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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part4
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946 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 22:59:55.17 ID:lscVMEZt0
精霊のフワフワビリビリブラッドフルーツポンチ「」ポン!
エバンス「完成だ! 精霊のフワフワビリビリブラッドフルーツポンチ!」
イリス「トコナツ島でタコのおじさんに見せてもらったデザートを、今ある食材で再現してみました!」
人形「わ……! 素敵なデザートです……!」
ローガン「ブラッドワインも入っているのか……!」
イリス「はい。精霊樹のジャムとブラッドワインにビリビリレモンの果汁を混ぜて冷やした、魔力たっぷりの特製シロップです」
妖精「これはすごい……! 普段から魔力を使ってない人が食べたら逆に魔力過多でお腹を壊しちゃうかも……」
エバンス「まあ……このパーティのメンバーなら大丈夫だろ、多分」
クロシュ「……」ソワソワ
イリス「それじゃあ早いとこ食べよう!」
クロシュ「!」パァァァ!
*
スライムクロシュ「〜♪♪」モニョモニョ モグモグ
ローガン「雷のように強烈な酸味を持つビリビリレモンだが、精霊樹のジャムとブラッドワインの溶けた甘いシロップに漬け込まれて爽やかな甘酸っぱさとなっている。もちろん雷魔力の刺激も消えたわけではなく、舌の上で弾けるようなパチパチとした味わいが感じられて面白い。そしてフワフワクラゲはやはりクラゲゆえに味がほとんどないが、つるつるの食感がやはりフルーツポンチにとても合う。美味しさと面白さ、そして堅実さを兼ね備えた素晴らしいデザートと言えよう」モグモグ
ミスティ「甘酸っぱくて美味しいわ……」モグモグ
妖精「これ凄いなあ……」モグモグ
人形「このレモンにこのような使い方があったなんて、知りませんでした……。お勉強になります……」モグモグ
イリス「……正直、私もここまで面白くて美味しい料理になるとは思ってなかった。これ、地上で出せば大流行するんじゃない……!?」
エバンス「可能性はあるぜ! ただ……このレモン、地上でも栽培できるんかな?」
妖精「……まあ、この雷雲……つまり雷霆の魔王の影響で生まれた果物なのは間違いなさそうだしね……。植えてみないとわかんないかも」
☆美味しいデザートを食べました
翌日の終わりまで、魔力を使う判定と雷耐性が関わる判定で+の補正が入ります
◆
947 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 23:03:07.09 ID:lscVMEZt0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 10日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[0/6](ミスティ)
・魔法[0/16](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数15
・避雷針LV2
……………………………………………………………………………………
948 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 23:15:10.57 ID:lscVMEZt0
―工房
セイラ「……」
大盾「」
セイラ「……わたしって……誰なの……?」
大盾「」
セイラ「……じゃあ……あなたは……?」
大盾「」
セイラ「あなたは……わたし……?」
セイラ「わたしは……あなた……?」
浮島国滞在10日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
949 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 23:16:04.19 ID:SQ/V3mMHO
イリス、レインにフレメアの事を聞く
950 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 23:17:17.21 ID:MnCqx+3DO
何か悩んでるセイラを見て、気晴らしにと森林に散歩に誘う
951 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 23:17:58.55 ID:esLkFtkV0
カニ食べたい人皆でカニ探し
952 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 23:40:56.34 ID:lscVMEZt0
というわけで本日はここまでとなります。次回はレインさんにフレメアちゃんのことを聞いてみよう編、セイラちゃんとお散歩編、浮島の国でカニ探し編となります
今回はベルトーネちゃんとお話をしてみたり、レインさんが戦力に加わってくれたり、四人で模擬戦をやってみたり、魔王対策が進んだり、フルーツポンチを食べてみたりしたようでした
レイン氏が加わったわけですが、実のところあの場で加入する可能性のある人物の中では話が通じやすい人であったと言えるかもしれません。まあでも星全体の危機でもあるので、流石にザイル氏とブラッド氏も共闘くらいはしてくれたのではないかと思います(でもブラッド氏はやっぱりちょっと微妙かもしれません。ドサクサに紛れて味方の背中を撃つくらいのことはしてきそうです。わるいスライムです)
そして今までは適当でしたが、今後は料理を食べると作った料理の内容によって何らかの補正がかかるようにしようと思います。基本的には微々たる補正になると思いますが、もしクリティカルなすごい食材や料理を食べることができたらすごい補正が入るかもしれません
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
953 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 00:34:41.19 ID:jKhUygVvo
乙でした
エバンスにラキスケ属性が!
