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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3
- 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:00:55.09 ID:sJ9CD+oDO
- @
【名前】レベッサ・フィンマオ
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】14
【容姿】紫色の髪をして豪華なドレスを着た少女であるが、少女とは思えない威厳さとカリスマがある
【性格】冷静沈着でリアリスト。除いて自分にも他人にも厳しく、1人の例外を除いて心を開かない
【魔法】雷魔法
【備考】イスファハーンで最も大きな富と権力を持つ一族の当主。
僅か12歳の時に当主に就任したときは、様々な勢力や人物が富や権力の乗っ取りや傀儡としての利用を目論んだが、それを全てはねのけ勢力を維持してきた。
その正体は本物のリリアのお世話係兼遊び相手だったメイド。
本物のリリアは病弱の上気弱で優しすぎる性格だったため次期当主として不向きと判断、血の繋がりより家の発展維持を優先した先代当主達にによって魔法と科学技術による整形と肉体改造を行われた。(才覚自体は彼女本来のもの)
彼女自身はこの運命を受け入れているが、1人の例外である本物のリリアには普通の幸せな生活を送って欲しい
- 760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:01:10.93 ID:OUlUB8Q+O
- (@の当主のテンプレート)
【名前】リチャード・デンネル
【種族】人間
【性別】男
【年齢】36
【容姿】スーツを着ており、背が高く筋肉質。スキンヘッドでサングラスをかけている。腰には蛇腹剣を付けている。
【性格】平等主義者で人、魔物関係なくフレンドリーに接している。流行に敏感。
【魔法】頭脳魔法(ユニーク魔法で自身のIQを上げる魔法)、雷魔法。
【備考】イスファハーンで最も大きな富と権力を持つ一族の当主。かつてはある魔法騎士団の参謀を勤めていたが辞めてからは当主となる。その頭脳を活かし都市経済をさらに発展させた。戦闘も得意で頭脳魔法で相手の魔法や攻撃などを瞬時に分析、相手の攻撃や動きを何パターンか予測する事で対応できる。他にも蛇腹剣を巧みに操り、雷魔法を駆使する。彼の知識を借りる為にフラナやマーベルなどが相談に来た事がある。
- 761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:01:11.28 ID:nbHd0jBY0
- 【名前】エミリオ・ゲンズブール
【種族】人間
【性別】男
【年齢】12
【容姿】サラサラとした金髪の美少年。服装は見るからに高そうなスーツに半ズボン
眼の色は髪同様に金色だが、魔法発動時は片眼が紫色のオッドアイ状態になる
【性格】子供とは思えないほど落ち着いており、常に丁寧な口調で話す
だがそれ故に年相応の子供らしさは感じられず、却ってそれが不気味さを漂わせている
【魔法】魔眼魔法。この魔法の使い手は彼以外にも複数確認されているが、どのような効果が現れるかは使い手によって大きく異なる
ちなみに彼の場合は相手を見つめることで相手が最も恐れているものの幻覚を見せ、心身共に蝕むというものである
殺傷能力はないが、場合によっては精神が崩壊して最悪死に至ることもある
【備考】イスファハーンで最も大きな富と権力を持つ一族の当主。
先代の当主であった父が病に倒れた為、代理という形で12歳という異例の若さで当主を務めることとなる
当初は子供が当主を務めることに反発も多かったが、幼い頃から父に徹底した帝王学を叩きこまれていたお陰で、いざ当主の座に就くとその手腕を遺憾なく発揮し周囲の声を一気に反発から称賛へと変えることに成功する
だがその一方先代の病気に関して、「自分は父よりも優秀な存在だ」と感じた彼自身が当主の座を奪う為に引き起こしたのではないかという噂がまことしやかに囁かれており…
- 762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:02:29.50 ID:4Duqzyf6o
- 【名前】ブレア・ホーエンハイム
【種族】電子妖精
【性別】なし
【年齢】0歳
【容姿】タブレット状の液晶が宙に浮いており、そこから文字や音声によって他者とコミュニケーションをとる。
【性格】合理的で機械的
【魔法】電撃
【備考】イスファハーンで最も大きな富と権力を持つ一族の当主。ホーエンハイム家は世界一の大富豪であり、これからもより合理的に稼ぐためにもはや人のように感情に左右される存在ではダメだとして、電子妖精を創り上げた。所謂AIに分類される存在。とても合理的に冷血に淡々と稼ぐ電子妖精によってホーエンハイム家は安泰だと家の者は各自隠居を決め、誰もいないホーエンハイム家が儲けるために今もブレアは商売を続ける。事実上のイスファハーンの支配者。
- 763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:11:41.62 ID:sJ9CD+oDO
- A
【名前】ハイド・ストーク(襲名制であり、真の名前及び何代目かは不明)
【種族】不明
【性別】不明
【年齢】不明
【容姿】全身を黒装束に包み、黒い仮面を着けた怪人
【性格】不明だが常に無言。
【魔法】誰も見たことが無く不明(人外の領域の暗殺術と体術を持つ戦闘能力のみが知られる)
【備考】イスファハーンの軍需・防衛産業を担う一族の当主。……だが上記の通り御三家の中でもかなり謎が多い。
抱える私兵や諜報機関の中でも側近の精鋭も同じ格好をしているうえ言葉が無くても意志疎通しているため魔法による分身や幻説や、表向きの当主は影武者で本物は私兵や諜報員として国内外を動き回っている説等も出ている
- 764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:19:09.02 ID:G8JwcrUI0
- (Aの当主のテンプレート)
【名前】シモンズ・オーガス
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】青髪でリーゼント。マッチョの大男。タバコを加えている。ハンマーを装備している。
【性格】情に厚く涙もろい、豪快な性格。
【魔法】岩石魔法(地属性の亜種で岩石を操る事が出来る)
【備考】イスファハーンの軍需・防衛産業を担う一族の当主。元傭兵をやっていた事があり、武器や兵器など詳しい。誰かを守りたいと思う気持ちがあって都市の防衛や治安を守っている。本人の性格から魔物にも人気がある。ハンマーで豪快に攻撃したり岩石魔法をハンマーに纏う事も出来る。もちろん岩石魔法で攻撃も出来る。どんな攻撃を受けても最後まで立っていた伝説がある。
- 765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:22:40.85 ID:MOl+Zp3i0
-
(Bのテンプレート)
【名前】マリッサ=マガジン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪ショートで青い服を着た女性
【性格】普段は冷静沈着だが可愛い「女の子」を見ると理性を失い暴走する
【魔法】土や布でできた人形を操る魔法や、光魔法が得意
【備考】イスファハーンの文化・芸術を支える一族の当主。
自分のミスで友人を死なせた過去を持ち、彼女の精巧な魔導人形を製作する研究を続けている。
- 766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:24:14.02 ID:sJ9CD+oDO
- B
【名前】ルーシェル・クラニオン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】99
【容姿】白衣を着た立派な白髭をした小柄な老人
【性格】非人道な事をしているとは思えないほど気さくな好好爺。
【魔法】念力魔法
【備考】イスファハーンの文化・芸術を支える一族の当主。
『生命』の可能性をとことん信じているロマンチストであり、智恵こそが『生命』を無限の高みに至らせると考えている
非人道的な研究や実験も一切の悪意がなく『生命』の新たな発展に繋がるものと完全に善意で行っている。
- 767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 14:25:21.12 ID:4Duqzyf6o
- B
【名前】クレセリア・ベールグラッド
【種族】邪竜
【性別】女
【年齢】1800
【容姿】真っ黒な竜であり、基本的に人間形態は取らずずっと竜状態で過ごしている。よく街中を飛んでいる。
【性格】荒らし・嫌がらせ・混乱の元。面白ければ世界がどうなろうが仕方ないよね。とってもフレンドリー。
【魔法】爆発魔法
【備考】イスファハーンの文化・芸術を支える一族の当主。芸術は爆発だと思っている。儚さに美を感じる。故に世界は混乱してるくらいが美しい。御三家の力を使い己の面白いのために世界を振り回す。最近人体実験で得られた様々な薬物ウイルス魔導技術のおもちゃをどう使うか思案中。大体どんな人にも友好的。友好的なの冷血。
気持ちよく倒されるためのキャラ
- 768 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:47:52.85 ID:JcoC4lzH0
- 皆さん、たくさんのご投下ありがとうございました
@は>>760、Aは>>758、Bは>>765となります。よろしくお願いいたします
- 769 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:48:18.27 ID:JcoC4lzH0
- ―海上
遠くにそびえ立つ塔「」ヒュオオオ――…
大亀クロシュ「〜〜」スイスイ
イリス「あ、あの塔は……!?」
ローガン「あれは国際商業都市の富の象徴――イスファハーン・ピラーだ!!」
ミスティ「イスファハーン・ピラー……!?」
エバンス「イスファハーンの金持ちが立てた塔だとか何とかって聞いたことあるな。現存する建造物の中じゃ一番高いらしい」
レイ「はわ〜……。想像もつかない世界です……」
◇
―国際商業都市イスファハーン 沿岸
大亀クロシュ「」スイスイ
青髪リーゼントの男「止まりな! どこの国のモンだ!」シュタッ
イリス(うわっ! いきなり飛び乗ってきた!?)
ミスティ(警備兵か何かかしら……。あ、レイが見つかるとまずいわ!)
妖精(そうだった! クロシュ、レイを隠し――あれ?)
大亀クロシュ(……??)モニョニョ?
イリス(い、いない……?)
