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安価とコンマで異世界転生!その11
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122 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/06(日) 02:26:05.62 ID:lw7Dc27e0
怪盗「どこかに出掛けた……はずもないですよね」
炎魔「こんなシチューを放って出かける用事はそうないでしょうね」
部屋はワンルームで、
諸々の家電やキッチンが凝集されている
狙撃少女「やはり……結論を出すのは簡単ですが、過程がさっぱり分かりませんね」
男「ああ……そもそも、あのゲートはなんのためのものだったのだろうな」
123 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/06(日) 02:41:00.57 ID:lw7Dc27e0
本日はここまでです
ありがとうございました
124 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/06(日) 19:32:50.85 ID:lw7Dc27e0
中華「うん……美味しいね」
氷魔「……あの……いきなり知らないものを食べるのは危険ですよ……」
中華は手持ちの食器を使ってシチューを食べている
彼の様子を見る限りでは、食事にも問題はなさそうだ
やる気「総合的に考えれば……なんらかの理由でこの街の人々は突然、抵抗もできず、一瞬で消滅してるっすね」
ぶりっ子「しかもぉ、私たちが来るほんの少し前みたいですよぉ」
125 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/07(月) 01:27:18.29 ID:nUdSar1s0
怪盗「なんか、まずい予感がぷんぷんしますね……」
炎魔「手遅れな可能性もありますけど、ついさっき消えたっていうなら助けるチャンスもありそうな気、しません?」
狙撃少女「そうですね……ですが、誰がやったのかも分からないですしね」
しばらく一行は思考に唸り、
結局決め手がないので外に出ることにした
空気すら無機質で、毒にも薬にもならない
男「意味もなくあのゲートが稼働していたようには思えない。タイミングがよすぎるし、ゲートについて調べてみるのがいいんじゃないか?」
126 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/07(月) 01:58:49.41 ID:nUdSar1s0
本日はここまでです
ありがとうございました
127 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/07(月) 19:38:43.92 ID:nUdSar1s0
手がかりのなさに絶望しかけている一行は、
藁にもすがる思いでゲートに戻った
それは対称的で、来たときと同じものだった
中華「うーん、どう見てもただのゲートだよね」
氷魔「……そうですね……」
男「……ん、このミニキューブ、なにか書いてあるな」
やる気「これ文字なんすか?」
128 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/07(月) 19:41:07.87 ID:nUdSar1s0
そこに描かれていたのは、シンボルの羅列だった
そういう意匠に過ぎないと誰もが思っていたが、
男だけは自分のスキルによってそれを読むことができた
男「象形文字ってやつだな」
ぶりっ子「なるほど……完全に模様だと思ってましたねぇ」
怪盗「ささ、読んじゃってくださいよ」
男「そうだな……えーと、>>下1」
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/07(月) 20:10:31.43 ID:KM5Ncrnr0
この『門』の修理等の問題は『管理者』まで
130 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/08(火) 01:49:48.98 ID:GCr5KH5e0
男「この『門』の修理等の問題は『管理者』まで……って書いてある」
狙撃少女「おぉ、『管理者』がいるんですね」
炎魔「なるほど……普通に考えるなら、一番偉い人っぽいですね?」
男「そうだな、単に管理者としか書かれていないから、広範に種々の管理をしている可能性がある」
果たして、管理者はこの事態への回答を持っているのだろうか
そもそも、その人物はまだこの世界に存在できているのか
そうした疑問が一行を包む
131 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/08(火) 01:51:48.97 ID:GCr5KH5e0
中華「ま、会ってみるしかないよね」
張り詰めた思考と空気が、
彼のお気楽な一言によって緩む
氷魔「……順当に考えれば……あそこにいそうですね……」
彼女が指差す先には、超高層ビルがあった
まるで塔のごとく聳えるそれは街の中心にあって、
もっとも高い建物であった
132 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/08(火) 02:08:15.47 ID:GCr5KH5e0
本日はここまでです
ありがとうございました
133 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/08(火) 19:29:16.63 ID:GCr5KH5e0
街は決して狭くなかったが、道は整備されている