レインさんやっぱり話せば、というか成立する話ししてくれるので有情
954 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 09:04:27.23 ID:aPjLes100
乙
ベルトーネちゃんの下着ってキャミ的な奴かな、黒の
955 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 11:35:52.48 ID:jToi/YLQ0
乙
>>921
で飛んできた水晶ってジェミニからもらった水晶だったりして(ベルトーネは水晶魔法使えないけどジェミニは水晶魔法が使えるから)。
956 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 16:56:17.61 ID:dxWE1w720
ローガン氏は厳格でしっかりしており、他の面々は女の子や妖精やスライムなので、必然的にエバンス氏がそういった役を担ってしまうことになるのかもしれません
レイン氏はシノホシのテロリストたちの中でも話が通じやすい方ではないかと思われます。また、勇者像を掃除していた時に出会った縁もあるので、実のところ悪印象は抱かれていないようです
ベルトーネ氏の下着がどのようなものであったかは、本人とエバンス氏にしかわかりません。イメージ的には黒いのを身に着けていそうな気はします。なお彼女は長生きの悪魔なので、実のところ人間の若造に見られる程度のことでは全く困らないようです。それはそれとして、見せる気のない時に見られるのはむかつくのかもしれません
エバンス氏を急襲した飛ぶ水晶ですが、あれはジェミニ氏が作ったものではなく、ベルトーネ氏が使う暇潰し用の映像水晶の一つのようです(彼女の部屋にはそのような暇潰し用の本や水晶が大量に散乱しています)。原理は不明ですが、彼女は水晶を通じて古今東西の娯楽や芸術を楽しむことができるようです。王国や大魔女帝国でも録画や映像再生ができる水晶は実用化されていますが、彼女の持つものがそれと同様のものであるかどうかは今のところわかっていません
957 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 16:57:17.12 ID:dxWE1w720
―古城 中庭
イリス「あのー、レインさん……少し質問しても良いですか……?」
レイン「馴れ合う気はないのだけれど」
イリス「ちょ、ちょっと聞きたいことがあるだけなので……!」
レイン「……内容によっては、魔王より先にあなたを殺すことになるかもしれないわ。それでも良ければ言ってみなさい」
イリス「うっ……」
イリス(……フレメアさんのことを聞くくらいなら……レインさんを怒らせる要素はないよね……?)
イリス(だ、大丈夫……! フラナ先生たち姉妹の喧嘩を止めなきゃいけないんだもん! 勇気を出そう……!)
イリス「……フレメア・バイオレットさんのことについてなんですけど!」
レイン「……」
↓1コンマ
01-05 魔族国に向かったそうよ
06-65 仲間の情報を漏らす気はないわ
66-95 タダでは教えないわ
96-00 「私の話!?」ヌッ
958 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 16:58:46.13 ID:aPjLes100
あ
959 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 17:44:51.76 ID:dxWE1w720
レイン「……仲間の情報を漏らす気はないわ」
イリス「うっ……」ガックリ
レイン「逆に聞くけれど、あなたはどうしてそんなことが知りたいの?」
イリス「……魔族国のフラナ・バイオレットさんにお世話になってるんです、私。それで……フラナさんとフレメアさんが今ものすごく険悪らしくて……何かできることはないかと、私なりに考えていまして……」
レイン「……余計なお世話ではないかしら」
イリス「そ、そうですかね」
レイン「もし私がフラナやフレメアの立場だったら……人間の若造などに割って入られても困るし、場合によっては不快に感じるでしょうね」
イリス「で、でも……! 姉妹同士で、殺し合いになりそうなんです……!」
レイン「それが何か問題なの? 世話になっているとは言っても、あなたに被害が及ぶわけではないのでしょう?」
イリス「だって、殺し合いですよ!? どちらか一方が、死んじゃうかもしれないんですよ!? レインさんだって、仲間のフレメアさんが死んじゃうのは嫌じゃないんですか!?」
レイン「……どちらかと言えば好ましく思わないわね。でもそれがあの子の選択なら止めはしないわ。仲間だもの」
イリス「そ、そうですか……」
レイン「あなたもフラナ・バイオレットの気持ちを尊重してあげたら? 誰かの悪意で殺し合うよう仕向けられている、なんて悪質なケースでもないのでしょう?」
イリス「それは……わからないです。私は、本当に何も知らないので……」
レイン「ああ……私にフレメアのことを聞いてくるくらいだものね。一応言っておくけれど、私もその姉妹の確執について大したことは知らないわよ」
イリス「そうですか……」
レイン「どちらにしても、吸血鬼の争いなどに首を突っ込むのはおすすめしないわ。命が惜しくないのなら別に良いと思うけれど」
イリス「……ありがとうございます。いろいろ考えてみます」
レイン「そうしなさい。……少し余計なお喋りをし過ぎたわ」バサッ
バサッバサッ―
イリス「あ、飛んでっちゃった……」
イリス「……馴れ合う気はないって言ってたけど、けっこうちゃんと聞いてくれた……?」
◆
960 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 18:28:51.40 ID:dxWE1w720
―工房
セイラ「……」
大盾「」
クロシュ「セイラちゃん……」
工房人形「今朝から、ずっと何かを考え込んでいる様子なのです」
クロシュ「……お散歩に、連れてってもいい……?」
工房人形「セイラ様が良ければ、問題ありません」
クロシュ「ん……!」
トコトコ…
クロシュ「セイラちゃん……」
セイラ「……あ、クロシュちゃん……?」
クロシュ「お外……出る……?」
セイラ「え? えっと……」
工房人形「適度な運動は健康に良い効果があります。ゴーレムも同様に、状態を良好に保つには適度な稼働が推奨されています」
セイラ「そうなんだ……」
大盾「」
セイラ「それじゃあ……お外、行こう。クロシュちゃん」
クロシュ「わあ……!」
*
961 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 18:29:17.72 ID:dxWE1w720
―森林
チュンチュン
セイラ「わあ、綺麗な森……!」
クロシュ「うん……」
セイラ「クロシュちゃんは、ここの近くに住んでるんだよね?」
クロシュ「うん。親切なお人形さんに、泊めてもらってる……」
セイラ「優しいお人形さんがいたんだね……」
クロシュ「うん……」
大盾「」フヨフヨ
クロシュ「……セイラちゃん……何か、困ってること……ある……?」
セイラ「困ってること……?」
クロシュ「うん……」
セイラ「……」
大盾「」
セイラ「……困ってる……わけでは、ないの」
クロシュ「ほえ……?」
セイラ「わたし……守れなかったの……」
クロシュ「?」
セイラ「大切な……何よりも大切な、姫様を……。わたし……守れなかった……」
クロシュ「……」
セイラ「わたしは……わたしだけど……。本当は……わたしじゃなくて……」
クロシュ「……」
セイラ「わたしは――」
雷球「」バシュンッ!!
