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【安価コンマ】オリウマ娘と共に Part2
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360 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 14:05:36.18 ID:lcqyPAtO0
パピヨン「あっ、あっ…………あ〜!お兄さん長かったね!温泉そんなに良かった?」
『ああ、良い温泉だったよ……ふぅ、時間を忘れて堪能しちゃったな』
もっと早くに上がるつもりだったんだが。温泉……良いものだな、少しハマってしまうかもしれない。
パピヨン「も、もしかして〜。混浴で女の人が入ってくるの期待してたとか?実はちょっとだけ混浴の時間になっちゃってたもんね?」
『はは、確かにな。時間的には混浴になってたが誰も入ってこなくて助かったよ』
……まあ今時混浴の温泉に女性が入ってくるなんて滅多にない気がするけど。それでも可能性があるならちょっと怖いしな。
『……というかパピヨンまだ温泉入ってなかったんだな。早く入ってきたらどうだ?』
パピヨン「わっ、分かってるって!あ、あ〜あ〜温泉楽しみだな〜!」
わざとらしくそう言うとパピヨンは自分から逃げるように小走りで温泉に向かっていった。どうやらもう着替えの準備はしていたみたいで、ちょうど温泉に行くというタイミングで自分が戻ってきたんだろう。
『さて…………』
―――ーもう一度部屋をぐるりと見渡す。ペアのチケットということで……部屋が一つしかもらえなかった。一つの部屋に、布団が二つ。
……気持ち布団同士の距離が近い気がする。少し離しておこう。
361 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 14:06:28.75 ID:lcqyPAtO0
パピヨン「……あっ、きもちっ……」
思わず声が出ちゃった……確かに、お兄さんがあんなに幸せそうに言うくらいだし、本当に気持ちいな……。
…………それにしても。
パピヨン「……もっと早く行けばよかったぁ……」
混浴ぎりぎりの時間前待って、それでお兄さんと……お、温泉に入るつもりだったのに。適当に時間間違えちゃったとか言い訳して、お兄さんに……色々してあげたかったのに。
でも最後にちょっとビビちゃって本当に大丈夫かなとか考えちゃったせいで!お兄さん戻ってきちゃったぁ……うぅ。ヘマしちゃったぁ……。
パピヨン「あ〜!今頃お兄さんと一緒に温泉でそれっぽい雰囲気になる予定だったのに〜……!」
――けどまだ大丈夫、まだプランはある。いくらお兄さんがアタシの気持ちを受け入れたうえで、のらりくらりと躱すのなら……逃げられないようにするだけだ。
お兄さんはアタシを傷つけない。お兄さんは、アタシを傷つけられない。
だから今日……いや今夜!アタシは……き、キス。キス、するぞ!
パピヨン「……〜〜っっっ!!!」
やばい、想像するだけで顔から火が出そう。ばしゃばしゃと手のひらで温泉を叩いて気を紛らわす。キス、口づけ。頬っぺたにちゅーじゃなくて、唇と唇で……だ、大丈夫。大丈夫、アタシなら……行ける。
…………でも、お兄さんはどう思うかな。無理やり唇奪うとか、お兄さん……い、嫌がるかな……ダメだよね……。
パピヨン「いや!大丈夫!アタシは負けない!大丈夫!」
そもそもお兄さんが悪い!クリスマスにアタシに好きとか言っといて!沢山アタシに優しくして!全部全部甘やかしてくれ!好きになるに決まってるじゃん!!!
――そう、アタシをこんな気持ちにさせてるお兄さんに教えて上げるんだ!こんなことばっかりしてたら……いつかこうなるぞって!
パピヨン「…………よし、頑張ろう!」
温泉の準備してる時に、ほんのちょっとお布団の距離も近くしておいたし!こんなチャンス、滅多にないもん!
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/11/02(土) 14:14:49.47 ID:+IJUCGXCO
キスだけでええのかおーん?!
