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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3

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28 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 16:47:54.42 ID:DlJFWrGr0
ガッタ「ムムム……フォー対トゥー……不利ですネ、セイン」

セイン「……」グッ


「いや、5対2だ」スタスタ


ガッタ「! ユーは……!」

セイン「……!」

アルベール「……!! 貴様は……亡国リーリアの元国王、ザイル――」

銀の長髪の魔族→ザイル「……久しぶりだな、アルベール……」スタスタ


アルベール「生きていたのか」

ザイル「お陰様で。久しぶりに啜る泥水は美味かったぞ」

アルベール「何が望みだ。私の首か?」

ザイル「そうだ」

アルベール「なぜだ? 私の首を獲ったところで、お前の国は――」

ザイル「――」

アルベール「もう、戻らない――」

 シャッ
 ギンッ

ザイル「……そうさせた、お前が言うことか?」ギギギ

アルベール「事実を述べたまでだ。誰が述べようと現実は変わらぬ」ギギギ

ザイル「……お前を殺す。お前を殺し、王国を潰し、あの光を取り戻し、リーリア再興の礎とする」ギギギギ

アルベール「それは最早、貴様の愛したリーリアではない。ただの新興国だ」ギギギギ

ザイル「黙れ」ギギギギギ

 *
29 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 18:48:27.03 ID:DlJFWrGr0
すみません、急用が入っております。再開は恐らく20〜21時頃からとなります、よろしくおねがいします
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 18:53:49.96 ID:dFGQr0A3o
立て乙旦乙はい了解
31 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 20:38:53.14 ID:DlJFWrGr0
 ギンッ ガギンッ ガガガガッ ドゴォンッ
 ゴオオオオオッ ドグシャァッ バゴォン


観客たち「」グシャッ

観客たち「」ボムギッ

観客たち「」ドッギャァーンッ



クロシュ(変な人たちと……セインさんたちが……戦ってる……。眠らされた観客の人たちも……巻き込まれて、死んでいってる……)

クロシュ(セインさんが守ってるのは……みんなをひどい目にあわせてる、王国の一番偉い人……)

クロシュ(戦力は……五分五分みたい……)

クロシュ(どちらかに加勢すれば……どちらかを、有利にできるかも……)



クロシュ(もし、王国の王様をやっつれば……魔族の人たちや、妖精さんたちや、スライムの子たちを……守れる……?)

クロシュ(でも……お祭りに来てた無関係な人たちや、セインさんまで、殺しちゃうかも……)



クロシュ(もし、セインさんの味方をすれば……変な人たちをやっつけて、この場をおさめられそうだけど……)

クロシュ(王様も、助かって……きっと、これからもみんながひどい目にあい続ける……)

クロシュ(それに、もしスライムのわたしが、セインさんと一緒に戦ってる姿を王様に見られたら……何か、良くないことになる気がする……)



クロシュ(何もしないでここから逃げ出したら……どうなるか、全然わかんない……)

クロシュ(戦いを止めるのは……わたしの力じゃ、たぶん無理……。無駄死にすると思う……)


クロシュ(わたしは……)


 ――運命の選択――


↓1〜5多数決
1.王様をやっつけにいく
2.セインさんに加勢する
3.パーティの仲間を回収して逃げる
4.それでも戦いを止めに行く
5.その他(自由安価)
6.運命賽を使う(運命賽を1つ消費し、この状況で恐らく最もマシな運命に進みます)
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 20:40:15.78 ID:0TfKCbmC0
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 20:48:54.09 ID:gGqTT1ZRo
4
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 20:55:47.88 ID:xHndciDW0
3
一時撤退した方がいいかな
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:01:29.61 ID:HDwL6XS80
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:16:06.51 ID:+IpGGkS8O
3で
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:16:10.76 ID:nfdQz2cJO
6
38 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:48:11.37 ID:DlJFWrGr0
クロシュ(……逃げよう。ここにいたら……危ない……)


妖精「クロシュ! 逃げるよ!」パタパタ

クロシュ「ん。ちょっと待って……」デロデロ

 デロデロ… モニョモニョ…

妖精「わっ……! みんなを飲み込んだ……!」

オオキイクロシュ「んむ……これで、みんなまとめて運ぶ……」

妖精「う、うん!」パタパタ

 パタパタ… ドスドス…

 ◆
39 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:48:47.91 ID:DlJFWrGr0
―絵空の家 ロビー

イリスたち「」グッタリ


クロシュ「みんな……大丈夫……?」

妖精「うん。治癒の魔法はあんまり得意じゃないからちょっと時間がかかるけど、もう解毒は済ませたからそのうち目覚めるはずだよ」

クロシュ「良かっ――」


 カッッッ――――
 ドッギャァァァアアン!!!!


クロシュ「!!」

妖精「い、今の音は……!?」

クロシュ「」タタッ

妖精「わっ外に出たら危ないよ!」

クロシュ「中にいてもおんなじ!」タタッ

 *
40 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:49:34.15 ID:DlJFWrGr0
―芸術都市ミュージア


 一直線に続く瓦礫の山「」ゴゴゴゴゴ…


クロシュ「……!」

妖精「こ、これは……光、魔法……?」

クロシュ「セインさん……!」

妖精「セインの魔法でも……ここまでの威力じゃ……あ! あれ!!」



セイン?「……」ゴゴゴゴゴゴ…



妖精「あれは……セイン……? でも……雰囲気が……」

クロシュ「……」



セイン?「」パヒュンッ―



妖精「あ、消えた……」

クロシュ「……」

妖精「セイン……」

 *
41 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:50:14.14 ID:DlJFWrGr0
クロシュ(芸術都市ミュージアは……ものすごくたくさんの建物が壊されて……ものすごく大勢の人が死んだ……)

クロシュ(人も、物も、芸術も……別け隔てなく、たくさん失われた……)

クロシュ(王国は……テロリストたちが、大規模な破壊活動と大量殺戮を行ったと、発表したけれど……)

クロシュ(最終的な、あの大破壊は……たぶん…………セインさんが……………)

クロシュ(…………経緯はわからない。その後、あの場にいた人たちがどうなったのかも……)

クロシュ(…………)

クロシュ(…………どうしようも……なかった……。わたしなんかじゃ……どうにも、ならなかったもん……)

クロシュ(だから…………しかたないよね…………)

クロシュ(どうにもならないことは…………どうにもならないもん…………)

 ◆
42 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:51:17.59 ID:DlJFWrGr0
少し早いですが本日はここまでとなります。次回、瓦礫の山となった芸術都市をあとにして砂漠へと向かう編からとなります

いろいろありましたが新スレそうそう災難なクロシュさんでした。たくさんの芸術が生まれ、花咲く芸術の都は焼け落ち、大勢の民が死に絶えました。でも仕方ありません。クロシュ氏の言った通り、どうにもならないことはどうにもならないのです。もしどうにかなる運命があったとしても、どうにもならなかったことはどうにもならなかったのです。
メタなことを言えば、逃走は自分と仲間の命を守ることについては最適解でしたが、それ以外のいろいろなものから目を背けてしまう選択でもあったのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:57:23.17 ID:0TfKCbmC0
お、乙…
ネームドキャラはここで消えるの惜しいしまだ生きてるよね…?
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 22:06:18.00 ID:QaDxzsHDO
ぱわー☆の絵完成からの上げて落ちっぷり

運命賽はコンマ判定では使われず多数決では温存されて最終的に最後まで使われなさそう
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 22:09:53.58 ID:gGqTT1ZRo
運命賽があるから多少無理してもいい気もする
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 22:20:49.75 ID:dFGQr0A3o
おつおつ
セインくん退場じゃないことを祈る
クロシュちゃんは色々出来るようになったけど全部守るにはまだまだキツイよね……

自分スライムじゃないから分かりづらいけど食べる・同化する・(体内で)保持するとかは使う器官が違う感じかな
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 02:08:20.75 ID:kUEKDBA70
リュアンちゃんのキャラシ設定文、何やら意味深っぽいけど>>1さんは何か考えてるのかな
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 02:10:57.83 ID:UYUjNPQko
僧侶さんまーたやらかしてるんじゃこれ……
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 06:36:37.74 ID:R+5ePhWDO
遅くなったけど新スレ乙です
最初のキャラ紹介で色々な情報が明かされるのが良い
特にクロシュ達に負けず劣らずの濃密な旅(逃走)をしているレイさんが好きです
50 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:48:04.10 ID:ak2kdflC0
ネームドキャラクターの方々が生きているかどうかはわかりませんが、一定以上に仲良しな人や、一度仲間になったことのある人については死亡判定が発生する前に運命賽の使用可否の選択肢が出現するので、それで確認できるかもしれません

クロシュ氏の描いた絵が今後どういう影響をもたらすかはわかりません
運命賽はどちらかと言えばコンマ腐敗時の理不尽さに対する救済措置として出したものだったのですが、そもそも死亡判定自体が滅多に発生しないものだったので、溜まっていく一方でした
温存しても仕方ないものでもあるので、余裕があれば使ってみても良いと思います
運命賽は実際けっこう余っているので、良い自由安価が思いつかなかった時や、ちょっと無理してでも取りにいきたいものがあった時は、積極的に攻めていっても多分大丈夫だと思います

セインくんが退場したかどうかはわかりません。ですがもしかしたら割とすぐにわかるかもしれません
クロシュ氏は強くなってきましたが、そのメンタルはまだあかちゃんスライムのようです。なかなか上手くはいかないようです

スライムにとって、「食べる」とは物質を体内で消化吸収して栄養とすることであります。長期間食べないでいると、他の生き物と同様にお腹が減って死にます
「同化」とは、物質を身体に溶かして馴染ませることです。これは消化吸収とは異なる可逆性の状態変化で、同化を終えればその物質は元の形に戻って体外へ排出されます。同化の技量が低かったり、ものすごくお腹が空いていたりすると、同化中の物質を消化吸収してしまうこともあります(その場合、当然同化も解除されます)
劇中でクロシュが時々やる、妖精や他の仲間を体内へ格納する能力については、単に消化も同化もせずに体内で保持しているだけかと思われます。スライムは人間よりも自分の体内の状況を意識的にコントロールできるため、体内に入れたものをそのまま保存しておくこともできるようです。ただし、幼いスライムやお腹が減っているスライムは、保存しているつもりのものをうっかり消化吸収してしまうことがあります

