヴァン・アナザールートの物語は……忘れてくれ。記憶に残るべきじゃないんだ。俺も……彼女も……」ヨロヨロ
クロシュ「……」
↓1〜 先取3票
1.黙って見送る
2.引き止める
3.食べても良いか聞く
0.自由安価(票数は内容ごと)
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:30:57.51 ID:x3SS/n9m0
1
444 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:32:15.92 ID:cYoP0SApo
3
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:33:37.94 ID:pra2ocOcO
1
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:34:00.78 ID:dV0xrWxZo
3
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:34:30.42 ID:cLKDGqvPO
3
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:35:35.62 ID:lrqNYXZVO
3
449 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 23:13:46.94 ID:SOyvi1bx0
クロシュ「ま、待って!」ギュッ
ヴァン「……やめてくれ。俺は至高なる女神の騎士だけど、かわいい女の子に懇願されたら流石に決意が鈍るんだ……」
クロシュ「んーん……。そうじゃ、なくて……」
ヴァン「?」
クロシュ「……わたしが……ヴァンさんを、食べれば……ヴァンさんは……わたしの中で、生きられる……!」
ヴァン「えっ……?」
妖精「ええっ!?」
ローガン「クロシュくん……!?」
ノエル「な、何を言ってるんだこの子は……?」
ヴァン「なるほど……その発想はなかったなあ……。そういえばクロシュちゃんはスライムだったね」
クロシュ「うん……。一人で……死ぬより……寂しく、ない……と思う……」
ヴァン「………」
クロシュ「ヴァンさんの、こと……わたし、忘れたくない……。一緒に、お料理したことも……リンゴのことも……面白いお話も……。だから……」
ヴァン「はは……本当に困ったな……。帝都にいた頃だって、女の子にこんな風に言い寄られたことなんてなかったのに……。俺、女神に会うまでは恋人なんて一度もできたことなかったんだよ」
妖精「…………ねえ、その女神はさ……。あなたの中に、ずっといるんじゃない?」
ヴァン「え……?」
妖精「だって……眠り病は、女神にしか引き起こせない。あなただって、彼女の力が自分に残ってるのかもって、さっき言ったでしょ? だから……あなたの中にあるのは、彼女の力だけじゃなくて……彼女の心も、なんじゃないかな」
ヴァン「……あの子の……」
クロシュ「……」
ヴァン「………そっか……そうかもしれないね」
妖精「……どうする? クロシュはものすごい悪食だから、あなたを食べてお腹を壊すことはないと思う」
ヴァン「ははっ、それが最大の懸念点だったけど問題ないのか。ならまあ、別に良いかな……?」
クロシュ「……!」
ヴァン「……じゃあ、頼むよ。俺も彼女も、寒いのは苦手だからさ」
クロシュ「ん……!」
ヴァン「……あ、ちょっと待ってくれ。最期に……」
*
450 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 23:15:19.02 ID:SOyvi1bx0
―夕方
ユーシリア湖 湖畔
ヒュオオオオ――…
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」ポン
ローガン「ここが……」
ヴァン「ああ。彼女が俺の中にいるのだとしても……やっぱり、最期にここには来ておきたくてね」
クロシュ「うん……」
ヴァン「……」スゥー
ザッ!
ヴァン「黒鎧隊隊員、ヴァン・アナザールート!! 墓守の任を終え、女神と共に次の任地へ向かいます!!」
小さなお墓「」ヒュオオオ
ヴァン「ユーシリア帝国に――全ての命あるものたちに、光あれ!!」ビシッ
ローガン「……」ビシッ
ノエル「……」ビシッ
小さなお墓「」ヒュオオオオオ――…
*
ヴァン「それじゃあ、よろしく頼むよ。あまり痛くしないでくれると嬉しいかな」
クロシュ「うん……。わかった……」
デロデロ…バックン!!
モニョモニョ…モグモグ…
◆
451 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:35:54.13 ID:7CCn50NP0
―ずっと昔
ユーシリア帝国 訓練場
ヴァン「ふっ! はっ!」
木刀「」ブンッブンッ
教官「ヴァン! 黒鎧隊に上がったそうだな、おめでとう!」
ヴァン「教官! ありがとうございます!」ペコッ
教官「はは、お前自身が掴んだ結果だ。しかしせっかく黒鎧を貰ったんだから、少しくらい肩の力を抜いたらどうだ?」
ヴァン「いえ、俺はまだまだ新米ですから! 先輩方に遅れを取らないよう、腕を磨かなければ!」
教官「はは……まあほどほどにしとけよ。実戦の前に体を壊されちゃ困るぞ? お前は叩き上げで黒鎧にまでなった、スラム出身の期待の星なんだからな。」
ヴァン「はっ! 心得ております!!」
*
―夜
兵舎 ヴァンの部屋
リンゴの積まれた皿「」
ヴァン「ふー……訓練の後の風呂とリンゴは最高だな……」シャクシャク
ヴァン「……恵まれた職場、恵まれた環境、恵まれた国……。スラムへの支援も最近はかなり充実してきてるって言うし、ここ最近は何もかも良いことづくめだ。今の俺、最高かも……」
ヴァン「後は……かわいい嫁さんでも貰えりゃ言うことなしだが……ははっ、高望みしすぎかな?」
コンコン
ヴァン「はーい」
ガチャッ
薄桃色のロングヘアの少女「こんばんは〜」スタスタ
ヴァン「おっ!!? だだ、誰!? 部屋間違えてんじゃないの!!?」アタフタ
薄桃色のロングヘアの少女「あはは、やだなあヴァンったら。私のこと忘れちゃったの?」
ヴァン「えっ……?」
ヴァン(……そういえば……俺には、かわいい恋人がいたんだった。彼女の名前は……)
ヴァン「■■■!」
■■■「うん! えへへ、黒鎧昇格おめでと! 流石はスラムの期待の星だね!」
ヴァン「おお……! ありがとう、■■■!」
■■■「ふふ……。それじゃあ、お祝いに……今夜も、する?」
ヴァン「お……おっおっおっ……おおっ!?!!? す、するって……なにを!!??」
■■■「もう〜わかってるくせに〜」ケラケラ
ヴァン(……しあわせだ。何もかも順調で……かわいい恋人までいて……。人生の絶頂ってのは、まさにこういうのを言うんじゃないか?)
ヴァン(でも……なんだろう……なんか変だな……)
ヴァン(俺って……童貞じゃなかったっけ?)
◆
452 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:36:46.91 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア帝国
市場
ワイワイ ガヤガヤ
■■■「わ! これヴァンにすっごい似合うんじゃない?」
ヴァン「え、そうかな?」
■■■「そうだよ〜! ねね、試着してみよ!」
ヴァン「お、おお」
ヴァン(何の憂いもない、ただただ充実した日々……。しかし……違和感が、拭えない……)
ザワザワ…
ヴァン(ん……?)
「また眠り病が出たんですって……」
「またか……。今月何人目だ?」
「皇族の方も何人か罹ってしまってるそうよ」
「湖畔の村は全滅してたそうだぞ……」
「炭職人の爺さん、すっかりやつれちまってた。娘が湖畔に嫁いだもんだから……」
「早くなんとかならねえかなあ。騎士連中は何やってんだか」
ヴァン(ねむり……病……?)
■■■「ヴァン〜、早く次のお店行こ!」
ヴァン「……」
■■■「ヴァン……?」
ヴァン「……思い出した」
ザザッ――…
◆
―??
ヴァンの部屋
薄桃色のロングヘアの少女「ぐすっ……ぐすっ……」
ヴァン「……」
薄桃色のロングヘアの少女「こんなこと……望んで、ないのに……。殺したかったわけじゃ……ないのに……」グスグス
ヴァン「君は……夢想の、魔王……?」
薄桃色のロングヘアの少女「……!? な、なんで……ここに……!?」
ヴァン「わからない。ただ……君の、泣いてる声が……聞こえた……」
◆
453 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:37:29.74 ID:7CCn50NP0
―??
訓練場
薄桃色のロングヘアの少女「ヴァンは……帝国の、すごい騎士さんなんだ……」
ヴァン「うん。君は……えっと……」
薄桃色のロングヘアの少女「あ……ごめんなさい……。私……もう、自分の名前も……わからないの……」
ヴァン「そうなんだ……」
薄桃色のロングヘアの少女「魔王になる前に……自分が何だったのかも……もう、思い出せない……」
ヴァン「……じゃあ、その……あだ名でも、付けてみるかい?」
薄桃色のロングヘアの少女「えっ……」
ヴァン「そうだね……薄桃色でフワフワですごいから、女神とか」
薄桃色のロングヘアの少女「め、めがみ……?」
ヴァン「あっ……ご、ごめん。調子乗った……」
薄桃色のロングヘアの少女「ううん……。ありがとう……」
ヴァン「う、うん……?」
薄桃色のロングヘアの少女→女神「じゃあこれから、女神って呼んでね」
ヴァン「おっ! ハハッ、じゃあ女神って呼ぼう!」
◆
―??
ユーシリア帝都 市場
ワイワイ ガヤガヤ
ヴァン「これ、全部女神が作り出した夢だなんて凄いな……」
女神「全部私が作ってるわけじゃないよ。ほとんどは、眠った人自身が自分で望むものを描くの。私はそれを、少しだけ後押ししてあげてるだけ……」
ヴァン「魔王って、もっと恐ろしくて大変なものかと思ってたよ。まさかこんなに優しくてかわいい魔王さんがいたなんてね」
女神「……でも……私のせいで、大勢の人が亡くなっていってるの……」
ヴァン「あっ……ご、ごめん……」
女神「ううん……ヴァンは悪くない。悪いのは……全部、私だから……」
ヴァン「……」
◆
454 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:37:58.56 ID:7CCn50NP0
―??