363 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 15:35:56.21 ID:lcqyPAtO0
――――――――――――――――
――――――――
――――
――
『よし、じゃあ明かり消すぞ』
パピヨン「あ、うん!オッケー!」
温泉から上がり、浴衣に着替えた自分とパピヨン。ちょこんとお布団の上に座っているパピヨンがなんだか小動物みたいで、可愛らしい。
……まだ体がぽかぽかするな。流石温泉だ、そういう効能があるんだろう。
天井の明かりからぶら下がっている紐を引っ張って明かりを消す。別に気温が下がったわけじゃないのに、これだけでほんのりと冷えたような感覚がする。
部屋の縁側にある大きな窓から差し込んだ月明かりだけが、今この部屋をうっすらと照らしている。その月明かりで見えるパピヨンの顔が……なんだかとても、綺麗に見えた。
パピヨン「お、お休み……お兄さん」
『ああ、お休みパピヨン。ふぁぁ……よく眠れそうだな、今日は』
パピヨン「…………」
364 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 15:38:17.82 ID:lcqyPAtO0
『…………』
……ぼんやりと意識が残っている。眠っているような起きているような……気持ちのいい夢をずっと見ている、そんな感覚。
……パピヨンはもう眠ってしまっているのだろうか。背を向けて眠ってしまったせいで、様子を見ることが出来ない。
まあ、早く眠ってしまおう……そう思った、瞬間。
『…………ん』
ゴソゴソと、布団の中に誰かが入り込んでくる。今この状況で、布団に入ってくるのなんて……一人しかいない。
『……ぱぴ、よん?』
パピヨン「ひぁ。お、おにい、さん……」
びくっ。と自分の背中にくっついてきたパピヨンから可愛い声が聞こえてくる。自分が起きているとは思っていなかった……もしかしたら、自分が眠っていると判断したからこうやって布団の中に入り込んできたのかもしれない。
パピヨン「…………ちょ、ちょっと。さ、寂しくなっちゃって……ごめん、起こしちゃって」
『……良いよ。そんな謝らなくて』
背中からパピヨンの温もりを感じる。一つの布団の中でこうやって密着するなんて良くないことだが……今日くらいは、目を瞑ろう。
……ボソッと、パピヨンが口を開く。
パピヨン「…………ごめん、お兄さん」
『え―――ー』
瞬間、自分の体がぐるんと回転して仰向けに、そして……それに覆いかぶさるように、パピヨンが自分の上に跨った。
見えていた天井の景色にパピヨンが映りこむ。少しだけ開けた浴衣と、ほんのりと汗ばんだパピヨンの顔が。
365 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 15:40:16.49 ID:lcqyPAtO0
『…………パピヨン』
パピヨン「ねえ、アタシお兄さんのこと……大好きだよ。前にも言ったけど、今までも沢山伝えてきたけど……今も変わらず、大好きだよ」
ずしっ……と、パピヨンの体重が掛かる。
パピヨン「お兄さんさ、アタシをからかいすぎだよ。ずっとずっとアタシに優しくして、卒業後に気持ちを伝えるなんて言って……クリスマスに好きとか言っちゃって」
彼女の顔が近づいてくる、いつもは四つに纏めている青みがかった銀色の髪の毛が、宝石みたいにきらきらと輝いて。ふんわりと、彼女の匂いが鼻をくすぐる。
思わず――見惚れてしまう。
パピヨン「頭を撫でてくれて、手を握りしめてくれて、優しく抱きしめてくれて……そんなことされたらさ、お兄さん……こうなっちゃうんだよ?」
お兄さんが悪いんだよ?なんて言いたげな表情、だけど……こっちまで聞こえてくる、彼女の心臓の音が。
小さく震えている、彼女の手が。
『……落ち着いてくれ、パピヨン』
パピヨン「お、落ち着いてるよ。アタシはずっと……ずっと落ち着いてる」
キスがしたい、お兄さんと一緒になりたい、お兄さんに……アタシのことをもっともっと知ってほしい。ずっと前から思ってたアタシの気持ち、勢いでやってるわけじゃ……ないんだよ?
『……』
パピヨン「お兄さん……抵抗、しないんだね。跨って、お兄さんを押さえてるのに」
『……万が一、キミを傷つけるわけにはいかないからな』
パピヨン「……っ!」
366 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 15:46:04.69 ID:lcqyPAtO0
パピヨン「お兄さん……っ!ほんと、そういうところが……っ!」
『……キミが大事だからな』
自分の本心を隠さず伝えると、どんどんとパピヨンがヒートアップしていく。彼女の中の何かを、刺激してしまっている……。
パピヨン「ふーっ……お兄さん。アタシの……お願い、訊いてくれる?」
『……ああ』
パピヨン「――――キス、してもいい?」
真剣な表情で、お願いをしてくる。彼女の心臓の音が嫌でも聞こえてくる。この状況だ、ムリやりにでも奪うことだって出来るはずなのに、わざわざこうやってお願いしてくるというのは……。
…………やっぱり優しいな、キミは。
『――――パピヨン』
コンマ判定:コンマ直下
1-3 ……今はこれで我慢してくれ。
4-6 ……寝ている間にされたことなら、自分は気が付かないだろうな
7-9 …………おいで、パピヨン。
0 ――――。
367 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/11/02(土) 16:21:31.42 ID:JULCxunCo
踏み切ってージャンプー!