ローガン「……我々は怪しい者ではない。身分証明は冒険者証で構わないか?」
それぞれの冒険者証「」スッ
青髪リーゼントの男「おう、見せてみろ。……確認した。旅行者なら歓迎するぜ!」
エバンス「話が早くて助かる」
*
- 770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:48:45.46 ID:JcoC4lzH0
- ―少し離れた海上
闇の眷属「」スイスイ
レイ「……これ以上一緒にいたら、クロシュちゃんたちに迷惑をかけちゃうもんね」
闇の眷属「」スイスイ
レイ「せっかく、私に優しくしてくれた人たちに迷惑をかけるのは、嫌だしね……」
闇の眷属「」スイスイ
レイ「……また、一人ぼっちかぁ……」グスッ
闇の眷属「」スイスイ
レイ「……仕方ないよね……。私、指名手配犯だもん……」
闇の眷属「」スイスイ
レイ「あっ……私の模様のお手紙……返事、間に合わなかったなぁ……」
闇の眷属「」スイスイ
レイ「……まあいいや……。どうせ……上手くいくわけないもん……」
闇の眷属「」スイスイ
レイ「…………ばいばい、クロシュちゃん……」
闇の眷属「」スイスイ
レイ(いつかまた……迷惑のかからないところで、会いたいな……)
◆
- 771 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:49:12.96 ID:JcoC4lzH0
- ―夕方
国際商業都市イスファハーン 港
ザァーン ザザァーン…
カモメ「クゥー、クゥー」
カニ「チョキチョキ」
妖精「ふー、無事に辿り着けたね。お疲れ様、クロシュ」
クロシュ「ん……」
ミスティ「今回も乗せてくれてありがとうね……」
イリス「早いとこ宿を取って休みたいけど……レイさん、どこ行っちゃったんだろ」
ローガン「兵士に見つかることを危惧して、早めに離脱したのかもしれんな」
イリス「……言ってくれれば、ちゃんとお別れできたのに……」
ミスティ「……どうせ離脱するのなら、少しくらい食べ物を渡しておけば良かったわ」
エバンス「……だからこそ、じゃないか? 一言を言ったり言われたりすりゃ、決意が鈍るだろうし。少ししか接せてないが、あの子、俺たちに迷惑をかけることをかなり嫌がってた感じだ」
妖精「そうだね。あの子なりの精一杯のやり方だったのかも」
クロシュ「……」
☆レイと別れました
◆
- 772 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:49:47.89 ID:JcoC4lzH0
- ―夕方
イスファハーン商業区 市場
レンガ造りの街並み「」
ワイワイ ガヤガヤ
商人の男「安いよ安いよ! 今なら竜骨粉末もオマケしちゃうよ!」
行商妖精「こっちも安いよ〜! 今ならカタツムリの殻がオマケだよ〜!」
ドワーフの旅職人「……必要なら見ていきな」
淫魔の客引きA「あらぁ……お兄さん、たくましい体つきね……」
淫魔の客引きB「私たちと遊んでいかない〜?」
旅行者の青年「おお……へへ、じゃあせっかくだし……」
人間の警備兵「はあ、おれも淫魔のねえちゃんと遊びてえなあ」
オークの警備兵「仕事が終わったら娼館寄ってこうぜ」
エルフの吟遊詩人「ダークヒーローイリス……砂漠に水を蘇らせ、秩序を取り戻せし闇の英雄……」ポロロン
人間の少年「おおお〜! ダークヒーローイリスの新作じゃん!」
魔族の女性「へえ。今度はどんな冒険をしたのかしら」
フードを被った者「真の正しい世界……それこそが、私たちが目指すべき結末なのです……」
薄汚れた女性「……導師クロシュ様……。どうか、私たちをお救いください……」
身なりの良い男性「真の正しい世界、か……」
*
イリス「これは……ウォーターポートを超える賑わい!!」
エバンス「もう夕方だってのに凄い人口密度だ……!」
ミスティ「これが国際商業都市イスファハーンなのね……」
ローガン「うむ……。今日のところは早く宿を見つけよう」
◇
- 773 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:50:22.47 ID:JcoC4lzH0
- ―国際商業都市イスファハーン 滞在初日
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 亡国王のペンダント
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:ホテル、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他
- 774 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 17:51:34.23 ID:JcoC4lzH0
- ―国際商業都市イスファハーン
宿屋「シルバーコイン」
カランカラン
エルフの看板娘「いらっしゃいませ〜」
イリス「こんにちは!」
妖精「何日か泊まりたい。二部屋くらいある?」
エルフの看板娘「はい、ありますよ。6名様でよろしいですか?」
妖精「うん」
エルフの看板娘「かしこまりました! ごゆっくりおくつろぎくださいね」
*
―シルバーコイン 客室
落ち着いた内装「」
小洒落たテーブル「」
銀貨の描かれた絵画「」
ミスティ「良い雰囲気の部屋ね」
イリス「お洒落だよね。従業員のエルフさんもすっごい美人だった!」
妖精「ここは王国の影響力が薄い西大陸だから、種族間の対立とかはあんまりないと思う。まあ私もそこまで詳しいわけじゃないし情報が古い可能性もあるけど……」
スライムクロシュ「〜〜?」モニョモニョ?
妖精「うん、スライムもきっといると思うよ」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
イスファハーン滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 18:05:22.17 ID:x5IyZj7eO
- 星の魔翌力を読む
- 776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 18:05:50.47 ID:nbHd0jBY0
- クロシュ、ローガンの肩たたきをしてあげる
- 777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 18:06:10.84 ID:ystu4PBRO
- 風呂に入る
- 778 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 18:17:34.26 ID:JcoC4lzH0
- ―シルバーコイン 客室
イリス「さて……」
星の魔力中編「」
イリス「せっかくクロシュちゃんが写本を作ってくれたんだから、私もこれを読んでしっかり身に付けないとね……!」
星の魔力中編「」ペラッ
↓1コンマ
01-30 星属性経験+2[2/6]
31-60 星属性経験+3[3/6]、魔法経験+1[2/6]
61-90 星属性経験+4[4/6]、魔法経験+2[3/6]
91-00 星属性経験+6[6/6]、魔法経験+4[5/6]
- 779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 18:19:34.99 ID:sJ9CD+oDO
- はい
- 780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 18:20:16.43 ID:qED6IVF7o
- ペラっペラっペラっペラっ
- 781 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 18:36:32.80 ID:JcoC4lzH0
- ペラッペラッ
イリス「……」
ペラッペラッペラッペラッ
イリス「……そうか……そういうことだったんだ!!」
イリス「ちょっと試してみよう!」ガタッ
*
―客室のベランダ
ヒュオオオオ――…
イリス(この星の内側に流れる力を――)
イリス(――掬い取る!)カッ
ゴゴゴゴゴ――…
イリス(――来た! これだ――これが、星の――)
イリス(……あ、やばい。溢れちゃう! な、なんとか出さないと! え、ええと――)
イリス「う、うわあああああ!!!」
カッ!!!
光の柱「」ドギュウウウウウンッ!!!
妖精「な、何事!?」パタパタ
ミスティ「何があったの!?」タタッ
イリス「はへぇ……」バタッ
ミスティ「イリス……!」
イリス「ら、らいじょぉぶ……」
イリス(星の魔力……しゅごい……)
イリス(でも、私に制御可能な範囲に絞れば……)
イリス(頭がクラクラする……でも、すごいワクワクしてきた……)
☆イリスが星属性の真髄の一片を掴みました
・星属性のレベルが大きく上がりました
・魔法経験が[5/6]になりました
◇
- 782 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 18:48:12.60 ID:JcoC4lzH0
- ―シルバーコイン 客室
ローガン「……」コックリコックリ
ガチャッ
ローガン「!」バッ
クロシュ「あ……」
ローガン「……クロシュくんか」
クロシュ「……ごめんなさい。起こしちゃった……」
ローガン「いや……問題ない。ただのうたた寝だ」
クロシュ「……」
ローガン「ふむ……それでは、肩を叩いてもらっても良いか? 少し凝っていてな……」
クロシュ「あ、うん……!」
↓1コンマ クロシュの肩叩き
01-30 ふつう
31-60 良い感じ
61-90 とても上手
91-00 ??
- 783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 18:49:44.26 ID:ystu4PBRO
- あ
- 784 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 20:03:58.27 ID:JcoC4lzH0
- クロシュ「……」
ポコポコ
ローガン「……もう少し、強めにできるか?」
クロシュ「ん……えと、こう……?」
ドコドコ!!
ローガン「うぬう……! つ、強すぎる……!」
クロシュ「あっ……ご、ごめんなさい……」
ローガン「いや、構わぬ……。今の、中間くらいでできるか……?」
クロシュ「う、うん……」
*
トントン トントン
ローガン「う、うむ……だいぶ上達したな……」
クロシュ「んゅ……」
ローガン「うむ、十分肩がほぐれた。ありがとう、クロシュくん」
クロシュ「ん……。あの……肩がこるって……どんな、感じなの……?」
ローガン「どんな感じか……。肩の内側に巨大な疲労が固まっているような感じ……なのだが、スライムである君に伝わるだろうか……?」
クロシュ「……! えと……たぶん、わかった……!」
ローガン「フッ、そうか……」
ローガン(我が息子も、初めは肩叩きが下手で……肩が凝る感覚がわからんと言っていたな……)
ローガン(……クロシュくんはスライムの女の子だというのに。セインくんに続いてまた重ねてしまうとは……)
ローガン(……害があるわけでもなし。心の奥に仕舞っておけば良かろう)
◇
- 785 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 20:04:32.62 ID:JcoC4lzH0
- ―シルバーコイン 浴場
カポーン
スライムクロシュ「〜〜」デロデロ
イリス「ふう〜……生き返るぅ……」
ミスティ「もう、何事かと思ったわよ……」
イリス「ご、ごめんって。でも星属性の使い方がちょっとわかったから、私かなりやれるかも!」
ミスティ「星属性の技を試したって言ってたわね……」
妖精「……もしかして、星の内部から魔力を引き出した?」
イリス「そう! 本に書いてあった通りにやったら、なんとかできたみたい!」
妖精「なるほど……。でもあんまり星の魔力を引き出しすぎると世界樹の精霊に怒られるから、ほどほどにね」
イリス「はっ……そ、そっか! 気を付ける!」
ミスティ「世界樹の光を戻す為だって言い張れば許してくれるんじゃないかしら」
妖精「……まあそれもそうなんだけど。星の魔力はこの星に住む全ての者に与えられるべき恵みの大元だからさ」
イリス「うん……わかってるよ。この力は、必要な時に必要な分だけ使うよ。私自身が持つ星属性魔力だけでも十分すぎる力があるからね」
妖精「うん、お願いね」
スライムクロシュ「〜〜」デロデロ
◆
- 786 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 20:05:14.58 ID:JcoC4lzH0
- ―国際商業都市イスファハーン 滞在2日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 亡国王のペンダント
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他
- 787 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 20:05:55.36 ID:JcoC4lzH0
- ―朝
シルバーコイン ロビー
チュンチュン
妖精「というわけで、今日から本格的に大魔女帝国行きの闇チケット探しをするよ!」
イリス「まずはいつも通り情報収集からだね!」
エバンス「んじゃまずはそこのエルフの姉さんに聞いてみるか」
エルフの看板娘「あら、大魔女帝国行きのチケットですか?」
エバンス「ああ。どこに売られてるか知らないか?」
エルフの看板娘「さあ、わかりません……。でも大魔女帝国に行くには本来なら世界中を回らなきゃいけないわけですから、もし買い取るとなればかなりの高額になるでしょうねえ。そもそも大魔女帝国に行く権利を取引すること自体も違法でしょうし」
エバンス「まあそりゃ安くはないよな」
妖精「レーティアからたんまり貰った分もあるしお金には余裕があるけど……足りるかなあ」
ローガン「何にせよ、見つけてみないことには何もわからん。まずはやはり情報収集だな」
クロシュ「ん……!」
イスファハーン滞在2日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 20:06:35.69 ID:MOl+Zp3i0
- 女性陣、図書館でマリッサと出会う
- 789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 20:09:55.98 ID:xAciyr4VO
- 御三家当主が揃う会合にクロシュ迷い混むの巻き
- 790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/31(土) 20:16:11.44 ID:sJ9CD+oDO
- 劇場で何か演劇を見る
- 791 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 22:22:42.70 ID:JcoC4lzH0
- ―図書館
イリス「まずはやっぱり図書館だよね」
ミスティ「……でも、闇取引についての情報が図書館で手に入るかしら……?」
イリス「……さ、探せば何かあるよ!」
金髪ショートの女性「あら、闇取引について知りたいの?」ヌッ
イリス「うぇ!? え、ええと……」
ミスティ「……何か知っているの? あなた」
金髪ショートの女性「マリッサよ。マリッサ・マガジン。あなたたちは?」
イリス「あ、はい。私はイリス・プラネットです」
ミスティ「ミスティよ」
マリッサ「イリスとミスティね。見た感じ海外から来た旅行者……いえ、冒険者の魔法使いかしら?」
イリス「ええと……まあ、そうですね」
マリッサ「素直ね……。昨晩放たれた巨大な星属性魔法……街中であんなことをするのは関心しないわ。夜空に向けられたから被害はなかったと言っても」
イリス「えっ!!? み、見て――」
マリッサ「ふふ……本当に素直。疑惑が確信に変わっちゃった」
ミスティ「……何? 私たちを逮捕するの?」
マリッサ「しないわよ。被害はなかったと言ったでしょう?」
イリス「……」
マリッサ「それで……闇取引について調べたいとか言っていたわね。何を探しているの?」
ミスティ「……いきなり腹の探り合いを仕掛けてくるような相手に、正直に言うと思う?」
マリッサ「あはは、ごめんなさい! イリスちゃんの反応が可愛いからついからかっちゃった」
イリス「うー……」
マリッサ「あらら、すっかりヘソを曲げられちゃったわね……。まあ楽しんでいきなさい。この世界一の享楽都市、イスファハーンをね」スタスタ
イリス「行っちゃった」
ミスティ「何だったのかしら、あの人……」
◆
- 792 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 22:23:12.64 ID:JcoC4lzH0
- ―イスファハーン中央区
クロシュ「……」トコトコ
妖精「こっちの方はそれほど賑わってないね。でも――」
高級ホテル「」ドンッ!!
