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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part4

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684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 20:57:50.46 ID:fmI19breO
天空でおこる良いこととは難しい。

取り敢えず手付かずの空中遺跡(という名のダンジョン)を見つけた。
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 20:58:41.25 ID:qUQupyBcO
浮いている島に大地のメイスを発見。(できればエバンスがそれを魅了し入手するで)
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 21:23:12.30 ID:VZIZ+WDKo
あっフメイちゃんん!
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 21:31:25.09 ID:AE52Po4N0
風船気球クロシュ「」フヨフヨ


妖精「……!? 何かが高速で接近してくる!?」

ミスティ「えっ!?」

ローガン「何!?」


??????「」バサバサバサバサ!!!!

 ヒュンッ―


エバンス「…………今、何かが通り過ぎていったな」

イリス「う、うーん……今の魔力……まさか……」


 バサバサバサバサ!!!!


ミスティ「引き返してきたわ!」

ローガン「あれは……」


血分身フラナ「」バサバサバサバサ!!!!


イリス「フラナ先生の……血分身!!」

妖精「ええ……」

 *

血分身フラナ「」ストッ

妖精「何してるの……こんな空の上で」

血分身フラナ「フレメアヲ見カケナカッタカシラ」

イリス「あー、なるほど……フレメアさんを……」

血分身フラナ「フレメアヲ殺スワ」

ローガン「もしや……この血分身魔法を開発している理由は、フレメア氏を殺す為なのか……?」

血分身フラナ「企業秘密ヨ」

ミスティ「血で分身を作るなんて、滅茶苦茶ね……」

血分身フラナ「私ハ天才ナノヨ」

エバンス「なんというか……フラナって吸血鬼が面白い人物だってことしかわからんぜ!」

妖精「本人が聞いたらキレそう……」

血分身フラナ「ソウイウワケダカラ失礼スルワ。ツイデニコレヲアゲル」スッ

 日蝕の傘修理キット「」ポン

血分身フラナ「ソレデマジカルパラソルヲ修理シナサイ。デハサヨウナラ」バサッ

 ヒュンッ バサバサバサバサッ!!!!

ミスティ「行ってしまったわ……」

イリス「あはは……。でもこれをわざわざ渡してくれたってことは……私たちと会う可能性も考慮してくれてたのかも!」

 ☆日蝕の傘を修理しました

 ◇
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 21:34:15.65 ID:AE52Po4N0
―空

 遠くに見える雲塊「」モクモク

イリス「だいぶ近づいてきたね……!」

妖精「うん。周辺の気流は安定してるし、突入にはちょうど良さそう。クロシュは――」


風船気球クロシュ「……!!」モニョニョ!!

妖精「え、どうしたのクロシュ? 何か変なものでも――」


「わあああああああ!!!!」

「助けてええええええ〜〜〜!!!!」


ミスティ「ええ!? こんな空の上で悲鳴が!?」

ローガン「あれは……」


 穴の空いた熱気球「」ボシュッ…
フメイ「わあああああ!!」
アリシラ「ああああああああ!!!」


妖精「フメイに……アリシラ!?」

エバンス「ありゃ、熱気球か!? 穴が空いて空気が抜けて――」

イリス「落ちていってます!!」

風船気球クロシュ「!!」モニョニョ!!

 モニョモニョポン!!

分体ワイバーンクロシュ「」シュバッ!! バサバサッ

イリス「わっ! クロシュちゃんの気球から、ワイバーンが飛び出してった……!?」

エバンス「あれは……ワイバーンに擬態したクロシュちゃんだ!」

 ◇
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 21:35:12.87 ID:AE52Po4N0

 バサッバサッ モニョモニョ…

風船気球クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

アリシラ「ひい、ひい……し、死ぬかと思ったぁ……」グデッ

フメイ「クロシュ……クロシュなの……?」

風船気球クロシュ「〜〜♪」モニョニョ

フメイ「クロシュ……!」ギュッ


イリス「わあ……」

妖精「……ええと……一応聞いておくけど、なんであんなところに?」

アリシラ「自分で聞いて愚問だと思ったりしない?」

妖精「まあ、うん……。はあ……助けない方が良かったんじゃないの、こいつら……」

フメイ「む……。クロシュの優しさを愚弄するの……?」ジト

妖精「そうじゃないけど。競争相手だし……」

アリシラ「まあ助けてもらったから今回は譲る、なんて言う気もないしねえ。ね、フメイちゃん?」

フメイ「……でも、それはちょっとズルな気がする……」

アリシラ「フメイちゃん!?」

フメイ「だって……クロシュがいなきゃ、フメイたち落っこちてたし……」

アリシラ「も〜フメイちゃん真面目すぎ! ケースバイケースだよ!」

フメイ「むむう……」


風船気球クロシュ「〜〜…」モニョニョ…


↓1〜 先取2票
1.フメイちゃんたちを地上に降ろして一泊してから雲塊に突入する
2.フメイちゃんたちを連れて雲塊に突入する
0.自由安価(票数は内容ごと)
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 21:37:34.35 ID:u7BIj1s/0
0ワイバーンの群れを呼び戻して地上に降ろさせる
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 21:48:10.28 ID:VZIZ+WDKo
1
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 21:51:13.72 ID:08mXunMDO
1
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 22:02:59.74 ID:AE52Po4N0
―夕方
 テラヌス砂漠 小さなオアシス

 オアシス「」ユラユラ
 ヤシの木「」ポン

風船気球クロシュ「」フヨフヨ…モニョモニョ…

 トスン…


アリシラ「結局地上に降りちゃった……」

妖精「だってあなたたちに横取りされたら困るし……」


 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「フメイちゃん!」トテトテ

フメイ「クロシュ……!」

クロシュ「んへへ……」モニョモニョ

フメイ「ふふ……無事で、良かった……」

クロシュ「うん……。フメイちゃんも……」



イリス「フメイちゃんたちをおろしたから突入は明日かあ」

ミスティ「まあ仕方ないわ。突き落とすわけにもいかないし」

エバンス「かといって一緒に突っ込むのは怖いからな」

ローガン「うむ。明日出発でも問題はなかろう。今日はゆっくり休んで英気を養うのが良い」


空の旅3日目の夜です。フメイちゃんたちと一緒に地上のオアシスで一泊します。この行動終了後、翌日に雲塊へ突入します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 22:04:01.96 ID:u7BIj1s/0
クロシュ、フメイアリシラ妖精と食事作り
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 22:05:14.55 ID:kxf5TlBT0
エバンスとローガン ミスティの短剣の修行に付き合う
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 22:06:14.83 ID:08mXunMDO
クロシュ、フメイ、アリシラが寄り添って就寝
三人とも平和な頃の村の夢を見た
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 22:19:35.45 ID:AE52Po4N0
―夜
 小さなオアシス

 焚き火「」パチパチ

イリス「え、今日はクロシュちゃんたちが料理を?」

クロシュ「うん……!」

フメイ「まあ……一応、世話になる立場だし……」

アリシラ「毒を盛る絶好のチャンスだからねえ」

フメイ「……」ゲシッ

アリシラ「いたっ! 冗談だよぉ冗談! フメイちゃんがクロシュちゃんと一緒に料理したいって駄々をこねたの!」

フメイ「……」ゲシゲシッ

アリシラ「いたいいたい! これは本当のことなのに!」

妖精「本当のことだからじゃないの……」

クロシュ「わたしも……フメイちゃんと料理、したい……!」

フメイ「クロシュ……!」

アリシラ「ほーらまたそうやってすぐいちゃつくんだから」

イリス「あはは……。必要なものがあれば言ってね、すぐに取り出すから」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、サバクイナゴ、オオキイスナミミズ
野菜:枯れ草、乾燥植物、ウチワサボテン、テラヌスアロエ
穀物:マジカルイモ、マジカル米、マジカル小麦
果実:精霊サボテンの実、ウォータースイカ、マジカルどんぐり
卵乳:スナニワトリの卵、マジカルチーズ
特殊:スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、マジカルシュガー、マジカルスパイス
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 22:23:28.28 ID:W6Z0VhOyo
トリ肉 マジカルイモ
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 22:23:32.98 ID:3EAE7nsYO
スナミミズ
焼き菓子
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 22:59:10.23 ID:AE52Po4N0
 ガサゴソ…

 お宿の焼き菓子「」ポン!

アリシラ「お、これ美味しそ〜」

イリス「みんなで少しづつ夜食とかに食べてるんだけどまだけっこう残ってますね。少しくらいなら料理に使っても良いかもしれません」

フメイ「……こういうの、細かく砕いてお肉とかにまぶす料理……あった気がする……」

イリス「わあ、クッキーフライ?」

フメイ「クッキーフライって言うの……?」

アリシラ「クッキーフライ……そういえば、以前の私はそういう料理も作ってたっけ」

クロシュ「アリシラさん……覚えてるの……?」

アリシラ「私自身のことなんだから覚えてるに決まってるじゃない。ふふ、クロシュちゃんたら変なこと言うなあ」

クロシュ「んゅ……」


エバンス「おーい、トリ肉とミミズ肉獲って来たぞ〜」スタスタ


アリシラ「ふむふむ、お肉もあると……。それじゃあ久しぶりに作ってみようかな、クッキーフライ。妖精さんも手伝ってね?」

妖精「えっ、私もなの……」

 *

 トリ肉とミミズ肉のクッキーフライ with マジカルハッシュドポテト「」ポン!

アリシラ「はい、どうぞ!」

クロシュ「わああ……!」

フメイ「……!!」

イリス「すごく美味しそう……!」

エバンス「これ、あんたが……?」

アリシラ「フメイちゃんとクロシュちゃんにも手伝ってもらったよ。あと妖精さんにも」

妖精「疲れた……。まあ人間用料理の勉強にはなったかな……」

フメイ「早く食べよ、クロシュ」

クロシュ「あ、うん……!」

 デロデロ…モニョモニョ…

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ モグモグ

フメイ「もぐもぐ……。うん……我ながら火加減完璧……」モグモグ

ミスティ「これは……美味しいわ……!」モグモグ

ローガン「うむ……! 砂漠でこのような手のかかった料理を食べられるとは、ありがたいものだ……!」モグモグ

 ☆美味しい料理を食べて元気になりました
  本日のコンマ判定に+5が加算されます

 ◇
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 22:59:43.17 ID:AE52Po4N0
―夜
 小さなオアシス

 焚き火「」パチパチ

ミスティ「ふっ、たっ!」シュッシュッ!

ローガン「うむ、少しづつ上達している!」

エバンス「よし、せっかくだから俺のも見てくれ旦那」シャシャッ!

ローガン「エバンスくんには私が教えられることなどない……。既に君の力量は私に匹敵している」

エバンス「そ、そうか……まあそんなような気はしていた」

ローガン「うむ。自分の実力を正しく把握することもまた重要なことだ。互いにさらなる高みを目指そう」

エバンス「おう!」

ミスティ「……この二人に追いつくのは流石に厳しそうね。まあ私は私のペースで行きましょう……」

 シュッシュッ!
  シャシャシャッ!

↓1コンマ(料理+5)
01-60 全員剣技+1
61-90 全員剣技+2
91-00 全員剣技+8
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/10(日) 23:00:37.84 ID:u7BIj1s/0
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/10(日) 23:25:30.53 ID:AE52Po4N0
ミスティ「たっ!」シュッ!

エバンス「!」ギンッ!

ミスティ「むう……! 何度やっても弾かれてしまう……!」

エバンス「はは、年季が違うからな。でもこれは剣技だけの練習だし、ミスティちゃんが本気で魔法のエンチャントとかをしたら弾いてなんていられないぜ」

ローガン「うむ……魔法剣士の最大の強みはそこにある。例え剣技では勝てぬ相手でも、魔法を組み合わせることでその戦技も先述も大幅に広げることができるのだ。私の見立てでは、氷属性のミスティくんなら特にその恩恵を得られそうに思える」

ミスティ「おだてても何も出ないわ……」

ローガン「ふむ……。剣技も魔法も上向きに見えるが、何か気がかりなことがあるのか」

ミスティ「気がかり……そうね……。私とブラッドのことは知っているでしょ?」

エバンス「ああ……。結局、本当に復讐すべきだった相手は――」

ミスティ「ええ。カリス・ノーランドだった。ブラッドも多分……あの外道に苦しめられている、被害者に過ぎない……」

ローガン「だが……ブラッドは既に多数の冒険者を殺害している。もはや無垢なる被害者とは言えまい」

ミスティ「それもそれで、私としてはちょっと納得できないのよね。冒険者だって辻斬り感覚で野生に生きるスライムを狩ったりするでしょう? それなのに冒険者は許されて、冒険者を狩ったブラッドが許されない理由は何? 人間は許されてスライムは許されないなんておかしいんじゃないかしら」

ローガン「ふむ……。それは、現状この星の地上のほとんどを支配している種が、人間やそれに近い種だから……としか言えぬ。冒険者ギルドも表向きは人間も非人間も平等に扱っているが、実際の魔族や魔物に対する扱いは人間より悪いと言える」

ミスティ「……支配種だから、多種への横暴も許されるということなら……私はそんな在り方を認めたくないわ……。まあ、人間である私が言っても薄っぺらいかもしれないけれど……」

エバンス「いや、俺も気持ちはわかるぞ。特にクロシュちゃんと出会ってからはそうだ。他の種に対する見方が少し変わったというか……他種の立場に立つってことを初めて意識するようになった」

ミスティ「エバンス……」

エバンス「まあ俺も人間だから、こんなことブラッドに言ったら安い同情をするなって逆に激昂されそうだけどな。結局、人間である以上完全に人間以外の立場に立つことなんてできないんだ……」

ローガン「うむ……。だが、全く考えないのとは雲泥の差でもある。剣が鈍るほど考えすぎるべきではないが、そうならない範囲で思索を深めるのは決して悪いことではないだろう」

ミスティ「……そうね。自分がやろうとしていたこと……そしてこれからやるべきことを、もっと考えてみようと思うわ……。もちろんカリス・ノーランドは必ず殺す」

 ☆ミスティ、ローガン、エバンスが剣経験を2獲得しました

 ◆
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 00:46:11.87 ID:AUjtgR6h0
―テント

 ランプ「」ユラユラ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ

フメイ「うん……。一緒に寝るの、久しぶりだね……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

アリシラ「フメイちゃんとクロシュちゃんは、村に来る前からずっと一緒だったんだもんね。そういえば聞いたことなかったけど……二人は、どこで出会ったの?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

フメイ「クロシュは……覚えてないよね。あの頃のクロシュは、まだ本当に生まれたての赤ちゃんだったし……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

フメイ「えっ……カリス・ノーランドに会った……!?」

アリシラ「カリス・ノーランド……?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

フメイ「……クロシュ、何か変なことされなかった? 怖い目に遭わなかった……?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

フメイ「大魔女に……? そうなんだ……良かった……。大魔女には、感謝しなきゃ……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ…

フメイ「……うん。フメイも……あいつに造られた命の一つ……。見た目は人間だけど、中身が何なのかはフメイ自身にもわかんない……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

フメイ「……わかった。フメイも大魔女帝国に行って、大魔女にその洗脳魔法を除去してもらうよう頼んでみる」

スライムクロシュ「〜〜」モニョ

フメイ「うん……ありがと……。クロシュの名前、出してみる……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

アリシラ「ああ……クロシュちゃんとフメイちゃんの過去にそんなことがあったなんて……。そのカリス・ノーランドとかいう悪鬼羅刹鬼畜外道のクソゴミゲロカス女、絶対に許せないね……」

フメイ「アリシラ、言葉遣い汚い……」

アリシラ「てへへ、ごめん。でもフメイちゃん、よくスライム語がわかるねえ……」

フメイ「……? むしろなんでアリシラはわかんないの……?」

アリシラ「そりゃまあ、私は人間だし……。まあとにかく今日はもう寝よ! 明日でもうお別れなのは寂しいけど、おねんねは大事だよ!」

フメイ「そうだね……。それじゃあ……おやすみ、クロシュ……」

スライムクロシュ「…♪」モニョニョ…

 ◆
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 00:47:08.32 ID:AUjtgR6h0
―集落の広場

スライムクロシュ「……」ボー

集落のスライム「〜〜」モニョモニョ

スライムクロシュ「!」モニョ!

集落のスライム「〜?」モニョニョ?

スライムクロシュ「〜〜…」モニョ…モニョニョ…

 ジワワ…ポロポロ…

スライムクロシュ「……」ポロポロ

集落のスライム「〜〜!?」モニョニョ!?


集落の子供「どうしたの〜!?」タッタッタッ

魔族の医者「何があった? 具合が悪いのか?」タッタッタッ



クロシュ(……夢だ……)

クロシュ(みんな……もう……。この世には……)

クロシュ(だから、これは………きっと、夢…………)

 *

―集落の焼却炉

 燃える焼却炉「」メラメラ

フメイ「……」チリチリ

若者「お〜やっぱりフメイちゃんがいると助かるな〜」

老婆「本当にねえ……。このままずっと、この村にいてくれると嬉しいねえ……」

フメイ「…………うん」


集落の子供「あ〜フメイちゃんここにいた〜!」タッタッタッ

フメイ「あ……」

集落の子供「クロシュちゃんがいきなり泣き出しちゃってぇ……! フメイちゃん来てくれる!?」

フメイ「う、うん……!」


フメイ(……フメイも……ずっとこのまま……みんなと、一緒に……いたかった………!)ジワワ…

 *
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 00:48:21.47 ID:AUjtgR6h0
―集落の診療所

アリシラ「……」

アリシラ「……夢、なの?」

アリシラ「……」

アリシラ「どっちが……夢……? こっち……それとも――」


 診療所の扉「」ガラッ


魔族の医者「急患だ」ノシノシ

抱えられたスライムクロシュ「」ポロポロ

集落のスライム「〜〜!」ピョンピョン! オロオロ


アリシラ「あ……クロシュ、ちゃん……?」


スライムクロシュ「……」ポロポロ


アリシラ「泣いて……。どう、して……」


 ――燃える集落「」


アリシラ(ああ……そうか……)

アリシラ(やっぱり……こっちが、夢なんだ……)
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 00:48:47.25 ID:AUjtgR6h0

スライムクロシュ「」ポロポロ

魔族の医者「ふむ……身体的な異常はないようだが」

集落のスライム「〜〜…」オロオロ

 診療所の扉「」ガラッ

集落の子供「フメイちゃん連れてきた!」トテトテ

若者「クロシュちゃんが泣いてるって!?」ザッ

老婆「おお、どうしたんだい……。どこか痛いんかい……」ヨタヨタ

フメイ「クロシュ……みんな……」

クロシュ「フメイ、ちゃん……。みんな……」モニョモニョ


クロシュ(……夢の、中だけど……。みんなに……心配、させたくない……。笑って、欲しい……)

クロシュ(わたしは、大丈夫だって……伝えたい……。伝えなきゃ……)


クロシュ「んへへ……みんな……久しぶり……」ポロポロ

集落のスライム「?」モニョニョ?

集落の子供「んえ? 久しぶりなの?」

若者「んん? なんか悪い夢でも見たのか?」

老婆「ほっほ……大丈夫じゃ。みんな、一緒におる……」

魔族の医者「……ふむ。記憶に混乱が見られるな。だが、これは――」

クロシュ「……みんな……あり、がと……。だいすき……!」ニコッ ポロポロ

集落のスライム「……!」モニョニョ!

集落の子供「わっ……えへへ、あたちもだいすき! クロシュちゃんも、フメイちゃんも、みんなも!」

若者「ははっ、おれも大好きだぞ!」

老婆「うむ……」ニッコリ

フメイ「フメイ、も……みんなの、こと…………だいすき、だった……!!」ジワワ…ポロポロ…

集落の子供「きゃーっ!」ダキッ

フメイ「ふゃっ」

 ぎゅっ!

若者「あははは!」

老婆「ほっほっほ……」

集落のスライム「〜〜♪」モニョモニョ

クロシュ「んへへ……」ポロポロ
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 00:50:58.02 ID:AUjtgR6h0

魔族の医者「フッ……そういうことか」

アリシラ「……」

魔族の医者「……君の夢に、巻き込まれてしまった――いや、吸収されてしまったのだな。我々は」

アリシラ「……!?」

魔族の医者「仕方のないことだ。如何に上手く隠れ里を作ろうと、世は儚い。一切は過ぎゆく……廻り続ける運命の車輪を止めることは、誰にもできない……」

アリシラ「あなたは……運命を、識っているの……?」

魔族の医者「状況から推測したまでだ。間違っていたら笑いものにしてくれて構わない」

アリシラ「……生きて、いるの……? 私の……中で……」

魔族の医者「肉体が消滅している以上、一般的な意味で生きているとは言えないだろう」

アリシラ「……」

魔族の医者「だが――」

 診療所の扉「」ガラッ

アリシラ「え――」

アリシラの父「アリシラ!」タタッ

アリシラの母「大丈夫!? 苦しいところはない!?」タタッ

アリシラ「あ……お父さん……お母さん……!!」ポロポロ


魔族の医者「……我々はこれからも、君たちを見守っている。いつまでこの意識の残り火を保てるかはわからんがな」


クロシュ「」ニコニコ ポロポロ
フメイ「」ポロポロ ギュッ
集落のスライム「」モニョモニョ!
集落の子供「」キャッキャ
若者「」ニコニコ
老婆「」ニッコリ
アリシラ「」ポロポロ ニコニコ
アリシラの父「」ニコニコ
アリシラの母「」ナデナデ
魔族の医者「」フッ…



――――――――

――――

――
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 01:00:36.14 ID:AUjtgR6h0
―朝
 テント

 チュンチュン

スライムクロシュ「」zzz…ポロポロ…

フメイ「」zzz…ポロポロ…


アリシラ「……」

アリシラ「……私の、中に……」ギュッ


アリシラ「…………」

アリシラ「でも……やっぱり……」

アリシラ「……みんなを奪った、この世界を……許すわけには、いかないよね……」ポロポロ…

 ◆
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/11(月) 01:02:34.08 ID:AUjtgR6h0
というわけで本日はここまでとなります。次回、ついに雲塊突入編となります

空の上の旅を経て、ついに雲塊の間近にまで迫ったクロシュ一行。そして突入の直前に、フメイちゃんたちを助けて一泊を挟むのでした
ゴーレムの過去、そしてクロシュとフメイとアリシラの過去……無数の運命が交錯し、涙を乗り越えて、舞台は空の上。謎めいた雲塊の奥へ。いにしえの伝説に触れし時、新たなる出会いと次なる巡礼譚が幕を開ける――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/11(月) 01:52:36.94 ID:hWlFJmeco
おつでした
ゴーレムの差し替えでめっちゃうるってきたし、隠れ里の夢はこれもうすき…だいすき…
さらっとフメイちゃんも悪鬼(略)が造った生命体って知りたかった情報出てきたし、真アリシラもまだ健在っぽいし今回の更新かなり満足度が高い!
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/11(月) 12:20:20.41 ID:j3Hg+MP6O
「〜氷の魔法戦士にジョブチェンジする事を決意する」と安価で書いてあるけど>>667>>674はジョブチェンジの事を書いてなかったり、「氷の魔法使い」のままになっているけどもしかして忘れてる?
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/11(月) 12:31:54.07 ID:I+XkH9zko
出てくる度に株が上がり続けるイーシャさん
もう亡くなってるの惜しい過ぎる
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/11(月) 15:19:27.10 ID:Upl7ryWWo
おつ
この泡沫の夢は二人の問題解決に繋がりそうな重要情報だな
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/11(月) 19:29:40.50 ID:9FFNMQpDO
乙です
ゴーレムの過去も3人の夢も悲しくも優しい話だった
このあとフメイとアリシラは大魔女帝国に行くみたいだし、クローディアやクロ達との交流で運命がより良いものになることを願う
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 08:31:57.99 ID:b/ZVvn1Z0
おつ
フラナ氏魔法の歴史書にそのうち載りそう
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 18:39:45.28 ID:FMJvOPPn0
ゴーレムさんには不思議な過去があったようです。そしてクロシュさんたちが暮らしていた集落の住民たちは、今でもクロシュさんたちを応援しているのかもしれません
フメイ氏もあの悪名高き犯罪者の手によって造られた生命のようでした。そしてアリシラさんの人格は今でも生きているようです。今後それがどのようになっていくかは未知数です

本作にジョブチェンジという概念はないため、職業が変わったというよりできることが増えたと考えて頂いた方がわかりやすいかと思います。ミスティ氏は魔法の専門ですが、今後は近接戦闘もそれなりに学べるようになりました

イーシャさんは医者を名乗っていますが、医術以外に関しても優れた知識を有していたそうです。彼が元々どういった人物であったのかは闇に包まれていますが、実のところ初めに村を興したのは彼だったようです。実質的には集落の長のような役割を持っていたとも言えるでしょう

この夢で得たものが今後どのように影響してくるかはわかりませんが、フメイさんとアリシラさんに何らかの影響を及ぼしたことは間違いないと考えられます(もちろんクロシュ氏もです)。クロシュ氏が今後フメイちゃんとアリシラさんに対してどうするか、考えるべきことはありますが、村の皆はきっとそれを応援してくれていることでしょう

ゴーレム氏の過去も集落の夢も、何もかもが幸福に終わる大団円とはならなかったようです。それでも、残された者たちの心に灯る何かはあったかもしれません
フメイ氏とアリシラさんはこのあと大魔女帝国に行き、邪悪な魔法を解除してもらうそうです。クローディア氏とはちょっと喧嘩になりそうな二人ですが、クロさんとの交流は興味深いかもしれません

フラナ氏は薬師であり、様々な魔法を生み出す魔法研究者でもあるようです。歴史書に載るかはわかりませんが、吸血鬼用の魔導書であれば既に何冊も書けるくらいの知識があると言っても良いでしょう(実際に何冊か書いていたような気がします)
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 18:40:13.58 ID:FMJvOPPn0
―朝
 小さなオアシス

 チュンチュン

風船気球クロシュ「〜〜」モニョモニョ

フメイ「うん……ありがと、クロシュ」

アリシラ「ねえ、やっぱり私たちも一緒に連れてってよぉ」

妖精「だめ。それに今のフメイはカリス・ノーランドに出くわした時が危なすぎるんだから、あなたたちは大魔女に会いに行くべき」

アリシラ「はいはいわかってるってば。まあ確かにそれも問題だし」

フメイ「……大丈夫。炎の星の力はフメイの中にある。一つや二つくらい取られちゃっても平気」

妖精「むぐぐ……それもいつかは返してもらうから! クロシュの友達だからって容赦しないからね!」

フメイ「そっちこそ……クロシュに可愛がられてるからって、邪魔するなら容赦しない……」

妖精「は!? 誰が誰に可愛がられてるって!? クロシュを可愛がってるのは私の方だけど!!」

フメイ「妖精は、弱っちい生き物……。クロシュに守られてる分際でよく吠える……」

妖精「〜〜!!」プンスコ

風船気球クロシュ「〜〜…」モニョニョ…オロオロ…

 *

フメイ「いってらっしゃい、クロシュ。気を付けてね」

アリシラ「ばいば〜い、また会おうね〜」ヒラヒラ


風船気球クロシュ「〜〜!」モニョモニョ! フワフワ

イリス「そちらも気を付けてね〜!」フリフリ

妖精「ふんっ……! 今度会ったら言い負かしてやる……!」プンプン


 ☆フメイちゃんとアリシラさんと別れました
  彼女たちは地上に落ちた大魔女帝国に向かうそうです

 ◇
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 18:40:53.45 ID:FMJvOPPn0
―空


 巨大な雲塊「」ゴゴゴゴゴ…

 雷「」カッ!

 ゴロゴロゴロ…


エバンス「うおお……間近で見ると圧倒されるぞ……!」

ミスティ「こ、こんな巨大な雲に突っ込んで本当に大丈夫なの……!?」

風船気球クロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「大丈夫! 私が守るから、あとは自分を信じてクロシュ……!」

風船気球クロシュ「……!」モニョ…!

ローガン「もし仮に不測の事態が起きたとしても、我々は簡単には死なん。気を張る必要はない」

イリス「そうだよ! 気楽に行こう、クロシュちゃん!」

風船気球クロシュ「……!」モニョニョ…!


 巨大な雲塊「」ゴゴゴゴゴ…


妖精「よし……突入だ!!」

 *

―雲塊

 暴風「」ゴオオオオッ!!!
 豪雨「」ドザァァァァァッ!!
 無数の雷「」カッ!! カッ!! カッ!!
 ゴロゴロゴロゴロ――

風船気球クロシュ「〜〜!!」グラグラ モニャニャニャ!!

妖精「お、落ち着いてクロシュ! あなたの力なら安定して飛べるはず!! 私の力で、雷は絶対に近寄らせないから……!!」

風船気球クロシュ「……!」モニョニョ…!! グググ…

妖精「そう、その調子……! 大丈夫、あなたは姿勢の維持に全力を傾けて!」

イリス「風除けと推力は私たちに任せて!」

風船気球クロシュ「〜〜!」モニョ!


 ゴロゴロゴロ――


エバンス「雷の音は絶えないが、ひとまず落ち着いて進めそうか……?」

妖精「うん。あとは星の力を目指して飛ぶだけ。居場所は、多分この雲塊の中心だと思う」

ミスティ「中心……」

イリス「星の力がこの乱気流を生み出してるのかな……? でもこの雲塊自体は、ずっと昔からここに停滞してるんだよね……?」

ローガン「……この雲塊の中には何があるのだろうか」

妖精「それも確かめる為にも、今は進もう……!」

 *
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 18:41:21.58 ID:FMJvOPPn0
 ドザァァァァ!!!!
 ゴロゴロゴロ――

風船気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ モニョモニョ


  バチッ――


エバンス「……ん? 今向こうの方で何か光らなかったか?」

ミスティ「雷じゃないの?」

エバンス「まあ雷っちゃ雷っぽかったんだが……少し違うような気もする。魔力感知的にはどうだ?」

ミスティ「私は氷以外の魔力はそれほど明瞭に感じ取れるわけではないから……」

イリス「うーん……風と水と雷の魔力が激しく入り乱れてて、見極めにくいですね……」ムム

ローガン「妖精くんはどう――」

妖精「……何か、いる!! 自然に属さない……何者かが……!!」

イリス「えっ――」


雲の向こうで光る雷球「……」バチバチ…


エバンス「……あれだ! さっき微かに見えた――」

ミスティ「球状の……雷!?」


 雷の残像「」パリッ


ローガン「!? 消え――」

妖精「違う! あれは雷速――」

間近に出現した雷球「……」ヌッ バチバチ…

全員「!!?」

謎の雷球「……」バチバチバチッ!!

 雷球から放たれる雷「」カッ!!!!

イリス「くっ!! 雷耐性バリア!!」バッ
 雷耐性バリア「」ヴォン!

風船気球クロシュ「〜〜!」モニョニョ!
 ゴムの幕「」バサッ!!

妖精「外れろぉー!!!」

 バリバリバリバリ!!!!
 砕け散る雷耐性バリア「」バリンッ!!
 焼け飛ぶゴムの幕「」バシュンッ!!

風船気球クロシュ「〜!!?」バリバリバリ モニャニャニャニャ!!
妖精「ぎゃああああ!!!」バリバリバリ
イリス「わああああ!!?」バリバリバリ
ミスティ「あっ、うあああっ!!」バリバリバリ
ローガン「ぬうう!!?」バリバリバリ
エバンス「おあああ!!?」バリバリバリ

 ◆
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 18:41:51.08 ID:FMJvOPPn0
―??

 雲の壁「」ゴゴゴゴゴ…

 ボシュッ

黒焦げ風船気球クロシュ「」フヨフヨ…デロデロ…


「わっ!? 雲の中から、スライムさんの気球が……!?」パタパタ

「ええっ!? あの雲を抜けて来たの!?」パタパタ

「ボロボロだよ!! 助けてあげなきゃ!!」パタパタ

 ◆
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 19:00:32.68 ID:FMJvOPPn0
―??

スライムクロシュ「!」モニョ!

妖精「クロシュ! 良かった、気がついた……!」パタパタ

スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ? ピョンッ!

