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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3
- 10 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 14:24:44.73 ID:DlJFWrGr0
- ◇登場人物:????◇
……………………………………………………………………………………
【名前】レイン・フォール
【種族】エルダーサキュバス
【性別】女
【年齢】120
【容姿】金髪オッドアイで黄色いパーティードレスを着たナイスバディ美人。泣きぼくろがチャームポイント。
【性格】気が強く孤高の寂しがり屋
【魔法】心理支配が最も得意で催眠や読心などを行える。
攻撃系統だと闇魔法も得意。触れたら消滅する強力な闇の塊を生み出し操るが、心理魔法ほど練度は高くない
【備考】かつて勇者サインと恋に落ちたサキュバス。勇者に一目惚れしてつきまとうようになり、いつしか勇者も受け入れてくれた。何故魔物である自分を受け入れたのか、そんな勇者の心は魔法をもってしても最期まで見透かすことができなかった。今はもう愛した勇者はいない。たった一人になった彼女は、勇者に誘惑催眠をかけたサキュバスと人類社会から烈火の如く憎まれ、勇者と仲良くしている裏切り者と魔物社会からも侮蔑の限りを尽くされていた。それらに抵抗するうちにいつの間にか国際指名手配の極悪人。賞金稼ぎに狙われ、傷つけられ、既に心は世界への復讐心にとりつかれていた。そのため、今では自分を迫害してきた社会に対して、悲しみと怒りをぶつける手段としてテロに興じる。
彼女はただの一度だって勇者に催眠をかけたことはない。あの時感じた純粋な恋心を魔法なんかで汚したくはなかった。
……………………………………………………………………………………
【名前】フレメア=バイオレット
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】444歳
【容姿】赤毛ロングの幼女
【性格】普段は無口だが怒ると暴言をまき散らす
【魔法】巨大化魔法。全身は勿論一部分だけ大きくもできる。
【備考】フラナの腹違いの姉。より高位の魔族を血を受け継いでいる
かつて強烈な破壊衝動で理性を失い荒野を彷徨っていたが、何者かに狂気を除去されて助けられた
妹との仲は悪く、互いに家族の情はほとんどない
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- 11 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 14:25:11.21 ID:DlJFWrGr0
- ◇登場人物:旅は道連れ◇
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【名前】メルル・マインドストーン
【種族】魔族と人間のハーフ
【性別】女
【年齢】14歳
【容姿】見た目はほぼ人間の女の子だが、額に第3の目があり、帽子で隠している。緑髪のセミショートへア。体格は年相応
【性格】好奇心旺盛だが、夢中になると回りが見えなくなる。
【魔法】地属性が得意だが、周囲の景色に溶け込める迷彩魔法も使用できる。
【備考】世界のあらゆるものを見たいとあてのない旅をしている
クロシュ一行とは少々の縁があり、時折行動を共にすることがある
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【名前】リュアン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】17
【容姿】銀のウェーブのかかったセミロングにキラキラとした青の瞳。身長は130cm前半と小柄。胸は平坦(大分気にしている)
【性格】大人しいが自分の中の信念は絶対に曲げない頑固者。メンタルは年齢相応
【魔法】光魔法(?)。眩い光を放つ。現時点では目眩しとしてしか使えないが……?
【備考】従者と共に追手から逃げているお嬢様(今ははぐれてしまっている)。
自身の魔法が何やら特別なものであるらしく、その存在を知られてからというもの、行く先々で襲撃に遭うように。
何気に足が速い。
芸術都市への道中で触手から逃げているところをクロシュ一行に助けられ、一時期行動を共にした。クロシュからはちゃん付けで呼ばれている
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- 12 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 14:26:19.51 ID:DlJFWrGr0
- ◇登場人物:その他◇
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【名前】メイ841
【種族】メイド型オートマトン(機械人形)
【外見】メイド服を着た黒髪ロングの15歳くらいの少女
【年齢】不明
【性格】無機質で機械的な喋り方をする
【魔法】魔法は使えないが護衛用に右手にブレード、左手にマシンガンを仕込み、両足にローラー、背中にジェットエンジンを備える。
【備考】かつて機械都市で量産されたメイドロボの一体。その核には妖精類を加工して造られた精核が使われている
何らかの不具合により精核が元となった妖精の自我を半端に取り戻し、人間たちへの復讐と同胞の救出を目的に機械都市と港湾都市で殺戮と破壊を繰り広げた
最期にはクロシュに精核を呑み込まれ、対話の後にブレードを遺して吸収された
吸収された後もその遺志の断片はクロシュの中で生き続けており、クロシュが魔剣に乗っ取られた時はブレードにその遺志が宿り、クロシュ救出の為に魔剣と激しい戦いを繰り広げた
元となった妖精はフォレスティナの出身だったとされる
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【名前】ブラッド(冒険者ギルド命名)
【種族】スライム類の一種と推測される
【性別】♀
【年齢】不明
【容姿】血のように赤いスライム。人間に擬態する時は、真紅の髪を足元の辺りまで無造作に伸ばした幼子の姿を取る
【性格】わがまま。感情の起伏が激しく、気に入らないことがあるとすぐに癇癪を起こす
【魔法】詳細は不明だが、通常のスライムとは一線を画す卓越した擬態能力と同化能力を有する
【備考】幼い外見とは裏腹に異常な力を有しており、何人もの冒険者を血の海に沈めている
単純な戦闘能力も高いが、擬態能力を活かして不意打ちや騙し討ちをする等の狡猾さもあり、危険
過去に起きた災害級の事件に関与している疑いがあり、冒険者ギルドは調査を進めている
ここ最近にわかに動乱の気配が沸き起こっているのを感じ、多数の分体を大陸中に放って動向を観察している
少し前に見逃した反映魔法を使う黒いスライムのことも少し気になっている
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【名前】レイ・アンバー
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】18
【容姿】長身だが猫背で地面につくほど長い灰色の髪をした陰鬱なオーラを醸し出してる女性 体中にタトゥーのように無数の魔法陣が刻まれている
【性格】根暗で対人恐怖症で常に不安と恐怖に囚われている
【魔法】体中に刻まれた魔法陣の影響でによって禁呪扱い・あるいは歴史の中で忘れ去られた魔法や呪術を含めて多数の魔法を使える
【備考】かつてはとある国(どの国かは作者に任せます)の孤児院で暮らしていた普通の少女だったが、その孤児院は邪神(とロイエ教では扱われている)を信仰するカルト教団が運営しており、彼女は邪神の器として選ばれてしまいその際に魔法陣が刻まれる。そして邪神を彼女に憑依させる儀式の直前にカルト教団を滅ぼすためにロイエ教原理派が襲撃。その混乱に乗じる+魔法陣によって使えるようになった魔法を駆使して脱走に成功したものの、カルト教団とロイエ教原理派双方によって全世界の冒険者ギルドに捕獲や討伐の依頼が出されお尋ね者になってしまい、常に怯えながら逃走生活を続けている。しかしお尋ね者でまっとうな職に就けないとはいえ盗みを働いて金や食糧を得たり、不安と恐怖が強すぎるあまり追手と勘違いして無関係の一般人を攻撃したりと単純な被害者とは言えない行動をしてしまっている。過去のことで善良な心が歪んでしまったのか、あるいは元から邪神の器に相応しい素質を持っていたのか……
密航した貿易船を紆余曲折あって幽霊船と化させ、その奥に引きこもっていたところをクロシュ一行に叩きのめされた。その後彼女の処遇について紛糾していたところ、クロシュの進言によって命を救われ(?)、クロシュのことが気になり始める
逃亡生活は現在も続いており、トコナツ火山島で再びセインに見つかって追い回されて海に逃げたり、海上でサメに追い回されたり、命からがら辿り着いた港湾都市で再び王国の兵士たちに追い回されたりなど、散々な目に遭っている
……………………………………………………………………………………
- 13 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 14:30:30.44 ID:DlJFWrGr0
- というわけで新スレです。改めましてよろしくお願いいたします
>>前スレ997
今はまだ国際情勢がゴタゴタしていますが、いずれはそういった各国首脳の話し合いが必要な時が来るかもしれません
フラナ氏はダークヒーローという呼称を面白がり、ティセリア氏はダークヒーローと吹聴されている現状を少し疑問に思っており、モーリィ氏は若干世俗に疎いためかダークヒーローというものをちゃんと理解していない節があります
>>前スレ998〜999
敵対ネームドキャラクターについては、これ以上増えるとたぶん収集がつかなくなってしまうため、新たに募集するのは難しいかもしれません
汎用クリーチャーについてはむしろ不足している気がするので、近いうちに追加で募集しようと思います
>>前スレ1000
確かに技名や呪文があっても良いかもしれません。メタ的なことを言うと、戦闘の状況もわかりやすくなります
今後急に技名が出てきたりしたら、世界の法則が少し変わったのだと思っていただければと思います
- 14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 14:43:35.40 ID:gGqTT1ZRo
- 新スレ乙
- 15 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:04:57.60 ID:DlJFWrGr0
- ―芸術都市ミュージア 滞在4日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券
・ガラス細工のザリガニ
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋跡地、他
- 16 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:07:18.94 ID:DlJFWrGr0
- ―芸術祭当日
芸術都市ミュージア 野外ステージ
ワーワー パチパチ
司会「皆様、ミュージアの芸術祭へようこそおいでくださいました! この祭典は我がミュージアが誇る芸術的なアートのお祭りです! お楽しみください! それでは来賓挨拶に移らせていただきたいと思います! 現セイントレア国王、アルベール・ド・セイントレア陛下!」ババッ
スタ スタ …
国王アルベール「親愛なる国民よ。本日はこの壮大なる芸術祭に集まっていただき、感謝する」ドンッ!!