リュアンさんの属性には本人も知らない何らかの秘密があるようですが、今のところそれが何なのかはわかりません
もし今後交流を重ねていけば、明らかになるかもしれません。しかし彼女も今回の大破壊に巻き込まれたらしく、その安否は不明です……

僧侶氏があの戦いの最中何をしていたのかはわかりません。毒と催眠でひっくり返っていたのか、戦いのレベルが高すぎてアワアワしていたのか、邪悪なる意図を持って策略を巡らせていたのか、真相は闇に包まれています

登場人物紹介の各キャラクターの備考欄は、現況が更新されることがあります。もし気になるキャラクターがいたら、時々見てみるのも良いかもしれません
レイさんは相変わらず散々な逃亡生活を続けているようです。またクロシュ氏と巡り会える日は来るのでしょうか……
51 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:51:38.47 ID:ak2kdflC0
―芸術都市ミュージア

 瓦礫の山「」

 エーンエーンママァー!! イタイ…イタイ…

芸術妖精「あ、ああ……そんなぁ……。花の都ミュージアが……どうして……」ガックリ

レーティア「……仕方ありません。特級指名手配犯が連なる犯罪組織シノホシ≠フ襲撃だったのです……。彼らは小国程度なら容易く滅ぼせるほどの武力を有していると聞きますし……」

芸術妖精「くそぉ……私に力があれば……!! これだけの人と、建物と、芸術の数々を……どうして……!!!!」


町人「おい……テメェ、妖精だろ!! テロリストの仲間か!!? あァ!!?」ヌッ

芸術妖精「違うよォ!! 私はこの街で暮らしてる妖精で……」

町人「とぼけんじゃねェ!! 人間の街になんで悪種のテロリストが入れたんだよ!!? テメェらが手引したんじゃねェのか!!?」

芸術妖精「違うってばぁ!! 私は妖精だけど、芸術に溢れたこの街が、大好きで……」ジワワ

町人「すっとぼけるつもりなら――」グオッ

レーティア「うわわ、やめてください!!」アタフタ

 ガシッ

パペットマスター「そこまでにしないか。彼女がこの街を愛する芸術家というのは本当のことだ」

町人「なっ……! お前は、引きこもりのパペットマスター!!」

パペットマスター「やれやれ。ボクの名前を知っているのに彼女のことを知らないなんて……とんだモグリだな」

町人「なんだと……!?」

パペットマスター「矛先を間違えるな。例のテロ組織シノホシ≠ノ妖精類が関わっているという情報は一切ない。そもそも根拠なく他者を悪と断じて攻撃しようなど、およそ文明人のすることではないだろ」

町人「チクショウ……!」

 *

芸術妖精「ごめんね……助けられちゃった……」

パペットマスター「気にしないでください。でも……もうあなたは、この街にいない方が良いかもしれません」

芸術妖精「……」

パペットマスター「あ、いや今のは出ていって欲しいとかではなく……! い、今この街では人間以外への憎悪が激しく猛り始めている気配がありましてですねっ……」

芸術妖精「わかってるよ。元から、芸術祭が終わったら出てくつもりだったんだ」

パペットマスター「そうでしたか……。まあ実際、潮時かもしれませんね……」

芸術妖精「うん……。もう、この街は……人間以外を、受け入れられないと思う……」

レーティア「やや人間寄りに傾き始めていたとは言え、王国内でも人間以外の種が堂々と暮らせる数少ない街だったんですけどね……」

 ◆
52 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:54:18.21 ID:ak2kdflC0
―芸術都市ミュージア 大通り

剣舞妹「……」ボー…

エバンス「……おい。しっかりしろ」ガシッ ユサユサ

剣舞妹「あ……あんた……変態ストーカーの……」

エバンス「……姉ちゃんはどうした」

剣舞妹「……」

エバンス「おい……まさか……」

剣舞妹「死んだ……。吹っ飛んでくる瓦礫から、あたしを庇って……」

エバンス「……!!!」


剣舞妹「……放っといて……。ストーキングなら、他の人にしてよ……」トボトボ

エバンス「お、おい……!」

 ガシッ

ローガン「エバンスくん」

エバンス「旦那! なにすんだよ! あのままじゃあの子……!!」

ローガン「……君は、ここであの子の人生を背負うつもりか? 守れなかった、などという自責の念に駆られて」

エバンス「う、ぐ……!! だが……!!!」

ローガン「君は……クロシュくんを守ると誓ってパーティに入ったのだろう……。それとも、守る対象をあの子に変えるか?」

エバンス「なんだと……ざけんな!!」ブンッ

 バキッ

ローガン「……殴るが良い。それで気が済むのなら」ツー

エバンス「う……ぐぐ、くそォ!!」ダッ



ローガン「……すまぬ、エバンスくん……。全てを守ることは、できぬのだ……」

 ◆
53 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:56:17.90 ID:ak2kdflC0
―芸術都市ミュージア 小さな宿の客室

リュアン「……」

 お付きメイドの遺骨が納められた壺「」

リュアン「…………わたしは、これから……どうやって生きていったら良いんですか……っ」ジワワ

リュアン「どうして、わたしなんかの為に……死んだんですか……っ!」ポロポロ

リュアン「どうして……どう、して……っ!!!」ポロポロ

 ◆
54 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:57:52.77 ID:ak2kdflC0
―セイントレアキャニオン 高台


 ヒュオオオオ――…

 眼下に見える荒廃した芸術都市「」ガレキ…


ハーピィ記者「……」

ハーピィ記者「今回ばかりは、おちょくり記事を出す気にもなれませんね……」

ハーピィ記者「にっくき王国の大損害なんですけどね。どこぞのダークヒーローのせいで無駄に感傷的になっちゃいましたかね、私」

ハーピィ記者「……でも魔族ばかりが憎まれても困るし、王国のネガティブキャンペーンは怠れないか」

ハーピィ記者「はぁ……シノホシのアホ共、面倒なことしてくれたな……」バサッ

 ◆
55 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:04:11.01 ID:ak2kdflC0
―芸術都市ミュージア 芸術祭跡地


 瓦礫の山「」ゴゴゴゴゴ…


老画家「……」ザッザッ


老画家「若きばかりが死に……何も遺せぬ愚老が生き残ってしまうとは……。運命とは……かくも、無惨なものなのか……」ザッザッ

 コツン…

老画家「むう……なんじゃ……?」ガサガサッ

 何かが描かれた大きなキャンバス「」デロ…

老画家「これは……! あの幼子が描いた――」

 何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロ…

老画家「あれほどの大破壊を経ても尚……その妖気は衰えぬ……いや、衰えぬどころか……!」

 何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロデロ…!!

老画家「描かれた当時よりも、増しておる……!!!」


 ヒュウウウ――…
 デロデロ… ポン!!


老画家「!?」バッ

クロシュヴィア「こんにちは、おじいさん……。わたしはクロシュヴィア……」トコトコ

老画家「何者じゃ!」

クロシュヴィア「スウィートエンドって呼んでもいいよ……。かわいいでしょ……?」ニコニコ

老画家(……これを描いた子と、雰囲気が少し似ている……。本当に何者じゃ……)

クロシュヴィア「それよりその絵……。よく見せて……」ズイッ


 何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロデロ…!!


クロシュヴィア「ああ……! やっぱり、見れば見るほどきれい……!!」

老画家「お主……この絵に魅入られて……」

クロシュヴィア「んふふ……傷付いた人々には、芸術による助けが必要だよね?」

老画家「……この絵は、弱った心には危険すぎるものじゃ……。今この街の者たちが、この絵に魅入られれば――」

クロシュヴィア「だからこそ……みんなで、痛みを分かち合って……一つにならなきゃ……」

老画家「!!」ゾクッ

クロシュヴィア「んふふ……おじいちゃんも、なりたいでしょ……? 溶け合って一つになれば……創れない苦しみとも、さよならできるよ?」

老画家「…………ふっ……。魅力的な提案じゃが……断る……! 創れぬ苦しみもまた、愛すべき芸術の道程に他ならぬ!!」

クロシュヴィア「そう……そうやって言い訳して、苦しみを正当化しないと自己を保てないほどにすり減っちゃったんだね……」

老画家「なんとでも言えい! わしはわしじゃ! 他の誰とも混ざり合う気など――」

クロシュヴィア「じゃあ食べちゃお」グバッ

老画家「ほあっ……」


 バクンッ モニョモニョ… モグモグ…


クロシュヴィア「ごちそうさまでした……。わたしの中で……甘い結末の中で、永遠に安らいでね……」

 ◆
56 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:05:33.12 ID:ak2kdflC0
―???

↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120)
001-100
101-180
181-000
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:06:45.04 ID:aBNwyIu0O
58 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:13:21.07 ID:ak2kdflC0
死の運命となるため、運命賽を使ってこの判定をやり直すことができます
運命賽を使いますか?

現在所持数[運命賽*4]

↓1〜3多数決
1.1回使う
2.使わない
3.運命を変えるまで使う(なくなった時点で終了)
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:14:01.95 ID:Idu3YvCW0
3
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:21:26.39 ID:QCGSVk9A0
3
61 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:24:04.02 ID:ak2kdflC0
―絵空の家 客室


スライムクロシュ「」デロロ…

 ズキッ…

スライムクロシュ「……?」モニョ…?


スライムクロシュ(セイン……さん……?)


↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120、運命を変える意思+10)
001-100
101-180
181-000
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:26:09.33 ID:UYUjNPQko
一個で抜けたい!
63 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:29:16.15 ID:ak2kdflC0
―絵空の家 ロビー

 ズキッ…

イリス「……っ」

ミスティ「イリス……どうかした……?」

イリス「えと……ううん……」


イリス(セインくん……無事なのかな……)


・運命賽をさらに1つ消費し、残り2つになります
↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120、運命を変える意思+20)
001-100
101-180
181-000
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:32:17.07 ID:aBNwyIu0O
たのむ
65 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:34:08.60 ID:ak2kdflC0
―芸術都市ミュージア


ローガン「……」スタスタ

 ズキッ…

ローガン「ぬう……」フラッ


ローガン(……セインくん……無事であれば良いのだが……)


・運命賽をさらに1つ消費し、残り1つになります
↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120、運命を変える意思+30)
001-100
101-180
181-000
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:35:20.42 ID:kUEKDBA70
はい
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:35:29.13 ID:Idu3YvCW0
ハードル高いな
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:35:33.64 ID:R+5ePhWDO
はい
69 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 16:41:03.05 ID:ak2kdflC0
―???

 ザァーン… ザザァーン…

 ザッザッ…

セイン「……」ザッザッ

「……待て」

セイン「……?」クルッ

「……どこへ行く」

セイン「…………わからない」

「…………もういいのか?」

セイン「…………」

「…………本当に、もういいのか?」

セイン「…………」

 ザァーン… ザザァーン…

  スライムクロシュ『セイン……さん……』
   イリス『セインくん……無事なのかな……』
    ローガン『セインくん……無事であれば良いのだが……』

     ザァーン… ザザァーン…

「…………聞こえないか? お前の無事を祈る声が……」

セイン「…………」

「もう一度聞こう……。本当に、もういいのか……? こっちに来ても」

セイン「…………」

「…………」

セイン「いや……」

「ならば引き返すと良い。まだ間に合うはずだ」

セイン「……ああ」クルッ

「フ……」

セイン「……ところで……あなたは、誰だ?」

「俺は、サイン……。お前の力の……元となった者だ……」

セイン「…………!!」

サイン「行け……成すべきことを、成せ――」

セイン「ああ。感謝する、サイン――――」


――――――――

――――

――
70 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 16:42:37.79 ID:ak2kdflC0
―どこかの医務室

セイン「!!」ガバッ

ガッタ「ウェイカッ!!」バッ

セイン「ここは……うっ!」ズキッ

ガッタ「オー、ユーはまだドントムーヴ! ボディがボロボロだ!」

セイン「なに……?」

 包帯グルグルの身体「」

セイン「……」

ガッタ「何をしたのかアイドンノウだが、ナッシングティーはスべきではありませんネ」

セイン「ナッシングティー……無茶のことか……?」

ガッタ「イエス!」

セイン「……」

ガッタ「ユーは実際エクストリームにデンジャーなコンディションでした。ワーストケースもアリウル……そこでミーがよりそっていたワケですネ!」ドヤッ

セイン「……」

ガッタ「ミーの熱心なナーシングのカイあり、ユーはミラクルのサヴァイヴを果たしたというわけでス!」

セイン「……」

ガッタ「ユーはミーにサンキューし、ミーのインセクトアートクリエイションに付き合う義務がアライジング! アンダスタン?」

セイン「……ああ。すまない、心配をかけた」

ガッタ「フレンドシップ!」

セイン「……」


セイン(友情か……。相変わらず変な男だが……僕に友情を感じる者がいたとは……)


セイン(しかし僕は……何をしたんだ?)

セイン(あの時、戦力は拮抗……いや、僕たちが少し押していた。ところが突然謎の赤いスライムが乱入してきて……形成は一気に不利になり……)

セイン(……その後、どうなったんだ?)

セイン(…………あの場にいた、クロシュたちは……無事なのか……?)

セイン(…………)

 包帯グルグルの身体「」

セイン(………どうしてか……彼らのお陰で、死なずに済んだような気がする……)

セイン(…………無事でいてくれ、クロシュ)

 ◆
71 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 16:44:26.30 ID:ak2kdflC0
―???

白衣のエルフ幼女「あーあー、勝手に制限解除なんかしちゃって。お陰で街中めちゃくちゃになっちゃったらしいじゃないですか。どう責任取るつもりなんです?」

僧侶「だ、だって……あのままじゃ、本当にまずくて……。セイントレア国王の命も危険だったから、やむをえず……」

白衣のエルフ幼女「あなたの軽率な判断で国王が消し飛ぶ可能性は考慮できなかったんですか?」

僧侶「うぅ……」

白衣のエルフ幼女「ま、結果的に勇者も国王も無事だったので別に良いですけど。いろいろと面白いデータも取れましたしね」

僧侶「……」

白衣のエルフ幼女「それじゃあなたは勇者が回復し次第、引き続き世界樹の光の回収をお願いしますね」

僧侶「……よろしいのですか……?」

白衣のエルフ幼女「私にあなたの処遇をどうこうする権利なんてありませんから」

 *

僧侶「長耳のくそがきの癖に……! 重要ポジションだからって調子に乗って……!!」プンスコ

僧侶「あーむしゃくしゃします……!! こんな時はセインくんをからかって……」


僧侶(……いや……セインくんは、まだ絶対安静なんでした……)

僧侶(…………)

僧侶(……私の軽率な判断で……セインくんは、死にかけて……)

僧侶(………市民の方々も、大勢、死んじゃって……)

僧侶(……………私は……なんて、ことを………)グニャァァ…

 ◆
72 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:23:06.84 ID:ak2kdflC0
―セイントレアキャニオン

フレメア「うげええぇ……あつゅい〜……しんじゃうぅ〜……」トボトボ

レイン「黙って歩きなさい……」スタスタ

フレメア「せめて空を飛ぼうよぉ〜……」トボトボ

アウル「今のボロボロのオレたちが敵に見つかったらヤバイでしょ……。大体オレは飛べないし」トボトボ

フレメア「じゃあ駄狐は置いてこうよぉ〜」トボトボ

アウル「こ、このガキ……!」

セレスティア「あら、フレメアはあなたよりずっと年上ですわよ?」

レイン「それを言ったら、アウルくんは最年少じゃない……」

フレメア「アハッ! 最年少! ガキ駄狐!」キャッキャ

アウル「悪い、流石にキレそう……」

 ギャーギャー ゲラゲラ


分体ブラッド「いつもこんな感じなの? お前たち」

ザイル「普段は好きにやらせている。こうして集まることは滅多にないから、皆少し気分が高揚しているのだろう」

分体ブラッド「ふうん……」

ザイル「……君も我らシノホシ≠ノ入らないか?」

分体ブラッド「お断り。群れるのは好きじゃない」

ザイル「そうか。気が変わったらいつでも言ってくれ。君ほどの実力を持つ魔族なら、いつでも歓迎する」

分体ブラッド「ま、今回みたいにたまたま居合わせたら手伝ってやってもいいよ。あたしも人間のクズ共は嫌いだからね」

ザイル「……人間のクズ共、か……」


ザイル(リーリア……。もしお前が今の俺を見たら……どんな顔をするだろうか……)

ザイル(フ……下らん感傷だな……)

ザイル(王国に与する者は一人残らず殺す。それだけだ……)

 ◆
73 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:24:34.64 ID:ak2kdflC0
―芸術都市ミュージア 滞在7日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・反魂丹*2
・運命賽*1
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券
・ガラス細工のザリガニ

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、劇場、酒場、冒険者ギルド、瓦礫の山、他
74 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:25:03.08 ID:ak2kdflC0
―絵空の家 客室


スライムクロシュ「……」デロロ…


イリス(クロシュちゃん……昨日から、ずっと塞ぎ込んでる……)

イリス(あの場で何もせずに逃げ出した自分を責めてるんだと思う……って妖精さんは言ってたけど……)

イリス(後で聞いた話によると、世界最強クラスの者たちが殺し合う極限の戦場だったらしいし……。最近強くなってきたとは言っても、そんな状況クロシュちゃん一人には荷が重すぎるよ……)

イリス(私たちも毒と催眠でやられちゃってたわけだし……その私たちを最優先に考えて、逃げるって選択をしてくれたんだから……。クロシュちゃんの選択は、決して間違ってない――)


妖精「イリス、エバンス知らない?」パタパタ

イリス「あ、妖精さん。エバンスさんは……えっと、見てないかも……」

ミスティ「どこに行ったのかしら……。荷物の確認をしておきたいのだけれど……」

イリス「ローガンさんは……?」

ミスティ「ロビーよ。目を瞑って何か考え事をしているみたいだったわ……」

イリス「そうなんだ……」


イリス(私たちの空気も、かなり重くなっている気がする)

イリス(……こんな状況で無理に明るく振る舞うのも違うと思うし、仕方ないけれど……)

イリス(…………)


芸術都市滞在最終日です
↓1〜3 自由安価 何をする?
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:26:34.80 ID:Idu3YvCW0
女性陣温泉でリフレッシュ(なければ作る)
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:27:06.46 ID:R+5ePhWDO
手分けして負傷した市民の救助や治療、や亡くなった市民の埋葬の手伝いをする
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:30:04.61 ID:aBNwyIu0O
フラナから手紙が届く(姉に関する事)
78 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:42:18.74 ID:ak2kdflC0
すみません、フラナ先生からのお手紙は自動で返事が届くはずだったのですがなかなか機会がなく失念しておりました
そういうわけで、今回は温泉作り、救助活動の手伝い、フラナ先生からの返事、に加えてさらに追加でもう一つ安価を募集したいと思います

↓1 自由安価 何をする?
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:46:04.83 ID:jY1aGYgxO
毒・催眠対策を考える
80 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:18:47.87 ID:ak2kdflC0
イリス「ねえ……ここを発つ前に、できるだけのことはしてかない?」ガタ

スライムクロシュ「……」モニョ…

ミスティ「できるだけの……」

イリス「うん……。出発は明日でしょ? 荷物もとりあえずはほとんど完成してるしさ……」

ミスティ「……そうね。やれるだけのことはやっていきましょう……」

妖精「……クロシュ、立てる?」

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「うん……わたしも、手伝う……」

 ◇
81 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:19:26.09 ID:ak2kdflC0
―瓦礫の山