妖精「わわ、ばか! まだ動いちゃだめだよ!」パタパタ

 *

 扉「」ガチャッ

クロシュ(外に出てみると、そこは小高い丘の上だった)


 遠くに見える廃墟の街「」
 廃墟の街の向こうにそびえる大きなお城「」

 四方を覆う高く厚い雲の壁「」ゴゴゴゴ…


クロシュ(ここは……あの、雲塊の内側みたい……)

クロシュ(雲塊の中に……こんな大きな陸地が、浮いていたんだ……)


「もう気が付かれましたか?」スタスタ


スライムクロシュ「!」モニョ!

人形「こんにちは、初めまして。そして……ようこそ」ペコリ

人形「雲に閉ざされた浮島の国、ラティア・ヘイヴンへ――」


 四方を覆う高く厚い雲の壁「」ゴゴゴゴ…


 ――浮島国編 開幕
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 19:01:14.36 ID:FMJvOPPn0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 1日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
雷スライムの欠片
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風に[11/12](クロシュ)次回☆
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・飛行[3/8](イリス)
・魔法[6/8](イリス)
・剣技[1/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[1/16](エバンス)
・魔法[5/6](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:未探索
廃都:未探索
辺境:寂れた家、平原、森林、他
……………………………………………………………………………………
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 19:01:59.87 ID:FMJvOPPn0
―浮島国 辺境
 寂れた家

妖精「こらクロシュ! まだ安静にしてろって言ったでしょ!」パタパタ

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

人形「ご安心くださいませ、妖精さま。クロシュさまの怪我はほとんど治っています。流石はスライム類のお方です」

妖精「そ、そうなの? でも大怪我したのは事実なんだし……」

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「えと……わたし、大丈夫……。みんなは……?」

妖精「みんななら――」


イリス「クロシュちゃん!」

ミスティ「気がついたのね……!」

エバンス「おお……良かった、安心したぜ……」

ローガン「うむ……!」


クロシュ「わあ……!」

妖精「見ての通り無事だよ」

イリス「うん……クロシュちゃんが一番外側で、体積も一番大きかったから、あの雷で受けたダメージも一番大きくなっちゃったの……」

ローガン「うむ……クロシュくんが皆を庇ってくれた、と言い換えることもできよう」

クロシュ「そうなの……?」

イリス「うん。雷のエネルギー量は無限ではないから、クロシュちゃんが受けた分だけ他の人に流れる量は少なくて済んだんだよ。お陰で私たちは大した怪我もせずすぐに復帰できたの」

妖精「まあ……今回は無茶な庇い方をしたとかじゃないから仕方ない。あの雷をきっちり均等に分けてたら、間違いなく私は黒焦げになって死んでたし……」

エバンス「ありゃ一体何だったんだろうな……?」

人形「皆さまは、あの雲塊の中で意思を持ったように動く雷球に遭遇したのですか?」

ミスティ「ええ、そうなのよ。あなたは何か知っているかしら?」

人形「それはもしかしたら、雷霆の魔王の眷属かもしれません」

妖精「えっ!!? 雷霆の魔王の……眷属!!?」

人形「はい。雷霆の魔王はここに封印されて久しいですが、時折外へ眷属を放つことがあるのです」

妖精「ちょ、ちょっと待って! 情報が多いよ情報が! 整理させてもらいたいんだけど――」

人形「――あ、定期メンテナンスの時間なので失礼いたします。地下室におりますので、緊急のご用がありましたらお呼びくださいませ」トコトコ

妖精「あ、ちょっ……」

エバンス「行っちまったな……」

イリス「私たちの手当をしてくれたのはありがたいけれど……」

ミスティ「いろいろと、謎がありすぎるわね……」

クロシュ「……」


浮島国滞在1日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 19:04:38.50 ID:b/ZVvn1Z0
廃都を探索してみる
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 19:14:29.13 ID:lIAASGEhO
クロシュ、電気吸収の特訓
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 19:28:59.26 ID:mwAmsIJaO
エバンス 大地のメイスを発見し新たな武器として入手する。
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 21:05:02.16 ID:FMJvOPPn0
―寂れた家

イリス「それじゃああの廃墟の街を探索してみよう!」

ミスティ「賛成。ここが何なのかも調べたいしね」

エバンス「じゃあ俺も行くぜ!」


妖精「クロシュはお留守番。大怪我だったんだから、見かけは治ってても安静にしてなきゃだめ」

クロシュ「んゅ……」

ローガン「であれば私も残ろう。この周辺も見ておきたい」

 ◇

―廃都

 朽ちた廃墟「」
 崩れた廃墟「」
 破壊された廃墟「」

イリス「ここは……人が住んでいた街、なのかな……?」スタスタ

エバンス「サイズ感は人間の街だな。小人や妖精ではなさそうだ」


  ワイワイ キャッキャ


ミスティ「……向こうの方から声が聞こえるわ。子供……というか、妖精の声じゃないかしら」

エバンス「えっ」

イリス「と、とりあえず行ってみましょう!」

 *

―廃都 市場

 ワイワイ キャッキャ

妖精のごはん屋「ごはん屋さんだよ〜トビウオの丸焼きだよ〜」

妖精のどうぐ屋「じゃじゃーん! 妖精のウチワだよ〜!」

妖精のわたあめ屋「わたあめだよ〜あまあまでおいしいよ〜」


空妖精A「わ〜おいしそう〜」パタパタ

空妖精B「ウチワ……おしゃれ……」パタパタ



ミスティ「これは……!」

イリス「妖精さんが……いっぱい……!?」

エバンス「まさか……妖精の街だったのか……!?」
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 21:05:37.76 ID:FMJvOPPn0

空妖精A「わっニンゲン!?」パタパタ

空妖精B「人間……初めて見た……」パタパタ

ミスティ「人間が珍しいの……?」

空妖精A「うん! どこから来たの!?」

エバンス「地上からだな」

空妖精B「え……どうやって……?」

イリス「スライムさんの気球に乗って来たの」

空妖精A「……あっ! 今朝、スライムさんの気球の噂、聞いた……!」

ミスティ「噂……?」

空妖精A「うん! あなたたちが乗ってたんだ!!」

空妖精B「……スライムさんは、大丈夫だったの……?」

イリス「うん、大丈夫だよ! あっちの……お医者さんに診てもらってるの」

空妖精A「ほえ〜良かったねえ〜!」


ミスティ「ところで、この街について聞きたいのだけれど……いいかしら?」

空妖精A「いいよ!」

ミスティ「ここって、何の街なの?」

空妖精A「街は街だよ!」

空妖精B「えと……ラティア・ヘイヴンの城下町……。もう、滅んだのはずっと昔だけど……」

イリス「滅んだ……いつ、どうして滅んだの?」

空妖精B「わかんない……ずっと、昔……。雷の災いが降り掛かったって……」

空妖精A「ほえ〜そうなんだあ〜」

空妖精B「詳しく知りたければ……工房にいる人形に聞いたり、図書館に行ってみたり、すると良いかも……」

エバンス「工房に図書館か!」

空妖精A「工房はあっち! 図書館はあっちだよ!」

ミスティ「ありがとう……お礼にわたあめを買ってあげるわ……。あ、でも地上のお金は使えるのかしら……?」

空妖精A「おかね?」

空妖精B「おかね……本当に取引で使われてるんだ……」

ミスティ「……もしかして、ここでは取引にお金を使わないのかしら?」

空妖精B「うん……。あれは……商売じゃなくて、遊びだから……」


 ☆廃都のマップに以下のポイントが追加されました
 ・広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他

 ◆
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 21:07:30.07 ID:FMJvOPPn0
―寂れた家

スライムクロシュ「……」

スライムクロシュ「!」ピコン

 荷物「」

スライムクロシュ「」ガサゴソ

 雷スライムの欠片「」ポン!

妖精「クロシュ……もしかして、今からそれと同化する練習を始める気?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

ローガン「なるほど……。理屈はわかるが、大丈夫か? 軽症で済んだ我々と違い、クロシュくんは丸一日寝込んでいたのだぞ」

スライムクロシュ「!?」モニョ!?

妖精「そういえば言ってなかったね……。クロシュ以外は昨日のうちに目を覚ましたんだけど、クロシュだけは一日中寝込んでたんだよ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「はあ、わかったよ。やるだけやってみよう。もし危なくなったら止めるから」

ローガン「うむ。私も見ていよう」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

 雷スライムの欠片「」バチバチ

スライムクロシュ「……」モニョニョ…

 デロデロ…モニョモニョ…

↓1コンマ(感電経験により+20)
01-40 びりびり(1/3)
41-90 むむむ…(2/3)
91-00 雷霆の如し(☆)
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 21:08:13.68 ID:ofV+SLUEo
雷霆
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 22:36:40.55 ID:FMJvOPPn0
 ビリビリ…バチバチ…

帯電スライムクロシュ「……!」モニョニョ…!

 バチバチバチッ!

感電スライムクロシュ「〜〜っ!!」モニャニャ!!

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

ローガン「む、大丈夫か……!?」

妖精「もう……病み上がりなんだから無理しちゃだめだよ。大丈夫……?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「うん……。でもけっこういいところまではできてたと思う。前よりも同化が上手くなってるんじゃない?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョ!

 ☆クロシュの雷化経験が[2/3]になりました

 ◆
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 22:37:09.44 ID:FMJvOPPn0
―廃都 工房

 コンコン

工房人形「はーいどうぞ」

 ガラッ

エバンス「こんにちは」スタスタ

イリス「お邪魔します」スタスタ

ミスティ「失礼するわ」スタスタ

工房人形「えっ……!? に、人間……!!?」

 *

工房人形「なるほど……地上からここまで……」

イリス「はい。あの分厚い雲塊のことなんですけど……」

工房人形「……約一万年ほど前、雷霆の魔王にこの島が滅ぼされた話はご存知でしょうか?」

ミスティ「雷の災いが舞い降りた、という話ならさっき聞いたわ」

工房人形「恐らくそのことです。当時、僅かに生き残った島民と人形とゴーレムは総力を結集し、雷霆の魔王を封印することに成功しました。しかし奴を封印してからしばらくの後、あの巨大な雲塊が現れ……この島を覆い隠すように、取り囲んでしまいました」

エバンス「ということは……あの雲塊も、雷霆の魔王が作り出したものってことか?」

工房人形「その可能性は非常に高いかと思われます。専門ではないので、断定はできませんが……」

エバンス「おいおいマジか……」

ミスティ「雷霆の魔王……あの本には、史上最も危険とされる魔王だと書かれていたわ……。まさか、こんなところに現存していたなんて……」

 *

エバンス「ところでここは工房なんだよな? 一体何を作っているんだ?」

工房人形「ここでは、かつてゴーレムや魔導人形を製造していました。現在はそれらの製造は一切行わず、もっぱらこの島に住み着いた妖精たちのおもちゃや生活用品を作る為に稼働しております」

ミスティ「妖精たちの……。ふふ、優しいのね……」

工房人形「私たち人形の存在意義は、誰かの役に立つことですから」

エバンス「そういうものなのか。じゃあ武器とか防具は作ってなさそうか」

工房人形「武器や防具は――」


↓1コンマ
01-40 ありません
41-70 鋼のハンマー
71-00 大地のメイス
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 22:39:25.51 ID:+yzQxAIJ0
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/16(土) 22:40:13.65 ID:vJhKfWf9O
雰囲気が良い!
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 23:16:33.43 ID:FMJvOPPn0
工房人形「こちらにあるものが最後の一本となっております」スッ

 鋼のハンマー「」ポン

イリス「わ、重そう……!」

ミスティ「見た感じサビとかもなさそうな良品ね……。でもエバンスの武器なら業物の魔銀の剣があるんじゃないの?」

エバンス「いや、それがだな……」スッ

 ヒビの入った魔銀の剣「」ボロッ

イリス「えっ……!? ヒビが入ってる……!?」

エバンス「ああ……。実はあのワイバーンの首輪を叩っ斬る時に……ビキッとな」

ミスティ「嘘……魔銀って普通の鋼よりも強靭なはずじゃないの?」

エバンス「使い方が悪かったとしか言えん……。多分、剣へのダメージはあの大気球に登った時の攻撃でかなり溜まっちまってたんだと思う……。ローガンの旦那は戦闘時、いつも自然に鋼属性エンチャントして強度を高めてるし、使用後の手入れも欠かしてない。だが俺はこの剣の強度にかまけてそういうのを怠っちまった……。その結果がこれだ……。この剣を格安で売ってくれたドワーフの職人にも面目が立たないが……折れかけた剣じゃ戦えるもんも戦えないんだ」

イリス「な、なるほど……私も杖の手入れは念入りにやろう……」

ミスティ「武器の消耗……魔法一本でやってきた今までならともかく、今後は私にも関わってくる問題ね……。意識する必要があるわ……」

エバンス「つーわけでこれを売ってくれ! いくらだ?」

工房人形「差し上げます。今やこの島で金銭は何の意味もなしませんし、この槌を必要とする人もきっとあなたの他には二度と現れないでしょうから」

エバンス「え、いや……しかしタダで貰うってのも気が引けるな……」

イリス「わかります……!」

工房人形「お気になさらないでください。どうしても気になるというのであれば……何か一つ、妖精たちが喜ぶことをしていっていただければ良いです。すぐにとは言いませんので」

エバンス「妖精たちが喜ぶことか……よし、わかった! この島を出ていくまでに、絶対に何かすると約束しよう!」

工房人形「ありがとうございます。それでは、どうぞお受け取りくださいませ」スッ

 鋼のハンマー「」ポン!

 ☆古代の鉄槌を手に入れました。エバンスが装備します
  折れた魔銀の剣は所持品に入りました

 ◆
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/16(土) 23:16:58.89 ID:FMJvOPPn0
というわけで本日はここまでとなります。次回は滞在2日目からとなります

雲塊の向こうにあったのは、宙に浮く大きな島と、廃墟となった街並み、そして住み着いた空妖精たちでした。世界樹の光を追いつつも、島は謎に包まれており、今回もどうやら簡単にはいかなそうな様子です。厚く重苦しい雲塊に閉ざされたこの地で、クロシュは何を為すのか――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 00:16:24.77 ID:kvzCRfz8o
おつおつ
この世界色んな所に局所的楽園ができてるのかな
ローガンさん、流石の歴戦の兵(ツワモノ)だった
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 01:27:00.25 ID:IAHUpUjSo
おつ
封印かぁ…こういう時危険なやつの封印って大抵解けちゃうものだよね…
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 15:42:07.44 ID:iHcI7KoD0
この浮島は、厚く重い雲の壁に囲まれている為ほとんどの人は出ることも入ることもできませんが、それを気にしなければ平穏で安らかな地であると言えるかもしれません。実際、ほとんどの空妖精は現状に不満を持たず、日々のんきに遊んで暮らしているようです
ローガン氏は軍属としての訓練を積んでおり、実践経験も豊富なため、継戦能力で言えばパーティ内で最も高いと言えるかもしれません。同化のような反則技こそ持っていませんが、戦いに関わる道具の扱いについてはパーティ内で最も長けていると言って良いでしょう

雷霆の魔王が封印されているそうです。形あるものはいつか必ず壊れてしまうように、封印もまた永遠ではありません。その解ける時がいつになるかは今のところわかりませんが、それは一万年後かもしれませんし、あるいは明日かもしれません。ただ、雲や眷属を放つなど、外に干渉できていることを考えるとあまり良い状況ではないかもしれない……と妖精は思ったそうです
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 15:42:40.85 ID:iHcI7KoD0
―辺境
 寂れた家

 ガチャッ

イリス「ただいま戻りました!」

妖精「おかえりー」

人形「おかえりなさいませ、皆さま」ペコリ

エバンス「……当たり前のようにここに戻ってきたわけだが、居座ってもいいのか?」

人形「はい。空き室の掃除と整備は済ませてありますので、心ゆくまでおくつろぎくださいませ」

ミスティ「ええと……どうしてそこまでしてくれるの? 私たちはただの旅人なのに」

人形「ラティア・ヘイヴンでは国籍や思想を問わず、全ての知的種族が文化的な生活を送る権利を有しています。そしてわたしたち人形の存在意義は、誰かのお役に立つことなのです」

エバンス「工房にいた人形も同じことを言っていたな……」

イリス「貰ってばかりなのはやっぱり気が引けますし、何かお返ししたいですね」

ローガン「うむ……。我々にできることがあれば手伝おう」

妖精「そうだね。ここの人形たちは妖精の面倒も見てくれてるみたいだし、私もできることをしたい」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 ◆
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 15:43:28.36 ID:iHcI7KoD0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
雷スライムの欠片
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根
折れた魔銀の剣

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風に[11/12](クロシュ)次回☆
・雷化[2/3](クロシュ)
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・飛行[3/8](イリス)
・魔法[6/8](イリス)
・剣技[1/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[1/16](エバンス)
・魔法[5/6](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:未探索
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 15:43:56.58 ID:iHcI7KoD0
―朝
 寂れた家

 チュンチュン

スライムクロシュ「…」zzz


イリス「ふわあ……。やっぱりベッドで眠るのは良いね」ググッ

ミスティ「そうね……。でも、この家具や内装って……一体いつのものなのかしら……?」

 年季の入った机「」
 年季の入った椅子「」
 年季の入ったクローゼット「」
 褪せた写真「」

イリス「かなり年季が入ってるけれど……一万年前なのかな? でももし一万年前なら原型は留められないよね……?」

妖精「……いや、多分一万年前だよ。この家全体が、特殊な結界に覆われてる。多分、時間経過による物質の劣化を防止する結界だと思う」

ミスティ「劣化防止の結界……じゃあもしかして、私たちが昨日訪れた工房も――」

妖精「多分そうなんじゃないかな。他の建物が軒並み朽ち果てた廃墟になってるのに、人形が住んでいるところだけほとんど当時の原型を保ってるのはその効果だと思う」

イリス「凄い……!」

妖精「でも……そんな結界でも、劣化を完全に防ぐことはできないみたい」

 褪せた写真「」

イリス「この写真……色褪せて、もう何が写っていたのかわからないね……」

ミスティ「ここの人形の子と一緒に暮らしてた人の写真……なのかしら……」

イリス「……しばらくお世話になります。このおうちと、人形さんに……」


浮島国滞在2日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 15:45:17.26 ID:uOhNwsWN0
妖精、妖精たちと語らう
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 15:55:13.42 ID:kvzCRfz8o
工房で武器とか防具をみて見る
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 15:59:44.41 ID:UCdjq9RDO
図書館に行ってみる
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 18:19:39.68 ID:iHcI7KoD0
―廃都 市場

 ワイワイ キャッキャ

妖精のわたあめ屋「わたあめだよ〜」

空妖精A「わたあめ〜」パタパタ

空妖精B「ふわあ……ねむい……」パタパタ


妖精「妖精が大勢いる……」パタパタ

クロシュ「わあ……」


空妖精A「ん〜? あっ! 知らない妖精がいる〜!」

空妖精B「……本当だ……」

 パタパタ キャッキャ

妖精「うげ、見つかった……」

空妖精A「ねえねえ、あなたたちもしかして!」

空妖精B「地上から……来たの……?」

クロシュ「うん」

空妖精A「わあ〜!」

空妖精B「……地上にも、いるんだ……妖精……」

妖精「そりゃいるよ」

空妖精A「ねえねえ、地上の妖精ってどんな妖精なの?」

妖精「変わんないよ。まあ風の扱いについては多分あなたたちの方が得意だと思うけど」

空妖精B「……ということは……地上の妖精は、風以外の扱いが上手……?」

妖精「住んでる地域によるかな。あなたたちはずっとここで暮らしているの?」

空妖精A「そうだよ! 生まれも育ちもここだよ!」

空妖精B「雲の外の世界……本に書いてあることしか、知らない……」

妖精「そうなんだ……。ねえ、この雲って魔王の影響だって聞いたんだけど……」

空妖精B「……私たちも……詳しくは、知らない……。昔、雷の災いが舞い降りて……それを鎮めたら、今度は雲に覆われるようになったって……聞いた、くらい……」

妖精「雷の災い……。雷の眷属が現れるって話は聞いたことある?」

空妖精A「けんぞく……?」

妖精「うーんと……ビュンビュン飛び回る球状の雷みたいなやつ」

空妖精A「びりびりだまのこと!?」

妖精「えっ、そういう名前なの」

空妖精B「……私たちは、その球状の雷のことを……びりびりだまって呼んでる……。時々、雲に近付いた迂闊な子がそいつに雷を撃たれて黒焦げにされたりするから……みんな、雲には近付かないようにしてる……」

クロシュ「……!」

空妖精A「うん、本当に危ないから気を付けた方が良いよ! 最近は数も増えてるから!」

妖精「えっ、数が増えてる……?」

空妖精B「うん……。けっこう前に、ものすごく雲が荒れた日があって……。島の周りだけじゃなくて、島の全体……この廃都にまで雲に覆われちゃったの……。大雨と暴風と雷で、怖くて……みんな、人形さんたちが用意してくれた地下壕に避難して……そのうちに収まった……。それ以来……雲は島の外側にまで戻ったけど……びりびりだまは前よりも増えた……気がする……」

空妖精A「あの時は本当にすっごく怖かったよ! でもあれから、びりびりだまは絶対に増えたよ! 前は雲から飛び出して来ることもほとんどなかったのに、最近は雲を見てるとけっこうバチバチ言いながら飛び出てくるもん!」

空妖精B「うん……。だから……前から雲の近くは危なかったけど……最近は、もっと危ない……。旅人さんたちも……近付かない方が、いいよ……」

妖精(……けっこう前に雲が荒れた日……。それってもしかして……世界樹の光がここに飛んできた日……?)

妖精(世界樹の光の影響で雲が一時的に活性化して、勢力を島を覆うほどに広げた……でも元に戻って、今度は雷球の数が増えた……。雷球は魔王の眷属……これって、もしかして……)

妖精(封印されてる雷霆の魔王に、星の力が利用されてる……!?)

妖精(そうだとしたらかなりまずい状況だ……。いやでもまだそうと決まったわけじゃないし、もっと調査しないと……!)

 ◆
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 18:20:14.66 ID:iHcI7KoD0
―廃都
 工房前

 スタスタ

エバンス「ここだ。この工房でこれを貰ったんだ」スッ

 古代の鉄槌「」ポン

ローガン「うむ……無骨だが優れた鋼の力を感じる。良い品を貰ったな」

エバンス「おう。大事に使わねえと」


工房人形「あら……こんにちは、旅人様。そちらの方は初めまして」ペコリ

エバンス「うお、外に出てたのか。こんにちは」

ローガン「お初にお目にかかる。私は彼の旅仲間の一人、ローガンと言う者だ」

工房人形「はい、よろしくお願い致します。もしよろしければ、何か見ていかれますか?」

エバンス「まあ……でも武器や防具はもうないんだろ?」

工房人形「はい。しかし昨日のこともあって点検を行ったところ、鍛造機を用いて既存の武具を強化したり、新規に武具を製造したりすることは可能だとわかりました」

エバンス「マジか!」

工房人形「ただ、素材となる物質はほとんど残っていないため、強化でも新規作成でも、必要な素材はご用意していただく必要があります」

ローガン「なるほど……。鋼であれば私の魔法で創れないこともないが……」

エバンス「素材か……」


↓1〜2選択 何をするのか
1.折れた魔銀の剣を打ち直す(素材不要)
2.古代の鉄槌に地属性付与(綺麗な砂を消費)
3.鋼の剣を強化する(素材不要)
4.鋼の盾を強化する(素材不要)
5.鎖帷子を強化する(素材不要)
0.新規作成(自由安価。作るもの、使う素材を記載。大事なものや素材に向かないものは使えません。失敗することもあります)
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 18:34:53.76 ID:Yr7Z5bR60
1
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 18:38:05.10 ID:9KqSAFM2O
0
炎鉱石で盾強化というか属性耐性付与とかできます?
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 21:16:52.50 ID:iHcI7KoD0
エバンス「……これを打ち直すことはできるか?」スッ

 折れた魔銀の剣「」ポン

工房人形「はい。大きな欠損は見られないので、問題ありません。当鍛造機であれば99.99%の精度で新品に近い状態に復元することが可能です」

エバンス「本当か! それじゃあ頼む!」

工房人形「かしこまりました。少々お待ちください……」

 鍛造機「」ウィーン…
 ガションガションガション―
 ジュウウウウウ――

 ポン!

 魔銀の剣「」キラキラ

エバンス「おおお……! もう治ったのか……!?」

工房人形「はい。まだ少し熱いので、お確かめの際はご注意ください」

 魔銀の剣「」キラキラ

エバンス「すげえ……本当に新品同然だ!」

ローガン「うむ……! 元と遜色のない冷厳な魔力が過不足なく刀身に行き渡っている……素晴らしい技術だ」

工房人形「鍛造機の調子を見たところ、あと一回程度であれば何らかの鍛造を行うことが可能です。何か鍛えたいものはございますか?」

ローガン「ふむ……それなら、一つお聞きしたい。例えばこの炎鉱石を用いて、この鋼の盾に熱耐性を付与したりはできるだろうか?」

工房人形「炎鉱石は極めて融点の高い物質であるバニングステンを主成分とする鉱石ですので、それを用いることで高い耐熱性を盾に付与することは可能です」

ローガン「そ、そうなのか……」

エバンス「何を言っているのか全然わからなかったが、とにかく付与はできるってことなんだな!」

工房人形「はい。そのように強化致しますか?」

ローガン「ではお願いする」スッ

 鋼の盾「」ポン

工房人形「かしこまりました。少々お待ちください……」

 鍛造機「」ウィーン…
 ガションガションガション―
 ジュウウウウウ――

 ポン!

 灼鋼の盾「」キラキラ

ローガン「おお……!」

エバンス「赤金色になったぞ!」

ローガン「うむ……! 鋼の魔力に混じり、温かな炎鉱石の鼓動も感じられる気がする……」

工房人形「合成が完了いたしました。細かな傷や負荷も取り除いておきましたが、鉱石を付与した分重量および重心も多少変化しておりますので、実戦の前に慣らしておくことを推奨いたします」

ローガン「うむ、承知した……! 感謝しよう、工房の人形殿……!」

 ☆魔銀の剣を打ち直しました。エバンスが第二武器として装備します
 ☆鋼の盾が炎鉱石で強化され、灼鋼の盾になりました

 ◆
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 21:17:17.23 ID:iHcI7KoD0
―図書館

 ガラッ

イリス「こんにちは〜」スタスタ

ミスティ「お邪魔するわ……」スタスタ


司書妖精「……」zzz


イリス「……ええと……この妖精さんが司書さんかな?」

ミスティ「どうなのかしら……。ん、これは――」

 張り紙『ごじゆうにおよみください』

ミスティ「……だそうよ」

イリス「わかりました……! それじゃあこの子を起こさないように、静かにいこう……!」

 *

 妖精用本棚「」ポン
 妖精用本棚「」ポン
 妖精用本棚「」ポン

 人間用本棚「」ドン
 人間用本棚「」ドン
 人間用本棚「」ドン

ミスティ「人間用の本だけじゃなくて、妖精用の本もかなりたくさんあるわ……」

イリス「みたいだね。装丁もすごくしっかりしてるし、もしかしたらあの工房で妖精さんたち用の本を作ってるのかも……?」

ミスティ「かもしれないわね。とりあえず今回は人間用の本を中心に探していきましょう」

イリス「うん!」

↓1コンマ
01-70 ラティア史
71-90 ↑+雷霆の魔王
91-00 ↑+星の魔力(下)+魔導書「絶対零度」
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 21:17:53.06 ID:uOhNwsWN0
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 21:54:37.84 ID:iHcI7KoD0
 本『ラティア史』ポン

ミスティ「歴史書があったわ」

イリス「ラティア史……ラティア・ヘイヴン史ではなくて?」

ミスティ「略語かしら……? とりあえず中身を見てみましょう」

 ◇

 ペラッ…ペラッ…

ミスティ「世界規模の大洪水から逃れる為、古ラティア国が空へ打ち上げた人類最期の楽園――それがこの浮島国、ラティア・ヘイヴン――」

イリス「洪水の神話や伝承は数多く存在しているけれど……この本によると、それは本当にあったことみたい……」

ミスティ「洪水が収まっても島民は地上に戻らず、空での平穏な暮らしを選択した……。差別や憎悪、血で血を洗う闘争に疲れ果てたラティアの民は、穏やかな空での暮らしを選んだのね……」

イリス「……少し、大魔女帝国に似ているかも……。大魔女帝国は危機から逃れる為に空に浮いたわけではないけれど……その国の在り方は、地上での諍いから逃れて平穏な暮らしを得る為のものだったわけだし……」

ミスティ「いつの時代の人類も、同じように考えて同じような救いを求めてしまうのかもしれないわね……」

イリス「……うーん……でもこの本だと、肝心な滅亡の原因とか雷霆の魔王のこと、封印のことが書かれてないや。まあ滅亡したら書き残す人だって残らないんだから当然だし仕方ないんだけど……」

ミスティ「そうね……。人形たちから話を聞くのが良いのかもしれないわ……」

 ☆古代ラティア国の歴史についての知識を得ました

 ◆
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 22:14:14.72 ID:iHcI7KoD0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 3日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
雷スライムの欠片
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根
折れた魔銀の剣

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風に[11/12](クロシュ)次回☆
・雷化[2/3](クロシュ)
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・飛行[3/8](イリス)
・魔法[6/8](イリス)
・剣技[1/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[1/16](エバンス)
・魔法[5/6](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:未探索
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 22:15:51.06 ID:iHcI7KoD0
―寂れた家
 リビング

 どんぐりパン「」ポン
 野草のスープ「」ポン
 蒸しヤマイモ「」ポン

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

人形「おかわりはたくさんありますので、遠慮なくお申し付けくださいませ」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!