368 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 17:17:36.15 ID:lcqyPAtO0
『……悪いな』
俺はまた、キミにこんな思いをさせてしまって……でも、今はこれで我慢してくれ。
そう囁いて、俺はパピヨンの顔に唇をそっと近づけて――――。
パピヨン「ひぅ……!?」
――可愛らしいその頬っぺたに唇をくっ付けた。ちゅっ、と小さなリップ音が鳴って、突然のキスに……パピヨンは理解できていないようだった。
パピヨン「へっ……?あっ、ぇ、ふぇ…………?」
口をパクパクを開いて、俺の顔を見つめて……明らかに狼狽えている。きっと、パピヨンの方からキスをするつもりだったのに、俺からキスをされて……ぽかーんと、固まってしまっている。
パピヨン「…………い、いやいや。ダメ、違う、違うって。ア、アタ、アタシは……!」
『……今はこれだけだ。キミがしたいことも、して貰いたいことも…………全部全部、卒業したらな』
パピヨン「……〜〜〜っっっ!!!」
パピヨンは俺が言ったこの言葉に、何か言おうとして……そして、ぺたりと顔を胸に埋めた。
うううぅううう〜〜〜…………!と、うめく声が、聞こえてくる。
パピヨン「バカ、バカ、バカ!お兄さんズル、ズルだよぉ……!卑怯者ぉ……!」
『……反省してるよ』
パピヨン「そんな、そんなこと、言われたら…………我慢、するしか、ないじゃん…………!」
『キミは優しいから、俺のこんなお願いも訊いてくれると思ったんだ……だってキミは……無理やり奪わないだろ?』
パピヨン「…………そっちが勝手にキスしたくせにぃ……!」
『……嫌だったか?』
……何も答えず、パピヨンは自分の胸に顔を埋めながらぎゅうっと抱きしめてくる。
369 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 17:29:48.55 ID:lcqyPAtO0
パピヨン「……じゃあ今日は一緒に寝て、一緒のお布団で」
『……それは』
パピヨン「これくらいしてくれなきゃ、お兄さんのあることないこと言い触らすから」
『……それはまずいなぁ』
――ゆっくりとパピヨンは顔を上げ、自分の体から降りて……横に寝そべった。
パピヨン「ん」
『……ありがとうな』
自分の腕を枕にして、彼女は満足そうに鼻を鳴らす。
パピヨン「…………卒業したら覚悟しておいてよね、お兄さん」
『……ふふっ、それをキミが言うか?』
――――ああ、未来が怖い。何をされてしまうんだろうか。それを考えるだけで……思わず、笑ってしまいそうだった。
キミを愛する。告白させた責任も、今日こんなことになってしまった責任も全部取る。だから――だから。
今この瞬間、悪いお兄さんでいることを……許してくれ。パピヨン。
パピヨン「…………うん。いいよ、許してあげる」
だって――お兄さんは、こんな我儘なアタシを、ずっと許してくれてるんだもん――――えへへっ。
370 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 17:30:46.39 ID:lcqyPAtO0
――――シルヴァーパピヨンとの間に、かけがえのない絆を感じたひとときだった……。
371 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 17:34:36.56 ID:lcqyPAtO0
一旦休憩。続きは深夜くらいか明日に。
シルヴァーパピヨン最終イベントです。
372 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/11/02(土) 17:42:12.09 ID:UrdJ1j5bo
おつおつー
相変わらず鉄壁のお兄さん理性
でもちょっと、いやかなりデレてない?デレてるでしょ
373 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 23:59:06.51 ID:lcqyPAtO0
――スタートダッシュでハナを握り、その小さな体を懸命に動かして、最後の直線までスタミナ全てを燃やし尽くして走りぬく。それが、シルヴァーパピヨンというウマ娘のレースだった。
作戦は要らない、ただただ駆ける。余計な雑念はすべて吹っ飛ばして、必死に前を往く――見る人が見ればその走りは愚かで、合っていない適性も走るスプリンターであると、笑い飛ばすだろう。
ダートの短距離しか走れないウマ娘で。
それより長い距離はスタミナを使い切ってしまう、後先の考えられないウマ娘だと。
しかし、だからこそ彼女の走りは記憶に残る。ある者はその走りに勇気をもらい、ある者は何があるか分からない未来を、信じて生きていこうと願うことが出来た。
――テレビでも中継されたその海の向こうの走りは、様々なウマ娘を焼き尽くして――。
――――美しい蝶の舞を見るように、魅了されて。
374 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/02(土) 23:59:38.35 ID:lcqyPAtO0
パピヨン「…………」
『…………』