イリス(あれが――現セイントレア国王、アルベール――)
ミスティ(妖精たちを排斥する、諸悪の根源……!!!!)
国王アルベール「この芸術祭は……というような説明は司会の方がもうやってくれたね。皆も国王のつまらない挨拶などより早く公演を見たいところだろうから、手短に済ませよう」
国王アルベール「諸君――人間による、人間のための、人間の創り上げし芸術を、楽しんでいってくれ!!」
ウオオオオオオ!!!! ワーワー!!! アルベールヘイカバンザーイ!!! ニンゲンバンザーイ!!!
妖精「はっ、浅ましい人間至上主義だね」
芸術妖精「ここ最近露骨だよねえ。やっぱり魔族国とのあれこれが影響してんのかなあ」
エバンス「言っちゃあなんだが、今さら融和路線は無理だろうからな。まああの国王が人間過激派なのは当初からだが」
ローガン「国内に限れば、国民を大事にしつつ実利も上げていく名君と言えるが……」
レーティア「フフフ、国外から吸い上げた血で貪る実利は美味しいんですかね?」
ローガン「それが帝国主義国家というものだ。セイントレアは王国だがな」
クロシュ「ていこくしゅぎ……?」
ローガン「ふむ……クロシュくんにもわかりやすく言うなら、そうだな……。自国の繁栄の為に、周りの国を食べてしまう国のことだ」
クロシュ「!」
ローガン「当然周りからは嫌われるが、国内での生活は豊かになる。国民の皆も、周りの国から奪ったものでお腹いっぱい食べられるというわけだ」
クロシュ「!!」
妖精「ちょっと! そういう言い方するとクロシュが良いものだと思っちゃうでしょ!」
ローガン「す、すまぬ……。なるべく中立的にわかりやすく説明したつもりなのだが……」
ミスティ「中立的な視点は大事だけれど、王国は人間以外を激しく排斥する差別主義国家ということも忘れてはならないわ。決してクロシュが馴染める国ではないのよ……」
クロシュ「……うん。大丈夫……わかってる……」
ローガン「うむ……」
◆
- 17 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:08:06.95 ID:DlJFWrGr0
- 剣舞姉妹「ありがとうございました」スッ
司会「こちらこそ、ありがとうございました! 美しい姉妹の艶めかしくも流麗な剣舞!! これこそが芸術であります!!!」
ワーワー!! カッコイー!! エッチダ エッチスギル
エバンス「こりゃたまげた……。観客席から見るとあんなにエッ……だったとは……」
ローガン「う、うむ……戦闘時はそれどころではなかったからな……」
イリス「え、ローガンさんたち戦ったことあるの!?」
ローガン「まあ、少々……」
ミスティ「いつの間に……。やっぱり、男ってああいうのが好きなの?」
エバンス「まあ……」
ローガン「私が愛するのは亡き妻だけだ」
司会「それでは続きまして、お絵かき演舞です! 演者を務めるは、幼いながらに圧倒的ぱわーを秘めた期待の新人画家、クロシュちゃんです!!」
クロシュ「……」ペコ
キャー!! カワイー!! ダレアノコ? シンジンダッテ
エバンス「お、そんなことよりクロシュちゃんの出番だぞ!」
イリス「わあ、なんだかここからだとすっごくちっちゃく見える……」
妖精「大丈夫かな……土壇場でヘマしなきゃいいけど……」
ミスティ「裏方にレーティアさんと芸術妖精が控えてるし、大丈夫よきっと」
ローガン「うむ……我々は見守るのみだ」
*
- 18 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:10:09.24 ID:DlJFWrGr0
- リュアン「えっクロシュちゃん!?」
メイド「あの子は……リュアン様をお連れしてくださった方々の!」
リュアン「はい! まさかクロシュちゃんが出るなんて……!」
*
ハーピィ記者「ええっクロシュちゃんじゃないですか! 何やってんでしょうかこんなとこで!?」カキカキ
*
セイン「……!?」
僧侶「あ、あの薄穢いガキ……!? なんで人間の祭典にあんな不純物が紛れ込んでるです!?」
クワガタ頭「ワット? シスター氏はあのチャイルドをノウイングなのかね?」
僧侶「普通に喋ってください! あいつは……」
セイン「シッ……。今ここでそれを言うと、余計な混乱を招く……」
僧侶「〜〜!!! と、とにかく薄穢いガキです!!!!」
クワガタ頭「ヤーヤー。ビジュアルはキュートなチャイルドのようだがネ」
セイン(クロシュ……何を描くつもりだ……?)
*
フレメア「ん……? あいつ、どっかで見たような……」
レイン「……何をしているのかしら、あの子……」
イケメン狐獣人「……あれスライムだよな? 知ってるのか?」
レイン「まあ……。大した縁でもないけれど……」
金髪の竜人「あら……あれ、例のバーニングスライムの力を見せた子ですわ」
イケメン狐獣人「あの子供が……!?」
レイン「バーニングスライム……?」
金髪の竜人「くすくす……やっぱり面白くなってきましたわ! アナタもそう思いませんこと?」
銀の長髪の魔族「……そうだな。あのスライムの子が何を描くのか……興味がある……」
*
分体ブラッド「あいつ、なに人間の祭りなんかで遊んでんの……」
分体ブラッド「今すぐ仕置してやりたいとこだけど、ここじゃ目立ちすぎる……。街から出たとこで奴の仲間を皆殺しに――」
白い幼女「……」ヌッ
分体ブラッド「!!!?!!?!?」ビクッ
白い幼女「あなた……わたしと同じ力を持ってる?」
分体ブラッド「お前……何……?」
白い幼女「あの、舞台の子も……わたしと、同じ……」
分体ブラッド(……こいつ……わけがわからないけど、ヤバイ気配がする)
分体ブラッド(逃げる……? でもあたしは分体だし、別にここで倒されても……)
分体ブラッド(だめ!! 分体であろうと、もしあたしがこいつに吸収≠ウれたら――)
分体ブラッド(は……? 吸収……? なんであたし、こいつに吸収されるって――)
白い幼女「始まったよ?」
分体ブラッド「……え?」
白い幼女「お絵かき演舞」
分体ブラッド「……」
*
- 19 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:12:48.71 ID:DlJFWrGr0
- クロシュ「――」シャッシャッ
大きなキャンバス「」デロデロ…
司会「うおおお! クロシュちゃん、小さいながらも大胆な筆使いでどんどん描き進めていく!! しかしこれは……何を描いているのでしょうか!!?」
大きなキャンバス「」デロデロ…
国王アルベール「……」ジッ
クロシュ「――」シャシャッ
◇
- 20 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:15:02.98 ID:DlJFWrGr0
- デロデロデロデロ……
何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロ…
司会「こ、これは……この絵は……一体!?」
ザワザワ… ナンダアレ… コワイ!!
*
リュアン「……えと……何の絵だろう……?」
メイド「うう〜ん……芸術というのは難しいですね」
*
ハーピィ記者「何の絵ですかね、アレ。とりあえず描き写しますか」カキカキ
*
僧侶「ウワーキショ! キショガキが描いたキショ絵です! 目が腐ります!!」ジタバタ
クワガタ男「シャラッ! メイフライ!」
セイン「……」ジッ
クワガタ男「ムムム……セインはアレのミーンをアンダスタン?」
セイン「……はっきりとは。だが、あれは……」
セイン(クロシュ……それが、君の願いなのか)
*
フレメア「わお……!! あいつ、めっちゃ面白じゃん!!」キャッキャ
金髪の竜人「すごいぱわーですわ!」キャッキャ
イケメン狐獣人「え、アンタらあれが何かわかんの……? オレさっぱりなんだけど……」
金髪の竜人「さっぱりですわ!」キャッキャ
フレメア「めっちゃぱわー!」キャッキャ
イケメン狐獣人「アンタらに聞いたオレがアホだったよ……。レインの姉御は何かわかる?」
レイン「あれは……受胎図……? でもそれにしては……う〜ん……」
イケメン狐獣人「受胎図て……子供が描く絵にしちゃエグすぎだろ……」
銀の長髪の魔族「フッ……あの子供……とんでもない狂人か、あるいは――」
*
分体ブラッド「何あれ、馬鹿じゃないの。お花畑のペットスライムらしい無様な絵」
白い幼女「……」
分体ブラッド「何、黙り込んで。お前も何か言ってやったら」
白い幼女「そっか……その手があったんだ……」
分体ブラッド「は?」
白い幼女「ありがとう、クロシュちゃん……! あなたのお陰でわかったよ……!! わたしのやるべきこと……!!!」
分体ブラッド「ええ? お前、何言って……」
白い幼女「早速計画を練らなきゃ! わたし、もう行くね!」サラ…
分体ブラッド「な、こいつ風に……!? あたしもなかなか上手くできないのに……!!」
白い幼女「わたしはクロシュヴィア……クロシュヴィア・ビター……ううん、違う……」サララ…
クロシュヴィア「わたしは……クロシュヴィア・スウィートエンド……。甘い結末(おわり)をもたらすもの――」サラサラ…
*
- 21 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:15:34.14 ID:DlJFWrGr0
- 司会「え、え〜……クロシュちゃんが描いてくれた、この絵はですね……」モタモタ
国王アルベール「……」ジッ
↓1コンマ
01-05 この者を打ち首にせよ
06-35 歓声(?)