ユーシリア帝都 スラム
子供たち「ヴァンにいちゃんだ!」キャッキャ
子供たち「わあああ!!」キャッキャ
ヴァン「ハハッ、みんな元気だったかな? 今日はお土産があるんだ!」スッ
リンゴ「」ポン
子供たち「わああああ!!」キラキラ
ヴァン「いっぱいあるぞ!」
*
女神「ヴァンは……スラムの期待の星、なんだよね」
ヴァン「うん。俺がみんなの憧れになれれば、みんなも頑張れると思うんだ! それでスラムのみんなが頑張れば、やがてスラムにもお金がいっぱい流れるようになって……いろいろ全部良くなるはず!」
女神「……でも……ヴァンは、今……現実では、昏睡状態だよ……」
ヴァン「あっ……」
女神「……ごめんなさい……。私のせいで……ヴァンの夢を……台無しに、しちゃう……」
ヴァン「い、いやまあ……俺がいなくたって、みんな頑張るよ!」
女神「でも、あの子たちは……きっと、ものすごく悲しんじゃう……」
ヴァン「うっ……」
女神「……やっぱり……ヴァンは、ここにいるべきじゃないよ」
ヴァン「……でも、二度と目を覚ませないんだろ?」
女神「……ヴァンなら……なんとか、現実に送り返せるかも……」
ヴァン「えっ?」
女神「ヴァンは……初めて、私の存在に気付けた人だから……。もしかしたら……」
ヴァン「……でも……俺が、現実に戻ったら……」
女神「……ねえ、ヴァン……。もし現実に戻ったら……」
ヴァン「え……?」
女神「私のこと……殺してくれる?」
ヴァン「!!? そ、そんなこと……できるわけないだろ!」
女神「……ヴァンにしか……頼めないの。私……このまま、みんなを永遠の眠りに引きずり込んで……たくさんの悲しみを生み出すことに……耐えられない……!!」
ヴァン「……!!」
女神「私が死ねば……この悲しみは、終わるの……! ヴァンを慕う子たちも、ヴァンが戻ったら悲しまずに済むの!! だから、お願い……。私を……殺して……」ポロポロ…
ヴァン「……女神………」
◆
455 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:38:39.62 ID:7CCn50NP0
―??
ヴァンの部屋
ベッド「」ギシ…
ヴァン「……やっぱり、君を殺すなんて……俺には……」
女神「だめ……。あなたは……現実に、生きて……」
ヴァン「……」
女神「あなたは、たくさんの人をしあわせにできる……。本当に良い夢を、みんなに届けることができる人……。こんなところで……私なんかに捕まって終わるなんて、絶対にだめなの……」
ヴァン「でも……」
女神「……朝になったら、お別れだからね……」
ヴァン「……うぅ……やだよ……。俺……君を殺したく、ない……」ジワ…
女神「………つらいことを……押し付けちゃって……ごめんね……」ジワワ…
ギュッ…
◆
456 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:39:24.30 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔
ヴァン「……」フラフラ
夢想の魔王「……」
ヴァン「う、うぅ……」ググッ
夢想の魔王「……」
ヴァン「うあああああああ!!!!!」シャキンッ
ザシュッ―
夢想の魔王「……」ニコ…
ドサッ…
◆
457 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:40:06.27 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア帝都 王宮
皇帝「何!? 夢想の魔王が討伐された!?」
騎士「はっ!」
皇帝「功労者は誰だ!? すぐにここに呼べ!」
騎士「新人黒鎧騎士のヴァンです。しかし――」
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
ヴァン「………」
騎士「ヴァン殿……皇帝陛下のお呼びにも応えられぬか?」
ヴァン「……放っておいてくれ」
騎士「……救国の英雄を盛大に迎え、皆で祝儀を挙げたいと思っているのだが……」
ヴァン「英雄だと……? ハハッ……馬鹿な……。俺は……」
ヴァン「女神を殺した、大罪人だ……」
◆
458 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:40:39.67 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
ヴァン「……ごめん……。君は……俺を、みんなをしあわせにできるって、言ったけど……無理だ……」
ヴァン「俺は……君のもとを、離れたくないんだ……」
ヴァン「……ごめん……」
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
黒いスライムの子「……」ナムナム
ヴァン「おや? なんだか随分かわいらしい子がいるなァ」
ヴァン「よく見たらスライムの子だね。フフ……女神様の思し召しかな?」スタスタ
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
ヴァン「クロシュちゃんたち、行っちゃったなあ」
ヴァン「女神様の話、聞いてくれて嬉しかったなあ」
ヴァン「……また、来てくれるかな?」
◆
459 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:41:24.10 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
デロデロ…バックン!!
モニョモニョ…モグモグ…
ヴァン『ああ……溶けていく……。無為に引き伸ばされた、俺の時間も……これで、ようやく……』
女神『ヴァン……』
ヴァン『……め、がみ……?』
女神『今まで……お疲れ様……。ごめんね……私のせいで……あなたを……こんなにも、苦しめてしまったなんて……』
ヴァン『……ハハッ……今この瞬間、報われたよ。またこうして……君と、心を通わせられる……』
女神『ええ……。これからは……この子の中で、安らかに見守りましょう』
ヴァン『ああ……。この世界に……全ての命たちに……クロシュちゃんに、光あれ――』
◆
460 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:42:20.01 ID:7CCn50NP0
―夜
ユーシリア湖 湖畔
ヒュオオオオオ――…
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
クロシュ「……」
妖精「クロシュ……」
クロシュ「……わたし……届ける……」
妖精「え……?」
クロシュ「みんなを……しあわせにする、夢を……届ける……!」グッ
☆クロシュの心属性適性が大きく上がりました
◆
461 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:45:51.97 ID:7CCn50NP0
というわけで本日はここまでとなります
悲境の黒騎士ヴァンの想いを聞き届け、悲しみに終止符を打つべく食べることを選んだクロシュ。消化の刹那に駆け巡る、黒騎士と女神の記憶。最期に再びめぐり逢えた二つの心は、あかちゃんスライムの中で静かに祈りを捧げ――クロシュは新たなる決意を胸に、次の目標へ向かう――
それでは本日はありがとうございました。次回は土日となります。よろしくお願いいたしします
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/27(月) 01:44:50.27 ID:WldeaBPko
おつでした
素コンマクリティカルじゃなかったら戦闘あったよなこれ
ちょっとだけ、騎士として守るもののために闘って果てる方が供養になるかもと思ったけど、回想開示でやっぱり穏便に済んで良かったよ
魔王になってしまう者が優しいとお辛いな……
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/27(月) 06:09:58.79 ID:Afpci9eEo
おつ
難関だと思ってたがコンマ運のお陰で何事もなくあっさり解決したなぁ…
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/27(月) 12:07:40.97 ID:t3ylUsGpO
乙
魔王図鑑にちょっと書かれてただけの夢想の魔王がこんな風に関わるとは
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 08:56:09.46 ID:kBmem04m0
乙
使い魔ちゃん複数いそうだけどクロシュ達と交流してるのは同一個体なのかな。
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 10:40:31.69 ID:0JO36tlLo
クロシュこれで魔王化もできるのか
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 12:08:40.60 ID:UFa422MdO
確かにクロシュは色んなものを食べているからいつか新たな魔王になりそう。
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 13:46:09.05 ID:PjulQkDXO
正直魔王が章ボスかと思ってた
悪竜と宰相なら殺れる殺れる格的に
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 15:20:40.85 ID:JE5aq40WO
クロシュの魔王化は本人自体が望まなくても、カリスあたりがちょっかいをかけてしでかしそう
興味深いサンプルがあれば干渉しそうだし(偏見)
470 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:43:24.99 ID:V5h7x51u0
実はヴァン氏との最初の出会いも高コンマのものでした。今回もクリティカルだったので、彼との縁はとても良いものだったのかもしれません
戦って倒して事態を治めるというルートもありましたが、その場合彼と夢想の魔王が救われるのは難しかったかもしれません。良い運命だったと言えるでしょう
本来なら魔王モドキのヴァン氏は非常に厄介な存在だったはずなのですが、道中で出会って交流したことや、今回の幸運も重なり、事態はスムーズに解決したようです。今回はいろいろと良い方向に運命が回ったと考えられます
そして眠り病を早期解決できたのは良いことです。このまま他の問題も解決していくのが良いでしょう
実は夢想の魔王は、けっこう前の方のスレで魔王図鑑を読んでいる最中にチラッと登場していたようです。実のところ本編に登場する予定は全くなかったのですが、投下して頂いたキャラクター案の中にそれを拾ってくれたものがあったので、この度登場してしまうこととなったようです
パティ氏が使役している使い魔は複数いますが、クロシュたちと交流している使い魔氏は恐らく同一人物だと思われます
使い魔たちは実はベルトーネ氏と出身地を同じくする悪魔なのですが、ベルトーネ氏と比べるととても格が低い存在のようです。なお使い魔たちは人前では人間の姿を装うため、事情を知らない人たちからは人間だと思われています
クロシュ氏は夢想の魔王の力の断片を吸収することができましたが、魔王化できるようになったわけではないようです。食べて消化するのは同化と違い、その力の一部などを身につけるに留まります。ヤマカガシはガマガエルを食べてその毒を生存の為に利用しますが、ガマガエルそのものにはなれないので、それに少し似ていると言えるかもしれません
クロシュ氏はとても悪食で様々なものを食べていますが、今のところ特定の食性が魔王化を促進するという研究報告はないようです。今後も自由に食べたいものを食べるのが良いでしょう
なおもし他の生き物がヴァン氏を食べていたらお腹を壊して死んでしまったかもしれませんが、スライムは強い消化能力を持っているので問題ありませんでした
今回のユーシリア編で誰が最終的な大敵となるかは、今のところわかりません
そういえば浮島国や大魔女帝国では最終的に魔王存在と大決戦をする羽目になっていたので、それに比べると今回の仮想敵は多少マシである可能性があります。しかし前二つはたくさんの人たちとの共闘や地の利あっての勝利だったとも言えるので、今回も気を付けていくのが良いでしょう
カリス・ノーランドは疑似魔王化なる謎の邪術を使うため、今後もクロシュに何らかの悪質なちょっかいをかけてくる可能性はあります。穀潰しスライムだった頃のクロシュなら魔王化してもそれほど大きな脅威にはならなかったかもしれませんが、最近のクロシュは実力を付けてきているので、もし魔王化してしまったら大惨事になるかもしれません。気を付けましょう
471 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:43:53.49 ID:V5h7x51u0
―ユーシリア帝国 7日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成!)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
472 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:44:57.52 ID:V5h7x51u0
―朝
ユーシリア王宮 皇帝の私室
チュンチュン
エリオス「眠り病に罹った者たちが次々に目を覚ましているだって……!?」
ロシュ「うん。ナインハルトさまも、オーミールくんも、目が覚めたみたい……」
エリオス「ほ、本当か……!」
ロシュ「まだ頭がぼんやりするとかで、お外には出られないみたいだけど……でも、良かったねぇ」
エリオス「ああ……。本当に良かった……!」
エリオス(まさかこんなに急に解決するとは……。緑の国から来た彼らが成し遂げてくれたのだろうか?)