妖精「もぐもぐ……美味しい。でもなんというか……私が言うのも何だけど、妖精向きじゃない? この献立」

イリス「確かにフォレスティナっぽさを感じるかも。でも人間にとっても美味しいよ! 特にこの野草のスープ、えぐ味が全然なくて野草とは思えない。食用の野菜って言われたら信じちゃいそうだよ」

ミスティ「……まあ、美味しいものは美味しい、で良いんじゃないかしら……」モグモグ

ローガン「私も不満はない。味も良く、健康への配慮も感じられる優れた献立のように思う」モグモグ

エバンス「ホクホクのヤマイモも美味い! 欲を言えばバターも付けたいところだが――」

人形「申しわけありません……この島では乳を出す家畜動物は既に残っておらず……バターをご用意することも、非常に困難な状況となっております……」ペコリ…

エバンス「あ、いや良いんだ謝らないでくれ! こっちこそ我儘を言って悪かった!」

妖精「妖精向きっぽい献立は、人間向きの食料供給が絶えて久しいからか……」


浮島国滞在3日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 22:16:41.28 ID:m4YjA/YmO
城を探索
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/11/17(日) 22:20:30.15 ID:ft1IMRkG0
ミスティとエバンス 短剣と鉄槌の修行をする
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 22:20:46.20 ID:UCdjq9RDO
工房にいる人形に昔の事を聞いてみる
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 23:27:35.41 ID:iHcI7KoD0
―工房

工房人形「昔のこと、ですか」

イリス「うん。一万年前……雷霆の魔王がこの国を襲った原因とか、封印の方法とか……。あっ思い出したくないこととかだったら別に言わなくても良いんだけど……!」

工房人形「いえ、問題ありません。一万年前のことですし、私たち人形は人間よりも感情のコントロールに長けています。ご心配ありがとうございます」

イリス「う、うん」

工房人形「そして質問への回答ですが……雷霆の魔王がこの国を襲った原因については、わからないとしか言えません。雷霆の魔王は雷雲と共にどこにでも移動し、出現した場所で破壊の限りを尽くすと言われていますが、その破壊目標となる基準は不明です」

イリス「そっか……まあそりゃそうだよね。それじゃあ封印についてだけど――」

工房人形「雷霆の魔王は、生き残った民や人形、ゴーレムたちの手でラティア・ヘイヴン城の地下深くに封じられました」

ローガン「城の地下深く……!」

工房人形「はい。王族までもが参加したその封印作戦は熾烈を極めたと思われ……最終的に生還した者は一人としていませんでした。待機を命じられていた私は、国と共に命を燃やすことさえできなかったのです……」

イリス「……」

ローガン「そうだったのか……」

工房人形「はい。そして少し以前から、雷霆の魔王が放つ眷属の数が増え、島を取り囲む雷雲が活性化していることはわかっております。この島も……恐らくもう、長くありません」

イリス「そ、そんな……! 封印をかけ直すとかはできないの……!?」

工房人形「封印の術式を知る者は既に亡く、外部から手を加えることは不可能となっています。もはや、滅亡を待つ以外に道は残されていないのかもしれません」

ローガン「……どうにもならんのか」

工房人形「………はい。しかし……私のような過去の遺物はもう終わっても構わないのですが……妖精たちのことは、気がかりです。あの子たちは、元々この島とは関係のない自由な空の妖精たちだったはずですから……この島と運命を共にする必要などないのです」

ローガン「……あの雲に囲まれていては、外へ逃げることもできんな」

工房人形「はい……」

 *

イリス「……魔王の封印……なんだか大事になってしまいましたね、今回は……」

ローガン「うむ……。少し前に大魔女帝国でクロ教授を助けたばかりだと言うのに、また魔王とはな……」

イリス「雷霆の魔王……一体、どんな魔王なのでしょうか……」

ローガン「史上最も危険と考えられる魔王らしいな。できることなら一生関わり合いになりたくない存在だが、そうも言ってられんようだ」

イリス「はい……。……もし、雷霆の魔王も……クロ教授と同じように、苦しんでいる存在だったら……」

ローガン「……そのことは、考えない方が良いだろう。クロ教授を救えたのは、大魔女殿の類稀なる手腕あっての奇跡なのだ。大魔女殿のいないこの地で、奇跡を期待してはならぬ」

イリス「……はい」

 ◆
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 23:28:19.45 ID:iHcI7KoD0
―寂れた家
 庭

エバンス「ふんっふんっ!」
 古代の鉄槌「」ブンッブンッ

エバンス「ふう……丁度良い重量感だ。これがあれば斬撃に強い相手でも叩き潰せるな」グッ


ミスティ「鉄槌の練習?」スタスタ

エバンス「おう。実戦でぶっつけ本番ってわけにもいかないからな。多少は慣らしとかんと」

ミスティ「ハンマーを使った戦いの経験もあるの?」

エバンス「そりゃああるさ。鈍器ってのは剣よりも遥かに身近でありふれた武器だからな」

ミスティ「それはまあ確かに……」

エバンス「ミスティちゃんの短剣は……近接武器の中じゃ扱いが難しい方だと俺は思っている。初心者ならそれこそ鈍器とか槍の方が良いが――」

ミスティ「えっそうなの」

エバンス「ミスティちゃんは初心者じゃないからな。もう長年、魔法も戦技も短剣でやってきたんだろ? ならそれを極めた方が早い」

ミスティ「まあ……そういうものかしら」

エバンス「おう。それにまあ、ミスティちゃんは氷の武器を生み出して空中でブンブン振り回せるからな。一般的な短剣術を学ぶ必要もあまりないかもしれん」

ミスティ「いや、それはどうなのかしら……」

エバンス「要は勝てりゃ良いんだ。勝つ為なら何をしても良い。戦いってのはそういうもんだろ?」

ミスティ「なるほどね……そういうことならわかりやすいわ」

エバンス「おう! というわけでやるか! 訓練!」

ミスティ「お手柔らかに頼むわよ」


↓1コンマ
01-60 剣経験+1
61-90 剣経験+2
91-00 剣経験+4
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/17(日) 23:29:35.89 ID:uOhNwsWN0
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/17(日) 23:48:54.33 ID:iHcI7KoD0
エバンス「行くぜ! おりゃっ!」シュバッ
 古代の鉄槌「」ブォンッ!

ミスティ「ちょっ、加減しろって言ったでしょ!」サッ!

エバンス「実戦じゃ相手は加減してくれないぞ!」ブンブンッ

ミスティ「そうだけど……!!」サッサッ

エバンス「取った!」ザッ
 古代の鉄槌「」グオオッ!!

ミスティ「ちいっ!」カッ!!

 氷塊「」ガギンッ!!

 古代の鉄槌「」ドゴンッ!!

 砕け散る氷塊「」バギャンッ!!

エバンス「氷塊で防いだか! だがまだ終わりじゃな――うおっ!?」
 凍り付く古代の鉄槌「」カチコチ
  凍り始めるエバンスの手「」カチコチ

エバンス「おわっ!!?」シュバッ

ミスティ「判断が早いわね……あと一瞬飛び退くのが遅れていたら腕全体が氷漬けだったわよ……」コォォ―

エバンス「か、加減しろ! 俺の腕を殺す気か!!?」

ミスティ「あら……実戦じゃ相手は加減なんてしてくれなんじゃないの?」

エバンス「へ、へへっ……こりゃ近接戦闘だけならともかく、魔法を織り交ぜられたら分が悪いかもな……!」

 ガギンッ!!
  ドゴォッ!! ドグシャアッ!!
     ドゴオォンッ!!

 ◆

人形「戦闘訓練、お疲れさまです。そろそろ休憩なさってはいかがでしょうか」

エバンス「お、おお……そうするか……」フラフラ

ミスティ「そうね……。流石に……疲れたわ……」フラフラ

人形「お二人とも、少しお体を冷やしてしまっているご様子ですので、温かいものをご用意させていただきました。よろしければ、お召し上がりくださいませ」スッ

 フェアリーレモネード「」ポン

エバンス「おお……レモネードか!」

ミスティ「ありがとう……。いただきます……」

 ゴクッゴクッゴクッ―

エバンス「――うまい!」

ミスティ「――暖かく甘酸っぱいレモネードが……疲れた体に染み渡るわ……。それにこれは……もしかして、フェアリーシロップが入っている……?」

人形「はい。このレモネードには、親切な妖精の方々より頂いたフェアリーシロップを使わせていただいております。お気に召されたのでしたら幸いです」

エバンス「おお……これがフェアリーシロップなのか……。魔力を失った体に染みるわけだ……」

ミスティ「ええ……ありがたいわ……」

 ☆ミスティとエバンスがそれぞれ剣経験を2獲得しました

 ◆
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/11/18(月) 00:19:30.65 ID:DZyl9CTI0
というわけで本日はここまでとなります。次回、お城探索編からとなります

浮島国ラティア・ヘイヴンを巡りながら情報収集を続ける一行。穏やかで平和な島でありつつも、先に待つのは滅びの未来。何も知らない妖精たちは今日も朗らかに笑い合い、恵みある日々を送っています。ラティア国が遺した理念は、僅かに生き残った人形たちに引き継がれ――今を生きる妖精たちや訪れた旅人へ、しあわせを贈り続けているようです。しかしいつかは、それも潰えてしまう運命なのか。城の地下深くで拍動する憎しみは、決して絶えず――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします

また、平日中に何らかの告知または募集を行う可能性があります。もし何かあればお知らせしますので、よろしくお願いいたします
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/18(月) 07:32:39.63 ID:mt2FHyhWo
おつでした
めっちゃヘルシーな食事いいな
人形や封印や前に出てきたゴーレムとかロストテクノロジーかなり進んでいた模様だな
766 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/23(土) 17:00:11.17 ID:Qb4R5+110
クロシュたちを泊めてくれている人形さんは、その辺の空妖精たちにご飯を作ってあげたりすることもあるらしく、料理のレパートリーも妖精向けに偏っているのかもしれません。なお妖精類は大気中の魔力を吸収しているだけで生きられるので、実のところ妖精類は生命維持の為に食事を摂る必要はないそうです。彼女らにとって、食事は趣味のようなものなのかもしれません。

古代ラティア国のテクノロジーはものすごく進歩していたようです。王国のセイントレア・メカニクス社が製造している魔導機械は、古代ラティア国のテクノロジーを発掘・解析して再現したものなのではないか……と妖精は疑っています。しかし以前空中庭園のゴーレム氏が述べたように、ラティア国で製造されていた人工精核は妖精や精霊を原料としていないため、その点で異なると言えましょう



そして本日の更新ですが、体調が悪く頭が働かないためできそうにありません。申し訳ありません
明日の更新も未定ですが、できない可能性が高いです

そういうわけなので、本日はお城探索で出会うことになる何者かの募集についての告知だけ行いたいと思います
767 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/23(土) 17:00:56.78 ID:Qb4R5+110
次回のお城探索に向けて、お城で出会う、または出遭う存在を募集します

〈浮島国ラティア・ヘイヴンの中央に立つお城〉
■概要
ところどころ崩れているが本丸は概ね原型を保っている。
人形たちの話によると、元は国家運営の中枢であり王族たちの住居でもあったという。
現在はそれらの機能は失われており、ただの巨大建造物としての形しか残っていない。
主のいなくなった城の中には、かつて栄華を極めた古代ラティア国の遺産や財宝が今もなお残っている可能性がある。
また、城内には古代の亡霊やクリーチャーや警備ゴーレムが暗闇の中を徘徊しているという噂もあり、一時空妖精たちの間で肝試しが流行ったことがある。

 *

(お城で出会う何者かのテンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】

 *

〈今回のルール〉

・登場するキャラクターは設定等が若干変更される可能性があります。ご了承ください

・原則として採用はコンマが最も大きいものですが、コンマの数値に関わらず作中に登場する可能性はあります

・お城で出会う人物なのでお城に在住している可能性が高いですが、必ずしもお城に在住していなければならないわけではありません。また、対話可能であればクリーチャーやゴーレムでも良いです

 *

募集期間は、明日の [ 00:00:00 〜 14:59:59 ] となります
ご質問やご感想などありましたらお気軽にどうぞ
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/23(土) 17:10:57.04 ID:OXL6B9u1o
急に冬になったのでお大事に……
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 00:06:44.44 ID:IdugvPWg0
【名前】テイル・S・ナナエルス
【種族】ハーフエルフ
【性別】女
【年齢】214歳
【容姿】青髪ロングの少女。エルフの特徴はあまり出ていない。
【性格】自由奔放な性格だがややM気質で殴られたり罵倒されると喜ぶ。
【魔法】浮翌遊魔法(人や物を浮かせて操れる)が得意。更に風属性を帯びた魔法剣を所持しているが剣術は我流で振り回すだけ。
【備考】王家の血をひいているが堅苦しいのに嫌気がさし200年前に旅に出て最近ラティア・ヘイブンを訪れ、城で無断キャンプ中。
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 00:09:20.35 ID:vnVKlWeao
【名前】ロムリン・ライト・ドン・ラティア
【種族】亡霊
【性別】男
【年齢】享年24歳
【容姿】蒼い目の茶長髪の青年。眼鏡を掛けている。ちょっとおでこが広い。宝石の装飾されたローブ、冠を着用。足元は薄くなってて見えない
【性格】努めて厳格であるようにしているが、本来は穏やかな性格。
【魔法】延命魔法。物であれ生命であれ現状を維持する事が出来る。自分にも行使しているが、流石に永遠にとはいかないらしく、最近は体が透けてきている
【備考】古代ラティア国最後の王様。雷霆の魔王の脅威に対し、残った人員を奮い立たたせて封印までこぎ着けた立役者。
散っていった命に対する責任として、自身を生きているとも死んでいるとも言えない有様にし封印を延命している。
雷霆の魔王の封印を守るため、そして封印の強化もしくは魔王討伐を託せる者か判別するために幾つかの侵入者用試練を城の中に用意している。
長いことお城に妖精しか入ってこない、それも深層までは到達しないので会話に飢えている
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 00:26:59.40 ID:F3Tv5YCS0
(お城で出会う何者かのテンプレート)
【名前】ポーラー・ドロリッチ
【種族】ゴーレム
【性別】男
【年齢】500歳
【容姿】身長が2m。人型でレンガが積み重ねたような見た目。腕が太い。ドンエテコウの毛皮を被っている。無表情で糸目。対話も可能。
【性格】無表情だが誰にでも優しい。
【魔法】泥魔法 泥を操れることができ、さらに泥人形も作れる。
【備考】元々は国の財宝を守る番人だった。初めは感情がなくロボットのようにただ使命だけで生きていたが心優しい王子と出会い言葉や心について学ぶ事ができ、王子と友達になる。その時に王子から名前やドンエテコウの毛皮を貰った。城が崩れかけてもなお守りたいと管理している。一部の肝試しにきた空妖精達とは仲良しになっている。ゴーレムなのでかなりの怪力でもある。戦闘時は泥魔法で人形を作り一緒に戦ったり、底なし沼を作ることができる。武器は持たず拳や太い腕での打撃で相手を倒している。
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 02:20:34.28 ID:F3Tv5YCS0
すいません>>771で容姿と備考で書き忘れがありましたのでそれも追加でお願いします。
容姿は「赤茶色のレンガが積み重ねたような見た目で所々にひびがある」
備考は「泥団子状に作りマシンガンのように何個も飛ばしたり、さらに大きく大砲みたいに飛ばしたりする事が可能。昔、雷霆の魔王との戦いに参戦した事がある」
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 04:59:27.87 ID:jahP5p4zo
【名前】ベルトーネ・ゴールドフェルド
【種族】悪魔(自称) 【性別】女 【年齢】不明
【容姿】黒の長髪に紅い瞳を持つ身長140cm程の小柄で平坦な少女。容姿は整えられておらず、いつもジャージを着用している芋女子スタイル。
【性格】受動的かつ内向的。属性は混沌・中立。悠々自適にして和光同塵。毎日を怠惰に過ごしたいマイペースな怠け者。何よりも自分の自堕落生活を優先するが、他を害してまでは望まない。
【魔法】闇属性全般を高い練度で扱える。特に相手を惑わし、弱らせ、掌握する分野が得意。
【備考】
いつの間にか城の隅っこの空き部屋に居座っていた自称悪魔のぐうたら娘。略称はベル。
「大昔にこの世界に召喚されて主と契約したが、完遂前に主が死亡して失効。自力での帰還は望めず、しかし死んで戻るのも嫌なのでそのまま現界し続けている。」……と語るが真偽は不明。証明する手段もなく、本人も疲れるのを理由にあまり話したがらない。突然現れた事といい素性は怪しいものの、害意(とやる気)は感じられないので黙認されている。
怠惰な生活をする為に頑張るタイプ。いつもの怠けっぷりからは想像が付かないが、実はどんな事でも完璧に熟せる器用万能型。かつての"契約"も悪魔の仕事として真面目に取り組んでいたらしく、やらなきゃいけない事はちゃんとやる人物。
彼女曰く、自分は怠惰を司っていて、同輩の悪魔が6人いるらしいが、当然真偽不明である。
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 06:32:09.70 ID:wyLxJdb2O
【名前】ヒナ・ナイテンゲール
【種族】不良天使
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】黒髪ロングの少女で背中から左が黒、右が白の羽が生えている。服装は黒のワンピース。
【性格】明るい性格でややいい加減だが戦い好きな戦闘狂でもある。
【魔法】天候操作魔法で気象を操れる。他にも光属性の魔法剣を持ちビームサーベルのようにして振るう。
【備考】元は地上を見守る天使の一族だったが飽きて旅に出てこの里にやってきた。現在城の探索中。戦い好きなので強い奴も探している。
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 09:41:16.50 ID:ER3cglcDO
【名前】セイラ
【種族】亡霊(?)
【性別】女
【年齢】不明だが外見年齢は二桁いくかいかないか
【容姿】緑髪のロングを後ろで一本の三つ編みお下げに纏めている小柄で華奢な少女。常に巨大な盾に隠れている
【性格】気弱で臆病で泣き虫
【魔法】守護魔法(盾の前方だけでなく側面や背後等の死角含めて、彼女への物理・魔法攻撃をシャットアウトする。彼女自身の魔法か盾に付与された効果かは不明)
【備考】
勝手に動く盾型のゴーレム……と肝試しをした空妖精達には認識されているが、実際は上記の様に彼女が盾に隠れているだけである。
気が付いたらお城にいた記憶喪失の女の子。食べ物や睡眠を取らなくても死なないので、自分は亡霊なのかと思っているが本当かどうかは分からない。
一応城の外には出られるが、怖くて中々出られない
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 11:47:21.43 ID:VDUyXdDlO
【名前】ジェミニ・クリスト
【種族】エルフ
【性別】男
【年齢】約2500歳
【容姿】見た目は20代の青年。白髪で天然パーマ。長い耳
。左耳にイヤリングをしている。星座が描かれている紫色のローブを着ている。先端に水晶玉がついている杖を持っている。古風な口調。
【性格】おおらかで落ち着いている。知識と経験が豊富。面倒見がいい。
【魔法】・水晶魔法(水晶を生み出し水晶の武器、防具を作りだすことができる。他にも様々な攻撃ができる。)
・風魔法
【備考】昔は城の宮廷魔術士を勤めていた。今は城から少し離れた所に住んでいる(一度移住も考えたがここが落ち着くためここに住んでいる)。古風な口調の為か近くに住んでいる空妖精から「おじいちゃん」と呼ばれている。魔術も優れておりすべてのエルフ界でもその名を知らない者はいないくらいかなり有名な人物。高い魔翌力なのか精霊も見えている。杖の先端にある水晶を使った占いが得意で99,99%の確率であてることができる。雷霆の魔王の戦いと封印に参加した経験がある。水晶魔法での攻撃と竜巻やかまいたちなどの風魔法を主にしている。風魔法を利用して空も飛べる。
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 13:35:26.58 ID:J9CVGHcqo
【名前】ゼーレシルト・フォルカロス
【種族】スフィア
【性別】なし
【年齢】不明
【容姿】幾何学模様の球体
【性格】冷淡
【魔法】殲滅魔法
【備考】ラティア全体を司る人工生命。
太陽からのエネルギーを動力に活動する。緊急事態用に殲滅エネルギーをチャージし続けており、ラティアを犯す敵が出現すればこの星ごと破壊するつもりである。
言葉を介し愛や友情を理解できる生命であるがそれを分かち合う住民たちが消えた今、彼らとの思い出だけを抱いて浮翌遊島を維持し続けている。
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 14:04:39.26 ID:TXZiHp3j0
【名前】ゴライアス
【種族】大剣(元ゴーレム)
【性別】男
【年齢】もはや数えるのも面倒なので覚えていない
【容姿】青白く輝く美しさと剛健さを兼ね備えた大剣。所々機械的な部分もあり、ゴーレムだった頃の名残を感じさせる
【性格】口調は丁寧だが、どことなく誇り高き武人の様な雰囲気を漂わせている
かつては他のゴーレム同様機械的だったが、城の者たちと触れ合ううちに「彼らを守りたい」という意志と戦士としての自覚が芽生えた結果だと思われる
【魔法】無し
【備考】かつて城を守護していた戦闘用ゴーレムの一体で圧倒的な強さを誇っていたが、雷霆の魔王との戦いで修復不可能なほどの損傷を負ってしまう
当時の王がそれを哀れに思い機能停止しようとしたが、「このまま機能停止されるより、もう一度生まれ変わって誰かの為に戦いたい」という彼の想いを受け、
ラティア・ヘイヴンの技術を総動員して強力な大剣へと生まれ変わらせた
現在はお城の宝物庫に沢山の財宝と共に保管されており、自分の使い手に相応しい戦士が訪れる時を待っている
また柄の中央には彼の人格を司っていたコアがはめ込まれており、それを通じて使い手やその仲間達とも会話する事が出来る
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/24(日) 14:56:16.58 ID:vPaYXmpPo
【名前】ジアース
【種族】星精霊
【性別】なし
【年齢】星と同じ
【容姿】特定の形を持たない
【性格】無為自然
【魔法】The Almighty/ジ・オールマイティ
【備考】全てを眺める者。この星そのもの。虐殺も救世も全て等しく感じており、基本は星の生命に対し非干渉というスタイル。栄えるも滅ぶも好きにするが良い。
星の魔翌力や生命の管理は世界樹の精霊に丸投げしている。
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/11/24(日) 14:59:33.67 ID:08cY5AjWo
【名前】ミーティア
【種族】人間→リビングアーマー(?)
【性別】女
【年齢】27(人間時代の享年)
【容姿】年代物の全身鎧。古ぼけているが錆などはなく骨董品としての価値かありそうだ
「頭部」の中にぼんやりと光る人魂のようなものがあり、これが今の彼女の本体と思われる
【性格】気さくでおしゃべり。もう長いこと人と話していなかったらしく、自身の容姿を活かした驚かせをするなど構ってちゃんな面も
【魔法】後述の魔術の影響か一般的な魔法を使うことができないが、宙に浮いたり自身を構成するアーマーの一部分を分離させ独立して動かすことができる
【備考】かつてラティアに仕えていた宮廷魔術師
密かに研究していた「魂を非生物に定着させる魔術」を自身に施しており、死後成功していたことを数百年経ってから知る
記憶の一部が欠落しており(恐らく術になんらかの不備があったのだろうとは彼女の見立て)、自身の名前しか思い出せないのもその一環のようだ
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 13:23:34.77 ID:w1dtvCufO
今回、フメイ達は大魔女帝国に行く事になったけどセイン達やシノホシのメンバーが浮島国にいたりするのかな
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 15:29:01.11 ID:sOexDPUF0
フレメアは魔法店に普通に入ってきそう
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 16:04:49.31 ID:XF3pyF9jo
シノホシは飛行能力持ちが多くてズルいな
784 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 17:12:51.21 ID:jm5GTy300
セインくんやシノホシの方々がいるかどうかは今のところわかりませんが、可能性でいえばいる可能性はあると言えるでしょう。シノホシの方々は空を飛べる方が多く、セインくんも王国の支援で飛行手段を得ることができます

フレメア氏が現在どこにいるかはわかりませんが、今フラナ氏と出会ったら大変な喧嘩になる可能性が高いです。イリス氏は穏便になって欲しいと思っているようですが、吸血鬼姉妹の家庭の問題なので口を出すのも憚られるようです

シノホシのメンバーは翼を持つ種族の方が多いため、移動については困らなそうです。狐のアウルさんも浮雲の練習をして最近は空を移動できるようになったそうなので、移動がますます楽になっているかもしれません
785 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 17:13:18.11 ID:jm5GTy300
―廃都 城門前


 そびえ立つ城「」

 閉ざされた城門「」


クロシュ「わあ……」

妖精「大きなお城……。ラティア・ヘイヴンの王族が住んでいたらしいけど」

クロシュ「……入る……?」

妖精「入ってみよう。空妖精たちも勝手に出入りしてるらしいから危険もないだろうし」

クロシュ「わかった」

 閉ざされた城門「」
 の脇にある古びた小さなドア「」

 ガチャッ――

 ◆
786 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 17:13:55.02 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 暗い回廊「」

 トコトコ… パタパタ…

クロシュ「……」トコトコ

妖精「入ってみたは良いけど、暗いしどこに何があるかもわからない……。事前に何か知ってそうな人形に聞いておけば良かったかも……」

クロシュ「!」ピコン

 モニョモニョ…ポン!

光クロシュ「!」ピカピカ

妖精「明るい! でもお腹が減ったりしない?」

光クロシュ「んと……暗いのを照らすくらいなら、そんなに……。戦い用に、もっと強い光を出したり……光になって動いたりすると……すごくお腹が減るけど……」

妖精「そうなんだ……。けっこう融通が効くんだねえ」

光クロシュ「うん……」


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-60 踏破率+3、壊れたゴーレム
61-90 踏破率+3、良いこと発生(自由安価)
91-00 踏破率+3、???
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 17:15:02.28 ID:wcmXIqSOO
788 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 17:24:25.85 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[3/10] 持久力[9/10]

 暗い回廊「」

光クロシュ「……」トコトコ

妖精「……待って! 何か、高速でこっちに――」


雷の残像「」バリッ―

雷球「」バチチッ!!


光クロシュ「!!?」ババッ

妖精「びりびりだま!?」


 ――戦闘開始 雷球――


↓1コンマ
01-10 痛恨 持久力-4
11-40 劣勢 持久力-2
41-90 優勢
91-00 会心
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 17:25:06.02 ID:sOexDPUF0
790 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 17:37:09.61 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[3/10] 持久力[5/10]

 雷の残像「」パリッ

妖精「ら、雷速――」

 雷撃「」バリバリバリッ!!

クロシュ「〜〜!!」モニャニャニャニャ!! バチバチバチ!!!

妖精「ぎゃああああああ!!」バチバチバチ!!!


 プスプス…


焦げ妖精「うぅ……」プスプス

焦げクロシュ「んゅゅ……」プスプス


雷球「」バチバチ…


妖精(ま、まずい……殺される……逃げないと……)

妖精(で、でも……雷速で動ける相手から、一体どうやって逃げれば……)グルグル


↓1コンマ
01-10 痛恨 持久力-4
11-40 劣勢 持久力-2
41-90 優勢
91-00 会心
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 17:42:23.49 ID:XF3pyF9jo
792 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 17:58:04.36 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[3/10] 持久力[5/10]

 雷の残像「」パリッ

妖精「っ!! また――」

光クロシュ「んっ!!」ガシッ

クロシュに抱えられる妖精「えっ!?」


 光の残像「」パヒュンッ!!

 雷撃「」バリバリバリッ!!
 砕ける床「」ドガァンッ!!


光メイド剣士クロシュ「!」パヒュンッ!!
 光刃メイドブレード「」ヴンッ

雷球「!?」バチチッ!?

 ズバァッ!!

斬られた雷球「〜〜…!!」バチ…チ…!!

光メイド剣士クロシュ「……!」ジリッ…


妖精「あ、あわ……クロシュが私ごと光速移動で雷撃を避けて、剣で反撃したけど――」


雷球「……!!」バチバチ…!!


妖精「浅い……! でも、ダメージは確実に与えたみたい……!!」


光メイド剣士クロシュ「……」ジリリッ


↓1コンマ
01-10 痛恨 持久力-4
11-40 劣勢 持久力-2
41-90 勝利
91-00 会心
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 18:01:29.93 ID:beF3sfpDO
794 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 18:23:22.92 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[3/10] 持久力[5/10]

雷球「!!」カッ!!

 雷の残像「」パリッ
  雷の残像「」パリリッ
   雷の残像「」パリリリッ

妖精「う、うわああ!!! 雷速で私たちの周りを激しく移動してる……!?」

光メイド剣士クロシュ「んゅ……!」

 雷の残像「」パリリリッ

妖精「こ、これじゃあいつどこから襲ってくるかわかんないよ! 光速移動で逃げても、逃げた先を襲われたら……!!」

光メイド剣士クロシュ「……!!」ググッ


 雷の残像「」パリリリリッ!!

 カッ!!!
 全方位雷撃「」ババリバリバリッ!!!!


妖精「わああああああ!!!!!」

妖精「……あれ? なんとも――」


雷クロシュ「……」バチバチ…

妖精「えっ……クロシュ、その姿は――」

雷クロシュ「……」モニョモニョ…モグモグ…

妖精「ま、まさか――食べた――じゃなくて、吸収したの!?」


 雷の残像「」パリッ

雷クロシュ「!」ヌッ

雷球「!!?」バチチチッ!?

雷クロシュ「……妖精さんを、傷付けるのは……だめ……」

 バックンッ

雷スライムクロシュ「」モニョモニョ…モグモグ…


 ――戦闘終了――


 ☆戦いの中で雷スライムの欠片と同化し、雷化できるようになりました
 ☆雷球を食べました


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-50 踏破率+3、壊れたゴーレム
51-90 踏破率+3、良いこと発生(自由安価)
91-00 踏破率+3、???
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 18:25:28.67 ID:wcmXIqSOO
796 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 18:28:21.25 ID:jm5GTy300
探索中に良いことがありました

↓1 良いこと(自由安価)
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 18:30:01.05 ID:sOexDPUF0
城に勝手に住んでる人発見
798 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 21:31:20.64 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[6/10] 持久力[4/10]

雷スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ありがとう、お疲れさま……。この土壇場で雷属性を身につけるなんて……すごいよ、クロシュ」

雷スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「それにしても……なんで雷雲の中でもない城内にびりびりだまがいたんだろ……? 流石の雲の中じゃないからか、あの時ほどの威力じゃなかったのが幸いだったけど……」


 ガタッ―


雷スライムクロシュ「!!」バチチ!!

妖精「! 誰かいる……!?」パタパタ


「……」


妖精「……何かが隠れ潜んでるみたい。クロシュ、あそこに遠隔攻撃できる?」

雷スライムクロシュ「!」モニョ!

 モニョモニョ…ビリビリ…バチバチ…


「うわうわうわ……暴力はんた〜い」ドタドタ


妖精「出てきたな……。クロシュ、ストップ。いつでも撃てるようにはしてて」パタパタ

雷スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ バチバチ


黒髪ロングの少女「いやほんとにやめてよぉ〜。敵意はないからぁ〜」ドタドタ

妖精「んん……? この感じ……悪魔!」

黒髪ロングの少女「はいはいそうです。回廊が騒がしいからちょっと覗きに来ただけだよぉ〜」

 *
799 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 21:31:48.95 ID:jm5GTy300

妖精「……ここに住み着いてるだけの無害な悪魔?」

黒髪ロングの少女→ベルトーネ「そうだよ〜。さっき見てたのだって、君たちが危なそうになったら助けてあげようと思ってただけなのに……」

クロシュ「わあ……」

妖精「……それならさっさと助けてくれても良かったんじゃないの?」

ベルトーネ「安易に助けたら成長できないでしょ〜。現に、そうしなかったお陰でその子は大きく成長できたわけだし〜」

妖精「まあ、それはそうだけど……」

ベルトーネ「それより、君たちこそ誰でどこから来たの〜? 私の覚えてる限り、この島にスライムはいなかったはず……」

クロシュ「えと……」

妖精「それは――」

 *

ベルトーネ「へえ〜……世界樹の光……。最近妙に雷球が増えてるのはそれだったのか〜……」

妖精「何か知ってるの?」

ベルトーネ「さあ? 雷霆の魔王がここの地下に封印されてることくらいしか知らないかな〜」

妖精「ええっ!? こ、ここの地下!?」

ベルトーネ「え、知らないで入ってきたんだ……。までも、封印もそろそろやばいのかもね〜……」

妖精「封印のことも知ってるの? じゃあ再封印とかは……」

ベルトーネ「無理無理。私術式知らないし、結界術とか苦手だもん〜」

妖精「あ、そう……」

ベルトーネ「ここであれこれ言っても仕方ないし、封印の場所まで連れてってあげる。あ、お代とかは取らないからご心配なく〜」

クロシュ「わあ……」

妖精「う〜ん……まあいいか。とりあえず付いてってみよう」

 ☆ベルトーネが一時的に仲間に加わりました

↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-50 踏破率+3、壊れたゴーレム
51-90 踏破率+3、良いこと発生(自由安価)
91-00 踏破率+3、???
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 21:32:36.48 ID:qF4vc5rS0
801 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 22:03:57.54 ID:jm5GTy300
―浮島の古城 踏破率[9/10] 持久力[3/10]

 地下への階段「」

 トコトコ パタパタ スタスタ

光クロシュ「……」ピカピカ

妖精「クロシュ、大丈夫? お腹は減ってない?」

光クロシュ「んゅ……減ってきたかも……」

ベルトーネ「雷球ってあんまりお腹の足しにならなかったり?」

光クロシュ「……かみなり……ごはんにするの、難しかった……」

妖精「あれからしばらく放電が止まらなかったもんね。いきなりあんな土壇場で雷の力を使ったんだから、もし変なとことかがあったらすぐに言うんだよ」

光クロシュ「うん」

ベルトーネ「スライムって凄いんだねぇ……。いや、クロシュちゃんが凄いだけかな〜これは」

 *

 地下の回廊「」

 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人形の残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人形の残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ

妖精「これは……ゴーレムと、人形……?」パタパタ

ベルトーネ「そう。雷霆の魔王を封印する為に、命を捨てて戦った者たちの……骸だねぇ……」スタスタ

クロシュ「えと……ここで、雷霆の魔王と……戦ったの……?」

ベルトーネ「封印から逃れようとする雷霆の魔王を、この地下から逃さない為に……。封印が完成されるまでの時間を稼いだ……って聞いてるよ〜」

妖精「あなたは何をしてたの?」

ベルトーネ「ちょっとお手伝い。ま、大したことはしてないけどね〜」

クロシュ「……」


 ゴトッ


クロシュ「!」

妖精「今音が……」

ベルトーネ「あー……中にはまだ生きてるのもいるのかもね〜……。当時のここのゴーレムって本当に頑丈だったから〜」

クロシュ「……」


↓1〜 先取2票
1.生きてそうなものを探してみる
2.先を急ぐ
0.自由安価(票数は内容ごと)
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 22:07:03.82 ID:wcmXIqSOO
0、また誰かの気配がしたので牽制攻撃してみる
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 22:09:06.38 ID:aG3901CH0
1
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 22:09:52.50 ID:w1dtvCufO
1
805 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 22:22:24.65 ID:jm5GTy300
クロシュ「……」

 デロデロ…モニョモニョ…
 ポポポポポンッ!!

