安価とコンマで異世界転生!その11

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907 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/03(木) 19:39:46.64 ID:HNLs7fSb0
少年は気弱少女の姿を見て驚愕している


氷魔「……話したいことがあれば……話すべきでしょう……」

少年「あ、あぁ……そうだな」

やる気(ようやく子供らしい雰囲気を見せたっすね)


彼は気弱少女に歩みより、
軽くジェスチャーをして挨拶する


少年「久しぶり。無事だったか?」

気弱少女「>>下1」
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/04/03(木) 21:04:37.40 ID:8Jg8qYza0
あなたこそ無事で本当に良かったです……
私はこの教会のおかげで無事でしたけど『執行者』として人を……
909 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/04(金) 02:06:47.56 ID:BPNZOJLm0
気弱少女「あなたこそ無事で本当に良かったです……」


彼女はささやかに、しかし華やかに微笑んだ


少年「……ま、運がよかったんだな」

気弱少女「私はこの教会のおかげで無事でしたけど『執行者』として人を……」

少年「……あぁ、知ってるさ。男と一緒に行動してたからな」
910 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/04(金) 02:09:58.21 ID:BPNZOJLm0
男「その節は、本当にすまなかった……」

少年「……まぁ、状況が状況だしな……」

気弱少女「しかし、私は……」


これまで祈りを捧げていた彼女だったが、
ここ一日と少しはひたすらに懺悔だけをしていた


男「……君にやらせたのは俺だ。……つまり、俺が悪いのであって、だからこそこんなことを言うのは憚られるんだが……」

少年「あぁ、そうだな……」

男「今、ここにいる人たちを見てくれ」
911 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/04(金) 03:14:19.90 ID:BPNZOJLm0
本日はここまでです
ありがとうございました
912 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/04(金) 19:42:28.45 ID:BPNZOJLm0
男は、ずらりと並んだ教徒たちを指す
おどおどした様子で、気弱少女はそれを眺めた


気弱少女「あの方々は……」

男「執行によって、救われた人々だ。彼らだけじゃない。あの街にいた人も、もしかしたらそうかもしれない」

少年「お前が救ったんだ」

男「もちろん、誰かを助けるためなら殺人も正当化される……なんて言うつもりはない」

気弱少女「………………」

男「でも、君に助けられた人たちも沢山いるんだ。そのことを、どうか知っておいて欲しい」
913 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/05(土) 02:29:05.78 ID:jseKsvNp0
そう語りかけても、気弱少女はやはり、
そのまま黙ったままだった


ぶりっ子「……彼女の心の問題ですからねぇ」

男「そうだな……信徒のみんな、彼女は形式上は確かに執行者だ。だが……あくまで一人の少女として接してあげてほしい」


湿っぽい雰囲気のまま、
教徒たちのほとんどは静かに頷く
914 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/05(土) 04:57:00.18 ID:jseKsvNp0
本日はここまでです
ありがとうございました
915 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/05(土) 18:39:55.92 ID:jseKsvNp0
それから、集まった一行は慌ただしく散っていった
なにもしない者もいたが、
このボロボロの教会を清掃したり、
中華と一緒に夕食の準備を始める者などがいた


気弱少女「……どうして、あの時あなたは私の心に……」

男「まぁ、色々あったんだ。神に祈りを捧げたら君が現れた」

気弱少女「そう、ですか……」

男「ところで……あれだけ熱心に祈っているんだ。ここの神にも繋がったことがあるんじゃないか?」
916 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/05(土) 22:07:57.07 ID:jseKsvNp0
気弱少女「繋がる……?」

男「あぁ……えっと……神様の姿がうっすら浮かんだり、向こうから語りかけられたり……そういう状態だよ」


執行者として神に指名されるほどならば、
祈りの中でその姿を見たり、
直接会話したことがあるのではないかと男は考えた


気弱少女「あった……と思います」

男「やっぱり。神様ってどんな感じだった?」

気弱少女「そうですね……>>下1」
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/04/05(土) 22:46:47.56 ID:6ia1Ywoh0
真っ白な毛並みの巨大な狼の姿をしてました
918 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/06(日) 03:10:58.60 ID:HpK45qxo0
気弱少女「真っ白な毛並みの巨大な狼の姿をしてました」