クロシュ「!!」ザッ
セイラ「雷……!」バッ
クロシュ「わっ……! セイラちゃん、あぶない……!」
セイラ「ううん……。今度こそ……わたしが、守る……」ザッ
大盾「」フワッ―
セイラ「絶対、守り抜く……!」
大盾「」ガシンッ!!
――戦闘開始 はぐれ雷球――
☆セイラが〈守護〉を発動!
一度だけ劣勢を無効化!
↓1コンマ
01-10 痛恨
11-30 劣勢
31-00 勝利
962 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 18:30:00.66 ID:Vpx9KnsDO
あ
963 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 21:15:49.61 ID:dxWE1w720
雷球「」バシュンッ!!
大盾「」ガシンッ!!
バチチチチッ!!
セイラ「っ!!」バヂヂッ
クロシュ「セイラちゃん……!」
モニョニョポン!
光の残像「」パヒュンッ
光メイド剣士クロシュ「!!」シャッ!
雷球「!!」
光刃メイドブレード「」ヴンッ!!
雷/球「」スパッ
バックンッ!!
雷スライムクロシュ「」モニョモニョ モグモグ…
――戦闘終了――
*
964 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 21:46:01.06 ID:dxWE1w720
クロシュ「セイラちゃん……大丈夫……?」
セイラ「うん……。クロシュちゃんが……すぐに倒してくれたから……」
大盾「」フヨフヨ
クロシュ「……セイラちゃんは……大盾さんなの……?」
セイラ「……説明、難しい……」
クロシュ「……」
セイラ「クロシュちゃんは……もぐもぐすると……もぐもぐしたもののことが、わかるんだよね」
クロシュ「うん」
セイラ「それじゃあ……わたしたちのこと……もぐもぐ、してみて」
クロシュ「!」
セイラ「それで……きっと、わかると思う」
クロシュ「ん……!」
デロデロ…モニョモニョ…
◆
965 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:52:34.37 ID:dxWE1w720
―ある日
ラティア城 王族の私室
大盾「」ドン!
幼い姫「わ……! お兄さま、こちらのゴーレムさんは……?」
ロムリン「彼女は自律移動式盾型ゴーレム。皆からはオオキイシールドと呼ばれているゴーレムさんだよ」
幼い姫「オオキイシールドさん……」
ロムリン「しかもこの機体は、王族の護衛用に改良が施された特別製だ。いかなる危険からも君を守る最強の盾であり、最優の騎士というわけだ」
幼い姫「騎士さま……。でもオオキイシールドさんだと、ちょっと呼びにくい……」
ロムリン「ふむ……では、君が名前を付けてあげてはどうかね? このゴーレムは言葉こそ発しないが、心を持たないわけではない。名前を与えれば喜ぶかもしれないよ」
幼い姫「お名前……んー……」
大盾「」
幼い姫「……それじゃあ、セイラ! あなたのことは、セイラと呼ぶね!」
大盾セイラ「」ガシン!