手に馴染ませたオイルを全体に塗り広げていく、輝きにムラができないように全体に均一にオイルが浸透するように。櫛も使い毛も整えて……確認する。
あの日クリスマスに見たイルミネーションのように、彼女の尻尾は今……輝いていた。
『どうかなパピヨン』
パピヨン「ん〜……」
師匠は確認するように尻尾を軽く振る。ゆらゆらと横に揺らしたかと思えば、いきなり力強くブンブンと尻尾を振ってみたり。自分で尻尾を触ってみて触り心地も確認して……暫くすると。
パピヨン「……ん〜!90点上げちゃお!残りの10点も頑張って取れるように精進してね弟子〜?」
『あぁ〜……惜しいなぁ。……因みにどこがマイナス10点だったんだ?』
パピヨン「根っこのところがちょっと硬い気がする。もう少し力入れて櫛とか入れてもいいと思うよ?お兄さんの手つき、優しいけどちょっと弱いもん」
ぷぷぷ、とにやにや笑いながら尻尾でぺちぺちと叩いてくる彼女は、自分のウマ娘尻尾手入れの師匠だった。彼女を担当するようになってからの3年間で、最初は全然だった腕前も今では中々のものであると自負できるくらいには上手くなっていた。
自分がパピヨンの尻尾の手入れをするという情報は彼女の友達から漏れたりしているらしくて、たまに自分に尻尾の手入れをお願いするウマ娘が出てくることもあったが……大体はパピヨンが何処からともなく現れて、代わりにやってくれていた。
つまり、自分の腕前はパピヨンと同等か――いや、まあそこまで自惚れるわけではないが、嬉しいものだ。
パピヨン「お兄さんの腕前で他のウマ娘に手入れさせるなんで恥ずかしいからね、まだまだアタシの尻尾で練習させてあげないと〜……ね?」
……この調子じゃ自分がパピヨン以外のウマ娘に尻尾手入れをするのは当分先だな。
375 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:00:31.43 ID:2/VoYCQc0
『キミの後輩?』
尻尾の手入れを終えて、今後のレース展開やトレーニング方針について話し合っていると急にパピヨンがそんな話をし始めた。
パピヨン「そうそう、前に話さなかったっけ。○○ちゃんって言うんだけど、トレセン学園無事に入学できたんだって」
ほら、この子この子。とパピヨンがスマホで写真を見せてくれると、ぎこちない笑顔でこっちにピースをしているウマ娘がいた……あ。そうだ、だいぶ前にパピヨンが話していた、ファン感謝祭の……。
『へえ、よかったじゃないか。もしかしてパピヨンが走りとか見てあげたのか?』
パピヨン「いや?アタシがやったのは尻尾手入れの道具相談とか、入学試験の勉強とかそういうの?レースの相談は……されてないなぁ」
『えっ……あ、そうなのか』
パピヨン「んま、アタシも問題ないと思ってたし?というか、そろそろ約束の時間だから行ってくるね?」
そう言うと彼女はどこかに行こうとする、今日は練習休みだというのにジャージに着替えていたのは……もしかして。
『……ふふっ。そうか、じゃあ自分も行こうかな。キミが言う後輩がどんな子なのかも気になるしな』
パピヨン「うーわ、お兄さんキモっ……新入生に会えるとわかってすぐにニヤニヤして……だからアタシ以外の担当ウマ娘居ないんじゃないの?」
……それをキミに言われるとなんだかモヤモヤするな。
パピヨン「……あーあ、○○ちゃんにアタシのお兄さんがキモいのバレちゃうじゃん。○○ちゃんはアタシのことをカッコいい先輩だ〜って思ってくれてるのに」
『キミなぁ……』
376 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:01:30.70 ID:2/VoYCQc0
――――――――――――――――
――――――――
――――
――
後輩ウマ娘「――は、初めましてパピヨンさんのトレーナーさん!わ、私○○って言います!ま、前のファン感謝祭でパピヨンさんと連絡先を交換しまして、その……!あの!」
練習用コースに向かうとパピヨンが見せてくれた写真の彼女がいた。パピヨンと同じくらいの背丈で……いや、少しだけ○〇さんの方が大きいか?
『初めまして○○さん。パピヨンからキミのことは訊いているよ……だから一旦落ち着いて」
ガチガチに緊張している彼女に優しく声をかける。「は、はい!」と大きな返事をして、大きな深呼吸をする。
後輩ウマ娘「ぱ、パピヨンさんの走りをテレビで見てから、パピヨンさんの走りにずっと憧れていて……それで私、トレセン学園にまで来てしまって……!」
『……へえ、それは凄いな。トレセン学園に入学だなんて、それは凄い頑張ったんだろう?』
やはりまだどこか落ち着いていない彼女。その体をじーっと見る……なるほど、確かに入学したてのウマ娘としては中々に鍛えられていた、特にトモの筋肉は初めて会った時のパピヨンのそれを髣髴とさせるような……。
パピヨン「うわ、○○ちゃんを舐めまわすように見てる……○○ちゃん、こういう時はちゃんとキモいって言ってあげないとダメだよ?そうしないとお兄さん犯罪者になっちゃうから」
『いやいや、自分はだな……』
後輩ウマ娘「き、キモいです!パピヨンさんのトレーナーさん!!!」
『えっ』
――パピヨンがにやにやと笑ってみている。まさか何か吹き込んだのか……?