男「おぉ……そんな神様がいるんだ」

気弱少女「その、失礼かもしれないんですけれど……怖くて。初めて見たときには震えてしまいました」


彼女は元々怯えやすい性質なのだから、
それも無理のないことである


男「実際は、優しかったのかな」
919 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/06(日) 03:20:49.45 ID:HpK45qxo0
本日はここまでです
ありがとうございました
920 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/06(日) 19:41:54.04 ID:v5sJ0jV6O
気弱少女「どうなんでしょうか……私と神様の空間と、『外』を隔てていたものは降り注ぐ雷でした」

男「へぇ」

気弱少女「それが、怖くて……でも、それが私を守ってくれていたような気もするんです」


彼女は静かに、
しかしそれでいてはっきりとそう伝えた
921 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/07(月) 04:44:12.70 ID:Of+BH6Nb0
男「すごい神様だな……」

気弱少女「……はい」

男「幸運なことに、俺は今まで温厚な神様とばかり接してきたんだ」

気弱少女「そうなんですか?」


男はこれまでのことを回想する
これまで彼が出会ってきた神々は、
みな寛大で攻撃性は薄かった
だが、今彼の持つクロスから繋がる神は、
その権能を容赦なく自分のために______攻撃にせよ、信徒を守るためにせよ、行使する神なのだ
922 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/07(月) 04:45:01.91 ID:Of+BH6Nb0
本日はここまでです
ありがとうございました
923 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/07(月) 19:38:11.99 ID:Of+BH6Nb0
男「無礼のないようにしないとな」


男は、そう言って深く息を吸い込んだ


気弱少女「……そうですね。あなたが裁かれたら……私も悲しいですから」


まだ夕食までには時間がある

>>下1……なにをする?
1.中華を手伝う
2.氷魔と話す
3.やる気と話す
4.ぶりっ子と話す
5.怪盗と話す
6.狙撃少女と話す
7.炎魔と話す
8.少年と話す
9.気弱少女と話す
10.神に祈る
11.自由安価
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/04/07(月) 20:09:17.91 ID:GIZ1NrfO0
925 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/07(月) 22:54:28.14 ID:Of+BH6Nb0
やる気「ふんっ!ぬぅぁっ!」


どこからか響く声の出所を探し、
男は教会の裏手に来ていた


男「なに、してるんだ……?」

やる気「見て下さいよこれ!植物ってやっぱ生命力凄いっすよ!」


教会の外壁には無数の亀裂や穴が開いていた
周囲が森であるため、そこから蔓や枝などが教会の中へと大量に入り込んでしまっている
926 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/07(月) 22:56:37.51 ID:Of+BH6Nb0
男「なるほど、剥がしていたのか」

やる気「この教会は使えそうっすからね、みんなで綺麗にすることにしたんすよ」

男「それで、力のあるやる気が植物を引き剥がしていたということか。よし、俺も手伝うぞ!」

やる気「助かるっす!」


もはや森と一体化しているのではないかというほど、
教会の一部は緑に侵されていた
927 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/08(火) 01:37:40.45 ID:UMWtfYMa0
本日はここまでです
ありがとうございました
928 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/08(火) 19:31:57.20 ID:UMWtfYMa0
二人は肉体労働に汗を流しながら、言葉を交わした


男「ずっと、やる気には助けられてきたな。昨日も危ないところだったし」

やる気「俺っちは体張るからそう思いやすいだけっすよ、みんなも色んな面で助け合ってるっす」

男「だが、一番体張れるのはやる気だからな……恩返しの一つでもしたいところだ」

やる気「照れるっすね」

男「どうだ、なにか欲しいものや、やってみたいことはないのか?」

やる気「>>下1」
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/04/08(火) 21:09:25.78 ID:r7UUYtQK0
新しく新技を会得したいっす!
930 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/09(水) 01:40:54.28 ID:djd4x6XP0
やる気「新しく新技を会得したいっす!」