コンコンガチャッ!
ピンクブロンドの少女「おはようございますお兄様!! 眠り病の罹患者が目を覚ましたそうです!」スタスタ
エリオス「パトローラ、おはよう。今ロシュから聞いたよ」
ピンクブロンドの少女→パトローラ「……ロシュ!? こんな朝早くからお兄様のお部屋に入り浸っているの……!?」ズイッ
ロシュ「わ、わわ……ごめんなさい……」モニョニョ…
エリオス「パトローラ、ロシュは俺の部屋の掃除に来てくれてたんだ。決して仕事をサボってたとかじゃないよ」
パトローラ「……失礼致しました。しかしもう眠り病のことは知っていらしたのですね」
エリオス「ああ。でも少し胃が痛いな……。目を覚ました兄上姉上たちは、今のこの国を見たらどう思われるだろうか……」
パトローラ「エリオスお兄様以外が皇帝になっていたら、今以上に悲惨なことになっていたに違いありません。この局面で眠り呆けていた者たちに、エリオスお兄様を非難する資格なんてありませんわ」
ロシュ「うん……! わたしも、そう思う……!」
パトローラ「敬語!」
ロシュ「ご、ごめんなさい……。そう、思います……」モニョモニョ…
エリオス「パトローラ……ロシュは人間の言葉にまだ慣れていないんだ。少し多目に――」
パトローラ「いいえ。そういう甘やかしはこの子自身の為にもなりません。ただでさえスライムだからと冷ややかに見られているのに、他の面にも付け入る隙があっては余計に立場を悪くするだけです。それは巡り巡って、この子を起用したお兄様の悪評にも繋がります」
エリオス「うっ……確かに、パトローラの言う通りかもしれないな。ロシュ、気を付けられる?」
ロシュ「は、はい。気を付け、ます……! それでは……わたしは、次のお掃除に、向かいます……!」モニョニョ
ガチャッ パタム
473 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:45:39.19 ID:V5h7x51u0
エリオス「……いつも思うけど、スライムの体で扉を開け閉めするのは大変そうだ。最近は扉に猫用の隙間を開けるのが流行っていると言うし、この王宮でも全ての扉にスライム用の出入り口を設けるのはどうだろう」
パトローラ「お兄様……今そんなことを言えば、また職権乱用と非難されます」
エリオス「半分冗談だ」
パトローラ「半分は本気なのですか」
エリオス「はは、いいじゃないかパトローラ。他の者に聞かれるわけじゃないんだから」
パトローラ「……」
エリオス「……パトローラ?」
パトローラ「……なんなんですか。スライムなんかに現を抜かしたり、他国の使節団なんかを頼ったり……」
エリオス「……待ってくれ。ロシュに現を抜かしているなんてのは何かの誤解だし、今の俺には本当に頼れるものがないからとにかく使えるものはなんでも使おうと思っただけで――」
パトローラ「……挙句の果てに、最愛の妹との約束まで忘れてる」
エリオス「約束……?」
パトローラ「二人きりの時は……昔みたいに、パティって呼んでって……」
エリオス「あっ……」
パトローラ「……魔術顧問様と被るから、パティって呼び辛いのは仕方ないけど……でも、今は二人きりなのに……。もうお兄様の中では、パティはもうあの紫の魔女になっちゃったの……?」
エリオス「ち、違うんだ。ついさっきまでロシュがいたから、その流れで……」
パトローラ「もういいです。私は今日のお仕事に向かいますので」スタスタ
ガチャッバタン!
エリオス「……」
◇
474 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:46:26.23 ID:V5h7x51u0
―朝
帝都大図書館 司書室
マーズ「眠り病解決の報、聞かせて頂いた。この度は迅速に事を運んで頂き、誠に感謝する」ペコッ
パティ「患者たちが完全に復帰するにはまだ時間がかかりそうだけど、大きな問題の一つが解決して本当に良かったわ」
妖精「ん……てことは、あなたから依頼されたことはもう全部解決したんじゃない?」
マーズ「そのようだ。先帝の殺害は悪竜の仕業だと、亡霊となったエドワード最高司令から聞いている」
エバンス「おお! 俺たちなかなか良い働きをしたんじゃないか?」
妖精「まあそういうわけで、働いた報酬には世界樹の光をね……」
マーズ「それはならん。が、報奨については是非前向きに考えさせて頂きたい」
*
パティ「というわけで改めて、現在の状況を整理しましょう」コンコン
◯世界樹の光
・世界樹の光は北の方
・北には大山脈と鉱山がある
・鉱山は悪竜に占拠されている
・農作物に鉱山の希少鉱物が微量に含まれていた
◯宰相の正体
・王宮と騎士団の実権は宰相が握っている
・皇帝は立場が弱い
・妖精が宰相モドキの魔力波長を覚えた
◯眠り病の原因(解決!)
・帝位継承順位1〜8位は眠り病にかかっている
・眠り病発生の中心はユーシリア湖
・騎士団が一度調査したが何も見つからず
・再調査の結果、そこに住んでいた一人の男が原因と判明(新)
・話し合いの末、解決(新)
◯先帝の死(解決!)
・先帝は悪竜討伐の為の遠征中に襲撃されて死んだ
・襲撃犯は角と翼を持つ者。未だ捕まっていない
・討伐隊の生存者は大怪我で入院している
・皇帝の剣は魔族に奪われたまま
・先帝の殺害犯は戻ってきた悪竜の片割れ
妖精「残る問題は二つになったね」
ミスティ「世界樹の光と、宰相の正体……。世界樹の光は宰相が指揮を執ってる騎士団も狙ってるから、騎士団との衝突を避けるのは難しいのよね……」
エバンス「なら宰相をどうにかするのが先じゃないか? 騎士団に邪魔されちゃどうにもならないし」
ローガン「うむ……。しかし宰相の正体を暴くにしても、どうすれば暴けるのか……」
イリス「おとぎ話みたいに、真実を映す鏡みたいな魔法のアイテムがあれば……」
パティ「宰相は何かに取り憑かれているのであって、何者かが化けているわけではないから、その手のアイテムで本来の姿に戻すという手は通じない可能性が高い。悪霊祓いなどの方が可能性はあるわ」
妖精「悪霊祓いか……ん? クロシュ、どうしたの?」
クロシュ「……王宮の方から……もやもやな感じが、する……」
妖精「もやもやな感じ……?」
クロシュ「……ヴァンさんを……食べてから……感じられる……属性……?」
イリス「えっ!? クロシュちゃん、感じられる属性が増えたの……!?」
クロシュ「えと……わかんない……」
ユーシリア帝国滞在7日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 16:47:45.41 ID:vpweP/rTO
全員パティと模擬戦
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 16:48:17.93 ID:0JO36tlLo
宰相が夢の中でクロシュに接触
メゾンドクロシュのみんなで撃退捕縛を試みる
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 16:52:05.15 ID:5AnJthJPO
ロシュについてる森キノコをむしゃむしゃする
478 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 17:30:03.54 ID:V5h7x51u0
パティ「……」
資料「」ペラッペラッペラッペラッ
ミスティ「凄い勢いで何かの資料を読んでいるわ……」
イリス「パティさん……何を読んでらっしゃるのですか?」
パティ「あら、あなたたち。これは数年前の悪竜との戦闘記録よ」
ローガン「悪竜との……」
パティ「ええ。あなたの元同僚が書いたものもあるわ」
ローガン「そうか……」
エバンス「しかしそれをあんたが読んでどうするんだ? もし俺たちが悪竜と戦うことになったら一緒に戦ってくれるとか?」
パティ「それは未定。でもこれを読んだ私が、悪竜の情報を整理してあなたたちに伝えたり……あるいは、悪竜を模した存在を造って戦闘のシミュレーションに活用したりできるわ」
エバンス「ん……? 戦闘の、シミュレーション……?」
パティ「仮想現実での疑似体験よ。せっかくだし試してみる?」
エバンス「なんかよくわからんがやってみるぜ!」
ローガン「……私もやろう」
パティ「少し待ってね。準備するわ」
資料「」パタン
*
―仮想現実
ヴゥン…チリチリ…
クロシュ「わあ……!」
妖精「うわあ……!? これが仮想現実……!?」
イリス「す、すごい……! これ、どうなってるんですか!?」
パティ「現実のあなたたちは司書室でぼーっとしているわ」
ミスティ「へえ……こんな面白い魔法もあるのね」
エバンス「ここでならどれだけ暴れたりしても大丈夫ってわけか。なるほどな!」
ローガン「戦闘のシミュレーションか……久しぶりだな……」
クロシュ(……銀色のスライムちゃんとお話をする……あの不思議な場所に……ちょっと、似てる……)
パティ「同調は問題ないわね。それじゃあ始めるわよ」ピピピ
ボンッ!!
仮想悪竜「ギャオオオオッ!」ドン!
