【安価コンマ】オリウマ娘と共に Part2

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60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 01:18:38.96 ID:Wpqfjx1Fo
トレーナーに試作品食わせる→感想聞く
上がメインの思考を占めてるのでかなり大胆な事をするパピヨン
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 03:39:39.95 ID:pxztg16Zo
ナカヤマフェスタがこの間賭けに負けたろとシリウスシンボリを捕まえてメイドにする
62 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/16(金) 22:22:36.95 ID:zunHSaWc0
パピヨン「お、に、い、さ〜ん!」

『うわぁ!?な、なんだパピヨンか……』

トレーナー室でぼんやり考え事をしていると、後ろから勢いよくパピヨンが突撃してきた。

パピヨン「ぷぷ、実はお兄さんにメイド喫茶で出すメニューの試作品を食べてほしいんだ〜」

……ああ、そういえばメイド喫茶を感謝祭でやると前に言っていたな。ライムたちもいるし何か問題を起こすとは思わないが……まあ、パピヨンはこういう時ちゃんとやるし大丈夫か。

……大丈夫か?

『試食にならいくらでも付き合うが……ただ変なのは止めてくれよ?』

パピヨン「え〜。変なのってなになに、お兄さんアタシが激辛ロシアンルーレット饅頭とか出すと思ってるの?」

『具体的な名前を出してるじゃないか……』

まあ、あんまりにもやばいのは学園側からストップがかかるだろう。いや、けどトレセン学園だしなぁ……。

パピヨン「さぁさぁ!色々持ってきたからたくさん食べて食べて!」

――――こうしてパピヨンが持ってきた試食品をひたすら食べることになった。基本的には市販品にちょっと手を加えたものだが、妙に手が凝ってるものやクセのある試食品があったり……なんだ、もつ煮って。おいしいけど。

パピヨン「この今川焼……大判焼き?いやまん丸焼き……まあなんでもいいんだけど!これに焼き印ついてるでしょ?実はこれアタシの蹄鉄モチーフなんだ〜」

こうやってちょっとアタシたち要素を付け加えるだけでちょろいファンはすぐにお金投げちゃうよね〜。んー、アタシ商売の才能あるかも?と、ドヤ顔で語るパピヨン。

……そんなに上手くいくものだろうか。
63 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/16(金) 22:29:26.02 ID:zunHSaWc0
『いや、あんまり食レポとかできる人間じゃないが……美味しいよ、ただ全体的にメイド喫茶っぽくはないが』

本当に全部おいしかった。今川焼も、もつ煮も……どうしたことか、メイド喫茶ぽくない。

パピヨン「えっ!ほんとほんと!?んふ、んふふふ!そっかそっか、美味しかったか〜……」

『……?』

美味しい、という言葉を聞いてパピヨンがなんだかとても嬉しそうにそわそわし始めた。尻尾がフリフリ揺れて、ウマ耳がぴょこぴょこ動いていかにもな様子だ。

パピヨン「ぷぷ、ぷぷぷ……えへ。ほら!もっと沢山あるから食べて食べて!お兄さんは貴重な試食係なんだから、沢山感想を言ってアタシたちに貢献して!」

『わ、分かった。分かったから……!』


何かパピヨンがかなり大胆な行動:安価下2まで。
1 【貴方】のほっぺについたクリームをペロリ。
2 自由安価
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 22:39:09.90 ID:Wpqfjx1Fo
1
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 23:38:54.66 ID:pxztg16Zo
1
66 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/16(金) 23:59:18.84 ID:zunHSaWc0
申し訳ないですが今日もこれだけです、やっぱり自由安価はあんまこないですね。

ありがとうございました。お疲れ様でした
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 00:35:45.10 ID:bXQwpzHRo
おつおつー
もつ煮の異質感
いや美味しいならありだけど
68 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/17(土) 23:55:01.42 ID:xc7xqBkZ0
パピヨン「……あ、ぷぷ〜。お兄さんほっぺたにクリームついてるよ〜」

『えっ?ああ、本当だ……ありがとうパピヨン。ティッシュティッシュ……ぁー」

ニヤニヤ笑う彼女に教えられて、ティッシュを探す……が、近くにあるティッシュ箱が空になってしまっていた。新しいティッシュを取りに行くのも、少し距離がある。

パピヨン「ティッシュないじゃんお兄さん。んも、しょうがないな〜」

『ん、悪いけどパピヨン――』

ちょっとティッシュを取りに行ってもらおう。そうお願いしようとした瞬間、パピヨンがグイっと顔を近づけてきて。

パピヨン「んっ……れぇ……」

ペロリ、と。ほっぺたについたクリームを、舐めとった。

『――――へ』

パピヨン「えへ、クリームあま〜い!……あっ、まだちょっと残ってる。んんっ……」

突然の出来事に言葉が出ないし体が固まってしまう。しかしパピヨンはそんな自分のことなど知らず、続けて残ったクリームを掬ってくる。

小さな可愛らしい舌が、ちゅぷちゅぷと頬を撫で。ぺろぺろとクリームの一つも残さないよう丁寧に舌が往復する。

パピヨン「れぇ……んっ、ちゅっ、ちゅぱ。れろぉ……んむっ。ぷはぁ……!ほらお兄さん!クリーム全部食べたから!次の料理次の料理!」

そしてパピヨンは何事もなかったように行為を終えて、ニコニコと次の料理を持ってこようとする。


【貴方】は――。:コンマ直下
1-10 ――ここでしっかり怒っておかないとダメな気がする。
11-75 驚いたけど中学生だし……簡単な注意だけ。
76-90 注意したいけどパピヨンの姿を見て何も言えなくなってしまう。
91-00 ――ドキドキが止まらない。パピヨンの顔が見れない。
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 23:57:21.48 ID:EYH5w1Syo
はい
70 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 00:19:35.07 ID:ZXJNLXRA0
『――――ちょ、ちょっと待ってくれパピヨン』

パピヨン「?」

引き留める。引き留めなければならない、いや、いや――落ち着け。

……そうだ、パピヨンはまだ中学生。普段あんな言動をしているとはいえ去年まで小学生だったまだまだ子供のウマ娘。だったらいきなりあんなことをしても……まあ、普通なのかもしれない。

『その、さっきみたいな……いきなり頬っぺたを舐めるみたいな。そういうことは良くないんだ』

パピヨン「え〜?別に良くない?お兄さんずっとほっぺにクリームつけてるつもり?」

『普通にティッシュを取ってくるだけでよかっただろう?とにかく、こういう舐めるとか……もう他の人にもしないでくれ、もちろん自分にも』

パピヨン「あーはいはい!分かったから!わかったわかった!ほら、だから次の食べて〜!」

頬っぺたを膨らませながら、本当に分かっているのか分からない返事でパピヨンは次の料理を取りに行ってしまった。

……もしかしてライムやシルフィー、マンティにもあんなことを軽率にしているのだろうか。なんだかいきなり怖くなってしまった。いや、けどパピヨンは賢い子だし……うぅん。

パピヨン「……何ずっとうんうん唸ってるんだろ、お腹一杯かな?」

――とりあえずパピヨンが出してくれた試食品は何とか食べきることができた。とんでもない量にだったが……うぷっ。大丈夫だった。

パピヨンのとても嬉しそうな表情を見ると、この苦しさも……問題ない。ただ体重が……うぅ。





今日はこれだけ、お休みです。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 01:53:51.58 ID:xaFdm9FDo
おつ
そういうとこだぞおにーさん、ぎりぎり大人の威厳は保てたが……
あ、パピヨンはそのままでいてこれでもまだ壁は厚いからね
72 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 21:40:31.74 ID:ZXJNLXRA0
シリウス「――おい、どういうことだナカヤマ。なんで私がメイドなんざやらないといけねぇ」

ナカヤマ「この間の賭けに負けたろ?人手なんざいくらあっても良いんだ、どうせ暇なんだから手伝え」

パピヨン「はんたいはんたーい!こんな人メイドカフェのメイドさんにしたら印象悪くなっちゃいまーす!」

なんだかナカヤマ先輩が良い人を知っていると言うから来てみれば……シリウス先輩とか全然メイドじゃない!

パピヨン「こんな口の悪くてファン層がヤバそうな人NG!」

ナカヤマ「……それお前が言うか」

シリウス「はっ――どうやら私はお呼びじゃねぇみたいだ。この子犬もキャンキャン吠えているしな」

ナカヤマ「おおっと逃がさねぇぞ。そのヤバそうなファンを連れて売り上げにでも貢献しようぜ、なぁ?」

ほら、お前としても売り上げが増えるのは嬉しいだろ?と、ナカヤマ先輩が言うけれど――むむむむむ。むむむむむ……。

パピヨン「……まあ賭けに負けた人だし!変なことはしないか!シリウス先輩もアタシの手となり脚となりテキパキ働いてね!」

シリウス「はぁ!?おい、こらなんでそんないきなり……!この子犬、ドバイ勝ってから図太くなってねぇか。前はもっと不安定な感じだったろ」

ナカヤマ「おいおい知らねぇのか?だからこいつはおもしれーんだよ。なんもかんもメンタルが釣り合ってねぇ、いつでも壊れそうな状態で走ってた奴だぜ?」

パピヨン「なんか滅茶苦茶ディスられてる気がするんですけど」

とにかく先輩が新しいメイドさんになった!まあ、ぶっちゃけあんま好きじゃないけど……それはそれとして人は来そう!

