安価とコンマで異世界転生!その11

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696 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/14(金) 19:42:55.85 ID:frQXW21e0
勇者「私たちと手を?ふむ……」

ぶりっ子「ここにも怪我人が沢山いるようですがぁ……向こうの街でも帝国軍は邪教徒を攻撃しようとしてますよぉ」

怪盗「私たちもあいつらは止めたいと思っているんです!」

狙撃少女「あなたたちとの因縁もありますが、今だけは忘れましょう」

少年「そういう訳だが……話を呑んでくれるか?」

勇者「>>下1」
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/14(金) 19:49:07.56 ID:PLQsXcFH0
…出来れば、男さんと2人だけでお話しさせてほしな。 僕自身も話さないといけない事もあるし
698 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/15(土) 02:48:31.83 ID:/Wl17JSP0
勇者「…出来れば、男さんと2人だけでお話しさせてほしな。」

男「えっ、俺?」

勇者「僕自身も話さないといけない事もあるし」


意味深なことを言う彼女に、
男は少し離れた場所へ誘導される


炎魔「行くんですか?」

男「まぁ、な。みんな不安だろうけど、名指しされちゃあ仕方ないってもんだ」
699 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/15(土) 02:51:55.87 ID:/Wl17JSP0
勇者「火でも起こしながら話そうか」


男が向かったそこは、
キャンプの中心地にならなかった場所だ
焚き火の用意だけがしてあった


男「いや、夜は冷える。さっさと温めよう」


男は薪に着火魔法を放って場を温める
悠長にしてもいられないということを、
暗に示す形となった


勇者「感謝するよ」
700 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/15(土) 02:56:27.34 ID:/Wl17JSP0
男「気にするな。それより、俺と二人で話したいとは、どういうつもりなんだ?」

勇者「代表者同士で話し合ったほうが早いでしょ?」

男「……まぁな。顔は割れてるんだったか」

勇者「それなりに有名人だしね、君たち」

男「あまり表立って暴れたつもりはないんだけどな……」

勇者「でも、捕捉しやすいよ。堂々と動くし、動線も基本的には真っ直ぐだし、定期的に神を呼ぶから、それで本物かどうかも分かる」
701 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/15(土) 03:01:54.38 ID:/Wl17JSP0
本日はここまでです
ありがとうございました
702 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/15(土) 20:13:59.07 ID:HM6Qb2KhO
すみません遅れました


男「ちゃんと下調べしてるな……」

勇者「ま、うち的には要注意勢力だし」


男が拾った木片を焚き火を投げ込むと、
軽い音を立てて燃えた


男「……それで、俺に話って、なにかな」

勇者「>>下1」
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/15(土) 20:21:40.60 ID:zTiZe8hs0
先にかつての仲間たちが貴方にしたことを謝らせて下さい。淫魔になる前の僧侶や魔法使いは元は優しい娘たちでした
704 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/15(土) 23:14:01.97 ID:/Wl17JSP0
勇者「先にかつての仲間たちが貴方にしたことを謝らせて下さい。」

男「仲間?」

勇者「淫魔になる前の僧侶や魔法使いは元は優しい娘たちでした」


そう言われると、
男はこれまで出会った淫魔たちを思い出す


男「僧侶……は、あいつか。まぁ、死にはしなかったし、別にいいさ」
705 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/16(日) 06:22:58.22 ID:Xw4HNMsD0
勇者「そう、ですか……」

男「魔法使いってのは……あれ、まさか……」

勇者「あなたの仲間である炎魔さん……彼女の素体に魔力を流し込んだ存在です」


昔、男性型の淫魔から炎魔の元々の肉体は、
勇者パーティの魔法使いによって起動させられた可能性が高いという話を男は聞いたことがある


男「ということは……あなたはまさか?」
706 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/16(日) 06:31:53.53 ID:Xw4HNMsD0
本日はここまでです
ありがとうございました
707 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/16(日) 19:50:11.87 ID:Xw4HNMsD0
勇者「そう。僕は勇者だ」


堂々とカミングアウトする
なぜこんな所にいるのか、
と男にとっては不思議でしかないだろう


男「……勇者サマが、邪教徒とつるんでるのか?」

勇者「まぁ、色々あってね……」


包帯の巻かれたその姿からは、
確かになにか事情がありそうだと感じられる
708 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/16(日) 22:09:16.05 ID:Xw4HNMsD0
男「それで、交渉の件だが」

勇者「僕個人としては、ぜひ受け入れたいと思っている」

男「いいのか?」

勇者「難しい質問だね。僕はあくまで人望がちょっとあるだけで、教祖でもなんでもないし」


鼻にかけたような台詞だが、
その表情の儚さからは自嘲的なものを強く感じることができる
709 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/17(月) 00:37:35.22 ID:4soi0GT90
本日はここまでです
ありがとうございました
710 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/17(月) 19:54:18.65 ID:4soi0GT90
男「とりあえず、承諾は得られたと解釈するよ」