◆
966 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:53:00.49 ID:dxWE1w720
―辺境の森 川辺
チュンチュン
川「」サラサラ
幼い姫「〜〜♪」トコトコ
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「あっ、見て見て! カニさん!」
サワガニ「」ヒョコヒョコ
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「かわいいね」
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「セイラは、カニさん好き?」
大盾セイラ「」コクリ
幼い姫「わあ! わたしも好き!」
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「もちろんセイラのことも好きだよ!」
大盾セイラ「」フヨヨ
◆
967 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:53:31.01 ID:dxWE1w720
―ラティア城 中庭
幼い姫「せーのっ!」ピョンッ
大盾セイラ「」フヨヨヨっっっ
メイド「ひ、姫様!? 何をなさって……!?」
兵士「姫様が大盾に掴まって空を飛んでいるぞ!!?」
執事「だ、誰か姫様をお助けしろォ!!」
幼い姫「あはははは! 見てよセイラ! みんなわたしたちを見上げてる!!」
大盾セイラ「」フヨヨっっっ
幼い姫「あ、こら降りないの! もっと高く飛んで!」
大盾セイラ「」フヨヨヨヨっっっ
ジェミニ「姫様……」ヌッ
幼い姫「わあっ!? ジェミニ!?」
*
968 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:54:23.31 ID:dxWE1w720
―王族の私室
大盾セイラ「」フヨヨ…
ジェミニ「セイラを困らせるものではありませぬ。彼女は貴女の命令には逆らえないのですから」
幼い姫「え〜……。でも、セイラだってわたしと一緒に空を飛びたかったよね?」
大盾セイラ「」フヨヨっっ
ジェミニ「はあ、全く……。あまりにも目に余る場合、セイラを取り上げられてしまいますぞ」
幼い姫「えっ、だめ!! そんなの絶対許さないもん!!」
大盾セイラ「」フヨ…
ジェミニ「であれば、セイラを困らせないことです。貴女はセイラに掴まっていれば良いだけですが、セイラは常に反重力機構の調節・計算を怠れないのですぞ」
幼い姫「んえ〜?」
ジェミニ「……つまり、セイラが姫と一緒に飛ぶのは本来かなり難しいのです。セイラが特別製の優秀な機体だったがゆえに事故にはなりませんでしたが、今後は決して同じことをしてはなりませぬ」
幼い姫「………セイラ……つらかった……?」
大盾セイラ「」フヨ…
ジェミニ「……正直に申し上げなさい。姫様の為です」
大盾セイラ「」コクリ…
幼い姫「!!」
大盾セイラ「」フヨヨ…
幼い姫「う、うう……」
大盾セイラ「」フヨ…?
幼い姫「ごべんねえええ〜〜!!!」ダバダバ
大盾セイラ「」フヨヨ!?
◆
969 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:54:50.51 ID:dxWE1w720
―中央動力室
ゼーレシルト「反重力機構の出力を強化して欲しい……?」
大盾セイラ「」コクリ
ゼーレシルト「なぜですか。あなたは王族用の特別製であり、既に必要以上の出力を有しています。さらに強化する意義が不明です」
大盾セイラ「」フヨフヨ
ゼーレシルト「姫と一緒に飛びたい……? 却下です。そのような遊びは重大な事故に繋がる可能性があります」
大盾セイラ「」フヨヨ…!
ゼーレシルト「重大な事故を起こさない為に、より安定した出力が必要と」
大盾セイラ「」フヨフヨ…!
ゼーレシルト「では、命綱の着用を徹底してください。それを遵守できるなら、あなたの強化改修を行うことができます」
大盾セイラ「」フヨヨ!
◆
970 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:55:18.84 ID:dxWE1w720
―王族の私室
豪華なベッド「」
幼い姫「うっ、うっうっ……セイラ……帰ってこない……。怒って出てっちゃったんだ……」グスグス
大盾セイラ「」ヒョコ
幼い姫「わあっ!? せ、セイラ……!?」
ジェミニ「姫様……。セイラは定期メンテナンスで出ていただけでしょう……」ヌッ
幼い姫「セイラぁ……!」ダキッ
大盾セイラ「」フヨヨ
ジェミニ「また、ゼーレシルトから伝言です。セイラの飛行能力を強化したので、命綱を着用した場合に限り姫様と一緒に飛行しても良い……とのことです」
幼い姫「えっ!?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「そ、そうなの? セイラ」
大盾セイラ「」コクリ
幼い姫「……嫌じゃ、ないの……?」
大盾セイラ「」フルフル
ジェミニ「……セイラが嫌だったのは、姫様が怪我をなされる可能性があったからでしょう。その不安が解消されたのであれば、もう嫌がる理由はないかと思われます」
幼い姫「〜〜!! セイラぁ〜!!」ダキッ
大盾セイラ「」フヨヨ
◆
971 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:56:53.32 ID:dxWE1w720
―浮島国 上空
ヒュオオオオオ――…
眼科に小さく見える浮島「」
浮島の下に広がっている雲海「」モクモク
幼い姫「わぁ〜!!」フヨフヨ
大盾セイラ「」フヨフヨ
ジェミニ「良い眺めですな」フヨフヨ
幼い姫「……なんでジェミニまで来てるの?」
ジェミニ「万が一に備えてです。スカイメガロザメの群れなどが現れれば、万が一ということもありますゆえ」
幼い姫「サメの群れなんてセイラがいればへっちゃらだよね〜?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
ジェミニ「はあ……。む……?」
遥か彼方に見える不穏な雷雲「」ゴゴゴゴ…
幼い姫「……ジェミニ……あの雲、こわい……」
ジェミニ「……お気になさらず。ただの積乱雲でしょう」
大盾セイラ「」ガシン…
◆
972 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:57:55.61 ID:dxWE1w720
―浮島国 城下町
天を覆う巨大な雷雲「」ゴゴゴゴゴ…
暴風雨「」ドザァァァァァ!!
雷「」ピシャッ!!
落雷で破壊される建物「」ドッギャアアアアンッ!!
雷球「」バシュンッ!!
雷球「」シュビビッ!!
雷球「」バヂヂヂッ!!