分体ちびスライムクロシュたち「〜〜!」モニョニョ!

  ピョンピョンピョンピョン

ベルトーネ「わお! ちっちゃいスライムのクロシュちゃんがいっぱい跳んでった……!?」

クロシュ「ん……! 生きてるゴーレムさん……探す……!」

妖精「私も魔力の波長を探してみる」パタパタ

 *

↓1コンマ
01-25 レンガのゴーレム
26-50 大盾のゴーレム?
51-75 大剣のゴーレム
76-00 彷徨う鎧
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 22:23:01.11 ID:WILMPl0zo
おー
807 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 22:34:30.63 ID:jm5GTy300
分体ちびスライムクロシュ「〜〜!」モニョニョニョ! ピョンピョン!

クロシュ「あ、見つけたみたい……」トコトコ

ベルトーネ「どれどれ……」スタスタ

 砕けているレンガのゴーレム「」ピコン…ピコン…

妖精「微かだけど、魔力の波長がある……! まだ生きてる!」

クロシュ「……えと……どうすれば……直せる……?」

ベルトーネ「知らないよ〜。私魔導機械なんてさっぱりだもん〜」

クロシュ「んゅ……」

妖精「持って帰って、廃都の工房で見てもらえばなんとかなりそうだけど……クロシュ、持ち帰れる……?」

クロシュ「……が、がんばる……」

 デロデロ…モニョモニョ…

オオキイクロシュ「んゅゅ……」ズシン…

妖精「が、がんばって……!」

ベルトーネ「基幹部分だけ持ってけば……と思ったけど、どこがそうなのかもわかんないから何も言えないや……。がんばれ〜」


オオキイクロシュ(まだ、全部探せたわけじゃないから……。もっと探せば、生きてるゴーレムさんや人形さんがまだ見つかるかも……)

オオキイクロシュ(でも……今は……これ以上は、持てないかも……)


 ☆レンガのゴーレムを収納しました
  とても大きくて重いため、これ以上探すことはできなさそうです

 *

↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-90 踏破率+3、良いこと発生(自由安価)
91-00 踏破率+3、???
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 22:38:49.44 ID:sOexDPUF0
809 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 22:40:35.61 ID:jm5GTy300
最深部に到着する前に良いことがありました

↓1 自由安価 出来事
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 22:41:48.49 ID:wcmXIqSOO
別の探索者を発見
811 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 23:00:33.86 ID:jm5GTy300
 パタパタ スタスタ
 ズシン…ズシン…

妖精「!」ピタッ

ベルトーネ「……めんど。先手撃っちゃう〜?」

オオキイクロシュ「?」

妖精「いや……あなたみたいに友好的な相手かもしれないし……」

ベルトーネ「え、じゃあどうして私には攻撃しようとしたの〜……!?」

妖精「あ、あの時は戦いの直後だったし……」


 ザッザッザッ


ベルトーネ「うわうわ、来ちゃったじゃん〜! 友好的じゃなかったら妖精さん標本決定で〜す」

妖精「は、はあ!?」

オオキイクロシュ「」オロオロ


↓1現れた人物
01-30 青髪ロングの少女エルフ
31-60 黒髪ロングの天使
61-90 白髪天パの青年エルフ
91-92 レイン
93-94 ザイル
95-96 ブラッド
97-98 レイ
99-00 セイン
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/30(土) 23:01:17.90 ID:beF3sfpDO
813 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 23:39:22.67 ID:jm5GTy300
白髪天パの青年エルフ「……」スタスタ


妖精「エルフだ」

ベルトーネ「あー……これは攻撃しなくて良かったかな〜……」

オオキイクロシュ「?」

白髪天パの青年エルフ「お主……ベルトーネ!」

ベルトーネ「久しぶり〜……ジェミニのじいさん……ていうか生きてたの〜?」

ジェミニ「封印の前に説明したはずじゃが……。再封印の時が来るまで眠りに就くと……」

ベルトーネ「そういえば言ってたっけ〜……」

ジェミニ「しかし何があった? 儂の予測では、封印が綻ぶまであと二千年程度は猶予があったはずじゃ」

ベルトーネ「それはね〜……」

 *

ジェミニ「世界樹の光じゃと……!?」

ベルトーネ「そゆこと〜。こっちの妖精さんとスライムちゃんが、それの回収に来た地上人なんだって〜」

オオキイクロシュ「」ペコリ

妖精「……えーと……苦情なら、世界樹の果実を狙ってきた王国の奴らにお願い。あ、王国ってわかる?」

ジェミニ「いや。そちらも不測の事態に見舞われたのであろう。目的が一致しているのであれば、是非ともご協力願いたいところじゃ」

妖精「こっちこそ。雷霆の魔王が世界樹の光を手にしているのだとしたら、流石に私たちだけじゃ手に負えないし」

ジェミニ「うむ……であれば、まずは儂らと共に来て頂きたい。まずは封印の状況を確かめる必要がある」

妖精「だね。私も結界術は多少齧ってるけど、流石に一万年前のはちょっと自信がなかったから助かったよ」

 ☆エルフの魔法使いジェミニが一時的に仲間に加わりました

 *
814 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/11/30(土) 23:43:48.03 ID:jm5GTy300
というわけで本日はここまでとなります。次回、封印結界を見てみよう編からとなります。ボス戦闘とはならなそうです

お城を探索しつつ、雷スライムになって雷球を食べたり、悪魔のベルトーネさんとであったり、レンガのゴーレムを運ぶことになったり、見た目は青年中身はおじいさんのエルフ魔法使いジェミニ氏とであったりと、いつもとは様相の異なるダンジョン探索となっているようです。なおネタバレですが、この探索が終わると城内のマップが解放されて普段の自由行動でお城内を自由に歩き回ったり探索したりできるようになります

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 01:17:56.79 ID:SB2WfUdzo
おつおつ
燃費以外光クロシュ便利だな
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 07:33:24.87 ID:rTQYDYnno
おつ
格下相手なら捕食で倒せるのはスライムの特権だ
817 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 17:36:00.78 ID:ACgbJP1G0
光属性は攻守のバランスが良く、光速移動という最速移動方法も有する優秀な属性です。暗闇も照らせるので、一家に一人は光属性持ちがいると良いかもしれません
炎属性は攻撃性能に優れ、単純な破壊力で言えばとても強い優秀な属性です。暗闇もてらせますが、光源としての使用は光属性よりも燃費が悪いです。熱が放出されるので温かいのが利点となることもあるかもしれません。なおフメイ氏がやっているような爆発を利用した高速移動は、燃費がとても悪く制御も難しいので推奨されていません
雷属性は攻撃および速さに優れ、雷速移動という光速に準ずる移動方法を備える優秀な属性です。雷速移動は光速移動と異なり、煙や霧を貫いて移動することもできますが、光速移動よりもかなり燃費が悪いため、使いすぎるとすぐにお腹が減ってしまうと思われます。雷属性は強力ですが相応に燃費が悪い属性と言えるかもしれません

スライムは大体なんでも食べられる生き物なので、相手の強さや大きさ次第では簡単に食べてしまえる可能性があります。厄介なのは属性を有した相手ですが、最近のクロシュ氏は炎、光、雷といった多くのスライム類が苦手とする属性を身に着けつつあり、食べられないものも減ってきています。尋常な生き物からすれば後天的に属性を身に着けるのは卑怯に思えそうですが、ほとんどのスライム類は一生のうちにそのポテンシャルを輝かせることなく死んでしまうため、スライムをずるいと思う人はあまり多くないようです
818 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 17:38:39.64 ID:ACgbJP1G0
―浮島の古城 地下 踏破率[10/10] 持久力[2/10]

 パタパタ スタスタ スタスタ
 ズシン…ズシン…

ジェミニ「ここじゃ」ピタ

 大きな扉「」ゴゴゴゴゴ…

妖精「うっ……扉越しからでも伝わってくるプレッシャー……!」

ベルトーネ「開けなくてもわかる……封印かなり限界っぽそう……」

オオキイクロシュ「……」

ジェミニ「では開くぞ」

 大きな扉「」ギィィィィ――

 *

―地下空洞

 雷雲「」ゴロゴロゴロ…

 雷「」カッ!!


オオキイクロシュ「わ……!」

妖精「地下なのに雲の中みたいだ……!」

ジェミニ「みたい、ではなく実際に雷雲が発生しているようじゃ。しかしここまで漏出しているとは……」

ベルトーネ「だから城の中でも雷球がビュンビュン飛んでるんだねえ……」

ジェミニ「中心部に結界の入口があるはずじゃ。向かおうぞ」

 *

 封印結界「」ビビ…バチバチ…

妖精「あれが……封印の結界!」

ジェミニ「これは……思っていた以上に――」


「遅かったではないか……ジェミニ、ベルトーネ……」


ジェミニ「!」

ベルトーネ「あんたは――」

妖精「え、誰」

茶長髪眼鏡の青年の亡霊?「私はラティア王ロムリン――待ちわびていたぞ、君たちの帰還を――」

オオキイクロシュ「わあ……。透けてる……」

ジェミニ「ロムリン王……延命魔法で永らえていたのですか」

ロムリン「いかにも。私は君たちと違ってここを離れるわけにはいかなかったのだ。いかなる事態が起きようとも、私にはこの封印を維持し続ける責務がある」

ベルトーネ「いや、ロムリンって人間だよね……? 人間の自我は一万年って時間に耐えられないと思うんだけど〜……」

ロムリン「私の延命魔法を見くびらないで頂きたいものだね」

ベルトーネ「こわ……バケモノじゃん……」

ジェミニ「ロムリン王……不測の事態には儂が対応すると申し上げたはずです。王がこのような……無間地獄の如き年月に身をやつすことなど……」

ロムリン「セーフティはいくつあっても困るものではないだろう? それに私がいなければ、既にこの結界は破れていたのだよ」

ジェミニ「……面目次第もありませぬ。ベルトーネ共々、些か惰眠を貪りすぎておりました」

ベルトーネ「えっ、私は悪くなくない〜? だって結界の維持管理なんて契約外だし、むしろ未だに残ってやってるのはサビ残っていうか〜……」

ロムリン「謝罪の言葉は後でいくらでも聞こう。今はこの壊れかけている封印を直してくれたまえ」

 封印結界「」バチバチ…

ジェミニ「……」

妖精「えっと……これ、直せるの?」
819 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 17:39:15.08 ID:ACgbJP1G0

ジェミニ「……限りなく不可能に近い、と言わざるを得ませぬ」

ロムリン「なに……!?」

ジェミニ「封印の要石が溶解……いえ、蒸発しております。もう既にこの結界は消滅する寸前のようです。ロムリン王の延命魔法によって消滅までの時間を稼げてはおりますが……文字通り、時間の問題かと」

ベルトーネ「あーあ、ジェミニ爺さんが寝坊したせいで大変なことになっちゃった〜」

ロムリン「新しく結界を作り直すことはできないのかね?」

ジェミニ「材料が足りませぬ。要石が残っていればやりようはありましたが……」

ロムリン「では他の方法は?」

ジェミニ「残された時間から考えた場合、もはや封印から脱した直後で弱っている雷霆の魔王を迎え撃ち、討伐するしかありませぬ」

ロムリン「勝算はどれほどかね?」

ジェミニ「……ここにいる我々を全戦力と仮定した場合……1割に満たないかと」

ロムリン「……」

ベルトーネ「流石に勝率1割未満の負け戦なんて御免だし、サビ残もここまでかな〜……」

妖精「……」

ロムリン「であれば……君たちはこの島から脱出するが良い。過去の遺物と共に心中することはない」

ジェミニ「王よ……! しかしそれでは――」

ロムリン「民は……もう残っていないのだろう……? ならば無理に戦う必要などない……。雷霆の魔王を世界に解き放ってしまうのは口惜しいが、あの暴虐を1万年も足止めできたのであればそれも快挙と言えよう」

ジェミニ「……」

妖精「ちょ、ちょっと待って! それは困る……! 雷霆の魔王をどうにかしないと世界樹の光が……」

ロムリン「……世界樹の光? そもそも、君たちは誰なのかね?」

オオキイクロシュ「えと……」

 *

ロムリン「なるほど……突然魔王が活性化したのはそのような原因があったと……」

妖精「そう。ここで諦められちゃうとすごく困る。星の力を持った状態で雷霆の魔王が完全復活を果たしたら、どうしようもないことになるかもしれない」

ロムリン「この島の問題だけではないということか……」

妖精「……それにこの島にもまだ、何人かの人形と、国が滅んだ後に住み着いた空妖精たちが暮らしてるんだ。民とは言えないかもしれないけど……」

ロムリン「なに、そうなのか」

ベルトーネ「あ〜言わなきゃ良かったのに〜……。優しい優しい王様がそんなこと知ったら――」

ロムリン「前言を撤回する。まだこのラティアに住まう者がいるのなら、戦うしかあるまい……!」

ジェミニ「この老木も命を賭してお供致しますぞ……!」

ロムリン「この戦力での勝率が1割なら、その時までに少しでも多く戦力を拡充し勝率を引き上げよ……! 使えるものはなんでも使って構わん、勝て!」

ジェミニ「はっ!」

妖精「私たちにも他に仲間がいるし、1万年の間に魔法も発展した。勝率はもっとあるはずだよ、きっと」

オオキイクロシュ「ん……!」

ロムリン「君たちにも期待している。共に戦おう」

 ☆古城の地下でラティア王ロムリンと出会いました

 ◆

↓1コンマ 封印消滅まであと
01-30 6日
31-60 7日
61-90 8日
91-00 8日+??
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 17:43:56.89 ID:l7uvL7lEO
821 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 18:12:47.94 ID:ACgbJP1G0
―廃都 工房

砕けたレンガのゴーレム「」ピコン…ピコン…

クロシュ「えと……治せる……?」

工房人形「少々お待ちくださいね。これでしたら……はい、無事に治せそうです」

クロシュ「わあ……!」

工房人形「人工精核がほとんど無傷なのが幸いでした。ここまで丁寧に運んでいただき、ありがとうございます」ペコリ

クロシュ「ん……!」

工房人形「それでは修復作業に取り掛かりますので、少々お待ち下さいね――」

 ◇

 ガションガションガション―
 ジュウウウウウ――
 ポン!

レンガのゴーレム「……! ここは――」キョロキョロ

工房人形「修復完了です。体の調子はどうですか?」

レンガのゴーレム「……以前よりも駆動が軽くなっていマス」ズシンズシン

クロシュ「わああ……!」

工房人形「良かったです。記憶は残っていますか?」

レンガのゴーレム→ポーラー「ワタシは……ポーラー・ドロリッチ。宝物庫の番を務めておりマシタ。最期には、死兵として雷霆の魔王の足止めを行い、討ち死にした覚えがありマス……。ワタシは……ナゼ生きているのデスカ?」

工房人形「こちらのスライムさんが、砕けて機能停止していたあなたを、この工房まで運んでくれたのです」

クロシュ「んへへ……」

ポーラー「かたじけナイ。感謝致しマス、異国のスライムサマ」ギギギ ペコ

妖精「良かったねえ」


ベルトーネ「お〜、これは頑丈そうなゴーレムだねぇ〜」

ジェミニ「うむ……! この調子で戦力を拡充していきたいところじゃ!」

 ☆レンガゴーレムのポーラーが戦力に加わりました

 *
822 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 18:39:24.83 ID:ACgbJP1G0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 4日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風に[11/12](クロシュ)次回☆
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・飛行[3/8](イリス)
・魔法[6/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[3/16](エバンス)
・魔法[5/6](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
823 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 18:41:09.63 ID:ACgbJP1G0
―寂れた家 リビング

妖精「というわけで昨日も説明したけど、8日後くらいに封印が解けて雷霆の魔王が復活するから、それまでに対策と戦力拡充を図るよ!」

エバンス「……昨日も聞いたけど、本当に大丈夫なのか? 国一つを滅ぼすような魔王なんかに挑んで……」

妖精「……大丈夫か大丈夫じゃないかで言えば、間違いなく大丈夫じゃない。でも封印から脱した直後は弱体化しているはずだから、勝機はそこにしかないんだ」

イリス「世界樹の光を得た魔王……しかも史上最強と言われる……。確かに、時間をかけて完全復活されたら本当にどうしようもないことになりかねないんだ……」

妖精「そういうこと。弱っている内に叩いて倒す」

ローガン「フッ……世界の命運を賭けた戦いというわけか。面白くなってきたな」

エバンス「旦那……最近ノリが良すぎないか?」

ミスティ「まあ元々世界の命運を賭けた旅をしているのだから、やることはかわらないわね。立ちはだかる敵を倒す――シンプルで良いじゃない」

イリス「ミスティ、やっぱり脳き……」


クロシュ「……」ポケー

妖精「ん……? クロシュ、眠いの?」

クロシュ「……んーん……」

妖精「眠かったら無理しないで寝るんだよ? 昨日の戦いで疲れてるだろうし」

クロシュ「んへへ……だいじょうぶ……。顔、洗ってくる……!」

 *

―寂れた家 洗面所

クロシュ「……」パシャパシャ

人形「クロシュさま。おはようございます」ペコリ

クロシュ「ほえ……おはよ、人形さん……」

人形「お御髪がかわいらしく跳ねてらっしゃいます。よろしければお梳かしいたしましょうか?」

クロシュ「わあ……うん……!」

人形「それでは、失礼いたします……」スッ

 櫛「」サッサッ
 クロシュの髪「」サラサラ

クロシュ「〜〜♪」モニョモニョ


人形「……小耳に挟んだのですが……雷霆の魔王が復活するというのは、本当なのでしょうか……」

クロシュ「ほえ……。えと……うん……」

人形「……そうであれば……わたしも、向かわなければなりません」

クロシュ「……?」

人形「わたしがいなくなっても、この家と備品はご自由にお使い頂いて構いません。あ、でも……皆さまが使われている寝室は……できれば、そのままの形を保っていただけると……」

クロシュ「……」

人形「……申し訳ありません、手が止まっておりました。再開いたします……」

 櫛「」サッサッ
 クロシュの髪「」サラサラ

クロシュ「……」モニョ…


浮島国滞在4日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 18:41:58.88 ID:XNoZgmAX0
城で他に協力してくれそうな人がいないか探してみる
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 18:43:32.18 ID:VIy4BFdB0
飛行練習
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 18:44:14.15 ID:pynAtTADO
城を探索
その途中で大盾のゴーレム?と遭遇
827 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 20:16:23.49 ID:ACgbJP1G0
―寂れた家 庭

風船クロシュ「〜〜」フヨフヨ モニョモニョ

空妖精A「わあ〜クロシュちゃんすご〜い!」パタパタ

空妖精B「これがスライムの……擬態能力……」パタパタ


妖精「風船スライムになるのはすっかり慣れたんだねえ」パタパタ

風船クロシュ「〜〜」モニョニョ フヨフヨ

妖精「そういえば、風になる練習はもういいの? 前はけっこう良いとこまでいってた気がするけど」

風船クロシュ「!」モニョ!

妖精「うん。見ててあげるから、やってみなよ」

風船クロシュ「〜〜!」モニョニョ!

 デロデロ…モニョモニョ…
 ヒュオッ

風クロシュ「」ヒュルヒュル

妖精「わっ……! クロシュ、もしかして――」パタパタ

空妖精A「わわあ!? クロシュちゃん、風になれるの!?」パタパタ

空妖精B「すごい……気体にも擬態できるんだ……」パタパタ

風クロシュ「」ヒュルル

妖精「すごい……風でありながら霧散せずに一定の形を保ってる……! 風の精霊みたいだ……!」


風クロシュ「」ヒュルッ

 ヒュオオオオオッ

空妖精A「きゃ〜!」キャッキャ

空妖精B「んっ……きもちい、風……」パタパタ

 ☆クロさんとの交流や大魔女帝国での経験により、会心成功しました
 ☆クロシュが風になれるようになりました

 ◆
828 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 20:16:51.11 ID:ACgbJP1G0
―古城 回廊

ミスティ「昨日クロシュと妖精が探索したお城……」スタスタ

イリス「明かりを点けるね」スッ

 ポン!
 光の玉「」ピカピカ

エバンス「おお、明るいな」

イリス「照明には光魔法が一番ですからね」

ローガン「複数属性使えるというのは本当に強いな」

ベルトーネ「ほんと昨日のクロシュちゃんといいズルすぎない〜?」ヒョコ

イリス「うわあ!?」

ローガン「何奴!?」シャキン!

ジェミニ「儂らはこの城に縁のある者じゃ。お主らはクロシュ殿らの仲間じゃろう?」

エバンス「……てことは、あんたらが悪魔のベルトーネとエルフの賢者ジェミニか?」

ジェミニ「いかにも。お主らのことは妖精殿から聞いておる」

 *

ベルトーネ「なるほど〜。地下の戦場跡で戦力を増やそうと……」

ジェミニ「うむ……であれば是非とも頼もう。儂はこの怠惰悪魔から1万年分の歴史を引き出さねばならぬゆえ手伝えぬが、必要があれば上階の方に来て頂きたい」

ローガン「感謝する。それでは向かわせてもらおう」

ベルトーネ「私の記憶なんて、1万年くらいずっと部屋でゴロゴロしてたくらいしかないんだけどね〜」

 *

―古城 地下回廊

 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人形の残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人形の残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ

イリス「うっ……」

ミスティ「これは……ちょっと、きついわね……」

エバンス「……どうやって見分けりゃ良いんだ? 生きてるかどうかを」

イリス「生きていれば魔力の波長が微かに出ているとのことなので、意識を集中すれば……」

エバンス「う、苦手なやつだ……」

ミスティ「世界の命運がかかっているんだもの、頑張りましょう」

ローガン「……シッ! 何者かがこちらに近付いてくる」

イリス「!?」
ミスティ「!?」
エバンス「……」スッ

 スタスタ…

↓1コンマ 出てきた人
01-40 青髪ロングの少女エルフ
41-80 黒髪ロングの天使
81-84 レイン
85-88 ザイル
89-92 ブラッド
93-96 レイ
97-00 セイン
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/12/01(日) 20:23:27.72 ID:HdVFh8nXO
ほい
830 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 21:02:50.08 ID:ACgbJP1G0
黒髪ロングの天使「ちょっと良いですか? そこの方々」スタスタ
 黒い翼「」バサッ
 白い翼「」バサッ

イリス「……!!?」

ローガン「あれは――」

エバンス「お、おいあれって――」

ミスティ「白黒の……ハーピィ? 変わった色ね」

黒髪ロングの天使「いやハーピィじゃなくて天使ですけど」

 *

ミスティ「へえ、天使って実在したのね」

黒髪ロングの天使→ヒナ「下界の方々が思っているのとは少し違うと思いますけどね。まあちょっと法則の異なる生き物だと思っていただければ」

イリス「てて、天使って……やっぱりロイエ教なんですか!?」

エバンス「いや、その質問は失礼な上に意味がわからないと思うぞ……」

ヒナ「ロイエ教……確か私たち天使を格付けした宗教でしたっけ? 私は下っ端だったんでその辺のことはよくわからないですね。まあ現在の天界が下界の宗教の在り方に口を出すことは多分ないのでご心配なく」

ローガン「聞いてはいけないことを聞いてしまっている気分だ……」

ヒナ「あ、確かに今のは言っちゃいけないことだったかも」

イリス「う、うーん……天界のこととかものすごく聞いてみたいけど……」

ヒナ「ごめんなさい、ちょっとこれ以上は言えないかもです。堕天使の身ではありますけど、コンプライアンス違反になっちゃうので」

エバンス「堕天使」

ヒナ「あ、やば……堕天使っていうのも聞かなかったことにしてくれます……?」

ローガン「う、うむ……天界が意外と世知辛い場所だというのはわかった」

 *

ヒナ「まあそういうわけでして、この辺りから濃厚な混沌の香りがしたんですよ。でも来てみたら既に戦場跡……一体どういうことだ、と憤りながら散歩してたってわけです」

エバンス「わけがわからないが……」

イリス「ええと……つまり、ヒナさんは混沌が好きってことですか……?」

ヒナ「正確に言えば、血湧き肉躍る戦ですね。混沌あるところ戦あり、というわけでもし血で血を洗う争いが勃発しているなら殴り込んでやろうかと思いまして。まあアテは外れたんですけど」

ミスティ「ええ……狂っているわ……」

ヒナ「やだな、正気ですよ。武芸は天使の嗜みなので、ちょっとした腕試しです」

エバンス「腕試し感覚で殺し合いに殴り込むのか……」

ローガン「う、うむ……まあ価値観の違いだろう。しかしヒナ殿、あなたの認識には少々誤りがあるようだ」

ヒナ「え、誤り?」

ローガン「うむ。この戦場跡は1万年前のものだそうだが……これから約8日後、この地に封印されている雷霆の魔王が復活するそうだ」

ヒナ「えっ雷霆の魔王!? ……って何ですか?」

ローガン「……この星において、史上最強と名高い恐るべき存在だ。もし戦いがお好きなのであれば、その雷霆の魔王と世界の命運を賭けた戦に参加してみるのも一興ではないだろうか?」

ヒナ「史上最強の存在と世界の命運を賭けた戦……! とてもわくわくしてきます、そういうの! 是非参加させていただきますよ!」

ローガン「うむ。であれば、この城の上階にエルフの魔法使いと悪魔が作戦会議をしている。彼らにその旨を伝えてくるのが良いだろう」

ヒナ「了解です!」

 光の残像「」パヒュンッ

イリス「当たり前のように光速移動してった……」

ミスティ「最近光速移動安売りしすぎじゃないかしら……」

 ☆堕天使のヒナが戦力に加わりました

 *
831 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 21:48:53.75 ID:ACgbJP1G0
―古城 地下回廊

イリス「それじゃあ気を取り直して……生きているゴーレムさんを探そう!」

エバンス「おう! 気合入れるぞ!」

ミスティ「集中するわ……」

ローガン「私の場合は金属の鳴動を感知――」

 ズッズズッ

ローガン「するまでもなく、聞こえるこの音は……」

イリス「て、照らしてみます」スッ

 光の玉「」ピカッ


這いずる大盾「」ズッズッ


イリス「で、で……出たぁぁぁぁ!!?!?」ガクガク

這いずる大盾「」ビクッ!


ミスティ「……あっちの盾の方もびっくりしてない……?」

エバンス「お、おお……そう見えるな……」

ローガン「うむ……近付いてみよう。生きたゴーレムかもしれぬ」スタスタ


縮こまる大盾「」ビクビク


ミスティ「亀みたいに縮こまっているわ……」

ローガン「意思を持って動く存在なのは間違いなさそうだ。なんとか対話できないだろうか」

イリス「わ、私……話しかけてみます! 私が驚かせちゃったかもしれませんし……」

エバンス「まあこの中じゃイリスちゃんが適任かもな。頼んだぜ」

 *
832 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 21:49:29.47 ID:ACgbJP1G0

縮こまる大盾「」ビクビク

イリス「え、えっと……さっきは大きな声を出してごめんね。私たちも、動いている盾を見たらびっくりしちゃって……」

縮こまる大盾「」

イリス「あなたは……ゴーレムさん?」

縮こまる大盾「…………い、いいえ……。わたしは……ゴーレムじゃ、ない、です……」

イリス「えっ! ゴーレムじゃないの!? じゃあ……自然に生きる大盾……!?」

縮こまる大盾「そ、それも……違くて……。わたし、は……」

 モゾモゾ…

緑髪ロング三つ編みの女の子「ゆ……幽霊、です……」スッ

イリス「…………!! ……!!!!」グググググ


イリス(だ、だめだ……悲鳴を上げちゃ……。ここでびっくりしたら……また、この子が縮こまっちゃう……耐えろ、イリス……!!!!)ググググ


イリス「ゆ、ゆゆ……幽霊、なんだ……!! そう、なんだ……!!」

緑髪ロング三つ編みの女の子「うん……。お姉さん、は……?」

イリス「わ、わた……私は……に、人間だよ……! 人間の……イリス・プラネットだよ……!!!」

緑髪ロング三つ編みの女の子→セイラ「あ……えっと、わたしは……セイラ、です」

イリス「せ、セイラちゃんってゆーんだ!! かわいい名前だねえ!!!!」

セイラ「……イリスさんは……どこから、来たんですか……?」

イリス「私は地上から来たんだよ!!!!」

セイラ「ちじょう……?」


ミスティ「見てられないわ……。こんにちは」スッ

セイラ「わ……!?」ビクッ

イリス「みみ、ミスティ!!」ジワワ

ミスティ「イリスの友達のミスティよ。あなたは……セイラちゃんで良いのよね?」

セイラ「あ、はい……」

 *
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 21:51:18.79 ID:ACgbJP1G0
ミスティ「なるほど……気がついたらこの城にいて、盾に守られていたと……」

セイラ「はい……」

 セイラを守る大盾「」フヨフヨ

イリス「……この盾の方は、セイラちゃんを守るっていう使命を帯びたゴーレムなのかも。ゴーレムのことについて何も知らないから、推測の域を出ないけど……」

セイラ「ゴーレム……」

ミスティ「何にしても、こんな暗いところにいる必要はないわ。私たちと一緒に外へ出ましょう」

セイラ「えっ……そ、外に……? でも……」

ミスティ「……? 出られないの?」

セイラ「そうじゃ……ない、ですけど……。外は……危ないから、出るなって……」

ミスティ「……? そう言われたの……?」

セイラ「はい……! えっと……あれ……? 誰に……言われたんだっけ……」

イリス「……セイラちゃん。今このお城には、とっても危険なびりびりだまがビュンビュン飛んでるんだよ。外よりも、このお城の中の方が危ないよ」

セイラ「あっ……雷の、玉なら……この盾が、守ってくれるから……こわく、ないです……」

イリス「ええ」

ミスティ「嘘でしょ」

セイラ「え、えと……」

イリス「ま、まあとりあえず外に出ようよ! 私たちが一緒だし、その大盾が一緒なら大丈夫だよ!」

セイラ「……お外に出ても……守って、くれる……?」

 セイラを守る大盾「」フヨフヨ

セイラ「……うん。わかった……じゃあ、お外……出る……」


ミスティ(今、会話したのかしら? 盾と)

イリス(そうなのかも……? まあほら……私も小さい頃は、ぬいぐるみと会話したし……)

ミスティ(そういうアレなのかしら……)

 ☆自称幽霊のセイラを保護しました

 ◆
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 22:44:32.36 ID:ACgbJP1G0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 5日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・飛行[3/8](イリス)
・魔法[6/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[3/16](エバンス)
・魔法[5/6](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
835 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 22:46:07.11 ID:ACgbJP1G0
―工房

セイラ「……?」

セイラを守る大盾「」フヨフヨ

工房人形「この大盾は、当時この国で量産されていた自律移動式盾型ゴーレム……当時は大盾とかオオキイシールドと呼ばれていたものですね」

イリス「盾型ゴーレム……それなら、この大盾のゴーレムさんとお話できればこの子のことも知れるんじゃないですか?」

工房人形「……大盾には会話機能が付いておらず、思考や記憶力も警護や防衛を行うために最適化されているため、意思疎通を図るのは困難です。また、防衛上の都合により強固なプロテクトがかけられているため、権利者以外が外部からアクセスすることも不可能です」

ミスティ「つまり……ゴーレムということ以外は何もわからないということ?」

工房人形「それと、セイラ様を守るよう命じられていることくらいでしょうか」

 *

セイラ「……わたしたちのこと、話してるみたい……」

セイラを守る大盾「」フヨフヨ

セイラ「うん……お外、眩しい……」


浮島国滞在5日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 22:46:13.50 ID:BImO8XJx0
城の宝物庫を探索
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 22:46:48.92 ID:l7uvL7lEO
エバンス、ヒナと模擬戦
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 22:54:09.57 ID:LAGbPjOdo
雷霆の魔王戦に備えて封印に関わった人達から当時の話を聞き出す
839 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 23:29:37.21 ID:ACgbJP1G0
―古城 回廊

ポーラー「こちらデス」ズシンズシン

妖精「……私たちみたいな流れ者を宝物庫に連れてって良いの?」

ポーラー「問題ありまセン。ラティア王ロムリンサマの許可は得ておりマス。魔王討伐の為……そしテ、クロシュサマへのお礼デス」

クロシュ「……」

ポーラー「着きましタ」

 扉「」ギィィィィ――


 宝箱「」キラキラ
 金銀財宝「」キラキラ
 金貨の山「」キラキラ
 きれいな宝石「」キラキラ
 美しい装飾盾「」キラキラ
 台座に刺さった大剣「」ゴゴゴゴ…


クロシュ「わ、わわ……!?」

妖精「こ、これは……!!」

ポーラー「どうゾ、お受けとりくださいマセ。我々にはもう必要のないものゆえ、遠慮せず持っていけ――と、ロムリンサマから言付かっておりマス」

妖精「い、いやいやいや! だからってこんなの、受け取れないよ! 大体持ち逃げしちゃったらどうするの!」

ポーラー「持ち逃げするようなお方ではありまセン」

妖精「た、高く買ってくれるのは嬉しいけどさあ……。うーん……じゃあ、雷霆の魔王を無事に討伐できたらもらうよ。何も成していないのに報酬だけもらうなんてのは気分悪いもん」

ポーラー「かしこまりまシタ。それでは……朽ちるしかなかったワタシに、無念を晴らす機会を与えてくださったクロシュサマへのお礼は、全てが終わった時にマタ……」

クロシュ「うん……」


「お待ちを! せめて私だけでも持っていきませぬか、お二方!」


クロシュ「!?」

妖精「い、今の声……どこから!?」

台座に刺さった大剣「ポーラーよ、二人を説得してくれ。私は戦えるのだ。しかしこんなところに刺さったままでは、何も守れぬ……。ポーラーよ、頼む。私は戦えるのだ……」

ポーラー「先パイ……」

妖精「剣が、喋ってる……!? それに、先輩って――」

台座に刺さった大剣「私は、かつてゴーレムの一体でした。しかし以前の戦いで深手を負い、無理を言って大剣として打ち直して頂いたのです。しかし肝心の雷霆の魔王との戦では、宝物庫に刺さった私などを抜き放つ暇もなく……私がここで口惜しく軋んでいる間に、全ては終わってしまった……」

妖精「そ、そうなんだ……」

台座に刺さった大剣「今、再び雷霆の魔王の復活が迫っていることは、既に聞き及んでおります。今度こそ私は、この国を守る為に戦いたい。戦わせて頂きたいのです。旅の二人よ、どうか私を抜き放ってくださいませぬか――」

妖精「そうは言っても……私は妖精だし、クロシュにとっても大きすぎるしなあ……」

クロシュ「……大きくなれば、持てるかも……」

妖精「そういえば大きくなれるんだった」


↓1〜 先取2票 どうしよう?
1.クロシュが持つ
2.持ち帰り、エバンスに持ってもらう
3.持ち帰り、ローガンに持ってもらう
4.ポーラーに持ってもらう
0.自由安価(票数は内容ごと)
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 23:31:35.21 ID:9dcBD1tP0
4
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/01(日) 23:38:09.62 ID:pynAtTADO
4
842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 23:55:30.64 ID:ACgbJP1G0
クロシュ「!」ピコン!