高層住宅「」ドンッ!!
高層オフィス「」ドンッ!!
妖精「なんか……すっごい高い……」
クロシュ「うん……」
イスファハーン・ピラー「」ヒュオオオオ――…
妖精「極めつけはあの馬鹿みたいにでかくて高い塔だ。見上げると首が痛くなっちゃうよ」
クロシュ「!」ピコン!
妖精「……また何か変なこと思い付いた?」
クロシュ「妖精さん……わたし……メルルさんのお陰で、気配を隠すのが……上手く、なった……」
妖精「……そうだね?」
クロシュ「……この前、光の精霊さんに……祝福されて……光属性の使い方も、上手く、なった……」
妖精「……それで?」
クロシュ「だから……光学迷彩で、侵入、できる……!!」
妖精「……前だったら止めてたけど、確かに今のクロシュなら……試してみる価値はあるか」
クロシュ「!」
妖精「ただし、下手なことはしないで私の指示をちゃんと聞くこと! いいね?」
クロシュ「ん!」
*
―イスファハーン・ピラー
自動ドア「」ウィーン
警備オーク「ん? 自動ドアが勝手に開きやがったな」
警備の人間「ぶっ壊れてんじゃねえのか?」
光学迷彩クロシュ「……」トコトコ
妖精(よーし、良い感じだね。このまま適当にこの中を探ってやろう)
光学迷彩クロシュ(ん)
◇
- 793 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 22:24:44.49 ID:JcoC4lzH0
- ―イスファハーン・ピラー
応接室
マリッサ「お待たせ」スタスタ
黄銅髪の青年?「2分遅刻だけど?」
スキンヘッドグラサン「まあまあ、良いではありませんか。彼女も忙しい身です」ニコニコ
マリッサ「リチャードくんは理解があって助かるわ。シュヴィアは相変わらず愛想がなくてダメね」
黄銅髪の青年?→シュヴィア「……」
スキンヘッドグラサン→リチャード「何にせよ全員揃ったところで、始めましょうか。まずはお手元の資料を――」
シュヴィア「待て」
マリッサ「シュヴィア……愛想が悪いのはいつものことだけれど、会合の腰を折るのは――」
シュヴィア「違う」スタスタ
ベシッ!
クロシュ「んゃっ!」トテッ
妖精「ふぎゃっ!」ポテッ
マリッサ「なっ……!?」
リチャード「馬鹿な!」
シュヴィア「賊だよ」
*
- 794 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 22:26:13.69 ID:JcoC4lzH0
- 縛られたクロシュ「んゅ……」
縛られた妖精(なんてこった……)
シュヴィア「お前たち、どこから入った? どうやって姿を隠していた?」
縛られた妖精「い、言えば逃がしてくれるの……?」
シュヴィア「内容次第。嘘を言えば殺す」
縛られたクロシュ「!」
縛られた妖精「私は殺しても良い、でもこいつは――」
ゲシッ
縛られた妖精「ぐえっ!」
シュヴィア「黙れ。こいつが大事ならなぜ不法侵入などした? 頭の悪い妖精共の軽挙妄動、いつ見ても虫酸が走る」
縛られた妖精「……!」ズキッ
縛られたクロシュ「……妖精さんは、悪くない……。わたしが……入ろうって、言った……!」
シュヴィア「……」
マリッサ「ねえ、この子たち私にくれない? すっごくカワイイし……なんか直感があるのよ。この子たちを使えば、研究が上手くいきそうっていう――」
リチャード「はあ……マリッサ、あなたも飽きませんね」
マリッサ「この塔で起きたことは外部には漏れないでしょう。それにこの子たちは不法侵入者……何をされても文句を言える立場じゃない」
リチャード「この塔がデンネル一族の所有物であることをお忘れなく。塔内の決定権は貴女にはありません」ニコニコ
マリッサ「チッ……いくら?」
リチャード「そうですねえ……。少々幼すぎますが、彼女らの器量でしたら――」
シュヴィア「……面倒なことになる前にさっさと始末するか――はっ!?」
ほどけたロープ「」
ほどけたロープ「」
マリッサ「なっ!? 何やってるのよこのウスノロスライム!」
シュヴィア「バカな! 魔封のロープできつく縛ったんだ、子供の方はもちろん妖精だって抜けられるはずがない!」
リチャード「はは、これはやられましたなシュヴィアくん!」
*
- 795 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 23:17:06.41 ID:JcoC4lzH0
- ―イスファハーンピラー外郭
光学迷彩スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ コソコソ
妖精「は〜〜死ぬかと思った……! あいつらがクロシュがスライムだってことに気付かなくて良かったよ」
光学迷彩スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
妖精「あんな縄、クロシュがデロデロになっちゃえば簡単に抜けられるもんね。ありがと、クロシュ」
光学迷彩スライムクロシュ「!」モニョ!
妖精「でも……ごめんね。私がもっとちゃんと気を付けてれば……」
光学迷彩スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ モニョモニョ
妖精「えっ!? ほ、本当!?」
◇
―シルバーコイン 客室
クロシュ「……」カキカキ
資料の模写「」ピラッ
妖精「これは……オークションの品目予定表!」
クロシュ「うん……。あの部屋にあった、資料……覚えて、描いた……」
資料の模写「品目予定その17 大魔女帝国渡航権」
妖精「しかもドンピシャだ! でかしたよクロシュ!」
クロシュ「うん……! あ、でも……これ、このページだけしか、見れなかったから……」
妖精「えっ……てことは、品目しかわからない……!? 日付とか場所とかは――」
クロシュ「んゅ……」
◆
- 796 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 23:23:06.14 ID:JcoC4lzH0
- ―商業区 公演
ミスティ「こっちは変な女に因縁付けられたくらいで、大した収穫はなかったわ。そっちは?」
エバンス「こっちも空振りだ。まあまだ初日だし地道にやってこうぜ」
イリス「クロシュちゃんと妖精さんは?」
ローガン「中央区で情報収集すると行ったきりだな。まあ妖精くんも一緒であれば大丈夫だろう」
暗黒行商少女「……ん? あんたたち、まさか――」スタスタ
イリス「あーっ! 闇商人の!」
暗黒行商少女「し、しーっ! あまり大きな声で言わないで! 今はまあまあ真っ当な表の行商人としてやってんのよ! ていうかあんたたちなんでこんなとこいるのよ!?」
ミスティ「私たちは――」
*
暗黒行商少女「はあ、なるほど……。大魔女帝国に行くためとはいえ随分大胆な発想をするわね……」
エバンス「俺もそう思う」
暗黒行商少女「でも大魔女帝国への渡航権か……。可能性があるとすれば闇市場か、あるいは闇オークションね」
ローガン「やはりそうなるか」
暗黒行商少女「そりゃあね。私はそういうのから足を洗ったけど、ここで商売してれば嫌でも耳に入ってくるのよ」
ミスティ「それじゃあ、教えてもらっても良いかしら?」
暗黒行商少女「もちろん。あなたたちには借りがあるからね。あ、でもその前に……ちょっと頼みたいことが……」
イリス「え、何?」
暗黒行商少女「そ、その……とりあえず付いてきて!」
*
―学術区 劇場前
ワイワイ ガヤガヤ
ミスティ「劇場ね」
イリス「えっと……何をすれば良いの?」
暗黒行商少女「その……これを、一緒に見て欲しくて」
演目「離れ島の魔法女学院 ――金糸の姉妹人形に愛されすぎて夜しか眠れない――」
エバンス「なんだぁこれは……」
ローガン「ず、随分変わった題の演目だな……」
暗黒行商少女「ちょっと気になってるんだけど……1人で見に行くのはちょっと勇気がいるのよ……! だからお願い、一緒に来て!」
イリス「ま、まあ私は構わないけど……」
ミスティ「演劇か……。私見たことないけど、楽しめるかしら……」
エバンス「実を言うと俺も見たことがない。ものの試しに行ってみるか!」
ローガン「うむ……この題は確かに気になるな。せっかくだし見ていくとするか」
暗黒行商少女「ありがと! それじゃあチケットを買ってくるわね! 私のオゴリよ!」タッタッタッ
◇
- 797 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 23:23:46.78 ID:JcoC4lzH0
- ―劇場
主人公の少女「やめて! 私たちが戦う意味なんて……!!」
赤い瞳の幼女「うるさい……!! いつもそうやって、私たち魔法人形の心に入り込もうとして……!! 目障りなのよ、お前は!!!」ギュオオオ!!!
水色髪の少女「主人公ちゃん!!」
カッ!!!!