賭けに負けたらしいし、ナカヤマ先輩とアタシの言うことに従う手足となれぇい。ぷははははは!
73 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 22:03:33.71 ID:ZXJNLXRA0
――――――――――――――――

――――――――

――――

――

ファン感謝祭当日。アタシたちのメイド喫茶はというと――。

メイド喫茶の繁盛具合:コンマ直下

コンマが高いほど繁盛繁盛。

コンマ補正
ドバイゴールデンシャヒーン優勝+35
ライムとシルフィー+20
ナカヤマ先輩とシリウス先輩+25
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:05:44.88 ID:xaFdm9FDo
バチバチ盛られてて芝3200
75 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 22:39:24.63 ID:ZXJNLXRA0
パピヨン「え〜?ご主人様もお嬢様もアタシ目当てでメイド喫茶なんて来ちゃったの〜!?ぷぷぷ、よっぽどヒマなのかな〜?しかもアタシに萌え萌え〜って魔法かけてほしいんだ?え〜キモ〜い!」

シリウス「おいおい、キャーキャー言ってないで早く注文しな。今なら特別に……この私からの奉仕を受けれるんだぞ?この時間、無駄にしたくないだろ?」

ライム「はい、こちらドリンクとまん丸焼き――あ!もしかしてこの間私のレースを見てくれた方ですか!?はい!レース前から最前列で熱心に応援してくれてましたよね!ふふ、嬉しいです!はい、ありがとうございます!今日はたくさん楽しんでくださいね!」

――――人が入る、人が入る。面白いくらいに人が入る。

最初はドバイゴールデンシャヒーンで優勝したパピヨンを一目見ようと来る野次馬のような人ばかりだったが――この口コミがどんどん広まり。まだ午前中だというのにもう人で教室が埋まっていた。

曰く、とても可愛く罵ってくれるだとか。曰く、客のはずなのに子犬になっていただとか。曰く、どんなファンでもちゃんと覚えてくれているだとか――。

シルフィー「お、お待たせしました!こ、こちらもつ煮……ひゃぁ!ご、ごめんなさい!あ、熱い汁がかかっちゃいましたか!?す、すぐに拭かせてもらいます!ご……ご主人様!」

ナカヤマ「ふっ……ほら私の勝ちだ。ご主人様はメイドの私に負けた――罰として、ほら。このドリンクを飲みな」

びっくりするくらい小動物みたいなメイドさんがいるとか、ゲームの罰として大量にドリンクを飲まされるが勝つとめちゃくちゃファンサしながらチェキを取ってくれるとか。

噂が噂を呼び、人が人を招き。どんどんどんどんメイド喫茶に人が足を運び――結果として。このメイド喫茶は大成功だった!

パピヨン「もえもえ〜……きゅん!ぷっ、はは、あはは!バカみた〜い!え、ご主人様〜、そんなに嬉しいの?うわ、バカにされて喜んじゃうとか、人としてどうかと思うな〜……けど、アタシはそんなご主人様もお嬢様も〜……好きだよ。なーんて!」
76 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 22:53:15.78 ID:ZXJNLXRA0
『……だいぶ繁盛してるじゃないか』

パピヨン「あ、お兄さんじゃん。どしたのどしたの、担当ウマ娘がしっかりご奉仕してるかの確認?」

時間ができたのでメイド喫茶に顔を見せると、かなりのファンがそのメイド喫茶でご奉仕を受けていた。

『……まあ、そんなところだ』

パピヨンがちゃんとファンを相手に対応できているか、何か問題を起こしていないか、変な輩がいないかの確認だったが……雰囲気的に大丈夫そうだな。これは。

ライム「パピヨンさんのトレーナーさん!お疲れ様です!」

『やあ、お疲れ様ライム』

ライム「パピヨンさんなら大丈夫ですよ!私も心配だったんですけど、ちゃんと接客も……できてるかわかんないですけど。皆さん喜んでいますから!」

『ちょっと不安になるな、なんだか』

パピヨン「え〜?大丈夫だって、ほらほら。アタシにバカにされて喜ぶような人たちばーっかりなんだから、アタシがどんな接客しようと平気平気!」

そういってぷぷぷと笑うパピヨン。担当ウマ娘がそういうのならトレーナーとして信じてやりたいが……うーん。

パピヨン「ほらほら、席空いたから座って座ってお兄さん――じゃないや、ご主人様〜?ねぇ、アタシメニュー表の上から下まで全部くださいって言ってほしいな〜?」

『いやいやいやいや』

勘弁してくれ。
77 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 23:07:44.55 ID:ZXJNLXRA0
パピヨン「ご主人様〜!こちらがまん丸焼きで〜す!」

とりあえず一番食べやすそうなものを頼む。蹄鉄のマークが焼き印されたまん丸焼き、今日初めてメニュー表を見て気が付いたが。しっかりメイドのウマ娘ごとにまん丸焼きが違うんだな。

パピヨン「は〜い、じゃあ美味しくなる魔法かけちゃいま〜す!美味しくな〜……れ!はい美味しくなったなった〜!」

『なんか雑じゃないか』

パピヨン「一生懸命やってるんですけど。は〜!このご主人様酷い!アタシ悲しくて泣いちゃうかも!」

なんだか一日メイドになったせいか変なモードに入ってるな、なんて考えながらまん丸焼きを食べる……うん、気持ち試食品で食べた時よりも、美味しい気がする。

パピヨン「ぷぷ……ねえ、実はこのまん丸焼きが一番売れてるんだよ?好きなウマ娘の奴を買ってさ、蹄鉄のモチーフとかぶっちゃけ別の人のでも分かんないくせに、ありがたがって美味しいそうに食べてるの」

ほんっと、ファンの人たちってよわよわだよね〜。推してる気分になれれば何でもいいんでしょ。なんて、鼻で笑うように言ってのけるパピヨン。

…………今日この日までずっと担当トレーナーだったから分かる。パピヨンが、とても嬉しそうにしていることを。

尻尾や耳には表れていない、けど……表情や言葉の雰囲気で。ファンの皆さんが買ってくれて、好きでいてくれていることが分かるのが……嬉しいんだ。

『……そうだな』

パピヨン「あ、ちょっとお兄さん!なにその笑顔!キモいんだけど!はー、ファンの中でも一番キモイ!きっといつかメイドさんにお触りして警察の人に連れていかれるよね!」

『なんてことを言うんだキミは』

――パピヨンのファンもだいぶ増えた。ドバイに勝つ前から、その走る姿勢が評価されて――着実にシルヴァーパピヨンというウマ娘のことが知られてきている。

生意気で我儘なメスガキウマ娘。人を煽るが、レースには真摯で真面目ひたむきで――とてもファン想い。これが古参ファンから伝えられてきているパピヨン評だ。
78 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 23:11:53.85 ID:ZXJNLXRA0
パピヨン「ほらほら、食べたならさっさと出て行って。他のお客様の邪魔になるから」

『はいはい、美味しかったよパピヨン。午後も頑張ってくれよ』

パピヨン「ん、たっくさん大切なファンの皆さんにもえもえ〜ってしてあげて、お金をしっかり稼いじゃうよ!」

……パピヨンのファンの場合、こういう態度が勝手にファンサになる場合があるのが恐ろしいな。

『怪我とかには気を付けるんだぞ、特に包丁や火を使った料理は細心の注意を――』

パピヨン「ほんっとうにキモい!ほら、でてけでてけ!ロリコン!親面すんなー!」

……メイド喫茶から追い出されてしまった。
79 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 23:22:07.90 ID:ZXJNLXRA0
パピヨン「は〜……疲れた」

正午の一番忙しそうな時期を乗り越えて、少し人が少なくなってきた。ここから午後だけど、午後からは結構デカいイベントが色んなところでやるしそっちに人がいっちゃうから、休憩タイムかな?

ナカヤマ「おう、お疲れパピヨン」

パピヨン「あ、ドリンク代荒稼ぎのナカヤマ先輩!」

ナカヤマ「ふっ……ご主人様が私とのチェキを求めてギラつかせた目で勝負をしてくるからな、こっちもヒリついたさ」

おー……なんだかとても様になっていたから思わず拍手しちゃった。カッコいい気がする!

ナカヤマ「お前もだいぶやってただろ、だから一旦休憩しちまえよ。それともなんだ?お嬢様としてちょっとご奉仕されるか?」

パピヨン「え〜?ん、どーしよーかなぁ」

悩む、悩む。休憩どうしようかなぁ……。


休憩、どうしよう:安価直下
1 じゃあお言葉に甘えてお嬢様に
2 ちょっと感謝祭見ていこうかな
3 自由安価
80 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/18(日) 23:37:11.20 ID:ZXJNLXRA0
今日はこれで終わりです、お疲れさまでしたおやすみなさい。

安価は下でお願いします。
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 00:14:11.27 ID:uusRVcd2o
2

おつです
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 19:02:16.89 ID:V1sGWcPTO
このスレエッチなのダメなんですか?
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 23:56:02.33 ID:DcXEF2tdO
スレってより板じゃね?
R板じゃないからダメやろ

あと(オリ物だから既存キャラに抵触しなきゃセーフだろうけど)イメ損表現はウマ娘的に規約違反だし
84 : ◆b0/EDFEyC136 [sage]:2024/08/20(火) 13:18:47.41 ID:6jRbBr1R0
まあオリキャラなんで原作キャラにまで被害が及ばなかったら良いんすかねって気持ちはあります。でもまあキスとか……混浴とか、その辺までですね。この板でできるのは。
エッチなのオッケ―だったらパピヨンがもっと色々やってたと思います。なんで、ガッツリエッチはあんま期待しないでください。
85 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/20(火) 23:49:32.50 ID:6jRbBr1R0
パピヨン「せっかくだし色々見ていこうかな」