雷球「」バリバリバリ!!!
感電死する人「アババーッ!!」バリバリ
キャアアアアア!!! タスケテクダサイ!!
ナンナンダヨコレハアアア!!! イヤダー!!
ゴライアス「皆様は急いで地下へ避難を!! ここは我々ゴーレムが抑えます!!」
ゴーレム部隊「」ザザッ!!
ウオオオオオッ!! ゴーレムダー!!
雷球「」バシュンッ!!
ゴライアス「ここから先は……一歩たりとも通さぬ!!」ズンッ!!
ポーラー「先パイ、こいつラは歩きまセン」ヌッ
ゴライアス「言葉尻を取るな!!」
◆
973 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:58:32.23 ID:dxWE1w720
―王族の私室
窓「」ゴゴゴゴ
幼い姫「あ……ああ……街が……街の人たちが……!」
大盾セイラ「」フヨ…
幼い姫「どうしよう……!? セイラ、どうしよう……!?」
大盾セイラ「」フヨヨ…
◆
974 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:01:25.28 ID:dxWE1w720
―ラティア城 地下工房
大破ゴライアス「う、う……私は……まだ戦える……。何卒……再起の機会を……」ジジジ…
ロムリン「無理だ、ゴライアス……。君の精核は……もう、ゴーレム駆体を動かすことに耐えられん……」
大破ゴライアス「そ……そんな……」ジジジ…
ロムリン「もう、意識を保つだけでもつらいだろう……。大義であったぞ、護国の英雄ゴライアスよ――」
大破ゴライアス「つらくなどありませぬ!! 私は……まだ、戦える……!! 戦わせてください、王よ……!!」ジジジ
ロムリン「むう……」
宮廷魔術師ミーティア「方法がないわけではない」スッ
ロムリン「ミーティア」
大破ゴライアス「ミーティア殿!!」
宮廷魔術師ミーティア「ゴーレムのような大質量の駆体を動かすのは不可能だが……その精核に残った熱を燃やし、雷をも断ち切る烈剣として生まれ変わらせることならできる」
大破ゴライアス「私が……剣に……!!」
宮廷魔術師ミーティア「ただし……お前自身では全く身動きが取れない上……。一太刀振るう度、お前の精核は熱せられた鉄杭に貫かれるが如き激痛に見舞われるだろう。それでも……戦うことを望むか?」
ロムリン「待て!! この国を守る為に戦った英雄に、そのような仕打ちは……!!」
大破ゴライアス「お願いします! 私を剣にしてください!! 痛みなど、雷に撃たれて殺された民の方々や、散っていったゴーレムの同胞たちを思えば、いくらでも耐えてみせましょう!!!」
宮廷魔術師ミーティア「……本当に良いのだな? 死のうと思っても、自ら死ぬことさえできんぞ?」
大破ゴライアス「奴の雷を断ち切るまでは……絶対に死にませぬ!!!!」
宮廷魔術師ミーティア「英雄の覚悟、しかと受け取った。準備をしてくる、少し待っていてくれ」スタスタ
ロムリン「ゴライアス……」
大破ゴライアス「……気にかけて頂き誠に感謝致します、王よ。しかし私はこの国を守る為に生まれた身。この魂が健在な内は、その責務を全うさせてください」
ロムリン「……わかった。だが、もし激痛に耐えられぬ時は……使い手に遠慮せず、その旨を申せ。誰も咎めはせぬ……」
大破ゴライアス「ご厚意、痛み入ります」
◆
975 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:02:05.35 ID:dxWE1w720
―ラティア城 大講堂
ロムリン「――というわけだ。この最終作戦が成功すれば、雷霆の魔王を封印できる」
ザワザワ
ロムリン「だが……皆も知っての通り、既に我が国は崩壊した。この戦に勝ったところで、残る未来は衰退と滅亡のみ……。故に、無理強いはせん。この大乱が過ぎ去るのを地下で待っていれば、無事に生き残れるかもしれぬ。それでもなお……この無謀なる作戦に参加してくれる者は、共に来てくれたまえ」
ポーラー「仰せのままニ」ザッ
ジェミニ「ミーティアも死んだ今、結界の保守ができるのは儂くらいじゃろう」ザッ
ベルトーネ「ま、サビ残してやんなくもないかな〜」ザッ
家政婦人形「私も参加します。守りたいものがあるので」ザッ
ゴーレム部隊「我々モ最期マデオ供致シマス!!」ザッ
人形部隊「ラティア・ヘイヴンの為に」ザッ
生き残りの人間たち「おれたちもやるぜ!!」ザッ
ロムリン「皆の者……」
幼い姫「……お兄さま」
大盾セイラ「」フヨフヨ
ロムリン「! 街の工房に避難しろと――」
幼い姫「ううん……。わたしも、戦います」
大盾セイラ「」ガシン!
ロムリン「だが……」
幼い姫「お兄さまも、みんなも……この国のために、命がけで戦うんだよね? だったら……この国のお姫さまのわたしだけ……怖がって引っ込んでるなんて、嘘だよ。わたしだって……この国のために、戦いたいもん」
ロムリン「……」
幼い姫「わたし……癒やしの魔法は、人一倍がんばってきたもん。きっと、役に立てる……!」
大盾セイラ「」ガシン!