36-65 大義である
66-95 素晴らしい
96-00 ???
- 22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 15:17:26.23 ID:JepJtR7hO
- あ
- 23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 15:17:46.20 ID:gGqTT1ZRo
- あ
- 24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 15:22:36.25 ID:R7fodJLNO
- 各勢力が一同に介するシーン好き
- 25 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 15:46:42.49 ID:DlJFWrGr0
- 観客A「あれすげえぞ!! あの絵、超すげえ!!!」
観客B「すごい……あれが世界の、あるべき真の姿なのね……」
観客C「俺たちは、どうしてああなれないんだ……。俺たちはなんて愚かな生き物なんだ……」
観客D「今からでも遅くない! 私たちあれを目指さなきゃ!! あの、真の正しい世界を!!!」
ウオオオオ!!!! シンノタダシイセカイ!!!! シンノタダシイセカイ!!!!!!
司会「お、おお……そうです! これこそが真の正しい世界! 真の正しい世界の真の姿なのです!!!」
ワアアアアアアアア!!!!!!
国王アルベール「……」
◇
クロシュ「……」ヨタヨタ
イリス「お疲れさま、クロシュちゃん!」
クロシュ「んゅ……つかれた……」
レーティア「観客たちにもみくちゃにされそうになったもんねえ。いきなり凄いカリスマ幼女画家爆誕だよ」
妖精「うへぇ……。そいつら、クロシュの正体を知ったら掌返すんだろうなあ……」
芸術妖精「そうかな? あの人たち、クロシュちゃんの絵の意味を理解してたような感じだったよ」
ローガン「クロシュくんの絵の意味を……。そ、それは……」
ミスティ「……それはそれでちょっとやばい気がするわね……」
エバンス「まあ何にせよ本当にお疲れ様だよクロシュちゃん。あとは残りの演目をここからゆっくり楽しもうぜ」
クロシュ「ん……」
◇
- 26 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 16:45:31.05 ID:DlJFWrGr0
- 司会「それでは次の演目は――彗星の如く現れた謎の美女二人による、エキゾチックダンスです!!」
金髪オッドアイの美女「……」ペコリ
銀髪クール系美女「……」ペコ
観客F「おっ、最近話題の美女ダンサーデュエット!」
観客G「知っているのか?」
観客F「その正体は謎に包まれているが、金髪の子のドスケベボディと、銀髪の子のクールスレンダーボディが織りなすエキゾチックダンスはめちゃすごいぜ!」
剣舞妹「ライバルが……多い……!」
剣舞姉「私たちはできることをやったわ……。後は、運を天に祈るだけよ」
司会「それでは始まります!」
金髪オッドアイの美女「――」ユラユラ
銀髪クール系美女「――」タンタンッ
剣舞妹「……? あの動き、付け焼き刃じゃない?」
剣舞姉「そうね……。でも……何かしら……。この違和感……」
金髪オッドアイの美女「――」フォンフォン―
銀髪クール系美女「――」シュワシュワ…
妖精「…………!! まずい、あれは――」
イリス「」フラッ
レーティア「」フラッ
パタム… パタム…
ミスティ「イリ……」フラッ
芸術妖精「ふみゅ……」フラッ
パタム… パタム…
ローガン「ぬかった……」ググ フラッ
エバンス「う、ぐおおおおっ……!!!」グググ フラッ
パタム パタム
妖精「間に合わなかった……! クロシュ……!!」
クロシュ「〜〜」グルグル モニョモニョ
妖精「そっか、クロシュは毒に強いから……! 催眠魔法だけ解けば……!」パァァ―
クロシュ「!」モニョッ!
妖精「クロシュ、大丈夫!? 意識ははっきりしてる!?」
クロシュ「う、うん! みんなは……」
イリス「」
ミスティ「」
ローガン「」
エバンス「」
芸術妖精「」
レーティア「」
クロシュ「!!」
妖精「催眠と睡眠毒で意識を奪われただけで、命に別状はないみたいだけど――」
- 27 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 16:46:20.76 ID:DlJFWrGr0
- 金髪の竜人「さて、会場が静まり返ったところで――王手と参りますわァ!!」シュバッ
国王アルベール「……」
ガギンッ!!!
セイン「……」ギギギッ
金髪の竜人「あら、王国の勇者モドキ……催眠と毒にも耐性を持っていたんですの?」ギギギ
クワガタ頭「ミーもネ! アンド、ユーはテロリストのセレスティア・ベールグラッド!!」シュバッ
金髪の竜人→セレスティア「如何にも! あなたはマッドクワガタのガッタ・ファーブ!」ガギンッ
クワガタ頭→ガッタ「イエス!」ギギギ
フレメア「アハッ、クワガタの方がわかりやすくない!?」バッ
ガギギンッ!!!
巨大カマキリ「」ギギギッ
ガッタ「お好きにコールミー!」ババッ
フレメア「でっかいカマキリ!! おもしろ!!」キャッキャ
セイン「今度は吸血鬼……。なら光で――」コォォォ―
セレスティア「余所見してる暇ありますの?」シュンッ
セイン「ああ」ガギンッ
セレスティア「!! 一瞥もせずにわたくしを切り払った!?」
セイン「消えろ」コォォォ―
銀髪クール系美女?「させねェよ」シャッ
セイン「!」ガギンッ
ガッタ「オーノー!! ユーはビューティーではなく――」
バサッ
イケメン狐獣人「美男子と呼んでくれよ? クワガタ頭の変態さん」
ガッタ「イケ=メンテロリストのフォクシー・アウル!!!!」
イケメン狐獣人→アウル「アウル・フォクシーだ!!!!」
レイン「あれが……勇者モドキの、セイン……?」
レイン(おかしいわ……サインは……もうこの世にいない……。あの少年も……サインではないのに……)
レイン(どうして……こんなにも……。サインの波長と、そっくりなのよ……!!)
レイン(間違いない……王国が、何らかの邪悪な方法でサインの似姿を作り出したんだわ……!!!)
レイン(許せない……死してなお、サインの力を利用し続ける王国が……!!! サインの力を我が物として振るうあの少年が……!!!!)
レイン(殺してやる……!!!!!)バサッ!!
闇球「」ヴォン―
ガッタ「オオウ!!?」ササッ
サイン「闇魔法……!!」ササッ
レイン「王国に連なる者は全員殺す……まずはあなたたちからよ……」コツコツ
- 28 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 16:47:54.42 ID:DlJFWrGr0
- ガッタ「ムムム……フォー対トゥー……不利ですネ、セイン」
セイン「……」グッ
「いや、5対2だ」スタスタ
ガッタ「! ユーは……!」
セイン「……!」
アルベール「……!! 貴様は……亡国リーリアの元国王、ザイル――」
銀の長髪の魔族→ザイル「……久しぶりだな、アルベール……」スタスタ
アルベール「生きていたのか」
ザイル「お陰様で。久しぶりに啜る泥水は美味かったぞ」
アルベール「何が望みだ。私の首か?」
ザイル「そうだ」
アルベール「なぜだ? 私の首を獲ったところで、お前の国は――」
ザイル「――」
アルベール「もう、戻らない――」
シャッ
ギンッ
ザイル「……そうさせた、お前が言うことか?」ギギギ
アルベール「事実を述べたまでだ。誰が述べようと現実は変わらぬ」ギギギ
ザイル「……お前を殺す。お前を殺し、王国を潰し、あの光を取り戻し、リーリア再興の礎とする」ギギギギ
アルベール「それは最早、貴様の愛したリーリアではない。ただの新興国だ」ギギギギ
ザイル「黙れ」ギギギギギ
*
- 29 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 18:48:27.03 ID:DlJFWrGr0
- すみません、急用が入っております。再開は恐らく20〜21時頃からとなります、よろしくおねがいします
- 30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 18:53:49.96 ID:dFGQr0A3o
- 立て乙旦乙はい了解
- 31 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 20:38:53.14 ID:DlJFWrGr0
- ギンッ ガギンッ ガガガガッ ドゴォンッ
ゴオオオオオッ ドグシャァッ バゴォン
観客たち「」グシャッ
観客たち「」ボムギッ
観客たち「」ドッギャァーンッ
クロシュ(変な人たちと……セインさんたちが……戦ってる……。眠らされた観客の人たちも……巻き込まれて、死んでいってる……)
クロシュ(セインさんが守ってるのは……みんなをひどい目にあわせてる、王国の一番偉い人……)
クロシュ(戦力は……五分五分みたい……)
クロシュ(どちらかに加勢すれば……どちらかを、有利にできるかも……)
クロシュ(もし、王国の王様をやっつれば……魔族の人たちや、妖精さんたちや、スライムの子たちを……守れる……?)