負傷者「うう……」グッタリ

ミスティ「今治癒魔法をかけるわ……」パァァァ―

負傷者「お、おお……楽になってきた……! 治癒術師さんか!」

ミスティ「いいえ……ただの旅人よ……。得意属性も別だから、付け焼き刃で申し訳ないけど……」

負傷者「え、これが付け焼き刃……!?」

 ◇

 瓦礫の下「うぅ……誰か……。子供が……げほっげほっ……」
 瓦礫の下「…イタイ…イタイ…ママァ……」

市民A「待ってろ! う、ぐおおおっ……!」グググッ

市民B「だめだァ……! 重すぎてどかせない……!」グググッ

市民C「ちくしょう、このままじゃ……」グググッ

ローガン「ぬんっ!!」ガシッ

 瓦礫「」グググググッ…

市民A「お、おお……!? おっさんスゲー力だ!」

ローガン「今のうちに救助を!!」

市民B「お、おお! 今いく!」ダッ

 *

負傷した女性「なんとお礼を言ったら良いか……」

負傷した子供「えぐっ……ぐすっ……」

ローガン「礼は不要だ。早くお子様の傷の手当を」

負傷した女性「は、はい……。でも、あの……あの子、私の子ではなくて……」

ローガン「……!」

負傷した女性「あの子の近くに……もう、動かなくなってしまった女の人もいまして……。多分……もう……」

ローガン「……」グッ

 ◇

―瓦礫の山 浴場跡地

イリス「……! 水道は生きてる……なら、あとは地魔法で浴槽を整えて――」

 ガゴンガゴン ジャバジャバ メラメラメラ…

 大浴場「」ポン! ホカホカ…

市民D「おおお〜!!」

市民E「お風呂がまだ使えたなんて……!」

イリス「入浴は健康増進だけでなく、呪いや疫病の予防にも大きな効果があります! それに綺麗な水が使えれば傷を洗い流すこともできますから、有効に活用してください!」

市民F「ありがとう、旅の魔術師さん!」

 ◇
82 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:19:55.74 ID:ak2kdflC0
―瓦礫の山 簡易火葬場


炎魔女クロシュ「……」チリッ

 遺体たち「」メラメラ…


老婆「すまないねぇ……。旅の魔女さんが来てくれて助かったよぉ……」

炎魔女クロシュ「んーん……」


妖精(有機種の死体は……放って置くと、毒と呪いを撒き散らすようになっちゃうからね……。なるべく早く、こうやって葬ってあげる必要があるの)

炎魔女クロシュ(うん……)


 遺体たち「」メラメラ…


炎魔女クロシュ「……」


エバンス「あれ……クロシュちゃんか?」ザッザッ

炎魔女クロシュ「……? エバンスさん……?」


妖精(あ、エバンス! 探したんだよもう!)

エバンス(わ、悪い……ちょっとやることがあって……)

妖精(やることって……もしかして、その、背負ってる……)

エバンス(ああ……)


剣舞妹「……」


エバンス(こいつの姉ちゃんの……遺体だ……)


エバンス「クロシュちゃん……この人も、葬ってやってくんねえか……」スッ

 剣舞姉の遺体「」

炎魔女クロシュ「……ん」

老婆「すまないねぇ……」

エバンス「ほら……姉ちゃんとの別れだぞ……。何か言うこととか、あったら言っときな……」

剣舞妹「……」

 ポロポロ…

剣舞妹「うぅ……うぐぅぅ……!!」ポロポロ

炎魔女クロシュ「……」

剣舞妹「ばか……ばかぁ……!! うあああぁぁあん!!!!」

炎魔女クロシュ「…………」ジワワ

エバンス「……っ」ジワワ


 チリッ… メラメラ…


 ◇
83 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:20:22.40 ID:ak2kdflC0
―夕方
 瓦礫の山

剣舞妹「……お姉ちゃんのこと……葬ってくれて……ありがと……」

クロシュ「ん……」

エバンス「なあ……お前、これからどうするんだ」

剣舞妹「……」

エバンス「……一人で……生きていけるか?」

剣舞妹「……いけるよ。お姉ちゃんなんか……あたしっていうお荷物を抱えながら生きてたんだもん……。それに比べれば……お荷物がない分、楽なくらいでしょ……」

エバンス「……それは違うだろ。お前の姉ちゃんは、お前っていう家族がいたから――」

剣舞妹「知ったようなこと言わないで! ストーカーの癖に!」

エバンス「……」

剣舞妹「……さよなら。いろいろ、気にかけてくれて……ありがと……」スタスタ

エバンス「あ、おい……」

クロシュ「……」

妖精「……どうしようもないよ。私たちにできることは、何もない……」

エバンス「……ああ………」

クロシュ「……」


↓1 何かできることはある?
1.ないと思う……
2.自由安価
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 19:34:53.84 ID:K2o2sBumo
2
剣舞姉の見た目も記憶も全部コピーしてみる
そして姉が本心から妹に思ってたことを激励として伝える
85 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:50:22.50 ID:ak2kdflC0
クロシュ「!」ピコン!

妖精「何か思い付いた顔してるけど……下手なことしたら逆効果だよ?」

クロシュ「……やるだけ、やってみる!」

エバンス「な、何をする気だ?」


 デロデロ… モニョモニョ…


↓1コンマ
01-30 見た目だけ
31-90 見た目と性格まで
91-00 完全擬態
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 19:54:27.58 ID:Idu3YvCW0
87 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 20:58:18.21 ID:ak2kdflC0
剣舞姉クロシュ「!」ポン!

妖精「いやいやいや……やめときなって、それは……」

エバンス「お、おう……いくらクロシュちゃんでも、やっていいことと悪いことってのがあると思うぞ……」

剣舞姉クロシュ「大丈夫です。今の私は、あの子のお姉ちゃんですから」

妖精「!!?」

エバンス「なん、だと……!?」

 *

剣舞姉クロシュ「待って!」タッタッタッ

剣舞妹「え、その声……!?」クルッ

剣舞姉クロシュ「ごめんね……あなたを置いて、先に行ってしまって……」

剣舞妹「えっ、えっ……!? だってお姉ちゃんは、さっき、火葬されて――」

剣舞姉クロシュ「先程の、火葬してくださった魔女さん……あの方は、霊媒魔法の使い手でもあったの。だからこうして、一時的に憑依させてもらってるのよ」

妖精(うわわ! 普段のクロシュだったら絶対に思い付かない設定だ! これ、本気で擬態してる……!!)

剣舞妹「え……ほ、ほんと……? ほんとに……お姉ちゃんなの……?」

剣舞姉クロシュ「ええ……」

剣舞妹「お姉ちゃん……おねえちゃぁん……!!」ガバッ

 ギュッ……

剣舞姉クロシュ「本当に、ごめんね……」

剣舞妹「あたし……無理だよぉ……。お姉ちゃんがいないのに、一人で生きてくなんて……」グスッグスッ

剣舞姉クロシュ「大丈夫よ……。あなたは、もう一人前の踊り手だもの……」

剣舞妹「ううん……お姉ちゃんがいなきゃ、あたし……もう踊れないよぉ……」

剣舞姉クロシュ「そんなことないわ……。あなたの剣舞……立派だったもの……」

剣舞妹「でもぉ……」

剣舞姉クロシュ「あなたなら、きっとなれるわ……。王国一のアイドルに――」

剣舞妹「……え?」

剣舞姉クロシュ「?」

剣舞妹「」シャッ

 ズバッ

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

剣舞妹「す、スライム……スライムが、お姉ちゃんの真似を……!?」


妖精(あ、ああああ〜〜〜〜〜!!!!!!)

エバンス(おいおいおいおい!!!!!!)
88 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 20:59:41.23 ID:ak2kdflC0
半スライムクロシュ「ごめんなさい……」デロロ…

剣舞妹「何のつもり……! お姉ちゃんに成りすまして……!!」

半スライムクロシュ「……生きるの……諦めて、ほしく……なかった……」

剣舞妹「……!!」

半スライムクロシュ「ごめんなさい……」

剣舞妹「…………」

半スライムクロシュ「……」デロロ…

剣舞妹「……もう一回……お姉ちゃんに、化けて……」

半スライムクロシュ「……!」

剣舞妹「……声も……身体も……匂いも……。完全に、お姉ちゃんだったから……。最期に……もう、一度だけ……」

半スライムクロシュ「う、ん……」


 モニョモニョ…ポン!


剣舞姉クロシュ「これで……いいかしら……」

剣舞妹「うん……」

 ギュッ…

剣舞姉クロシュ「……その……。私は……スライムなのよ……? 嫌じゃ、ないの……?」

剣舞妹「……あたしもお姉ちゃんも、魔族がどうとか特に思わないもん。覚えといて」

剣舞姉クロシュ「そうだったの……。ごめんね、擬態が中途半端で……」

剣舞妹「いいよ……。お姉ちゃんも、そういうおっちょこちょいなとこ、少しあったから……」

剣舞姉クロシュ「そう……」

剣舞妹「……あと、もう少しだけ……。このままで……いさせて……」

剣舞姉クロシュ「ええ……。もちろんよ……」

剣舞妹「…………」

 グスッ… エグッ… エグッ…

 *
89 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 21:00:19.73 ID:ak2kdflC0
剣舞妹「……あんた……ストーカーエバンスの一派だったの……」

クロシュ「んゅ……」

エバンス「す、すまん……」

剣舞妹「まあ、いいけど……。あんたも大人なら、子供が下手な真似しようとしてたら止めなよ、ほんと……」

エバンス「すまん……少しでも、元気付けられればと……」

剣舞妹「はぁ……。まあ、あんたたちの不器用さは本当によくわかったよ」

クロシュ「うん……」

剣舞妹「でも……ありがと……。あの時は……こうして、お姉ちゃんの温もりを……心に焼き付ける暇も、なかったから……」

クロシュ「うん……」

剣舞妹「……こんな形でも……こうして、お姉ちゃんを……あたしに、見せてくれて……。お別れ、させてくれて……本当に、ありがと……」

クロシュ「……」

剣舞妹「あたし……生きていくよ……。お姉ちゃんの温もり……絶対に、忘れないから……」

クロシュ「うん……」

剣舞妹「あと……お節介で、不器用な奴らが……あたしを元気付けようとしてくれたことも……忘れないでおいてあげる……」

クロシュ「んゅ……」

エバンス「おう……」

剣舞妹「……あんたたちも……いろいろ、背負ってるんだと思うけど……諦めないでね。ちゃんと、生きてね」

クロシュ「……! うん……!」

エバンス「おう……!」

 ☆剣舞妹を前向きにさせました
 ☆クロシュとエバンスのバッドメンタルが改善しました

 ◆
90 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 21:54:01.59 ID:ak2kdflC0
―夕方
 大浴場