カフェとか演劇とかアトラクションとか、それこそ特別なレースとか。トレセン学園の規模だけあって感謝祭での出し物は様々ある。

お兄さんと一緒に――ってのも考えたけど、なんとなく今は一人で見て回りたい。うん、そんな気分かも。

それにお兄さんがアタシみたいなかわいい子と一緒にいたらロリコンの変質者として捕まっちゃうかもだし。

パピヨン「あ、というかメイド服のまま来ちゃった」

着替えておけばよかった……あーいや。これで自撮りでもしてウマッターに上げてお店の宣伝しちゃおう!まあ午後からくるかは分かんなけど。まあ、メイド服のアタシなんて貴重だし?おすそ分けおすそ分け。

パピヨン「いえーい!」

さてさて、どうしようかな〜。


ファン感謝祭、パピヨンは:安価直下
1 パピヨンのファンと遭遇
2 レースだレースだ
3 自由安価



これだけです。おやすみなさい。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/20(火) 23:51:20.24 ID:QXGRaUzwo
これは1で喜べファン!
おつ(安価は1)
87 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/21(水) 10:53:17.72 ID:f6NnTYQDO
おはようございます、ちょっと安価します

ファンはどんな人:安価直下

1 一般ファン男性
2 一般ファン女性
3 パピヨンに憧れてる小さなウマ娘
4 その他(自由)
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 12:06:58.21 ID:7t4qNQbJO
3
89 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/23(金) 00:04:52.53 ID:ukTM5/150
「あ、あの!もしかして……シ、シルヴァーパピヨンさんですか!?」

パピヨン「ん〜……?」

ぷらぷら歩いていると突然後ろから声を掛けられる。なんだなんだと振り返ってみるとそこにいたのは……ちっちゃなウマ娘だった。

え、なになに?かわいい〜!

ファンウマ娘「わ、私!ずっとパピヨンさんに憧れていて……!その、だから……!」

パピヨン「落ち着いて落ち着いて、アタシは逃げないからゆっくり、ね?」

ファンウマ娘「は、はい!ご、ごめんなさい……私、地元のレースクラブに通っているんですけど、周りの子はみんな体が大きくて足も速くて……ちょっと自信なくしていたんですけど、そんなときパピヨンさんに出会ったんです!」

――小さな体で、体の大きなウマ娘も近づけない速さで前を走る姿が、私にはとっても輝いて見えて……!わ、私、だからパピヨンさんみたいな強いウマ娘になりたいんです……!

パピヨン「――――」

ファンウマ娘「ぱ、パピヨンさん……?」

パピヨン「えっ。あ、ごめんごめん。ちょっとね」

――アタシに憧れて、アタシの走りを見てファンになったウマ娘――もちろん居ることは知っているよ。ファンレターとかもたまに届くし……けど、そっか。そっかぁ……。

……こんなに目を輝かせた小さなウマ娘ちゃんの憧れになるようなウマ娘に、アタシもなれたんだ……。

パピヨン「……ねえ、君の名前は?」

ファンウマ娘「○○!○○って言います!」

パピヨン「そっか、○○ちゃんか〜……」

…………どうしよ、滅茶苦茶嬉しいしこの子が可愛くて顔がにやけちゃいそう。

何かしてあげたほうがいいよね、ファンサ大事だってお兄さんも言ってたし……えっと。
90 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/23(金) 00:06:41.99 ID:ukTM5/150
ファンのウマ娘ちゃんになにかファンサ:安価直下
1 サインしたげる
2 一緒にチェキ撮ろう
3 尻尾の手入れしてあげちゃう
4 自由安価




今日はこれで終わりです、おやすみなさい。
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 00:09:01.98 ID:eRWsPKvto
3

おつ
ダート短距離とかいう適性も脳焼かれた後輩ウマ娘を生みそうな要素
92 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/23(金) 00:49:02.90 ID:ukTM5/15o
パピヨンの走りに脳を焼かれた人間やウマ娘が多分ぞろぞろ出てくる
ギャンブルみたいな人気と走りの子なので
93 : ◆b0/EDFEyC136 [sage]:2024/08/23(金) 23:34:31.71 ID:ukTM5/150
パピヨン「……よし!ちょっと待っててね、すぐ戻ってくるから」

ファンウマ娘「?は、はい」

――アタシが人に胸張って誇れること、それでウマ娘の子にやってあげられることと言ったらこれしかないよね。

ええっと、あの子の尻尾だと何がいいかな。しっとりしたやつよりサラっとしたやつで軽く整えてあげたほうが……あーでも、匂いとかその辺を気にした方が普段使いとか――。

――

――――

――――――――

――――――――――――――――
94 : ◆b0/EDFEyC136 [sage]:2024/08/23(金) 23:36:19.94 ID:ukTM5/150
ファンウマ娘「あ、あの……パ、パピヨンさん」

パピヨン「○○ちゃん大丈夫?痛くない?くすぐったくない?」

ファンウマ娘「は、はい。むしろ……んっ。気持ちいいんですけど……」

流石ファン感謝祭、そこらの教室でお湯が使えるよう準備されている。そんなわけでちょーっとお願いしてお湯を使わせてもらう。

○○ちゃんの尻尾を付け根からしっかりお湯で濡らして、特性のシャンプーとリンス、コンディショナーでわしゃわしゃと洗ってあげる。

――とても毛の質がいい。艶もあってこれはしっかりと手入れをしてあげたらすっごい綺麗な尻尾になる。そういう確信があるから、なんだかやる気が出てくるかも。

それにせっかくアタシが憧れだというウマ娘ちゃんだし、おもてなしくらいしてあげないとね。

パピヨン「わしゃわしゃ、わしゃしゃしゃ〜」

ファンウマ娘「……ふふ、パピヨンさん。声出ちゃってますよ」

パピヨン「良いでしょ?ほら、こういう擬音とかオノマトペとか、言うの楽しいし」

言うのも楽しいし、言われるのも気持ちいい。ぷぷぷ、良い言葉だよね〜。

……しっかりとお湯で濡らしたのを確認して、ドライヤーで乾かす。これもしっかりと乾かさないと、あとでちょっと出来が変になっちゃう。

ファンウマ娘「んっ……きもち……」

パピヨン「あ、○○ちゃんドライヤー好き?」

実は尻尾の付け根のところとかちゃんと乾かすの難しかったりするし、不思議な感じがして気持ちがいいかも。じゃあせっかくならと、念入りにやってあげる。

95 : ◆b0/EDFEyC136 [sage]:2024/08/23(金) 23:37:04.85 ID:ukTM5/150
尻尾専用のオイルをしっかりと手になじませて、尻尾にゆっくりと付けていく。尻尾の毛並みに逆らわないように、撫でるようにスーッと丁寧に丁寧に。

……うん、やっぱりこの子毛並みいいなぁ。ちょっとやっただけでもうつやつやだし。

パピヨン「……尻尾ってさ、アタシたちウマ娘にとって大事なものでしょ?ちょっと手入れが不十分だとなんかモヤモヤして、その日ずっと違和感を感じちゃう」

それは日常生活でもレース中でも変わらない、だからある程度の手入れはできておく必要があるの。

ファンウマ娘「…………」

パピヨン「それに、尻尾の手入れができてると気分良いでしょ?尻尾が揺れて、ちょっと好きな匂いがして……だからアタシはオイルの匂いとかはちゃんと自分が好きな奴にした方がいいと思うんだよね」

ファンウマ娘「……尻尾の手入れが好きなんですね。私、その全然意識したことがなかったんですけど……」

パピヨン「うん。大好き、だって気持ちよく手入れ出来てつやっつやの綺麗な尻尾にできたら……ちょっと嬉しいし気持ちいいし。○○ちゃんもちょっと意識してみたら?」

道具とかオイルの買い方はアタシが全部教えて上げちゃうし。あ、じゃあ連絡先も交換しないとか。

ファンウマ娘「へっ!?れ、連絡先ですか!?」

パピヨン「あれ〜?もしかして憧れのアタシの連絡先は恐れ多い感じ?ぷぷぷ、そんなに遠慮しなくていいのに……じゃ、あとでLANE交換しようね」

――よし、手入れ完璧!これ以上は時間がかかっちゃうし、場所的にも他の人の迷惑になっちゃうかも。

パピヨン「はい終わり!どう?変な感じしない?」

ファンウマ娘「あ、ありがとうございます!え、えっとその……」

尻尾を軽く振って確認、うん、うん……反応も問題なさそうかな。匂いの好みは分からないけど、多分大丈夫そう?

パピヨン「じゃあ、はいこれがアタシのLANE!気になることがあったら何でも相談してね!」

ファンウマ娘「ほ、本当に良いんですか?そ、その……アタシ、トレセン学園に来れるかもわからないのに……」

96 : ◆b0/EDFEyC136 [sage]:2024/08/23(金) 23:38:13.38 ID:ukTM5/150
パピヨン「なに?そんなことで悩んでるの?」

ファンウマ娘「そ、そんなことって……!わ、私!もう全然勝てなくて、実技試験も受かるかどうか……!」

――分かるよその気持ち。全然勝てなくて、何やっても一着になれなくて、不安で不安で夜も眠れなくて苦しくなる。その、気持ち。

だからこそ、アタシが言えるのは――。

パピヨン「無責任かもしれないけどさ、○○ちゃん――――楽しんで走る、気持ちよく走るってのが、結局一番強く走れると思うよ」

――どうすれば楽しく走れるか、どうすれば気持ちよく一着でゴールできるか。それを突き詰めて突き詰めて、色んな人に相談して、考えて――そうした結果、最高のゴールが得られる。

パピヨン「なんだか尻尾の手入れと似てるよね?なーんて、無理やりこじつけちゃったりしちゃって」

ファンウマ娘「……パ、パピヨンさん」

パピヨン「ねえ、アタシに憧れてるんでしょ?誰も近づけないくらい早いアタシの姿が好きなんでしょ?だったら――それができたら滅茶苦茶気持ちいいよね」

ファンウマ娘「……はい、はい!わ、私……ずっと走るのが好きで、でも最近は好きの気持ちも忘れちゃってて……!もっと、もっと走るのが好きになって楽しくなれれば!私も!」

パピヨン「――うん。きっとそれが一番近道だよ」

――――そして、アタシは○○ちゃんと別れた。LANEの連絡先を交換して、いつか尻尾の手入れ道具を見に行こうねって約束もして。

――正直あんな言葉で、あの子がどうなるかわかんないけど。けど……きっと前よりほんのちょっとでも、走るのが楽しいって気持ちを忘れないでいてくれると嬉しいな。
97 : ◆b0/EDFEyC136 [sage]:2024/08/23(金) 23:42:44.33 ID:ukTM5/150
ファン感謝祭はまだまだ――:安価直下
1 追加イベント(自由安価)
2 ファン感謝祭終了!