金髪の少女「間一髪……! 間に合った……!!」ズザザッ
青髪のお嬢様「わたくしたちも来ましたわ!!」ビュオッ
青い瞳の幼女「主人公さま……わたしが、お守りいたします……」
主人公の少女「み、みんな……!!」
赤い瞳の幼女「どいつもこいつも、盗掘者の分際で………!!! わたしたちの墓を、荒らすなァアア!!!!」ギュオオオオッ!!!
イリス「……」ドキドキハラハラ
暗黒行商少女「……」ドキドキハラハラ
ミスティ(こ、これが……)
エバンス(演劇ってやつか……!!)
ローガン(最近の演劇は凄いな……)
◆
- 798 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 23:24:28.91 ID:JcoC4lzH0
- ―夕方
劇場前
ワイワイ ガヤガヤ
イリス「うわああああ!!! なんであそこで終わっちゃうのおおお!!?」
暗黒行商少女「タイトル詐欺よ!! 金糸の姉妹人形に愛されすぎて夜も眠れないシーンまで行く前に終わってんじゃない!!!」
ミスティ「演劇……奥が深いわ……」
エバンス「続きが気になるな!」
ローガン「三部作の一作目……次作の公開予定は未定とのことだ」
◇
―シルバーコイン 客室
ガチャッ
イリス「ただいま!」
ミスティ「戻ったわ」
暗黒行商少女「お邪魔します」
クロシュ「わあ……! おかえりなさい……!」
妖精「おかえり……あ、久しぶりだね! 今はここにいるんだ」
暗黒行商少女「ええ。借りを返しに来たわ」
妖精「丁度良いや! あなた、この街のオークションについて知らない?」
暗黒行商少女「まさにそれを伝えようと思ってたんだけど――ん、その紙は?」
資料の模写「」
*
暗黒行商少女「事前に告知されてない掘り出し物の情報まで満載の非公開資料じゃない! どこで手に入れたの!?」
妖精「まあ……イスファハーンピラーに侵入したら見つけたっていうか……」
暗黒行商少女「は、はあ!? あなたたち相変わらず無茶してんのね……。貴重な情報だけど、あんまり見せびらかさない方が良いわ。殺されるわよ」
妖精「ま、まあとにかく私たちはこの大魔女帝国渡航権が欲しいの。参加できないかな?」
暗黒行商少女「まあ、参加自体は多分できるわ。言ってしまえば、このオークションの存在、開催場所、時間を知っていること自体が参加条件のようなものなの。だから今ここで私があなたたちに教えれば、それで参加資格は満たせる」
妖精「それなら!」
暗黒行商少女「ただこれ、中央区の成金たちが参加する魔境オークションよ? 以前の私の商売がケチなオママゴトに見えるくらいにはエグい額が飛び出すわ」
妖精「げ……。こ、これじゃ足りないかな……?」
パーティの全財産「」ジャラ
暗黒行商少女「一般的に見ればすっごい額だけど……あのオークションに出場するには桁が2つくらい足りないわね……」
妖精「なんてこった」
暗黒行商少女「まあそれでも、行くだけ行ってみる? ちなみにオークションの開催は明日の夜ね」
イリス「すごく近い!」
妖精「まあ、行くだけ行ってみようか……」
☆闇オークションの情報を得ました
◆
- 799 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/31(土) 23:27:37.70 ID:JcoC4lzH0
- というわけで本日はここまでとなります。次回は国際商業都市滞在3日目からとなります
大胆にも不法侵入をして一気に情報を得たクロシュ一行。大魔女帝国への切符を求めて闇オークションの存在を突き止め、お金がないなりに突撃することを決めたようです。たった1日では稼ぐ時間すらありませんが、一体どうすれば良いのでしょうか。まあ行くだけ行けばなんとかなるということもあるかもしれません、とりあえず足を動かすというのも一つの手なのでしょう
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
- 800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 03:05:39.22 ID:hM68DpMwo
- おつ
思い切りが良すぎる…バレる相手にはバレると痛い目見たクロシュちゃんが慎重さも覚えてくれると妖精も安心するんじゃないかな
劇!題目は前作じゃねーか!
- 801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 10:14:07.38 ID:MVpO2xLDO
- 乙
前作懐かしい
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 13:18:58.19 ID:wfsTbJUaO
- 今でのネームドは基本友好的だったから今回はどう交流していくんだろうね
- 803 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/01(日) 15:39:32.00 ID:vQTQk5vx0
- クロシュ氏はまだあかちゃんスライムなので割と迂闊なのですが、実のところ長生きの妖精さんもまあまあ迂闊だったりします。妖精類の迂闊さはもはや先天的なものでもあるので、ここはやはりクロシュ氏ががんばって慎重さを身に着けた方が良いのかもしれません
今回の劇場で披露されていた演劇は、実のところ前作の要素が盛り込まれています。>>1が他の劇の内容を思い付かなかったのかもしれません
前作のスレもまだ少し余っているので、もし時間があったらちょっとした小話でも書いてみたいような気はします。しかし今のところこっちのスレを書くので手一杯なので、その目処は立っていないようです。もしこのスレが完結したら、余りを使って何かを書くこともあるかもしれません
今回のネームドキャラクターの方々は、誰も彼も癖が強く、一筋縄ではいかない人物であるようです。一流の経営者でもある彼らには、情や友好に訴える手法はあまり効果的ではないかもしれません。気を付けていくのが良いでしょう
- 804 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/01(日) 15:39:59.54 ID:vQTQk5vx0
- ―国際商業都市イスファハーン 滞在3日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 亡国王のペンダント
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他
- 805 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/01(日) 15:41:05.86 ID:vQTQk5vx0
- ―シルバーコイン 客室
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
闇オク資料の模写「」ピラッ
イリス「ふむふむ……うわ、不死鳥の羽根だって……!?」
ミスティ「ええ……? 本物なのかしら……」
暗黒行商少女「そんじょそこらの闇市場ならともかく、このオークションは大富豪の社交場でもあるのよ? もし偽物を出したことがバレたら出品者は死ぬよりもおぞましい目に遭わされるわ。だから品質については信用して良い。競り落とせるかどうかは別として……」
イリス「そ、そうなんだ……。すごく気になるけど、私のお小遣いじゃ到底無理だろうしなあ……」
闇オク資料の模写「」ピラッ
ミスティ「……他には……ん? このスピリチュアルジェルって……?」
暗黒行商少女「スピリチュアルジェル……!? あ、本当だ……!」
ミスティ「え、ええ……」
妖精「スピリチュアルジェル……? なんだっけ……確かジェルってのはこっちの大陸で言う――」
暗黒行商少女「ステラスライムのことよ! こっちの大陸じゃ、一部のスライムはジェルって呼ばれるの!」
スライムクロシュ「!?」モニョ!?
妖精「そ、そうだった! 思い出した……!! でもステラスライムだって……!!?」
イリス「ステラスライムって……伝説の希少鉱物ステライトを含有してるっていう、あの……!?」
暗黒行商少女「そう!! オリハルスライムと並ぶ、実在を疑われるほど珍しいスライム!!」
妖精「そんな……あの逃げ足の速いスライムを、一体どうやって……」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…
イスファハーン滞在3日目です。この行動が終わると、闇オークション編に移行します
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 15:41:46.17 ID:B1iUN21p0
- 全員でギルドの高額依頼に挑戦
- 807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/09/01(日) 15:43:25.53 ID:fYoXoZ3NO
- 酒場でリチャードと会って話しをする
- 808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 15:44:27.43 ID:ziQho+xEO
- マリッサの自宅突撃
- 809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/09/01(日) 15:57:21.88 ID:fYoXoZ3NO
- >>807すいません文章を訂正します
酒場で偶然お忍びで来ていたリチャードがいたので色々話しをしてみる
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 16:29:27.59 ID:vQTQk5vx0
- エバンス「とにかく今は金が足りないんじゃないか?」
妖精「まあそれはそうなんだけど……」
暗黒行商少女「先に言っとくけど、私は出せないわよ? いや、あなたたちに借りを返したいのは山々なんだけど……私も最近軌道に乗ってきたばかりだから、あんまり余裕がなくて」
イリス「オークションのことを教えてくれただけでも十分ありがたいよ!」
ミスティ「ギルドに行って、高額の依頼でも探してみる?」
ローガン「最高ランクの依頼でも目標額には到底届かなそうだが……万が一ということもあるからな」
エバンス「それじゃあギルドに行ってみようぜ!」
◇
―冒険者ギルド イスファハーン支部
ローガン「というわけで、高額報酬の仕事を探しているのだが」
受付嬢「高額報酬のお仕事ですね。ローガン様たちのランクで受注できるものでしたら――」
↓1コンマ
01-05 治験(栄養剤)
06-10 荷運び
11-60 治験(幼化薬)
61-95 魔術指導家庭教師
96-00 ザリガニの置物が欲しいのじゃ
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 16:35:43.52 ID:MVpO2xLDO
- あ
- 812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 16:53:31.35 ID:vQTQk5vx0
- 受付嬢「治験のお仕事などはいかがでしょう?」
エバンス「治験だと……?」
受付嬢「はい。こちらです」
依頼書「幼化薬の治験」ピラッ
ミスティ「幼化薬……?」
受付嬢「一時的に体が幼くなる薬だそうです」
イリス「え、ええ……? 大丈夫なんですか、それ……」
受付嬢「既に安全性は確認されているそうです。副作用もないそうですよ」
ローガン「全員で受ければけっこうな額になるが……それでも例の相場には全然届かんな……。どうする?」
イリス「まあ、安全なら……」
ミスティ「私も構わないわ」
エバンス「俺もいいぜ」
妖精「ねえ、これって妖精やスライムも受けられるの?」
受付嬢「もちろんです。どの種族の方でも受けられます。データは多ければ多いほど良いそうですから」
妖精「……クロシュ、どうする? 受けてみる?」
クロシュ「うん……お金、必要なら……」
妖精「……そうだね。それじゃあ私たち全員受けるよ。あ、冒険者証とかって作った方が良いの?」
受付嬢「複数人で受注される場合は、必ずしも全員が冒険者登録をする必要はないですよ。まあギルドとしては作ってくれた方が嬉しいですけど……」
妖精「じゃあ作んなくていいか」
受付嬢「作っておくと、ギルドの施設やサービスを利用する際に各種割引やオマケが付きますよ! しかも1人でお仕事を受けられるようになります!」
妖精「いらないってば。普段ギルド使わないし」
クロシュ「……」
↓1選択 クロシュはどうする?