パピヨン「は〜、可愛いなぁ○○ちゃん。後で一緒に駅前のパフェ食べに行こうね、お兄さんのお金で」
あ、違うな。ただ初めてできた後輩が可愛くて仕方ないんだ。それで後輩を甘やかすもんだし、自分のことも色々と言っているだろうから……はぁ。
……まあ、○○さんなら問題ないだろう。良い子だろうし。
後輩ウマ娘「ご、ごめんなさい!と、トレーナーさんを犯罪者にはしたくなくて……!』
377 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:02:30.59 ID:2/VoYCQc0
後輩ウマ娘「――――わ、私パピヨンさんに言われて楽しく走れるようになったんです。勝った時はもちろん、負けた時も……も、もちろん負けたら悔しいですけど!どうすればもっと早く走れるのかとか、色々と考えられるようになって……ウジウジすることが少なくなったと言いますか」
――負けが続いて、走ることが楽しくなくなった……けどそんなときにパピヨンの走りを見て、それが彼女の希望になった。
パピヨン「……えへへ、やっぱり恥ずかしいな正面から言われると」
後輩ウマ娘「パピヨンさんがいなかったら、きっとアタシは……今この場に居ませんでしたから」
きらきらと輝くその瞳で、真っ直ぐとパピヨンを見つめる――きっと昔のパピヨンならここで変に茶化したり、煽ったりするのだろうけど……今のパピヨンは違った。
その好意をきちんと受け止めて、返してあげられる。優しい後輩想いなウマ娘だった。
後輩ウマ娘「――で、その、お願いなんですけど……ぱ、パピヨンさん!わ、私と……走ってくれませんか!」
パピヨン「――――えっ」
後輩ウマ娘「トレセン学園に入学出来たら……さ、最初はパピヨンさんと走りたいなって!ずっと思っていまして……だ、ダメです、か?」
申し訳なさそうな表情の彼女を見て、自分はパピヨンをちらりと見る。驚いたような表情、そして――すぐにその表情はスプリンターとしてのものになって。
パピヨン「――いいよ、コースは?」
後輩ウマ娘「あ、ありがとうございます!コースは……ダートの1,200m左回りで、お願いします!」
パピヨン「!」
――――ダート1,200m左回り。それは、彼女があの世界で一着となったレースの……。
パピヨン「ぷっ……ぷはははは!え、○○ちゃんさぁ……言うじゃん。でもアタシ、○○ちゃんボコボコにしたくないしなぁ」
後輩ウマ娘「わ、私を。ただのウマ娘だと思うと……い、痛い目見ますよ!」
パピヨン「――――へぇ。成長したね」
そして、二人のダートスプリンターは……コースに向かって歩いていき……さて、自分は計測係をしなくてはな。
378 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:02:57.49 ID:2/VoYCQc0
――――レースの結果は当然のようにパピヨンの圧勝だった。短距離レースの着差とは思えないほどの――圧勝。
パピヨンの走りは何も変わらない、ただただ全力で先頭を走る――それだけだった。それだけが作戦なのだ。
後輩ウマ娘「はっ……はっ、はぁ……!っ……!」
膝に手を置いて、必死に息を整えている彼女に対して。パピヨンは……。
パピヨン「――っ。はぁ、はぁ……!うぷっ……お、お兄さん!お兄さんドリンク!二人分ね!」
――地面に横になっていた。スタミナを全て使い切ったんだろう、もう立つのも暫くは難しいだろう。○○さんの分も含めて二つドリンクを持っていく。
『……お疲れ様パピヨン。○○さんも良い走りだったよ』
後輩ウマ娘「はぁ、はぁ……!あ、ありがとう、ございます……!」
パピヨン「ん、ありがとー……おぇ」
きっとこれもパピヨンなりのファンサービスだったのだろうか……いや、違う。
シルヴァーパピヨンは誰が相手でも自分の全力を出す、スタミナ全てを使い切って1,200m先のゴールまで駆ける――なぜならそれが一番、楽しいのだから。
パピヨン「ねえ、○○ちゃん――今日はアタシがボコボコにしちゃったけどさぁ……待ってるね」
後輩ウマ娘「へ……?」
パピヨン「○○ちゃんが正式なレースに出て、ダートのG1とかに出場出来たらその時は――アタシがそこでまた戦ってあげる。それってきっと……めっちゃくちゃに楽しいよね!」
後輩ウマ娘「!」
パピヨン「――ぷはは、アタシはまだまだ現役だからね。衰えなんて、感じさせないから」
後輩ウマ娘「は――はい!私、私……!すぐにそこまでたどり着きますから!それで、私はパピヨンさんに教えてもらった……楽しい走りで!貴女と走るために!!!」
379 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:03:39.61 ID:2/VoYCQc0
――――シルヴァーパピヨンの走りに焼かれたウマ娘は多い。華麗に舞う蝶の美しさに魅了されて近づいたウマ娘は、目に見えない灼熱の炎に燃やし尽くされてしまうのだ。
全身全霊、完全燃焼、全力投球。
あるいはそれを運命と呼ぶのかもしれない。パピヨンとともに走ったライバルたちもまた、そんな灼熱の炎に焼かれた者ばかりだった。
彼女は駆ける。"楽しい"気持ちを忘れずに、"魔王"か"砂上の銀の蝶"とか大層な肩書も身に着けて、どんな期待も約束もプレッシャーも抱えて――――ただただ、その一瞬に命を懸けて。
だから彼女は――どこまでも人々を魅了した。何もかもを燃やし尽くす、その銀色の炎で。
――人々の頭のフィルムに、その激動のレースを焼き付けて。
