【ダンガンロンパ 】ダンロンでほのぼのと百合百合したい2

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24 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 06:45:28.38 ID:+0/HhRkw0
>>23で行きますね!


百合百合するキャラ1人目は舞園
百合百合するキャラ2人目は澪田
お題は“カラオケでデュエット”

に、決定です!
25 : ◆AZbDPlV/MM [sage]:2024/08/25(日) 06:48:56.59 ID:+0/HhRkw0
https://imgur.com/a/Z0Wjf5t

茶柱ちゃんと夢野ちゃんの服装イメージ
描いてる途中で何故かペン先が消えて見つからない……でも換えたペン先描き易い
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/25(日) 12:00:42.88 ID:N7PxVXgio
うまっ
27 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 16:05:26.94 ID:+0/HhRkw0
>>26
ありがとうございます!


今さらですが、ハピロン未プレイなので、関係性とか、好みが違うとか、諸々の問題が発生してしまうかも知れません。
28 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 16:06:42.10 ID:+0/HhRkw0
澪田 「ひゃっふーいっ!! さやかちゃんとのカラオケだーっ!!」

舞園 「はりきってますね、澪田さん」

 部屋に入るなり、真っ先にマイクを手にした澪田さんの第一声に、私は荷物や飲み物を置きながら笑う。

澪田 「だってだってー! さやかちゃん忙しい人っすから、なかなか捕まってくれないじゃ、ないっすかー!」

澪田 「待望のデートっすから! テンションだだあがりっすよ!!」

澪田 「このまま帰さないぜ⭐︎」

舞園 「うーん。それは困りますね。お店にも迷惑かかっちゃいますよ」

 ウインクをしながらの帰さない宣言に、本気の返しをしてながら、操作パッドを澪田さんに手渡す。

舞園 「でも、ずっと私とのカラオケを熱望してくれていましたからね。私もやっと澪田さんとの時間がつくれて嬉しいです」

舞園 「明日もオフですし、今日は時間いっぱい遊びましょう!」

澪田 「くっはー! さやかちゃーん! 今夜は寝かさないぜー!!」

舞園 「さすがに澪田さんの無尽蔵な体力には追いつけないですよ、私」

 澪田さんは私に抱きついて、ゆらゆら揺れる。とても無邪気で、裏表のない可愛い人だなと、自然と微笑んでしまいます。

舞園 「曲、入れなくていいんですか?」

澪田 「ふっふっふっ……今日はオールデュエットでいくっすよ」

 なぜか内緒話をするような小声と仕草でそう言った後、にやりと笑いました。

舞園 「オールデュエットっ!?」

 澪田さんのパワフルさには驚嘆してしまいます。さすがに喉が潰れてしまうかもしれません。

澪田 「一曲目は、さやかちゃんのグループの曲いっちゃうっすよー!」

澪田 「ほらほらぁ! さやかちゃんもマイク持って持ってっ!!」

舞園 「は、はい」

 勢いに圧されつつマイクを受け取ると、スイッチを入れて準備をする。そこで澪田さんに肩を組まれて、カメラを向けられる。

澪田 「さやかちゃんとのカラオケ記念っすー! イェーイ!!」

 澪田さんの猛攻が止まらない。今の澪田さんを止められる人なんて存在するのでしょうか? 存在するのであれば、きっと猛獣を飼い慣らすくらいの猛者に違いありません。
 でも、この天真爛漫さに、癒されて元気を貰えていたりします。呆気にとられたりもしますが、遠くにいても、澪田さんのはしゃぐ声が聞こえてくると、誰と何をしてるんだろうって微笑ましくなったりと、ついつい気になったりしちゃいます。

 同じ音楽業界にいながら《希望ヶ峰学園》に通っているという接点がなければ、こうして遊ぶようなこともなかったんだろうなと思うと、選抜してくれた《希望ヶ峰学園》には感謝ですね。

澪田 「間奏の間に曲入れちゃうっすー♪」

 次々にリクエストが表示される画面に戦慄する。
 私の喉……保ってくれるでしょうか?