一行にとってはさして時間をかけずに移動できる距離だった
やる気「うっし、昇るっすよ」
ぶりっ子「……流石にこの高さは骨が折れそうですけどねぇ」
男「俺の推測としては、昇降機があるだろう。それに乗るべきかな」
134 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/09(水) 01:26:31.91 ID:hR0IPx8L0
施設の扉は自動ドアで、
中はいかにもビルの一階といった受付の様相だ
だが、やはり人の姿はない
怪盗「はぁ、寂しいですね」
狙撃少女「最上階を目指しましょう。そかには誰かいるかもしれません」
東西にあるカウンターを抜け、
北側にある昇降機へ向かう
その脇には階段もあるが、わざわざ使う意味もないだろう
135 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/09(水) 01:33:33.67 ID:hR0IPx8L0
巨大なエレベーターに乗り込むと、
階数を示すボタンは夥しい数並んでいた
炎魔「五十階建てですね!こんな大きな建物そうありませんよ!」
男「確かに珍しい。あの図書館はどのくらいの高さなんだろうか」
中華「ここと同じくらいじゃない?」
鈍い音を立てて動く箱の中で、他愛もない会話をする
異常事態に慣れすぎて、
喫緊の危険以外に怯えなくなってきているのだ
136 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/09(水) 02:11:05.06 ID:hR0IPx8L0
本日はここまでです
ありがとうございました
137 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/09(水) 19:38:56.99 ID:hR0IPx8L0
しばらくすると、電子音が短く鳴ってドアが開く
そこは街を一望できる巨大な展望台であったが、
同時になにかのラボのような設備も張り巡らされていた
氷魔「……ここは……」
ゆっくりと室内へ入る一行
室内にいる何者かの気配に気付いたのはやる気だった
やる気「後ろ、誰かいるっす」
誰もが振り向けば、そこにいるのは>>下1だった
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/09(水) 19:43:25.54 ID:WWNQ7a1Ko
半透明の青年
139 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/09(水) 22:10:45.01 ID:hR0IPx8L0
半透明「やぁ、よく来たね」
そこにいたのは青年だった
にこやかに笑う彼だが、その姿は半透明で、
うっすらとその後ろが見えている
ぶりっ子「え、え!?なんか透けてません!?」
半透明「ああ、そうだとも」
140 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/10(木) 03:40:57.28 ID:E4AFBT5A0
彼は近くにあった小さく低い背もたれもない椅子に座って、リラックスする
怪盗「……で、なにが起こってるんですか?」
半透明「気付いているんだろう?人々が忽然と姿を消したことに」
炎魔「そりゃまー……でも、あなたは?」
半透明「正確には『生きている人々』が消えたんだ。僕はこの事態を予期して、半死半生の状態になっていたのさ」
141 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/10(木) 04:01:11.56 ID:E4AFBT5A0
本日はここまでです
ありがとうございました
142 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/10(木) 18:18:42.70 ID:E4AFBT5A0
狙撃少女「その様子だと、賭けだったようですね」
半透明「うん、これで助かるんだったらみんなこの状態にするし」
彼は慣れた手つきでお茶を淹れると、
デスクを片付け、それを置いた
男「……待っていたのか、俺たちのことを」
半透明「誰か来てくれないかな、とは思っていた」
中華「……それで、なんでこんなことになったの?普通じゃないでしょ、この状態」
半透明「>>下1」
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/10(木) 19:12:03.33 ID:uSkZPnui0
あの『門』自体にここまでの問題を孕んでいたなんて、暴走する直前まで誰も気にしていなかったのが最大の過ちだったんだ
144 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/11(金) 02:54:44.47 ID:Vx37y6OP0
半透明「あの『門』自体にここまでの問題を孕んでいたなんて、暴走する直前まで誰も気にしていなかったのが最大の過ちだったんだ」
デスクの椅子の背もたれに寄りかかり、
ため息をついて天を仰ぐ
氷魔「……私たちが通ってきた……あれそのものが原因だと言うのですか……」
半透明「ああ、そうとも。僕の権限で管理していたが……いや、できていると思っていたのだが」
145 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/11(金) 03:02:18.69 ID:Vx37y6OP0
やる気「あれは、単なるゲートじゃないんすか?」
半透明「最初はそう思っていた。様々な場所______平行世界を含む______に移動しうる、便利なものだと思っていたから、研究をしていたんだ」
直感的に、ゲートは対称的に繋がっているものだと一行は思っていた