380 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:04:23.47 ID:2/VoYCQc0
パピヨン「――――期待してるね、ずっとずっとアタシは――前で待ってるから!」
381 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:06:45.19 ID:2/VoYCQc0
お疲れ様でした、これにてシルヴァーパピヨン育成完了となります。
とても長い間付き合ってくださった皆さん、本当の本当にありがとうございました。
しっかりと書くことが出来て、とても満足しています!
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/11/03(日) 00:14:23.21 ID:3cdqDGujo
ブラボー…!ブラボー!!
めっちゃ綺麗に書ききってて凄い!
次世代に繋がっていく描写好きだぁ
383 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 00:53:44.51 ID:2/VoYCQc0
次育成キャラについてのお知らせです。一応もう一人はオリウマ娘を育成するつもりです。
明日の夜19:00くらいに次スレを建ててやる予定なので考えている人はその時間くらい来てくださると嬉しいです。
シルヴァーパピヨンがダートウマ娘だったので次の子は芝適性の子にするつもりです。距離適性は安価かコンマか、それで最後にキャラ募集をしてスタートです。
ではよろしくお願いいたします。本当に付き合ってくださりありがとうございます、おやすみなさい。
何か質問とかもあったら何でも大丈夫です。
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/11/03(日) 01:59:28.00 ID:gRP06ZXqO
おつかれー
楽しかったよー
次スレも参加するよ
パピヨンはいる時空で考えて良い?
385 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 12:36:39.10 ID:2/VoYCQc0
>>384
パピヨンはいる感じで考えてます。なんでお兄さんもいます。
マンティはコンマであんま一緒に走れない感じになってしまったんですけど、シルフィーとはもっとやれたよなぁって反省してます。同室キャラにしなくても良かったかも……。
386 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 19:03:25.12 ID:2/VoYCQc0
シルヴァーパピヨンの競争成績
メイクデビュー 1着
Pre-OP_プラタナス賞 1着
G1_全日本ジュニア優駿 2着
G3_ユニコーンステークス 5着
G3_エルムステークス 1着
G2_東京盃 2着
G3_カペラステークス 1着
G1_ドバイゴールデンシャヒーン 1着
G3_エルムステークス 1着
G1_チャンピオンズカップ 2着
通算成績:10戦6勝
387 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2024/11/03(日) 19:10:39.35 ID:2/VoYCQc0
お疲れ様です。次スレとなります。
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1730628544/
こっちのスレの残りはなんか書いたりできたらなぁと思っています。
388 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2025/01/31(金) 02:11:11.09 ID:6NbPbmpm0
パピヨン「お兄さんっておっぱいとか好きじゃないの?」
『……いきなり何を?』
ある日、トレーナー室でスマホをぼんやりと触っているパピヨンがそんなことを言いだした。
思い付きで変なことを言い出す彼女ではあるが、それにしても変なことが過ぎる。弄っていたスマホをテーブルの上に置いて、てくてくとこちらに向かってくる。
パピヨン「ちょっと前にそういう話があったんだ〜、トレーナーさんがチラチラ胸とか見てくるんだ〜ってクラスの子と。ほら、アタシ含めて結構発育が凄い子いっぱいでしょ?トレセン学園」
『まあ……そうだな』
トレーナーとしてそういう話をするのはどうかと思うが……まあパピヨンになら別に気にする必要もないかと、そう答える。
一般的に見てトレセン学園のウマ娘はとても発育が良い。その年齢とは思えない完成されたバ体に誰もが二度見をしてしまう、というケースも多々存在する。
――前にとあるウマ娘が水着姿でレースをしてた時はさすがに驚いたな。あんなに露出してレースなんて……大丈夫なのかと。それはトレセン学園の認可がちゃんと通ってるのかと……いや、まああの理事長ならOKしそうではあるが。
パピヨン「へ〜……お兄さんもそういう目で見ることあるんだ。それにしてはお兄さん、あんまりアタシをそういう目で見ないよね?」
『キミ、自分が何言ってるか分かってるか?』
パピヨン「それくらい流石に分かってるって!ほらほら、アタシって同級生の中じゃトップクラスのおっぱいで……太もももムッチムチでしょ?ならお兄さんくらいの人だったら、そりゃもう釘付けのメロメロになってもおかしくないと思うんだけど」
そう言いながら彼女はその大きく育った果実を両手でゆさゆさと揺らし始める。ええい、止めろ止めろ!困るから!