これだけです。お疲れさまでした、おやすみなさい。

ジェンティルドンナ実装とてもうれしいです。とても好きなので。
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 23:45:43.01 ID:UQDJSWUfo
メイドカフェに戻るとゴルシが乱入していた
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 23:54:40.79 ID:wgVuxR/Wo
ドンナ来たねぇ!
ゴルシ草
パピヨン、ちゃんと先輩、しかもいい先輩できるじゃないか
トレーナーも泣いて喜びそう
100 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/24(土) 18:04:26.69 ID:2DApn2wQ0
「は〜い。ご主人様専属メイドの、シルヴァーパピヨンで〜す❤お兄さん……じゃなかった、ご主人様のことた〜っぷりと、ご奉仕させていただきま〜す❤」

「…………え、そういうのは良くない?ぷぷぷ、ご主人様もしかしてエッチなこと考えてる?アタシは日々のお仕事で疲れたご主人様の体をたーっぷり癒してあげたかっただけのに……ご主人様はロリコンのどうしようもない変態さんだから、すぐそっち方面で物事を考えちゃう〜。きっも〜い!」

「……ぷぷっ。冗談だって冗談〜!ほら、ただお耳掃除したいだけだから、前みたいにアタシのお膝にごろーんってして、ごろーんって」

「おっ、今回は無駄な抵抗しないね?さすがに学んだ?アタシのお願いは断れないって?」

「うわ、ひっどーい!さっさと終わらせた方が早く済むからって!そりゃそうだけどさ、お兄さん。そういうこと言うの女心分かってない感じするから気を付けたほうがいいよ?」

「はあ、これだとずっと結婚もできない彼女もできないままだろうね〜……んじゃ。ちゃちゃっとお耳掃除しちゃうね〜」

「…………もし触りたかったら、触ってもいいよ?アタシのムチムチの太もも……❤さわさわ、なでなで〜って、担当ウマ娘の大事な脚を痴漢みたいに……あっ!こら、嘘だって!分かってる!分かってるよ!お兄さんがそんなことしないって!」

「は〜……別に触ってもいいのに。ん!何でもない!変態のむっつりお兄さんには実際に行動する勇気なんてないもんね!」
101 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/24(土) 18:04:55.64 ID:2DApn2wQ0
「――ぬり、ぬり、ぬりぬりぬり……耳たぶをむにむにむに〜」

「お耳マッサージしながらちょっと見てるけど、やっぱり暫くやってなかったから汚いね〜お耳。たまには自分で掃除とかしたら?」

「あれ、アタシそんなこと言ったっけ?自分で耳掃除しないで〜って……ぷぷ。ごめんお兄さん、全然覚えてないや」

「……でも、そんな約束覚えてて今の今まで守ってくれてたんだ……お兄さん。なんというか真面目だね〜!別にアタシ分かんないのに」

「…………いや、まあ。そりゃ沢山汚れてた方がアタシが耳かきするとき楽しいけど?それでもさ……んっ。不意打ちのお耳ぎゅぅうう〜」

「ぷぷ、お兄さんキモい声出してる……❤そろそろお耳をカリカリしてほしくなった?」

「うんうん、して欲しいんだ〜❤じゃあ……"大好きなパピヨンさんにムズムズするよわっちぃお耳をほじほじしてほしいですお願いします"…って、おねだり出来たらお耳掃除してあげようかな〜」

「ほらほら、言わないとしてあげないよ?や〜ん、アタシ忙しいからな〜!このまま放置してどっか行っちゃおうかな?」

「…………❤❤❤」

「お兄さん本当に言っちゃうんだ……きっも……❤ん、じゃあ合格!じゃあ、お兄さんのお耳気持ちよくしてあげるね?」

「取り出すのは匠の耳かき。前にお兄さんに使ってあげたやつとおんなじやつ、これでお兄さんのよわよわな部分を優しく丁寧にイジめてあげるねから、覚悟してね?

102 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/24(土) 18:05:34.74 ID:2DApn2wQ0
「かりかり、かりかりかり……かき、かき、かき……かりかりかりかりかり」

「うっわぁ〜キモい顔。お兄さんそんなに気持ちいんだ?やっぱお兄さんのお耳はよわよわだね〜」

「すり、すり、がさごそがさごそ……すっ、すっ、すーっ……」

「……あーあ、そんなに好きだったら……さ。あ、アタシが……ま、毎日、やってあげてもいいけど?」

「…………えっ。いや、まあ毎日やるのはお耳に良くないけど……そ、そうだけどさ?……ぅ、ぅ〜……!」

「ほんっとキモい。お兄さんもう喋らないで。キモい声だけ出してて」

「別に怒ってないけど、ほらご主人様〜?メイドさんがお耳掃除してるので動かないでジーっとしててくださいね〜?」

「かり、かり、すり、すり……かき、かき。かきかきかきかき……」

「はい、じゃあ次梵天ね。ふわふわでお兄さんのお耳蹂躙しちゃう」

「は〜い、ふわふわふわ〜。ふわふわ、ふわふわふわ。ふわふわふわ〜……くるくる、ずぽずぽ、くるくるくる〜……」

「――――ふーっ……❤」

「ぷっ。ぷはは!変な声出してる〜!お耳掃除と言ったらやっぱこれだよね〜」

「はい、じゃあ反対側ね。こっち向いて、こっち」

――

――――

――――――――

――――――――――――――――

103 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/24(土) 18:06:58.79 ID:2DApn2wQ0
「――――もう寝た?お兄さん?」

「……うん、起きない。ぷぷぷ、アタシの大事な脚の上でスヤスヤ眠ってる……❤お兄さん本当にお耳弱いんだ」

「あーあ。でも、ちょっと嬉しいし可愛いかも……❤えいえい、うりうりうり〜」

「…………」

「…………お兄さんがアタシを選んでくれたら、ずーっとこの太もも枕使わせてあげるのに。耳かきだって……毎日やってあげるのに」

「……っ!?あ、アタシ今なんて言った!?う、うわ、ないない!ないわ〜……ま、まあでも。お兄さんモテないし?かわいそうだったら、アタシが拾ってあげる……みたいな?アタシやっさし〜」

「…………はあ、お兄さんどんなのがタイプなんだろ。おっぱいもふともももデカいのに……身長?」

「……もっと押し付けたり、ちょっとハプニング装ってみたり……いや、でも、嫌われたら……」

「ほんっと、なんでこんな気持ちになってるんだろ。お兄さんのせいだよ全部……」

「ん――おやすみなさいお兄さん。アタシ、お兄さんが寝てる時にしか……こんなことできないけど。でもずっと、大好きだよ……❤」

「…………ちゅっ❤んっ……んぇ……❤ちゅっ、ちゅぅ……れろ……❤」

「…………えへへ❤」
104 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/24(土) 18:10:24.57 ID:2DApn2wQ0
こんばんは、いきなりですが来週末までできるかわかんない状況のため連絡です。せっかくの土日なのにごめんなさい。

お詫びと言ってはあれですけど、ドバイ前くらいに個人的に書いてお蔵入りになったやつ、供養であげておきます。なんでお蔵入りになったかは察してください。でもハートマークは好きなので沢山付けたいです。

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/24(土) 22:54:32.75 ID:oaJoK6+Ko
おつ
完全にそういうお店じゃねーか!通います!!

……これ、色々うまくいかなかったバッドルートの末路と想像すると…その…下品なんですが最高ですね…(最低の思考)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/24(土) 23:10:18.16 ID:DR7gUfrE0
耳かき大好きありがとう!!!
107 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/25(日) 00:00:49.67 ID:sLBi6UFxo
パピヨンのバッドエンドは泥沼共依存自分不信レース嫌い退学同棲エンドなんじゃないかな……

お兄さんもトレーナー辞めてる
108 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/25(日) 00:07:24.11 ID:sLBi6UFxo
耳かきは大好きなので別のウマ娘になっても定期的にやりたいですね
別のウマ娘をやるかは未定ですけど
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/26(月) 18:28:50.23 ID:DZ72Mcs8O

パピヨンでR15くらいのシチュやりたいの隠せてませんよ!
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/08/26(月) 23:01:59.08 ID:bz8ts+Wuo
なんでこんなにパピヨンに邪な感情を向ける人が多いんだ
ロリ巨乳で太ももムチムチでちょっとトレラブで素直になれないメスガキなだけなのに
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/27(火) 23:13:12.71 ID:nlSnDCNIO
>>105
パピヨンに膝枕耳かきして貰いながら小馬鹿にされてちょっとエッチなことになるお店!引退後はこれでガッポガポ!
112 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/30(金) 00:05:25.78 ID:5iF4gO9o0
休憩を終え、アタシはメイド喫茶に戻ると――。

ゴルシ「――おかえりなさいませお嬢様。ご注文はビーフorチキン?ケンタッキー?」

パピヨン「うわでた」

うわでた。こう思わないでなんと思えばいいか、今のアタシには分からない。

パピヨン「ケンタなんてウチのメニューにないんですけど。ウーマーイーツはあちらへどうぞ〜」

ゴルシ「いえいえお嬢様。私様デキる広報担当ですのでその辺も抜かりなくご用意がございます、さささこちらへ」

流れるまま席へ移動され、着席。……というかマジでなんでいるの。メイド服滅茶苦茶似合ってるし、なんか雰囲気もそれっぽいし。

ライム「はーいケンタッキーです!あ、パピヨンさん!休憩終わりですか?」

パピヨン「うわぁあああああああ!!!!」

ラ、ライム!?ライムがなんか適応してる!?怖い怖い!ライムはそんなんじゃないと思ってたのに!