イリス「うわああああ!? で、でっかい……ドラゴン!!」
妖精「あ、あれが……悪竜……!!」
ミスティ「くっ……仮想だとわかっていても、緊張するわ……!」
パティ「ここではどれだけ酷い怪我を負っても、それが現実に反映されることはない。安心して戦いなさい」
ローガン「だが痛いものは痛い! 皆、心してかかれ!」
エバンス「おう!」
クロシュ「ん……!」
――模擬戦闘開始――
↓1コンマ
01-60 敗北
61-90 勝利
91-00 会心
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 17:32:35.57 ID:5AnJthJPO
よゆうのしょうり
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 17:32:46.36 ID:AOBZLnFn0
こい
481 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 18:58:09.24 ID:V5h7x51u0
ゴウウッ!! ドギュオン!!
ギャリリリッ!!! ガギンガギンッ!! ボムギ!!
ドッギャアアアアアンッ!!!!
ボロボロ仮想悪竜「ギャオオオオオオッ!!!」ズシンズシン
黒焦げクロシュたち「」プスプス
パシュウンッ――
*
―帝都大図書館 司書室
イリス「……はっ!!?」ガバッ
ミスティ「う……私……生きて、る……」
スライムクロシュ「」デロデロ…
エバンス「し、死んだと思ったぜ……」
ローガン「……くっ……」ギリッ
妖精「う、うう……。負けたんだ……」
パティ「ええ。お疲れ様。正直、仮想とはいえあそこまでやれるとは思っていなかったわ。正面からの戦いであそこまでやれたのだから、万全の準備と対策を組み立てれば勝つことも不可能ではない」
ローガン「……だが、今回の悪竜は一体だけだった。もし奴らが二体同時に襲ってきた場合、勝ち目はない」
パティ「あなたたちも馬鹿正直にこのパーティだけで挑む必要はないのよ。宰相を元に戻せれば、騎士と力を合わせることだってできるはずよ」
妖精「まあ、正面からの戦いであそこまでやれたんなら上出来かも……。ところで仮想といえど、死ぬ経験なんて人間には心臓に悪すぎない……? 私は妖精だから良いけどさ……」
パティ「大丈夫よ。この訓練で命を落とした者は今まで一人もいないわ。戦意を失って騎士を辞す者は時々いるけど」
エバンス「それけっこうでかい問題じゃないか……?」
◇
482 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 18:59:08.07 ID:V5h7x51u0
―大図書館 客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「大丈夫だよクロシュ、みんな生きてるから……。あれはただの仮想の訓練だったんだよ……」
スライムクロシュ「」デロロ…
クロシュ(仮想現実の、訓練……。現実じゃない……。意味は、わかる……。でも……)
――黒焦げクロシュたち「」プスプス
クロシュ(これから先……あんなことが……絶対起こらないなんて……いえるの……?)
クロシュ(もし……本物の、悪竜に襲われたら……)
クロシュ(こわい……)
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「クロシュ……」
パティ「……ごめんなさい。あなたたちは兵士ではなかったのよね。戦慣れしているからと、つい兵士たちに課すのと同じことをしてしまったわ……」
妖精「……まあ、迂闊に訓練に参加した私たちも悪かったけど……。危険性は事前に説明が欲しかったなあ」
コンコン
ロシュ「こんにちは。お掃除に来ました……」
パティ「この声は……ロシュね。掃除はいらないと言ったのに……。まあいいわ、入りなさい」
ガチャッ
ロシュ「失礼します……。あれ、クロシュちゃん……!? どうしたの……?」モニョモニョ
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「まあ、その……ちょっとつらいことがあってね……」
ロシュ「そうなんだ……。うーん……そうだ!」ピコン!
妖精「?」
ロシュ「んしょ、んしょ……えいっ」モニョモニョ…プチッ
森スライムキノコ「」ポン!
妖精「森スライムのキノコ?」
ロシュ「うん。クロシュちゃんにあげる」スッ
スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ…?
森スライムキノコ「」ポン
ロシュ「どうぞ……!」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ…
パクッ
モニョモニョ…モグモグ…
クロシュ(きのこ……おいしい……)モグモグ…
妖精「食欲はあるみたい。ひとまず安心かな」
ロシュ「えへへ……。早く元気になってね」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
◆
483 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 20:45:35.04 ID:V5h7x51u0
―深夜
大図書館 客室
イリス「……」zzz
ミスティ「……」zzz
妖精「……」zzz
スライムクロシュ「……」zzz
◆
―夢
集落
チュンチュン
クロシュ「……」
ウニ大盾「クロシュちゃん、おはよう……」
クロシュ「!」
メイ841「今日も一日お疲れさまです、クロシュ」
クロシュ「うん……おはよ、みんな……」
炎スライムの欠片「仮想の悪竜は強かったねえ。まさかボクの炎でもかなわないなんて……」
雷スライムの欠片「もっと私の力を使えば良いのに。私の雷速移動ならあんなオオトカゲの攻撃なんか当たんないもん」
光の精霊「雷速移動はお腹が減りすぎるんだよね〜。だからクロシュちゃんはもっと光速移動を活用した方が良いよ!」
星竜の珠「フン、たるんどるから負けるのだ。現実でもあのような醜態を晒せばただではおかんぞ」
光の精霊「あははっ、一番ドキドキハラハラして必死だったんだよこのトカゲさん!」
星竜の珠「きき、貴様っ!!」
ワイバーンの鱗「ギャオ……」ペロペロ
星竜の珠「舐めるな阿呆!!」
踊り子の双剣・姉「……でも、本当に恐ろしい敵だった。正直に言うと、クロシュちゃんには現実で悪竜に挑んで欲しくないわ……」
踊り子の双剣・妹「でも世界樹の光は悪竜の近くにある可能性が高いって言うし……」
風船スライムの欠片「私も……クロシュちゃんには、危ないことして欲しくないかも……」
不死鳥の羽根「今回は相手が悪かったわ。あれは邪龍が生み出した眷属の末裔。本来なら決して相手にしてはならない危険な存在よ」
血スライムの欠片「でもこの先避けて通れない敵なんでしょ? だったらどうやって殺すか考えた方が良いんじゃないの?」
パラサイトソード「そうだそうだ! あのオオトカゲを斬り刻むことができれば、クロシュは剣士として更なる高みへ昇れるのだ!」
ワイワイ キャッキャ
ヴァン「はは……思ったより随分賑やかなんだなあ、ここは」
夢想の女神「……でも、すごくしあわせであたたかい想いに溢れてる……」
クロシュ「ヴァンさん……! それに……えっと……女神さん……!」
ヴァン「やあ、クロシュちゃん! 居候させてもらってるよ!」
夢想の女神「私たちを救ってくれて、ありがとう……。私たちにできることは少ないけれど……もし夢の力が必要なら、ちょっとだけ役に立てるかも。これからよろしくね」
クロシュ「うん……!」
484 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 20:49:58.97 ID:V5h7x51u0
ナイトキャップの女性「……ちょっといいかな?」ヌッ
クロシュ「ほえ……?」
夢想の女神「……!! クロシュちゃん、気を付けて! 夢の住人じゃない! こいつは――」
ナイトキャップの女性「もう遅い!! 気を付けるべきはお前だ、夢想の魔王!!」シュバッ!!
夢想の女神「えっ……きゃっ――」
ガギンッ!!
ヴァン「女神の騎士を忘れてもらっては困るなあ!」シャキン
ナイトキャップの女性「出たな、狂った英雄め……!!」ズザッ
夢想の女神「こいつは――夢魔!! 夢を喰らって生きる魔性の者!!」
ナイトキャップの女性「そう――私は夢魔、リリーツィア・ハッピーエンド!!」バッ
光の精霊「わあ、なになに?」
メイ841「侵入者のようです」シャキン
炎スライムの欠片「え、侵入者……!?」
星竜の珠「ほう、面白い……」
リリーツィア「夢の中で、夢魔に勝てると思うなよ!!」ゴオオオッ!!
――戦闘開始 夢魔リリーツィア――
★リリーツィアが〈ナイトメア〉を発動!
相手の痛恨率を大幅に上昇させ、自陣のコンマ+400!!
☆夢想の女神が〈儚き救済の眠り〉を発動!
痛恨を無効化し、自陣のコンマ+100!!
☆血スライムの欠片が〈模倣〉を発動!
痛恨を無効化し、自陣のコンマ+100!!
☆ウニ大盾が〈守護〉を発動!
劣勢・痛恨を1回まで無効化!!
☆不死鳥の羽根が〈再生の炎〉を発動!
敗北を1度だけ無効化し、該当ターンのコンマ+30!
☆メイ841が〈妖精メイド剣術〉を発動!
☆炎スライムの欠片が〈灼炎〉を発動!
☆星竜の珠が〈流星〉を発動!
☆踊り子の双剣が〈剣の舞〉を発動!
☆光の精霊が〈閃光〉を発動!
☆風船スライムの欠片が〈大気の心〉を発動!
☆雷スライムの欠片が〈疾雷〉を発動!
☆ワイバーンの鱗が〈飛竜〉を発動!
☆パラサイトソードが〈剣鬼〉を発動!
☆ヴァンが〈女神の騎士〉を発動!
合計コンマ+200!!
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 20:51:25.13 ID:kBmem04m0
プラマイ0か
486 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 21:22:48.27 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「例え誰の夢であろうと、夢である限り私の箱庭。万に一つも、お前たちに勝ち目はない」ゴゴゴゴ
集落「」ゴゴゴゴ…バキッドゴッ…!!
クロシュ「んわああ!!?」アタフタ
夢想の女神「くっ……!! なんて卓越した夢の力なの……!! 力を失った私では、対抗できない……!!」ギギギギ
リリーツィア「大人しく私の軍門へ下れ、夢想の魔王! 私の技量に、お前の力が合わされば――」
デロデロ…モニョモニョ…ポン!
夢想ブラッドの欠片「夢想の力……こう?」クイッ
集落「」ポン! ポン! ポン!
炎スライムの欠片「わああ! 集落が元に戻ってってる!!」
リリーツィア「何!? なぜ夢の住人でしかない者が、夢想の……魔王の力を!!?」
夢想ブラッドの欠片「モノマネは得意なんだよ。チッ、それでも分は悪いか……! 後はお前たちがなんとかしろ!」
ヴァン「おお! 女神に仇なす敵はお仕置きしなければ!!」バッ
リリーツィア「有象無象共め……!」バッ! シュオン!!