パピヨン「……今、ちょっと意識した?」
『……俺だって意識くらいするに決まってるだろ。パピヨン、キミはそういう目で見ないよね?と訊いてきたが……そういう目で見ないように務めてるんだよ』
キミと出会ったとき時や、担当トレーナーになったばかりの頃はそういう目で見たことはないが……告白されて、温泉で約束をして……俺の中でシルヴァーパピヨンというウマ娘はもうただの担当ウマ娘ではなくなってしまった。
『全部全部卒業してから――だから気を付けてるんだよ……なんだその眼は』
パピヨン「……ふ〜ん……?へー、そうなんだ、へー……お兄さん……頑張ってるんだー?」
ニヤニヤとした視線をこちらに向けてくるパピヨン。長年の経験が囁いてくる――こういう時のパピヨンは大抵ロクなことにならないと――。
パピヨン「えーい!」
389 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2025/01/31(金) 02:11:37.23 ID:6NbPbmpm0
『うわっ!?』
ちょっと距離を取ろうとした瞬間――パピヨンが勢いよく自分の膝の上に飛び乗ると、くるりと向きを変えてちょうど俺と目が合う位置関係になった。
パピヨン「じゃあお兄さんが我慢してるのを〜……アタシが、水の泡にしちゃうのもありな感じ?」
自分の胸にむぎゅぅ……とパピヨンの大きな胸が押し付けられる。なんどか押し付けられたことはあるが、今回のそれは今までの日にならないほどだった。
少し暑かったため、スーツを羽織らずワイシャツだけになっていたのが原因か。パピヨンの柔らかさをこれでもかと分からされてしまう。むにむに、むにゅむにゅと体に密着して胸が形を変えていく。
パピヨン「うりうり〜、あの日お兄さんが滅茶苦茶にできたかもしれないおっぱいでちゅよ〜?アタシがあーんなに勇気振り絞ったのに……ぷぷ、あーあー、お兄さんの男らしい決断をしてくれたら……全部全部お兄さんが独り占めできたかもしれないのに……❤」
自分の膝の上でゆっくりと腰をくねらせてグラインドさせる。パピヨンのとても丁寧に手入れされた髪の毛から、女の子特有の甘い匂いが漂い、鼻をくすぐってくる。
……。
『……パピヨン』
パピヨン「ほらほら〜お兄さんが一生懸命育ててくれたこの脚も……ムチムチの太もも……❤さわさわしていいんだよ〜?」
腕をつかまれ無理やりパピヨンの太ももに触らされる、スベスベの肌でありながらしっとりと手に吸い付く太もも……膝枕をされたときに頭で体感したことはあるが、手のひらで触ると……これはいけない、流石に……よろしくない。
『パピヨン、落ち着いて』
パピヨン「あ……❤お兄さん怖ーい顔してる……❤やんやん、このままケダモノのお兄さんにアタシ何されちゃうんだろ〜……❤ぷぷ、そのまま滅茶苦茶にしちゃえ❤中等部の担当ウマ娘にこんなことしちゃったら、お兄さんもうトレーナーできないね〜❤」
そしたら……アタシがお兄さんの事可愛がってあげるね?レースで貰った賞金とかもあるし……あ、じゃあお兄さんはアタシのペットになっちゃうね。ほらほら、ワンワンって可愛く鳴いてみてよ〜❤ぷははははっ!❤
『……』
……はあ、ダメだ。滅茶苦茶調子に乗ってる。完全に自分がペースを握ってると思ってる顔だ。
彼女のこういうところは愛すべきところだが……流石にちょっとやりすぎだ。年頃の女の子がやっていいことじゃない。
……ちょっとお仕置きしてあげる必要があるな。
パピヨン「お兄さんってばアタシよりも年上なのにこんな風にされちゃって恥ずかしくないの?ほらほら、おっぱいとふともものダブル攻撃で、そろそろ――ひゃぁ!?ちょ、ぁ❤お兄さん!?」
軽い彼女の体を持ち上げることは余裕だった。ひょいっとお姫様だっこで持ち上げて、俺はパピヨンをソファにまで運び……優しく横に寝かせて……押し倒す。
390 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2025/01/31(金) 02:12:05.36 ID:6NbPbmpm0
パピヨン「……ぁ、お、お兄、さん?ちょ、ちょっと……ど、どうしたの?」
『――俺は今からキミの言うことを何でも聞くよ』
パピヨン「へっ?」