 カポーン…

イリス「い、いいのかなあ……。私たちまで使わせてもらっちゃって……」

ミスティ「イリスが直したんでしょ……?」

イリス「まあ、そうだけど……」

妖精「ならいいじゃん。お言葉に甘えようよ」

イリス「うん……そうだね」

 カポーン…

スライムクロシュ「」デロデロ

イリス「クロシュちゃんもお疲れさま……」

ミスティ「一日中火葬の手伝いをしていたそうね……。本当にお疲れさまよ……」


スライムクロシュ(……わたしは……できることを……やった……)

スライムクロシュ(明日には……ここを、発つけれど……)

スライムクロシュ(ここの人たちが……ちゃんと、生きていけると……いいな……)

 ◆
91 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 22:34:21.78 ID:ak2kdflC0
―夜
 絵空の家 ロビー

エバンス「旦那! あの時は悪かった!!」ペコッッッ

ローガン「うむ。気持ちは切り替えられたようだな」

エバンス「おう。まあクロシュちゃんのお陰なんだけどな」

クロシュ「ん……」

妖精「いやー、肝が冷えたよ……。あの子のお姉ちゃんに化けて、お別れさせたげようなんてさ。一歩間違ったら殺されても文句言えないやり方だよ」

クロシュ「そ、そうなの……?」

エバンス「相手によっちゃな……。だがあの子は、クロシュちゃんの作戦のお陰で少しだけ前向きになれた……と思う!」

ローガン「フッ……いろいろあったようだが、事態が好転したのなら何よりだ」

 ◇
92 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 22:38:23.06 ID:ak2kdflC0
―絵空の家 ロビー

ローガン「というわけで、今後ああいった事態に陥らない為にも、毒と催眠への対策を考えておく必要がある」

ミスティ「そうね……。でもまさか、公演中の演者が撒き散らしてくるなんて想定外すぎるわよ……」

レーティア「元々そういう相手と戦う予定があるとかならともかく、四六時中不意打ちに備えて対策し続けるというのは実際可能なのですか?」

クロシュ「えと……妖精さんは……大丈夫だったから……できるんじゃないの……?」

イリス「妖精さんはどうやって身を守ったの?」

妖精「ええと……まず毒だね。毒は妖精類にとって最重要対策必須項目だから、私に限らずほとんどの妖精は毒対策の中和結界をまとってる。気体の毒にしか効果はないから、液体の毒をぶつけられたり食べ物に盛られたりしたら意味ないけどね」

エバンス「実際、それで今回は身を守れたわけだもんな。気体だけでも対策の価値はありすぎるぞ」

芸術妖精「私も使ってるよ〜。一回発動すればわざと切らない限りほぼ半永久的に持続するから、すごい便利だよね〜。まあ催眠でやられちゃったんだけど〜」

妖精「うん、本当に便利。ただ……これ完全に妖精用の魔法だから、人間用に調整するにはかなり骨が折れそうというか……そもそも、種族特性的に人間用に変換できるかどうかもわかんないだよね……」

ミスティ「なるほど……。もし仮に調整可能だとして、妖精が調整するとしたらどれくらいかかると思う……?」

妖精「……わかんない。最速で一週間、最悪数百年かな……。ちなみに一週間っていうのは、私がものすごく革新的な調整方法をすぐに発明できた場合の話だから、まずありえないと思って欲しい」

イリス「ちょっと……現実的じゃないね……」

エバンス「数百年かかったら、俺たちの寿命の方が遥かに早く来るな……」

妖精「ごめん……人間用の魔法はあんまり得意じゃないからさぁ……。毒対策は、防毒マスクを付けて暮らすとかの方がまだ現実的かも……」

イリス「そ、それはちょっと……」

ミスティ「だいぶきついわ……」

ローガン「うむ……だが対策方法が完全にないわけではないとわかっただけでも良しとしよう。次は催眠魔法についてだが……」

妖精「催眠については心理防御結界だね。探せば人間用のもあると思う。ただ……」

エバンス「ただ……?」

妖精「心属性の魔法は……その……適性がないと、習得難易度がとても高い……」

イリス「うっ……確かに……」

妖精「催眠魔法が凶悪と称されるのは、その対策の難しさゆえなんだ。心属性はかなりの希少属性だから、習得できる人がそもそも少なくて。あのエルダーサキュバスが猛威を奮ってるのは、そういう理由もあったりする思う」

ローガン「……妖精くんは、心属性の適性があったのか?」

妖精「いや、ないよ……。でも、ちょっとまあ、必要に駆られてね……十数年かけて必死に習得したの……」

エバンス「十数年……!?」

妖精「私は妖精だからいいけど、みんなはそんなに長い時間机に向かい続けるわけにはいかないでしょ?」

ミスティ「まあ……」

妖精「大丈夫。心属性について多少理解できたお陰で、その時についでに催眠解除魔法も習得できたからさ。もしみんなが催眠にかかっちゃった時は私が解除してあげられるよ」

クロシュ「うん……妖精さんのお陰で……起きられた……」

ローガン「ううむ……現状そうするしかないか……?」

 ☆毒対策および催眠対策についての情報を共有しました

 ◆
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 23:17:50.04 ID:pY40NCcHo
(……妖精さん種族寿命ボーナスだけでなく魔術的素養かなり上澄みだな?)
94 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:19:05.76 ID:o1uqUqMA0
―絵空の家 客室

妖精「毒と催眠の対策かぁ……。他に何か良いのはあったかなあ……」

イリス「あとは……道具に頼るのは? 防毒とかの加護が込められたアミュレットとか……」

妖精「あ、その手があったか」

ミスティ「でもそういうアイテム、けっこう高いのよね……」

イリス「た、確かに……」


 窓「」コンコン

 ガラッ

ハーピィ記者「どうも! ハーピィ郵便です!」ヌッ

クロシュ「わ……」

イリス「出た!」

ミスティ「久しぶりね……」

妖精「なんでいつも窓から来るの……」

ハーピィ記者「いいじゃないですか! はい、郵便です!」スッ

 フラナからの返事「」ポン
 小包「」ポン

イリス「あ、先生からの返事!」

ミスティ「何かの荷物もあるわね……」

ハーピィ記者「芸術祭への取材に夢中でお渡しするのをすっかり忘れていたとは口が裂けても言えませんね。それではッ!」バサッ

妖精「あ、こらっ!! あいつ忘れてたって!!」

ミスティ「相変わらずいい加減な悪徳記者ね……」

イリス「あはは……まあとりあえず読んでみよう」

 フラナからの返事「」ピラッ

 *

――親愛なるイリス・プラネットへ

 フレメアに会ったそうね。あいつは最悪の馬鹿だから、見かけたらその場で殺して構わないわ。
 でもあなたたちの実力では厳しいかもしれない。そんな時は、とりあえず光と流水とニンニクをぶつけてやれば大人しくなるわ。

 奴が気の狂ったテロ組織に入っているという噂もある。もし奴がそのような組織に入っていた場合、奴は吸血鬼の恥よ。
 もし奴について何かわかったら私に伝えなさい。可能であれば私が直々に引導を渡しにいってやるわ。

 あなたたちの旅路にはこれからも困難が降りかかると思うけれど、挫けずに進みなさい。
 魔族国はダークヒーローイリスの活躍を総出で応援しているわ。

 追伸:奴に勝手に呑まれたというマジカルブラッドワインの補填を付けておいたわ。
    ついでに銀箔とか聖水とかを混ぜた吸血鬼殺ブラッドワインも付けておいたから、もし奴が現れたら飲ませてやりなさい。
    偽装は完璧だから毒性には症状が出るまで気付かないはずよ。よろしく。

 *

イリス「……」ダラダラ

ミスティ「す、すごく仲が悪いみたいね……」

妖精「いろいろあるんだなあ……」

イリス「……じゃあ、この小包は……」

 マジカルブラッドワイン「」ポン
 吸血鬼殺ブラッドワイン「」ポン

イリス「も〜!! よろしくじゃないよぉ〜!!」

 ☆マジカルブラッドワインを手に入れました
 ☆吸血鬼殺ブラッドワインを手に入れました

 ◆
95 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:19:41.58 ID:o1uqUqMA0
―芸術都市ミュージア

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・反魂丹*2
・運命賽*1
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券
・ガラス細工のザリガニ
・マジカルブラッドワイン
・吸血鬼殺ブラッドワイン

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、劇場、酒場、冒険者ギルド、瓦礫の山、他
96 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:20:10.41 ID:o1uqUqMA0
―芸術都市ミュージア
 絵空の家 玄関前