クロシュ(でも……お祭りに来てた無関係な人たちや、セインさんまで、殺しちゃうかも……)
クロシュ(もし、セインさんの味方をすれば……変な人たちをやっつけて、この場をおさめられそうだけど……)
クロシュ(王様も、助かって……きっと、これからもみんながひどい目にあい続ける……)
クロシュ(それに、もしスライムのわたしが、セインさんと一緒に戦ってる姿を王様に見られたら……何か、良くないことになる気がする……)
クロシュ(何もしないでここから逃げ出したら……どうなるか、全然わかんない……)
クロシュ(戦いを止めるのは……わたしの力じゃ、たぶん無理……。無駄死にすると思う……)
クロシュ(わたしは……)
――運命の選択――
↓1〜5多数決
1.王様をやっつけにいく
2.セインさんに加勢する
3.パーティの仲間を回収して逃げる
4.それでも戦いを止めに行く
5.その他(自由安価)
6.運命賽を使う(運命賽を1つ消費し、この状況で恐らく最もマシな運命に進みます)
- 32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 20:40:15.78 ID:0TfKCbmC0
- 3
- 33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 20:48:54.09 ID:gGqTT1ZRo
- 4
- 34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 20:55:47.88 ID:xHndciDW0
- 3
一時撤退した方がいいかな
- 35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:01:29.61 ID:HDwL6XS80
- 3
- 36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:16:06.51 ID:+IpGGkS8O
- 3で
- 37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:16:10.76 ID:nfdQz2cJO
- 6
- 38 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:48:11.37 ID:DlJFWrGr0
- クロシュ(……逃げよう。ここにいたら……危ない……)
妖精「クロシュ! 逃げるよ!」パタパタ
クロシュ「ん。ちょっと待って……」デロデロ
デロデロ… モニョモニョ…
妖精「わっ……! みんなを飲み込んだ……!」
オオキイクロシュ「んむ……これで、みんなまとめて運ぶ……」
妖精「う、うん!」パタパタ
パタパタ… ドスドス…
◆
- 39 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:48:47.91 ID:DlJFWrGr0
- ―絵空の家 ロビー
イリスたち「」グッタリ
クロシュ「みんな……大丈夫……?」
妖精「うん。治癒の魔法はあんまり得意じゃないからちょっと時間がかかるけど、もう解毒は済ませたからそのうち目覚めるはずだよ」
クロシュ「良かっ――」
カッッッ――――
ドッギャァァァアアン!!!!
クロシュ「!!」
妖精「い、今の音は……!?」
クロシュ「」タタッ
妖精「わっ外に出たら危ないよ!」
クロシュ「中にいてもおんなじ!」タタッ
*
- 40 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:49:34.15 ID:DlJFWrGr0
- ―芸術都市ミュージア
一直線に続く瓦礫の山「」ゴゴゴゴゴ…
クロシュ「……!」
妖精「こ、これは……光、魔法……?」
クロシュ「セインさん……!」
妖精「セインの魔法でも……ここまでの威力じゃ……あ! あれ!!」
セイン?「……」ゴゴゴゴゴゴ…
妖精「あれは……セイン……? でも……雰囲気が……」
クロシュ「……」
セイン?「」パヒュンッ―
妖精「あ、消えた……」
クロシュ「……」
妖精「セイン……」
*
- 41 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:50:14.14 ID:DlJFWrGr0
- クロシュ(芸術都市ミュージアは……ものすごくたくさんの建物が壊されて……ものすごく大勢の人が死んだ……)
クロシュ(人も、物も、芸術も……別け隔てなく、たくさん失われた……)
クロシュ(王国は……テロリストたちが、大規模な破壊活動と大量殺戮を行ったと、発表したけれど……)
クロシュ(最終的な、あの大破壊は……たぶん…………セインさんが……………)
クロシュ(…………経緯はわからない。その後、あの場にいた人たちがどうなったのかも……)
クロシュ(…………)
クロシュ(…………どうしようも……なかった……。わたしなんかじゃ……どうにも、ならなかったもん……)
クロシュ(だから…………しかたないよね…………)
クロシュ(どうにもならないことは…………どうにもならないもん…………)
◆
- 42 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/20(土) 21:51:17.59 ID:DlJFWrGr0
- 少し早いですが本日はここまでとなります。次回、瓦礫の山となった芸術都市をあとにして砂漠へと向かう編からとなります
いろいろありましたが新スレそうそう災難なクロシュさんでした。たくさんの芸術が生まれ、花咲く芸術の都は焼け落ち、大勢の民が死に絶えました。でも仕方ありません。クロシュ氏の言った通り、どうにもならないことはどうにもならないのです。もしどうにかなる運命があったとしても、どうにもならなかったことはどうにもならなかったのです。
メタなことを言えば、逃走は自分と仲間の命を守ることについては最適解でしたが、それ以外のいろいろなものから目を背けてしまう選択でもあったのかもしれません
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
- 43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 21:57:23.17 ID:0TfKCbmC0
- お、乙…
ネームドキャラはここで消えるの惜しいしまだ生きてるよね…?
- 44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 22:06:18.00 ID:QaDxzsHDO
- ぱわー☆の絵完成からの上げて落ちっぷり
運命賽はコンマ判定では使われず多数決では温存されて最終的に最後まで使われなさそう
- 45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 22:09:53.58 ID:gGqTT1ZRo
- 運命賽があるから多少無理してもいい気もする
- 46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/20(土) 22:20:49.75 ID:dFGQr0A3o
- おつおつ
セインくん退場じゃないことを祈る
クロシュちゃんは色々出来るようになったけど全部守るにはまだまだキツイよね……
自分スライムじゃないから分かりづらいけど食べる・同化する・(体内で)保持するとかは使う器官が違う感じかな
- 47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 02:08:20.75 ID:kUEKDBA70
- リュアンちゃんのキャラシ設定文、何やら意味深っぽいけど>>1さんは何か考えてるのかな
- 48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 02:10:57.83 ID:UYUjNPQko
- 僧侶さんまーたやらかしてるんじゃこれ……
- 49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 06:36:37.74 ID:R+5ePhWDO
- 遅くなったけど新スレ乙です
最初のキャラ紹介で色々な情報が明かされるのが良い
特にクロシュ達に負けず劣らずの濃密な旅(逃走)をしているレイさんが好きです
- 50 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:48:04.10 ID:ak2kdflC0
- ネームドキャラクターの方々が生きているかどうかはわかりませんが、一定以上に仲良しな人や、一度仲間になったことのある人については死亡判定が発生する前に運命賽の使用可否の選択肢が出現するので、それで確認できるかもしれません
クロシュ氏の描いた絵が今後どういう影響をもたらすかはわかりません
運命賽はどちらかと言えばコンマ腐敗時の理不尽さに対する救済措置として出したものだったのですが、そもそも死亡判定自体が滅多に発生しないものだったので、溜まっていく一方でした
温存しても仕方ないものでもあるので、余裕があれば使ってみても良いと思います
運命賽は実際けっこう余っているので、良い自由安価が思いつかなかった時や、ちょっと無理してでも取りにいきたいものがあった時は、積極的に攻めていっても多分大丈夫だと思います
セインくんが退場したかどうかはわかりません。ですがもしかしたら割とすぐにわかるかもしれません
クロシュ氏は強くなってきましたが、そのメンタルはまだあかちゃんスライムのようです。なかなか上手くはいかないようです
スライムにとって、「食べる」とは物質を体内で消化吸収して栄養とすることであります。長期間食べないでいると、他の生き物と同様にお腹が減って死にます
「同化」とは、物質を身体に溶かして馴染ませることです。これは消化吸収とは異なる可逆性の状態変化で、同化を終えればその物質は元の形に戻って体外へ排出されます。同化の技量が低かったり、ものすごくお腹が空いていたりすると、同化中の物質を消化吸収してしまうこともあります(その場合、当然同化も解除されます)
劇中でクロシュが時々やる、妖精や他の仲間を体内へ格納する能力については、単に消化も同化もせずに体内で保持しているだけかと思われます。スライムは人間よりも自分の体内の状況を意識的にコントロールできるため、体内に入れたものをそのまま保存しておくこともできるようです。ただし、幼いスライムやお腹が減っているスライムは、保存しているつもりのものをうっかり消化吸収してしまうことがあります
リュアンさんの属性には本人も知らない何らかの秘密があるようですが、今のところそれが何なのかはわかりません
もし今後交流を重ねていけば、明らかになるかもしれません。しかし彼女も今回の大破壊に巻き込まれたらしく、その安否は不明です……