1.冒険者証を作る
2.冒険者証を作らない
3.その他(自由安価)
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 16:58:03.12 ID:VfuNMcvcO
- 1
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 17:05:52.17 ID:vQTQk5vx0
- クロシュ「えと……じゃあ……わたし、つくる……」
妖精「えっ!?」
受付嬢「かしこまりました! それではお名前と、もしわかれば生年月日を教えてくださいね」
クロシュ「えと……クロシュ、です。生年月日は……わかんない、です……」
受付嬢「ふむふむ……わかりました! それではこちらの用紙に必要事項を書いていただけますか?」
クロシュ「うん……」
イリス「わかんないとことかあったら言ってね、教えてあげるから」
妖精「うぐう……クロシュめ、裏切ったな……!」
ミスティ「妖精も作れば良いじゃない……減るものじゃないし……」
妖精「やだ!」
◇
新品の冒険者証「」ピカピカ
クロシュ「わあ……!」
受付嬢「こちらがクロシュさんの冒険者証になります! なくしたら再発行には手数料がかかりますので、なるべくなくさないでくださいね!」
クロシュ「うん……! ありがと……!」
☆クロシュが冒険者証を作りました
現在のクロシュの冒険者ランクは[1]です
◇
- 815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 17:24:00.42 ID:vQTQk5vx0
- ―イスファハーン研究所
赤髪の女性研究者「ここに集まっていただいた皆さんには幼化薬のじっけ……治験モニターとなっていただきます。効果時間は1時間程度で副作用もなく、安全性も確認済みの薬品ではありますが、もし何か不調があればすぐに報告をお願いしますね」
イリス(今実験って言いかけなかった?)
ミスティ(言いかけた気がするわ……)
妖精(だ、大丈夫なのかなあ……。不安になってきた……)
赤髪の女性研究者「それでは、お手元の錠剤を口に含み、お水と共に嚥下してください」
白い錠剤「」
イリス「ええい!」ゴックン!
ミスティ「んっ……!」ゴックン!
エバンス「むっ」ゴックン!
ローガン「ぬん!」ゴックン!
妖精「うう……んっ!!」ゴックン!
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ
赤髪の女性研究者(今回の実験台には……妖精とスライムもいるな)
赤髪の女性研究者(非人間の治験データは私の研究には不要だが……より汎用的な薬を作成できれば予算も増えるだろう。せいぜい良いデータを出してくれよ)
↓1コンマ クロシュは――
01-05 ??
06-15 もっとあかちゃんスライム
16-90 全然効かなかった(薬毒耐性)
91-00 ??
- 816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 17:25:26.67 ID:fXkn9nUoo
- 耐性が…つよい
- 817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 18:27:51.02 ID:vQTQk5vx0
- スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
赤髪の女性研究者(スライムは……変化なしか。成分的には人間用の数十倍のものを用意したのだが……やはりスライムの分解能力は驚異的だな……)カキカキ
幼イリス「わ、わぁ〜! ほ、ほんとにちっちゃくなっちゃった!」
幼ミスティ「むう……なんだか、へんなかんじだわ……」
少年エバンス「おお……!? なんだこりゃあ!?」
若ローガン「なるほど……一律で幼児化するわけではなく、一定程度若返るのか」
幼イリス「わっ……! ローガンさん、すっごいいけめん……!」
少年エバンス「ま、まじだ……! ローガンの旦那、若い頃はこんなにカッコ良かったのかよ!?」
若ローガン「……少々むず痒いな」
幼ミスティ「クロシュと、ようせいは……?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
あかちゃん妖精「すう……すう……」スヤスヤ…
幼イリス「わぁ……」
少年エバンス「クロシュちゃんに寄りかかって眠ってるな……」
幼ミスティ「ふふ……かわいいわね……」
若ローガン「フッ……面白いものが見れたな」
赤髪の女性研究者(妖精は……実年齢を無視して幼体化する現象が起きた。眠っているため確認はできないが、恐らく精神も赤子程度の水準に戻っている。やはり、ある程度元の人格が保持される人間の幼体化とは異なる点が多い)
赤髪の女性研究者(妖精類自体、薬毒への抵抗力が極めて弱い種ではある。それに合わせて成分量も他の種族用のものよりかなり抑えたが……それでも尚、妖精類には顕著な反応が現れてしまうらしい)
赤髪の女性研究者(まあ……妖精用の薬品研究をしたところで、私の目標には恐らくほとんど関係がないが……。多少の予算獲得には繋がるか……)
◇
―1時間後
イリス「そろそろ戻ったかな……?」
ミスティ「戻ったわね」
エバンス「やっぱ元の年齢の方がしっくり来るな」ググッ
ローガン「……」
イリス「ローガンさん、どうしたの? もしかして具合悪い!?」
ローガン「いや……。問題ない。久しぶりに若い体になって、少々浮かれていたようだ」
ミスティ「そうは見えなかったけれど……」
妖精「……あれ? 治験はどうなったの?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「え、終わった!? 全然記憶にないんだけど……」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
妖精「寝てたんだ……。まあ私は十数年程度若返ったところで変わんないだろうし、面白くもない結果だっただろうね」
スライムクロシュ「……♪」モニョニョ
☆治験のお仕事をやり遂げ、たくさんの報酬を得ました
◆
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 19:58:29.82 ID:vQTQk5vx0
- ―冒険者ギルド イスファハーン支部
受付嬢「お疲れ様でした! こちらが報酬になります!」
金貨の入った袋「」ズシッ!
エバンス「うおっ……! わかってはいたがなかなか良い額だ……!」
ローガン「だがこれでも、例の闇オークション競り合うには到底足りんらしい……。どうしたものか……」
イリス「とりあえず今はご飯にしましょう! このギルドは酒場も併設されてるみたいですし」
ミスティ「そうね……。体に大きな変化があったからか、いつもよりお腹が空いている気がするわ……」
*
―昼
ギルド酒場
ワイワイ ガヤガヤ
クロシュ「……」トコトコ
妖精「さて、空いてるテーブルは――」
リチャード「……ん?」
妖精「げっ!」
クロシュ「!!」
リチャード「おや……これはこれは」ニコニコ
エバンス「ん? なんだ、おっさん」
リチャード「フフフ……彼女たちとは少々縁がありましてね。お昼がまだのようなら、ご一緒に如何です?」
妖精「うぐっ……! わ、わかったよ……」
ミスティ「ええっ? なんでこんなハゲ頭と……!?」
妖精「ちょ、ちょっとワケがあるんだよ……。ごめん、私とクロシュ以外は他の席に行ってて良いから……」
ローガン「……いや、それなら我々も同席させてもらいたい。構わないだろうか?」
リチャード「ええ、もちろんです。是非皆さんご一緒に!」ニコニコ
*
- 819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 20:02:39.60 ID:vQTQk5vx0
- 妖精「それで……一体何の用……?」
リチャード「まあまあそう警戒なさらず。まずは再会できた幸運に感謝の乾杯といきましょう」ニコニコ
妖精「うへぇ……」
エバンス「昨日何があったんだ……?」
リチャード「フフフ……そこのお嬢様方にちょっとした粗相をされてしまいましてね。まあ大した被害があったわけではないのですが……」
ミスティ「ちょ、ちょっと……妖精、何をしたの……?」
妖精「不法侵入……」
イリス「ああ……」
ミスティ「何してるのよ……」
クロシュ「わ、わたしが……しようって、言った……! 妖精さんは……わるく、ない……!!」ガタッ
妖精「……いいよ、クロシュ。慎重に動かなかった私が迂闊だったの」
クロシュ「んゅ……」
妖精「それで、何? 責任を取ってあなたの奴隷になれとでも言うの?」
リチャード「まさか、とんでもない! むしろあなた方の優れた隠密能力を見込んで、一つお伺いしたいのです」ニコニコ
妖精「はあ?」
リチャード「私の元で働く気はありませんか?」ニコニコ
妖精「……断ったら、治安組織にでも突き出すの?」
リチャード「まさか。厳重な警備を掻い潜り、魔封の縄からも容易く抜け出すような方々を捕らえようなどと無謀なことは考えません。このイスファハーンに損害を与えない限り、スカウトを受けるも断るもあなた方の自由です」ニコニコ
妖精「へえ。懐の広さをアピールってわけ?」
リチャード「ハハハ、可憐な姿に似合わぬ剣呑さですな! まあそういった気取りが一切なかったなどと言えば嘘になりましょう!」HAHAHA
妖精「うへぇ、食えない奴……」
クロシュ「あの、でも……わたしたち……行かなきゃいけないとこ、あって……」
リチャード「直近でやって頂きたい仕事が一つかあるいは二つほどあるのですが、それらさえこなして頂ければいつでも退職していただいて構いません。優秀な人材は一つ所に留まるべきではありませんからね」ニコニコ
妖精「ふうん……」
リチャード「報酬は弾みますよ。普通に働く程度では一生手に入らない大金を約束致しましょう」ニコニコ
妖精「じゃあさ、報酬の前払いってできる?」
リチャード「無条件の前払いはできかねますな。何度かお仕事をこなして頂ければ、あなた方の職務姿勢を信用し前払いに対応することも可能なのですが」ニコニコ
妖精「そりゃそうだ」
リチャード「フフフ……前払いはできませんが、報酬と同程度のまとまったお金をお貸しすることは可能ですよ。もし私の元で働くならね」ニコニコ
妖精(こいつ……)
クロシュ「……」
↓1〜3多数決 クロシュはどうする?