 強化ソリ「」ガゴン


芸術妖精「うう……みんな、死なないでよぉ……」グスッ

妖精「うん……。あなたも、早く安全なとこに避難してね」

芸術妖精「うん、うん……。クロシュちゃんも……こんなことがあったけれど、芸術の火を、どうか絶やさないでね……」

クロシュ「うん……。大丈夫……」



レーティア「しかし君たちはこんな時期にミュージアに来てしまって……なんと言ったら良いか……」

イリス「いえ、大丈夫です! レーティアさんも、いろいろ面倒を見てくださってありがとうございました!」ペコッ

ミスティ「ええ……。こんなことになってしまったけれど……。この家で過ごした時間は、掛け替えのないものだったわ……」

レーティア「そう言っていただけると嬉しいです……本当に……」



パペットマスター「なんと……君たちも行ってしまうのかい」

ローガン「パペットマスターくん……すまない、あれから遊びに行くこともできず……」

パペットマスター「いや、仕方ないさ……。街がこんなことになってしまったんだ、遊んでいる暇はなかった」

エバンス「あんたの人形使いの技、見事だったぜ! 芸術都市最強の男よ!」

パペットマスター「ンフフ……嬉しいことを言ってくれるねッ! 君たちも研鑽を欠かさぬよう!」


剣舞妹「なに……あんたたち、もう行っちゃうんだ……」

エバンス「おう……。やらなっきゃならないことがあるのさ」

クロシュ「うん……」

剣舞妹「……そう。じゃあ……元気でね……」

クロシュ「うん……!」

エバンス「おう! 嬢ちゃんもな……!」

剣舞妹「……その……あんたたちがまた、来るなら……その時は……お姉ちゃんの分まで、あたしが剣舞の稽古の相手したげる。だから……その……また……」

パペットマスター「また来てくれたまえッ!!」

剣舞妹「〜〜〜!!! か、勝手に人のセリフを……!!」

パペットマスター「君は思い切りが足りぬようだッ! 踊り手たる者、自分の心を真っ直ぐに表せなければ栄光は掴めないッ!!」

剣舞妹「……!」

エバンス「フッ……良い師匠ができたようだな?」

剣舞妹「こ、こんなの師匠じゃないし! でも……ま、また来てね!! 待ってる、から……!!」

エバンス「おう!!」

ローガン「うむ……!!」

クロシュ「うん……!!」

パペットマスター「ンフフ……次に君たちが来る時までに、ここを以前のような――いや、以前以上の超芸術都市にしておこうッ!!」
97 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:20:36.85 ID:o1uqUqMA0
レーティア「そうだ。クロシュちゃん、お絵描き演舞に出ていただいた謝礼です。お納めください」スッ

 お金がいっぱい入った袋「」ズシッ

クロシュ「わっ……!」

妖精「こ、こんなに……!? でも結局芸術祭はあんなことになっちゃったし、あなたも今大損害で苦しいんじゃ……」

レーティア「大丈夫ですよ。こういう時に、必要なところへ必要な分のお金を動かすのが長者の役割ですから。いたずらに投資で私腹を肥やしていたわけではないんですよ?」

妖精「いや、そんなこと思ってないけどさ……」

レーティア「――あなた方には、世界を守るという崇高な使命があります。言わばこれは、クロシュちゃんへの謝礼だけでなく――世界への投資でもあるんです」

クロシュ「!!」

妖精「……なるほどね。そういうことなら、受け取らないわけにもいかないか」

レーティア「ええ。頼みますよ、世界の未来を。あんな暴力に頼ったテロ屋なんかには、絶対に負けないで」

妖精「当然! あんな奴らに負けてたまるもんか!」

クロシュ「うん……!」


 ☆お金をものすごくたくさんもらいました

 *
98 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:21:05.17 ID:o1uqUqMA0
妖精「さて、そろそろ出発――」


老画家?「待たれよ」ヨタヨタ

クロシュ「! ……?」

芸術妖精「あっ! あなた生きてたの!? 姿が見えないから死んじゃってたのかと――」

老画家?「……いいや。最期に……クロシュちゃんへ、会いに来たのじゃ……」

クロシュ「……?」

老画家?「……お主が描いた絵は、まことに、凄まじいものだった。あっぱれ、じゃ」

クロシュ「うん……。おじいさんの……お陰……」

老画家?「じゃが……芸術には、闇の側面もある……。そして、あの絵にもまた……」

クロシュ「……」

老画家?「哀しみに呑まれてはならぬ……。そなたの持つ愛が、哀に転じた時……あの絵もまた、全てを呑み込む禍つ絵と化すじゃろう……」

クロシュ「うん……」

老画家?「心を、強く持つのじゃ……。クロシュちゃん……」

クロシュ「……わかった」

老画家?「ふっ……それだけじゃ……。それを伝える為だけに……わしは、現し世へと戻ってきた……」サラ…

芸術妖精「え、えっ!? か、身体が風に溶けて――」

老画家?「芸術を志す妖精よ、すまぬ……。お主と競い合うことは、もうできぬが……わしは草葉の陰から、これからもお主の作品を楽しみにしておるぞ」サラサラ…

芸術妖精「ま、待ってェ! 生きてるんなら生きてよォ!!」

老画家?「皆、達者でな……さらばじゃ!」サラサラ――…


 ヒュオオオオオ――…


芸術妖精「あ……消え……」ポロポロ

クロシュ「…………さよなら……おじいさん……」

 ◆
99 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:23:06.35 ID:o1uqUqMA0

 強化ソリ「」スイー…


芸術妖精「ぐすっひぐっ……し、しなないでェ〜!! 絶対、生きてェ〜〜!!」グスグス

レーティア「大丈夫……あの人たちは、きっと……」

パペットマスター「ンフフ……本当に、また来てくれたまえよ……」

剣舞妹「……絶対、死なないでね……。エバンス……クロシュちゃん……」



クロシュ「芸術の……妖精さん……!!」ジワワ

妖精「芸術都市は王国の街だけど……それでも……精霊の加護が、ありますよう――」

イリス「死ぬもんか……! また、きっと来るよ〜〜!!」

ミスティ「ええ……! 生きるわ、私たちは……!!」

エバンス「そっちも頑張れよ〜〜!! 負けんじゃねえぞ〜〜!!」

ローガン「フッ……死ねない理由が、また一つ増えたか……」


 強化ソリ「」シャーッ――…


 ――芸術都市編 完
100 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:23:51.97 ID:o1uqUqMA0
―空

 ヒュオオオオオ――…

クロシュヴィア「……満足した?」

クロシュヴィア「もう……わたしに食べられた癖に、自我を主張して……。ワガママはこれっきりだよ……?」

クロシュヴィア「それにしても……クロシュちゃんが描いてくれた綺麗な絵が禍つ絵だなんて失礼しちゃうなあ……。えっと、なんだっけ……あれだよ、あの言葉……」

クロシュヴィア「真の正しい世界!!」

クロシュヴィア「あれは真の正しい世界の絵なんだから……。変な風に言うの禁止……」

クロシュヴィア「でも……う〜ん……一人一人食べてくってやり方はものすごく非効率だし……。きっとこの時代でも、目立つことをしたら悪者にされて殺されちゃうよね……」

クロシュヴィア「何か良いやり方はないかなあ……。星をまるごと食べちゃう……? いや流石に無理だよね……」

クロシュヴィア「まあ……しばらくはのんびり地上とクロシュちゃんの観察でもしてよっかな……?」

 ◆
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 00:25:18.85 ID:ZRT8nvYRo
クロシュの絵のコンマ次第ではクロシュヴィアが覚醒することはなかったんかな
102 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:25:27.73 ID:o1uqUqMA0
↓1 芸術都市編クリアボーナス
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。選択肢で使うと良い運命に進める。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+踊り子の双剣
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 00:25:35.93 ID:Nn+kDt4a0
んお
104 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:36:29.78 ID:o1uqUqMA0
なんと、運命賽と踊り子の双剣と会心賽の獲得が確定したところで本日はここまでとなります。芸術都市編のクリア、おめでとうございます

様々な苦しみがあり、数多の癒えぬ傷が生まれました。しかしそれでも、歩みを止めるわけにはいきません。クロシュたちが立ち止まると、フメイちゃんたちを初めとした世界樹の光を狙う方々が我先にと光を掴みに行ってしまうからです
そして次なる地は砂漠のテラヌス・ウルス――。容赦なき光が降り注ぐ、乾きの地――。そこでクロシュは誰と出会い、何を思い、どう動くのか――
クロシュちゃんたちのさらなる活躍をご期待くださいませ

なお妖精氏の魔法についての技量は、妖精魔法に関しては長年の経験もあって実のところ世界的に見てもトップクラスの腕があるようです
しかし妖精魔法は戦いに使える部分があまりないため、戦闘ではそんなに役に立たないことが多いです。でも生活面では意外といろいろやってくれているようです

クロシュ氏があのような絵を描かなかった場合、クロシュヴィア氏が物語にどのように関わってっきたのかはわかりません。ずっと風の中で眠っていた可能性も実際ありますが、しかし今のクロシュヴィア氏はイキイキしています。今後のクロシュヴィア氏の暗躍(?)にもご期待くださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります。また、平日中にどこかで24時間範囲のクリーチャー募集をするかもしれません。よろしくお願いいたします
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 00:46:44.79 ID:ZRT8nvYRo
乙乙
クロシュ一向、シノホシ、フメイアリシラ組、セイン王国サイド、クロシュヴィアと勢力がはっきりしだしたね
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 01:25:38.49 ID:MFvmqkg4o
おつでした
敵対候補が特盛で出てきたぁ
とはいえ取っ掛かりありそうな人
も多いしできるだけ穏便に対話したいなぁ
僧侶ちゃん、きみやっぱり悪役向いてないって!
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 02:41:44.59 ID:4lcbAAXKO
おつおつ
色々悲しいこともあったけど少しでも救いはあったと信じて…
運命賽かなり使っちゃったけどここでセインが生き残ったのがどう作用してくるかね
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 09:55:42.71 ID:tvijTRU0O
乙です
踊り子の双剣を貰ったけど誰が使うのかな?クロシュはメイドブレードと竜珠の杖があるからいらないと思うしまだ武器枠が空いているエバンスが使うのかな。後、シノホシで登場した5人以外場合によってはメンバーが増えたりするのだろうか?
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 15:41:19.49 ID:DlJ7j6ZMO

一人ぼっちになっちゃったリュアンちゃんがちょっと心配やね…
そして今回出てこなかったフメイさんたちは事態をどう見るのか
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 18:45:22.05 ID:x5tvMsOqO
リュアンちゃんは確かに心配だ

旅に同行とまではいかずとも誰かしら支えになるような人をそばに置いてあげたいわね……
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 19:43:52.97 ID:WoJdQGNDO
乙です

クロシュヴィアは世界樹の光についてまだ知らなそう?だけど、クロシュの観察をしてたら世界樹の光を知るだろうから、シラホシ含めて光争奪戦がますます激しくなりそう

一切世界樹の光の存在を知らなそうなレイも逃亡先が世界樹の光が落ちた地点や中間の拠点ばかりで何も知らないまま争いに巻き込まれ続けそう
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 20:07:04.38 ID:SwsFR9RH0