だが、極東から繋がっていたものも、
そしてここのものも必ずしも対称的に繋がるものではないと理解できた
ぶりっ子「暴走……ですか」
146 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/11(金) 03:21:39.92 ID:Vx37y6OP0
本日はここまでです
ありがとうございました
147 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/11(金) 18:02:46.78 ID:inIj5WOdO
半透明「……あれは、人々を飛ばしてしまった」
怪盗「なぜ、あなたは助かったのですか?半霊体化できるほどの隙があったのですか?」
そう聞けば、彼は一つの機械を指した
それはタイプライターのようだったが、
ボタンはなかった
半透明「そこから出力される紙には、『未来』がある程度示されている」
狙撃少女「未来を、予知できる装置……!?」
148 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/12(土) 00:20:20.54 ID:o9d8MyHD0
半透明「もっとも、今はもう動かないがね……」
男「……動いていれば、俺たちが来ることも予見できていただろうしな」
半透明「そうだね。ちなみに、住人からちょっとずつエネルギーを貰って動いている装置だから動かないんだ」
そう言いながら彼はいくつかの機械を操作している
水や汚れには強く作られているようで、
コーヒーを溢した跡が多く付いている
149 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/12(土) 01:24:54.31 ID:o9d8MyHD0
本日はここまでです
ありがとうございました
150 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/12(土) 19:17:03.06 ID:o9d8MyHD0
中華「……で、これからどうするつもりなんですか?」
聞けば、彼は振り返った
半透明「……必ず、去ってしまったみんなの世界にゲートを繋げてみせる」
氷魔「……そこに……行ってほしいと……?」
半透明「そうだね。でも、今すぐにはできない。準備ができたら連絡をするから、どうかまたゲートの所まで来てほしい」
151 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/12(土) 21:03:59.43 ID:o9d8MyHD0
そう話されて一行は一旦その世界を去ることとなった
彼からは受話器のような形の連絡端末を渡された
やる気「じゃ、いつかまたってことで」
半透明「ああ、君たちには感謝しているよ。まだそのゲートは元の世界に通じているはずだ」
ぶりっ子「それではっ!」
ゲートに入り、極北へと帰った
穏やかな気候は去り、凍える風が身を責める
152 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/12(土) 21:11:57.19 ID:o9d8MyHD0
月夜の中山を登り、
図書館の街へと繋がるゲートへ辿り着く
怪盗「足跡はすっかり消えてましたね」
狙撃少女「ですが、どうにかここまでやって来れました。ゲートに入りましょう」
ゲートを越えれば、
やはりそこは公園のような場所だった
前と違うのは、市長のホログラムの一つが一行を待っている所だ
153 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/13(日) 03:29:08.92 ID:gHRgeGXo0
本日はここまでです
ありがとうございました
154 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/13(日) 19:15:09.08 ID:gHRgeGXo0
市長「待っていましたよ」
男「随分待たせた」
市長「その日のうちに帰ってくるとは思っていませんでしたよ」
炎魔「極北にいるよりはここにいる方が遥かに楽ですしね」
街を褒めると、市長は微笑んだ
市長「すっかりお疲れの様子ですし、まずはお休みにでも」
155 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/13(日) 19:16:55.48 ID:gHRgeGXo0
彼女は一行を市長運営の宿泊施設に案内する
中華「これで、目的を一旦は絞れるわけだね」
氷魔「……そうですね……」
やる気「ちなみに、こっから極東ってどのぐらい遠いんすか?」
市長「そうですね……>>下1」
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/13(日) 19:35:29.21 ID:I9sW9geDO
200キロメートルくらいですかね
157 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/14(月) 00:55:09.25 ID:txjquQ1D0
市長「200キロメートルくらいですかね」
男「思ったより近いな」
男はなんの気もなしにそう言った
だが、その基準となった世界の200キロメートルと、
この世界の200キロメートルには乖離がある
平成少女「それは、直線で移動できるならの話です。『高速の乗り物』や舗装された道はおろか、間には海だってありますからね」
ぶりっ子「あ、平成少女ちゃん来てたんですねぇ。おひさー」
158 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/14(月) 01:07:48.02 ID:txjquQ1D0