パピヨン「ら、ライム!?ど、どうしてあんなのなんかと……!」

ライム「……?あ、もしかしてゴールドシップさんですか?あの人最初は驚いてしまいましたけど、とてもよく手伝ってくれて大助かりです!」

パピヨン「ライム……?」

ゴルシ「ええ、そうですよお嬢様。私様とライムさんはマブでズットモの関係ですから」

ライム「ふふっ、ちょっとゴールドシップさん!そんな、恥ずかしいですよ」

パピヨン「……っ!??!!?!?!」

な、なんでそんな仲良い感じなの!?ゴルシ滅茶苦茶馴染んでるし、ライムも全然気にしてないし……え、えっ?

……む、ムカつく!なんかムカつく!……ライムもそんな奴と嬉しそうにするな!多分めんどくさいことになるよ!


なんかムカつく!:安価直下
1 ライムを自分の方に引っ張り寄せる。
2 ナカヤマ先輩とシリウス先輩にヘルプミー。
3 …………拗ねる。
4 自由安価
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/30(金) 00:44:24.82 ID:D6IGHoeAo
1
114 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/08/30(金) 01:01:13.49 ID:5iF4gO9o0
これだけです、おやすみなさい。
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/30(金) 01:09:44.99 ID:D6IGHoeAo
おつ
嫉妬りしていくー
116 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/03(火) 01:58:54.37 ID:PuKvqxQL0
ライム「――きゃっ!ちょ、パピヨンさん……!?」

パピヨン「ゴールドシップ先輩。ライムはそういうハチャメチャで何でもありみたいな空気似合わないんで、止めてもらえますか?」

――ライムの腕をグイっと引っ張ってこっちに引き寄せる。

ゴルシ「ほほほ、しかしライムさんもとても楽しそうにしてましてよ?」

パピヨン「うるさい!んなことないから!ほら、あっち行ってあっち!というか呼んでないのに勝手にメイド服着るな!」

そもそも人数分しか用意してないのにどっから着てきた!

ゴルシ「ナンバーワンメイドのゴルシ様を放棄するとはいい度胸よ!その選択を後悔しないことだなメイド長!それじゃあ次の職場がアタシを待つ!次は太平洋の上で会おうぜ!」

海の上でもご奉仕じゃい!とかなんとか言い残して、その人は消えていった。すたこらさっさとそんな音が聞こえてくるみたいな感じで。

ライム「…………あの、パピヨンさん」

パピヨン「良いライム?あのよく分かんない白いのはライムが関わっちゃいけないタイプの人だから。ナカヤマ先輩とかはまあ…………ギリギリオッケーだったけど、あの人はだめ」

あんなのとずっと一緒にいたらライムがおかしくなっちゃう。そうそう、アタシのライバルがヘンテコ属性持ちになったらアタシ悲しいから、すんごく。

ライム「わかりましたから、その……腕を放してもらえませんか。あと足に絡んでる尻尾……」

パピヨン「…………」

ライム「ぱ、パピヨンさん!?」

ふーんだ。メイドならメイドらしくアタシの近くに居てよねーだ。
117 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/03(火) 02:02:35.67 ID:PuKvqxQL0
ファン感謝祭終了!ちょっと出来てなかったので進めていきます。

お疲れさまでした。次、次走決めです。
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/03(火) 07:33:03.04 ID:sAZtZs11o
おつ!
お客(眼福眼福…!)
119 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/04(水) 01:28:11.07 ID:zVWhB3dV0
パピヨン「――――あ"〜……疲れた!お兄さんマッサージ!あとジュース!」

『はいはい』

ドバイゴールデンシャヒーンを越え、ファン感謝祭を終えて。【貴方】の担当ウマ娘、シルヴァーパピヨンにしばしの休養がもたらされた――かのように思えたが、現実はそう甘くはなかった。

日本からドバイへ渡り、そしてその地で名誉あるG1レースに勝利したウマ娘となれば当然取材の依頼が舞い込んでくる。

取材、取材、テレビ出演、写真撮影――今までとは比べ物にならないくらいのメディア露出に、パピヨンも【貴方】も疲れていた。

パピヨン「今までぜんっぜん見向きもしなかったくせにいきなりなにこれ!もーやだ!疲れた疲れた!」

『こら、暴れないでくれパピヨン。肩揉みにくいから』

別に今までも取材を受けたことがなかったわけではない、ただ一回取材を受けるとなぜだか次の取材依頼がめっきり来なくなるのだ。【貴方】はその事実に何とも言えず苦笑いをするだけだった。

インタビュアーを煽り、記者を煽り、ファンや観客にはぷーくすくすと嘲笑して。そんな態度を続けていたら取材が来なくなったわけだが――流石に今回のG1勝利はそれを無視してでも取材がしたくなる出来事だったんだろう。

パピヨン「ぶー……お兄さん尻尾手入れ!うんっと丁寧にやって!」

『はいはい』

手慣れた手つきで道具を取り出して、パピヨンの尻尾を手入れしていく。オイルを手になじませて、ふわりと良い匂いをトレーナー室に漂わせる。

ぴこぴこ、とパピヨンのウマ耳が動く。

パピヨン「……お兄さんほんと上手になったよね、アタシほどじゃないけど」

『ずっとキミの担当やってるからな。上手にもなるよ』

パピヨン「んま、でもまだまだ70点てところだね〜……ぷぷ、早くアタシから100点満点取れるように頑張ってね、お兄さん?」
120 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/04(水) 01:29:10.56 ID:zVWhB3dV0
『――それじゃ、次のレースの話をしようか。パピヨン』

パピヨン「ん、オッケーお兄さん!」

尻尾の手入れを終えると、パピヨンが尻尾の感覚を確かめるために何回かゆらゆら動かしている。様子を見るに今回はだいぶ良い出来だったようだ。【貴方】はパピヨンのそんな様子を見ると心の中で小さくガッツポーズをする。


『パピヨンが出れるレースといえば7月のプロキオンステークス、8月のエルムステークス、クラスターカップ……あと9月のさざんかテレビ杯』

パピヨン「エルムステークスは去年も出なかったっけ?連覇か〜……良い響きかも」

『日本のダートの感覚を思い出すためにレースを一度挟んだ方が良いと考えてはいるが――10月の南部杯に出走してみるのもありかもしれないな』

盛岡で開催されるG1レース、マイルチャンピオンシップ南部杯……ドバイから日本に戻って最初のレースに選ぶにしては最高の規模だ。

『自分としては短距離で感覚を慣らした方が良いとは思うが――けど、一番はパピヨンがどうしたいか、だ』

今までだってトレーナーの【貴方】がレースを決めることはあった。しかし一番の優先順位は――パピヨンが何に出たいかどうかだ。

彼女の我儘に答えてこそ、【貴方】はシルヴァーパピヨンのトレーナーとしての役割があると、そう考える。

パピヨン「ん、どうしよっかなぁ――」

ニンジンジュースを飲みながらパピヨンはソファに腰を掛けて考える。短距離に出るかマイルに出るか、また札幌に行って連覇を狙うか、それとも盛岡に行くか……。

パピヨン「アタシが出るからにはもうアタシの勝ちは決まってるけど――うぅんと」


次のレースは――:安価直下
1 7月前半、短距離G3プロキオンステークス
2 8月前半、マイルG3エルムステークス連覇狙い
3 8月後半、短距離G3クラスターカップ
4 9月後半、マイルG2さざんかテレビ杯
5 10月前半、マイルG1マイルチャンピオンシップ南部杯。
6 それ以外(自由安価)



今日はこれだけです、おやすみなさい。
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/04(水) 07:30:16.30 ID:nl9b10xYo
2
122 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/04(水) 23:22:41.68 ID:zVWhB3dV0
パピヨン「じゃ、もっかい行こ札幌!アタシまたラーメン食べたい!」

『……そうか』

あまりにも正直すぎる回答に【貴方】は思わずそんな返答しかできなかった。

どんな彼女の我儘にでも応えてみせる――確かにそう思いはしたが、でもそれでももう少し隠すとか……。

まあしかし、それがシルヴァーパピヨンかとも納得してしまう自分がいる。ドバイのレースに出走するきっかけになった出来事というのも、結局は彼女の自分勝手で満足したがりな理由によるもので――。

――けれどそれに救われる娘がいた。勢い任せで後先も考えないその姿勢に期待してしまう――パピヨンはそういうウマ娘なのだ。

パピヨン「あーでも海鮮!海鮮も食べたい!お兄さんイクラ食べよイクラ!あとサーモン!」

『…………』

……と、【貴方】はそれらしいことを頭の中でぐるぐると考えてみたものの、多分あんまりパピヨンは考えてないだろう。もちろんあのドバイの出走理由はとてもよく考えられたものだと思うが。

――――【貴方】は思わず笑みをこぼしてしまった。


次走はエルムステークスになりました!
123 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/04(水) 23:52:02.06 ID:zVWhB3dV0
パピヨン「札幌札幌〜……!海の幸、牧場、ラーメン〜……!」