こんなことがあっても気ままに旅してそうなメルルちゃん
113 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/24(水) 00:00:09.96 ID:aAlNps070
じゃあくなテロ組織シノホシとでんせつスライムのクロシュヴィアちゃんが登場したことにより、いよいよキャスティング完了といった感じかもしれません。あと少し未登場の方々もいますが、今後のお話の中で登場するかと思います。よろしくお願いいたします

今回のお話で、悪そうな方々が実際大勢出てきました。現時点では対話可能かどうかわかりませんが、シノホシの方々に関しては人間嫌いではあってもスライム嫌いの方はいなさそうなため、意外とお話をする余地はあるのかもしれません。しかしクロシュ氏は人間のくずどもと一緒にいる裏切りスライムなので、だめかもしれません
僧侶氏は人間以外には容赦のない過激な差別主義者ですが、今回はその差別対象でない人間を大勢死なせてしまったため、つらいのかもしれません

今回の大破壊によって大きな被害と死者が出てしまいましたが、それでもレーティア氏を初めとした芸術都市の方々は復興に向けてがんばっていくようです。それがもしかしたら、救いと言えるものに繋がっていくのかもしれません
運命を変えようとする意思とクロシュちゃんたちの祈りが集まり、セインくんは現し世に無理矢理戻ってきたようです。彼は本来であればクロシュちゃんたちと敵対を避けられぬ立場なのですが、いろいろ思うところもあるようで、今後このことがどのように影響してくるかは未知数です。でもクロシュちゃんたちにとって彼は一時期とはいえ共に旅をした紛れもない仲間なので、その生存はとても喜ばしいことに違いありません

踊り子の双剣が手に入りましたが、これは細身できらびやかな剣なので、実のところ黒髪ボサボサ傭兵であるエバンスくんにはあまり似合いません……。そしてそんなときにこそ、クロシュ氏のスライム能力である格納や多重同化を活用すべき時かもしれません
シノホシの構成員が増減するかは今のところわかりませんが、ザイル氏がブラッド氏を誘ったように、メンバーの勧誘・獲得に後ろ向きというわけではないようです。ただ、じゃあくなテロ組織に入りたがる酔狂な人物もなかなかいないと思われるため、積極的なスカウト活動をしているわけでもなさそうです

リュアンちゃんはお付きのメイドさんを喪い、荒廃した芸術都市で身寄りもなく一人残されてしまったようです。元がお嬢様なので、金銭的な面で直ちに逼迫することはなさそうですが、メンタル面では少しあやうい状態かもしれません
フメイさんたちは芸術都市にいなかったようですが、もしいたら彼女の有す星の力も激突してもっととんでもない大災害に発展していた可能性はあります。彼女がいなかったのは不幸中の幸いかもしれません

実際のところ、今のリュアンちゃんにはそばで支えてくれる人が必要かもしれません。芸術都市は今厳しい状況ですが、恐らくこれから家を失った人や被害に遭った旅人に向けた支援が始まると思われますので、そこで善意ある他者との関わりを持っていただけたら良いと思います

クロシュヴィア氏は世界樹の光についてまだ知らないのかもしれません。しかし仰る通り、クロシュ氏を観察していればいずれは露見してしまうかと思われます。争奪戦は激化していくでしょう
レイ氏は今のところまるで世界樹の光とは関わりがありませんが、不幸にもこの先も巻き込まれていく可能性は実際高いような気がします。そして彼女の背負った邪神なるものが何なのか、その正体は未だ闇に包まれています

メルル氏が今どこで何をしているかはわかりませんが、彼女は高い危機察知能力を持つと思われるため、もし芸術祭に来ていて巻き込まれていたとしても無事に逃げおおせていることでしょう
今後も道連れになることがあるかと思われますが、強い力とも大きな哀しみとも無縁で気ままに旅をしている彼女は、きっとクロシュちゃんにとって喜ばしい生き方をしている人に映ることでしょう
114 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/24(水) 00:00:58.59 ID:aAlNps070
―幕間
 テラヌス砂漠

 ヒュオオオ――…

 太陽「」サンサン

 ザッザッザッ……

フメイ「……」ザッザッ

アリシラ「……」ザッザッ

フメイ「……ねえ」

アリシラ「……なあに?」

フメイ「……もしかしてフメイたち……遭難してる?」

アリシラ「え、ええ〜? そそ、そんなことあるわけないよぉ〜?」

フメイ「……」

アリシラ「……」

フメイ「……本当に?」

アリシラ「ま、まあ……? ちょっと道に迷うこともあるのが旅ってものじゃないかな?」

フメイ「……」

アリシラ「だいじょーぶだいじょーぶ! 私は空から降り注ぐバカみたいな光魔力を吸収してれば生きられるし、フメイちゃんも星の力があるから割と平気でしょ?」

フメイ「……まあ……。お腹は減るし、喉も乾くけど……。多分、死にはしないと思う……。元々暑さには強いし」

アリシラ「ならだいじょーぶ! のんびり行こう!」

フメイ「はあ…………ん?」

アリシラ「……!」


 王国の方角「」カッ――
 光の柱「」ドギュゥゥゥゥゥン――…


フメイ「……!?」

アリシラ「あれは――」

フメイ「な、なに……あれ……?」

アリシラ「……わかんないけど……多分、あのセインっていう勇者っぽい子の魔力を感じるね。こんなに離れてるのに、びりびりと伝わってくるよ」

フメイ「あれが、一人の魔法……!?」

アリシラ「今のフメイちゃんなら似たようなことができるんじゃないかな? 星の力を使って」

フメイ「ええ……」

アリシラ「どのみち全ての力を集められれば、フメイちゃんはこの地上全てを炎で浄化できるようになるはずだもの。フフ、それはあんな程度じゃ済まないよ?」

フメイ「……言われてみれば確かにそうかも」

アリシラ「でしょ? だから王国の生物兵器なんて恐るるに足らず! 気楽にいこう!」

フメイ「……うん」


フメイ(クロシュ……あれに巻き込まれてなんかないよね……)ギュッ

 ◆
115 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/24(水) 00:01:43.07 ID:aAlNps070
というわけで本日は本編の更新はできませんが、汎用クリーチャーの募集を行いたいと思います
全員を登場させられるかはわかりませんが、機会があればきっと登場してくれると思います。よろしくお願いいたします

(汎用クリーチャー用テンプレート)
【種族】
【分類】
【外見】
【性質】
【備考】

■参考
(汎用クリーチャー例1)
【種族】マグマザリガニ
【分類】甲殻類
【外見】赤と黒の入り混じった溶岩のような甲殻を持つザリガニ。平均的な大きさは小型犬程度
【性質】臆病。狭い場所を好む
【備考】灼熱の溶岩の中に棲むザリガニ。雑食性で、火山に住む小型の動植物を捕食する
臆病な性格のため、人間などの自分より大きな動物が近付いて来ると溶岩の中に隠れてしまう
死骸を平温環境に晒しておくと消化器官内に残った溶岩が固まって調理が難しくなるため、食用の際は溶岩抜きが必要
肉厚な身には濃厚な旨味と炎魔力が詰まっており、知る人ぞ知るトコナツの名産品と言われている
クロシュたちが戦った個体は星の力によって異常に巨大化していたため、性格も本来より強気で攻撃的になっていた

(汎用クリーチャー例2)
【種族】メガロザメ
【分類】魚類
【外見】とても大きなサメ
【性質】獰猛で攻撃的
【備考】南の海を中心とした広範な海域に生息している巨大なサメ。肉食性で、クジラやアザラシなどの大型海洋生物を捕食する
生活圏の違いから人類の犠牲者が出ることはあまりないが、人の船を襲って乗組員を捕食する危険な個体もいる
フカヒレがとても美味しいと言われるが、狙って漁獲するのは難しく、市場に出回ることは少ない
海竜やボーンクラーケンとは仲が悪い

(汎用クリーチャー例3)
【種族】オオキイウミタニシ
【分類】貝類
【外見】とても大きなウミタニシ
【性質】穏やかで大人しい。ゆっくり動く
【備考】ウミタニシの仲間。水深が浅く温暖な海に生息する。藻食よりの雑食性で、様々な海藻類や、微生物や小型海洋生物の死骸などからなる海底沈殿物を食べる
穏やかでのんびりした性質を持ち、海底をもぞもぞとゆっくり動く姿が人気で多くのダイバーから親しまれている
その大きな貝殻には水属性の神秘が宿っており、背負うことで母なる海の力の片鱗を授かることができると言われている

↓1〜 23:59:59まで
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 02:18:08.52 ID:lIV8l+HX0
クリーチャー

【種族】スピリチュアルジェル
【分類】スライム?
【外見】白銀に輝くドロドロした液状の塊
【性質】とても臆病
【備考】
体が液状化した魔法鉱石で構成されているスライム。倒すと魂だけが剥がれ残った体が個体化して魔法鉱石になる。ステライトと呼ばれる超希少な魔法鉱石で手にした者には星の力をもたらすと言われているが、異次元の硬さと逃げ足によってあっという間にいなくなってしまう為討伐報告は未だにあがっていない幻のような存在
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 03:49:34.50 ID:XypUK53B0
【種族】ドンエテコウ
【分類】哺乳類
【外見】マントヒヒのような見た目で大きさは5mある。毛は金色。黒い牙がはえている。筋肉質。
【性質】かなり獰猛で攻撃的
【備考】森林に生息している猿の仲間で群のボス。普段は「コエテコウ」という部下を引き連れている。高い声をあげて仲間を呼ぶ事がある。頭がよく個体によっては手作りの棍棒、斧、ムチ、弓など様々な武器を一匹に一つ所持している(本スレに登場の時、ボスはヌンチャクで戦っている事でお願いします)。集団で獲物を取っている事もあるが森に入った冒険者などを襲い食べ物や持ち物などを奪う事がある。彼らが武器の知識を知っているのは森に入った人間が使っているのを見て学んでいると仮説がたてられている。ドンエテコウの牙と毛皮は武器屋に高く売れる。