雷霆の魔王「……」ゴゴゴゴ…バチバチバチ…
クロシュ「んわわ……!!?」オロオロ
ヴァン「な、なんだあれはァ!!?」
雷スライムの欠片「あれは……雷霆の魔王……!!? なんでここに……!!?」
夢想の女神「まさか、恐怖の記憶を……!?」
リリーツィア「その通り! その子の心に潜む恐怖の記憶を呼び出した! さあ雷霆の魔王よ、奴らを全員消し炭にせよ!!」
雷霆の魔王「豁サ縺ャ縺瑚憶縺」カッ!!!!
全方位雷撃「」ババリバリバリバリッ!!!!
クロシュ「んわああああああ!!!!」アタフタ
ガギイイイインッ!!!!
守護結界「」シュイン―
クロシュ「ほえ……?」
ウニ大盾「……クロシュちゃん。怪我はない?」ガシン
クロシュ「う、うん……!」
ウニ大盾「セイラちゃんから聞いてるよ。わたしたちの大盾は、魔王の雷も防ぐ最強の盾だって。だから……あんな奴が生み出した偽物の魔王の雷なんて、痛くも痒くもないよ」
クロシュ「わあ……!!」
リリーツィア「チィッ! 既に克服された恐怖の記憶だったか……!」
☆ウニ大盾の〈守護〉により、劣勢を無効化しました
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:23:06.14 ID:S2wuVqaeO
あ
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:35:20.16 ID:VEbgt9Nco
揺り戻しかキツいぃ
489 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 21:36:58.64 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「ならば――これでどうだ!?」バッ
仮想悪竜「ギャオオオオオッ!!」ドンッ!!
クロシュ「ひゃ……」ビクッ
踊り子の双剣・姉「あ、あいつは……!!」
踊り子の双剣・妹「今日、クロシュちゃんが仮想の訓練で戦って――」
リリーツィア「ハーッハッハッハッ! 経緯は知らないがパティには感謝しなければ! お前を完膚なきまでに打ち負かした最悪の恐怖を、まさに今日作ってくれたのだから!!」
夢想の女神「クロシュちゃん、気圧されないで!! あれはあなたの恐怖が生み出した虚像!! あなたがあれに打ち負ければ、私たちも勝てなくなっちゃうの!!」
スライムクロシュ「」デロデロ…
ヴァン「ああ、クロシュちゃん!!」
夢想ブラッドの欠片「馬鹿! 戦いの最中で怖がってうずくまる馬鹿がどこにいる!!? 目を覚ませ馬鹿!!」ゲシゲシッ
ベチベチッ
スライムクロシュ「」モニャニャ…
仮想悪竜「ギャオオオオオオッ!!」ズシンズシンッ!
風船スライムの欠片「んわああああっ!!」スポーンッ!!
ワイバーンの鱗「ギャオオオッ!!」アタフタ
ガギンガギンッ!!
パラサイトソード「ぬうう、此奴堅すぎて文字通り刃が立たぬ――ぐあああああ!!!」ボムギ
不死鳥の羽根「まずいわね……」
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:38:26.32 ID:yn9iMEKIO
強コンマこい
491 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 21:52:16.91 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「フン……そろそろ遊びは終わりにしよう。悪竜よ、地獄の炎で奴らを灰にせよ」
仮想悪竜「グルルル……ガアアアッ!!」カッ
獄炎「」ゴオオオオッ!!
ドッギャアアアアアアンッ!!!!
不死鳥の羽根「……仕方ない。焼け石に水とならないことを祈るわ――」カッ!!
再生の炎「」ゴオオオオオッ!!
ヴァン「お、おおおっ……!?」
夢想の女神「この、力は……!!」
炎スライムの欠片「不死鳥さん!!」
不死鳥の羽根「しばらく眠るわ……。負けるんじゃないわよ……」スゥ―
リリーツィア「不死鳥の力まで持っているなんて……このスライム、何者? まあいい。ならばもう一度燃やし尽くすだけだ」
仮想悪竜「グルルルル……」
スライムクロシュ「」デロデロ…
ウニ大盾「クロシュちゃん……! お願い、立ち上がって!」
☆不死鳥の羽根の〈再生の炎〉により敗北を無効化し、このターンコンマ+30
↓1コンマ(再生の炎+30、味方+400、ナイトメア-400)
01-50 敗北
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:52:56.43 ID:ZPcHNB/hO
はい
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:53:21.16 ID:ui9jy0JwO
あ
494 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 22:18:04.77 ID:V5h7x51u0
仮想悪竜「グルルル……」ズシンズシン
スライムクロシュ「」デロデロ…
クロシュ(みんな……殺されちゃう……)
クロシュ(わたしが……よわいから……)
クロシュ(わたしの、せいで……みんな……)
ヴァン「クロシュちゃん!! 負けるな!! みんなを、しあわせにするんだろ!? しあわせな夢を、届けるんだろ!!?」
夢想の女神「お願い、クロシュちゃん……。あなた自身の夢を……しあわせに……」
クロシュ(……!)
メイ841「クロシュ……! 起きてください……!」
炎スライムの欠片「クロシュちゃん! がんばって……!」
星竜の珠「負けたら承知せぬぞ……!」
踊り子の双剣・姉「あなたの未来を、私たちに見せて……!」
踊り子の双剣・妹「立ち上がって、クロシュちゃん……!」
光の精霊「早く起きて、あいつをやっつけようよ!」
風船スライムの欠片「クロシュちゃん、負けないで……!」
不死鳥の羽根『負けるんじゃないわよ……』
ワイバーンの鱗「ギャオギャオ!」
雷スライムの欠片「あんなの雷霆の魔王より弱いんだから大丈夫だよ!」
ウニ大盾「クロシュちゃん……! わたしが、絶対に守るよ……!」
パラサイトソード「恐怖に曇った刃では奴を斬り裂けぬぞ!!」
夢想ブラッドの欠片「早く起きろ、馬鹿!!!」
グググ…モニョニョ…
クロシュ「……んゅ……」ヨロッ
ヴァン「クロシュちゃん!」
夢想の女神「クロシュちゃん……!」
リリーツィア「……辛うじて立ち上がったか。だがその満身創痍の精神で何ができる? 大人しく夢想の魔王を渡せば、私もこれ以上手荒い真似は――」
ボンッ!!
ガギンッ!!
炎魔剣士クロシュ「帰って……!! ここは……あなたの場所じゃ、ない……!!」チリチリ…
リリーツィア「……ならば、悪夢に呑まれて死ね!!」
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 敗北
51-90 勝利 リリーツィア撃退
91-00 会心 リリーツィア捕縛
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:18:31.04 ID:gX79kt7xO
あ
496 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:19:21.04 ID:gX79kt7xO
やっちまった
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:21:19.80 ID:kBmem04m0
また運命賽案件かな
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:23:17.09 ID:0JO36tlLo
りりーつよ
499 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 22:41:46.92 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「克服された恐怖はもう使えない……。悪竜の出番ももう終わり」
消滅する仮想悪竜「」シュンッ
炎魔剣士クロシュ「……?」
リリーツィア「……流石にこれは可哀想だからやめとこうかと思ったけど……そこまで強硬に拒むなら、こちらも手段は選ばない」
夢想の女神「待って、一体何を――」
リリーツィア「……あなたの、真のトラウマ。いでよ」スッ
*
―燃える集落
ゴオオオ……
メラメラ… パチパチ…
燃える大人の死体「」メラメラ
燃える子供の死体「」メラメラ
燃えるスライムの死骸「」ジュクジュク…
クロシュ「あ……あ、ぁ……」
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
ヴァン「こ、これ、は……」
夢想の女神「リリーツィア・ハッピーエンド!!! あなたという者は!!!!」
リリーツィア「なんとでも言え。私には夢想の魔王の力が必要なの。大義の為に、手段は選んでいられない」シュッ
夢想の女神「きゃあっ!」
ヴァン「貴様!! 女神を離せ!!」バッ
リリーツィア「悪夢に呑まれたこの夢では、もはやお前達も満足に動けまい。夢想の魔王は貰っていく。さようなら」トプン―
ヴァン「ああっ……待てェェェ!!!」
ゴオオオ…
メラメラ… パチパチ…
風船スライムの欠片「こ、これが……クロシュちゃんの……。こんなの……まるで……」
ブラッドの欠片「チッ……こんなことがあったんなら、なんでこいつはあんなに平和ボケしてられるの……」
雷スライムの欠片「クロシュちゃん……」
ワイバーンの鱗「ギャオ……」
ウニ大盾「クロシュちゃん、クロシュちゃん……!」
スライムクロシュ「」デロデロ…
メイ841「クロシュ……!」
不死鳥の羽根「結局負けて、夢想の魔王を奪われたのね……。まあ、夢の中で夢魔が相手じゃ仕方なかったとも言えるわ」
光の精霊「クロシュちゃんは大丈夫なの……?」
不死鳥の羽根「……精神的にかなり傷付いてるみたい。死ぬことはないでしょうけど……現実でのケアが必要かもしれないわ」
☆夢想の女神をリリーツィアにかどわかされてしまいました……
☆敗北とトラウマによりクロシュのメンタルが不安定になりました……
◆
500 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 23:02:53.62 ID:V5h7x51u0
―ユーシリア帝国 8日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
501 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 23:04:37.50 ID:V5h7x51u0
―朝
皇帝の私室
洗面台「」バシャバシャ
エリオス「……」パシン
エリオス「よし……。何はともあれ、眠り病は解決したんだ。後は残る問題に注力していくだけ――」
ロシュ「エリオスさま! エリオスさま!」ピョンピョン!