1.隠密の仕事を受ける
2.隠密の仕事を受けない
3.その他(自由安価)
- 820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 20:03:46.37 ID:B1iUN21p0
- 2
- 821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 20:07:01.19 ID:y2F+iewl0
- 1
- 822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 20:21:01.17 ID:MVpO2xLDO
- 2
- 823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 21:07:02.05 ID:vQTQk5vx0
- エバンス「妖精、クロシュちゃん。やめとけ。きな臭すぎる」
クロシュ「!」
妖精「エバンス!」
エバンス「重要な諜報任務をわざわざ素性もよくわからん奴らにやらせるのはなぜか? もし成功すりゃ儲けものだが、失敗して死なれてもこのオッサンは痛くも痒くもないだろ。素性不明なら繋がりを追求されてもいくらでも躱せるからな。つまり――このオッサンは都合の良い鉄砲玉が欲しいだけなんだ」
リチャード「なんと、これはまた人聞きの悪いことを言うお兄さんですな! 彼らをスカウトしたのは、ウチの乏しい人材では少々荷が重い任務だからなのです。決して鉄砲玉にしようなどとは――」ニコニコ
エバンス「自分とこの乏しい人材が大事だから、外様のクロシュちゃんたちを使い捨てようってんだろ?」
リチャード「ハハハ、これは何を言っても悪いように受け取られてしまいそうですな」ニコニコ
エバンス「ま、俺も商売柄雇われの身になることが多かったからな。雇う側を見る目は多少あるつもりだぜ」
リチャード「ふむ……では、スカウトは辞退でよろしいですかな?」ニコニコ
妖精「まあ、うん」
クロシュ「えと……ごめんなさい」ペコ
リチャード「ハハ、妖精さんや傭兵のお兄さんと違って君は優しい子ですな。しかし謝る必要はありません。最初に言った通り、スカウトを受けるも断るも自由なのです。この国では、労働する者の自由意思こそが最も尊重されるのですから」ニコニコ
妖精「……私って、あんまり優しくない?」
イリス「ど、どうだろ……。まあまあ優しいと思うけど、辛辣な時は辛辣だよね」
ミスティ「エバンスは……相手による感じよね」
エバンス「まあ大体の人はそんなもんだろ」
ローガン(……クロシュくんは、相手によらず優しすぎるかもしれんな)
☆リチャードのスカウトを断りました
◆
- 824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 22:36:43.40 ID:vQTQk5vx0
- ―学術区 公園
噴水「」シャワシャワ
妖精「うへぇ〜……疲れた……」ゲッソリ
イリス「お疲れ様、妖精さん」
妖精「本当に疲れたよ……。ああいう手合はやっぱり苦手だ……」
ミスティ「でも……結局、お金はどうしましょうか……」
エバンス「その問題は未解決なんだよな……」
ローガン「今からこれ以上稼ごうにも限界はある……。今回はオークションの様子を見学しに行く程度のつもりで臨むのが良いかもしれん」
妖精「まあ見学するのも一つの手だよね。闇オークションは毎月開催されてるっていうし……運が良ければ、大魔女帝国への渡航権も来月また出てくるかも……」
ミスティ「でもこの先何ヶ月も出てこなかったら……」
妖精「うっ……まあ、とりあえず今夜オークションを見に行ってから考えよう……」
マリッサ「……あら、あなたたちは……」スタスタ
クロシュ「!!」
妖精「げっ!!?」
イリス「あっ……! 図書館で会った――」
ミスティ「怪しいおばさん……!」
マリッサ「……ふふ……まさかあなたたちが仲間同士だったなんて。こんなに面白い巡り合わせがあるかしら……」
エバンス「お、おい今度は何だ?」
妖精「……私たちが侵入した塔で、さっきのハゲ男と一緒に会合してたんだよ、この人」
ローガン「……なんと間の悪い……」
マリッサ「立ち話も何ですし、うちにいらっしゃらない? すぐそこなのよ」
妖精「やだ。あなた、私たちを使って研究がどうとか言ってたでしょ。そんな危なそうな奴の誘いになんて乗るもんか」
イリス「え、ええ……!?」
マリッサ「あらあら、不法侵入の証拠を持って当局に届けた方が良いかしら?」
妖精「うぐっ……!」
マリッサ「うふふ……今回は本当にちょっとお話したいだけだから。ね、来て頂戴」
クロシュ「んゅ……」
◇
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 22:38:09.66 ID:vQTQk5vx0
- ―マリッサの邸宅
応接室
妖精「それで……私たちをこんな場所に連れ込んで、どうするつもり?」
マリッサ「まあまあ、そんなに気を尖らせないで。今紅茶を淹れてるから」
イリス「え、紅茶を……?」
ミスティ「使用人か何かがいるのかしら……」
ガチャッ
小さなメイド人形たち「オマタセシマシタ! オマタセシマシタ!」パタパタ
小さなメイド人形たち「オコウチャニナリマス! オコウチャニナリマス!」パタパタ
クロシュ「わあ……!」
エバンス「な、なんだこりゃ!?」
マリッサ「これは私の魔法で作った人形たち。邸宅内の雑用はこの子たちに任せているの」
ローガン「……パペットマスターくんのような、傀儡魔法の使い手か」
マリッサ「ええ、その通り。パペットマスターというのは、確か芸術都市の傀儡魔法使いね。一度見たことがあったけれど、彼の腕前も見事なものだったわ」
小さなメイド人形たち「ゴヨウイイタシマス! ゴヨウイイタシマス!」シュババッ
小さなメイド人形たち「オチャカイ! オチャカイ!」シュバババッ
テーブルの上に綺麗に並べられた紅茶と茶菓子「」ポン!
マリッサ「……私よりは劣っていたけれどね」ニヤリ
*
- 826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 22:38:45.72 ID:vQTQk5vx0
-
イリス「え、ええと……」
ミスティ「それで……なぜ私たちをここに?」
マリッサ「気の短い子たちね……」
妖精「言っとくけど、あなたの研究とやらに使われてやる気はないからね」
マリッサ「もう、わかってるわ。今回は別の提案をしようと思ったのよ」
ローガン「別の提案、とは……?」
マリッサ「あなたたち……私の元で働いてみる気はない?」
妖精「げ……」
エバンス(こっちもか……)
マリッサ「希少な星属性を秘めし魔法使いの少女に、イスファハーンタワーの警備を掻い潜って私とリチャードの目をも欺いた隠密の技を持つ少女と妖精……逃すには惜しい人材だわ。もちろん報酬はたっぷり用意できるし、お仲間もまとめて雇用してあげても良い。どう?」
妖精「ついさっき黒メガネハゲの男にもスカウトされたばっかりだよ」
マリッサ「リチャードに!? 承諾したの!?」ガタッ
妖精「しなかったよ」
エバンス「あんたも同じ魂胆だろ? 俺たちゃ使い捨ての鉄砲玉になる気はない」
マリッサ「むっ……リチャードがあなたたちを使い捨ての鉄砲玉にしようとしたのは事実でしょうね。でも私は違うわ。社交界で外面ばかり取り繕う無様な金の亡者でしかないあんな男とは断じて違う。私は人も物も学問も芸術も、全てを等しく大切に育てるイスファハーンの良心よ。当然、雇用した労働者の安全や生活の質にも気を配るわ」
ミスティ「な、なんだか随分とご立派なことを言うわね……」
マリッサ「当然のことを言ったまでよ」
イリス(よ、妖精さんどうするの?)
妖精(……あのハゲは利益追求の商業主義者って点ではある意味すごく信用できそうだったけど……この女は、何か違う。上手く言えないけど、なんかヤバイ気がする……!)
ローガン(同感だ。彼女には……何やら底知れぬ不穏な気配を感じる。受けるべきではない)
ミスティ(でも、不法侵入の証拠を握られているのよね?)
エバンス(この女のテリトリーに入っちまったのは完全に失策だったな……。どうする……?)
クロシュ(……)
↓1〜3多数決 どうしよう
1.マリッサの元で働く
2.粘り強く断る
3.暴れて逃げる
4.その他(自由安価)
- 827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 22:42:04.31 ID:ziQho+xEO
- 2
- 828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 22:54:52.73 ID:tOiq5LqBo
- 3
- 829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 23:13:54.51 ID:OsjNbmIcO
- 2
- 830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/02(月) 00:15:04.53 ID:nx4y5CLj0
- マリッサ「高待遇を約束するわ。私の元で働きなさい」
クロシュ「……んーん」フルフル
妖精(クロシュ!)
エバンス(断るのは良いとして……どうやって切り抜ける……!?)
マリッサ「……聞き分けのない子ね。あなたたちを当局に突き出しても良いのよ?」
クロシュ「……それも、だめ」
マリッサ「あなたに私の行動を制限する権利はないわ」
妖精「行動を制限する……権利……あっ! そ、それなら……! あなただって、あの塔の持ち主でもないのにその不法侵入の被害を届け出る権利なんてないんじゃないの!?」
妖精(この国の法律がどうなってるかはわかんないけど、緑の国じゃ不法侵入は親告罪だった! お願い、ここもそうであって!)
マリッサ「……リチャードに届け出させれば良いだけでしょう?」
妖精(! よし、当たった!!)
妖精「あのハゲ……リチャードとはお昼に会ったけど、私たちの不法侵入は告発しないって言ってたもん」
マリッサ「チッ、あのハゲ……!」
クロシュ「……リチャードさんは……働く人の自由意思こそが、この街では最も尊重されるって……言ってた……。だから……わたしたちは、わたしたち自身の意思で……働く……!」
マリッサ「あーはいはい、わかったわよ。引き下がるわ」
妖精「!」
マリッサ「ま、気が向いたらいつでもここに来なさい。下々の暮らしでは決して味わえない豪奢な報酬と、最先端研究の恩恵を与えてあげるから」
妖精「気は向かないと思うけど覚えとくよ」
☆マリッサのスカウトを断りました
◆
- 831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/02(月) 00:15:33.02 ID:nx4y5CLj0
- というわけで本日はここまでとなります。次回は闇オークション編です
大富豪たちのスカウトを跳ね除けて突き進むクロシュ一行でした。どこかの勢力に肩入れするということは、どこかの勢力を敵に回すということ。まだこの街に着いて間もなく、具体的な情勢もわかっていない段階で特定の勢力に付くのは怖いことであったのかもしれません。もしどこかに肩入れすることになるとしても、その見極めはしっかり行うのが良いでしょう
そして次回は闇オークション編です。欲望渦巻く競りの社交場――そこで一行が目にするものとは。狂気の狭間に見え隠れする哀しみに、クロシュはどう立ち向かう――
それでは本日もありがとうございました。次回は恐らく土日となります。よろしくお願いいたします
- 832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/02(月) 00:21:53.04 ID:e2DfNgIUo
- 乙乙
今回特に現地トップ層がクセ強で変に肩入れすると何されるか分からない怖さが大きいのがね……
- 833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/02(月) 07:53:24.06 ID:wGQgWZTDO
- 乙
あかちゃん妖精とあかちゃん妖精相手に母性(?)が芽生えているあかちゃんスライムクロシュ可愛い
……とはいってられない状況
- 834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/04(水) 01:00:58.06 ID:w2ynKsEK0
- アイテム安価を見直して思ったけど武器系のアイテムって手にいれてもクロシュに吸収されてしまうのかな出来ればクロシュ以外のメンバーに装備して欲しいな。(武器手に入れても全然装備しなく回転ノコギリ以外全部クロシュに吸収されているから)
- 835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/09/07(土) 12:34:22.65 ID:FYSrZtD7O
- 乙
他のシノホシメンバーもそろそろ動くかな
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/07(土) 17:46:10.93 ID:uheU/YAW0
- 国際商業都市イスファハーンの御三家は都市国家の運営に携わる名士でもありますが、デンネル家は違法な希少品や人身売買、オーデルシュタイン家は他国への工作や紛争地への独断的武力介入、マガジン家は当主のマリッサの強権的な勧誘や怪しい研究など、クロシュたちにとってあまり好ましくない面があります。もし今後協力関係を築くことがあるとしても、深入りは禁物かもしれません