ロムリン「……ああ。わかった」
◆
976 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:03:13.99 ID:dxWE1w720
―ラティア城 地下回廊
ドガァンッ!! バリバリバリッ!! ババリバリッシュ!!
グギャアアアアアアッッ!!! マダダ!! マダオワッテイナイ!!
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
人間の死体「」ボロボロ
人形の残骸「」ボロボロ
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
人形の残骸「」ボロボロ
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
人間の死体「」ボロボロ
雷球「」バシュンッ!!
ポーラー「グ、うウウ」ドガアッ!!
潰れる雷球「」ブチッ
崩れるポーラー「」ドグシャッ
雷霆の魔王「」ゴゴゴゴゴ…
ベルトーネ「冗談じゃない……。封印なんて不可能でしょ、これ……」ボロボロ
ジェミニ「いや……出力は弱まっておる。あと一息で地下空洞に押し込めるはずじゃ……」ボロボロ
幼い姫「はあ、はあ……」ボロボロ
大盾セイラ「」ボロボロ
ロムリン「もう下がれ……! あとは我々だけで押し切れる……!!」
幼い姫「ううん……。セイラの守りも、わたしの魔法も……まだまだ必要だよね……?」
ロムリン「……」
ジェミニ「……」
ベルトーネ「あー……ぶっちゃけ、必要かも〜……」
ロムリン「ベルトーネっ……!!」
ベルトーネ「……虚勢張っても仕方なくない〜? 私たちが負けりゃ、どの道この子だって死ぬわけだし〜……。この子の回復魔法がなけりゃ、今頃私たち全員お陀仏だったよね〜……」
幼い姫「お兄さま……!」
ロムリン「……絶対、前に出るな。セイラの守護範囲から、絶対に出るな。約束してくれ」
幼い姫「はい……!!」
*
977 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:05:35.87 ID:dxWE1w720
―地下空洞
封印結界「」ゴゴゴゴゴ
雷霆の魔王「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呻シ?シ?シ」ググググ
ジェミニ「あと一息じゃああ!!」グググ
ベルトーネ「うぎぎぎぎ……!! このサビ残重すぎ……!」グググ
ロムリン「ぬおおおおっ!!」グググ
雷霆の魔王「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呻シ?シ?シ」カッ!!!!
全方位雷撃「」ババリバリバリ!!!!
ベルトーネ「うっそ、まだ撃てたのそれ……」
ジェミニ「ああ……終わりじゃ……」
ロムリン「くっ……くそぉぉぉぉぉ!!!!」
幼い姫「セイラ、みんなを守って!!!!」
大盾セイラ「」!!?
大盾セイラ(だめだよ……。いま、わたしがみんなを守りにいったら……姫様が……)
幼い姫(大丈夫……。あの魔王を封印できれば……全部、良くなるから……)
大盾セイラ(やだ……。命令、取り消してよぉ……)
幼い姫(取り消さない。ここでみんなが死んじゃったら……終わりだもん……)
大盾セイラ(やだ、やだ――。動かないで、わたし、動かないで……!!!)
大盾セイラ「」シュバッ!! ガシン!!
守護結界「」フォンッ
ロムリン「なっ!!?」
ジェミニ「ばっ……」
ベルトーネ「ちょっ……」
全方位雷撃「」バリバリバリドッギャァァァァンッ!!!!
大盾セイラ「」プスプス…
ロムリン「あ、ああ……」
幼い姫の亡骸「」プスプス…
ロムリン「あああああああああ!!!!!!」
◆
978 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:06:58.93 ID:dxWE1w720
―地下空洞
封印結界「」ジジ…
大盾セイラ「」
ロムリン「……セイラ……動かなくなってしまったな……」
ゼーレシルト「死んではいないようですが、外界からの刺激を完全に遮断しているようです。こうなってしまうと、私でも干渉できません」
ロムリン「そうか……」
大盾セイラ「」
ロムリン「………お前も……守りたかったのだろうな……」
大盾セイラ「」
ロムリン「…………すまない。私たちが……力不足だった、ばかりに………」
◆
―地下空洞
ロムリン「……? セイラは、どこへ?」
ゼーレシルト「少し前に再起動し、回廊の方へ去っていきました」
ロムリン「セイラ……」
ゼーレシルト「また不可解なことに、セイラの近くで奇妙な魔力歪曲が発生しておりました」
ロムリン「魔力歪曲……?」
ゼーレシルト「恐らくは強化を施した反重力機構が暴走しているものと考えられますが、詳しく精査したわけではないため断定はできません」
ロムリン「そうか……」
◆
979 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:07:51.93 ID:dxWE1w720
―地下回廊
大盾セイラ「」フラフラ
大盾セイラ(守れなかった。守れなかった。守れなかった……)フラフラ
大盾セイラ(何を? 誰を? どうして?)フラフラ
大盾セイラ(違う。違う。違う。守れる。守れた。守れたはず)フラフラ
大盾セイラ(だって、ほら――)
幼い姫?「すう、すう……」zzz
大盾セイラ(守れた。守れた。守る……ずっと、守る……)フラフラ
◆
980 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:09:45.73 ID:dxWE1w720
―今
森林
チュンチュン
クロシュ「……」
セイラ「どうだった……? わかった……?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
クロシュ「あなたは……セイラ、ちゃん……」
大盾セイラ「」コクン
クロシュ「あなたは………セイラちゃんの………」
セイラ「……」
クロシュ「セイラちゃんの……願い……?」
セイラ「……うん。わたしは……わたしが、守れなかった……未練、みたいなもの……なんだと思う……」
クロシュ「……」
セイラ「怖いものから遠ざけて。暗い闇に閉じ込めて。絶対に誰にも侵されない、侵させない、理想の姫様。それが……きっと、わたしの根っこ……」
クロシュ「……」
セイラ「でも……ようやく、わかった……。姫様が守ろうとしたもの……。姫様が守りたかったもの……。わたしが……本当に、守らなければならないもの……」
クロシュ「……」
セイラ「クロシュちゃん……わたしも、戦うよ」
クロシュ「!」
セイラ「姫様の、愛した……この浮島の国を……守り抜く為に……」
大盾セイラ「」ガシン!