僧侶氏があの戦いの最中何をしていたのかはわかりません。毒と催眠でひっくり返っていたのか、戦いのレベルが高すぎてアワアワしていたのか、邪悪なる意図を持って策略を巡らせていたのか、真相は闇に包まれています
登場人物紹介の各キャラクターの備考欄は、現況が更新されることがあります。もし気になるキャラクターがいたら、時々見てみるのも良いかもしれません
レイさんは相変わらず散々な逃亡生活を続けているようです。またクロシュ氏と巡り会える日は来るのでしょうか……
- 51 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:51:38.47 ID:ak2kdflC0
- ―芸術都市ミュージア
瓦礫の山「」
エーンエーンママァー!! イタイ…イタイ…
芸術妖精「あ、ああ……そんなぁ……。花の都ミュージアが……どうして……」ガックリ
レーティア「……仕方ありません。特級指名手配犯が連なる犯罪組織シノホシ≠フ襲撃だったのです……。彼らは小国程度なら容易く滅ぼせるほどの武力を有していると聞きますし……」
芸術妖精「くそぉ……私に力があれば……!! これだけの人と、建物と、芸術の数々を……どうして……!!!!」
町人「おい……テメェ、妖精だろ!! テロリストの仲間か!!? あァ!!?」ヌッ
芸術妖精「違うよォ!! 私はこの街で暮らしてる妖精で……」
町人「とぼけんじゃねェ!! 人間の街になんで悪種のテロリストが入れたんだよ!!? テメェらが手引したんじゃねェのか!!?」
芸術妖精「違うってばぁ!! 私は妖精だけど、芸術に溢れたこの街が、大好きで……」ジワワ
町人「すっとぼけるつもりなら――」グオッ
レーティア「うわわ、やめてください!!」アタフタ
ガシッ
パペットマスター「そこまでにしないか。彼女がこの街を愛する芸術家というのは本当のことだ」
町人「なっ……! お前は、引きこもりのパペットマスター!!」
パペットマスター「やれやれ。ボクの名前を知っているのに彼女のことを知らないなんて……とんだモグリだな」
町人「なんだと……!?」
パペットマスター「矛先を間違えるな。例のテロ組織シノホシ≠ノ妖精類が関わっているという情報は一切ない。そもそも根拠なく他者を悪と断じて攻撃しようなど、およそ文明人のすることではないだろ」
町人「チクショウ……!」
*
芸術妖精「ごめんね……助けられちゃった……」
パペットマスター「気にしないでください。でも……もうあなたは、この街にいない方が良いかもしれません」
芸術妖精「……」
パペットマスター「あ、いや今のは出ていって欲しいとかではなく……! い、今この街では人間以外への憎悪が激しく猛り始めている気配がありましてですねっ……」
芸術妖精「わかってるよ。元から、芸術祭が終わったら出てくつもりだったんだ」
パペットマスター「そうでしたか……。まあ実際、潮時かもしれませんね……」
芸術妖精「うん……。もう、この街は……人間以外を、受け入れられないと思う……」
レーティア「やや人間寄りに傾き始めていたとは言え、王国内でも人間以外の種が堂々と暮らせる数少ない街だったんですけどね……」
◆
- 52 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:54:18.21 ID:ak2kdflC0
- ―芸術都市ミュージア 大通り
剣舞妹「……」ボー…
エバンス「……おい。しっかりしろ」ガシッ ユサユサ
剣舞妹「あ……あんた……変態ストーカーの……」
エバンス「……姉ちゃんはどうした」
剣舞妹「……」
エバンス「おい……まさか……」
剣舞妹「死んだ……。吹っ飛んでくる瓦礫から、あたしを庇って……」
エバンス「……!!!」
剣舞妹「……放っといて……。ストーキングなら、他の人にしてよ……」トボトボ
エバンス「お、おい……!」
ガシッ
ローガン「エバンスくん」
エバンス「旦那! なにすんだよ! あのままじゃあの子……!!」
ローガン「……君は、ここであの子の人生を背負うつもりか? 守れなかった、などという自責の念に駆られて」
エバンス「う、ぐ……!! だが……!!!」
ローガン「君は……クロシュくんを守ると誓ってパーティに入ったのだろう……。それとも、守る対象をあの子に変えるか?」
エバンス「なんだと……ざけんな!!」ブンッ
バキッ
ローガン「……殴るが良い。それで気が済むのなら」ツー
エバンス「う……ぐぐ、くそォ!!」ダッ
ローガン「……すまぬ、エバンスくん……。全てを守ることは、できぬのだ……」
◆
- 53 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:56:17.90 ID:ak2kdflC0
- ―芸術都市ミュージア 小さな宿の客室
リュアン「……」
お付きメイドの遺骨が納められた壺「」
リュアン「…………わたしは、これから……どうやって生きていったら良いんですか……っ」ジワワ
リュアン「どうして、わたしなんかの為に……死んだんですか……っ!」ポロポロ
リュアン「どうして……どう、して……っ!!!」ポロポロ
◆
- 54 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 14:57:52.77 ID:ak2kdflC0
- ―セイントレアキャニオン 高台
ヒュオオオオ――…
眼下に見える荒廃した芸術都市「」ガレキ…
ハーピィ記者「……」
ハーピィ記者「今回ばかりは、おちょくり記事を出す気にもなれませんね……」
ハーピィ記者「にっくき王国の大損害なんですけどね。どこぞのダークヒーローのせいで無駄に感傷的になっちゃいましたかね、私」
ハーピィ記者「……でも魔族ばかりが憎まれても困るし、王国のネガティブキャンペーンは怠れないか」
ハーピィ記者「はぁ……シノホシのアホ共、面倒なことしてくれたな……」バサッ
◆
- 55 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:04:11.01 ID:ak2kdflC0
- ―芸術都市ミュージア 芸術祭跡地
瓦礫の山「」ゴゴゴゴゴ…
老画家「……」ザッザッ
老画家「若きばかりが死に……何も遺せぬ愚老が生き残ってしまうとは……。運命とは……かくも、無惨なものなのか……」ザッザッ
コツン…
老画家「むう……なんじゃ……?」ガサガサッ
何かが描かれた大きなキャンバス「」デロ…
老画家「これは……! あの幼子が描いた――」
何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロ…
老画家「あれほどの大破壊を経ても尚……その妖気は衰えぬ……いや、衰えぬどころか……!」
何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロデロ…!!
老画家「描かれた当時よりも、増しておる……!!!」
ヒュウウウ――…
デロデロ… ポン!!
老画家「!?」バッ
クロシュヴィア「こんにちは、おじいさん……。わたしはクロシュヴィア……」トコトコ
老画家「何者じゃ!」
クロシュヴィア「スウィートエンドって呼んでもいいよ……。かわいいでしょ……?」ニコニコ
老画家(……これを描いた子と、雰囲気が少し似ている……。本当に何者じゃ……)
クロシュヴィア「それよりその絵……。よく見せて……」ズイッ
何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロデロ…!!
クロシュヴィア「ああ……! やっぱり、見れば見るほどきれい……!!」
老画家「お主……この絵に魅入られて……」
クロシュヴィア「んふふ……傷付いた人々には、芸術による助けが必要だよね?」
老画家「……この絵は、弱った心には危険すぎるものじゃ……。今この街の者たちが、この絵に魅入られれば――」
クロシュヴィア「だからこそ……みんなで、痛みを分かち合って……一つにならなきゃ……」
老画家「!!」ゾクッ
クロシュヴィア「んふふ……おじいちゃんも、なりたいでしょ……? 溶け合って一つになれば……創れない苦しみとも、さよならできるよ?」
老画家「…………ふっ……。魅力的な提案じゃが……断る……! 創れぬ苦しみもまた、愛すべき芸術の道程に他ならぬ!!」
クロシュヴィア「そう……そうやって言い訳して、苦しみを正当化しないと自己を保てないほどにすり減っちゃったんだね……」
老画家「なんとでも言えい! わしはわしじゃ! 他の誰とも混ざり合う気など――」
クロシュヴィア「じゃあ食べちゃお」グバッ
老画家「ほあっ……」
バクンッ モニョモニョ… モグモグ…
クロシュヴィア「ごちそうさまでした……。わたしの中で……甘い結末の中で、永遠に安らいでね……」
◆
- 56 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:05:33.12 ID:ak2kdflC0
- ―???
↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120)
001-100
101-180
181-000
- 57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:06:45.04 ID:aBNwyIu0O
- あ
- 58 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:13:21.07 ID:ak2kdflC0
- 死の運命となるため、運命賽を使ってこの判定をやり直すことができます
運命賽を使いますか?
現在所持数[運命賽*4]
↓1〜3多数決
1.1回使う
2.使わない
3.運命を変えるまで使う(なくなった時点で終了)
- 59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:14:01.95 ID:Idu3YvCW0
- 3
- 60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:21:26.39 ID:QCGSVk9A0
- 3
- 61 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:24:04.02 ID:ak2kdflC0
- ―絵空の家 客室
スライムクロシュ「」デロロ…
ズキッ…
スライムクロシュ「……?」モニョ…?
スライムクロシュ(セイン……さん……?)
↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120、運命を変える意思+10)
001-100
101-180
181-000
- 62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:26:09.33 ID:UYUjNPQko
- 一個で抜けたい!