『…………』

担当ウマ娘が非常に浮かれている、パピヨンの実力を考えれば勝てないレースではないはずだ――しかし、この浮かれに足をすくわれる可能性も非常にある。

ここいらで一回油断するなと足をすくわれるぞと警告を――。

パピヨン「よっし気分がいいから練習しよ!気持ちよく勝って気持ちよく札幌ご飯食べようね!お兄さん!」

『……あ、ああ。そうだな』

パピヨン「いや〜お兄さんのお金で食べるご飯最高だよね〜……ぷぷぷ!あー、楽しみ!」

――ちょっと申し訳ない気持ちになった。後でおやつを買ってあげようと思った。

……もちろん自分も勝つために最善を尽くす。よりパピヨンが強くなれるように――毎日毎日をしっかりと考えていこう。


夏合宿前イベント:安価下2まで。
1 パピヨン飛行機リベンジ
2 パピヨンとマンティ
3 自由安価
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/05(木) 00:22:53.93 ID:m1QtDuMZo
2
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/05(木) 12:33:48.72 ID:UJhmTesjo
トレーナー、パピヨン家族に会う
126 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 00:21:41.62 ID:AGd55id90


――――あの日の模擬レースで見た走りを、私は今も鮮明に思い出せる。


可愛い銀色のフォーテールがまるでバイクのマフラーの炎のようにたなびいて、小さな体で誰よりも先に駆け出して、作戦なんて関係ないと言わんばかりに全身全霊のその走り。


マンティ「――――っ!!!」


思わず息を吞んだ。もう退学してしまおうかなんて考えていた私の心を力強く掴んで離さない、理想の走り――なんて、なんて気持ちよさそうに走るんだろう、あの、あの人は……!


その人の名前はシルヴァーパピヨンさん。結局そのレースでは7着に終わってしまったウマ娘。私の友達で、ライバルで――。


私の、私にとって―――。


127 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 00:23:55.61 ID:AGd55id90

パピヨン「マンティ〜?起きてる〜?」

マンティ「あ、ぱ、パピヨンさん……!?お、おはようございますっ!」

パピヨン「ぷぷぷ、別にお昼だけどね〜?」

――ちょうどお昼ご飯を食べ終わって、これからどうしようか考えているときに彼女は何の連絡もなく私の病室にやってきました。何も変わらないその顔を見た瞬間、涙があふれてしまいそうになったのを、ぐっとこらえます。

ど、どうしましょう……!も、もし何か連絡をくれたら色々と準備をしたのに……!

パピヨン「んも〜そんなあたふたしないでよ。ちょっとドバイのお土産とか渡しに来ただけだから」

マンティ「は、はい。そ、そう、ですよね……ご、ごめ、ごめんなさい……」

パピヨン「だーかーらー!すぐに謝らないで!アタシとマンティの仲なんだから!」

マンティ「んむっ!?」

ほ、ほっへたをつかまないへ!つかまないへくらさい!んぅ……!

……私の頬っぺたをつかんだ手を離すと、パピヨンさんはまるでいたずらに成功したことが嬉しそうな感じに笑っていました。

そして……。

パピヨン「……ねえ、マンティ。アタシ――――やってきたよドバイで。誰よりも早く駆けて、誰よりも早くゴールして。世界中にアタシの姿を見せつけて――度肝を抜いてあげた」

マンティ「…………!」

パピヨン「そんなアタシは……マンティの期待に応えられるくらい強いウマ娘になれたかな。マンティの憧れを越えて、もっともっと最強の――シルヴァーパピヨンになれたかな」

私の目をまっすぐと見つめて、パピヨンさんは私に訊いてきます。ちょっと恥ずかしくて思わず目をそらしてしまいそうになるけど、私は……目を、そらしません。


――ドバイゴールデンシャヒーン。パピヨンさんは海を越えたその先で、見事一着に輝きました。何も変わらないその走りで……ずっとずっと私の憧れになっているあの模擬レースと同じ――――いえ。


あの時のパピヨンさんは間違いなく――私の憧れを越えていました。あの走りは、今走ることのできない私にとってまるで劇薬で……。


あんな走りを、見てしまったら……わ、私、私は……!もっと、もっと……っ!

128 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 00:25:27.38 ID:AGd55id90

マンティ「――――はい、パピヨンさん。貴女は……私の、私にとって……最強のウマ娘です」

もう……憧れは止めます。貴女は私にとって超えるべき壁であり、最高のライバルです――憧れているばかりでは、いつまでも追いつけませんから。

パピヨン「…………そっか。ん、ならよかった!アタシとマンティの関係はそうでなくっちゃね。だから、ほら。泣かないでよ」

マンティ「へっ……!?あ、やっ、ごめんなさい……!わ、私……泣かないって、決めたのに……!」

ボロボロと零れ始める涙が止まらない、パピヨンさんと会ってから堪えていたものが一気にあふれて、零れた先で濡れた跡ができる。

――パピヨンさん。パピヨンさん……!

パピヨン「……待ってるからね。アタシ、期待してるからね。最強のアタシにチャンレンジャーのマンティが挑んでくるの」

そう言いながらパピヨンさんは……アタシの涙をハンカチで拭いてくれました。な、なんでこんなに優しいことしてくれるんですかぁ……!

マンティ「わ、私……!絶対、絶対……!脚を治して、それで……パピヨンさんとまた……走りたいです!だから、待っていてください!」

パピヨン「ん、じゃあ待ってるね。マンティ!」

――ああ、私って……パピヨンさんに救われてばっかり。貴女がいなかったら今頃レースの道は諦めていたでしょう。そもそもメイクデビューの前にトレセン学園を辞めていたかもしれません。

――今までも、今回も私を助けてくれた貴女に、ヒーローみたいな王子様みたいな貴女に……私は、そろそろ返します。



この想いも、この感情も、この感謝も。全て全て――ウマ娘であるならば、走りの中で。



129 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 00:30:15.66 ID:AGd55id90
今日はこれで終わりです、ありがとうございました。

マンティ→→→→→←パピヨン

書くたびにマンティからの矢印が増えて大きくなっていきます。
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/06(金) 02:00:47.29 ID:UKfLhQhho
おつおつ
マンティ、勝ち逃げはパピヨンが許さねえからな!
この二人は実馬も仲良かったんだろうな〜
131 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 19:19:26.27 ID:AGd55id90
パピヨン「あ、ねえお兄さん。今度のお休み空いてる?」

『今度の休み?ああ、特に用事はないが……』

ある日の放課後、いつものようにトレーナー室でだらだらとスマホをいじっているパピヨンが突然そんなことを訊いてきた。

特に用事はない、しかし誰もいない休日だからこそ仕事にも集中できるだろうと考えていたが……いったい何だろうか。

パピヨン「ん、オッケ〜。じゃあその日はアタシに付き合ってね」

『……?なあ、別に付き合うのはいいけど、いったい何を……』

パピヨン「アタシのパパとママがお兄さんに会いたいんだって〜、だからアタシの家に一緒に行こ?』

『ああ、なんだキミのご両親か……分かった、準備しておくよ』

そういえばまだちゃんと挨拶などもできていなかった。もうパピヨンを担当して2年と少し、流石に中学生の彼女を請け負ったのだからこちらから挨拶に出向くべき――ん?

『…………キミの家に行くのか?』

パピヨン「は?そうだけど、どしたのお兄さん?別におかしなこととかないでしょ」

――前に先輩トレーナーから聞いたことがあった。担当ウマ娘の実家に挨拶に行くという行為は、何かまずいと。

具体的な話は特に教えてもらえなかったが、それでトレーナーが何人かトレセン学園と辞めたとかなんとか。怖い都市伝説くらいの話にその時は考えていたが……。

『まあ都市伝説は都市伝説か』

と、先輩の話を再度脳みその片隅に放り投げる。それにしてもパピヨンの家か……粗相のないようにしなければ。

パピヨン「あ〜ママのご飯久しぶりに食べるな〜!たっのしみ〜!」

132 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 19:20:52.07 ID:AGd55id90
――――そして当日。電車を少し乗り継いで、パピヨンに道案内されるように歩いていくとその家があった。

住宅街に建てられた一軒家。一軒家を想像してまず最初に思いつくような、二階建てで小さな庭があるそんな家だった。

慣れた調子で玄関扉にパピヨンがカギを差し込んで、何の躊躇もなく扉を開く。

パピヨン「ただいま〜!ママー!お兄さん連れてきたよ〜!」

『あ、おいこら……!』

あれだけお兄さんは止めろと言ったのに……!家ではトレーナーって呼べと何度も……!