『望めばキミが言う滅茶苦茶……温泉でキミがして欲しかったようなことを全てやってあげるよ。優しくされたいなら優しくするし、激しくされたいなら激しくする』
パピヨン「お、お兄さん……お、落ち着いて?ほ、ほら。これ、いつもの冗談というか……ぁ❤顔ちかっ……❤ちょ、やめっ……ひぅっ!?❤❤❤」
『……こういうのが好きなんだろ?』
パピヨンのウマ耳が敏感なことは確認済みだ。彼女が暴れて逃げようとするのを、耳元で低い声で囁くことで封じる。
パピヨン「ぁ……っ❤やっ、ぇ……っ?❤❤❤」
『……一言言えばいいんだ。アタシを滅茶苦茶にして……と。そうすれば……キミが望んだとおりの結果になるぞ?』
……パピヨンの顔が今にも噴火しそうなくらいに真っ赤になっている。彼女の力なら無理やり手を動かせば弾き飛ばすくらい可能だろうに……パピヨンは優しいウマ娘だ、きっとそんな選択肢最初から存在しないのだろう。
彼女は考える、この状況で自分はどうすればいいのかを――考える。考えて考えて考えて――その結果。
パピヨン「ぁ、ぇ、ぉ……!あ、あた、あたし……っ!あ、ぇ?っ――❤❤❤」
呂律の回らない口を必死に動かして、彼女は喋る。
パピヨン「お、おにい、しゃん!じゃ、じゃあ、ぁ、ぇ……その……っ!き、ききき……っ!!!きす……!きす……ぁ、ぅ……」
――――その瞬間。パピヨンの鼻からたらーっ……と、赤いものが垂れる――鼻血だった。
『えっ』
パピヨン「――――ひぅぁ」
そして、それと同時に。まるでオーバーヒートした機械のように、パピヨンはそんな情けない声を上げて……気を失った。
『えっ……あ、ちょっ!?パピヨン!?だ、大丈夫か!?パピヨン!?!?!?!?』
流石にこんなことをしている場合じゃない、急いでパピヨンを背中におぶり、保健室に向かった――――。
391 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2025/01/31(金) 02:12:37.30 ID:6NbPbmpm0
――――――――――――――――
――――――――
――――
――
パピヨン「変態」
今回のオチ。保健室の先生には安静にさせてくださいと言われ、ベッドに寝かせる……そして、彼女が目を覚まして最初に言った一言が、これだった。
パピヨン「変態、変態、変態……!ロリコン!バカ!!!」
『……言わせてもらうが、今回はキミも悪いからな――いたっ!』
思いっきり足で蹴られたぞ今!?
パピヨン「あ、あんな……!あんな、あんなあんな……!お、おにいさんが、あんなことするなんて……!や、約束、約束は!」
『だからあれは演技だって……キミも分かっただろ?そんな風に無理やりされるのは嫌だって』
パピヨン「うっ……そ、それは……いや、ぅ……」
……どうしてそこでちょっと考えるんだ?
パピヨン「と、とにかく!もう、あんなことはしないで!次やったらあることないことSNSで言い触らすからね!お兄さんのこと!!!」
『はぁ……分かってるよ、もうしないから。だからキミもあんな挑発はしないように」
パピヨン「うるさい!あ"〜……う"〜……こんなつもりじゃなかったのにぃ……お兄さんティッシュ。丸めたやつ」
『はいはい』
――――流石に自分からこういうことをするのはやりすぎだと自分も反省した。結局、今回の件でパピヨンも気持ちこういうからかいをすることが少なくなった……はずだ。
パピヨン「…………っ❤」
……もしかしてあの時のようにされるのを待っているんじゃないか?そう考えた時期もあったが……流石にそれはないだろうと、頭から考えをなくす。
さて、どうしたら彼女は分かってくれるだろうか。そういったことはするもんじゃないと――しっかりと彼女を分からせるには。
392 :
◆b0/EDFEyC136
[saga]:2025/01/31(金) 02:13:31.85 ID:6NbPbmpm0
煽りすぎてちょっと分からせられるパピヨンの話、でした。
おやすみなさい。
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/31(金) 08:54:50.02 ID:1wxWgSgro
おつ〜!
あーこれは分からせられちゃいましたねぇ!
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