- 63 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:29:16.15 ID:ak2kdflC0
- ―絵空の家 ロビー
ズキッ…
イリス「……っ」
ミスティ「イリス……どうかした……?」
イリス「えと……ううん……」
イリス(セインくん……無事なのかな……)
・運命賽をさらに1つ消費し、残り2つになります
↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120、運命を変える意思+20)
001-100
101-180
181-000
- 64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:32:17.07 ID:aBNwyIu0O
- たのむ
- 65 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 15:34:08.60 ID:ak2kdflC0
- ―芸術都市ミュージア
ローガン「……」スタスタ
ズキッ…
ローガン「ぬう……」フラッ
ローガン(……セインくん……無事であれば良いのだが……)
・運命賽をさらに1つ消費し、残り1つになります
↓1コンマ(セインとの仲良し度により+120、運命を変える意思+30)
001-100
101-180
181-000
- 66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:35:20.42 ID:kUEKDBA70
- はい
- 67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:35:29.13 ID:Idu3YvCW0
- ハードル高いな
- 68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 15:35:33.64 ID:R+5ePhWDO
- はい
- 69 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 16:41:03.05 ID:ak2kdflC0
- ―???
ザァーン… ザザァーン…
ザッザッ…
セイン「……」ザッザッ
「……待て」
セイン「……?」クルッ
「……どこへ行く」
セイン「…………わからない」
「…………もういいのか?」
セイン「…………」
「…………本当に、もういいのか?」
セイン「…………」
ザァーン… ザザァーン…
スライムクロシュ『セイン……さん……』
イリス『セインくん……無事なのかな……』
ローガン『セインくん……無事であれば良いのだが……』
ザァーン… ザザァーン…
「…………聞こえないか? お前の無事を祈る声が……」
セイン「…………」
「もう一度聞こう……。本当に、もういいのか……? こっちに来ても」
セイン「…………」
「…………」
セイン「いや……」
「ならば引き返すと良い。まだ間に合うはずだ」
セイン「……ああ」クルッ
「フ……」
セイン「……ところで……あなたは、誰だ?」
「俺は、サイン……。お前の力の……元となった者だ……」
セイン「…………!!」
サイン「行け……成すべきことを、成せ――」
セイン「ああ。感謝する、サイン――――」
――――――――
――――
――
- 70 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 16:42:37.79 ID:ak2kdflC0
- ―どこかの医務室
セイン「!!」ガバッ
ガッタ「ウェイカッ!!」バッ
セイン「ここは……うっ!」ズキッ
ガッタ「オー、ユーはまだドントムーヴ! ボディがボロボロだ!」
セイン「なに……?」
包帯グルグルの身体「」
セイン「……」
ガッタ「何をしたのかアイドンノウだが、ナッシングティーはスべきではありませんネ」
セイン「ナッシングティー……無茶のことか……?」
ガッタ「イエス!」
セイン「……」
ガッタ「ユーは実際エクストリームにデンジャーなコンディションでした。ワーストケースもアリウル……そこでミーがよりそっていたワケですネ!」ドヤッ
セイン「……」
ガッタ「ミーの熱心なナーシングのカイあり、ユーはミラクルのサヴァイヴを果たしたというわけでス!」
セイン「……」
ガッタ「ユーはミーにサンキューし、ミーのインセクトアートクリエイションに付き合う義務がアライジング! アンダスタン?」
セイン「……ああ。すまない、心配をかけた」
ガッタ「フレンドシップ!」
セイン「……」
セイン(友情か……。相変わらず変な男だが……僕に友情を感じる者がいたとは……)
セイン(しかし僕は……何をしたんだ?)
セイン(あの時、戦力は拮抗……いや、僕たちが少し押していた。ところが突然謎の赤いスライムが乱入してきて……形成は一気に不利になり……)
セイン(……その後、どうなったんだ?)
セイン(…………あの場にいた、クロシュたちは……無事なのか……?)
セイン(…………)
包帯グルグルの身体「」
セイン(………どうしてか……彼らのお陰で、死なずに済んだような気がする……)
セイン(…………無事でいてくれ、クロシュ)
◆
- 71 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 16:44:26.30 ID:ak2kdflC0
- ―???
白衣のエルフ幼女「あーあー、勝手に制限解除なんかしちゃって。お陰で街中めちゃくちゃになっちゃったらしいじゃないですか。どう責任取るつもりなんです?」
僧侶「だ、だって……あのままじゃ、本当にまずくて……。セイントレア国王の命も危険だったから、やむをえず……」
白衣のエルフ幼女「あなたの軽率な判断で国王が消し飛ぶ可能性は考慮できなかったんですか?」
僧侶「うぅ……」
白衣のエルフ幼女「ま、結果的に勇者も国王も無事だったので別に良いですけど。いろいろと面白いデータも取れましたしね」
僧侶「……」
白衣のエルフ幼女「それじゃあなたは勇者が回復し次第、引き続き世界樹の光の回収をお願いしますね」
僧侶「……よろしいのですか……?」
白衣のエルフ幼女「私にあなたの処遇をどうこうする権利なんてありませんから」
*
僧侶「長耳のくそがきの癖に……! 重要ポジションだからって調子に乗って……!!」プンスコ
僧侶「あーむしゃくしゃします……!! こんな時はセインくんをからかって……」
僧侶(……いや……セインくんは、まだ絶対安静なんでした……)
僧侶(…………)
僧侶(……私の軽率な判断で……セインくんは、死にかけて……)
僧侶(………市民の方々も、大勢、死んじゃって……)
僧侶(……………私は……なんて、ことを………)グニャァァ…
◆
- 72 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:23:06.84 ID:ak2kdflC0
- ―セイントレアキャニオン
フレメア「うげええぇ……あつゅい〜……しんじゃうぅ〜……」トボトボ
レイン「黙って歩きなさい……」スタスタ
フレメア「せめて空を飛ぼうよぉ〜……」トボトボ
アウル「今のボロボロのオレたちが敵に見つかったらヤバイでしょ……。大体オレは飛べないし」トボトボ
フレメア「じゃあ駄狐は置いてこうよぉ〜」トボトボ
アウル「こ、このガキ……!」
セレスティア「あら、フレメアはあなたよりずっと年上ですわよ?」
レイン「それを言ったら、アウルくんは最年少じゃない……」
フレメア「アハッ! 最年少! ガキ駄狐!」キャッキャ
アウル「悪い、流石にキレそう……」
ギャーギャー ゲラゲラ
分体ブラッド「いつもこんな感じなの? お前たち」
ザイル「普段は好きにやらせている。こうして集まることは滅多にないから、皆少し気分が高揚しているのだろう」
分体ブラッド「ふうん……」
ザイル「……君も我らシノホシ≠ノ入らないか?」
分体ブラッド「お断り。群れるのは好きじゃない」
ザイル「そうか。気が変わったらいつでも言ってくれ。君ほどの実力を持つ魔族なら、いつでも歓迎する」
分体ブラッド「ま、今回みたいにたまたま居合わせたら手伝ってやってもいいよ。あたしも人間のクズ共は嫌いだからね」
ザイル「……人間のクズ共、か……」
ザイル(リーリア……。もしお前が今の俺を見たら……どんな顔をするだろうか……)
ザイル(フ……下らん感傷だな……)
ザイル(王国に与する者は一人残らず殺す。それだけだ……)
◆
- 73 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:24:34.64 ID:ak2kdflC0
- ―芸術都市ミュージア 滞在7日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・反魂丹*2
・運命賽*1
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券
・ガラス細工のザリガニ
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、劇場、酒場、冒険者ギルド、瓦礫の山、他
- 74 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:25:03.08 ID:ak2kdflC0
- ―絵空の家 客室
スライムクロシュ「……」デロロ…
イリス(クロシュちゃん……昨日から、ずっと塞ぎ込んでる……)
イリス(あの場で何もせずに逃げ出した自分を責めてるんだと思う……って妖精さんは言ってたけど……)
イリス(後で聞いた話によると、世界最強クラスの者たちが殺し合う極限の戦場だったらしいし……。最近強くなってきたとは言っても、そんな状況クロシュちゃん一人には荷が重すぎるよ……)
イリス(私たちも毒と催眠でやられちゃってたわけだし……その私たちを最優先に考えて、逃げるって選択をしてくれたんだから……。クロシュちゃんの選択は、決して間違ってない――)
妖精「イリス、エバンス知らない?」パタパタ
イリス「あ、妖精さん。エバンスさんは……えっと、見てないかも……」
ミスティ「どこに行ったのかしら……。荷物の確認をしておきたいのだけれど……」
イリス「ローガンさんは……?」
ミスティ「ロビーよ。目を瞑って何か考え事をしているみたいだったわ……」
イリス「そうなんだ……」
イリス(私たちの空気も、かなり重くなっている気がする)
イリス(……こんな状況で無理に明るく振る舞うのも違うと思うし、仕方ないけれど……)
イリス(…………)
芸術都市滞在最終日です
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:26:34.80 ID:Idu3YvCW0
- 女性陣温泉でリフレッシュ(なければ作る)
- 76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:27:06.46 ID:R+5ePhWDO
- 手分けして負傷した市民の救助や治療、や亡くなった市民の埋葬の手伝いをする
- 77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:30:04.61 ID:aBNwyIu0O
- フラナから手紙が届く(姉に関する事)
- 78 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 17:42:18.74 ID:ak2kdflC0
- すみません、フラナ先生からのお手紙は自動で返事が届くはずだったのですがなかなか機会がなく失念しておりました
そういうわけで、今回は温泉作り、救助活動の手伝い、フラナ先生からの返事、に加えてさらに追加でもう一つ安価を募集したいと思います
↓1 自由安価 何をする?