「は〜い!今行きま〜す!」

家の奥から返事が返ってくる。とってとってと歩く音がどんどんこちらに近づいてきて……。

パピママ「あら、あらあらあら〜!初めましてパピヨンちゃんのトレーナーさん、私がこの子の母親です」

――玄関まで迎えに来てくれたのは、なんともふんわりとした雰囲気のウマ娘だった。

長い芦毛のロングヘアは見るだけでとても手入れがされていることが分かる。ちらりと見える尻尾の先も一目で艶が極上だと理解できる。

……なるほど、パピヨンのお母さんだな。

パピママ「……ふふっ、そんなにみられると照れちゃいますよ、トレーナーさん」

『あ、も、申し訳ありません。私、シルヴァーパピヨンさんのトレーナーをさせていただいています――』

パピママ「いえいえ自己紹介なんて、貴方のお話はパピヨンから十分聞いていますから〜。それより早くどうぞこちらへ。色々と準備しておりますので〜」

パピヨン「おっけー!じゃあお兄さんいこいこ!」

――待ってくれ、色々聞いているって何を聞いているんだ。なんだか少し怖い、怖いな!
133 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/06(金) 19:21:51.45 ID:AGd55id90
とりあえずできるとこまで、続きは今日の深夜か明日に。

パピヨンママ、すっごい良い匂いがしそうで柔らかそうで設定がとても好きです。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/06(金) 22:19:01.76 ID:UKfLhQhho
おつおつ
こんのクソボケ、そこはもうちょっと思考を巡らせないと……まぁ意識してない状態なら無敵だからええか

パピヨンママ、すっごい揺れてもいそう
135 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/07(土) 01:46:46.44 ID:9OwgrwHCo
パピヨンママぜったい凄い
場所が場所ならエッチなのずっと書いてる
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 17:40:26.08 ID:ECRsIUllo
パピヨン実家自室にはCMで見るようなクッッソでかいくまのぬいぐるみがいる……という電波受信した
137 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/07(土) 23:50:06.84 ID:9OwgrwHC0
パピママ「すみませんトレーナーさん。粗茶ですが〜」

『あ、すみませんありがとうございます……』

案内されたリビングでパピヨンのお母さんに出されたお茶を受け取る、パピヨンの前にはニンジンジュースが。そして…………。

パピパパ「――ん、ありがとう○○」

自分の前に座っているパピヨンのお父さんにもお茶が出される。

――何とも落ち着いた雰囲気の人だなと感じた。自分よりも背が高く、しっかりと鍛えられた体には大黒柱としての雰囲気を感じる。

パピヨン「パパ久しぶり〜!どうどう、成長したアタシと久しぶりにあった感想は〜!」

パピパパ「ふふ、そうだな……パピヨンのことはテレビでも見ていたが、実際に見ると……なんだか大人な雰囲気になったな、パピヨン」

パピヨン「えぇ〜?そうかなそうかな?ママー!アタシ大人っぽくなったかな!」

パピママ「ええ、とっても大人になりましたよ〜パピヨンちゃんは。それもトレーナーさんのおかげかしら?」

『い、いえそんな……私なんて何も』

パピママ「そんな謙遜しないでくださいよ〜。トレーナーさんのおかげでレースに勝てた〜って、前にパピヨンちゃんからLANEで」

パピヨン「はぁあああ〜〜〜!?ちょ、ママ何言ってんの!?いや、ちがっ……お兄さん耳塞いで!ママ!!!」

パピパパ「…………ああ、確かにパピヨンは貴方のおかげで……本当に成長したと思います。だからこちらも感謝しているんですよ、トレーナーさん」

パピヨン「パパ!!!」

……とても仲がいい家族だ。この人たちがパピヨンの家族、か。
138 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 00:01:34.28 ID:10YC/HPg0
パピママ「そうだパピヨンちゃん!LANEでも言ったけどドバイのレースおめでと〜!私、テレビで見て泣いちゃったわ〜。パパも目頭を押さえて――」

パピパパ「ちょっと○○……こほん。でも私もパピヨンが一着でゴールした時思わず、な……しかし、ドバイのレースに出ると決めたのも、きっとパピヨンなんだろう?」

パピヨン「……うん、アタシが出たいから出たんだよ」

パピパパ「そうか……ああ、なら良かった」

そう言うと、パピヨンのお父さんはとても安心したように微笑んで、お茶を一口含んだ。

パピパパ「……パピヨンはとても責任感の強い娘です。人からのお願いや想いには精いっぱい応えようとする……優しくて賢い自慢の娘です」

『……はい、私もそう思います』

パピヨン「えっ、ちょ、ちょっと止めてよ……!」

パピパパ「ですから……不安だったんです。パピヨンが自分からトレセン学園に入学すると言ったとき、本当にこの娘はやっていけるのか、と。もちろん自分から言い出したのですから、私自身は止めませんが――それでも、心配してしまうのが父親というものですから」

パピママ「ママは全然心配してなかったけどね〜。パピヨンちゃんなら絶対すっごいウマ娘になってくれる〜って信じてたから!」

パピヨン「あ、も、もう!ママも撫でないで……よ!」

ニコニコと笑うお母さんに撫で繰り回されるパピヨン。お母さんにはだいぶ溺愛されていたんだな、ということがこの一面だけで分かってしまう。

パピママ「ふふっ……ほんと、本当にすごいウマ娘になっちゃったんだから。ママ、嬉しいわ……パピヨンちゃん」

パピヨン「う〜……ちょ、ちょっと恥ずかしいんだけど〜!」

パピパパ「…………と、まあ前から○○とパピヨンはあんな感じなんです。ですから、あまり気にしないで上げてください」

『いえいえ、とても仲がいいじゃないですか。こんなに仲がいいから、パピヨンも……』
139 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 00:02:12.04 ID:10YC/HPg0
――誰かと話そう:安価直下

1 パパ
2 ママ
3 パピヨン
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 00:07:20.74 ID:kr/G9W+wo
3
141 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 00:33:07.19 ID:10YC/HPg0
パピヨン「んも〜……パパもママも勘弁してほしいな〜」

料理の準備をすると言って、パピヨンのご両親がキッチンに行ってしまった。椅子に座ったパピヨンが、ぶーっとほっぺを膨らませながらテーブルに突っ伏している。

『いいじゃないか、とても仲のいい家族みたいで。年頃の女の子だし、もっと仲が悪かったりするんじゃないかと思っていたよ』

パピヨン「あー、思春期特有の、みたいなのね』

アタシは特にないかなぁ、パパはパパだけど、ママは……ママだけど、ちょっと年上の友達みたいな。そんな感じだし。

パピヨン「あー、ママがウマ娘なのもあるかな?だからそんな風にアタシが思ってるのかな」

『なるほど、確かに』

パピヨンのお母さんもウマ娘だ、となればパピヨンのお母さんの教えがあって今のパピヨンの走りがあるのかもしれない……パピヨンはあの日出会った模擬レースの時からスピードは物凄かった、だったら――。

パピヨン「…………ねえ、ママに変な目線向けないでよ。ママはパパのなんだから」

『…………怖いこと言わないでくれ』


何か会話:安価直下
1 ……キミは家族のことが好きなんだな
2 自由安価
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 00:53:20.42 ID:WdJZm38Uo
1
143 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 01:57:15.89 ID:10YC/HPg0
『……キミは家族のことが好きなんだな』

パピヨン「……うん、パパもママも大好き」

彼女は顔を赤くして、恥ずかしそうにしながらそう言った。昨日はトレーナー室でママの料理食べたいとかパパに会いたいとか堂々と言っていたが、家の中ではちょっと恥ずかしいんだろう。

パピヨン「パパはアタシがやりたいこと大体やらせてくれて、アタシの決めたことも全部反対しないで後押ししてくれたし。ママはとっても優しくて……アタシが泣いちゃったときも慰めてくれたし」

ぽつりぽつりと、パピヨンの口から家族のことが語られる。小さいころにパパが色んなところに連れて行ってくれたとか、ママと一緒に走りの練習をしたことを。

パピヨン「アタシちっちゃい頃はずっと我儘だったし、とっても迷惑かけたと思うけど……うん、アタシすっごい感謝してるの」

――アタシがやりたいようにさせてくれるパパとママだったからこそ、今のアタシはトレセン学園に入学したんだもん。

『……トレセン学園に?』

パピヨン「うん、アタシ走るの大好きだからトレセンには行くかな〜って思ってたんだけど、ちょっと走ることが怖いというか……嫌いになりそうだった時期があって」

だからトレセンじゃなくて普通の学校に行こうかなって思ってたんだけど……ママとパパがね。

パピヨン「パピヨンが行きたいなら応援するけど本当に行きたいの?って、走るのが好きって気持ちなくなっちゃったの?って、すっごいアタシに聞いてくれて……で、やっぱりアタシの走るのが好きって気持ちは嘘じゃないよなーってなって……」

『なるほど、それでトレセンに……』

パピヨン「……うわ、なんか恥ずかしい自分語りしちゃった!お兄さんも止めてよ!人のプライベート!プライベート!!!」

『えっ』

パピヨン「可愛い担当ウマ娘のそういう話ちゃんと聞いちゃうとかロリコンでしょ!ほんっとお兄さんサイテー!」

『えー……』

滅茶苦茶怒られてしまった、流石に理不尽すぎないか……?
144 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 03:03:18.68 ID:10YC/HPg0
――――――――――――――――

――――――――

――――

――

『あの、なんだかすみません晩御飯までいただいてしまって……』

パピママ「あらあら良いんですよ〜。こちらがいきなりお呼びしたんですから、これくらいは……」

すっかり家族団らんの空気に交じってご飯を頂いてしまった。

……外を見るともう暗くなっていて、そろそろ帰らなければいけない時間だ。

『……そういえばパピヨン……はどうするんだ?一緒に帰るか?』

パピヨン「あ、アタシ外泊届今日出してるから泊ってく〜。お兄さんこそ一人で帰れる〜?」

『はは、流石にそれくらい……』

パピママ「あら〜?ごめんなさい、私てっきりトレーナーさんもお家に泊まるかと思って準備しちゃって……』

『えっ……い、いやいやお母さん。流石に泊まりませんよ』

パピママ「パピヨンちゃんもそういうつもりだと思っていたんだけど……そう、トレーナーさん帰っちゃうんですね。確かにトレセン学園のトレーナーさんですし、明日も大変ですよね〜」

『い、いえいえいえ!?そんな、いや、パ、パピヨン?』

――明らかにお母さんがシュン……としてしまった。ウマ耳が垂れて、尻尾もちょっと下がり悲しそうにしている――。

パピヨン「マ、ママ……!!!あ、あれは冗談だって……い、言ったじゃん……!!!」

パピヨンが顔を真っ赤にしながら震えた声を出す。どうやら自分が泊まる……みたいな話をしたことは本当のようだった。

――これは嫌な予感がする。お父さんに視線を送って何か助けを……!