29 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 21:02:28.26 ID:0Rb+5D1fO



舞園 「あれだけ歌っても、全然疲れた様子がありませんね……澪田さん」

澪田 「おやおやー? さやかちゃんはもうギブっすか?」

澪田 「鍛え方が甘いですな! さあ! 地獄のプランク耐久しながら喉の開け閉めするっす!」

舞園 「澪田さん! 床汚いですから、やめてください!」

 プランクを始めようと床に伏せる澪田さんを、慌てて立ち上がらせて、席に着かせる。さすがにこの奇行は許してはいけません。

澪田 「むー……じゃあ、さやかちゃんの抱っこ耐久にしとくっす!」

舞園 「私の抱っこ耐久っ?!」

 妙案だとでもいうような顔つきをしながら、まったくの意味不明なことを言いだしました。

舞園 「それはどういったルールなんですか?」

 恐る恐る訊ねると、澪田さんはにぱっと笑って、自分の膝を叩く。

澪田 「唯吹の膝の上に、さやかちゃんを乗せて抱っこするっす!」

澪田 「そしてそのまま歌う! どうっすか? めっちゃ鍛えられそうじゃないっすか!?」

 さっき、私が鍛えないといけない的なことを言っていたような気がしますが、もう明後日の方向へ飛んでしまったようです。思想の予測が立たない人です。澪田さん相手だと、いつもの冗談の“エスパーですから”がなかなか出せません。手強いです。

澪田 「さやかちゃん! 唯吹の膝にカモォーン♡」

 指をうねうねと動かし、流し目とセクシーな声をつくりながら誘われる。

舞園 (うーん……座りたくない)

澪田 「ガビーンッ!! さ、さやかちゃん! もしや気持ち悪がってるっ?!」

 嫌がっているのを悟ったのか、澪田さんは両手で頬を挟んで、リアクションを加えながらショックをアピールする。

舞園 「はい。はっきりと言ってしまえばそうです!」

 私もここははっきりと言っちゃいます。
30 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 21:03:14.68 ID:CgJIjl93O
舞園 「それに澪田さん! 立派なセクハラですよ!!」

舞園 「セクハラは同性間でも成立しますっ!!」

 ビシッと指を澪田さんへと突きつける。

澪田 「ぎゃーっ!! 唯吹の下心が読まれてるっすーっ!!」

澪田 「どうして解っちゃったんすかーっ?!?!」

 ここだ! 私はすかさずあの言葉を口にする。

舞園 「エスパーですからっ!」

 キマりました!

澪田 「クククッ、エスパー少女さやか……私を倒したところで、また別のヤツらがお前の前に立ちはだかるだ、ろ……バタッ」

舞園 「そう。あなたを倒したところで、絶えることなく悪は湧いてくる。次の悪を討たなければ、この世界の未来はありません」

 なんですか? この茶番。

澪田 「ノリノリじゃないっすか!」

舞園 「うう……恥ずかしい……」

澪田 「恥ずかしがってるさやかちゃん、かぁーいーですなー!」

澪田 「フガフガしちゃうっすよぉーん♪」

 顔を手で覆って頭を振っていると、澪田さんが抱きついてきて、鼻をスンスンと鳴らす。

舞園 「セクハラですってば」

澪田 「いやぁ……トップアイドルの良い香りが堪んねぇっす」

舞園 「帰りましょうか!」

澪田 「まだー!! まだ遊び足りないっすよー!!」

 イヤイヤと私の肩におでこを擦り付けて駄々を捏ねる澪田さんが、小さい子供のようで、呆れと同時に、きゅんともしてしまいます。ぽんぽんと頭を撫でて、落ち着かせる。
31 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 21:03:59.80 ID:CgJIjl93O
舞園 「膝の上、一曲だけですよ?」

澪田 「さやかちゃんっ!! 女神っ!!」

 澪田さんは私から離れると、興奮しながら太腿を両手でバシバシと叩いてスタンバイする。

舞園 「……大丈夫でしょうか? 澪田さん、私より明らかに体重軽いですよね?」

舞園 「支えられますか? 潰れたりしませんか?」

澪田 「そこは愛でカバーするっすから! 無問題!」

 ふ、不安です! ものスゴく不安です! この心配になるほど細い膝に体重をかけるのが……!