本日はここまでです
ありがとうございました
159 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/14(月) 18:51:22.27 ID:txjquQ1D0
前に会ったときはどこか影を忍ばせる雰囲気だったが、随分明るくなったように見える
どこで用意したのか、眼鏡までかけて理知的な装いだ
男「なんか、雰囲気変わった?」
平成少女「市長さんの所で色々勉強してるんですよ」
怪盗「ま、炎魔さんに比べれば誤差ですけどね」
炎魔「その気になれば、いつでも元のノリに戻れますよ!」
160 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/14(月) 21:09:25.05 ID:txjquQ1D0
わいわいと話しながら一行は宿泊施設へと到着し、
部屋へと通されるのだった
狙撃少女「ひどく疲れました……」
中華「まったくだね、体が重いよ」
氷魔「……すぐに寝ましょう……気力がもうありません……」
みな次々にベッドへ横になり、
入室から十分ほどで全員眠ってしまった
161 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/15(火) 02:45:16.32 ID:kTXInmYS0
本日はここまでです
ありがとうございました
162 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/15(火) 19:27:40.60 ID:kTXInmYS0
〜翌日・陽週水曜日〜
朝食を食べていると、モニターに市長が映った
市長「おはようございます」
やる気「おはようっす。なんかあったっすか?」
市長「えぇ、みなさんがいない間に地下空間の調査をしていたのですが……面白いことが分かりまして」
163 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/15(火) 20:50:29.21 ID:kTXInmYS0
ぶりっ子「なんですかぁ?」
市長「地下の空間は、その歪みによって……地上を歩くよりも早く移動できるそうなのです」
怪盗「そんな感じはしませんでしたけどね」
市長「体感では速くなってはいません。位置情報の追跡を行ったところ、本来移動できる距離の三倍ほど遠くまで移動できることが分かったのです」
狙撃少女「それは便利ですね」
164 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/16(水) 02:18:18.99 ID:LzEs2vK40
男「と、いうことは……地下道の安全性を確保できれば、移動に使えそうだな」
市長「そうです。舗装はされていませんし、直線でもありませんが、これなら200キロも移動しやすいでしょう」
市長は惜しげもなく一行に情報を提供する
中華「つまり、あれだ。僕たちが地下の調査をして、情報分の利益を出せばいいってことだね」
市長「そんなところです。長距離の移動に関してはまだ分からないことも多いですしね」
165 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/16(水) 02:19:34.63 ID:LzEs2vK40
本日はここまでです
ありがとうございました
166 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/16(水) 19:47:30.28 ID:LzEs2vK40
子供たちを安全に送り返すため、
そして市長の期待に応えるため、
一行は地下水脈まで来ていた
氷魔「……では……ひたすら東に歩くとしましょう……」
不均一にどこまでも続いていく窖を、
無心で歩き続ける
やる気「……向こうになんか見えてきたっすよ」
地下だというのに霧がかかっていて、
とても遠い場所の様子は伺い知ることができない
それに近付いてきたことで、その姿を視認できたのだ
>>下1……なにがあった?
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/16(水) 19:49:39.07 ID:klA7afpdo
黒い重甲冑騎士が佇んでいた
168 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/16(水) 21:10:53.30 ID:LzEs2vK40
重騎士「………………」
それはただ静かに、そこに佇んでいた
趣味の悪い置物ではないか、と思ったものもいたが、
静かながら、それからは確かに息遣いが聞こえる
ぶりっ子「え……?」
炎魔「生きてます、よね……?」
狙撃少女「近付いてみましょうか。魔物でなければよいのですが……」
169 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/17(木) 03:03:58.04 ID:fo5cLny00
本日はここまでです
ありがとうございました
170 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/17(木) 18:31:19.18 ID:fo5cLny00
男「すみませーん」
重騎士「………………」
近寄り、声をかける
だが、それでも無反応だった
中華「もしもーし?」
重騎士「………………」
男「ふぅん……せやっ!」
なにを思ったか、男はその頭部をひっぱたいた
ぺちん、と軽い音が響く
重騎士「>>下1」
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/17(木) 18:54:36.88 ID:L4KLaHODO
ぴゃん!?