勇者「構わない」


彼女は、ただ焚き火の炎を見つめていた


男「……それでだ、俺たちはあの街に戻らなきゃいけない」

勇者「そのはずだね」

男「俺たちと邪教徒とが仲間だと示せる『証』が欲しいんだ。なにか持ってたりしないか?」

勇者「>>下1」
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/17(月) 21:29:23.94 ID:UYoScceG0
この教団の前教祖(死亡済み)から頂いた『討神への十字架』を貴方に渡すよ。 教えを改善する権限がある
712 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/17(月) 22:36:48.72 ID:4soi0GT90
勇者「この教団の前教祖から頂いた『討神への十字架』を貴方に渡すよ。」


そう言うと、
彼女はロザリオのようなものを男に渡した
何らかのアーティファクトのようなオーラを放っている


男「前教祖?」

勇者「まぁ、もう死んでるんだけどね」

男「なるほど……これがあれば、仲間だと認めてもらえるのか?」

勇者「教えを改善する権限がある」

男「えっ!?」
713 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/17(月) 22:41:16.18 ID:4soi0GT90
あまりの発言に、男も目を見開いて驚いた
それを見て、勇者は少しだけ微笑んだ


勇者「好きに使うといいよ。僕が使うにはちょっと荷が重い……精神的にね」

男「なんだってこんなものを持ってたんだ……」

勇者「だから、貰ったんだって」

男「もっと持つべき立場の人間がいたんじゃないのか?」

勇者「そうかもしれないね。でも、残念ながら彼らは僕からこれを奪えるほど強くはなかったよ」


にやりと歯を見せて笑うと、
少しだけ剣を抜いて鈍い金属に火の明かりを反射させた
714 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/18(火) 03:31:11.14 ID:RSB9s++n0
本日はここまでです
ありがとうございました
715 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/18(火) 19:18:30.02 ID:RSB9s++n0
男「味方する方を間違えてたら俺の首はなかったかもな」


底知れない精神の澱みが、
その笑顔の奥には渦巻いていた


勇者「さぁ、どうだろうね」


彼女は立ち上がりながら剣を抜き放ち、
その風圧で焚き火を消してしまった


男「話は終わりか」
716 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/19(水) 03:47:57.82 ID:RWgY+sLr0
勇者「あぁ、時間はないんだろう?」

男「……そうだな」

勇者「場合によれば、また会うこともあるだろう」

男「味方として?」

勇者「……そのつもり。それよりも、別の問題があるけれど」

男「問題?」
717 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/19(水) 03:52:29.39 ID:RWgY+sLr0
勇者「ちょっと、まだこの体に慣れていなくてね」

男「『この体』?」

勇者「……なんでもないよ」


違和感のようなものを感じたが、
男には時間がないのも事実だったので、
ロザリオのようなそれを身につけてその場を離れた


男「……よし」
718 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/19(水) 04:03:32.45 ID:RWgY+sLr0
本日はここまでです
ありがとうございました
719 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/19(水) 19:55:01.60 ID:RWgY+sLr0
中華「あ、戻ってきた」

氷魔「……なにか……アクセサリーを着けていますね……」


相変わらず気まずそうな一行の元に、男が帰還する


男「この装飾品……『討神への十字架』を着けていれば、教団の教えにまで干渉できるらしいぞ」

やる気「とんでもねぇもん貰ってきたっすね……」
720 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/19(水) 21:12:19.98 ID:RWgY+sLr0
それから、一行はそそくさとキャンプ地を後にした
まずは街へと戻るため、草原を急ぐ


ぶりっ子「とりあえず正門へ向かいましょう、あっちはまだ人が集まってなかったですよねぇ?」

怪盗「今はどうか分かりませんけどね」


そして、街の正面の門へと辿り着く


>>下1……正門の様子
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/02/19(水) 21:58:22.74 ID:02ZiNarP0
邪教徒と帝国軍がまるで天安門事件のように争っている
722 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/20(木) 03:26:47.45 ID:SMD7LVfR0
本日はここまでです
ありがとうございました
723 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/20(木) 18:23:30.33 ID:SMD7LVfR0
帝国兵「突撃ーッ!」

少年「おい、嘘だろ……」


一行がそこへ訪れた瞬間、号令が響き渡る
正門に陣取る邪教徒たちに向けて、
帝国のチャリオットが突撃していくのだ


狙撃少女「まずいっ!」

男「待て!」


彼女は射撃の構えを取ったが、男はそれを制した
724 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/20(木) 18:29:29.78 ID:SMD7LVfR0
狙撃少女「どうしてですか!」

炎魔「ライフルでは弾が足りませんが、パチンコでは届きません!まずは接近しましょう!」

男「そうだ、急ぐぞ!」


街を囲う壁の側面をなぞるように、
一行は正門前へと向かっていく
そこでは既に、一部の邪教徒がチャリオットに弾き飛ばされていた


中華「くっ、まずい……!」
725 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2025/02/21(金) 02:15:00.52 ID:4KSeIv/D0
氷魔「……入り込んでしまった帝国兵は……各個対処するしかありません……ですから……まずは突貫するチャリオットを……」

やる気「そっすね!でもどうするっす?あの質量と速度と数は面倒っすよ!」


正門前に立ち、邪教徒よりも先の位置でチャリオットを迎撃することにした


氷魔「……お任せ下さい……氷空魔法……!」


彼女は魔力を迸らせる
だが、氷空魔法は特殊な魔法であり、
その行使を肉眼で捉えることはできない
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