舞園 「な、なにかあれば、全力で償います! 失礼します!」

 目を瞑ってゆっくりと腰を下ろして、澪田さんの膝の上にお尻が着地する。バランスが心許なくて、ちょっと怖いです。

澪田 「これが! トップアイドルのお尻の感触!」

舞園 「帰りましょうか」

澪田 「ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさいぃいぃぃい!」

舞園 「もう……それより、膝、大丈夫ですか?」

澪田 「正直ちょっとお……辛いっす」

舞園 「重いっていいかけましたね?」

澪田 「まっさかー! そんなことないっすよ?」

舞園 「言いかけましたよね?」

 笑顔で圧をかけながら問い質すと、澪田さんの瞳が、ゆっくりぐるっと回って、そのまま目を逸らす。

舞園 「退こうかと思いましたが、オシオキでこのまま乗ったまま歌いますね?」

澪田 「いやはや! ご褒美です! ありがとうございます!」

 ふふっと私は笑って、最後の一曲を入れる。

舞園 「澪田さんが良ければですけど、またふたりきりで遊びたいですね」

澪田 「え!!いいんすか?!」

舞園 「もちろんですよ。これは社交辞令じゃありません」

 澪田さんと目線を合わせてウインクをしてみせる。澪田さんの表情がパッと明るくなって、今日何度目か判らないハグをされる。

澪田 「さやかちゃんー! もう唯吹とさやかちゃんはマブダチだよー!」

舞園 「曲、始まっちゃいますよ」

 とても賑やかなお友達ができました。澪田 唯吹さん。天真爛漫、猪突猛進型の、可愛いお友達です。これからもっと仲を深めていけたらなと、心から思います。
32 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 21:12:12.37 ID:CgJIjl93O
このふたりの関係性、ちょっと難しかったですが、楽しかったです! 短めでごめんなさい!
なぜか澪田ちゃんの膝の上で歌う舞園ちゃんを想像してしまった結果です。でも、澪田ちゃんの身長体重はちょっと心配になる。せめて後3キロはあってもいい。


おひとり目の百合百合しちゃう人物を安価↓2までの高コンマ採用

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/25(日) 21:28:53.22 ID:iWguS7sN0
七海
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/25(日) 21:30:53.19 ID:7jgGt2HAO
赤松
35 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 21:37:55.97 ID:CgJIjl93O
百合百合しちゃう人物ふたり目を安価↓2まで高コンマ採用
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/25(日) 22:08:01.06 ID:90ewFqUQo
朝日奈
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/25(日) 22:15:43.72 ID:7jgGt2HAO
セレス
38 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/25(日) 22:28:07.00 ID:phAOG5X9O
お題を安価↓
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/25(日) 23:28:03.21 ID:iWguS7sN0
ゲーセンで遊ぶ
40 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/26(月) 00:34:05.58 ID:DI0untT80
百合百合するキャラ1人目は七海
百合百合するキャラ2人目はセレス
お題は“ゲーセンで遊ぶ”

に、決定です!
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/08/26(月) 12:04:30.60 ID:Z0ovCoGB0
ダンロンってエログロ禁止とか言って安価に流されてそのままエログロ開始する奴多すぎだよな
極めて不快な奴多いけどここどうなん
42 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/26(月) 16:53:05.29 ID:DI0untT80
>>41
自分はエロ有りはR18板と分けてるので、エロに走ったりしないので大丈夫ですよ。
あってもキス、パンツ見えた、胸触っちゃったくらいのラッキースケベ程度までと線引きをしてます。

>>1のトリップで検索掛けたら過去作出るみたいなんで、見ていただいたら、そこら辺のスタンスが解るかと思います。ただ、入間ちゃんとか花村君の台詞はナチュラルに過激になりがち。

前ほのぼのスレを立てる時、タイトルに間違えてトリップ入れたことで立て直しと一緒に今のトリップに変わってしまったので、それ以前のは掛からないとは思いますが。スタンス知るには充分かと。
43 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/26(月) 16:54:51.02 ID:DI0untT80
 私を訪ねて来たのは、珍しい人でした。