☆大盾ゴーレムのセイラが戦力に加わりました
◆
981 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/16(月) 00:09:30.69 ID:qApo0JBP0
というわけで本日はここまでとなります。次回はカニ探し編からとなります
レイン氏にフレメアちゃんのことを聞こうとして断られたり、セイラちゃんのことを知ったりといった様子のクロシュ一行でした
レイン氏は少し厳しい人に見えますが、実際厳しい人なのかもしれません。でもすぐさま否定してきたり攻撃的な態度を取ったりといったことはなかったので、幸いだったようです。もし勇者関連のことを不用意に聞いたら逆鱗に触れていたかもしれません。気を付けたいところです
そしてセイラちゃんは、なんとゴーレムだったそうです。とても強い特別製オオキイシールドのセイラちゃんはとても強いので、とても頼りになると思います。協力して浮島の国を守りましょう
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります……と言いたいところなのですが、実のところスレがあと少しなので、平日のどこかでカニ探し編を行い、それが終わったら土日に次スレ立て、という感じになるかもしれません。よろしくお願いいたします
982 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/16(月) 07:39:01.55 ID:7Dks9/YDO
乙です
セイラちゃんは王族の関係者かゴーレムや人形の製作者の関係者だと思っていたらこういうことだったか
今度こそ全てを護ってほしい
983 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/19(木) 15:01:38.87 ID:fClVT4I6o
ゴライアスさんにお労しい過去…現在大丈夫か?
984 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/21(土) 17:35:38.49 ID:iN9VgIZD0
すみません、平日は更新できませんでした
また本日も体調が悪く、少ししか更新はできないかと思われます。申し訳ありません
幼女の方のセイラさんは、大盾セイラちゃんが作り出した幻のような存在だったようです。その姿はかつて大盾セイラちゃんが仕えたラティア王族のお姫様によく似ているそうです。しかし1万年前のことなので、誰もその姿を覚えていませんでした
ゴライアス氏は、剣として振るわれない限りは特につらくないようです。彼にとっては、身体的な苦痛よりも最後の戦いに参じることができなかったことの方がよほどつらいことだったかもしれません
985 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/21(土) 17:36:04.17 ID:iN9VgIZD0
すみません、平日は更新できませんでした
また本日も体調が悪く、少ししか更新はできないかと思われます。申し訳ありません
幼女の方のセイラさんは、大盾セイラちゃんが作り出した幻のような存在だったようです。その姿はかつて大盾セイラちゃんが仕えたラティア王族のお姫様によく似ているそうです。しかし1万年前のことなので、誰もその姿を覚えていませんでした
ゴライアス氏は、剣として振るわれない限りは特につらくないようです。彼にとっては、身体的な苦痛よりも最後の戦いに参じることができなかったことの方がよほどつらいことだったかもしれません
―近くの森
川「」サラサラ
イリス「というわけで、カニを探しましょう!」
エバンス「おう!」
ミスティ「カニ……滅多に見つからないらしいけど……」
ローガン「だが探してみなければわからん。もし見つかれば戦力の大幅な増強が図れるはずだ」
川「」サラサラ
妖精「サワガニくらいなら見つかるかもね」
↓1コンマ
01-30 見つからなかった
31-60 サワガニ
61-90 ザリガニ
91-00 ブルージェットガニ
986 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/21(土) 17:43:55.66 ID:4J0gbLsc0
ブルージェット♪
987 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/21(土) 18:28:20.28 ID:iN9VgIZD0
ガサガサ―
イリス「……あっ!!」
エバンス「お、見つけたのか?」
川底のザリガニ「」
イリス「ザリガニです!」
エバンス「ザリガニか!」
ローガン「ふむ……ザリガニはザリガニで良い食材だ。獲っていくか」
イリス「そうですね。ザリガニを食べれば、きっと力になるはずです!」
ミスティ「ザリガニ……一人旅をしてた頃は、時々釣ったのを焼いて食べたわね……。ちょっとジャリジャリしてて美味しくなかったけど……」
イリス「……ミスティ、もしかして釣ったのをそのまま焼いて食べたの?」
ミスティ「そうだけど……。他の調理法なんてあるの? あ、もしかして茹でた方が美味しいの?」
イリス「違うよ! ザリガニは消化器官に泥とかが残ってるから、それを抜かないと食べられないんだよ!」
ミスティ「ええ……? でも食べられたわよ……?」
イリス「いや……食べられないってのは言葉の綾で……。ミスティが言ったように、泥抜きしてないザリガニはジャリジャリで生臭くって美味しくないはずだよ」
ミスティ「つまり、泥を抜けば美味しくなるってことね?」