エリオス「ロシュ。こんなに朝早くに、血相を変えてどうしたんだ――」
ロシュ「ね、眠り病が……再発したって……!!」
エリオス「な……に……!?」
◆
―帝都大図書館 司書室
新聞「」パラララッ
パティ「眠り病再発……。妖精、これは一体どういうこと?」
妖精「わ、私たちは本当に解決したんだよ! 原因の、魔王化しかけていた男を……なんとかして」
パティ「……昨日はあえて聞かなかったけれど……なんとかとは、実際には何をしたの?」
妖精「……クロシュが、食べた」
パティ「……は?」
妖精「クロシュが、食べたの! そいつとは……前にも少し縁があって、クロシュと仲が良かったから……。ただ殺すのは、忍びなくて……」
パティ「……クロシュは今どこに?」
妖精「まだ寝てる。なんか、昨夜はものすごくうなされてて……」
パティ「……まさか」
*
―帝都大図書館 客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
イリス「クロシュちゃん……なんか、様子がおかしいよ……。いつものは、寝てる時にこんなに激しく溶けたりしないのに……」
ミスティ「クロシュ……大丈夫……?」
ガチャッ!
パティ「失礼するわ」スタスタ
妖精「ぱ、パティ……! 食べることを許可したのは私だから、クロシュのことは……」
パティ「責めるつもりはない。原因を追求するだけ」スッ
イリス「パティさん……!? どうしたんですか!?」
パティ「クロシュを診せてもらう」
スライムクロシュ「」デロデロ…
*
スライムクロシュ「」デロロ…
パティ「……精神防御を突破された形跡……通称夢魔の口付け≠ェあるわ。これの意味……わかる?」
イリス「む、夢魔の口付け……!?」
妖精「じゃあまさか、昨日クロシュがうなされていたのは――」
パティ「ええ。夢魔に侵入されて、悪夢を見せられていた可能性が高い。そして……」
パティ「……魔王の力は、夢魔に奪われた」
ユーシリア帝国滞在8日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:04:58.58 ID:AOBZLnFn0
エドワード&パティと仲良く話す(元騎士)リチャードを偶然再会する。悪竜討伐に協力してくれる。
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:05:01.69 ID:Z0U9euvw0
どこからともなく現れたミントに遊びに誘われるクロシュ
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:05:36.92 ID:kBmem04m0
情報屋の手伝い
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:05:45.16 ID:+0viErwN0
ローガン、かつて暮らしていた家の様子を見に行く
その際フレンの親と遭遇し、息子の様子を見てやってほしいと頼まれる
506 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 23:18:46.56 ID:V5h7x51u0
というわけで本日はここまでとなります。次回元騎士リチャードの休暇編、ミントちゃんと遊ぼ編、情報屋の手伝い編です
楽しい夢の中に突如来襲し、トラウマを掘り起こすだけ掘り起こした上で夢想の女神を拐かしていったリリーツィア・ハッピーエンド。残された夢の住人たちは途方に暮れ、クロシュはデロデロと溶けることしかできなかった。リリーツィアの目的とは何なのか。容赦のないトラウマ攻撃で溶けてしまったあかちゃんスライムクロシュは、再び立ち上がることができるのか――
今回はパティ氏の用意した仮想悪竜に負けてしまったり、クロシュがロシュちゃんのキノコを食べたり、夢の中でリリーツィアに襲われて激しく戦うも打ち負かされて女神をかどわかされてしまったりしたようでした
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:33:23.80 ID:T1PitxiCo
おつおつでした
夢住民になってくれた面々が協力的なのは嬉しい
夢魔はクロシュの原初にして最大のトラウマほじくり返しちゃって…もうはっ倒すしかなくなっちゃったよ…!
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:43:13.32 ID:gX79kt7xO
コンマは無情
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:51:34.35 ID:0JO36tlLo
捕縛できてたら話がだいぶ進んだんかね
510 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 00:35:17.87 ID:YWQQMtg50
おつ
リベンジの機会はあるのか?あるにしても再戦までに実力を上げておきたいところ。上がった心属性の出番があるのかも気になる。
あと、やっぱり仲間と連携してフルボッコが一番な気もするけど。
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 01:39:07.86 ID:2+JMOxXco
世界樹の光狙って宰相と悪竜が潰しあってくれないかね
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 07:57:33.04 ID:BVZ5Xaba0
おつ
今回は黒幕がアグレッシブなせい(とコンマ不調)で被害が甚大すぎる・・・
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 15:34:56.91 ID:qCgUVQ9LO
これ宰相はクロシュのこと認識しちゃったから最悪騎士団差し向けて適当な罪で檻にいれられない?大丈夫?
514 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 16:31:21.13 ID:y+GnCU4T0
クロシュの夢の中に住んでいる方々は、それぞれスタンスの違いはありますが基本的にはクロシュに協力的なようです
夢の中での戦いは、実際のところ夢魔の独壇場です。言うなれば水中のボーンクラーケンです。大抵の場合、陸上の生物に勝ち目はありません
このスレでは時々異様に低コンマが連続することがありますが、今回もその不運に見舞われたようです。実のところウニ大盾ちゃんと不死鳥の羽根さんがいれば大丈夫かな?と思っていましたが、そんなことはありませんでした
もし彼女を捕縛できていた場合、事態が一気に進展していた可能性は高いです。しかしハイリターンにはハイリスクもあったようです。今回、クロシュちゃんはとてもまずい煮え苦渋を飲まされてしまいました
リリーツィア・ハッピーエンドの陰謀を阻止することはユーシリア帝国編における重要な目的の一つなので、再戦の機会はあるかと思われます。そしてクロシュが得た心属性適性は失われていないため、訓練を積めば心属性の力を使うことができるようになるかもしれません
複数人で囲んで叩くのは非常に優れた戦術です。かの有名なテロリストのザイルも、あかちゃんスライムや妖精や人間たちに囲んで叩かれて敗走したことがあるという噂があります。戦いは数なのかもしれません
宰相は世界樹の光も狙っているようなので、宰相と悪竜の戦いが勃発する可能性はあります。しかし今のところ騎士団は世界樹の光の所在を完全に掴めてはいないようなので、勃発するとしてももう少し先のことになるかもしれません。それが魔族たちのいう審判の日≠ニ前となるか後となるかは不明です(もし審判の日にユーシリア帝国が崩壊し、その後に戦いが起こった場合、それはまさしく仁義なき戦となるでしょう)
宰相は熱心に夢想の魔王の所在を探っていたようですが、先日急にあかちゃんスライムが魔王の力を持ってきてくれたため、迅速かつ大胆に奪いに来たようです。夢魔の所業を翌朝に思い出せる人は滅多にいないため、大抵の夢魔はバレる可能性を考慮せず堂々と夢喰いを行います。クロシュ氏はかなりがんばりましたが、抵抗虚しくひどいめにあってしまったようです
宰相はクロシュのことを見つけてしまいましたが、魔王の力さえ奪ってしまえばもうあかちゃんスライムなどに用はないので、既に眼中にない可能性が高いです。また、不当な罪をでっち上げるのは規律に厳しいマーズ指揮官の不信を買うことになるため、宰相もその辺りは慎重に動かざるを得ないかと思われます
515 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 16:31:57.00 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館 司書室
パティ「……この局面で魔王の力を狙う夢魔……もしや宰相に取り憑いているのは……」ブツブツ
コンコン
パティ「……開いているわ」
ガチャッ
リチャード「こんにちは! お久しぶりです、パティ魔術顧問!」スタスタ
パティ「……リチャード? 何、今のユーシリアを嗤いにでも来たの?」
リチャード「まさか、とんでもない! 少し休暇を取ってユーシリアの様子を見に来たんですよ。場合によっては協力を惜しまないつもりでね」
パティ「へえ、いくらふんだくるつもりなのかしら。今のユーシリアにあなたを満足させられるほどの財力はもうないわよ?」
リチャード「わはは……これはすっかり偏見を持たれてしまっているようですな」
亡霊エドワード「む、その声は……リチャードじゃないか! 久しいな、いつぶりだ?」フヨフヨ
リチャード「!? エドワード指令……その御姿は……」
亡霊エドワード「死んだのだ!」
*
リチャード「ふむふむなるほど……今そのような状況だったとは……」
亡霊エドワード「そうなのだよ。リチャード、もし君さえ良ければ……」
ガチャッ
エバンス「あ、お前は! クロシュちゃんを酷い目に遭わせた悪徳商人!」ザッ
リチャード「ぬっ!?」
亡霊エドワード「……リチャード? クロシュくんに酷いことをしたとはどういう意味だ?」
*
亡霊エドワード「なるほど……国際商業都市でそのようなことがあったとは」
パティ「はあ……マリッサは未だに引きずってるのね……。まあ気が済むまでやれば良いわ……」
ローガン「マリッサ殿のことをご存知なのですか?」
パティ「腐れ縁みたいなものよ」
リチャード「もちろん今は反省しておりますよ。部下たちにも少しばかり苦言を呈されてしまったのでね。今は安全安心クリーンな営為を心がけておりますとも」
エバンス「本当かあ……?」
リチャード「フフフ、では行動で示しましょう。皆さんへのお詫びには大魔女帝国行きのチケットをお渡し致しましたが、さらに今回は私自ら世界樹の光を手に入れるお手伝いを致しましょう!」
エバンス「マジか……。信用できるのか、この男……」
亡霊エドワード「リチャードは腹の底が見えない男だが、約束事は必ず守るから大丈夫だ。ビジネスマンは契約を何よりも重んじる」
リチャード「その通りです、流石はエドワード指令。既に騎士を辞して久しい私のことをしっかり覚えていらっしゃる」
ローガン「うむ……。彼はある意味かなり信用のできる男だと私も思う」
エバンス「なるほど……」
☆リチャードが滞在し、協力してくれることとなりました
◆
516 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 16:34:02.52 ID:y+GnCU4T0
―客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「う〜ん……」パタパタ
ミント「やっほ、クロシュちゃんに妖精さん」ヒョコッ
妖精「うわあ!?」
スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ…?