セレス 「七海さん。今日の放課後、お時間はありますか?」

 ギャンブラーのセレスさん。ゲーマーの自分と近いようで遠い才能を持ってる人。
 前に狛枝くんと苗木くんの幸運の人達を交えてカードゲームをしたことがある。

七海 「放課後なら時間あるよ。どうしたの? 珍しいね」

セレス 「ふふふっ。わたくし、運に関しては強い方だと自負しておりますの」

セレス 「ですが、やはり確実な実力、的確な判断力が求められるときがあります」

七海 「ふむふむ」

セレス 「それらが確実に必要なゲームが得意な七海さんから、ゲームを学んでみようと思った次第です」

七海 「おおー。なるほどー」

 セレスさんからの嬉しい申し出に、ニコニコしちゃう。自分を評価してくれてるんだなっていうのも嬉しさが倍増だよね。

七海 「じゃあさ、じゃあさ! 一緒にゲーセンに行かない?」

セレス 「ゲームセンターにですか。良いですわね」

セレス 「賭けのない勝負をわざわざしに行ったことがないので、興味がありますわ」

 セレスさんの物言いに、頬を膨らませて異議を唱える。

七海 「むう。確かにこちらに金銭的な利はないかもだけど、楽しいよ? 楽しいって気持ちになれるから損もないと思うんだけどなぁ」

七海 「楽しませてもらってるお礼のお代だよ」

セレス 「そうですね。なんの、どこに価値を見出すのかは、その人の価値観ですから」

セレス 「馬鹿にしたつもりではありませんの」

七海 「あ、私も別に怒ってるワケじゃないんだ。ただ考え方の違いを解ってもらいたかっただけで……」

 両手を振って、怒ってないことをアピールする。でもそこに関して、セレスさんは特に気にはしてないみたい。

七海 「だから、少しでもゲームの楽しさを知ってもらえるかもしれないならさ、プレゼンしなきゃでしょ?」

セレス 「でしたら、放課後は是非、よろしくお願いしますわね」

七海 「うん! また放課後にね!」

 少しでもゲームの楽しさを伝えなきゃと、鼻息荒く、ウキウキと気持ちを弾ませながら、セレスさんを見送った。



44 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/26(月) 20:53:21.62 ID:DI0untT80



セレス 「お待たせしました」

七海 「待ってました」

 “待ってました”とは行ったけど、10分程度。時間にルーズな人だって聞いてたから前もって覚悟はしてただけに、思ったより待たなかったから、ちょっと拍子抜けしちゃった。時間を潰すためのゲーム機をしまって、セレスさんに向き直る。

七海 「放課後だから、帰りの学生で混んでるかもだけど、大丈夫かな?」

セレス 「そういった雰囲気も加味しての楽しみ方だと思いますので、気にしませんわ」

 セレスさんはにこりと笑う。
 こんなところでも違いがあるんだなぁ。自分は人混みが苦手だから、放課後のゲーセンはちょっと苦手なんだよね。でも、誰かと行くとなったら、その人との会話に集中できるから気にならなくなるんだよね。だから、ゲーセンに行きたくてもなかなか行けない私にとって、セレスさんに声をかけてもらえたのはありがたい。

七海 「良かった! じゃあ、早速ゲーセンまでレッツゴー!」



45 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/26(月) 20:55:40.23 ID:DI0untT80



七海 「やっぱり帰宅部の学生達で溢れてますなぁ」

 ゲーセンに入って周りを見渡せば、学生服を着た人達が賑やかにゲームを楽しんでいる。うーん……人酔いしそうだ。

七海 「セレスさんは、なにかしたいゲームとかはある?」

七海 「格ゲー、音ゲー、クレーンゲームに、シューティングゲーム、セレスさんが得意そうな麻雀ゲームとかもあるよ」

セレス 「麻雀ゲームですと、いつもと変わりませんから……どうしましょうか」

セレス 「おすすめはありますか?」

七海 「そうだなー。手始めにクレーンゲームやってみようか!」

 どこのゲーセンでもそうなように、入り口に設置されたクレーンゲーム。人形やフィギュア、食器や電化製品、お菓子や子供が好きそうな小物だったりと、バラエティに富んでいる。見ているだけでも楽しい。

セレス 「いろいろあるんですのね。取り易そうな景品はあります?」

七海 「そうだなー……あ、この人形なんてどうかな? この腕が輪っかみたいになってるから、引っ掛けたら比較的獲れ易いと思うんだけど」

セレス 「では、やってみましょうか」

七海 「この機体だと、一回ボタンを離しちゃったらダメなヤツだね。微調整できないタイプだ」

 コインを投入すると、ピロリーンという音の後に、かかっていたBGMが変わってプレイ中であることが解るようになっている。

セレス 「なかなか距離感が掴めないですわね……」

七海 「アームが開いたときのことも考えなきゃだから、景品によっては難易度爆上がりだよ」

七海 「あ、横からもチェックした方がいいよ」

セレス 「…………ここ……でしょうか?」

七海 (うーん。人形全体を狙ってるから、ムリかなぁ)