- 79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 17:46:04.83 ID:jY1aGYgxO
- 毒・催眠対策を考える
- 80 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:18:47.87 ID:ak2kdflC0
- イリス「ねえ……ここを発つ前に、できるだけのことはしてかない?」ガタ
スライムクロシュ「……」モニョ…
ミスティ「できるだけの……」
イリス「うん……。出発は明日でしょ? 荷物もとりあえずはほとんど完成してるしさ……」
ミスティ「……そうね。やれるだけのことはやっていきましょう……」
妖精「……クロシュ、立てる?」
モニョモニョ…ポン!
クロシュ「うん……わたしも、手伝う……」
◇
- 81 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:19:26.09 ID:ak2kdflC0
- ―瓦礫の山
負傷者「うう……」グッタリ
ミスティ「今治癒魔法をかけるわ……」パァァァ―
負傷者「お、おお……楽になってきた……! 治癒術師さんか!」
ミスティ「いいえ……ただの旅人よ……。得意属性も別だから、付け焼き刃で申し訳ないけど……」
負傷者「え、これが付け焼き刃……!?」
◇
瓦礫の下「うぅ……誰か……。子供が……げほっげほっ……」
瓦礫の下「…イタイ…イタイ…ママァ……」
市民A「待ってろ! う、ぐおおおっ……!」グググッ
市民B「だめだァ……! 重すぎてどかせない……!」グググッ
市民C「ちくしょう、このままじゃ……」グググッ
ローガン「ぬんっ!!」ガシッ
瓦礫「」グググググッ…
市民A「お、おお……!? おっさんスゲー力だ!」
ローガン「今のうちに救助を!!」
市民B「お、おお! 今いく!」ダッ
*
負傷した女性「なんとお礼を言ったら良いか……」
負傷した子供「えぐっ……ぐすっ……」
ローガン「礼は不要だ。早くお子様の傷の手当を」
負傷した女性「は、はい……。でも、あの……あの子、私の子ではなくて……」
ローガン「……!」
負傷した女性「あの子の近くに……もう、動かなくなってしまった女の人もいまして……。多分……もう……」
ローガン「……」グッ
◇
―瓦礫の山 浴場跡地
イリス「……! 水道は生きてる……なら、あとは地魔法で浴槽を整えて――」
ガゴンガゴン ジャバジャバ メラメラメラ…
大浴場「」ポン! ホカホカ…
市民D「おおお〜!!」
市民E「お風呂がまだ使えたなんて……!」
イリス「入浴は健康増進だけでなく、呪いや疫病の予防にも大きな効果があります! それに綺麗な水が使えれば傷を洗い流すこともできますから、有効に活用してください!」
市民F「ありがとう、旅の魔術師さん!」
◇
- 82 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:19:55.74 ID:ak2kdflC0
- ―瓦礫の山 簡易火葬場
炎魔女クロシュ「……」チリッ
遺体たち「」メラメラ…
老婆「すまないねぇ……。旅の魔女さんが来てくれて助かったよぉ……」
炎魔女クロシュ「んーん……」
妖精(有機種の死体は……放って置くと、毒と呪いを撒き散らすようになっちゃうからね……。なるべく早く、こうやって葬ってあげる必要があるの)
炎魔女クロシュ(うん……)
遺体たち「」メラメラ…
炎魔女クロシュ「……」
エバンス「あれ……クロシュちゃんか?」ザッザッ
炎魔女クロシュ「……? エバンスさん……?」
妖精(あ、エバンス! 探したんだよもう!)
エバンス(わ、悪い……ちょっとやることがあって……)
妖精(やることって……もしかして、その、背負ってる……)
エバンス(ああ……)
剣舞妹「……」
エバンス(こいつの姉ちゃんの……遺体だ……)
エバンス「クロシュちゃん……この人も、葬ってやってくんねえか……」スッ
剣舞姉の遺体「」
炎魔女クロシュ「……ん」
老婆「すまないねぇ……」
エバンス「ほら……姉ちゃんとの別れだぞ……。何か言うこととか、あったら言っときな……」
剣舞妹「……」
ポロポロ…
剣舞妹「うぅ……うぐぅぅ……!!」ポロポロ
炎魔女クロシュ「……」
剣舞妹「ばか……ばかぁ……!! うあああぁぁあん!!!!」
炎魔女クロシュ「…………」ジワワ
エバンス「……っ」ジワワ
チリッ… メラメラ…
◇
- 83 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:20:22.40 ID:ak2kdflC0
- ―夕方
瓦礫の山
剣舞妹「……お姉ちゃんのこと……葬ってくれて……ありがと……」
クロシュ「ん……」
エバンス「なあ……お前、これからどうするんだ」
剣舞妹「……」
エバンス「……一人で……生きていけるか?」
剣舞妹「……いけるよ。お姉ちゃんなんか……あたしっていうお荷物を抱えながら生きてたんだもん……。それに比べれば……お荷物がない分、楽なくらいでしょ……」
エバンス「……それは違うだろ。お前の姉ちゃんは、お前っていう家族がいたから――」
剣舞妹「知ったようなこと言わないで! ストーカーの癖に!」
エバンス「……」
剣舞妹「……さよなら。いろいろ、気にかけてくれて……ありがと……」スタスタ
エバンス「あ、おい……」
クロシュ「……」
妖精「……どうしようもないよ。私たちにできることは、何もない……」
エバンス「……ああ………」
クロシュ「……」
↓1 何かできることはある?
1.ないと思う……
2.自由安価
- 84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 19:34:53.84 ID:K2o2sBumo
- 2
剣舞姉の見た目も記憶も全部コピーしてみる
そして姉が本心から妹に思ってたことを激励として伝える
- 85 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 19:50:22.50 ID:ak2kdflC0
- クロシュ「!」ピコン!
妖精「何か思い付いた顔してるけど……下手なことしたら逆効果だよ?」
クロシュ「……やるだけ、やってみる!」
エバンス「な、何をする気だ?」
デロデロ… モニョモニョ…
↓1コンマ
01-30 見た目だけ
31-90 見た目と性格まで
91-00 完全擬態
- 86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 19:54:27.58 ID:Idu3YvCW0
- あ
- 87 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 20:58:18.21 ID:ak2kdflC0
- 剣舞姉クロシュ「!」ポン!
妖精「いやいやいや……やめときなって、それは……」
エバンス「お、おう……いくらクロシュちゃんでも、やっていいことと悪いことってのがあると思うぞ……」
剣舞姉クロシュ「大丈夫です。今の私は、あの子のお姉ちゃんですから」
妖精「!!?」
エバンス「なん、だと……!?」
*
剣舞姉クロシュ「待って!」タッタッタッ
剣舞妹「え、その声……!?」クルッ
剣舞姉クロシュ「ごめんね……あなたを置いて、先に行ってしまって……」
剣舞妹「えっ、えっ……!? だってお姉ちゃんは、さっき、火葬されて――」
剣舞姉クロシュ「先程の、火葬してくださった魔女さん……あの方は、霊媒魔法の使い手でもあったの。だからこうして、一時的に憑依させてもらってるのよ」
妖精(うわわ! 普段のクロシュだったら絶対に思い付かない設定だ! これ、本気で擬態してる……!!)
剣舞妹「え……ほ、ほんと……? ほんとに……お姉ちゃんなの……?」
剣舞姉クロシュ「ええ……」
剣舞妹「お姉ちゃん……おねえちゃぁん……!!」ガバッ
ギュッ……
剣舞姉クロシュ「本当に、ごめんね……」
剣舞妹「あたし……無理だよぉ……。お姉ちゃんがいないのに、一人で生きてくなんて……」グスッグスッ
剣舞姉クロシュ「大丈夫よ……。あなたは、もう一人前の踊り手だもの……」
剣舞妹「ううん……お姉ちゃんがいなきゃ、あたし……もう踊れないよぉ……」
剣舞姉クロシュ「そんなことないわ……。あなたの剣舞……立派だったもの……」
剣舞妹「でもぉ……」
剣舞姉クロシュ「あなたなら、きっとなれるわ……。王国一のアイドルに――」
剣舞妹「……え?」
剣舞姉クロシュ「?」
剣舞妹「」シャッ
ズバッ
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
剣舞妹「す、スライム……スライムが、お姉ちゃんの真似を……!?」
妖精(あ、ああああ〜〜〜〜〜!!!!!!)
エバンス(おいおいおいおい!!!!!!)
- 88 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 20:59:41.23 ID:ak2kdflC0
- 半スライムクロシュ「ごめんなさい……」デロロ…
剣舞妹「何のつもり……! お姉ちゃんに成りすまして……!!」
半スライムクロシュ「……生きるの……諦めて、ほしく……なかった……」
剣舞妹「……!!」
半スライムクロシュ「ごめんなさい……」
剣舞妹「…………」
半スライムクロシュ「……」デロロ…
剣舞妹「……もう一回……お姉ちゃんに、化けて……」
半スライムクロシュ「……!」
剣舞妹「……声も……身体も……匂いも……。完全に、お姉ちゃんだったから……。最期に……もう、一度だけ……」
半スライムクロシュ「う、ん……」
モニョモニョ…ポン!