172 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/17(木) 19:38:45.81 ID:fo5cLny00
重騎士「ぴゃん!?」
可愛らしい悲鳴が上がった
喜ばしいことに、中身はちゃんとあるようだ
氷魔「……ああ……よかったです……呼吸の真似事をしているだけの……アンデッドもいますからね……」
重騎士「だ、誰がアンデッドですか!」
やる気「なんだ、思ったより元気なやつっすね」
173 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/17(木) 20:50:54.88 ID:fo5cLny00
ぶりっ子「こう、よくありますよねぇ。甲冑がひとりでに動いて襲いかかってくるやつ」
怪盗「分かるー。ああいうのから武器をかっぱらうのが楽しいんですよ」
重騎士「……え、私……今から追い剥ぎに……?」
怪盗「いやいやいや!しません!しませんよ!?」
少なくとも悪人ではなさそうな雰囲気だが、
なぜ彼女がここにいるのかは明らかではない
狙撃少女「……ところで、なぜこんなところに?」
重騎士「>>下1」
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/17(木) 21:37:40.63 ID:e0QNQ3Fpo
待っている人がいるのですがなかなか来なくて…
175 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/18(金) 02:50:39.47 ID:rtr1BNS40
本日はここまでです
ありがとうございました
176 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/18(金) 18:14:07.24 ID:S/X/k+khO
重騎士「待っている人がいるのですがなかなか来なくて…」
突然不穏な可能性が臭ってきた
こんなところで待ち合わせをする人間とは、
どのような存在なのだろうか、と何人かは思った
男「そ、そうか……じゃあ、俺たちは行くから」
触らぬ神に祟りなしともいう
彼女はともかく、
その待ち人までもが善良である証拠はないのだ
177 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/19(土) 01:45:23.33 ID:M8KOSAHM0
重騎士「あ、はい……」
またも不動となった彼女を尻目に、
一行はその道をさらに進む
中華「……あの子、多分寝てたよね」
氷魔「……そうですね……」
やる気「寝るぐらい待たせるってヤバくないすか?」
ぶりっ子「もしかしたら、どこでもすぐ寝ちゃう子なのかもしれませんよぉ」
178 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/19(土) 01:57:55.32 ID:M8KOSAHM0
本日はここまでです
ありがとうございました
179 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/19(土) 18:17:25.10 ID:M8KOSAHM0
怪盗「意外と知られてるんですかね、この水脈」
狙撃少女「この大陸の冒険者について、私たちはほとんどなにも知りませんからね。もしかしたら、そうかもしれません」
それからはしばらく、
なにか知的生命体と出会うことはなかった
どこまでも変わらない景色を歩いていると、
本当に進めているのか不安になるだろう
180 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/19(土) 19:13:35.42 ID:M8KOSAHM0
精神の弱い者なら気が狂ってしまいそうな、
ある種の牢獄を思わせる状況の中で、
ついに変化が現れた
炎魔「これは……!?」
水脈の壁面に、一つの梯子がかかっていた
ハッチになっているようで、
登って外に出ることができそうだ
男「久しぶりに外の空気が吸いたい気分だ」
中華「僕も〜」
一行は気分転換や距離の確認のため、
早速その梯子を登って外に出た
>>下1……どこに出た?