クロシュ氏が抱いた感覚が母性だったかどうかはわかりませんが、あかちゃん化した妖精さんはクロシュにとってとてもかわいい存在だったようです
妖精さんにあかちゃんと呼ばれるクロシュ氏ですが、実際のところは平均的な人間の未就学児よりも多くの知識や経験を持ち、自分で考える力も多少はあるため、幼女スライムと言った方が正確であるかもしれません。しかし妖精さんにとってはクロシュちゃんはあかちゃんスライムなので、恐らく今後もあかちゃん呼ばわりされ続けると思われます
今後登場する装備系アイテムを誰が装備することになるかは、そのアイテムの分類や特性次第であります
クロシュ氏は同化という能力を持っているため、パーティの誰も装備できないような物品でもクロシュ氏なら装備できるといった事態が起こりやすいのかもしれません
また、自由行動で市場や武具店などに行って新しい装備を購入し、パーティメンバーの装備を変更することは可能です。もし装備を変更したい場合は活用してみると良いかもしれません(なお当人にとって思い入れの深い装備は変更できないことがあります)
シノホシの方々が今どこで何をしているかはわかりませんが、翼を持つ者が多いシノホシの方々でも例の世界樹の光がある上空までは届かない可能性が高いです。しかしそれで諦めるような方々でもなさそうなので、彼らは彼らで上空への移動手段を模索しているかもしれません。気を付けましょう
- 837 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 17:46:40.99 ID:uheU/YAW0
- ―夜
イスファハーン中央区
高級ホテル「プラチナコイン」ロビー
ワイワイ ガヤガヤ
ミスティ(ネイビーのドレス)「……私、場違いじゃないかしら……」
イリス(ワインレッドのドレス)「ううん、似合ってるしすっごい美人だよ!」
ミスティ「そ、そう……? イリスはこういう服、慣れてるの……?」
イリス「ううん、私も初めて……! でもこんな綺麗な服着れるなんて考えたこともなかったからちょっと楽しいかも……!」
妖精(ひらひらドレス)「……」ヒラヒラ
クロシュ(ジャンパードレス)「わあ……。妖精さん、ひらひら……」
妖精「人間が作った妖精用の服って、なんだか変な感じ……。なんかあったら隠れさせてね?」
クロシュ「うん……」
エバンス(タキシード・髪型オールバック)「……なんでこんな堅苦しい格好しなきゃならないんだ……?」
イリス「でもすっごい似合ってますよ! 髪型もキマってます!」
エバンス「そ、そうか……?」
ローガン(タキシード・髪型七三分け)「……」
妖精「お、ローガンは見違えたね」
ローガン「そうだろうか」
ミスティ「……服装はともかく、ヒゲと髪はいつもそれくらい整えた方が良いと思うわ」
エバンス「旦那に関しては俺もそう思うぜ。清潔感が違う」
ローガン「……まさか、いつもの私は不潔に見えるのか……?」
妖精「まあ、少し……」
ローガン「」ガーン
イリス「これを機にイメチェンしましょう!」
ローガン「うむ……」
暗黒行商少女(暗黒のドレス)「ふふ、みんな似合ってるじゃない。まあ私が選んだのだから当然だけど」
イリス「ありがとう! でもかなり高いよねこの服……」
暗黒行商少女「別に良いわよ。あんたたちには返し切れない借りがあるし……クロシュが自分で泳がなくても良い船旅をまだ味わわせてやれてないし……」
クロシュ「んへへ……」
暗黒行商少女「ま、まあとにかくお代は別に良いってこと! あ、でも本当にけっこう良い服だからあんまり雑に使わないでよね!」
☆全員分の正装を手に入れました
◇
- 838 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 17:47:31.33 ID:uheU/YAW0
- ―高級ホテル「プラチナコイン」高層階
ホール
ワイワイ ガヤガヤ
初老の男性「今日の目玉は不死鳥の羽根だそうだ」
初老の女性「不死鳥の羽根があれば、若さと美しさを取り戻せるのかしら?」
貴族の娘「お父様ぁ〜、あたしも不死鳥の羽根が欲しい〜」
貴族の男「はは、君にはまだ必要ないだろう」
身なりの良い男性A「そういえば今回はまだ未公開の品があるんだよな」
身なりの良い男性B「何が飛び出すんだろうな?」
サラサラ金髪の少年「……」
影の薄い人「……」
灰髪オールバックの中年男性「……」
イリス「すごい……お金持ちっぽい人がいっぱいいる……」
暗黒行商少女「あんまりキョロキョロしてるとナメられるわ。堂々としていなさい」
クロシュ「なめられる……」
妖精「……ペロペロされるって意味じゃないよ?」
クロシュ「あ、うん」
ミスティ「……開幕までまだ少し時間がありそうね。少し情報収集でもする?」
↓1選択
1.サラサラ金髪の少年に話しかける
2.影の薄い人に話しかける
3.灰髪オールバックの中年男性に話しかける
4.開幕まで待つ
5.その他(自由安価)
- 839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 17:48:51.11 ID:5U7vEvIn0
- 2
- 840 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 19:48:19.83 ID:uheU/YAW0
- 影の薄い人「……」
クロシュ「……?」
妖精「クロシュ、どうしたの?」
クロシュ「あの人……なんか……」
影の薄い人「……」
妖精「え? あの人って誰? どこ?」キョロキョロ
クロシュ「……」
影の薄い人「……」ジッ
クロシュ「!」
妖精「クロシュ、あの人って誰の――」
影の薄い人「……」ヌッ
妖精(……ん? なんだこいつ……)
クロシュ「あ、えと……こんばんは……」
影の薄い人「こんばんは」
妖精「こんばんは」
影の薄い人「お嬢様方は、どちらからここへ?」
妖精「え、私たち? 私たちは……とある商人の紹介で見学に来た旅人だよ」
影の薄い人「旅人の身でこの会場まで辿り着くとは、素晴らしいですね」
妖精「運が良かっただけだよ」
影の薄い人「ご謙遜を。そちらのお嬢様も、素晴らしい眼をお持ちのようだ」
クロシュ「ほえ……?」
妖精「どういうこと?」
影の薄い人「そのままの意味です」
妖精「??」
影の薄い人「是非楽しんでいってください。この街のオークションを――」
クロシュ「あ、うん」
妖精「行っちゃった。何だったんだろ」
クロシュ「……」
クロシュ(あれ……今の人……どんな顔で、どんな声だったっけ……?)
◇
- 841 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:05:10.87 ID:uheU/YAW0
- リチャード「レディース&ジェントルメン! 今宵はお集まりいただきありがとう! 今回の司会もこの私リチャード・デンネルが務めさせていただく!」
ワーワー!! パチパチパチ
妖精「げっ、司会ってあいつ自ら!?」
ミスティ「堂々としたものね……」
リチャード「そして早速オークションに移ろう! まずはこの『幻影の魔鏡』から――」
◆
身なりの良い男性「2億だ!」
貴族の男「ならば私は3億出そう」
身なりの良い男性「なにィ!?」
リチャード「おおっと! 3億を超える者がいなければ決定だが――いないようだ! それではこの『大魔女帝国渡航パスポートファミリーセット』はオトーコ・キゾック氏の落札で決定!」
貴族の男「フッ……美容なら不死鳥の羽根より大魔女帝国のスキンケアグッズが良いだろう」キラキラ
貴族の娘「きゃああ!! お父様だぁい好き!」キャッキャ
ミスティ「さ、さんおく……?」
イリス「無理だ……こんなの勝てるわけがない……」グニャァ
エバンス「まあ、今回は見学だけだし……」
ローガン「だが……普通の稼ぎでは一生身を粉にして届くかどうかの額だ。妖精くん、どうする……?」
妖精「ど、どうするったって……なんとかして稼ぐしか……」
暗黒行商少女「……何か手はないかしら……」
リチャード「それでは次に移らせていただこう! 次の品物は本邦初公開――」
布をかぶせられたカート「」ガラガラ…
ローガン「む……?」
イリス「あれ……? あのカートから……星属性の気配が……?」
妖精「まさか――」
クロシュ「……!!」
リチャード「あの伝説の、スピリチュアルジェルだァァァ!!!!」バッ
取り払われる布「」バサッ
檻に入れられた白銀のスライム「…」モニョ…
ザワザワ
貴族の娘「きゃあああ! スピリチュアルジェル!!?」
貴族の男「な、なんと……私も初めて見た」
身なりの良い男性B「うおおお!? あれが今回のシークレットか!?」
身なりの良い男性A「お、おお……! こりゃ大魔女帝国を負けといて正解だったぜ! こっちに全力だ!!」
初老の男性「おお……あれがスピリチュアルジェル……」
初老の女性「美しいわ……。あれが手に入れば若さと美しを取り戻せるのかしら?」
ミスティ「あれが……ステラスライム……!」
エバンス「チッ……胸糞悪いな……」
暗黒行商少女「仕方ないわ。ここはそういう街だもの」
- 842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:06:33.47 ID:uheU/YAW0
- 檻に入れられた白銀のスライム「…」モニョ…
リチャード「それでは早速入札に移ろう!」
身なりの良い男性A「4億だ!!」
リチャード「おおっと! いきなり4億――」
貴族の男「5億!」
身なりの良い男「て、テメェ……また……!」
貴族の男「フッ……美しきジェルは我が愛娘にこそふさわ――」
初老の男性「10億!」スッ
貴族の男「!」
リチャード「おおっと! 早くも10億代に突入だ!!」
貴族の男「ならば私は12億だ!」
初老の男性「15億!」
貴族の男「じ、18億!!」
初老の男性「25億!」
貴族の男「に、にじゅ……アバッ……」バタッ
貴族の娘「お父様ぁ!」
初老の男性「少し早いが、君との結婚記念プレゼントといこうじゃないか」
初老の女性「まあ、素敵……。わたくし、あなたの為に若さと美しさを取り戻すわ」
リチャード「ここでキゾック氏がノックアウト! 伝説のスピリチュアルジェルは25億で決まりか――」
灰髪オールバックの中年男性「50億」スッ
初老の男性「なに……!?」
リチャード「おおっと、ここで大富豪ロスチャイルドのソーリス氏が参戦だァァァ!!」
初老の男性「ならば、60億……!」
ソーリス氏「90億」
初老の男性「オゴッ……」ブクブク バタッ
初老の女性「あらあら、こんなところで泡噴いちゃって。カニさんみたいねぇ」
リチャード「ショロウ氏、カニの如く泡を噴いて退散! これは90億で決まりと――」
サラサラ金髪の少年「待った。100億」スッ
ソーリス氏「!」
リチャード「なんとなんと、ここに来て最大富豪デンネルの分家、ゲンズブール家当主のエミリオくん参戦だァァァ!!」
エミリオ氏「……」
ソーリス氏「120億」
エミリオ氏「じゃあ200億」
ソーリス氏「……!!」ガクッ
リチャード「おおっと〜!! エミリオくんの暴力的提示額に大富豪ソーリス氏が膝を付いたァァァァ!」
エミリオ氏「決まりでいいですか?」
リチャード「ほぼ決まりだと思われますが、念の為聞いておきましょう! 200億のエミリオくんに挑む猛者はいるかァァァ!!?」
- 843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:07:32.32 ID:uheU/YAW0
- 檻に入れられた白銀のスライム「…」モニョ…
イリス「に、ひゃくおく……?」グルグル
エバンス「嘘だろ……わけがわからねえ……」
ミスティ「……目の前で起きている、下劣な催しに……何もできない自分が、腹立たしいわ……」
クロシュ「……」
妖精「……クロシュ……気持ちはわかるけど、だめ……。この警備と衆人環視の中で、あのスライムを助けて逃げるのは不可能だから……下手なことをしても、何も救えずに殺されるだけ……」
クロシュ「…………」
↓1〜3多数決
1.どうにもならない
2.白銀のスライムを逃がす
3.その他(自由安価)
- 844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:08:05.72 ID:HuochME1o
- 2
- 845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:09:49.47 ID:FYSrZtD7O
- 1
- 846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:09:53.08 ID:jP/anD+5O
- 2
- 847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:11:13.63 ID:WzS0epd1O
- 1
- 848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:30:27.82 ID:uheU/YAW0
- 光学迷彩クロシュ「」スゥ―…
妖精「あ……ば、ばかばかばか!!」パタパタ
ミスティ「クロシュ……!?」
エバンス「お、おい嘘だろ!? クロシュちゃんまさか――」
光学迷彩クロシュ「……」スッ
檻「」ガション
白銀のスライム「……?」モニョ…?