 口には出さずに、結果を見守る。
 下がったアームは人形を押し潰して、一瞬だけ爪先が引っ掛かる。でも、アームが上えと上がると、するっとすり抜けてしまう。

セレス 「……獲れませんでしたわ」

七海 「今度はアームの片腕だけを通して、輪っかに引っ掛けるようにしてみようか?」

七海 「アームが開ききった状態を計算して、移動させるんだけど……」

セレス 「お手本を見せてくださいますか?」

七海 「いいよー。やるねー」

 500円入れちゃおっかな。6回プレイできるからね。余ったら別の筐体にクレジット移してもらえばいいし。セレスさんにいいとこ見せるぞー!


46 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/26(月) 20:56:28.69 ID:DI0untT80
七海 「Xはここかなー? Yはー……ここでー……うん、いいかも!」

 開いた方腕が輪っかに通って、閉じた時に爪でぶら下がって持ち上がることを想定した位置どり。これでいけるハズ!

セレス 「なるほど……アームが開いたときのこと、というのはこういうことですのね」

 計算どおり、アームは輪っかを捉えて、そのまま運ばれて受け取り口で落とされる。景品ゲットだぜ!

セレス 「意外と繊細なのですね。感心しました」

 興味深く取れた景品と筐体とを、視線を交互に移す。

七海 「クレジットまだ5回余ってるから、セレスさんどうぞ」

セレス 「え」

七海 「1回で諦めるなんて、セレスさんはしないよね?」

セレス 「ふふっ。このクレジットは布教のための投資ですか?」

七海 「えへっ、そうだよ。さすがはセレスさん」

セレス 「でしたら、楽しませていただきましょうか」

 セレスさんは再び筐体に向かい合う。私がしていたように、アームの片腕だけを輪っかに通すと、閉じたアームが輪っかにみごとに引っ掛かった。

セレス 「獲れましたわ!」

 普段のセレスさんのポーカーフェイスで見せる笑顔と違って、抑えきれない高揚感があるのがよく解る。頬が紅潮していて、可愛いなぁ。

七海 「スゴい! セレスさん、飲み込みが早いね!」

 お世辞でもなんでもなくて、素直な賛辞。それが解っているからか、セレスさんもいつもより嬉しそうに微笑んで

セレス 「ありがとうございます、七海さん」

 私と色違いの人形を抱きながら、セレスさんがお礼を述べる。これは人形といっしょに、レアなセレスさんまでゲットしちゃいましたな!

七海 「なんのなんのー。クレジット移してもらって、他のも挑戦してこー」

 通りすがりの店員さんを捕まえて、別のクレーンゲームも楽しんだ。


47 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/27(火) 01:32:36.15 ID:inNpO9Kb0
七海 「次は格ゲーをしてみようか」

七海 「NPC相手なら、レバガチャしてるだけでも、倒せてゲームしてる感あるからね」

セレス 「格ゲーですか。初めて触れますわ」

七海 「そうだろうなって思ったから選んだよ」

 お金を投入する前に、操作の説明をする。

七海 「このレバーがキャラクターの移動で、上はジャンプで、下はしゃがむよ。斜め入力もあるからね」

七海 「こっちのボタンは攻撃ボタンだよ。これが弱パンチ、こっちが強パンチ」

七海 「これが弱キック、こっちが強キック」

七海 「攻撃ボタンをふたつ同時に押したら投げ技が出るよ」

七海 「コマンドは難しいから、まずは移動レバーをいろいろ動かしながら攻撃ボタン押してたら、なんらかの攻撃ができて、気になるコマンドを覚えてみるとかしてみてね」

 セレスさんはコントローラーを見つめた後、コインを投入する。乱入拒否設定を忘れずに。

セレス 「キャラクターセレクト……動物などもいるんですのね」

七海 「気になるキャラはいる?」

セレス 「この方にしましょうか」

七海 「女性ユーザーに人気のイケメンキャラかー。セレスさんらしいね」

セレス 「ルッキズムは大事ですわ」

七海 「私はステータスと使い易さかなー。でも、推しをつくって一途に極めてみるのもいいと思うよ」

 バトルが始まると、セレスさんは画面とコントローラーを交互に見ながら、一生懸命に手と指を動かす。技の確認をしてるみたい。

七海 (セレスさん、センスありそうだなー)

 そんなことを考えながらニコニコ眺めていた。6戦目で負けてしまった。

セレス 「ま……け……?」

 呟いたセレスさんの声色が空虚で、スゴく怖い。表情も目が、目が怖いっ!! 殺意が! 殺意が!!