男「相変わらずストイックだなぁ……」


と、感嘆のため息を漏らす


やる気「こう、命懸けの戦いばっかりしてると……興味も自然と、そっちに寄っていくんすよ」

男「うん?」

やる気「美味いもんは美味いし、寝るのは気持ちいいっす。でも、本当の趣味にできるものがだんだんと戦いの中に見いだされてるんすよ」
931 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/09(水) 02:24:17.23 ID:djd4x6XP0
本日はここまでです
ありがとうございました
932 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/09(水) 19:57:03.23 ID:gghnFuykO
男「……それはそれで、なんか申し訳なくなるな」

やる気「うーん、でも適材適所だと思うっすよ?」

男「まぁ、実家がアレだしね……」


男に出会う前からも、
日々鍛練していたことは想像に難くない
それが彼の生き様ならば、
それを汲んでやるのが一番ではないかと、
男もまた考えるようになった
933 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/09(水) 22:37:59.25 ID:djd4x6XP0
やる気「結構感謝してはいるっすよ、なんだかんだ……」

男「そうか……じゃ、やる気の親父さんがびっくりするような技を考えなきゃな」

やる気「そっすね!それが親孝行っす!」


そう意気込みを見せた彼だが、
一つ大きく腹の虫が鳴いた


男「おっと」

やる気「……さっきから、うまそうな匂いがするんすよね」
934 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/09(水) 22:55:11.86 ID:djd4x6XP0
男「こりゃ夕食の匂いだな、行こうか」

やる気「そっすね!」


二人が匂いのする方へと向かうと、
近くの森で中華たちが料理を作っていた
朝のように巨大な鍋で料理をするため、
心得のある信者たちに手伝ってもらっているようだ


男「おっ、やっぱり外で作ってる」

中華「本当は中で作りたいんだけど、埃っぽすぎるんだよね……清掃が終われば、向こうで作るんだけど」
935 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/09(水) 23:19:05.03 ID:djd4x6XP0
本日はここまでです
ありがとうございました
936 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/10(木) 19:47:24.43 ID:Q/LEsi+40
やる気「昼に引き続きスープっすか?」

中華「みんなに調理器具の準備をしてもらってる間、気弱少女ちゃんに夕飯のリクエストをお願いしたんだ」

男「そりゃいいね、あの子にはいいもんを食わせてやりたいし」

やる気「そんで、結局夕飯はなんになったんすか?」

中華「>>下1だよ」
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/04/10(木) 20:39:44.56 ID:IHgfWkLL0
海鮮鍋
938 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/11(金) 00:38:09.30 ID:aqWOrRPL0
中華「海鮮鍋だよ」

やる気「おぉ!いいっすね!」

男「好物なのか?ちょっと意外かも」


野菜ばかり食べていそうだという、
勝手なイメージを男は持っていた


中華「いや、食べたことはないって」

男「え?」

中華「ここ……つまり帝国領ではあまり海鮮料理が発達してないんだ」
939 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/11(金) 00:40:48.08 ID:aqWOrRPL0
やる気「海がないんすか?」

中華「そうだね。近年の領土拡大でついに獲得したそうだけど……文化として、海鮮を食べることがないらしい」

男「確かに、輸送コストも難易度もばかにならないしな」

中華「帝国の人って、あんまりご飯に拘らない傾向にあるらしくて……わざわざ魚を取り寄せることもなかったそうだよ」


一行が本格的に食事を取ったのは、
異人たちの街であるため、
そのことには中華以外気付いてはいなかった
940 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/11(金) 00:48:50.33 ID:aqWOrRPL0
本日はここまでです
ありがとうございました
941 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/04/11(金) 18:22:16.77 ID:ESJ5NiSDO
一行が話しているうちに中華たちの準備も終わり、
数多の信者たちが集まった
もちろん、ギルドの面々や少年少女もいる


ぶりっ子「美味しそうな匂いがしますねぇ」

氷魔「……確かに……よく香ります……」

怪盗「これは海鮮ですね、きっと」


教会の近くにぞろぞろと集い、
今か今かと夕食の開始を待ちわびている
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