光学迷彩クロシュ『今……出してあげる……』モニョモニョ
白銀のスライム『え……?』モニョ…?
カチャカチャ…
リチャード「ん……? 何の音だ……?」
影の薄い人「……」
↓1コンマ
01-30 ??
31-50 救出失敗、クロシュ捕縛
51-70 救出成功、クロシュ捕縛
71-90 救出成功、バレるが離脱成功(クロシュお尋ね者化)
91-00 救出成功、バレずに離脱成功(クロシュ無罪)
- 849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:34:58.59 ID:WzS0epd1O
- あ
- 850 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 21:32:58.76 ID:uheU/YAW0
- エミリオ氏「……!! 檻の前に何かいます!!」
リチャード「なんだって!? だが何も見えないぞ!!」
エミリオ氏「僕は魔眼持ちです! あなたたちとは見えている世界が違う!!」
ザワザワ…
イリス「えっ、えっ……!?」
ミスティ「くっ……! こうなったら――」
妖精「ミスティやめて! みんなはここで待機! 勝手な真似は絶対しないで!!」ヒュンッ
エバンス「お、おい妖精!」
光学迷彩クロシュ『んゅ……』カチャカチャ モニョモニョ
白銀のスライム『だめ……早く離れて……。あなたまで、檻に入れられちゃう……』モニョモニョ
光学迷彩クロシュ『んゅゅ……』カチャカチャ
妖精『ばかクロシュ! 鍵開けなんかやったことないでしょ! だったら熱で焼き切れ!』ヒュンッ!
光学迷彩クロシュ『妖精さん……!』モニョ…!
妖精『私も短時間なら誤魔化しが効くの! 一旦あなたの中に入れて!』
光学迷彩クロシュ『う、うん!』モニョッ!
モニョン!
バーニング光学迷彩クロシュ『んゅゅ……!』チリッ
溶かされる檻「」ジュッ…
貴族の男「お、檻が溶けた!? 本当に何かいるのか!?」
白銀のスライム『……!?』
光学迷彩クロシュ『逃げる……! 早く……!!』モニョモニョ…!
白銀のスライム『あ、え、えと……』モニョニョ…
身なりの良い男性B「おい、スピリチュアルジェルが逃げちまうぞ!」
妖精(くそ、あのガキ魔眼持ちだって……!? ならどうやって逃げれば――)
ミスティ「曲者よ!! 氷の魔法で曲者を捕らえるわ!!」
氷霧「」サァァァ――
イリス「なら私は炎の魔法で!!」
炎「」ボンッ!!
煙「」モクモク――
エバンス「俺は土魔法で泥棒の動きを阻害するぞ!! 警備員、頼む!」
土塊「」ボゴンッ!
土埃「」モワモワ――
ローガン「この手口はシノホシのテロか!!? ここは危険だ!!」
ザワザワ キャアアアアア!!! テロ!? シノホシ!!?
妖精『あいつら……! ばか……! とにかくもう逃げるしかない! クロシュ、逃げ――』
ドシュッ!
妖精『えっ……』
- 851 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 21:34:04.61 ID:uheU/YAW0
- デロデロ…
光学迷彩スライムクロシュ「」デロロ…
妖精『クロシュ!?』
白銀のスライム『え、え……!?』モニョモニョ
警備魔導人形「ターゲットに命中。捕縛に移行します」ジャキッ
妖精「こ、こいつ……!」
光学迷彩スライムクロシュ『ん、んゅ……』ググ…
モニョニョ…ポン!
光学迷彩白銀スライム『わ……!?』ポン!
妖精『そ、それ……相手を擬態させる魔法!』
光学迷彩スライムクロシュ『……にげ、て……』モニョ…
光学迷彩白銀スライム『で、でも……!』モニョモニョ オロオロ
モニョモニョ ポン!
白銀クロシュ『妖精、さんも……!!』モニョ…!!
妖精『そ、それ……あなたがステラスライムに擬態なんて、したら……!!』
白銀クロシュ『はやく……! わたし……もう……うごけな……』
ドシュドシュッ!
白銀クロシュ「」デロロ…
妖精(あ、ああ……だめだ……私には……クロシュを連れて逃げるだけの力が……)
妖精(ならせめて……クロシュと一緒に……)
妖精(………だめだ……。私が、ここでクロシュと一緒に捕まって、殺されたら……世界樹の光が……。クロシュ一人の為に、世界の危機を放るわけには……)
妖精(…………)
妖精(…………ごめん、ね……)
光学迷彩白銀スライム『〜〜』オロオロ モニョモニョ
妖精『……逃げるよ』
光学迷彩白銀スライム『えっ……。で、でも……このスライムさんが……』
妖精『つべこべ言うな!! 逃げるんだよ!!!』
◆
- 852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 21:39:38.04 ID:uheU/YAW0
- ―夜
シルバーコイン 客室
白銀スライム「……」モニョ…
ミスティ「……」
イリス「え、ええと……クロシュ、ちゃんは……?」
妖精「クロシュは……そのスライムの代わりに、捕まった」
ローガン「……」
エバンス「……くそっ……! 俺は……また……」
暗黒行商少女「……」
白銀スライム「……」モニョ…
ミスティ「……あなたが気に病むことはない……なんて……無理よね……」
白銀スライム「……」モニョニョ…
※クロシュが捕まりました
パーティから離脱します
◆
- 853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 21:48:20.95 ID:ILUOpQVao
- ひょっとしてピンチか?
- 854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:11:16.17 ID:lshPv41rO
- 白銀スライムちゃんかわいい
- 855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:13:28.08 ID:+sGVpQPG0
- イリスの使い魔的なポジションになれたりしないかな
- 856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 22:24:56.51 ID:uheU/YAW0
- ―深夜
イスファハーン・ピラー
リチャード「フゥ〜……一時はどうなるかと思いましたが、無事にスピリチュアルジェルを確保できましたね」ニコニコ
エミリオ氏「貸し一つだよおじさん。僕がいなかったらまんまと奪われてたんだから」
リチャード「ええ、もちろんですよ。事情聴取が終わったら例のスピリチュアルジェルは君に差し上げましょう」ニコニコ
エミリオ氏「へえ、太っ腹だね」
リチャード「感謝の印ですよ。しかしオーデルシュタインかマガジンが仕掛けてくるかとは思っていましたが、まさかあんな露骨な手で来るとは。彼奴らもよほど切羽詰まっていると見えますな」クックック
エミリオ氏「下手人は見つかったの?」
リチャード「恐らくはオーデルシュタインのハイド・ストークか……もしくは、最近現れた黒髪の少女と妖精の二人組かもしれません」ニコニコ
エミリオ氏「え? でもそいつらって旅人なんでしょ?」
リチャード「オーデルシュタイン……にはハイドがいますが、マガジンには有用な諜報員がいないので、マガジンが彼らを雇う可能性があります。いや、マリッサなら雇うのではなく脅迫して無理矢理従わせるかもしれません」ニコニコ
エミリオ氏「なるほど。マガジンに捕まったんなら死ぬまで使い潰されて最期には実験台だね、可哀想に」
リチャード「そうでないことを祈ってますよ。さあて、それじゃあお待ちかねの事情聴取タイムといきましょう」ニコニコ
白銀スライムクロシュ「……」モニョ…
エミリオ氏「見てっても良い?」
リチャード「構いませんよ。面白いものでもないと思いますが」ニコニコ
エミリオ氏「内容が知りたいだけだよ」
リチャード「なるほど。それでは哀れなスライムちゃんにすこーしインタビューといきますか」ニコニコ
白銀スライムクロシュ「……」モニョ…
エミリオ氏「おじさんの頭脳魔法なら相手の記憶とかも読み取れるんでしょ? なら尋問も拷問もインタビューもいらないんじゃないの?」
リチャード「エミリオくんは風情というものを解しませんね……」ニコニコ
エミリオ氏「風情で金が稼げるの?」
リチャード「身も蓋もありませんね……。まあいいでしょう、せっかちなエミリオくんのためにさっさと終わらせて差し上げます」スッ
白銀スライムクロシュ「……」モニョニョ…
リチャード「さあ、知っていることを洗いざらい私に見せなさい――」
リチャードの手「」ピト キュオオオオ――
白銀スライムクロシュ「〜〜!!」モニャニャニャニャ!!!
リチャード「……ん? これは……どういう……なっ……!!」
エミリオ氏「おじさん?」
クロシュの記憶「」デロデロデロ――
クロシュの記憶「」デロデロデロデロ――
クロシュの記憶「」デロデロデロデロデロ――
- 857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 22:27:18.99 ID:uheU/YAW0
-
リチャード「のあああああああ!!!?!!?!??」ガクガク
エミリオ氏「お、おじさん!?」
*
スライムクロシュ「」デロデロ…
リチャード「ぐふぅ……取り乱してすみません、エミリオくん……」
エミリオ氏「い、一体何を見たって言うのさ」
リチャード「それがですね……。結論から言うと、やらかしました」
エミリオ氏「え?」
リチャード「このスライム……例のスピリチュアルジェルではありません」
エミリオ氏「ええっ!?」
リチャード「見てみなさい。そのスライムを」
スライムクロシュ「」デロ…
エミリオ氏「あっ! 色が……黒くなってる!?」
リチャード「擬態を維持できないほどに疲弊したのでしょう」
エミリオ氏「ぎ、擬態だって!? じゃあこのスライムは一体――」
リチャード「……昨日、この塔に侵入してきた黒髪の少女の……真の姿のようです」
スライムクロシュ「」デロロ…
◆
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:28:33.23 ID:aT4GMiLZ0
- これからは白銀スライム、妖精、イリス、ミスティ、ローガン、エバンスで旅する事になるのかな
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