ポーラー「?」

クロシュ「ポーラーさんが……持てば、いいと思う……!」

ポーラー「!」

台座に刺さった大剣「!?」

ポーラー「かしこまりまシタ」ズシンズシン

台座に刺さった大剣「確かに、ポーラーの力であれば私の力を最大限に発揮できる……というか武器の相性で言えば確かにポーラーが最適かもしれませぬが……。なんというかそれは、ちょっと違うというか……」

妖精「んん? 最適なら良いんじゃないの?」

台座に刺さった大剣「いや、そうなのですが……同業の後輩に使われるというのはロマンがなさすぎるというか……」

ポーラー「大丈夫デス。ワタシが先パイを全力で振り回しマス」ズシンズシン

 ガシッ!
 グググ…シャッ!!

掲げられた大剣→ゴライアス「おお……いえ、問題ありませぬ! 頼むぞポーラー、私を使って雷霆の魔王に一泡吹かせてくれ!!」キラキラ

ポーラー「かしこまりまシタ。ゴライアス先パイ」

クロシュ「わあ……!」

妖精「うんうん、ゴーレムの大剣ならゴーレムが持つのが一番だね」

 ☆ポーラーが大剣ゴライアス先輩を装備しました

 ◆
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/01(日) 23:56:10.57 ID:ACgbJP1G0
というわけで本日はここまでとなります。次回はエバンスくんが狂い堕天使の遊び相手に選ばれてしまう編、雷霆の魔王封印について聞き込み編からとなります

ラティア王ロムリン氏と出会い、雷霆の魔王の復活が迫っている真実を聞かされたクロシュ一行でした。猶予は8日……その日までにクロシュたちは戦力を整え、魔王対策を万全に備えられるのか。今後の活躍が期待されます
ポーラー氏復活や、堕天使のヒナ氏の加入、謎の少女セイラちゃんの保護、ゴライアス先輩の発見など、少しづつ歩みを進めているようです。城の中や外、地下など、いろいろな場所を探索したり、出会った人々と交流を深めたりすれば、さらなる発見や良いことがあるかもしれません。クロシュ氏の今後の活躍にご期待ください

それでは本日もありがとうございました。次回の土日もよろしくお願いいたします
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/02(月) 10:57:46.62 ID:lg6ZmiAzo
おつおつ
出来るだけ沢山に協力要請したほうがいいのよね…シノホシ面子もコンマ表でちらちら見えてるのでいるって考えていいのだろうか
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/02(月) 13:38:12.58 ID:VBc6983po
おつ
最大猶予貰えたのは運が良かった
今までで一番強い相手だし入念に準備だ
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 02:44:56.34 ID:309hM5Wz0
ポーラーがゴライアス先輩を装備できるという事は大盾のセイラと合体もしくは大盾を貸して装備すれば完全武装ポーラーができそう。
847 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 15:38:11.80 ID:UzFu06IQ0
コンマ表にいる人は、この島に来ている可能性のある人のようです。実際に来ているかどうかはコンマ次第となります。いずれにしても今回の戦いの相手は強大で恐ろしい雷霆の魔王なので、共闘できるなら共闘できる人は多いほど良いでしょう

魔王復活までの猶予はまだあるので、着実に準備を進めていくのが良いと思われます。できることは多いので、いろいろなことをやるのが良いでしょう。史上最強と言われる相手ですが、復活直後はたぶん弱っているので付け入る隙はあると思われます

ゴライアス先輩はとても大きな剣であり、セイラちゃんの大盾もとても大きな盾なので、大きなゴーレムであるポーラー氏が装備すると実際丁度良い大きさかもしれません。ただ、今のところセイラちゃんの大盾はセイラちゃん以外を守る気がなさそうなので、ポーラー氏に装備してもらうのは難しいかもしれません。彼が何を考えてセイラちゃんを守っているのか、その理由は闇に包まれています
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 15:38:39.07 ID:UzFu06IQ0
―古城 会議室

 黒板「」コンコン

ジェミニ「旅の一行が来る前に我々は前回の戦について復習しておこう。ヒナ殿は雷霆の魔王と戦うのは初めてとなるじゃろうからよく聞いておくよう――」

ヒナ「ふわぁ……え? 何の話でしたっけ?」

ジェミニ「……」

ベルトーネ「疲れたし帰って良い〜?」

ジェミニ「…………」


 ガラッ

ローガン「お待たせした」スタスタ

エバンス「来たぜ」スタスタ

イリス「ど、どうも」スタスタ

ミスティ「私たちも聞かせてもらうわ」スタスタ


ヒナ「お、昨日の人たち」

ジェミニ「来たか、旅の者たちよ」

 *

ジェミニ「皆席に着いたようじゃな。それでは改めて、前回の戦について――」

ヒナ「御託を並べるより実戦形式で殺り合った方が効率良くないですか?」

イリス「ええ……」

ベルトーネ「何言ってんだこいつ……」

ヒナ「それに各自の力量を知っておいた方が作戦も立てやすくなりますよね? 今すぐ殺し合うべきです!」

ミスティ「殺し合うって言ったわ……この堕天使……」

ジェミニ「……動機はともかく、各自の力量は知っておかなければならぬ。が、本日は戦の訓練を行うという名目でここに集まってもらったわけではない……。戦いの準備ができていない者が多数じゃろう」

ヒナ「ええ? そんなことないですよね皆さん? 戦の心構えはいつでもできてますよね? 常在戦場ですよね?」


イリス「……」メソラシ
ミスティ「……」メソラシ
ローガン「……」メソラシ
ベルトーネ「……」ネタフリ

エバンス「……ま、まあ……できてないこともないが……」

ローガン(エバンスくん! 殺し合いを望む者の誘いだぞ!)

エバンス(あ、やべ……)


ヒナ「ほらー♪ あなた、エバンスくんって言いましたっけ? 他の軟弱者たちと違って見所のある若者ですね!」ニコニコ

エバンス「お、おう……」

ヒナ「それじゃあ私とエバンスくんは課外授業に行って参りますので、軟弱者の皆さんは座学に励んでいると良いですよ!」

 エバンスの腕を掴むヒナの手「」ガシッ!!!!

エバンス(いッ!? な、なんて力だよこの女!!?)

ヒナ「それじゃあ行きましょうエバンスくん!」ニコニコ

エバンス「ちょ、待っ……」ズルズル…

 ガラッ バタムッ


ベルトーネ「あーあ……。力量云々なんてのは建前で、あれは殺し合いがしたいだけの狂い堕天使だねぇ」

イリス「だ、大丈夫なんでしょうか……」

ジェミニ「儂が力量を知りたいと言ったのは建前ではない。今は彼らを観察させてもらうとしよう」

 *
849 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 15:39:27.30 ID:UzFu06IQ0
―古城 中庭

ヒナ「さて、武器は持ちましたか?」

エバンス「……おう。いつでも良いぜ」スッ

エバンス(相手の出方がわからん以上、まずは剣で様子を見るか……)
 魔銀の剣「」シャキン

ヒナ「それじゃあ行きますよ。簡単に終わらないでくださいね?」ニコッ
 光の剣「」ヴン


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-75 敗北 剣経験+1
76-90 引分 剣経験+2、魔法経験+1
91-00 勝利 剣経験+4、魔法経験+2
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 15:41:28.80 ID:Zo7aYzk90
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 16:04:24.74 ID:qxwByAkto
ヒューやるぅ
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 17:12:35.66 ID:UzFu06IQ0
ヒナ「」パヒュンッ

エバンス(いきなり光速移動か!)バッ

 ガギンッ!

 魔銀の剣「」ギギギ
 光の剣「」バヂヂ…!

ヒナ「光速移動はもう知ってるって顔ですね?」

エバンス「ああ、何度も見てる」

 突然隆起する地面「」ドゴッ!

ヒナ「おっと! 剣技一辺倒と見せかけて魔法も使えるんですね!」サッ

エバンス「パーティで戦う時は使う必要があんまないけどな!」

ヒナ「それでは私も魔法を織り交ぜましょうか――」スッ

 雷「」カッ!!

エバンス「!?」サッ

 ドガァンッ!!

 雷雲「」ゴロゴロ…

エバンス「おいおい……マジかよ」

ヒナ「この地は雷雲が豊富ですからね」



ミスティ「雷雲を呼び寄せて……雷を落とした……?」

ジェミニ「ほう、天候操作か」

イリス「天候操作……!」

ベルトーネ「ふ〜ん……天候系なんだ、あの駄天使……」
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 17:13:01.86 ID:UzFu06IQ0
 ガギンッ!! ドガガッ!!
  バヂヂヂッ!! ドゴォンッ!!

ヒナ「あっはっは! 人間にしてはやりますね!!」

エバンス「ハア、ハア……! 本気で殺す気だろアンタ!!」

ヒナ「当然でしょ!」


エバンス(くそっ、地力では完全にあっちが上だ……! 剣技は若干俺の方が上だが、他のあらゆる要素で上回られてやがる……!)

ヒナ「戦闘中に考え事ですか? 余裕ですね!」シャッ!

エバンス「どうやって勝つか考えてんだよ!!」ガギンッ!

ヒナ「あはははっ、考える暇があったら手を動かせっ!!」

 雷「」カッ!!

エバンス「うおおおおっ!!」

 ドッギャァァァァアン!!!!



イリス「あああああ!!!? エバンスさんが雷に撃たれてバラバラに砕けた!!?!??」

ローガン「いや、待て……!! あれは――」


 エバンスの形をしていた土塊「」バラバラ


ヒナ「身代わり! 本人はどこに――」キョロキョロ

 ヒナの足元の地面「」グググ
地面から顔を出したエバンス「モグラ戦法だ!!」ボゴンッ!

 ヒナのスカートの中「」ヒラヒラ

エバンス「あっ……」

ヒナ「……やるじゃないですか。私のスカートを覗くなんて//」

エバンス「い、いや……そういう意図があったわけでは……」

 雷「」カッ!!!!
 ドッギャァァァァアン!!!!


イリス「ふ、二人まとめて雷に……」

ミスティ「……今のはエバンスが悪いと思うわ」

ベルトーネ「でも喧嘩吹っかけたのはあの駄天使だし、不可抗力じゃない〜?」ニヤニヤ

ローガン「う、うむ……。殺し合いの最中に隙を見せる方が悪い、と言える。ヒナ殿にも、エバンスくんも……」

ジェミニ「……じゃが、これであの二人の力量については概ね理解できた。他の者たちも、折を見て実力を見せてもらうとしよう」

 ☆堕天使のヒナとの模擬戦で引き分けました
 ☆エバンスが剣技経験+2、魔法経験+1を獲得しました

 ◆
854 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 17:53:16.08 ID:UzFu06IQ0
―古城 会議室

 黒板「」カン!

ジェミニ「……改めて、前回の戦いについての情報共有および作戦会議を行う」

イリス「はい!」

ミスティ「……魔法学園の講義を思い出すわ……」

ジェミニ「まず雷霆の魔王の攻撃じゃが、一度でも受ければ死は免れられぬ。これは人であろうとゴーレムであろうと例外なしじゃ」

ローガン「……一万年前は、どのように対処したのだろうか?」

ジェミニ「盾や装甲にゴム等の絶縁体を加え、さらに雷耐性コーティングを施したのじゃ。眷属程度の雷であればそれで防ぐことができたのじゃが……魔王の雷はせいぜい数回しか防げなかった」

ミスティ「数回……。まあ、ないよりは遥かにマシではあるのでしょうけれど……」

ベルトーネ「この戦力で同じ装備だったら敗北確定だと思うよ〜。前回は数の力で押し切った感あるし〜」

ジェミニ「……ベルトーネの言う通りじゃろう。あの雷に対して何らかの新たな対策を講じない限り、勝算はないに等しい」

イリス「雷対策……」


雷対策どうしよう?
↓1〜 先取2票
1.絶縁体と雷耐性の強化(雷耐性↑:イリス案)
2.殺られる前に殺る(速攻↑:ミスティ案)
3.避雷針の大量配置(雷回避↑:ローガン案)
0.自由安価(票数は内容ごと)
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 17:57:28.95 ID:qxwByAkto
3
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 18:03:48.67 ID:lTHfXPrjO
1
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 18:15:33.70 ID:/vuCyovYo
3
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 18:53:59.85 ID:UzFu06IQ0
ローガン「雷を受けられないなら、雷が当たらないようにするのはどうだろうか」

ベルトーネ「どゆこと?」

ローガン「避雷針を配置するなどして魔王の雷撃がそちらへ逸れるようにする、ということだ」

ジェミニ「なるほど……。彼奴の強烈な雷に対しては、正面から受けるよりも当たらないようにする工夫が有効かもしれぬ」

イリス「……そうか! 絶縁体は限界を超える電圧がかかると壊れて電気が通るようになっちゃいますけど、最初から電気を通しやすい金属なら……!」

ジェミニ「しかし懸念点もある……。避雷針は雷を引き寄せるが、全ての雷が絶対的に避雷針へ向かうとは言い切れん。また、雷霆の魔王自身が纏う雷に対しては無力じゃろう……」

ベルトーネ「逆に言えば、雷霆の魔王が纏わない雷には有効な可能性が高いってことでしょ〜? 魔王の全方位雷撃を封じられるだけでもものすごく有用じゃない〜?」

ジェミニ「うむ……。奴の全方位雷撃は、最も多くの命を奪った恐るべき技じゃ……。しかし避雷針によって雷の方向を誘導すれば被害を最小限に抑えられるかもしれぬ」



ミスティ「雷の性質なんて全然知らないから、話の内容が全然理解できないわ……。避雷針って雷を引き寄せるの……? 雷を避けるんじゃなくて……?」

イリス「避雷針って名前だけ聞くと勘違いしちゃうけど、避雷針っていうのは雷を引き寄せる設備なんだよ。今回の戦いで言えば、囮みたいな感じかな?」

ミスティ「あ、そういうこと。避雷針に雷を向かわせて、その間に安全な私たちで魔王を叩くということね」

イリス「そういうこと!」

ローガン「うむ。さらに言えば、雷は金属に向かう性質がある。特に方向を指定しない全方位雷撃などであれば、金属でできた避雷針へ向かう可能性が高いというわけだ」

ミスティ「理解したわ。だから鋼属性のローガンさんが提案したのね」

ローガン「まあ……そうかもしれん」

 ☆地下空洞に避雷針LV1が設置されます

 ※この世界の電気は金属に向かう性質があります

 ◆
859 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 19:56:33.23 ID:UzFu06IQ0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 6日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・飛行[3/8](イリス)
・魔法[6/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[6/6](エバンス)LVUP
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 19:57:41.38 ID:UzFu06IQ0
―早朝
 近隣の森

 チュンチュン

 カゴ「」ポン
  野草「」ドッサリ
  ヤマイモ「」ドッサリ
  どんぐり「」ドッサリ

クロシュ「わあ……!」

人形「採集のお手伝いをしていただき、ありがとうございます。クロシュさま」ペコリ

クロシュ「んーん……。ゴクツブシはだめって……妖精さんが、言ってた……」

人形「クロシュさまたちは穀潰しではございません。大切なお客さまです」

クロシュ「そうなの?」

人形「はい。そうなのです」

クロシュ「そうなんだ」


浮島国滞在6日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 19:58:42.68 ID:zc3nYLsSO
ラティアの古代兵器が残ってないか探す
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 19:58:54.91 ID:8H/czr2iO
イリス ジェミニに空の飛びかたを教えて貰い出来ればジェミニと魔法での模擬戦をする
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/12/07(土) 20:00:02.51 ID:Zo7aYzk90
ヒナVSベルトーネ
864 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 20:21:39.81 ID:UzFu06IQ0
―昨日

ジェミニ『ポーラーのように、稼働可能なゴーレムや兵器が見つかれば戦力になろう。もし手が空いていたら探してもらっても良いじゃろうか?』

 *

―今日
 寂れた家

クロシュ「古代兵器……探す……?」

妖精「昨日ジェミニが言ってたやつ? 戦力はできる限り増やしておきたいし、探してみよっか」

人形「お弁当をお作りいたしました。よろしければ、お持ちくださいませ」

 お弁当「」ポン

クロシュ「わあ……!」


↓1選択 他に誰か連れて行く?
1.妖精さんと二人で行く
0.自由安価(連れて行く人を明記。イリスさんとジェミニさんとヒナさんとベルトーネさんは用事があります)


↓2選択 どこに探しに行く?
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
 他:自由安価(浮島国にありそうな地名を明記)
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 20:22:07.74 ID:XNetmNbDO
0 セイラ
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 20:28:59.43 ID:cdI1jDpIo
浮翌遊島の中央動力室
867 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 22:14:17.47 ID:UzFu06IQ0
―廃都 工房前

妖精「工房だ。せっかくだし少し顔出してってみる?」

クロシュ「うん。ポーラーさん……いるかも……」トコトコ

 ガラッ

クロシュ「おはようございます……」

工房人形「おはようございます。今日はどうされましたか、クロシュ様」

妖精「顔を出しただけ。ポーラーとゴライアスは元気?」

工房人形「ポーラーとゴライアスは外出しています。互いにゴーレムなので相性は良いですが、最適な性能を引き出し合うにはまだ調整が必要とのことです」

クロシュ「そうなんだ……」

隅っこにうずくまる大盾「」

クロシュ「……?」

妖精「ん? あんな盾あったっけ?」

工房人形「あちらは先日イリス様たちが保護して来たセイラ様と、セイラ様を守護している大盾です」

妖精「そういえばそんなこと言ってたっけ」

クロシュ「……なんで、隅っこにいるの……?」

工房人形「あそこが落ち着くそうです」

クロシュ「そうなんだ……」

妖精「……そっとしておいた方が良いかな?」

クロシュ「……」

 トコトコ

クロシュ「……」

 ツンツン

隅っこにうずくまる大盾「」ビクッ!

クロシュ「わたし……クロシュ……」

隅っこにうずくまる大盾「え……。あ、えと……わたし……セイラ、です……」ヒョコ

クロシュ「セイラちゃん……。一緒に……来る……?」

セイラ「えっ……? どこに……?」

クロシュ「えと……。古代兵器……探す……」

セイラ「古代兵器……」

工房人形「セイラ様。たまには外出なさるのも良いかと進言致します」

セイラ「え、あ、うん……。え、えと……」

クロシュ「来る……?」

セイラ「うん……」

クロシュ「わあ……! よろしくね……セイラちゃん……」

セイラ「うん……」

 ☆セイラちゃんを連れていきます

 *
868 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 22:16:55.75 ID:UzFu06IQ0
―古城 地下空洞


 封印結界「」バチバチ…


「……その命令は受理できません」

ロムリン「なぜだ?」

「私の存在意義に反しています」

ロムリン「存在意義か……。しかしラティア・ヘイヴンは事実上既に滅んでいる。君の存在意義が国の維持・発展だとするならば……それはもう、失われている」

「…………」

ロムリン「その上で改めて存在意義を考えるならば……この国を滅ぼした雷霆の魔王を野放しにせず討ち滅ぼし、民の弔いを完遂すること――と再定義することはできないかね?」

「魔王の討滅には賛同します。しかしその為に――」

ロムリン「……」

「この浮島を爆破して魔王を道連れにするという作戦は、決して認められません」

ロムリン「………あくまで最終手段だ。この島には僅かだが生き残った人形やゴーレムたちに、後から移り住んだ空妖精たちがいる。彼らまで巻き込むことになる作戦は私とて本意ではない」

「であれば、尚の事認めるべきではありません」

ロムリン「だが――彼奴を生かしたまま地上に放てば、いずれはこの国のみならずこの星全てが雷雲に呑まれて滅びる。例え5分の1と言えど、星の力を魔王が手にすればどうなるかは君の計算能力があれば容易くわかるだろう」

「そうであれば、私の全能力を用いてこの星を破壊致しましょう。星の力とて、源流を絶てば維持は不可能です」

ロムリン「……君は、自分が何を言っているかわかっているのか? もし本気でそんなことを言っているのなら、君の機能を停止させなければならなくなる」

「冗談ではありません。元より、私は地上の生命などには何の感情も抱いていない。地上などよりも、この島の存続の方が遥かに重要です。私の存在意義は、この浮島国とそこに生きる生命たちに尽くすこと。私が製造された遥か過去より現在に至るまで、それは何一つとして変わらない根幹です」

ロムリン「……」


 トコトコ パタパタ


ロムリン「む、誰だ」

クロシュ「こんにちは……」

セイラ「こ、こんにちは……」

妖精「ロムリン王、今誰と話してたの?」

ロムリン「君たちか。今のは――」

幾何学模様の描かれた球体「……」

ロムリン「彼だ。ゼーレシルト・フォルカロスと言う。かつてこの浮島国を管理統括していたセントラルゴーレム……簡単に言えばゴーレムや人形たちのリーダーだ」

ゼーレシルト「あなた方のことは王より伺っております。この度は、雷霆の魔王討伐の為に志願してくれたとのこと。ゴーレムを代表し、御礼を言わせて頂きます」ペコリ

クロシュ「わあ……」

セイラ「まんまる……」

妖精(球体なのに、なんか頭を下げたような感じの雰囲気がする。面白い……)

ロムリン「今はもう管理する必要もないから、専ら私専属の話相手にしかなっていないがね」

ゼーレシルト「今でも疑似星脈の維持・修復等を行っております」

 ☆まんまるゴーレムのゼーレシルトと出会いました

お話します
↓1〜2 何の話をする?
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 22:19:52.28 ID:lTHfXPrjO
城に他に侵入者はいるか
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 22:21:12.37 ID:IDoPi8hO0
>>868 ほう〜・・・・・。
871 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 22:28:25.27 ID:UzFu06IQ0
>>870さんはちょっと意図がわからないので1つ分再安価します

↓1 話の内容
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 22:38:04.31 ID:qxwByAkto
ここにラティア住民がいたころの話が聞きたい
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/07(土) 22:43:00.39 ID:309hM5Wz0
なんか「この浮島を爆破」とか「この星を破壊」と聞こえたのでもう少し詳しく聞いてみる
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 23:52:57.28 ID:UzFu06IQ0
クロシュ「……」キョロキョロ

クロシュ「?」

妖精「クロシュ、どうかしたの?」

クロシュ「……えと……誰か、他にもいる……?」

セイラ「?」

ゼーレシルト「この城のことであれば、既にセンサー類が全損している為、この端末以外から城内の状況を感知できません。警備システムも既に絶えております」

クロシュ「??」

妖精「わかんないって」

クロシュ「!」

ロムリン「はっはっは、子供相手への言葉遣いがなってないのではないかね? ゼーレシルトよ」

ゼーレシルト「……一万年振りゆえ、子供向けモードの起動に時間がかかっただけです」

ロムリン「ならばもう起動は済んでいるということかね?」

ゼーレシルト「勿論です。今の私はわかりやすく平易な言葉を使うことができます」

ロムリン「ではそうだな……君が愛していた、かつて栄華を誇っていた時代のラティア・ヘイヴンの話を彼女たちに聞かせてみるのはどうかね? 子供でもわかるように、君なりに」

ゼーレシルト「承知致しました。話の内容を考えます」クルクル

妖精「この島の昔の話かあ……実際聞いてみたいかも……!」

クロシュ「うん……!」

セイラ「えっと……昔って……いつ……?」

クロシュ「むかしっていうのは……えっと……」

妖精「一万年前のことかな?」

セイラ「一万年前……う、う〜ん……」

ロムリン「はっはっは、想像が付かないだろう! 今君たちの目の前にいるメガネの王と丸っこいのは、その一万年を生きる者たちなのだよ」

妖精「笑うところなの?」

 *

ゼーレシルト「……かつてこの国には、たくさんの民がいました。こども、おとな、おじいさんやおばあさん……人に、動物に、魔族……いろんな生き物がこの浮島国で暮らし、笑い、泣き、いっしょに生きていました」

ゼーレシルト「民の暮らしを支えるのは、工房で生まれる人形やゴーレムたち。昔はその製法がだめな時もありましたが、みんなのがんばりで問題は解決……誰も泣かない、優しい世界が実現しました」

ゼーレシルト「あなたと同じように、かつてこの国にはスライムたちもいました。スライムももちろんみんなの仲間です。特に風船スライムのみんなが印象的かもしれません。風を辿ってこの島に立ち寄った風船スライム、この島でいっしょに暮らした風船スライム、風に乗ってここを旅立つ風船スライム……たくさんの風船スライムが、この島を気に入ってくれました」

ゼーレシルト「人も、動物も、魔族も、人形も、ゴーレムも……みんな、助け合い、支え合い、一生懸命に生きました。この国は……愛と、友情と、優しさに溢れていました。みんな、みんな……きっと、しあわせでした……。たとえ……その最期が……非業の結末であったとしても……。きっと……しあわせ、だったと……」ピガ…

ゼーレシルト「」ピガガ…

ゼーレシルト「エラー……エラー……緊急停止シマス……」ピガガガ…


クロシュ「……?」オロオロ

妖精「え、えっと……」

セイラ「ど、どうしちゃったんですか……? ゼーレシルトさん……」

ロムリン「……すまない、彼に苦しい思いをさせてしまったようだ」

妖精「大丈夫なの……?」

ロムリン「しばらくすればエラーを自己修復して再起動する。以前はこのようなことはなかったのだが……彼ももう一万歳だ。そろそろ限界なのかもしれんな……」


ゼーレシルト「」ピガガ…


セイラ「ゼーレシルトさん……」

クロシュ「……」

 ◆
875 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/07(土) 23:53:54.97 ID:UzFu06IQ0
というわけで本日はここまでとなります。次回はイリス氏とジェミニ氏の個人授業編、堕天使と悪魔の仁義なき戦編となります

今回はエバンス氏が狂い堕天使と一緒にイったり、魔王対策に避雷針を配置してみたり、セイラちゃんと一緒にロムリン王とまんまるゴーレムのゼーレシルト氏とお話したりしました。古代兵器を探すという目的はすっかり忘れているようでした……(すみません)
なお避雷針LV1と表記されていることからもわかるように、魔王対策はレベルを上げることもできます。新たな対策を講じるのか、既にある対策をさらにブラッシュアップするのかは自由安価次第となります。万全の態勢で迎え撃つのが良いでしょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 13:44:41.36 ID:XCI7fvhv0

最大級の模擬戦が始まる・・・?
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 13:51:15.36 ID:g7PAwkCyo
おつー
浮島国は珍しいから色々知りたいからね…日数多めに貰ったから大丈夫でしょう!
878 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 15:10:40.73 ID:RCUipaVg0
VSとのことなので、模擬戦ではない可能性があります。天使と悪魔なので仕方ありません

浮島国は地上の国々では見られない珍しいものが見つかる可能性もあります。実際日数はまだまだあるので、ゆっくり準備するのが良いでしょう
879 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 15:11:06.62 ID:RCUipaVg0
―地下回廊

 トコトコ

クロシュ「あっ……! 古代兵器……!」

セイラ「あ……」

妖精「忘れてた……。とりあえずこの回廊を探しながら帰ろうか」


↓1コンマ
01-30 古代のセラミック
31-60 古代の大砲
61-90 古代の魔導レーザー
91-00 ??
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 15:12:07.05 ID:X+p1smFw0

エバンスにラッキースケベな展開があるとは思わなかった。
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 15:12:53.08 ID:XCI7fvhv0
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 15:26:34.54 ID:RCUipaVg0
 セラミック片「」ボロボロ

クロシュ「……? 妖精さん……この素材……なに……?」

妖精「……土とかガラスを固めた物質……かなあ……。工房の人形に聞けばわかるかも」

クロシュ「土とかガラス……」

クロシュ「!」ピコン!

セイラ「?」

クロシュ「セイラちゃん……ちょっと、離れててね」

セイラ「うん」トコトコ


 モニョモニョ…パチッ

雷クロシュ「……」バチバチ


セイラ「わあっ!」

妖精「急に雷化してどうしたの!?」

雷クロシュ「電気……流れるか、どうか……試す……!」

 クロシュの指「」ツンツン
 セラミック片「」シーン

雷クロシュ「わあ……!」

妖精「……流れないね」

セイラ「クロシュちゃん、すごい……!」

雷クロシュ「んへへ……これを使えば……勝てる……!!」

妖精「いや……なんでその破片がボロボロの状態でこの辺に散らばってるか考えなよ……」

雷クロシュ「ほえ……?」

妖精「これ多分ジェミニが言ってた、当時の戦いで盾とかに追加したっていう絶縁体素材の一つだよ。雷霆の魔王の雷を何度も防げるような代物じゃない。だからボロボロに破壊されて散らばってるんだよ……」

雷クロシュ「!!」ガーン!!