イリス「そういうこと! まあ真面目に泥抜きしようとすると何日かかかっちゃうんだけど、急ぎの場合でもワタを抜くだけで十分美味しくなるよ」
ミスティ「ワタを……。む、難しそうね……」
妖精「人間は食べるためにいろんなこと考えるんだねえ。クロシュはそのままもぐもぐ食べてたよ」
イリス「クロシュちゃんはまあ、スライムだし……」
エバンス「呪われたパラサイトソードもバリボリ食べちゃうくらいだからな……」
イリス「でもちゃんと調理したものもすごく美味しそうに食べてくれるから、作り甲斐はあるんですよね」
エバンス「だな。人間とはちょっと味覚が違うみたいだが、それでも人間が美味いと思うものは大体クロシュちゃんにとっても美味いみたいだしな」
妖精「美味しい範囲がものすごく広くて、その中に人間の好みも大体含まれてるんだと思う。スライム類全般がそんな感じだし」
☆ザリガニを獲りました
魔王との戦いにザリガニ補正がかかります
◆
988 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/21(土) 18:47:27.43 ID:iN9VgIZD0
短いですが本日はここまでとなります。次回は次スレです
サワガニやザリガニはありふれたカニであり、その効能も飛び抜けたものではありません。しかし世界には驚異的な力を秘めたカニも存在し、それを食せば大いなる力を得られると伝えられています。クロシュ一行が砂漠で発見したテラヌスコハクガニや、大魔女帝国でユキ氏からご馳走になったオノゴロ産のカニ(名称不明)などがそれに当たります。世界を探せば、他にも優れた力を持つカニを見つけることができるかもしれません
次回の次スレですが、明日立てる予定です。更新までできるかはわかりませんが、よろしくお願いいたします
このスレの残りはご自由にお使いくださいませ
989 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/21(土) 18:52:03.61 ID:7591ptG7o
おつ
お大事に…
990 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/21(土) 19:23:01.18 ID:tMU+J0PAo
おつおつ
体調万全でない中更新ありがとう
ミスティさん毒耐性高い説
この先も色んなご当地カニにありつけるといいな
991 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/22(日) 13:54:13.91 ID:8vHtWm7/0
乙
改めてだけどテラヌス・ウルス〜ラティア・ヘイブンでなるべくではあるけど安価で出した色んなキャラがしっかり名前を出して本スレに登場させてくれているから安価を出している自分としてもすごく嬉しいです。
992 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/22(日) 14:57:10.31 ID:JK3qldIJO
>>892
でエバンス飛行技の練習をしているけど今後他のメンバーもそういった新技を習得するような安価を出してもいいのかな?
993 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/22(日) 21:30:41.05 ID:aF+r8W1c0
すみません、登場人物の備考欄の書き足しなどを行っていたら、今日中には間に合いそうになくなってしまいました……
気温の低下に伴って体調がボロボロになってきたようです。しばらくすれば治ると思われるので大丈夫でしょう。ご心配いただきありがとうございます
ミスティ氏は一人旅時代、火を通せば大体のものは食べられると考えていたようです。実際今のところ致命的な食中毒にはなったことがないようなので、人間の中では毒耐性が高い方なのかもしれません
旅を続ければ、きっと美味しいカニを食べられる日もあるかと思われます。特にオノゴロ地方やトウゲン帝国ではカニ料理が盛んらしく、期待できるかもしれません
登場人物が増えすぎて実のところ
>>1
の処理が追いついていない可能性はあるのですが、特に問題にはなっていないようであれば幸いです
とはいえ実のところ
>>1
の頭がパンク寸前になることも時々あるので、今後の募集をどうするかはちょっと考えるべきかもしれません……
エバンスの飛行技は、あえて命名するほどの技とも言えないような大ジャンプとパラシュートなのですが、そういう安価を出すことは特に問題ありません。実際にキャラクターが持つ固有技となるかどうかは安価やコンマ次第となるかもしれませんが、安価を出すこと自体は全く問題ありません
例を上げるなら、クロシュさんが不死鳥化を獲得したのもそういった安価の流れの一つだったと言えるでしょう
というわけで本当に申し訳ないのですが、次スレは来週ということにさせていただきたく思います……。よろしくお願いいたします
先述の通り、このスレの残りはご自由にお使いくださいませ
994 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/22(日) 21:39:45.26 ID:As3xh9vQo
了解
ご自愛ください
995 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/24(火) 10:31:51.06 ID:4WNRS4EdO
お大事になさってください
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