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/19(土) 22:49:27.75 ID:CWXx5lXa0
森の中の寂れた教会
182 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/20(日) 01:58:55.81 ID:soH67bcu0
やや埃っぽい空気が肺に侵入していく
それもそのはず、一行が出たのは寂れた教会だった
氷魔「……ここは……」
視界に飛び込む光はステンドグラスを通じて送り込まれたもので、
並ぶシックな長椅子や一つの祭壇などから、
ここが教会であると推測することができるのだ
やる気「教会っすね。空気はあんまよくないっす」
183 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/20(日) 02:00:21.09 ID:soH67bcu0
本日はここまでです
ありがとうございました
184 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/20(日) 18:56:31.49 ID:soH67bcu0
ぶりっ子「新鮮な空気を吸いたいですねぇ……」
彼女は吸い寄せられるように大扉に手を掛け、
外へと歩き出した
そこは森になっており、
新鮮な空気が肺いっぱいに吸える
怪盗「うーん、随分遠くまで来たんじゃない?」
狙撃少女「そうですね……少なくとも、あの街の塔はもはや見えません」
185 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/20(日) 22:52:02.97 ID:soH67bcu0
具体的にどの程度離れたか分からないので、
誰かに話を聞きたいとみな思っていた
ハッチがあるぐらいなので、
どこかに人がいるだろうと仮定して探すこととした
男「この森の中で人を探すのか……」
中華「案外小屋とかあるかもよ?」
炎魔「じゃ、私が空から探しましょうか?」
などと話していると、大扉の後方より、
また別のドアが開く音がする
教会には、人がいたのだ
>>下1……教会にいた人はどんな人か
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/20(日) 23:28:31.95 ID:xX6JP2uDO
ボロボロの服を着た気弱そうな少女
187 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/21(月) 01:49:26.50 ID:Caug0CP/0
本日はここまでです
ありがとうございました
188 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/21(月) 19:35:16.68 ID:Caug0CP/0
気弱少女「あ……」
教会の奥にある、聖職者が待機する部屋の扉
その向こうから、
いかにも気弱そうな少女が顔を覗かせていた
氷魔「……あ……どうも……」
気弱少女「………………」
彼女は震えていた
こんな場所にわざわざ現れるのだから、
賊の類ではないかと疑っていた
189 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/21(月) 21:20:21.60 ID:Caug0CP/0
やる気「俺っちらは怪しいもんじゃないっすよ」
警戒を解こうと試みるが、彼女の緊張は解けない
ぶりっ子「私たちは冒険者ですよぉ」
気弱少女「ほんと……?」
炎魔「はい!」
190 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/22(火) 01:27:20.88 ID:Rk77Ka7I0
怪盗「ま、こっち来てくださいな。悪いようにはしないよ」
気弱少女「は……はい……」
お互いは歩み寄り、
教会内のベンチの辺りで顔を突き合わせる
狙撃少女「……随分、服がボロボロですね」
気弱少女「あ……そうですね……」
男「どうも、事情がありそうだな」
191 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/22(火) 02:02:38.06 ID:Rk77Ka7I0
本日はここまでです
ありがとうございました
192 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/22(火) 18:58:15.45 ID:Rk77Ka7I0
中華「……それより、僕たちはここがどこなのかを知りたいんだ」
男がまた人の事情に入り込みそうになったので、
それは一旦後に回すべきだと中華は考えていた
気弱少女「見ての通り……教会です……」
氷魔「……ああ……そういうことではなく……私たちは……西にある図書館の街から来たのです……どの程度離れたのでしょうか……」
気弱少女「>>下1」
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/22(火) 19:17:37.23 ID:fvhvMnDf0
図書館から、だいぶ離れてると思う。
ここは帝国領の帝都に当たる処だから、結構遠い、です
194 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/22(火) 19:36:24.16 ID:Rk77Ka7I0
気弱少女「図書館から、だいぶ離れてると思う。」
やる気「そうなんすか?」
見事、地下空間の異常を利用したショートカットに成功したということになる
気弱少女「ここは帝国領の帝都に当たる処だから、結構遠い、です」
ぶりっ子「帝国っていうとぉ……まぁ、遠いんでしょうねぇ」
気弱少女「あなたたちは、『図書館』の人?」
195 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/22(火) 19:39:36.11 ID:Rk77Ka7I0
炎魔「司書ってことですか?だったらそうだったこともありますけど」
気弱少女「……あっ、えっと……あの街に住んでいるんですか?」