セイラ「そんな……」

妖精「まあでも……何発かは防げたとも言ってたし、全く無駄な素材ってわけでもないと思う。とりあえず集めてく?」

雷クロシュ「うん……」ションボリ

 ☆古代のセラミック片を集めました

 ◆
883 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 16:06:05.39 ID:RCUipaVg0
―古城 会議室

ジェミニ「……以上が前回の戦いにおける雷霆の魔王の様子じゃ」

イリス「宙に浮いているんですね……」

ジェミニ「うむ。次なる戦の舞台は地下空洞となるが、地下と言っても高さはかなりある。恐らく奴も前回同様宙に浮き上がるじゃろう」

イリス「……あ、あの……! 私、今空を飛ぶ魔法の練習をしているんです! 賢者ジェミニ様、もしよろしければ飛行についてご教示頂けないでしょうか……!? 空を飛べれば、雷霆の魔王とも戦いやすくなるかも……!」

ジェミニ「……いや、逆じゃ」

イリス「えっ!?」

ジェミニ「三次元を雷速で縦横無尽に動き回る彼奴を相手に、空中戦を挑むのは自殺行為じゃ。しかも空中にいては、先日設置した避雷針の安全範囲からも外れてしまう。此度の戦では、可能な限り奴を下に誘い込んで地上戦に徹するべきじゃろう」

イリス「そ、そうでしたか……失礼しました……!」

ジェミニ「じゃが……教えを請う若者を無碍にするのも儂の主義に反する。あまり時間は取れぬが、少しだけ見て差し上げよう」

イリス「!! あ、ありがとうございます!」

ジェミニ「気にするでない。四六時中魔王対策に頭を悩ませていては息が詰まる……たまには息抜きが必要じゃ」

 *


飛行訓練の成果
↓1コンマ(風魔法の専門家監修+10)
01-60 難しかった  飛行経験+1 [4/8]
61-90 理解が進んだ 飛行経験+2 [5/8]
91-00 真髄を掴んだ 飛行経験+8 [8/8]


ついでに模擬戦は――
↓2コンマ
01-70 やらなかった
71-95 敗北 魔法経験+1
96-98 引分 魔法経験+2
99-00 勝利 魔法経験+4
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 16:08:22.97 ID:XCI7fvhv0
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 16:10:55.80 ID:I+cbo8Z2O
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 16:54:47.11 ID:RCUipaVg0
―古城 中庭

イリス「む、むむむ……」フワッ…

ジェミニ「風で無理矢理自分を支えるのではなく、風の流れに自分が乗る感覚じゃ」

イリス「風に乗る感覚……」フワフワ…

ジェミニ「うむ」

イリス「……」ヒュオッ

ジェミニ「!」

イリス「……」ヒュルヒュル―

ジェミニ「……驚いた。既にコツは掴んでいると思っていたが……」

イリス「……な、なんとなく……わかった気がします」ヒュルヒュル

ジェミニ「星属性からの変換にも関わらず、風をここまで操るとは。儂の思っていた以上に有望かもしれぬ……!」


イリス「それっ! あははっ!」ヒュオオオッ


ジェミニ「イリスよ。折角じゃ、儂と軽く試合でもせんか?」ヒュオッ―

イリス「えっ!? ジェミニ様とですか!?」

ジェミニ「儂も少し体を動かしたくなってきての。安心せい、あの堕天使のような危ないことはせん」

イリス「……わ、わかりました! 是非お願いします!!」

ジェミニ「うむ。では――参るぞ!」ヒュオオッ

 *

イリス「う、うああ〜……頭が……割れる……」フラフラ

ジェミニ「すまぬ、無理に付き合わせてしまった……」

イリス「い、いえ……! 飛行魔法の感覚と魔力消費について、実戦的に学べました……!」

ジェミニ「お主の場合、星属性からの変換を経た上で風を精密に操る必要がある。必然、魔力消費も必要な集中力も通常の風属性保持者より負担が大きくなろう。慣れない内は、多用は禁物じゃ」

イリス「はい! ひとまずは……戦いの時だけとかに絞った方が良さそうですね」

ジェミニ「うむ……」

 ☆イリスが飛行できるようになりました
 ☆模擬戦を経て魔法経験を1獲得しました

 ◆
887 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 17:25:41.49 ID:RCUipaVg0
―中庭

ジェミニ「――」
イリス「――!」


ヒナ「あ、ずるい……! 私を差し置いて楽しいことやってる……!」ヌッ

ベルトーネ「あなたみたいな野蛮な殺し合いなんて誰もしてないと思うケド〜?」ヌッ

ヒナ「うわ、悪魔じゃないですか。穢らわしいのであっち行ってください」シッシッ

ベルトーネ「駄天使の癖に身綺麗なつもりとかウケる。あなたも私側でしょ〜?」クスクス

ヒナ「は? 勝手に仲間扱いしないで頂けますか? 虫唾が走るんですけど」

ベルトーネ「堕ちた時点で同類なんだよ。知らなかったの?」

ヒナ「……」

ベルトーネ「ま、現実を認めないで足掻き続けるのも良いと思うよ〜? 無様で滑稽で面白いし〜」

ヒナ「……あなたを殺します。悪魔の実力ってやつも知っておきたかったところですし」

ベルトーネ「お、いいね〜。あなたから攻撃してくれるなら……殺り返しても仕方ないよね〜?」


 光の剣「」ヴン―

 拡がる闇「」ヴォン―


↓1コンマ
01-05 ベルトーネ消滅
06-10 ヒナ消滅
11-90 ジェミニ仲裁
91-00 ??
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 17:33:10.85 ID:uGSVBrXkO
1割は十分こわい(シミュゲー脳並感)
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 17:47:46.26 ID:g7PAwkCyo
この堕天使頭修羅過ぎる……っ!
890 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 18:00:08.59 ID:RCUipaVg0
 ヴンッ!! バグオンッ!! ヴォウウン!!
  ドゴオンッ!! バギュルルルッ!! ボムギッ!!


ヒナ「アッハッハッハ!! 悪魔なんてのも大したことないですね!!」ビュンッ!!

ベルトーネ「戦い始めた途端にこれか〜……めんど……」ササッ


ジェミニ「何をしておるかァァァ!!!!」ドギュウンッ!!

 ダウンバースト「」ドウウウウッ!!!!

ヒナ「きゃっ!!」ドガンッ!!
ベルトーネ「うわあっ!!」ドゴンッ!!


イリス「あ、あわわ……一体何が……」オロオロ


ジェミニ「お主ら……雷霆の魔王との戦いを控えているこの時に、どのような風の吹き回しじゃ!! 事と次第によっては――」

ベルトーネ「いつつ……や、やだなあ……。ちょっと遊んでただよぉ。ね? ヒナちゃん?」

ヒナ「……そうですね。あなた程度の雑魚を狩るなんて、遊びのようなものです」

ベルトーネ「……」イラッ

ジェミニ「……次はない。肝に銘じておけ」

ベルトーネ「はぁ〜い……」

ヒナ「はあ……私も少し頭に血が昇り過ぎました。反省します」

ベルトーネ「ほんと反省してよね〜」

ヒナ「……」イラッ

 ◆
891 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 18:09:13.42 ID:RCUipaVg0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 7日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数12
・避雷針LV1
……………………………………………………………………………………
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 18:09:49.40 ID:RCUipaVg0
―寂れた家 庭

飛行イリス「わ〜!!」ヒュルヒュル

風クロシュ「〜〜!」モニョモニョ ヒュルヒュル



人形「わ、わ……!」オロオロ

ミスティ「いつの間に飛べるようになったかしら、イリス……」

ローガン「昨日ジェミニ殿に教えてもらったのだそうだ」

エバンス「飛行か……俺も密かに特訓していた飛行技があるぜ!」

妖精「え、そうなの?」

ミスティ「どうやって飛ぶのよ?」

エバンス「まあ見てな……そりゃっ!!」ダンッ!!

 ピョーン――!!

妖精「うわ、すっごい高くジャンプした!」

ミスティ「でもそれはすごく高いジャンプであって、飛行とは言わないんじゃないかしら……」

ローガン「いや……あれを見ろ!」


 風船パラシュート「」バサッ!!
パラシュートで滑空するエバンス「どうだ!!」フワフワ


ミスティ「……パラシュートでゆっくり滑空しているわね」

妖精「……まあ……飛んでると言えなくもないかな……?」


浮島国滞在7日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 18:17:20.88 ID:tnqbyduDO
セイラとポーラーとゴライアスと交流
ポーラーとゴライアスにセイラの盾やセイラの生前(?)について知っているかを聞いたり、城にいたとき何か気になる出来事は無かったか聞いてみる
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 18:18:24.62 ID:XCI7fvhv0
助っ人さがし
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 18:28:16.38 ID:IICRrzHJO
不死鳥の羽を取り込んで不死鳥化に挑戦
896 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 20:41:04.89 ID:RCUipaVg0
―工房

ポーラー「お茶を淹れまシタ」ズシンズシン

 お茶「」スッ

クロシュ「わあ……。ありがと、ポーラーさん」

セイラ「ありがとう、ポーラー……」

ポーラー「こちらコソ、ありがト、ございマス」ズシンズシン

ゴライアス「クッ……私にも自由な体があれば……!」

セイラ「……泣かないで、ゴライアス……。あなたの剣は……きっと、役に立つ時が来るから……」

ゴライアス「泣いてなどおりませぬ! このゴライアス、身命を賭して浮島国をお守りする所存!」

クロシュ「わあ……」

ポーラー「実際に先パイの剣を振るうのハ、ワタシになりマス」


クロシュ「……セイラちゃんは……ポーラーさんと、ゴライアスさんのこと……前から、知ってた……?」

セイラ「え……? ううん……?」

クロシュ「ほえ……?」

工房人形「……クロシュ様の疑問は私も感じていたところです。セイラ様は妖精たちでさえも怖がるほどの引っ込み思案なのに、ポーラーとゴライアスへの接し方はとても気安いのです」

セイラ「……?」

工房人形「ポーラーとゴライアスの方は、セイラ様についての知識や記憶を持っていましたか?」

ポーラー「イイエ」

ゴライアス「私も特には。ただ……曖昧な表現で申し訳ないのですが、セイラ様の御姿を私はどこかで見たことがあるような気がするのです。長年の摩耗でメモリーが劣化しており、はっきりとどこで見たかはわからないのですが……」

工房人形「……実を言うと、私も同じような感覚を抱いておりました。自己修復による劣化阻止にも限界があり、記憶は掠れていくのです。例えば、私はもう当時のロムリン王の御姿も思い出せません」

セイラ「ロムリン王……。えっと、お城の地下にいた……メガネのおじさん……?」

クロシュ「うん! ロムリンさん……メガネのおじさん……!」

工房人形「眼鏡……ああ、そういえば……かの王は眼鏡をおかけになっていました……! ありがとうございます……!」

クロシュ「んへへ……」

大盾「」フヨフヨ

 *

クロシュ「そういえば……セイラちゃん……あのお城にいた時、変なこと、なかった……?」

セイラ「変なこと……?」

クロシュ「えと……金髪の、かっこいい男の子が……光の速さでぴょんぴょんしてたり、とか……」

セイラ「うーん……あ、そういえば」


セイラちゃんが見かけた相手
↓1コンマ
01-35 青髪ロングの少女エルフ
36-70 彷徨う鎧
71-76 レイン
77-82 ザイル
83-88 ブラッド
89-94 レイ
95-00 セイン
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 20:44:40.40 ID:F4c7TC7MO
898 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 21:16:51.67 ID:RCUipaVg0
セイラ「……鎧が、ひとりでに歩いてた……」

クロシュ「わ……」

ゴライアス「鎧が……」

ポーラー「……」

工房人形「鎧が……? ゴーレムではなく、ですか?」

セイラ「うん……ガションガションって、金属音を立てて……」

 ガションガション…

セイラ「こんな風に……」

ゴライアス「……!?」

クロシュ「わわ……」

工房人形「……お待ち下さい。この音は――」

 ガラッ

ベルトーネ「ど〜も〜……悪魔便で〜す……」ノソノソ

クロシュ「ベルトーネさん……!」

彷徨う鎧「こんにちは!!」ガション!!

セイラ「あ……この……人?」

彷徨う鎧「」ジャキーン!

クロシュ「わあ……!」

ベルトーネ「地下の回廊を彷徨っていたので、捕まえたら戦いに参加してくれるそうです〜。ちょっと診てやってくださ〜い。んじゃ私はこれでぇ〜……」ノソノソ

 バタム

クロシュ「ベルトーネさん……げっそりしてた……」

工房人形「昨日のことでこってり絞られてるんでしょうね……。それで、ええと……あなたは?」

彷徨う鎧「よくぞ聞いてくれました! 私は……鎧です!!」

工房人形「いや、そういうことではなく……。種族とか、名前とかを……」

彷徨う鎧→ミーティア「あははっ、ごめんごめん! 種族は……わかんないです! 名前はミーティアです! てか名前しかわかんないっぽい!!」ケラケラ

工房人形「そ、そうですか……。魔力反応からすると……人形やゴーレムのような魔導機械ではないようですね」

ミーティア「ゴーレムじゃないんだ私……!? まあなんとなくゴーレムじゃない気はしてたけど!」

ゴライアス「……声は女性らしい感じが致しますが、一体どこから発声しているのでしょうか?」

ミーティア「わからん!」

工房人形「ちょっと失礼します」スタスタ

 ミーティアの兜「」スポン

ミーティア「わ、私の頭が!!」

 ミーティアの頭部?に揺らめく灯火「」ユラユラ

工房人形「……原理はわかりませんが、内部から発せられるあの灯火のようなものから声が発せられているようです」

 ミーティアの兜「」カポッ

ミーティア「あ、頭〜! いきなり取らないでくださいよもう〜!」プンスコ

ゴライアス「……つまり、彼女は何者なのでしょうか?」

工房人形「全くわかりません……」

 ☆彷徨う鎧のミーティアが戦力に加わりました

 ◆
899 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 21:31:25.03 ID:RCUipaVg0
―廃都

ミスティ「さて……今日の予定は人員の強化だったわね」

ローガン「うむ。まだ動くゴーレムが見つかれば戦力になる。ただ、再起動できそうなゴーレム類は既に探し尽くした可能性もあるとのことだ……」

ミスティ「それじゃあ……ゴーレム以外の人員を探す? 今さらこの島に戦力になりそうな者なんているのかしら……? まさか空妖精とか……?」

ローガン「空妖精たちは流石に戦えんだろう。後は……我々のように、外からこの浮島に辿り着いた者がいれば」

ミスティ「いないって言ってるようなものじゃない……。どこの誰が雷雲を突き抜けてこんな上空の浮島まで来れるのよ」

ローガン「……我々と目的を同じくする者はどうだ?」

ミスティ「……なるほどね。セインやシノホシの奴らなら可能性はあるってこと……。でもセインはともかく、シノホシの奴らがいたとして素直に協力に応じるかしら?」

ローガン「魔王の復活を容認すれば、王国への復讐どころではない。人も魔族も関係なく立ち向かうべき災いなら、協力は現実的なものとなるはずだ」

ミスティ「それもそうね……。まああれこれ後ろ向きなことばかり言っていても仕方ないし、探してみましょうか。助っ人を」


↓1コンマ
01-60 青髪ロングの少女エルフ
61-68 レイン
69-76 ザイル
77-84 ブラッド
85-92 レイ
93-00 セイン
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 21:32:09.14 ID:XCI7fvhv0
901 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 22:07:38.23 ID:RCUipaVg0
ミスティ「……ん?」


 街外れの方で立ち上る煙「」モクモク


ローガン「煙……! 誰かが火を使っているということか……!」

ミスティ「空妖精は火を使わない……あんな街外れに人形がいるという話も聞かないわ。もしかしたら……!」

 *

―廃都 街外れ

 キャンプ「」
 焚き火「」モクモク

青髪ロングのエルフ「うーん……どうしようかしら……。ここまで来た手前手ぶらで帰るのもアレだし……」

 浮島を取り囲む分厚い雷雲「」ゴゴゴゴ…

青髪ロングのエルフ「……ていうか、帰れないわよね……。グライダーはなんとか直したけど、またあの雷雲に突っ込んだら今度こそ死でしょ……」

青髪ロングのエルフ「はあ、最悪……。興味本位で自分の出自なんて調べるんじゃなかった……。古代王国の末裔の可能性に小躍りしてこんな上空まで来て、二度と地上に戻れず空葬なんて……愚かにも程がある……」

青髪ロングのエルフ「うぅ……帰りたい……」


ミスティ「ちょっと良いかしら?」ヌッ

青髪ロングのエルフ「うわひゃあああ!?」ドテッ

 *

青髪ロングのエルフ→テイル「ま、まさか私以外にも旅行者がいたなんて……。驚いたわ……」

ミスティ「こっちもよ。あなたはどうしてここに?」

テイル「ん〜……なんか私の先祖について調べてたら、どうもここの出身だったらしいのよね。歴史の闇に消えた古代王国の末裔……なんてすっごいロマンあるでしょ? だからまあ、ちょっと興味本位で来てみたのよ」

ローガン「興味本位でこんな上空まで来たのか」

テイル「浮遊魔法が得意だったのと、それを応用したグライダーが趣味だったっていうのもあるわね。やろうと思えばどこへだって飛んでいけるの、私」

ミスティ「でもあの雲を突き破る勇気はもうない、と」

テイル「ひ、酷いこと言ってくれるわね……。ふふ、その通りだけど……」

ミスティ「なんで嬉しそうなの……」

ローガン「我々は今、あの雷雲を発生させている原因と戦うつもりでいる。もし良かったら、貴女もどうだろうか?」

テイル「えっ、あの雲の原因がわかってるの!? しかも戦うって……どんな相手なの!?」

ミスティ「……この浮島国ラティア・ヘイヴンを滅ぼした……雷霆の魔王よ」

テイル「……えっ」

ローガン「もちろん参加を無理強いはしないが……もし我々が魔王に敗北すれば、この島のみならず世界そのものが滅びることになる。無論、この島にいる者は真っ先に殺されるだろう。どうする? 世界の命運を我々に託すか、自らの手で少しでも勝率を上げるべく奮起するか――」

テイル「……無理強いしてるようなもんじゃない!! わかったわよ!! でも戦いなんて真面目に習ったことないから最前線はやめてよね!!?」

ローガン「協力感謝する! 魔王対策は万全を期すつもりだ。まずは我々と共に古城に来て頂き、指揮のジェミニ殿に志願の旨を伝えよう」

テイル「ジェミニ……えっ、ジェミニって大賢者ジェミニ……!?」

ミスティ「知っているの?」

テイル「だってジェミニって、伝説的な賢者エルフじゃない!! しかも私親戚なのよ!! ものすごく遠縁だけど!!」

ローガン「まあ……一万年前の人物ならば、親戚と言えど実際あまりにも遠すぎるしほとんど無関係のようなものだろうが……」

テイル「そんなことないわよ!! まさか賢者ジェミニと会えるなんて……やる気が湧いてきた! 早く案内して!」

ミスティ「え、ええ……」

 ☆旅エルフのテイルが戦力に加わりました

 ◆
902 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 22:28:28.09 ID:RCUipaVg0
―夕方
 寂れた家 庭

クロシュ「……」トコトコ

妖精「おかえり。何か収穫はあった?」パタパタ

クロシュ「ただいま……。えっと……鎧の、ミーティアさんが……仲間に、なった……!」

妖精「鎧の……? 鎧のゴーレム?」

クロシュ「んーん……。動く、鎧……」

妖精「ええ……? ゴーレムじゃない、動く鎧……?」

クロシュ「うん」

妖精「変なのがいるんだなあ……。まあ戦力になってくれるなら良いか」

クロシュ「うん……!」

 不死鳥の羽「」ヒラヒラ

クロシュ「? それ、クローディアさんの……?」

妖精「うん。不死鳥の力をちょっと研究してた。再現はできそうにないってことしかわからなかったけど」

クロシュ「……」

クロシュ「!」ピコン

妖精「……もしかして、これと同化するつもり?」

クロシュ「ん」コク

妖精「まあ……悪い物質ではないから酷いことにはならないと思うけど……絶対食べちゃだめだよ? すっごく貴重なものなんだからね?」

クロシュ「だ、だいじょうぶ……」

妖精「まあ最近は同化もかなり手慣れてきてるし、大丈夫か。はい」

 不死鳥の羽「」ポン

クロシュ「ん!」


 デロデロ…モニョモニョ…


↓1コンマ(同化得意+20)
01-30 あちち!!
31-60 ニワトリ
61-90 炎ニワトリ
91-00 不死鳥
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 22:31:20.00 ID:JkjXxRz6o
どうだ
904 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 22:57:50.94 ID:RCUipaVg0
 ゴウッ!!

妖精「わあっ!?」

 メラメラ…

不死鳥クロシュ「……」メラメラ…

妖精「え……え、え……!? く、クロシュ……なの……?」

不死鳥クロシュ「〜〜」コクン モニョモニョ

妖精「あ、クロシュだ……。びっくりしちゃった……本物の不死鳥みたいに荘厳な炎なんだもん……」

不死鳥クロシュ「〜〜」モニョニョ


血塗れエバンス「いつつつ……やっぱ地属性で飛行訓練なんてのは無理があるか……」フラフラ

妖精「エバンス! どうしたの、なんか酷い怪我してるけど……!」

血塗れエバンス「風船パラシュートで飛行訓練してたら、失敗して頭から落ちたんだ。まあ明日にゃ治ってるさ」フラフラ

妖精「いや明らかにやばいよ!! え、ええと……妖精魔法じゃここまで酷い怪我はどうにもできないし――」

不死鳥クロシュ「!」ヒョコ

血塗れエバンス「おわっ!? でっけえニワトリ……じゃなくて、クロシュちゃんか!?」

不死鳥クロシュ「コケコッコー!!」バサッバサッ!!

 明るい炎「」ゴウウッ!!

血塗れエバンス「おわあ!? あれ……? 炎なのに熱くないっていうか……」

 炎に包まれて治っていくエバンスの怪我「」ジワワ…

血塗れエバンス「お、おお……!! マジかよ、クロシュちゃん!!」

不死鳥クロシュ「コッコッコッ……」バサッ

 明るい炎「」メラメラ…カッ!!

エバンス「うおおおお!! 完全復活だ!!」シャキーン!!

妖精「凄い……!! クロシュ、姿だけじゃなくて癒やしの力まで使えるなんて……!!」

エバンス「本当に凄えぜクロシュちゃん! 不死鳥のクロシュちゃんがいれば無敵――ん!?」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

エバンス「おおっ!? だ、大丈夫かクロシュちゃん!?」

妖精「……つ、疲れ果ててる……。考えても見れば、不死鳥なんて規格外の力を行使したんだから、耐えられないのが普通だよ。疲れる程度で済んで良かったよ」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

エバンス「お、おう……ありがとうな。助かったぜ。でもクロシュちゃんの負担もでかいみたいだし、よほどヤバい時以外は無理に不死鳥化しなくて大丈夫だぜ!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「でも実際すごいよ。例えばクロシュ自身が危ない時も不死鳥化すれば自己再生できるし、仲間が危機的な状況に陥っても今みたいに癒やしの炎で回復させることができる。もちろん無理は禁物だけど、切り札として取っとくのは良いかも!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ!


 ☆不死鳥化できるようになりました。00クリティカルなので、完全に不死鳥の力を使いこなせます
  ただしこれまでにない程にお腹が減るので、多用は禁物です
  現在のクロシュのお腹容量では、戦闘時1ターンが限界です

 ◆
905 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 23:10:40.78 ID:RCUipaVg0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 8日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数14
・避雷針LV1
……………………………………………………………………………………
906 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 23:11:09.27 ID:RCUipaVg0
―朝
 寂れた家

スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ モグモグ

 空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
 空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
 空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
 空き皿「」カラン 空き皿「」カラン

人形「わ……クロシュさま、素晴らしい食欲です……!」

妖精「でも食べ過ぎだよ! だ、大丈夫? 食料……」

人形「備蓄は十分にございます。ここにいる間は、思うままにたくさん食べていただきたく思います」

妖精「そ、そう……?」

エバンス「……クロシュちゃんが腹を空かせちまったのは、昨日俺がドジッたからだ。俺が責任を取って食料を探すぞ!」

人形「ですが……お客さまに、あまり大きなご負担を強いるわけには……」

エバンス「俺自身がそうしないと気が済まないんだ。気にしないでくれ」

人形「わかりました……」

イリス「私たちも散々タダでご飯を貰ってるんだから、手の空いてる時はお手伝いしないとね」

ミスティ「ええ、そうね……。働かざる者食うべからず、とも言うしね……」

ローガン「うむ。時間を見つけて私もできることをしよう」


浮島国滞在8日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 23:12:36.68 ID:F4c7TC7MO
ミスティ、テイルと模擬戦
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 23:12:59.35 ID:tnqbyduDO
まだ行っていないお城の王族の自室を調べてみる
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 23:14:49.53 ID:g7PAwkCyo
地下空洞探索
隠れている助っ人になりそうな人を探す
910 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 23:26:39.04 ID:RCUipaVg0
―古城 中庭

ジェミニ「という感じじゃ。この城の設備は自由に使って良い」

テイル「はわわ……ありがとうございます、ジェミニ様!!」

ジェミニ「う、うむ……。そうへりくだらずとも良いのじゃが……」

テイル「とんでもございません! ジェミニ様は私のご先祖様であり、偉大なるエルフの大賢者として後世に伝わっているのです! へりくだらずにはいられません!」

ジェミニ「そうなのか……。しかし名声などあっても雷霆の魔王討伐には役立たぬしのう……」


ミスティ「あら、こんにちは。ジェミニ、テイル」スタスタ

ジェミニ「ミスティか」

テイル「ちょっとミスティ! ジェミニ様には様を付けなさい、様を!」

ミスティ「ええ……」

ジェミニ「やめんか。不本意に付けられた尊称など気持ち悪いだけじゃ」

テイル「うっ……! も、申し訳ありません……」

 *

ジェミニ「というわけで二人の実力を知っておきたい。模擬戦は行えるかな?」

テイル「勿論です!」

ミスティ「まあ……できるわ」

ジェミニ「それでは儂が審判を務めよう。力を見せよ!」

テイル「はいっ! 昨日は戦いは不慣れって言ったけど……本気出せばわかんないから! 舐めないでよね!」

ミスティ「いや、別に舐めてないわよ……。あなたの方が遥かに歳上でしょうし……」


 ――模擬戦闘開始 旅エルフのテイル――


↓1コンマ
01-40 敗北 魔法経験+1
41-90 勝利 魔法経験+2 剣経験+1
91-00 会心 魔法経験+4 剣経験+2
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/08(日) 23:27:24.90 ID:XCI7fvhv0
912 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/08(日) 23:59:37.77 ID:RCUipaVg0
テイル「とうっ!」タンッ

 ピョーン――!!

ミスティ「! エバンスの大ジャンプにも劣らない跳躍!」

テイル「そして空中から――ヒットアンドアウェイだ!」ヒュンッ!!

ミスティ「!?」

 グオオオッ!!

 風の剣「」ギンッ!!
  魔銀の短剣「」ギンッ!!

ミスティ「くっ、速い……! 一瞬で離脱されると凍らせる隙もないわ……」ギンッ

テイル「魔法使いかと思ったら短剣術も多少はできるのね!」ヒュンッ!

ミスティ「最近ちょっと勉強中なのよ! はっ!!」カッ!!

 ミスティの周囲を回転する氷刃「」ヒュンヒュン

テイル「うわあっ!?」ババッ

ミスティ「チッ……突っ込んで来たら八つ裂きだったのに」ヒュンヒュン

テイル「こ、殺す気!? 模擬戦よね!!?」

ミスティ「力を見せるのがこの模擬戦の意味でしょう?」

テイル「くぅ〜!! 若造の癖に、やっぱり舐めてるでしょ……!」

ミスティ「いや、だから舐めてるわけじゃ……」

テイル「あんたの氷なんて……こうよ!!」カッ!!

 吹っ飛んでいく氷刃「」バビュンッ!!

ミスティ「!!?」

テイル「そこに物質として存在するなら、私の浮遊魔法からは逃れられない……。もちろんあなたの体もね――」

ミスティ「くっ……! 抵抗しなければ――」ググッ

 氷竜のローブ「」グイッ!!

上空へ吹っ飛ぶミスティ「ひやっ!?」グイッピョーン!!

テイル「あはははっ騙されたな! 魔法使い本人を狙うなんてハイリスクな真似するわけないでしょ! 狙ったのは……あんたのそのお高そうなローブよ!! 落ちろぉっ!!」グイッ!!


落ちるミスティ「まずいわ……。このままじゃ地面に叩きつけられて死ぬ……。私も風船パラシュートを常備しとくだったわ……」

落ちるミスティ「一か八か――あれを試してみましょう」

913 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/09(月) 00:00:06.41 ID:MHBeiBTm0
 ヒューン――


テイル「……あ、あれ? これ、このままだと本当に叩きつけられてミスティ死んじゃうんじゃ……」

ジェミニ「テイルよ、攻め手を緩めるな! ミスティの戦意は未だ消えておらぬぞ!!」

テイル「えっ!?」


 ガギンッ! タンッ!
  ガギンッ! タンッ!


テイル「こ、この音は――」


 凍結した空気「」ガギンッ!!

凍結空気を足場に跳ぶミスティ「はっ!」タンッ!


テイル「う、嘘でしょお!?」

ジェミニ「空気を凍らせて足場にし、落下速度を減衰させるか……!」


 シュタッ!

ミスティ「やっと降りて来れたわ……」

テイル「くっ……! それならもう一回――」コォォォ

ミスティ「凍れ!!」カッ!!