※コエテコウは見た目ドンエテコウに似ているが大きさが1mで白い牙、黄色の毛皮になっている。上記と同じ獰猛で個体によって様々な武器を持っている。
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 06:04:20.07 ID:nzzouECPo
【種族】セレーネルクス
【分類】魔犬科 魔狼属(魔法を使える犬科)
【外見】
 銀の体毛と青い瞳を持つ全長1〜3mの狼。尾が長く、全長の二割を占める。強化中は金の体毛と赤い瞳に変わる。
【性質】
 凛々しく気高いが仲間思い。同種及び認めた相手には忠臣的だが、他種には殆ど懐かない。
【備考】
 月の光を受けている時のみ使える強力な強化魔法で、高い身体能力と魔法耐性を発揮する月下の王者。優れた環境適性能力を持ち、世界中を渡り歩く習性がある。それらに加えて水と月光浴だけでも最低限生きられる特異体質まであり、一部では聖獣や月の遣いとして扱われる事も。最も強い個体をリーダーとして十数頭で一つの群れを作るが、普段は対等の立場の様子。
 普段は少し手強い狼程度なので、日中は洞窟や巣穴の中に隠れて眠り、月が出たら月光浴や鍛錬の為の狩りを行う。狩りの対象には自分達以上に強い相手を選び、倒した獲物の半分は他の動物達に分け与えられる。その希少性や見た目の美しさから密猟の話が絶えないが、彼らの狩りによって返り討ちに遭った話も同じくらい絶えない。
 モフり研究家によるとこれ以上無い程の天上のモフ度らしいが、触らせてもらえる難度は恐ろしく高い。
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 12:22:31.70 ID:XypUK53B0
>>117すいません一部訂正
(本スレ登場する際、ボスのドンエテコウは手作りの巨大ヌンチャクを所持しそれで戦闘していることでお願いします。)
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/07/24(水) 12:26:52.11 ID:TIeYno3IO
【種族】シャークロウ
【分類】鳥類
【外見】大人の4倍はある巨大カラス
【性質】知能が高く、ずる賢く貪欲。肉食。
【備考】人間に変身する能力があり、獲物を騙して隙を見て捕らえる。カラス状態でも羽ばたきや高速飛行を駆使してきて強い。
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 18:09:19.73 ID:CHkvAR7s0
【種族】ジュエルマジロ
【分類】アルマジロ
【外見】体長数十センチ〜数メートルほど。背中から鉱石が生えたアルマジロ。鉱石の色や成分は個体によってさまざま。
【性質】どちらかといえばおとなしいが縄張りに侵入したものは排除しようとする。
【備考】主に山、洞窟、岩石地帯に生息。普通のアルマジロが食べるもののほか、鉱物も好んで食べる。
背中はとても硬いが腹部はもろい。硬い歯と爪を持つほか、丸まって転がるという攻防一体の攻撃をする。
見た目が特に綺麗な個体はその宝石のような美しさから鉱石部分だけ乱獲されたり観賞用のペットとして飼われたりする。
鉱石の色や形が美しい個体ほど異性にもてる。体には鉱物を多く含むため人間が食べるのには向かない。
ごく稀に卑金属を体内で貴金属に変える個体がいると言われているが伝説の域を出ない。
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 18:56:13.57 ID:uUafDqprO
【種族】マッハトンボ
【分類】昆虫 トンボ
【外見】普段は大人しいが危害を加えたり、産卵期〜タマゴが孵化する間は攻撃的になる。
【性質】目が赤く、体が銀色、羽は透明。オニヤンマぐらいの大きさ。(メスはオスより一回り大きい)
【備考】・最近見つかった新種のトンボ。森の近くある池、湖の近くに生息している。産卵期〜孵化まではタマゴを守ろうと攻撃的になる。
・ものすごく速く目視で見ることはほぼ不可能。体が硬くさらに高速で移動する為、普通に歩いている人に衝突してしまう事がある。衝突した人は骨が折れたり、脳や心臓等あたりどころが悪ければ最悪命を落としいる人も確認出来ている。鉄や鋼の防具があっても衝突した所が陥没している位の衝撃があり同様に亡くなる人がいる。衝突した後のマッハトンボは問題なく飛び回っている。捕獲してもそのまま破ってしまうので捕獲は難しい。
・見つかる前は突然どこから撃たれているような現象から人々が「妖精の弾丸」とよんでいたがガッタ・ファーブがそれを発見し名前をつけ人々にも広めた。その後、そのまま「妖精の弾丸」と異名としてよんでいる人もいる。ガッタ・ファーブの研究でマッハトンボの体にはダイヤモンド以上の硬さの物質が含まれていることがわかった。
・マッハトンボを捕獲しようと色んな人が挑み亡くなる人が多くいたので街の住民とギルドの職員で協力し生息している池、湖の近くに入らないよう呼び掛けしたり、立て札を立てている。
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 19:16:12.74 ID:J3+nVfDqO
【種族】ワイバーン
【分類】飛竜
【外見】前足が翼になっている
【性質】性格は比較的大人しい。
【備考】竜族の中では大きさやパワー、知性が低く、より上位であるドラゴンにしばしば狩られおやつになっている。しかし、空中戦の心得がない者にはなかなかの強敵であり、ワイバーンを倒せるかどうかのラインが中級者と上級者を分ける壁と言われる。また、強者の乗り物として使われることが多く一度屈服させたら命令をよく聞いてくれる。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 19:42:18.75 ID:EBAoFYOH0
【種族】サボテンドラゴン
【分類】植物獣
【外見】ドラゴンのような形をした巨大サボテン
【性質】水分を求めて砂漠を彷徨っている。
【備考】ため込んだ水分を口から高圧で発射して攻撃する。全身のトゲもミサイルのように発射する。
倒すことができれば大量の水分を得られるため砂漠で遭難する心配がない。
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 19:47:46.82 ID:caANDXE6O
【種族】ピラム・ビー
【分類】蜂
【外見】体長50cm程度の大きな蜂
【性質】縄張り意識が強く、侵入者には容赦しない。群れる。
【備考】
草原や森林に出没する大きな蜂の魔物で槍の穂先のような大きく太い毒針を発射してくることが名前の由来。
発射された針は並の盾では貫通する上、彼らは群れて行動するため針の弾幕には注意が必要。
蜂の弱点がそのまま有効なことをうまく突こう。
彼らの蜂蜜には強い精力増進の効果があるため、養蜂に使えないかと研究している物好きもいる。
シンプルな虫型の魔物。

【種族】スーサイド・ボム
【分類】ゴーレム
【外見】バスケットボールぐらいの大きさの浮翌遊する黒い球体。
【性質】侵入者を感知すると近寄ってくる。
【備考】
何者かが造り上げた球体型のゴーレムでモンスターというよりはダンジョンに仕掛けられたトラップに近い。
侵入者を感知すると近付いてくる性質があり、近付くかダメージを受けると大爆発を起こす。
安全に倒すには近付かせずに爆発させるか、球体の内部にある核を一撃で破壊し爆発させずに倒す必要がある。
RPGに出てくる自爆する敵のイメージ。

【種族】竜牙兵
【分類】スケルトン
【外見】頭部がドラゴンの形をしたスケルトン(骨の怪物)
【性質】死を恐れず敵には容赦しない。自分たちを作り出したドラゴンに忠実。
【備考】
知恵あるドラゴンが己の牙から生み出した恐るべき戦士でドラゴンの護衛や財宝の番人などとして使役される。
特別な能力は持たないが優れた戦士としての技量と死を恐れない戦いぶりが特徴。
彼らの近くにはドラゴンが存在するため撤退が推奨される一方で、ドラゴンの財宝を目指して挑む命知らずも時折いるようだ。
ドロップ品:竜の牙

【種族】盗賊
【分類】人
【外見】千差万別
【性質】殺し尽くし焼き尽くし奪い尽くす。
【備考】
法律に唾を吐いて人々を襲う唾棄すべき人種。
中には生活苦から盗賊となった人物もいるようだが、人々を襲う時点で情けをかける必要はないだろう。
クリーチャー溢れる世界でわざわざ街を離れて盗賊になるあたりバイタリティと戦闘力はバカにしたものではないし、悪知恵がある分下手なクリーチャーよりも危険かもしれない。
敵対ネームドの募集があれば盗賊団の頭あたりを作れたんだけどなあ。
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 20:09:51.14 ID:caANDXE6O
【種族】イビル・ビブリオ
【分類】本
【外見】浮翌遊する一冊の魔導書
【性質】プライドが高く意地が悪い。
【備考】
魔翌力を込めて綴られた魔導書が歳月を経て人格を持つに至った魔物。
相応しい読者に読まれたいという本能から才能がある者を見つけると相応しい力量があるか確かめ読んでもらうために襲いかかるという傍迷惑な性質の持ち主。
その魔導書に記された魔法を使い、本だから火炎に弱く水を嫌う。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/24(水) 20:10:09.81 ID:hlhLL6WDO
【種族】モフモチ
【分類】不明(諸説あり)
【外見】外はモフモフ中はモチモチ。大きさは基本的には数十センチ前後
【性質】基本的には大人しい性格だが……(下記備考参照)
【備考】
モフモフの毛皮に覆われてモチモチとした謎の生命体で割りとどこにでもいたりする
基本的には子供でも捕まえられるうえ、外も中も衣料品や調度品や食料や薬の素材等で無駄なく活用でき、魔族や魔物への風当たりが薄い地域では愛玩用のペットとして飼われることもある

その一方で近くにいる他の魔族や魔物の影響を受けて変質する特徴を持つ
そのため彼らが大量発生したり、凶暴化したり、硬くなったり、巨大化したり、毒を持ったり、泳いだり、飛んだり、魔法を使ったり、喋ったり等々したときは周辺に影響を与えた魔族や魔物が出現したことになり冒険者ギルドでは脅威度を示すバロメーターとして扱われたりする。ただし何故か人間や普通の動物が側にいても変質することはない
このような特徴から分類についても、大きさが似ているスライムや妖精等の小型種の突然変異、現在の魔族や魔物の先祖にあたる古代種の生きた化石、さらにオカルトや陰謀論の領域に入ると宇宙から調査・侵略の為にやって来た外来生物・生体端末、家畜及び魔族や魔物の戦闘要員として人間に作られた生物兵器が脱走して野生化した姿等様々な説がある
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