怪盗「ああー……帝国ではあの街を『図書館』としか呼ばないんだ。そうでしょ?」
気弱少女「はい……」
狙撃少女「違いますよ。そこから来たのは確かですけれど」
気弱少女「……帝国は、『図書館』を侵略しようとしているんです。うまく行ってはいないようですけれど」
196 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/23(水) 01:48:26.18 ID:5heUJyPb0
本日はここまでです
ありがとうございました
197 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/23(水) 19:36:03.03 ID:5heUJyPb0
男「ま、あそこの首長は切れ者だからな」
気弱少女「人工知能が支配している、だなんて帝国は言いますけど……そんな訳ないですしね」
中華「………………」
彼は絶句した
それと同時に、
確かにそれは信じがたいことだと再認識した
気弱少女「な、なんですか……?本当に帝国だとそう言われているんですよ……バカバカしいですけど」
氷魔「……それは……真実です……」
気弱少女「冗談ですよね?」
やる気「マジ寄りのマジっす。俺っちらが東を目指してるのにも実はその市長が絡んでるっす」
198 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/24(木) 02:02:48.16 ID:HWisN7JC0
ぶりっ子「あっ、このことは言わないでくださいねっ!私たち、追われちゃうかもしれないのでっ!」
気弱少女「……それは、もちろんです」
怪盗「随分信用してくれてるみたいですね」
気弱少女「そうかもしれません。……ここには滅多に人が来ませんから……帝国の兵士に見つかる可能性はありません」
炎魔「いいですね、事は荒立てたくありませんから」
199 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/24(木) 02:18:12.76 ID:HWisN7JC0
本日はここまでです
ありがとうございました
200 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/24(木) 18:17:08.17 ID:HWisN7JC0
狙撃少女「寂しいのですか?」
気弱少女「……どうでしょうか」
ステンドグラスを通したやわらかな光に照らされて、
その少女は儚げに見えた
男「……あっ、忘れてた」
気弱少女「は、はい?」
男「どうしてそんなボロボロの格好でこんなとこいるんだ?もし俺たちが盗賊かなんかだったら、危なかったぞ」
気弱少女「>>下1」
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/24(木) 19:11:13.04 ID:VC9ZOEiUo
ここでは神様が守って下さりますから
202 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/25(金) 03:45:23.24 ID:IpwVCGgQ0
気弱少女「ここでは神様が守って下さりますから」
中華「へぇ……」
気弱少女「……ひどい嵐の日、ここへ呼ぶ声がしたのです」
氷魔「……ふむ……?」
気弱少女「私には帰る場所がありませんでしたから……吸い寄せられるように、ここへ来ました」
やる気「やっぱり、そうだったんすね」
203 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/25(金) 03:48:44.93 ID:IpwVCGgQ0
気弱少女「私を追って、どうにかしてしまうと考える人たちもいました」
ぶりっ子「……あなた、やっぱりただの子供じゃないんですねぇ」
気弱少女「……彼らはみな、ここの前で雷に打たれて絶命しました。神様が、私を守ってくださったのです」
怪盗「随分パワフルな神ですね!」
気弱少女「はい……ここにいれば安全だということがよく分かりましたので、私はずっとここにいるのです」
狙撃少女「なるほど……」
気弱少女「私はただの子供ではありませんでしたが、ここにいるうちはただの子供でいられます」
204 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/25(金) 03:56:47.70 ID:IpwVCGgQ0
本日はここまでです
ありがとうございました
205 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/25(金) 18:20:32.50 ID:dd8r4DFjO
男「場合によっちゃ、さっき不用意に外歩いてたら雷に打たれてたかもしれんな」
しばしの休養を取り、
位置関係を把握することもできたので、
一行はまた地下へ戻ることにした
中華「じゃ、僕たちは行くよ。ここのハッチからはなにが出てくるか分かったもんじゃないから、注意しといてね」
気弱少女「あ、はい……」
そうして、またも暗い地下水道へと戻るのであった
206 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/26(土) 00:03:52.11 ID:ZwArPgae0
氷魔「……これで……東に素早く進めることは分かりましたね……」
やる気「そっすね、結局歩きっすけど」
ぶりっ子「ですが、私たちには手ぶらでも速く移動する方法がありますよねぇ?」
彼女がそう言うと、男や中華、氷魔にやる気もなにかを察したが、他のメンバーはよく分かっていないようだった
怪盗「え、なんですか?普通に走ればいいんじゃないんです?」
狙撃少女「それで異常に速いのはあなただけです……」
炎魔「分かりました!飛ぶんですね!」
207 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/26(土) 01:51:47.15 ID:ZwArPgae0
本日はここまでです
ありがとうございました
208 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/26(土) 19:25:48.09 ID:ZwArPgae0