凍り付くテイル「わきゃっ……!!」カチコチ

ジェミニ「勝負あり!」

 ――戦闘終了――
914 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/09(月) 00:00:36.43 ID:MHBeiBTm0
ミスティ「……流石に疲れたわ……。落ちながら空気を凍らせるなんて初めてよ……」

テイル「あなた、本当に十代なの? バケモノの間違いじゃないの?」

ミスティ「十代とバケモノって全然別物じゃない……」


ジェミニ「二人とも良く健闘した。お疲れ様じゃ」スタスタ

テイル「ジェミニ様……! 申し訳ありません、ジェミニ様の子孫でありながら敗北を喫してしまい……」

ジェミニ「気にするでない。儂からすれば皆等しく孫のようなものじゃ」

ミスティ「とりあえず実力はわかったかしら?」

ジェミニ「うむ……! 将来有望な若者たちで喜ばしい限りじゃ。必ず勝とうぞ、雷霆の魔王に……!」

テイル「はいっ!」

ミスティ「ええ」

 ☆テイルとの模擬戦に勝利しました
  魔法経験を+2、剣経験を+1獲得します

 ◆
915 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/09(月) 00:07:21.38 ID:MHBeiBTm0
というわけで本日はここまでとなります。次回は王族の私室に潜む者編、地下空洞で助っ人探し編となります

今回はイリスさんがついに空を飛べるようになったり、ベルトーネ氏とヒナ氏が殺し合ったり、ゴーレムお茶会をしたり、彷徨う鎧のミーティア氏が加入したり、古代ラティアの末裔らしきエルフのテイル氏が加入したり、クロシュが不死鳥になってみたり、イリス氏がテイル氏との模擬戦に勝利したりしたようでした
着々と人員を増強しつつ、新技などを獲得して戦力が高まっていっております。クロシュちゃんが獲得した不死鳥化は、恐らくこれまでのどの形態よりも強力ですが、その分お腹もものすごく減るため、ここぞというときに使うのが良いでしょう
なお現在の戦闘システムではコンマを振るだけで何らかの特殊な行動を取る余地がないため、よりタクティカルになるようなテコ入れをしようかどうか考えております。考え中です

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/09(月) 09:36:47.84 ID:bhX3DYkDo
おつ
どこの世界でも天使と悪魔は犬猿の仲か…
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/09(月) 13:51:28.23 ID:GdEyZwG7O

不死鳥はニワトリなのかw
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/10(火) 00:29:07.35 ID:4cEHexuDo
おつ
イリスの正統派何でも出来る魔術師に対しミスティさんの脳筋系何とかする魔闘士
どっちもすき
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 13:18:14.60 ID:RtAL6iiy0

協力してくれそうな人を探すコンマなどでセインの名前があるけどセインが出たら一緒に僧侶やガッタがついてくるのかな?もしついてきていたら僧侶とガッタの実力が見てみたいね。
920 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 16:12:17.34 ID:lscVMEZt0
天使と悪魔には何らかの因縁があるらしく、種族として見るとあまり仲は良くないようです。その例に漏れず、ベルトーネ氏とヒナ氏も仲良くないようです。放っておくとどちらかが消滅するまで喧嘩をする可能性もあったので、ジェミニ氏は頭を痛めています

不死鳥は美しく立派な尾羽根を持っており、ニワトリも種によっては美しく立派な尾羽根を持っているため、クロシュはニワトリと不死鳥をよく似た生き物だと思っています。本物の不死鳥がニワトリのような声を出すかどうかはわかりませんが、クロシュが擬態した不死鳥はそのイメージに引っ張られてニワトリのような声を出すことがあるようです

イリス氏は複数の属性を扱えるため、できることがとても幅広いと思われます。ミスティ氏は氷属性しか扱えませんが、氷属性の応用方法についてはかなりいろいろ考えているようです。星属性と氷属性は互いに弱点を補完し合あえる良い関係かもしれません

もしセイン氏がいた場合、僧侶氏とガッタ氏も一緒にいるかどうかはわかりません。僧侶氏は以前メンタルが不調だったような気がしますが、今現在持ち直したかどうかは不明です。幹部とはいえちょっと迂闊なところがあったので仕方ありません
921 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 16:13:26.08 ID:lscVMEZt0
―古城 上層回廊

 スタスタ…

エバンス「流石に上層階にはなさそうか、戦力になりそうな武器や兵器類は」

ローガン「城の上層階など、本来は戦いの場にならない場所だからな。あるとしても装飾用の武具とかだろう」

エバンス「装飾用の武具……例えばこの先とかか」

 豪華な扉「」ドン!

ローガン「これは……王族が住んでいた部屋だろうか?」

エバンス「多分そうだろ。兵器類は流石にないだろうが、掘り出し物があるかもしれんし入ってみるぜ!」

 ガチャッ!

下着姿でベッドで本を読むベルトーネ「え」

エバンス「あ……わ、わる――」

 飛ぶ水晶「」ヒュンッ!

 ゴンッ!!

エバンス「」ドサッ

 *

―王族の私室

 豪華なドレッサー「」キラキラ
 豪華な椅子「」キラキラ
 豪華なソファ「」キラキラ
 豪華なテーブル「」キラキラ
 豪華なベッド「」キラキラ

 テーブルや床に散乱した本や水晶の群れ「」ドササ…


ベルトーネ「……それで、何のご用〜?」ジト

エバンス「いや……用があったわけではなく……。城を探索してただけなんだ」

ローガン「うむ……。本当に申し訳ない。ここが貴女の部屋だとは知らなかったのだ」

ベルトーネ「まあ説明してなかったし鍵もかけてなかったからねえ〜……。おじさんたちに悪意がなかったことは認めてあげる」

エバンス「……けっこう痛かったんだが」

ベルトーネ「悪魔の素肌を見たお代としては格安じゃない〜?」

エバンス「返す言葉もございません」

ベルトーネ「はぁ〜……まあ別に、今さら人間のおじさんに見られて困るようなもんでもないけどさぁ〜……」


↓1〜2 自由安価 ベルトーネとどんな話をするか
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 16:19:01.30 ID:SQ/V3mMHO
堕天使と仲良くする気はないか
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/12/14(土) 16:36:54.29 ID:KKT0NPsko
ちょっと踏み込むが
一度ならず今回も魔王の封印に協力してくれるなんて誰とどんな契約をしているのか
924 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 17:25:37.47 ID:lscVMEZt0
エバンス「そういえば昨日ヒナと喧嘩したらしいが……」

ベルトーネ「あー……あの駄天使が煽ってきたからついムキになっちゃったんだよね〜。反省してま〜す」

エバンス「……天使と悪魔は、やっぱり仲良くできないのか?」

ベルトーネ「そりゃそうでしょ〜。天界なんて地上全てを見下してふんぞり返る外道連中だよ〜?」

ローガン「そうなのか……」

ベルトーネ「あなたたち人間が知らないのも無理はないけどね〜。あの狂った駄天使はともかく、天界の奴らは信用しない方が良いよ〜」

エバンス「……うん? ヒナは堕天使らしいが、堕天使となら仲良くできるんじゃないのか?」

ベルトーネ「あ〜……それはまあケースバイケースっていうか、堕天使にもいろいろいてねぇ。天界の信仰を保ったままいろいろやり過ぎて堕とされる馬鹿もいれば、天界に不信感を抱いて自分から堕ちる奴もいたり。あの駄天使は……元々信仰なんてなさそうだし、ただの戦闘狂のアホかな〜」

エバンス「ただの戦闘狂のアホ……」

ベルトーネ「ま〜偉そうにふんぞり返る腐れ天使共に比べればマシかもだけどぉ……私アホとか暴力沙汰って嫌いだし、あの駄天使とは仲良くなれる要素皆無なんだよね〜」

ローガン「う、うむ……。アホはともかく、暴力好きな面は擁護できんな……」

エバンス「……ヒナは確かに暴力が好きかもしれないが、自分から積極的に暴力を振るったりはしてなさそうだし、多めに見てやれないか……?」

ベルトーネ「なぁにおじさん、下着を見たくらいであの駄天使のことが好きになっちゃったの?」

エバンス「違うわ! これから一緒に戦うってのに、仲が悪いままだといろいろ困るだろ?」

ベルトーネ「ふ〜ん……まあ一理ある。私も魔王に負けて消えたいわけじゃないしね〜」

ローガン「……ところで、ベルトーネ殿は誰とどのような契約を結んでいるのだろうか? 答えられないなら答えなくても構わないのだが」

ベルトーネ「ん〜? 雷霆の魔王封印に協力する契約だよ〜。お相手は当時の宮廷魔術師の一人だったけど……そいつも死んだから、今もまだ残ってやってるのは善意100%のサビ残なんだよね〜」

エバンス「サビ残……1万年もか……。悪魔の感覚はわからん……」

ベルトーネ「ま〜それは仕方ない。竜がミジンコの気持ちを理解できないように、ミジンコだって竜の気持ちは永遠にわからない。種族の違いってそういうことだよね〜」

 ☆ベルトーネとお話しました

 ◆
925 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 17:26:41.95 ID:lscVMEZt0
―古城 地下空洞

 封印結界「」バチバチ…

クロシュ「……」ジー

イリス「改めて見ると、凄い結界だなあ……」

ロムリン「旅人たちよ、調子はどうかね」ヌッ

イリス「ロムリン王!」

妖精「まあ……ぼちぼちかなあ。地下回廊で古代遺物を探してたんだけど、めぼしいものを見つけられないまま気が付いたらここまで来ちゃったんだよね」

ロムリン「ふむ、そうか……。封印が解ける日まで、一つでも多くの手立てを模索して貰えると助かる」

イリス「はい、もちろんです!」

クロシュ「うん……。そういえば……まるいゴーレムさんは……?」

ロムリン「丸いゴーレム……ゼーレシルトか。彼は現在ここよりもう少し地下にある中央動力室で、浮島全体に通る疑似星脈の点検を行っている。必要であれば呼ぶが――」

クロシュ「忙しいなら……大丈夫……」

ロムリン「そうか。む……?」

妖精「……誰か来た! この気配は――」


↓1コンマ
01-20 レイン
21-40 ザイル
41-60 ブラッド
61-80 レイ
81-00 セイン
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 17:33:12.15 ID:2/nmTn0JO
セインくん!
927 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 18:08:57.42 ID:lscVMEZt0
レイン「……この辺りかしら……。おぞましい力が溢れ出しているのは……」スタスタ


クロシュ「わ……!」

イリス「あ、あの人は――」

妖精「テロリストのレイン・フォール!」

ロムリン「テロリストだと?」


レイン「あら? あなたたちは……」

クロシュ「えと……こんにちは」

レイン「お久しぶりね。ザイルがニ回ほど世話になったそうで」

イリス「あ、あはは……」

妖精「やば……」

レイン「安心なさい。ザイルはあなたたちのことを気に入ったようだけれど、私はあまり気にしていないから」

妖精「ええ……?」

レイン「星の力が人間共などに渡るくらいなら、あなたたちが回収してくれた方が遥かにマシだもの」

妖精「ああ、そういう……」

 *

レイン「雷霆の魔王……ここではそんなことになっていたのね……」

イリス「ええと、レインさんはどうやってここに?」

レイン「飛んできたのよ。お陰で服も髪もびしょびしょになっちゃったわ……」

妖精「あの雷雲を自力で越えてきたの!?」

レイン「そうだけど? 貧弱な人間とは違って魔族は強靭なの」

クロシュ「わあ……」

ロムリン「ふむ……レイン殿も雷霆の魔王が奪った星の力なるものを必要としているそうだな。君たちにどのような事情があるかはわからんが、もし協力できるなら協力できないかね?」

レイン「……」

イリス「お、お願いします! 星の力が魔王の手に渡ったら、この星全部が破壊されちゃうかもしれないんです!」

クロシュ「お、おねがいします」ペコリ

レイン「……良いわよ」

妖精「えっ本当に?」

レイン「その代わりに星の力を寄越せ……なんてことも言わないわ。星の力を誰が手にするかは早いもの勝ちとしましょう」

妖精「……ちょっと都合が良すぎない? 私たちにとって」

レイン「言ったでしょ? 私は星の力ってものにそこまで興味ないの。もちろんザイルへの義理もあるから、可能であれば手に入れようとは思っているけれど……あなたたちが回収して星へ還すなら、それでも良いと思っている」

イリス「レインさん……!」

レイン「……勘違いしないで。今回のことはあくまで利害の一致による共闘。私だってこの星が滅ぼされてしまうのは流石に困るもの」

妖精「……ええと……じゃあ、どうしてテロなんてやってるの?」

レイン「王国だけよ、私の標的は。まあ王国以外でも気に入らなければ殺すことはあるけれど」

イリス(わ、笑えない……)

レイン「まあそういうわけだから、短い間だとは思うけれどよろしくね」

クロシュ「うん……!」

 ☆シノホシのレイン・フォールが戦力に加わりました

 ◆
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 18:15:16.51 ID:Uu58Hyo0o
(ここ、ザイル・ブラッドだったらコンマ判定挟まってたように見える見える)
929 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 18:28:07.24 ID:lscVMEZt0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 9日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[4/4](ミスティ)LVUP
・魔法[8/8](ミスティ)LVUP
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数15
・避雷針LV1
……………………………………………………………………………………
930 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 18:28:35.06 ID:lscVMEZt0
―古城 会議室

ジェミニ「お主が新たに加わってくれたレイン殿か」

レイン「ええ。現状わかっていることや、当日の動きについて教えてもらえる?」

ジェミニ「うむ。まず雷霆の魔王について――」



ヒナ「おっ、また面白そうな人が」ヒョコ

ベルトーネ「……また喧嘩吹っ掛ける気? 今度こそジェミニ爺さんに追い出されるよ」ヒョコ

ヒナ「……後ろに立たないでくれる? 不快なんだけど」

ベルトーネ「若い方のおじさんにあんたと仲良くしろって言われちゃってさ〜」

ヒナ「若い方のおじさん……? エバンスくんのこと?」

ベルトーネ「そうそう。あんたにお熱みたいだよ〜」

ヒナ「はあ? その腐臭を放つ口を二度と開けなくしてやろうか?」

ベルトーネ「冗談だよも〜……。ていうか口調どうしたの口調」

ヒナ「あなたみたいな下衆悪魔に丁寧に話す必要ないもん」


浮島国滞在9日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 18:29:45.82 ID:q9dnaqQs0
ヒナとテイル、イリスとミスティと模擬戦
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 18:30:24.42 ID:MnCqx+3DO
新たに集まったメンバーを加えてもう一度魔王対策の会議
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 18:30:26.54 ID:Uu58Hyo0o
(一時手に能力アップな食べ物を作れないか)料理パート
934 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 19:58:34.13 ID:lscVMEZt0
―古城 中庭

ミスティ「はっ!」バッ

 無数の氷柱「」ヒュンヒュンッ!

イリス「四方八方から……! それなら――」フワッ!

ミスティ「空へ逃げた……! 距離が開くと氷の射撃は威力が弱まりすぎるのよね……」

イリス「質量射撃の弱点だね!」フワフワ カッ

 火球「」ボヒュンッ!!

ミスティ「くっ、炎も苦手だわ……! 弱点ばかり攻めてくるじゃない……!」サッサッ

イリス「やるからには本気で勝ちにいきたいもん!」


 ボンッ! ガギンッ! ヒュンヒュンッ!
  ズドォンッ!! ボムギッ!!


テイル「うわぁ……あいつら本当に十代の若者……? 戦闘狂の間違いじゃないの?」

ヒナ「呼びましたか?」ヌッ

テイル「うわあっ!?」

ヒナ「お、楽しそうですね。私たちも混ぜてもらいましょう!」

テイル「ええ!? いや、混ざるならあなただけでご勝手に……」

ヒナ「仲間外れはいけません! 平等に楽しく遊ばなきゃ!」グイグイ

テイル「や、やめろぉ! 引っ張るなぁ!」グイグイ

 *

ヒナ「というわけでここからは2対2でいきましょう!」

イリス「ええっ!?」

テイル「よ、よろしく……」

ミスティ「まあ、いいけど……」


↓1コンマ
01-50 敗北
51-90 勝利
91-00 会心
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 20:00:18.67 ID:SQ/V3mMHO
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 20:07:28.66 ID:Uu58Hyo0o
つよい
937 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 20:44:09.21 ID:lscVMEZt0
 ガギンッ! ドゴンッ!
  ボムギッ! ドズウンッ!

 *

ヒナ「あー負けたぁー……!!」ボロッ

テイル「う、ううっ……今日は乗り気じゃなかったし……」ボロッ

ミスティ「ふう……。天候操作と光の斬撃には流石にヒヤヒヤさせられたわね……」

イリス「たまたま先日飛行魔法を習得できたからなんとか勝てたけど、習得前だったらかなり厳しかったと思います!」

ヒナ「私ももっと修行が必要かあ……。あの悪魔一人滅ぼせなかったくらいだし、ちょっと気を引き締めなきゃいけないかも」

テイル「……ねえ、あなたたちって本当に十代の人間なの? バケモノの間違いじゃなくて?」

イリス「ええ……?」

ミスティ「そんなに変かしら……?」

 ☆テイルとヒナとの模擬戦に勝利しました

 ◆
938 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 20:44:35.52 ID:lscVMEZt0
―古城 会議室

 黒板「」カン!

ジェミニ「では改めて、第ニ回魔王対策会議を始める。まずは新たに加わった人員の紹介を行おう」

レイン「エルダーサキュバスのレインよ。よろしく」

ミーティア「彷徨う鎧のミーティアです! よろしくね!」ガション!

ジェミニ「また他には、旅エルフのテイルが新たに加わった。彼女は現在中庭で戦闘訓練を行っている」

妖精「うちのイリスとミスティも訓練中みたい」

ベルトーネ「駄天使も外だね〜。まあ放っておこう」

クロシュ「えと……ポーラーさんと、ゴライアスさんも……調整、だって……」

ローガン「うむ……ここにいる者だけで始める他ないだろう」

エバンス「おう。まあ会議が苦手な奴に無理矢理参加させても仕方ないしな」


魔王対策どうしよう?
↓1〜 先取2票
1.絶縁・雷耐性強化(雷耐性↑)
2.殺られる前に殺る( 速攻↑)
3.避雷針追加・強化(雷回避↑↑)
4.魔力吸収陣の設置(敵能力↓)
0.自由安価(票数は内容ごと)
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 20:50:58.29 ID:Uu58Hyo0o
3
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 20:52:14.72 ID:uEKpUkdE0
3
941 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 21:21:04.56 ID:lscVMEZt0
レイン「……一撃でもまともに受ければ即死する雷撃……当たらないようにするのが最善ではないかしら」

ジェミニ「その点を考慮し、前回は避雷針の設置を行った」

レイン「地下空洞は昨日見たけれど、確かに不自然な金属製の建造物が生えていたわね。でもあれでは不十分ではないかしら?」

妖精「不十分?」

レイン「この島に辿り着くまでに何度か雷球に襲われたけれど、あれは雷霆の魔王の眷属なのでしょう? 魔王が復活すれば、当然あの自由自在に動き回る雷球も大量に現れるはず。それらを現状の避雷針だけで捌き切ることは可能かしら?」

ジェミニ「ふむ……難しいじゃろう。雷球からの攻撃は魔王と違って即死するほどではないが、当たれば当然ダメージは免れぬ。回避できるに越したことはない」

エバンス「即死こそしなかったが、パーティ全員が意識を失うくらいの威力はあったからな……」

レイン「それなら避雷針の増設に力を入れるべきよ。可能な限り敵の攻撃を封じる必要があるわ」

ジェミニ「うむ……確かにレイン殿の言う通りかもしれぬ。儂は特に異論ないが、皆の者はどうか?」

ミーティア「質問です! 私って金属鎧ですけど、電気が流れるとどうなるんでしょうか!?」ガション!

レイン「え、知らないわよ……。流してみればわかるんじゃないの」

 モニョモニョ…ポン!

雷クロシュ「それじゃあ……流してみる……」パチパチ

ミーティア「おわわ、どうやってビリビリしてるのそれ!? キミすごいね!?」

ベルトーネ「鎧の癖に喋ってるのもだいぶ凄いと思うけどなあ〜」

雷クロシュ「それじゃあ……いきます」スッ

 雷クロシュの指「」ツンツン

ミーティア「びゃびゃびゃびゃ!」ビリビリ

雷クロシュ「わわ……!」

エバンス「す、すげえ声が出たぞ」

雷クロシュ「だ、だいじょうぶ……?」

ミーティア「ちょっとびっくりしたけど全然平気っぽい! ダメージはゼロ! でもびっくりして少し動けない、みたいな!?」ガション!

 雷クロシュの手「」ピト

ミーティア「びゃびゃびゃびゃ!!」ビリビリ

 雷クロシュの手「」パッ

ミーティア「やっぱり平気っぽい!」ガション!

雷クロシュ「わあ……!」

妖精「痛覚がないだけじゃないの……?」

ジェミニ「ううむ……魔王の雷を相手に同様の結果となるかは疑問じゃが……」

 ☆避雷針の増設を行いました。雷に対する回避率がさらに上がります

 ◆
942 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 22:03:56.15 ID:lscVMEZt0
―寂れた家 台所

イリス「うーん……」ウロウロ

人形「イリスさま。どうされましたか」ヒョコ

イリス「あ、人形ちゃん。えっとね……雷対策になる料理とかってないかなあって思って……」

人形「雷対策になるお料理ですか?」

イリス「うん。地上には溶岩魚っていう魚がいたりするんだけど、その魚を食べると少しだけ熱への耐性が得られたりするの。そういう食材ってないかなあと思って……」

人形「雷耐性を得られる食材……」ムムム

イリス「あ、そこまで真剣に考えてもらわなくても大丈夫! 雷対策じゃなくても、例えば一時的に気力や体力を増幅できるような料理とかでも、十分戦力になるしさ」

人形「むむ……お料理は、美味しさと栄養バランスのことしか考えておりませんでした……。イリスさまは、能力を増やすお料理についてのご知見をお持ちなのですか?」

イリス「え、どうだろう……。ちゃんと学んだことがあるわけじゃないけど、食べると力が出る食材とかはなんとなく知ってるかな……?」

エバンス「お、料理の話か?」ヌッ

人形「エバンスさま」

イリス「はい。魔王対策に、戦いの前に美味しくて力になって、ついでに雷耐性が付くようなものでも食べられればと思って」

エバンス「……力になるものは少し知ってるが、雷耐性はわからんな……。戦闘前にカニが食えれば最高だが……」

イリス「確かに!!」

人形「カニでしたら、この家の近くを流れる川や、森の奥にある泉にいるかもしれません。しかし滅多に姿を見せないので、見つけようと思ってもなかなか見つからないのです」

エバンス「いるのか、カニが」

イリス「でも滅多に見つからないんじゃ、当てにはならないですね……」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:畑の肉
魚介:トビウオ、ソラタニシ、ソラザリガニ、フワフワクラゲ
野菜:野草、オオキイワタゲ、ゴボウの根っこ
穀物:ヤマイモ、ノラ米、ノラ小麦、
果実:コガネリンゴ、ラティアベリー、サンダーレモン、どんぐり
卵乳:ソラニワトリの卵
特殊:精霊のわたあめ、スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、マジカルシュガー、マジカルスパイス、
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 22:05:57.06 ID:q9dnaqQs0
フワフワクラゲ、ブラッドワイン
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 22:08:09.42 ID:MnCqx+3DO
精霊樹のジャム サンダーレモン
945 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 22:58:51.28 ID:lscVMEZt0
―寂れた家 近くの森

クロシュ「……」トコトコ

クロシュ「!」ピコン

妖精「ん? 何か良いもの見つけた?」

クロシュ「ん!」

 黄色い果物「」ポン

妖精「これは……レモン?」スッ

 ピリッ

妖精「わひゃっ!? こ、この果物……僅かに帯電してる……!」

クロシュ「ほえ……」

妖精「雷の魔力が詰まってるんだ。ファイアメロンとかウォータースイカみたいな、魔力の込もった果物みたいだよ」

クロシュ「わあ……!」

 ◇

ローガン「うーむ……最近健康的な食事ができているのは良いのだが……そろそろ肉や魚が恋しくなってきたぞ……」スタスタ

ミスティ「妖精も言ってたけど、人形さんの出す料理ってかなり妖精的だものね。私はそこまで肉が好きというわけでもないからそれほど困っていないけれど……」

ローガン「もし私がもっと若かったらかなりつらかっただろう。もしかしたらエバンスくんもけっこう我慢しているかもしれん」

ミスティ「ああ……エバンスってお肉好きだものね。お世話になっている手前言い出せないでしょうけど……」

ローガン「……よし。たまには肉になりそうなものを獲るとするか!」

ミスティ「そうね。でもお肉になりそうな生き物なんてこの島にいるかしら?」


 空に浮かぶクラゲ「」フワフワ


ローガン「例えば……あのクラゲなどどうだ?」

ミスティ「……お肉って言えるのかしら?」

 ◆

―寂れた家

クロシュ「くだもの、取ってきた……!」トコトコ

 黄色いレモン「」ポン

エバンス「お、これはレモンか――うおっ!?」ピリッ

イリス「か、雷の魔力……!?」

人形「これは……数千年ほど前に、この島に自生していたレモンが変化して雷を持つようになった果物です。びりびりするので、食用には適さないかと思っていました」

イリス「いや、待って……これ、いけるかも! 雷耐性を付ける料理に!」

 ガチャッ

ローガン「クラゲを獲ってきたぞ」スタスタ

 フワフワクラゲ「」ポン

人形「これは、フワフワクラゲですね。ふわふわとゆっくり空を漂う姿が、とても愛らしくて情緒的です。食用にも適しており、栄養が豊富です」

エバンス「クラゲか……! ソラクラゲ種は塩抜きの必要がないから調理しやすいと聞いたことがあるな」

イリス「ふふ、面白いものが作れそうですね……!」

 ◇
946 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 22:59:55.17 ID:lscVMEZt0
 精霊のフワフワビリビリブラッドフルーツポンチ「」ポン!

エバンス「完成だ! 精霊のフワフワビリビリブラッドフルーツポンチ!」

イリス「トコナツ島でタコのおじさんに見せてもらったデザートを、今ある食材で再現してみました!」

人形「わ……! 素敵なデザートです……!」

ローガン「ブラッドワインも入っているのか……!」

イリス「はい。精霊樹のジャムとブラッドワインにビリビリレモンの果汁を混ぜて冷やした、魔力たっぷりの特製シロップです」

妖精「これはすごい……! 普段から魔力を使ってない人が食べたら逆に魔力過多でお腹を壊しちゃうかも……」

エバンス「まあ……このパーティのメンバーなら大丈夫だろ、多分」

クロシュ「……」ソワソワ

イリス「それじゃあ早いとこ食べよう!」

クロシュ「!」パァァァ!

 *

スライムクロシュ「〜♪♪」モニョモニョ モグモグ

ローガン「雷のように強烈な酸味を持つビリビリレモンだが、精霊樹のジャムとブラッドワインの溶けた甘いシロップに漬け込まれて爽やかな甘酸っぱさとなっている。もちろん雷魔力の刺激も消えたわけではなく、舌の上で弾けるようなパチパチとした味わいが感じられて面白い。そしてフワフワクラゲはやはりクラゲゆえに味がほとんどないが、つるつるの食感がやはりフルーツポンチにとても合う。美味しさと面白さ、そして堅実さを兼ね備えた素晴らしいデザートと言えよう」モグモグ

ミスティ「甘酸っぱくて美味しいわ……」モグモグ

妖精「これ凄いなあ……」モグモグ

人形「このレモンにこのような使い方があったなんて、知りませんでした……。お勉強になります……」モグモグ

イリス「……正直、私もここまで面白くて美味しい料理になるとは思ってなかった。これ、地上で出せば大流行するんじゃない……!?」

エバンス「可能性はあるぜ! ただ……このレモン、地上でも栽培できるんかな?」

妖精「……まあ、この雷雲……つまり雷霆の魔王の影響で生まれた果物なのは間違いなさそうだしね……。植えてみないとわかんないかも」

 ☆美味しいデザートを食べました
  翌日の終わりまで、魔力を使う判定と雷耐性が関わる判定で+の補正が入ります

 ◆
947 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 23:03:07.09 ID:lscVMEZt0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 10日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書      精霊のローブ      かたたたきけん
ブラッドワイン*3               大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1               風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[0/6](ミスティ)
・魔法[0/16](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数15
・避雷針LV2
……………………………………………………………………………………
948 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 23:15:10.57 ID:lscVMEZt0
―工房

セイラ「……」

大盾「」

セイラ「……わたしって……誰なの……?」

大盾「」

セイラ「……じゃあ……あなたは……?」

大盾「」

セイラ「あなたは……わたし……?」

セイラ「わたしは……あなた……?」


浮島国滞在10日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 23:16:04.19 ID:SQ/V3mMHO
イリス、レインにフレメアの事を聞く
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 23:17:17.21 ID:MnCqx+3DO
何か悩んでるセイラを見て、気晴らしにと森林に散歩に誘う
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/14(土) 23:17:58.55 ID:esLkFtkV0
カニ食べたい人皆でカニ探し
952 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/14(土) 23:40:56.34 ID:lscVMEZt0
というわけで本日はここまでとなります。次回はレインさんにフレメアちゃんのことを聞いてみよう編、セイラちゃんとお散歩編、浮島の国でカニ探し編となります

今回はベルトーネちゃんとお話をしてみたり、レインさんが戦力に加わってくれたり、四人で模擬戦をやってみたり、魔王対策が進んだり、フルーツポンチを食べてみたりしたようでした
レイン氏が加わったわけですが、実のところあの場で加入する可能性のある人物の中では話が通じやすい人であったと言えるかもしれません。まあでも星全体の危機でもあるので、流石にザイル氏とブラッド氏も共闘くらいはしてくれたのではないかと思います(でもブラッド氏はやっぱりちょっと微妙かもしれません。ドサクサに紛れて味方の背中を撃つくらいのことはしてきそうです。わるいスライムです)

そして今までは適当でしたが、今後は料理を食べると作った料理の内容によって何らかの補正がかかるようにしようと思います。基本的には微々たる補正になると思いますが、もしクリティカルなすごい食材や料理を食べることができたらすごい補正が入るかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/15(日) 00:34:41.19 ID:jKhUygVvo
乙でした
エバンスにラキスケ属性が!
レインさんやっぱり話せば、というか成立する話ししてくれるので有情
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/15(日) 09:04:27.23 ID:aPjLes100

ベルトーネちゃんの下着ってキャミ的な奴かな、黒の
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/15(日) 11:35:52.48 ID:jToi/YLQ0

>>921で飛んできた水晶ってジェミニからもらった水晶だったりして(ベルトーネは水晶魔法使えないけどジェミニは水晶魔法が使えるから)。
956 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 16:56:17.61 ID:dxWE1w720
ローガン氏は厳格でしっかりしており、他の面々は女の子や妖精やスライムなので、必然的にエバンス氏がそういった役を担ってしまうことになるのかもしれません
レイン氏はシノホシのテロリストたちの中でも話が通じやすい方ではないかと思われます。また、勇者像を掃除していた時に出会った縁もあるので、実のところ悪印象は抱かれていないようです

ベルトーネ氏の下着がどのようなものであったかは、本人とエバンス氏にしかわかりません。イメージ的には黒いのを身に着けていそうな気はします。なお彼女は長生きの悪魔なので、実のところ人間の若造に見られる程度のことでは全く困らないようです。それはそれとして、見せる気のない時に見られるのはむかつくのかもしれません

エバンス氏を急襲した飛ぶ水晶ですが、あれはジェミニ氏が作ったものではなく、ベルトーネ氏が使う暇潰し用の映像水晶の一つのようです(彼女の部屋にはそのような暇潰し用の本や水晶が大量に散乱しています)。原理は不明ですが、彼女は水晶を通じて古今東西の娯楽や芸術を楽しむことができるようです。王国や大魔女帝国でも録画や映像再生ができる水晶は実用化されていますが、彼女の持つものがそれと同様のものであるかどうかは今のところわかっていません
957 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 16:57:17.12 ID:dxWE1w720
―古城 中庭

イリス「あのー、レインさん……少し質問しても良いですか……?」

レイン「馴れ合う気はないのだけれど」

イリス「ちょ、ちょっと聞きたいことがあるだけなので……!」

レイン「……内容によっては、魔王より先にあなたを殺すことになるかもしれないわ。それでも良ければ言ってみなさい」

イリス「うっ……」


イリス(……フレメアさんのことを聞くくらいなら……レインさんを怒らせる要素はないよね……?)

イリス(だ、大丈夫……! フラナ先生たち姉妹の喧嘩を止めなきゃいけないんだもん! 勇気を出そう……!)