七海 「でも、セレスさん、格ゲーのセンス有るよ! バックで距離をとるなんて、初心者はしないよ?」

 私の声が聴こえているのかないのか、セレスさんは無言でコンテニューの小銭を投入する。

七海 「あ」

セレス 「コイツをブチのめすまでは帰れませんわ」

七海 「……」

七海 (ここで勝っても、まだ後4戦あるからなぁ……千円超しそうだったら、さすがに止めよう)

七海 (放っておいたら、筐体が引き出せない貯金箱になっちゃいそうだもんね)

 その後、なんとか6戦目は千円を越す前に超えられたけど、7戦目でやっぱり負けて、投入する手を掴んでストップをかけた。
48 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/27(火) 01:33:16.34 ID:inNpO9Kb0



七海 「今日はどうだったかな?」

 帰り道。負けた怒りが落ち着いたらしいセレスさんに訊ねてみる。

セレス 「そうですわね……とりあえず、格ゲーはまたリベンジしますわ」

 うーん……まだ落ち着いてなかったか。さすがはギャンブラー。ホントの感情は隠してたみたい。

セレス 「ですが、やはり運より実力がモノをいわせるゲームですと、わたくしの才能も形無しのようですわね」

 ふぅ、っと溜息を吐きながらも、これまで謎になっていた問題の答えが見つかったことで、すっきりしたようにも見える。

七海 「検証のお役に立てたようで、なにより」

七海 「それに、一緒に遊べて楽しかったよ」

 クレーンゲームで獲れた、セレスさんと色違いの人形を顔の前でゆらゆら揺らす。

セレス 「その人形以外、わたくしのプレイの見学をしていただけではありませんか」

セレス 「楽しかっただなんて、ご冗談を」

七海 「プレイはしていなくても、見学するだけで充分楽しかったよ」

七海 「ゲームにはそういう良さもあるのです」

 セレスさんは瞳を斜め上に動かして、なにかを思案してから頷く。

セレス 「オッズが絡む賭博の行方を見守るような楽しさでしょうか?」

セレス 「それでしたら、確かに手に汗握るほどの熱と高揚感が生まれても不思議ではありませんわね」

七海 「それは……違う……と思うよ?」

セレス 「でしたら、やっぱり解りませんわ」

 理解できないと肩を竦めてしまうセレスさん。解らなくても、それでいい。時間を共有できたことで、仲良くなれる一歩になるかもしれないもんね。

七海 「気になるゲームでもあったら、また誘ってね」

セレス 「そうですね。いつか麻雀ゲームもやってみたいですし」

七海 「そうだ。今日やった格ゲー、ゲーム本体、ソフトとアケコン貸してあげるから、みっちり練習してリベンジしよう!」

セレス 「ふふふっ。わたくしよりも燃えてませんか?」

七海 「あわよくば沼に……」

セレス 「まぁ、恐ろしいですわ」

 今後、セレスさんとの接点がもっと増えて、ゲーセン仲間になってくれないかなーなんて願いながら、寄宿棟まで帰った。

 
49 : ◆AZbDPlV/MM [saga]:2024/08/27(火) 01:54:40.79 ID:inNpO9Kb0
七セレ?終了!
セレスちゃん、ガンシューティングは腕が疲れるから嫌がりそうだなって。エアホッケーとか、ダンレボとか、体動かす系全般嫌いそう。

百合百合できて満足できたので、ここで終了しようと思います! 安価のご協力ありがとうございました! また>>1のスレを見かけましたら、基本安価スレですので、お時間のあるときにでもご参加くださいませ。


猫星君とペコちゃんのスレまだあるので、進めたいですね。文章がめちゃくちゃ過ぎるので、立て直したいけど、ムダなスレ作るより、あのスレ内でまた修正したヤツを1から張り直そうかなと思ってます。
内容に変更はなし。変になってる文章、誤字の修正とか、数行の加筆と削除くらいです。
1レス分だけ進みましたが、そこに辿り着くまでの文章はまだなんですよね。いつになるやらですが、知っている方がおられましたら、思い出したときに進んでいるか覗いてみてください。

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