ミント「あれ、クロシュちゃんは反応薄い……。どうしたの? 元気ない?」
スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ…
妖精「まあ、ちょっといろいろあって……。ていうかあなたどうやってここに入ってきたの?」
ミント「ムカデとかネズミになれば入れないとこなんてほとんどないのだ!」
妖精「そ、そう……」
ミント「でもクロシュちゃん元気ないんだ……。うーん困ったなあ……」
妖精「何か用でもあったの?」
ミント「クロシュちゃんと遊ぼうと思って来たのだ!」
妖精「それなら日を改めて……」
ミント「よし! それじゃあお外に出よ! こんなとこに籠もってたら余計元気なくなっちゃうよ!」
スライムクロシュ「〜〜…?」モニョ…?
妖精「話聞いてた? 今のクロシュは自分で立ち上がる元気もないんだよ」
ミント「じゃん!」スッ
空き瓶「」ポン!
妖精「空っぽの……瓶?」
ミント「この中に入れば良いのだ! 我が子鬼のおきゃくさまとして、おもてなそうぞ!」
妖精「こんな瓶の中に入れるかなあ……」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ
妖精「あ、そっか。クロシュは大きくなるだけじゃなくて小さくなることもできるんだ」
スライムクロシュ「〜」モニョ
デロデロ…ズルズル…ポン!
瓶入りクロシュ「〜〜」モニョニョ
ミント「わああ!」キラキラ
妖精「いや、あなたが瓶に入ればって言ったのになんでそんな感激してるの……」
*
―ユーシリア帝都
ミント「ふんふふふん〜♪」ルンルン
瓶入りクロシュ「……」モニョニョ…
妖精「それで、どこに行くの?」パタパタ
ミント「それはねえ……」
↓1コンマ
01-05 騎士狩り!
06-15 馬車狩り!
16-40 ジジイんとこ!
41-65 アネゴんとこ!
66-90 新人とこ!
91-93 暗い新人とこ!
94-96 熱い新人とこ!
97-99 明るい新人とこ!
00-00 ??
517 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 16:39:41.47 ID:ZH3O4qbyO
あ
518 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 17:05:14.36 ID:y+GnCU4T0
ミント「アネゴんとこ!」
妖精「アネゴ……?」
*
―貧民街
ボロ集合住宅
妖精「ここは……集合住宅? 随分年季が入ってるみたいだけど」
ミント「アネゴはスラム出身なのに戸籍とおうちを持ってるすごい人なんだよ!」
妖精「おうちってのはここのことだよね。でも戸籍って――」
ミント「ここ! このお部屋!」
扉「」
妖精「外観通りの古びた扉だ」
ミント「アネゴ〜! ミントさまが来たぞ〜!」ドンドン!
ガチャッ!
黒髪おかっぱの少女「うっさい。近所迷惑だよミント……」ヌッ
ミント「アネゴ〜!」ピョンッ!
黒髪おかっぱの少女「」サッ!
ビターン!!
ミント「うう、ひどい……。どうして避けるの……」グスグス
黒髪おかっぱの少女「お前、力が強すぎるんだよ……抱きつかれたら骨がいかれるじゃん……。ん? それは、妖精?」
妖精「どうも」パタパタ
ミント「そう! わが小鬼四天王候補の、クロシュと妖精ぞ!」
黒髪おかっぱの少女「え? 妖精しか見当たらないけど……」キョロキョロ
ミント「妖精さんが抱えてる瓶だよ!」
黒髪おかっぱの少女「ん?」
妖精が抱えるクロシュ瓶「……」モニョニョ…
黒髪おかっぱの少女「……スライム?」
*
―集合住宅 アルの部屋
ミント「お邪魔しま〜す」トコトコ
黒髪おかっぱの少女→アル「まあ適当に座ってよ」
妖精「じゃあお言葉に甘えて。クロシュはどうする? 瓶に入ってる?」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ
妖精「瓶に入ってるって」
アル「瓶詰めスライムなんて初めて見たよ。窮屈じゃないの?」
ミント「クロシュちゃんは伸縮自在なのだ! われと同じだ!」
アル「え、ほんと? 良いなあ……私もそういう能力欲しい」
妖精「ええ? 欲しいの?」
アル「だってミントみたいに変身できればどこでも侵入し放題じゃん。そのクロシュちゃんの伸縮自在も同じ」
妖精「へえ……。アルって、もしかして盗賊だったり?」
アル「ん〜……今は違うかな? ちゃんとした仕事あるし」
ミント「アネゴは労働者なのだ!」
アル「その通りだけど、その言い方はなんかちょっと嫌……」
↓1〜2 自由安価 ミントのアネゴ?のアルとどんなお話をする?
519 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 17:09:36.81 ID:k8i6WgRqO
カラスのハーピーをどう思うか
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 17:13:30.78 ID:2+JMOxXco
おもいっきり大失敗したときどう立ち直ればいいと思う?
521 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 17:37:41.93 ID:y+GnCU4T0
ミント「あそうだ! アネゴ、最近貧民街にカラスのハーピィが住み着いてるんだよ! 知ってる!?」
アル「ああ、クロス探偵事務所でしょ? 知ってるよ」
ミント「どう思う!?」
アル「どうって、別にどうとも思わないけど……。貧民街なんて何が住み着いてもおかしくない場所でしょ」
ミント「だってあのハーピィ情報屋だよ! アネゴはちょーほー――」
ベチッ!
ミント「もがもが!」ジタバタ
妖精「……あー……聞かなかったことにするよ」
アル「ごめん、そうしてくれると助かるかも……」
*
ミント「も〜! かわいい妹分のミントさまを口止めなんて、失礼なアネゴ!!」プンスコ
アル「はいはい。水やるから機嫌直して」スッ
水「」ポン
ミント「んぐ、んぐ……」ゴクゴク
アル「妖精とクロシュちゃんも飲む?」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ
妖精「じゃあせっかくだしお願い。クロシュも飲みたいって」
アル「はーい」
*
ミント「ぷはぁ〜! アネゴが入れた水は格別ぞ!」
妖精「単純だなあ……」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ ゴクゴク
アル「おお〜、瓶から伸びて器用に水飲んでる……。クロシュちゃんって面白いなあ」
妖精「普段は瓶詰めじゃないんだけど……ちょっといろいろあって、元気がないんだ」
アル「え、そうだったの……!? それは……ごめん……」
クロシュ瓶「〜〜…」モニョニョ…
妖精「悪いのはわたしだから謝らないで欲しいって……」
アル「そう……。なんかけっこう深刻なんだね……」
妖精「うん……。アルは失敗したり落ち込んだりした時、どうやって立ち直ってる?」
アル「私? 私は……うーん、どうしてるかなあ……」
ミント「われも気になる! アネゴのいきざま!」
アル「……美味しいものを食べて、お風呂に入って、あったかい布団で寝てれば、大体直っちゃうかも。だから立ち直り方とか、真面目に考えたことないや。ごめん、参考にならない意見で……」
妖精「……ううん、ありがとう! 全然参考になったよ! 美味しいものだね、美味しいもの」
ミント「おいしいもの!」
クロシュ瓶(おいしいもの……)
◆
522 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:17:08.23 ID:y+GnCU4T0
―クロス探偵事務所
イリス「……って感じで、夢魔に襲われたみたいなんです」
フーミン「夢魔か……。実体のない種族は所在が掴みにくいから、けっこう苦手分野なのよねえ」
ミスティ「過去に夢魔がこの国で起こした事件とかは?」
フーミン「表沙汰になりにくいのよ。夢魔に夢喰いされても、朝になれば被害者は何も覚えてないから」
イリス「でもクロシュちゃんみたいに、朝になったら凄く憔悴してたなんてことがあれば、けっこう噂になったりしませんか……?」
フーミン「普通の場合、夢魔はそこまで激しく相手の精神を傷付けたりしないわ。わざわざそんなことをしなくても夢は喰えるし、そんな目立ちかねないリスクを冒す必要がないもの」
イリス「そうですか……」
フーミン「しかし魔王の力を夢魔に奪われたかあ……。このユーシリアもいよいよ終わりかもね」
イリス「そ、そんな!」
*
箒「」サッサッ
イリス「こっちの掃き掃除、終わりました」
フーミン「ありがとう。ひとまずこんなとこで良いかしら」
ミスティ「どうして急に掃除を?」
フーミン「立つ鳥跡を濁さずって言うでしょ? あなたたちが手伝ってくれて助かったわ〜」
イリス「えっ、出てくんですか!?」
フーミン「まだ決まったわけではないけど、いつでも逃げられるようにはしておこうと思ってね。私も眠り病にかかりたくはないし」
ミスティ「なるほど……。でも私たちは必ず、眠り病をもう一度解決するわ。だからその心配は不要よ」
フーミン「ふふ、期待しているわ。ダークヒーローたち」
◆
523 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:19:01.14 ID:y+GnCU4T0
―ユーシリア帝国 9日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
524 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:25:34.56 ID:y+GnCU4T0
―朝
兵舎 司令室
宰相「……世界樹の光はまだ見つからないのですか?」
マーズ「はっ! 鉱山の魔物が活性化しており、一般兵はおろか魔法騎士も易々と探索できない状況であります!」
宰相「今は慎重を期すべき時ではありません。拙速を尊びなさい」
マーズ「……それは、しかし……騎士団に甚大な犠牲が出る可能性があります。また各地で魔族の反乱が相次いでおり、鉱山だけに戦力を集中させるのも難しく……」
宰相「事態を放置すれば、民の犠牲が増え続けます。備蓄食料ももう残り僅か……。マーズ指揮官、あなたは民より騎士の命の方が重いとでも言うつもりですか?」
マーズ「……いえ。出過ぎた発言でした。お許しください」
宰相「例え犠牲になろうとも……その英雄の名はユーシリアの歴史に刻まれ、永遠となる。恐れることはありません。騎士としての役目を果たしなさい」
マーズ「はっ!」
宰相「それでは私は王宮に戻ります」スタスタ
*
―王宮 宰相の部屋
宰相「っはぁ〜疲れた……。早くやめたい、宰相のフリ……」
宰相「………マーズ指揮官、ごめんね……。騎士の命も民の命も、重さは同じなのに……。でも……世界樹の光さえ見つかれば、その力でみんなを救えるはずだから……」