イリス「……フレメア・バイオレットさんのことについてなんですけど!」

レイン「……」


↓1コンマ
01-05 魔族国に向かったそうよ
06-65 仲間の情報を漏らす気はないわ
66-95 タダでは教えないわ
96-00 「私の話!?」ヌッ
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/15(日) 16:58:46.13 ID:aPjLes100
959 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 17:44:51.76 ID:dxWE1w720
レイン「……仲間の情報を漏らす気はないわ」

イリス「うっ……」ガックリ

レイン「逆に聞くけれど、あなたはどうしてそんなことが知りたいの?」

イリス「……魔族国のフラナ・バイオレットさんにお世話になってるんです、私。それで……フラナさんとフレメアさんが今ものすごく険悪らしくて……何かできることはないかと、私なりに考えていまして……」

レイン「……余計なお世話ではないかしら」

イリス「そ、そうですかね」

レイン「もし私がフラナやフレメアの立場だったら……人間の若造などに割って入られても困るし、場合によっては不快に感じるでしょうね」

イリス「で、でも……! 姉妹同士で、殺し合いになりそうなんです……!」

レイン「それが何か問題なの? 世話になっているとは言っても、あなたに被害が及ぶわけではないのでしょう?」

イリス「だって、殺し合いですよ!? どちらか一方が、死んじゃうかもしれないんですよ!? レインさんだって、仲間のフレメアさんが死んじゃうのは嫌じゃないんですか!?」

レイン「……どちらかと言えば好ましく思わないわね。でもそれがあの子の選択なら止めはしないわ。仲間だもの」

イリス「そ、そうですか……」

レイン「あなたもフラナ・バイオレットの気持ちを尊重してあげたら? 誰かの悪意で殺し合うよう仕向けられている、なんて悪質なケースでもないのでしょう?」

イリス「それは……わからないです。私は、本当に何も知らないので……」

レイン「ああ……私にフレメアのことを聞いてくるくらいだものね。一応言っておくけれど、私もその姉妹の確執について大したことは知らないわよ」

イリス「そうですか……」

レイン「どちらにしても、吸血鬼の争いなどに首を突っ込むのはおすすめしないわ。命が惜しくないのなら別に良いと思うけれど」

イリス「……ありがとうございます。いろいろ考えてみます」

レイン「そうしなさい。……少し余計なお喋りをし過ぎたわ」バサッ

 バサッバサッ―


イリス「あ、飛んでっちゃった……」

イリス「……馴れ合う気はないって言ってたけど、けっこうちゃんと聞いてくれた……?」

 ◆
960 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 18:28:51.40 ID:dxWE1w720
―工房

セイラ「……」

大盾「」


クロシュ「セイラちゃん……」

工房人形「今朝から、ずっと何かを考え込んでいる様子なのです」

クロシュ「……お散歩に、連れてってもいい……?」

工房人形「セイラ様が良ければ、問題ありません」

クロシュ「ん……!」

 トコトコ…

クロシュ「セイラちゃん……」

セイラ「……あ、クロシュちゃん……?」

クロシュ「お外……出る……?」

セイラ「え? えっと……」

工房人形「適度な運動は健康に良い効果があります。ゴーレムも同様に、状態を良好に保つには適度な稼働が推奨されています」

セイラ「そうなんだ……」

大盾「」

セイラ「それじゃあ……お外、行こう。クロシュちゃん」

クロシュ「わあ……!」

 *
961 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 18:29:17.72 ID:dxWE1w720
―森林

 チュンチュン

セイラ「わあ、綺麗な森……!」

クロシュ「うん……」

セイラ「クロシュちゃんは、ここの近くに住んでるんだよね?」

クロシュ「うん。親切なお人形さんに、泊めてもらってる……」

セイラ「優しいお人形さんがいたんだね……」

クロシュ「うん……」

大盾「」フヨフヨ


クロシュ「……セイラちゃん……何か、困ってること……ある……?」

セイラ「困ってること……?」

クロシュ「うん……」

セイラ「……」

大盾「」

セイラ「……困ってる……わけでは、ないの」

クロシュ「ほえ……?」

セイラ「わたし……守れなかったの……」

クロシュ「?」

セイラ「大切な……何よりも大切な、姫様を……。わたし……守れなかった……」

クロシュ「……」

セイラ「わたしは……わたしだけど……。本当は……わたしじゃなくて……」

クロシュ「……」

セイラ「わたしは――」


雷球「」バシュンッ!!


クロシュ「!!」ザッ

セイラ「雷……!」バッ

クロシュ「わっ……! セイラちゃん、あぶない……!」

セイラ「ううん……。今度こそ……わたしが、守る……」ザッ

大盾「」フワッ―

セイラ「絶対、守り抜く……!」

大盾「」ガシンッ!!


 ――戦闘開始 はぐれ雷球――

 ☆セイラが〈守護〉を発動!
  一度だけ劣勢を無効化!

↓1コンマ
01-10 痛恨
11-30 劣勢
31-00 勝利
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/15(日) 18:30:00.66 ID:Vpx9KnsDO
963 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 21:15:49.61 ID:dxWE1w720
雷球「」バシュンッ!!

大盾「」ガシンッ!!

 バチチチチッ!!

セイラ「っ!!」バヂヂッ

クロシュ「セイラちゃん……!」

 モニョニョポン!

  光の残像「」パヒュンッ

光メイド剣士クロシュ「!!」シャッ!

雷球「!!」

 光刃メイドブレード「」ヴンッ!!

雷/球「」スパッ

 バックンッ!!

雷スライムクロシュ「」モニョモニョ モグモグ…


 ――戦闘終了――

 *
964 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 21:46:01.06 ID:dxWE1w720
クロシュ「セイラちゃん……大丈夫……?」

セイラ「うん……。クロシュちゃんが……すぐに倒してくれたから……」

大盾「」フヨフヨ

クロシュ「……セイラちゃんは……大盾さんなの……?」

セイラ「……説明、難しい……」

クロシュ「……」

セイラ「クロシュちゃんは……もぐもぐすると……もぐもぐしたもののことが、わかるんだよね」

クロシュ「うん」

セイラ「それじゃあ……わたしたちのこと……もぐもぐ、してみて」

クロシュ「!」

セイラ「それで……きっと、わかると思う」

クロシュ「ん……!」

 デロデロ…モニョモニョ…

 ◆
965 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:52:34.37 ID:dxWE1w720
―ある日
 ラティア城 王族の私室

大盾「」ドン!

幼い姫「わ……! お兄さま、こちらのゴーレムさんは……?」

ロムリン「彼女は自律移動式盾型ゴーレム。皆からはオオキイシールドと呼ばれているゴーレムさんだよ」

幼い姫「オオキイシールドさん……」

ロムリン「しかもこの機体は、王族の護衛用に改良が施された特別製だ。いかなる危険からも君を守る最強の盾であり、最優の騎士というわけだ」

幼い姫「騎士さま……。でもオオキイシールドさんだと、ちょっと呼びにくい……」

ロムリン「ふむ……では、君が名前を付けてあげてはどうかね? このゴーレムは言葉こそ発しないが、心を持たないわけではない。名前を与えれば喜ぶかもしれないよ」

幼い姫「お名前……んー……」

大盾「」

幼い姫「……それじゃあ、セイラ! あなたのことは、セイラと呼ぶね!」

大盾セイラ「」ガシン!

 ◆
966 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:53:00.49 ID:dxWE1w720
―辺境の森 川辺

 チュンチュン

 川「」サラサラ


幼い姫「〜〜♪」トコトコ

大盾セイラ「」フヨフヨ

幼い姫「あっ、見て見て! カニさん!」


サワガニ「」ヒョコヒョコ


大盾セイラ「」フヨフヨ

幼い姫「かわいいね」

大盾セイラ「」フヨフヨ

幼い姫「セイラは、カニさん好き?」

大盾セイラ「」コクリ

幼い姫「わあ! わたしも好き!」

大盾セイラ「」フヨフヨ

幼い姫「もちろんセイラのことも好きだよ!」

大盾セイラ「」フヨヨ

 ◆
967 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:53:31.01 ID:dxWE1w720
―ラティア城 中庭

幼い姫「せーのっ!」ピョンッ

大盾セイラ「」フヨヨヨっっっ


メイド「ひ、姫様!? 何をなさって……!?」

兵士「姫様が大盾に掴まって空を飛んでいるぞ!!?」

執事「だ、誰か姫様をお助けしろォ!!」


幼い姫「あはははは! 見てよセイラ! みんなわたしたちを見上げてる!!」

大盾セイラ「」フヨヨっっっ

幼い姫「あ、こら降りないの! もっと高く飛んで!」

大盾セイラ「」フヨヨヨヨっっっ

ジェミニ「姫様……」ヌッ

幼い姫「わあっ!? ジェミニ!?」

 *
968 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:54:23.31 ID:dxWE1w720
―王族の私室

大盾セイラ「」フヨヨ…

ジェミニ「セイラを困らせるものではありませぬ。彼女は貴女の命令には逆らえないのですから」

幼い姫「え〜……。でも、セイラだってわたしと一緒に空を飛びたかったよね?」

大盾セイラ「」フヨヨっっ

ジェミニ「はあ、全く……。あまりにも目に余る場合、セイラを取り上げられてしまいますぞ」

幼い姫「えっ、だめ!! そんなの絶対許さないもん!!」

大盾セイラ「」フヨ…

ジェミニ「であれば、セイラを困らせないことです。貴女はセイラに掴まっていれば良いだけですが、セイラは常に反重力機構の調節・計算を怠れないのですぞ」

幼い姫「んえ〜?」

ジェミニ「……つまり、セイラが姫と一緒に飛ぶのは本来かなり難しいのです。セイラが特別製の優秀な機体だったがゆえに事故にはなりませんでしたが、今後は決して同じことをしてはなりませぬ」

幼い姫「………セイラ……つらかった……?」

大盾セイラ「」フヨ…

ジェミニ「……正直に申し上げなさい。姫様の為です」

大盾セイラ「」コクリ…

幼い姫「!!」

大盾セイラ「」フヨヨ…

幼い姫「う、うう……」

大盾セイラ「」フヨ…?

幼い姫「ごべんねえええ〜〜!!!」ダバダバ

大盾セイラ「」フヨヨ!?

 ◆
969 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:54:50.51 ID:dxWE1w720
―中央動力室

ゼーレシルト「反重力機構の出力を強化して欲しい……?」

大盾セイラ「」コクリ

ゼーレシルト「なぜですか。あなたは王族用の特別製であり、既に必要以上の出力を有しています。さらに強化する意義が不明です」

大盾セイラ「」フヨフヨ

ゼーレシルト「姫と一緒に飛びたい……? 却下です。そのような遊びは重大な事故に繋がる可能性があります」

大盾セイラ「」フヨヨ…!

ゼーレシルト「重大な事故を起こさない為に、より安定した出力が必要と」

大盾セイラ「」フヨフヨ…!

ゼーレシルト「では、命綱の着用を徹底してください。それを遵守できるなら、あなたの強化改修を行うことができます」

大盾セイラ「」フヨヨ!

 ◆
970 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:55:18.84 ID:dxWE1w720
―王族の私室

豪華なベッド「」

幼い姫「うっ、うっうっ……セイラ……帰ってこない……。怒って出てっちゃったんだ……」グスグス

大盾セイラ「」ヒョコ

幼い姫「わあっ!? せ、セイラ……!?」

ジェミニ「姫様……。セイラは定期メンテナンスで出ていただけでしょう……」ヌッ

幼い姫「セイラぁ……!」ダキッ

大盾セイラ「」フヨヨ

ジェミニ「また、ゼーレシルトから伝言です。セイラの飛行能力を強化したので、命綱を着用した場合に限り姫様と一緒に飛行しても良い……とのことです」

幼い姫「えっ!?」

大盾セイラ「」フヨフヨ

幼い姫「そ、そうなの? セイラ」

大盾セイラ「」コクリ

幼い姫「……嫌じゃ、ないの……?」

大盾セイラ「」フルフル

ジェミニ「……セイラが嫌だったのは、姫様が怪我をなされる可能性があったからでしょう。その不安が解消されたのであれば、もう嫌がる理由はないかと思われます」

幼い姫「〜〜!! セイラぁ〜!!」ダキッ

大盾セイラ「」フヨヨ

 ◆
971 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:56:53.32 ID:dxWE1w720
―浮島国 上空

 ヒュオオオオオ――…

 眼科に小さく見える浮島「」

 浮島の下に広がっている雲海「」モクモク


幼い姫「わぁ〜!!」フヨフヨ

大盾セイラ「」フヨフヨ

ジェミニ「良い眺めですな」フヨフヨ

幼い姫「……なんでジェミニまで来てるの?」

ジェミニ「万が一に備えてです。スカイメガロザメの群れなどが現れれば、万が一ということもありますゆえ」

幼い姫「サメの群れなんてセイラがいればへっちゃらだよね〜?」

大盾セイラ「」フヨフヨ

ジェミニ「はあ……。む……?」


 遥か彼方に見える不穏な雷雲「」ゴゴゴゴ…


幼い姫「……ジェミニ……あの雲、こわい……」

ジェミニ「……お気になさらず。ただの積乱雲でしょう」

大盾セイラ「」ガシン…

 ◆
972 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:57:55.61 ID:dxWE1w720
―浮島国 城下町

 天を覆う巨大な雷雲「」ゴゴゴゴゴ…

 暴風雨「」ドザァァァァァ!!

 雷「」ピシャッ!!

落雷で破壊される建物「」ドッギャアアアアンッ!!

 雷球「」バシュンッ!!
  雷球「」シュビビッ!!
   雷球「」バヂヂヂッ!!
    雷球「」バリバリバリ!!!

感電死する人「アババーッ!!」バリバリ

 キャアアアアア!!! タスケテクダサイ!!
  ナンナンダヨコレハアアア!!! イヤダー!!

ゴライアス「皆様は急いで地下へ避難を!! ここは我々ゴーレムが抑えます!!」

ゴーレム部隊「」ザザッ!!

 ウオオオオオッ!! ゴーレムダー!!

雷球「」バシュンッ!!

ゴライアス「ここから先は……一歩たりとも通さぬ!!」ズンッ!!

ポーラー「先パイ、こいつラは歩きまセン」ヌッ

ゴライアス「言葉尻を取るな!!」

 ◆
973 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 22:58:32.23 ID:dxWE1w720
―王族の私室

 窓「」ゴゴゴゴ

幼い姫「あ……ああ……街が……街の人たちが……!」

大盾セイラ「」フヨ…

幼い姫「どうしよう……!? セイラ、どうしよう……!?」

大盾セイラ「」フヨヨ…

 ◆
974 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:01:25.28 ID:dxWE1w720
―ラティア城 地下工房

大破ゴライアス「う、う……私は……まだ戦える……。何卒……再起の機会を……」ジジジ…

ロムリン「無理だ、ゴライアス……。君の精核は……もう、ゴーレム駆体を動かすことに耐えられん……」

大破ゴライアス「そ……そんな……」ジジジ…

ロムリン「もう、意識を保つだけでもつらいだろう……。大義であったぞ、護国の英雄ゴライアスよ――」

大破ゴライアス「つらくなどありませぬ!! 私は……まだ、戦える……!! 戦わせてください、王よ……!!」ジジジ

ロムリン「むう……」

宮廷魔術師ミーティア「方法がないわけではない」スッ

ロムリン「ミーティア」

大破ゴライアス「ミーティア殿!!」

宮廷魔術師ミーティア「ゴーレムのような大質量の駆体を動かすのは不可能だが……その精核に残った熱を燃やし、雷をも断ち切る烈剣として生まれ変わらせることならできる」

大破ゴライアス「私が……剣に……!!」

宮廷魔術師ミーティア「ただし……お前自身では全く身動きが取れない上……。一太刀振るう度、お前の精核は熱せられた鉄杭に貫かれるが如き激痛に見舞われるだろう。それでも……戦うことを望むか?」

ロムリン「待て!! この国を守る為に戦った英雄に、そのような仕打ちは……!!」

大破ゴライアス「お願いします! 私を剣にしてください!! 痛みなど、雷に撃たれて殺された民の方々や、散っていったゴーレムの同胞たちを思えば、いくらでも耐えてみせましょう!!!」

宮廷魔術師ミーティア「……本当に良いのだな? 死のうと思っても、自ら死ぬことさえできんぞ?」

大破ゴライアス「奴の雷を断ち切るまでは……絶対に死にませぬ!!!!」

宮廷魔術師ミーティア「英雄の覚悟、しかと受け取った。準備をしてくる、少し待っていてくれ」スタスタ


ロムリン「ゴライアス……」

大破ゴライアス「……気にかけて頂き誠に感謝致します、王よ。しかし私はこの国を守る為に生まれた身。この魂が健在な内は、その責務を全うさせてください」

ロムリン「……わかった。だが、もし激痛に耐えられぬ時は……使い手に遠慮せず、その旨を申せ。誰も咎めはせぬ……」

大破ゴライアス「ご厚意、痛み入ります」

 ◆
975 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:02:05.35 ID:dxWE1w720
―ラティア城 大講堂

ロムリン「――というわけだ。この最終作戦が成功すれば、雷霆の魔王を封印できる」

 ザワザワ

ロムリン「だが……皆も知っての通り、既に我が国は崩壊した。この戦に勝ったところで、残る未来は衰退と滅亡のみ……。故に、無理強いはせん。この大乱が過ぎ去るのを地下で待っていれば、無事に生き残れるかもしれぬ。それでもなお……この無謀なる作戦に参加してくれる者は、共に来てくれたまえ」


ポーラー「仰せのままニ」ザッ

ジェミニ「ミーティアも死んだ今、結界の保守ができるのは儂くらいじゃろう」ザッ

ベルトーネ「ま、サビ残してやんなくもないかな〜」ザッ

家政婦人形「私も参加します。守りたいものがあるので」ザッ

ゴーレム部隊「我々モ最期マデオ供致シマス!!」ザッ

人形部隊「ラティア・ヘイヴンの為に」ザッ

生き残りの人間たち「おれたちもやるぜ!!」ザッ


ロムリン「皆の者……」


幼い姫「……お兄さま」

大盾セイラ「」フヨフヨ

ロムリン「! 街の工房に避難しろと――」

幼い姫「ううん……。わたしも、戦います」

大盾セイラ「」ガシン!

ロムリン「だが……」

幼い姫「お兄さまも、みんなも……この国のために、命がけで戦うんだよね? だったら……この国のお姫さまのわたしだけ……怖がって引っ込んでるなんて、嘘だよ。わたしだって……この国のために、戦いたいもん」

ロムリン「……」

幼い姫「わたし……癒やしの魔法は、人一倍がんばってきたもん。きっと、役に立てる……!」

大盾セイラ「」ガシン!

ロムリン「……ああ。わかった」

 ◆
976 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:03:13.99 ID:dxWE1w720
―ラティア城 地下回廊

 ドガァンッ!! バリバリバリッ!! ババリバリッシュ!!
  グギャアアアアアアッッ!!! マダダ!! マダオワッテイナイ!!

 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人間の死体「」ボロボロ
 人形の残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人形の残骸「」ボロボロ
 ゴーレムの残骸「」ボロボロ
 人間の死体「」ボロボロ

雷球「」バシュンッ!!

ポーラー「グ、うウウ」ドガアッ!!

潰れる雷球「」ブチッ

崩れるポーラー「」ドグシャッ


雷霆の魔王「」ゴゴゴゴゴ…


ベルトーネ「冗談じゃない……。封印なんて不可能でしょ、これ……」ボロボロ

ジェミニ「いや……出力は弱まっておる。あと一息で地下空洞に押し込めるはずじゃ……」ボロボロ


幼い姫「はあ、はあ……」ボロボロ

大盾セイラ「」ボロボロ

ロムリン「もう下がれ……! あとは我々だけで押し切れる……!!」

幼い姫「ううん……。セイラの守りも、わたしの魔法も……まだまだ必要だよね……?」

ロムリン「……」

ジェミニ「……」

ベルトーネ「あー……ぶっちゃけ、必要かも〜……」

ロムリン「ベルトーネっ……!!」

ベルトーネ「……虚勢張っても仕方なくない〜? 私たちが負けりゃ、どの道この子だって死ぬわけだし〜……。この子の回復魔法がなけりゃ、今頃私たち全員お陀仏だったよね〜……」

幼い姫「お兄さま……!」

ロムリン「……絶対、前に出るな。セイラの守護範囲から、絶対に出るな。約束してくれ」

幼い姫「はい……!!」

 *
977 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:05:35.87 ID:dxWE1w720
―地下空洞

 封印結界「」ゴゴゴゴゴ

雷霆の魔王「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呻シ?シ?シ」ググググ


ジェミニ「あと一息じゃああ!!」グググ

ベルトーネ「うぎぎぎぎ……!! このサビ残重すぎ……!」グググ

ロムリン「ぬおおおおっ!!」グググ


雷霆の魔王「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呻シ?シ?シ」カッ!!!!

 全方位雷撃「」ババリバリバリ!!!!


ベルトーネ「うっそ、まだ撃てたのそれ……」

ジェミニ「ああ……終わりじゃ……」

ロムリン「くっ……くそぉぉぉぉぉ!!!!」


幼い姫「セイラ、みんなを守って!!!!」

大盾セイラ「」!!?



大盾セイラ(だめだよ……。いま、わたしがみんなを守りにいったら……姫様が……)

幼い姫(大丈夫……。あの魔王を封印できれば……全部、良くなるから……)

大盾セイラ(やだ……。命令、取り消してよぉ……)

幼い姫(取り消さない。ここでみんなが死んじゃったら……終わりだもん……)

大盾セイラ(やだ、やだ――。動かないで、わたし、動かないで……!!!)



大盾セイラ「」シュバッ!! ガシン!!

 守護結界「」フォンッ

ロムリン「なっ!!?」
ジェミニ「ばっ……」
ベルトーネ「ちょっ……」


 全方位雷撃「」バリバリバリドッギャァァァァンッ!!!!


大盾セイラ「」プスプス…


ロムリン「あ、ああ……」


幼い姫の亡骸「」プスプス…


ロムリン「あああああああああ!!!!!!」

 ◆
978 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:06:58.93 ID:dxWE1w720
―地下空洞

 封印結界「」ジジ…


大盾セイラ「」

ロムリン「……セイラ……動かなくなってしまったな……」

ゼーレシルト「死んではいないようですが、外界からの刺激を完全に遮断しているようです。こうなってしまうと、私でも干渉できません」

ロムリン「そうか……」

大盾セイラ「」

ロムリン「………お前も……守りたかったのだろうな……」

大盾セイラ「」

ロムリン「…………すまない。私たちが……力不足だった、ばかりに………」

 ◆

―地下空洞

ロムリン「……? セイラは、どこへ?」

ゼーレシルト「少し前に再起動し、回廊の方へ去っていきました」

ロムリン「セイラ……」

ゼーレシルト「また不可解なことに、セイラの近くで奇妙な魔力歪曲が発生しておりました」

ロムリン「魔力歪曲……?」

ゼーレシルト「恐らくは強化を施した反重力機構が暴走しているものと考えられますが、詳しく精査したわけではないため断定はできません」

ロムリン「そうか……」

 ◆
979 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:07:51.93 ID:dxWE1w720
―地下回廊


大盾セイラ「」フラフラ


大盾セイラ(守れなかった。守れなかった。守れなかった……)フラフラ

大盾セイラ(何を? 誰を? どうして?)フラフラ

大盾セイラ(違う。違う。違う。守れる。守れた。守れたはず)フラフラ

大盾セイラ(だって、ほら――)


幼い姫?「すう、すう……」zzz


大盾セイラ(守れた。守れた。守る……ずっと、守る……)フラフラ

 ◆
980 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/15(日) 23:09:45.73 ID:dxWE1w720
―今
 森林

 チュンチュン

クロシュ「……」

セイラ「どうだった……? わかった……?」

大盾セイラ「」フヨフヨ

クロシュ「あなたは……セイラ、ちゃん……」

大盾セイラ「」コクン

クロシュ「あなたは………セイラちゃんの………」

セイラ「……」

クロシュ「セイラちゃんの……願い……?」

セイラ「……うん。わたしは……わたしが、守れなかった……未練、みたいなもの……なんだと思う……」

クロシュ「……」

セイラ「怖いものから遠ざけて。暗い闇に閉じ込めて。絶対に誰にも侵されない、侵させない、理想の姫様。それが……きっと、わたしの根っこ……」

クロシュ「……」

セイラ「でも……ようやく、わかった……。姫様が守ろうとしたもの……。姫様が守りたかったもの……。わたしが……本当に、守らなければならないもの……」

クロシュ「……」

セイラ「クロシュちゃん……わたしも、戦うよ」

クロシュ「!」

セイラ「姫様の、愛した……この浮島の国を……守り抜く為に……」

大盾セイラ「」ガシン!

 ☆大盾ゴーレムのセイラが戦力に加わりました

 ◆
981 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/16(月) 00:09:30.69 ID:qApo0JBP0
というわけで本日はここまでとなります。次回はカニ探し編からとなります

レイン氏にフレメアちゃんのことを聞こうとして断られたり、セイラちゃんのことを知ったりといった様子のクロシュ一行でした
レイン氏は少し厳しい人に見えますが、実際厳しい人なのかもしれません。でもすぐさま否定してきたり攻撃的な態度を取ったりといったことはなかったので、幸いだったようです。もし勇者関連のことを不用意に聞いたら逆鱗に触れていたかもしれません。気を付けたいところです
そしてセイラちゃんは、なんとゴーレムだったそうです。とても強い特別製オオキイシールドのセイラちゃんはとても強いので、とても頼りになると思います。協力して浮島の国を守りましょう

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります……と言いたいところなのですが、実のところスレがあと少しなので、平日のどこかでカニ探し編を行い、それが終わったら土日に次スレ立て、という感じになるかもしれません。よろしくお願いいたします
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/16(月) 07:39:01.55 ID:7Dks9/YDO
乙です
セイラちゃんは王族の関係者かゴーレムや人形の製作者の関係者だと思っていたらこういうことだったか

今度こそ全てを護ってほしい
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/19(木) 15:01:38.87 ID:fClVT4I6o
ゴライアスさんにお労しい過去…現在大丈夫か?
984 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/21(土) 17:35:38.49 ID:iN9VgIZD0
すみません、平日は更新できませんでした
また本日も体調が悪く、少ししか更新はできないかと思われます。申し訳ありません

幼女の方のセイラさんは、大盾セイラちゃんが作り出した幻のような存在だったようです。その姿はかつて大盾セイラちゃんが仕えたラティア王族のお姫様によく似ているそうです。しかし1万年前のことなので、誰もその姿を覚えていませんでした

ゴライアス氏は、剣として振るわれない限りは特につらくないようです。彼にとっては、身体的な苦痛よりも最後の戦いに参じることができなかったことの方がよほどつらいことだったかもしれません
985 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/21(土) 17:36:04.17 ID:iN9VgIZD0
すみません、平日は更新できませんでした
また本日も体調が悪く、少ししか更新はできないかと思われます。申し訳ありません

幼女の方のセイラさんは、大盾セイラちゃんが作り出した幻のような存在だったようです。その姿はかつて大盾セイラちゃんが仕えたラティア王族のお姫様によく似ているそうです。しかし1万年前のことなので、誰もその姿を覚えていませんでした

ゴライアス氏は、剣として振るわれない限りは特につらくないようです。彼にとっては、身体的な苦痛よりも最後の戦いに参じることができなかったことの方がよほどつらいことだったかもしれません


―近くの森

 川「」サラサラ

イリス「というわけで、カニを探しましょう!」

エバンス「おう!」

ミスティ「カニ……滅多に見つからないらしいけど……」

ローガン「だが探してみなければわからん。もし見つかれば戦力の大幅な増強が図れるはずだ」

 川「」サラサラ

妖精「サワガニくらいなら見つかるかもね」

↓1コンマ
01-30 見つからなかった
31-60 サワガニ
61-90 ザリガニ
91-00 ブルージェットガニ
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/21(土) 17:43:55.66 ID:4J0gbLsc0
ブルージェット♪
987 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/21(土) 18:28:20.28 ID:iN9VgIZD0
 ガサガサ―

イリス「……あっ!!」

エバンス「お、見つけたのか?」


 川底のザリガニ「」


イリス「ザリガニです!」

エバンス「ザリガニか!」

ローガン「ふむ……ザリガニはザリガニで良い食材だ。獲っていくか」

イリス「そうですね。ザリガニを食べれば、きっと力になるはずです!」

ミスティ「ザリガニ……一人旅をしてた頃は、時々釣ったのを焼いて食べたわね……。ちょっとジャリジャリしてて美味しくなかったけど……」

イリス「……ミスティ、もしかして釣ったのをそのまま焼いて食べたの?」

ミスティ「そうだけど……。他の調理法なんてあるの? あ、もしかして茹でた方が美味しいの?」

イリス「違うよ! ザリガニは消化器官に泥とかが残ってるから、それを抜かないと食べられないんだよ!」

ミスティ「ええ……? でも食べられたわよ……?」

イリス「いや……食べられないってのは言葉の綾で……。ミスティが言ったように、泥抜きしてないザリガニはジャリジャリで生臭くって美味しくないはずだよ」

ミスティ「つまり、泥を抜けば美味しくなるってことね?」

イリス「そういうこと! まあ真面目に泥抜きしようとすると何日かかかっちゃうんだけど、急ぎの場合でもワタを抜くだけで十分美味しくなるよ」

ミスティ「ワタを……。む、難しそうね……」

妖精「人間は食べるためにいろんなこと考えるんだねえ。クロシュはそのままもぐもぐ食べてたよ」

イリス「クロシュちゃんはまあ、スライムだし……」

エバンス「呪われたパラサイトソードもバリボリ食べちゃうくらいだからな……」

イリス「でもちゃんと調理したものもすごく美味しそうに食べてくれるから、作り甲斐はあるんですよね」

エバンス「だな。人間とはちょっと味覚が違うみたいだが、それでも人間が美味いと思うものは大体クロシュちゃんにとっても美味いみたいだしな」

妖精「美味しい範囲がものすごく広くて、その中に人間の好みも大体含まれてるんだと思う。スライム類全般がそんな感じだし」

 ☆ザリガニを獲りました
  魔王との戦いにザリガニ補正がかかります

 ◆
988 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/21(土) 18:47:27.43 ID:iN9VgIZD0
短いですが本日はここまでとなります。次回は次スレです

サワガニやザリガニはありふれたカニであり、その効能も飛び抜けたものではありません。しかし世界には驚異的な力を秘めたカニも存在し、それを食せば大いなる力を得られると伝えられています。クロシュ一行が砂漠で発見したテラヌスコハクガニや、大魔女帝国でユキ氏からご馳走になったオノゴロ産のカニ(名称不明)などがそれに当たります。世界を探せば、他にも優れた力を持つカニを見つけることができるかもしれません

次回の次スレですが、明日立てる予定です。更新までできるかはわかりませんが、よろしくお願いいたします

このスレの残りはご自由にお使いくださいませ
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/21(土) 18:52:03.61 ID:7591ptG7o
おつ
お大事に…
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/21(土) 19:23:01.18 ID:tMU+J0PAo
おつおつ
体調万全でない中更新ありがとう

ミスティさん毒耐性高い説
この先も色んなご当地カニにありつけるといいな
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/22(日) 13:54:13.91 ID:8vHtWm7/0

改めてだけどテラヌス・ウルス〜ラティア・ヘイブンでなるべくではあるけど安価で出した色んなキャラがしっかり名前を出して本スレに登場させてくれているから安価を出している自分としてもすごく嬉しいです。
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/22(日) 14:57:10.31 ID:JK3qldIJO
>>892でエバンス飛行技の練習をしているけど今後他のメンバーもそういった新技を習得するような安価を出してもいいのかな?
993 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/12/22(日) 21:30:41.05 ID:aF+r8W1c0
すみません、登場人物の備考欄の書き足しなどを行っていたら、今日中には間に合いそうになくなってしまいました……


気温の低下に伴って体調がボロボロになってきたようです。しばらくすれば治ると思われるので大丈夫でしょう。ご心配いただきありがとうございます

ミスティ氏は一人旅時代、火を通せば大体のものは食べられると考えていたようです。実際今のところ致命的な食中毒にはなったことがないようなので、人間の中では毒耐性が高い方なのかもしれません
旅を続ければ、きっと美味しいカニを食べられる日もあるかと思われます。特にオノゴロ地方やトウゲン帝国ではカニ料理が盛んらしく、期待できるかもしれません

登場人物が増えすぎて実のところ>>1の処理が追いついていない可能性はあるのですが、特に問題にはなっていないようであれば幸いです
とはいえ実のところ>>1の頭がパンク寸前になることも時々あるので、今後の募集をどうするかはちょっと考えるべきかもしれません……

エバンスの飛行技は、あえて命名するほどの技とも言えないような大ジャンプとパラシュートなのですが、そういう安価を出すことは特に問題ありません。実際にキャラクターが持つ固有技となるかどうかは安価やコンマ次第となるかもしれませんが、安価を出すこと自体は全く問題ありません
例を上げるなら、クロシュさんが不死鳥化を獲得したのもそういった安価の流れの一つだったと言えるでしょう



というわけで本当に申し訳ないのですが、次スレは来週ということにさせていただきたく思います……。よろしくお願いいたします
先述の通り、このスレの残りはご自由にお使いくださいませ
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/22(日) 21:39:45.26 ID:As3xh9vQo
了解
ご自愛ください
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/12/24(火) 10:31:51.06 ID:4WNRS4EdO
お大事になさってください
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