中華「違うね。でも炎魔はそれでもいいかも」
男「じゃ、頼むぞ氷魔」
氷魔「……極大……氷魔法……!」
彼女が十八番を放つと、
地下水道の中央を流れる水が瞬く間にして凍りつく
氷の帯がどこまでも延びていくのだ
やる気「おーっし、行くっすよ!」
やる気は意気揚々とその上に飛び出し、
スピードスケートのようなフォームで東へと滑り始めた
209 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/27(日) 00:06:43.64 ID:kG5dAY0r0
ぶりっ子「久しぶりですねぇ、この感じ」
怪盗「ああ、そういう……」
狙撃少女「……私、アレできるんでしょうか?」
次々に滑り出す仲間を見て、彼女は不安を覚えた
炎魔「あ、でっかいライフルは私が持ちますよ」
狙撃少女「ありがとうございます」
ぶりっ子「じゃ、私の手を取ってください」
210 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/27(日) 00:15:24.78 ID:kG5dAY0r0
狙撃少女「……はい!」
ぶりっ子「勇気、伝わりましたよ!じゃあ行きますねっ!」
ぶりっ子は狙撃少女の手を取り、滑走し始める
狙撃少女も最初は必死で姿勢を制御していたが、
数分滑っているうちに、
自発的に滑れるようになってきた
炎魔「おお、筋がいいんじゃないですかね?」
怪盗「私にも翼が欲しい!」
炎魔だけは滑らずに一行と同じ速度で移動できている
211 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/27(日) 00:31:17.26 ID:kG5dAY0r0
本日はここまでです
ありがとうございました
212 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/27(日) 19:31:21.39 ID:kG5dAY0r0
それから、長い時を滑走姿勢で過ごし、
ひたすら滑り続けて二時間ほどが経った
男「お、遠くにまたハッチが見えてきたぞ」
中華「じゃ、減速しようか。みんな!減速するよー!」
氷魔「……はい……」
やる気「ふぃー……」
みな速度を落としていく
やる気に至ってはその場に座り込んで速度を落とした
213 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/27(日) 21:18:22.53 ID:kG5dAY0r0
かなりの距離を移動したとおぼしき一行にとって、
このハッチの向こう側への期待は高かった
誰もがかけられた梯子を勢いよく昇る
ぶりっ子「さぁて、外はどうなってるんでしょうか!」
怪盗「……そういえば、この地下水道、大陸の地下に広がっていると聞いたけれど」
狙撃少女「なんだか、大陸の端ぐらいまでは来られてそうですよね」
>>下1……地上の様子
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/27(日) 22:38:14.07 ID:VAb4Hrhlo
見渡す限りのお花畑
215 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/28(月) 00:38:52.43 ID:NICuecMU0
地上に出た彼らの鼻腔を、
甘美なる花の香りが満たしていく
遮るものなき夕陽が西から東へ、
燃えるような光を迸らせている
炎魔「わーお!すごい光景です!」
男「ああ、壮観だ……」
全方位、見渡す限りの花畑
色とりどりの花が咲き乱れ、まるであの世へ来てしまったかのような雰囲気にただただ圧倒される
216 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/28(月) 00:43:05.83 ID:NICuecMU0
本日はここまでです
ありがとうございました
217 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/28(月) 18:59:45.85 ID:NICuecMU0
中華「いい香りだ……」
氷魔「……ですが……ここがどこかは……さっぱり分かりませんね……」
やる気「そっすね……こっから離れたらハッチ見失いそうで怖いっすし」
あまりにも茫漠としたその花畑に、
目印にできるようなものはなに一つとしてなかった
ぶりっ子「てか、これサイズによっては遭難しますよぉ」
怪盗「花畑で遭難なんて、メルヘンですね」
218 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/29(火) 01:38:47.99 ID:57swY3xD0
狙撃少女「うーん……」
どうにか外と連絡をしたいが、
狙撃少女の眼をもってしても、
周囲に人間の姿は認められなかった
炎魔「いやぁ、困りましたね」
どうしたものかと考えているうちに、
完全に陽は沈みきり、夜になってしまった
優しい夜風が一様な向きで花々を震わす
219 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/29(火) 01:44:49.14 ID:57swY3xD0
本日はここまでです
ありがとうございました
220 :
◆UEqqBEVZVY
[saga]:2024/10/29(火) 19:27:06.50 ID:57swY3xD0
仕方がないので、
一旦地下に戻ろうかと考えていた所で異変が発生した
???「………………」
突如として地面から人型のなにかが出現した
それは花と人間が一体化したような姿をしている
肉体の器官の一部が、花に置き換わっているのだ
男「な、なんだ急に!?」
???「>>下1」
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/10/29(火) 19:40:02.63 ID:/YpMEXQE0
ドリアード「魔王様からあんたたちを招待したいから誘って来てくれ言われて来たんだよ!」
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