宰相「そうすれば……後は、この国の民だって………」
宰相「………そういえば昨日のスライムの子……大丈夫かな……。あんな幼い子に、あそこまでしなくても良かったんじゃ……。でも魔王の力を手に入れる為にはああするしか……」
宰相「…………はあ………。もう、やめたい……」
夢想の女神『やめれば良いのに……』
宰相「……! うるさい。私には大義があると言ったはずだ。ここでやめるわけにはいかない」
夢想の女神『全ての生命を永遠の眠りに就かせ、しあわせな終わりとする……なんて、本気でできると思っているの……?』
宰相「……夢想の魔王なら賛同してくれると思ったんだけどな。残念だ」
夢想の女神『しあわせな眠りの裏で……現実の肉体は静かに腐り落ち、死んでいく……。それは、本当にしあわせな終わりと言えるの?』
宰相「しあわせだよ。心は夢の中でしあわせなんだから。お前だって、そう思って魔王になったんじゃないのか」
夢想の女神『魔王になった時の記憶はもうないから、わかんない……』
宰相「まあいいけど。お前の救済の眠りをもたらす力と、圧倒的な星の力……そして私の技量が合わされば、この世界は絶対にしあわせな結末を迎えられるんだ。お前は黙ってその力を私に寄越していれば良い」
夢想の女神『……その為の犠牲には目を瞑るんだ』
宰相「うるさい! 私だって、犠牲が出て良しなんて思ってない!」
夢想の女神『じゃあなんで……』
宰相「このままこの世界を放置すれば……私が何をしてもしなくても、世界の構造そのものによる犠牲者は永遠に増え続ける一方じゃないか! だから……ここで終わらせなきゃならないんだ! 私が出すこの犠牲を、最期にするんだ……!!」
夢想の女神『……』
宰相「私が、もたらしてやる……! しあわせな結末を……ハッピーエンドを!!!!」
◇
―朝
帝都大図書館 客室
クロシュ瓶「……」zzz
イリス「クロシュちゃん……まだ元気は出ないみたい……」
妖精「でも昨日よりは良くなってきてるみたいだよ。瓶の中だとデロデロに溶ける心配がないから、少し気楽なのかも」
ミスティ「これからクロシュが疲れた時は、こんな風に瓶に入ってもらうのが良いかもしれないわね」
ユーシリア帝国滞在9日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:25:46.64 ID:ETWNtMV9O
人魔仲良しキャンペーンも頑張る
526 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:26:18.57 ID:er8diR3y0
ローガン、リチャード 夜平民区で散歩していると勤務終わりのノエルと出会う。酒場で3人騎士時代の話しをする
527 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:26:20.41 ID:BVZ5Xaba0
としょかんたんけん
528 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:47:44.36 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館 司書室
帝都新聞「」ペラッ
エバンス「南部の農村で武装した魔族たちによる暴動……騎士団によって鎮圧されるも、多くの死傷者が出る……」ペラッ
クロシュ瓶「〜〜…」モニョニョ…
妖精「毎日のようにそういう話が新聞に載ってるよ……」
ミスティ「……かつての魔族国どころじゃない気がしてきたわ……。この国、本当にこの先どうにかなるのかしら……」
イリス「……」グッ
妖精「イリス……これはもう私たちが外様とか関係なく、手に負える問題じゃないよ……。変な気は起こさない方が……」
イリス「いいえ……! 私たちにもできることが必ずあるはずです!」
エバンス「そうは言っても、何ができるんだ……? 悪いが俺も思い付かないぞ……」
イリス「私に良い考えがあります!!」
↓1コンマ
01-30 人魔仲良し行進を行う
31-60 ストリート演劇を行う
61-90 悪竜黒幕陰謀論を流布する
91-00 会心
529 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:50:32.34 ID:k8i6WgRqO
あ
530 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:50:32.78 ID:XXAzq1c30
てりゃ!
531 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 21:24:49.87 ID:y+GnCU4T0
―帝都 大通り
イリス「……とある山の中に、一人の心優しい魔族……バーニングスライムが住んでいました。バーニングスライムは人間と仲良くなりたいと思っていましたが、しかし人々は魔族でありとても熱い体を持つバーニングスライムを恐れ、近付くことさえありませんでした」
炎スライムクロシュ「……」モニョニョ…シクシク…
イリス「バーニングスライムが一人寂しく泣いていると、そこへ友達の雪女が現れました」
雪女ミスティ「……人間と仲良くなりたいなら、私に良い考えがあるわ……」
◆
バーニングスライム「えっ……?」
雪女「私が人里で暴れて吹雪を起こし、全てを凍らせる。そうしたらあなたの出番。暴れる私を炎で退治して、凍てついた全てを溶かすの。そうすれば、あなたが強くて優しいバーニングスライムだって、みんなわかるわ」
バーニングスライム「でも……それじゃ、雪女さんは……」
雪女「私のことなら心配いらないわ。私はあなたと違って、人間から嫌われても痛くも痒くもないから」
バーニングスライム「そうなの?」
雪女「ええ、そうなの。簡単でしょ?」
バーニングスライム「……本当に……いたくもかゆくも、ない……?」
雪女「大丈夫だってば。ほら、行くわよ」スタスタ
バーニングスライム「あ、ま、待って……!」ピョンピョン
*
吹雪「」ビュオオオオオオッッ
妖精「ぎゃああああ!! さむいいいい!! しんじゃうよおおお!!!」カチコチ
雪女「凍てつきなさい。前々から目障りだったのよ、人間ども……!!!」カッ!!
吹雪「」ビュオオオオオオオッ!!!!
傭兵「くっ、なんて強さだ……!! お、おれも……ここまで、か……」カチコチ
騎士「エバンスくん……! だめだ、眠っては!!」
雪女「死ね……!!」
凍てつく世界「」カチコチ
バーニングスライム「〜〜!!」モニャニャニャニャ!!! シュバッ!!
炎「」ゴウウッ!!
解凍される世界「」ジュワアアアア
雪女「何!? 貴様は――」
バーニングスライム「〜〜!!」モニャモニャ!!
ベチンッベチンッ!!
雪女「ぐあああああ!!!」
バーニングスライム「〜〜!!」モニャニャニャ!!!!
ズルズルズル…
傭兵「あ、あれ? バーニングスライムが雪女を引きずっていくぞ……?」
騎士「な、何……!?」
*
バーニングスライム「〜〜…」モニョモニョ…
雪女「何してるのよ……あなたもこっちに戻ってきちゃだめじゃない……」
バーニングスライム「……雪女さんも……一緒じゃなきゃ、やだ……」
雪女「えっ……」
◆
532 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 21:26:18.12 ID:y+GnCU4T0
イリス「そ、そして……お山に戻ったバーニングスライムと雪女は……結局人間とは仲良くなれませんでしたが……二人はいつまでも一緒にしあわせに暮らしました……め、めでたし、めでたし……!」
子供たち「わー!!」パチパチ
*
―司書室
ミスティ「クロシュ、台本と違ったじゃない……。まあ、あれはあれで悪くなかった、けど……」
クロシュ「んゅ……」
イリス「まあ結果オーライ! アドリブでなんとかなったし、子供たちに好評だったみたいだから!」
妖精「結局人間とは仲良くなれなかったけどね……」
☆帝都の人魔関係が少しだけ良くなりました
◆
533 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 21:28:54.69 ID:Icy232Ego
泣いたバーニングスライム
534 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 21:53:58.01 ID:y+GnCU4T0
―夜
ローガン「……」スタスタ
リチャード「おや、ローガン元隊長ではありませんか。どうです? この後一杯……」ヌッ
ローガン「リチャード殿か……。そうだな……たまには飲むのも悪くないか……」
ノエル「……ん? そこにいるのは……まさか、リチャードにローガンか!?」
リチャード「ノエル君に出会えるとは! これは運命神が今夜は飲めと言っているに違いありませんぞ!」
ノエル「飲みか! 付き合うぞ!」
ローガン「フッ……では飲むとするか」
*
―酒場
ジョッキ「」カラン
ノエル「――でよお……ついに俺も鉱山探索を命じられちまったってわけさ……」グビグビ
ローガン「鉱山探索……!? それはまさか、悪竜の……」
ノエル「おー、その鉱山だよ……。任務の内容は世界樹の光っつー……ああ、お前らに言ってもわかんねえか。まあとにかくすげえものを探してこいって内容なんだが……まあ悪竜の根城だ。覚悟はできてんぜ……」グビグビ
リチャード「ノエル君、気を確かに。ささ、もう一杯」ススッ
ジョッキ「」ドン!
ノエル「おお、すまねえな。こうやって酒を飲めるのもこれが最期かもしれねえ……へへっ、死ぬ前にお前らと飲めて良かったぜ……」
ローガン「死ぬ覚悟など、お前らしくもない。生きて帰れば良かろう」
ノエル「それができりゃ苦労はしねえだろ? 俺だって自分の実力くらいわからあ」
ローガン「……」
ノエル「ローガン……俺はよ……。お前の家があんなことになった時……なんもしてやれなかった……。なんもしてやれなかったんだ……」
ローガン「よせ。あの頃は誰もがそれどころではなかったし、私も何かをしてもらおうなどと思ったことはない」
ノエル「聞いたぞ……。お前の家族を襲った奴ってのが……悪竜である可能性があるんだってな……」
ローガン「!!」
ノエル「はっ……俺も死にてえわけじゃねえが……今度こそ、お前になんかしてやれる時が来たのかもしれねえって思ったよ。なにせ任務としてあの鉱山に行くわけだからな――」
ローガン「おい……ノエル、お前まさか――」
ノエル「――ぶちかましてきてやんぜ。運が良けりゃ相打ちくらいには持ち込めるかもしれねえ……へへっ、まあ見てろよ……」グビグビ
ローガン「おいよせ! そんなこと私は望んでいない! 馬鹿な考えは――」
ノエル「ぐが……」zzz
ローガン「……」
◆
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