パピパパ「……こらこら、○○もパピヨンも止めなさい。トレーナーさんが困っているじゃないか」

『!』

パピパパ「だが、しかし……トレーナーさんがもし今日泊っても大丈夫だというなら……あとはパピヨンの気持ち次第だな」

『お父さん?』

パピパパ「どうなんだパピヨン、今日トレーナーさんと一緒に泊まりたいのか泊まりたくないのか。パピヨンが決めた選択を……私たちは尊重するよ」

パピヨン「え、ええ、いや、アタシ……べ、別に……」
145 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 03:05:27.30 ID:10YC/HPg0
パピヨンの選択:コンマ直下

コンマ6以上でお泊り



今日はこれで終わりです。おやすみなさい。
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 10:18:31.58 ID:fHB02j0Co
かもん
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 10:27:11.42 ID:Gr/oLP9oo
おつー
外堀、埋まる
148 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 22:22:31.33 ID:10YC/HPg0
パピヨン「いや、その……ぅ………………」

『……へっ』

顔を赤くして、口をパクパクするパピヨンがなんと言うのかハラハラしながら待っていると。ぎゅっ、とワイシャツの袖口をつかまれる。

……涙目の上目遣いで、何か自分に訴えかけるように自分を見つめてくるパピヨン。

パピヨン「…………あ、アタシは……別に、そんなつもりないけど…………も、もう遅いし暗いし……きょ、今日くらいは……」

パピママ「あらあらあらあら〜!まあまあまあまあ〜!」

パピパパ「……と、言うわけらしいです。トレーナーさん、急なお願いになってしまいますが今日我が家に泊まることは……」

『……あ、あー……そ、そうですね。じゃあ、お言葉に甘えて……』

なんだかとても嬉しそうなお母さんと、申し訳なさそうなお父さんに負けて了承してしまう。……まあ担当ウマ娘とトレーナーの関係だ、こういうこともきっとあるのだろう。

都市伝説を少し思い出すが……まあ、こんなに優しそうな人たちだ、そんな怖いことにはならないだろう。

パピママ「それじゃあ早速お布団の準備をしましょうか〜。えっと客室……はちょっとだいぶ使ってないですから、パピヨンちゃんのお部屋で良いかしら〜?」

『は?』

パピヨン「はっ!?」

――

――――

――――――――

――――――――――――――――
149 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 22:25:02.52 ID:10YC/HPg0
『……お風呂頂いたよパピヨン』

パピヨン「ふぇっ!?ぁ、お、お兄さん!の、ノックくらいしてよ!バカ!」

『あ、ああ悪い!気を付けるよ……』

――お風呂から上がり、寝間着も借りて自分はパピヨンの部屋に入る。

パピヨンの部屋はそれはファンシーというか女の子らしい部屋だった。沢山のぬいぐるみに……テレビのCMとかでしか見ないようなどでかいクマのぬいぐるみ。それと机の上には沢山の尻尾ケアの道具が。

……ふと、パピヨンから視線を感じる。誰よりも先にお風呂に入り、ふわふわとしたピンク色のパジャマに着替えたパピヨンが、ぬいぐるみを抱きしめながらベッドの上でこちらを見ている。

パピヨン「……変態。勝手に部屋ジロジロ見ないでよ。ロリコン」

『そ、そうだよな。悪い、キミのお父さんとお母さんが寝たら廊下で寝るようにするよ』

パピヨン「はぁ!?そ、そんなこと言ってないじゃん!廊下で寝るとか風邪ひいちゃうよ!」

『…………そ、そうだな』

……だめだ、何をしても何か言われる気がする。

パピヨン「…………そこ、そこに布団敷いてあるから、寝るときはそこで寝てよね」

『……ありがとう』

しょうがない、今日はもう寝てしまおう。さっさと眠ってしまって、明日の朝早くに帰ろう……。
150 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 22:25:48.06 ID:10YC/HPg0
『…………』

パピヨン「…………っ」

――――顔が熱い、心臓のドキドキが止まらない。あのお兄さんが、お兄さんが……ア、アタシの部屋で……寝てる。

というかお兄さんが部屋に入ってきたときがヤバかった。お風呂上がりのお兄さんとか初めて見たし変な声が出ちゃいそうだった……ギリギリ堪えれたけど。

……ママが言ってた言葉を思い出す。

パピママ『――パピヨンちゃんあのトレーナーさんのこと好きでしょ〜?』

パピヨン『はっ!?はっ……なっ、ま、ママ!?な、なに意味わかんない!』

パピママ『ふふっ、そりゃあんなに好き〜な視線向けてたらママも分かっちゃうわよ〜。私にも経験あるし……ね、今日はトレーナーさんと距離を縮めちゃいましょ〜?』

あんまりママを悪く言いたくないけどバカだと思う。きょ、距離を縮めるって……いやいや、いやいやいや!

『……まだ寝ないのか?』

パピヨン「ひぅ!?も、もう寝るって……」

――――お、お兄さんとおんなじところで寝るって、ど、どどどうしよう……!ね、寝れる気がしないんだけど……!

てかお兄さんこそ早く寝てよ!

パピヨン「…………ぅ」

……ま、まあ飛行機でも隣で寝たし……そ、そう考えれば普通かも!余裕余裕!

それにお兄さんごときにドキドキとか……気のせい気のせい!あ、あはは……。
151 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/08(日) 22:29:47.83 ID:10YC/HPg0
お兄さんになにか……なにか行動してみよう:自由安価下2
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 22:52:24.01 ID:kr/G9W+wo
親の態度を謝るパピヨン
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 23:16:42.42 ID:WdJZm38Uo
寝たあとでいいならベッドから落ちて寝ぼけてお兄さんの布団に潜り込むパピヨンを
154 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/09(月) 00:39:35.49 ID:6NDVm2NG0
――――――――――――――――

――――――――

――――

――

パピヨン「……ぅあっ!?」

いったぁ……!ぅ、なにぃ……あーベッドから落ちちゃったのか……。

眠い目をごしごしと擦って、壁に掛けてある時計で時間を確認すると……うん、流石にまだまだ起きるのは早い時間だ〜……ふぁぁ、ねむっ……。

パピヨン「ねよねよ……んっ」

もぞもぞと近くの布団の中に潜る。あれ、なんか狭い……気がする。

パピヨン「……んぅ」

……なんかこのぬいぐるみ、ゴツゴツしてる……?でも、なんか……あったかくて、落ち着く……。

それに良い匂いがするし……すぅー……んんっ、ぉ……好き……。

パピヨン「…………」

なんだか頭がふわふわしてきた、かも……もっと、もっとこのぬいぐるみに包まれたい……なぁ。

とくん、とくんって小さな音が直に聞こえてきて……アタシの意識がどんどん薄くなって、消えて行って……。

…………。

……すぅ。
155 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/09(月) 01:00:10.70 ID:6NDVm2NG0
『…………』

パピヨン「…………むにゃぁ」

――朝起きたら布団の中にパピヨンが入っていて、しかも強く抱きしめられていた。寝ぼけ眼でぼんやりとした思考の中では、上手く物事が考えられない……。

どうしてパピヨンが……?寝ぼけて布団に入ったのか……?いや、でもそれにしては気づくだろうし……。いたずら……?

『パピヨン、パピヨン起きてくれ……パピヨン』

前からしっかりと抱きしめられてまるでパピヨンの抱き枕のようにされている。ゆさゆさと揺らして起こそうと試みるが、まったく目を覚まさない。

パピヨン「んぅ……すぅ、すぅ……」

『……まいったな。全然引きはがせないし……はぁ』

…………しょうがない、パピヨンが起きるまでこのまま待っているしかないか。適当にスマホでも見て時間を潰そう……。

パピヨン「おにいさん……おにいさぁん……えへ……」

『…………』

むぎゅむぎゅと、とても柔らかいそれが無慈悲に押し付けられる。年頃の女の子が、異性の布団になんて間違えても入ってはいけないと思うんだが……はぁ、今思ってもしょうがない。

…………勘弁してほしい。でも、パピヨンの部屋で無防備に寝てしまった自分が悪いか……はぁ。

……パピヨンの甘い匂いが、ふわりを鼻をくすぐる。寝ていても色々と考えてしまいそうだし、いっそ二度寝してしまうか……。

『……お休み、パピヨン』

156 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/09(月) 01:10:46.51 ID:6NDVm2NG0
パピヨン「ふぁぁ……んー!よく寝た……ぁ?」

『…………すぅ』

パピヨン「…………っ!??!?!?!?」

――パピヨンの悲鳴とともに目が覚める、何が何だか分からないまま罵倒されて勘違いされたまま……自分とパピヨンはトレセン学園へと帰った。

……パピヨンのお母さんからはとても喜ばれ、お父さんからは何も言われないまま送り出された……。

パピヨン「変態!変態変体変態変態!ケダモノ!!!」

『いや、キミが勝手に布団に入ってきたんだろう!?』

パピヨン「はぁ!?アタシがそんなことするわけないじゃん!人のせいにしないで!お兄さんのバカ!ロリコン!」

『…………』
157 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/09/09(月) 01:20:45.01 ID:6NDVm2NG0
今日はこれで終わりです、お疲れ様ですありがとうございました。

たぶん最後はパピヨンとお兄さんでむぎゅうっと抱き合いながら狭い布団の中で眠ってました。仲良しですね。
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/09(月) 07:37:54.13 ID:vlzuPtpbo
うん、仲良し!!
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/09(月) 09:25:52.62 ID:tGoipdiEO

お兄さんもやっぱパピヨンの胸とか押し当てられたら意識するんすねぇ
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