剣舞姉クロシュ「これで……いいかしら……」
剣舞妹「うん……」
ギュッ…
剣舞姉クロシュ「……その……。私は……スライムなのよ……? 嫌じゃ、ないの……?」
剣舞妹「……あたしもお姉ちゃんも、魔族がどうとか特に思わないもん。覚えといて」
剣舞姉クロシュ「そうだったの……。ごめんね、擬態が中途半端で……」
剣舞妹「いいよ……。お姉ちゃんも、そういうおっちょこちょいなとこ、少しあったから……」
剣舞姉クロシュ「そう……」
剣舞妹「……あと、もう少しだけ……。このままで……いさせて……」
剣舞姉クロシュ「ええ……。もちろんよ……」
剣舞妹「…………」
グスッ… エグッ… エグッ…
*
- 89 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 21:00:19.73 ID:ak2kdflC0
- 剣舞妹「……あんた……ストーカーエバンスの一派だったの……」
クロシュ「んゅ……」
エバンス「す、すまん……」
剣舞妹「まあ、いいけど……。あんたも大人なら、子供が下手な真似しようとしてたら止めなよ、ほんと……」
エバンス「すまん……少しでも、元気付けられればと……」
剣舞妹「はぁ……。まあ、あんたたちの不器用さは本当によくわかったよ」
クロシュ「うん……」
剣舞妹「でも……ありがと……。あの時は……こうして、お姉ちゃんの温もりを……心に焼き付ける暇も、なかったから……」
クロシュ「うん……」
剣舞妹「……こんな形でも……こうして、お姉ちゃんを……あたしに、見せてくれて……。お別れ、させてくれて……本当に、ありがと……」
クロシュ「……」
剣舞妹「あたし……生きていくよ……。お姉ちゃんの温もり……絶対に、忘れないから……」
クロシュ「うん……」
剣舞妹「あと……お節介で、不器用な奴らが……あたしを元気付けようとしてくれたことも……忘れないでおいてあげる……」
クロシュ「んゅ……」
エバンス「おう……」
剣舞妹「……あんたたちも……いろいろ、背負ってるんだと思うけど……諦めないでね。ちゃんと、生きてね」
クロシュ「……! うん……!」
エバンス「おう……!」
☆剣舞妹を前向きにさせました
☆クロシュとエバンスのバッドメンタルが改善しました
◆
- 90 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 21:54:01.59 ID:ak2kdflC0
- ―夕方
大浴場
カポーン…
イリス「い、いいのかなあ……。私たちまで使わせてもらっちゃって……」
ミスティ「イリスが直したんでしょ……?」
イリス「まあ、そうだけど……」
妖精「ならいいじゃん。お言葉に甘えようよ」
イリス「うん……そうだね」
カポーン…
スライムクロシュ「」デロデロ
イリス「クロシュちゃんもお疲れさま……」
ミスティ「一日中火葬の手伝いをしていたそうね……。本当にお疲れさまよ……」
スライムクロシュ(……わたしは……できることを……やった……)
スライムクロシュ(明日には……ここを、発つけれど……)
スライムクロシュ(ここの人たちが……ちゃんと、生きていけると……いいな……)
◆
- 91 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 22:34:21.78 ID:ak2kdflC0
- ―夜
絵空の家 ロビー
エバンス「旦那! あの時は悪かった!!」ペコッッッ
ローガン「うむ。気持ちは切り替えられたようだな」
エバンス「おう。まあクロシュちゃんのお陰なんだけどな」
クロシュ「ん……」
妖精「いやー、肝が冷えたよ……。あの子のお姉ちゃんに化けて、お別れさせたげようなんてさ。一歩間違ったら殺されても文句言えないやり方だよ」
クロシュ「そ、そうなの……?」
エバンス「相手によっちゃな……。だがあの子は、クロシュちゃんの作戦のお陰で少しだけ前向きになれた……と思う!」
ローガン「フッ……いろいろあったようだが、事態が好転したのなら何よりだ」
◇
- 92 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/21(日) 22:38:23.06 ID:ak2kdflC0
- ―絵空の家 ロビー
ローガン「というわけで、今後ああいった事態に陥らない為にも、毒と催眠への対策を考えておく必要がある」
ミスティ「そうね……。でもまさか、公演中の演者が撒き散らしてくるなんて想定外すぎるわよ……」
レーティア「元々そういう相手と戦う予定があるとかならともかく、四六時中不意打ちに備えて対策し続けるというのは実際可能なのですか?」
クロシュ「えと……妖精さんは……大丈夫だったから……できるんじゃないの……?」
イリス「妖精さんはどうやって身を守ったの?」
妖精「ええと……まず毒だね。毒は妖精類にとって最重要対策必須項目だから、私に限らずほとんどの妖精は毒対策の中和結界をまとってる。気体の毒にしか効果はないから、液体の毒をぶつけられたり食べ物に盛られたりしたら意味ないけどね」
エバンス「実際、それで今回は身を守れたわけだもんな。気体だけでも対策の価値はありすぎるぞ」
芸術妖精「私も使ってるよ〜。一回発動すればわざと切らない限りほぼ半永久的に持続するから、すごい便利だよね〜。まあ催眠でやられちゃったんだけど〜」
妖精「うん、本当に便利。ただ……これ完全に妖精用の魔法だから、人間用に調整するにはかなり骨が折れそうというか……そもそも、種族特性的に人間用に変換できるかどうかもわかんないだよね……」
ミスティ「なるほど……。もし仮に調整可能だとして、妖精が調整するとしたらどれくらいかかると思う……?」
妖精「……わかんない。最速で一週間、最悪数百年かな……。ちなみに一週間っていうのは、私がものすごく革新的な調整方法をすぐに発明できた場合の話だから、まずありえないと思って欲しい」
イリス「ちょっと……現実的じゃないね……」
エバンス「数百年かかったら、俺たちの寿命の方が遥かに早く来るな……」
妖精「ごめん……人間用の魔法はあんまり得意じゃないからさぁ……。毒対策は、防毒マスクを付けて暮らすとかの方がまだ現実的かも……」
イリス「そ、それはちょっと……」
ミスティ「だいぶきついわ……」
ローガン「うむ……だが対策方法が完全にないわけではないとわかっただけでも良しとしよう。次は催眠魔法についてだが……」
妖精「催眠については心理防御結界だね。探せば人間用のもあると思う。ただ……」
エバンス「ただ……?」
妖精「心属性の魔法は……その……適性がないと、習得難易度がとても高い……」
イリス「うっ……確かに……」
妖精「催眠魔法が凶悪と称されるのは、その対策の難しさゆえなんだ。心属性はかなりの希少属性だから、習得できる人がそもそも少なくて。あのエルダーサキュバスが猛威を奮ってるのは、そういう理由もあったりする思う」
ローガン「……妖精くんは、心属性の適性があったのか?」
妖精「いや、ないよ……。でも、ちょっとまあ、必要に駆られてね……十数年かけて必死に習得したの……」
エバンス「十数年……!?」
妖精「私は妖精だからいいけど、みんなはそんなに長い時間机に向かい続けるわけにはいかないでしょ?」
ミスティ「まあ……」
妖精「大丈夫。心属性について多少理解できたお陰で、その時についでに催眠解除魔法も習得できたからさ。もしみんなが催眠にかかっちゃった時は私が解除してあげられるよ」
クロシュ「うん……妖精さんのお陰で……起きられた……」
ローガン「ううむ……現状そうするしかないか……?」
☆毒対策および催眠対策についての情報を共有しました
◆
- 93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/21(日) 23:17:50.04 ID:pY40NCcHo
- (……妖精さん種族寿命ボーナスだけでなく魔術的素養かなり上澄みだな?)
- 94 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:19:05.76 ID:o1uqUqMA0
- ―絵空の家 客室
妖精「毒と催眠の対策かぁ……。他に何か良いのはあったかなあ……」
イリス「あとは……道具に頼るのは? 防毒とかの加護が込められたアミュレットとか……」
妖精「あ、その手があったか」
ミスティ「でもそういうアイテム、けっこう高いのよね……」
イリス「た、確かに……」
窓「」コンコン
ガラッ
ハーピィ記者「どうも! ハーピィ郵便です!」ヌッ
クロシュ「わ……」
イリス「出た!」
ミスティ「久しぶりね……」
妖精「なんでいつも窓から来るの……」
ハーピィ記者「いいじゃないですか! はい、郵便です!」スッ
フラナからの返事「」ポン
小包「」ポン
イリス「あ、先生からの返事!」
ミスティ「何かの荷物もあるわね……」
ハーピィ記者「芸術祭への取材に夢中でお渡しするのをすっかり忘れていたとは口が裂けても言えませんね。それではッ!」バサッ
妖精「あ、こらっ!! あいつ忘れてたって!!」
ミスティ「相変わらずいい加減な悪徳記者ね……」
イリス「あはは……まあとりあえず読んでみよう」
フラナからの返事「」ピラッ
*
――親愛なるイリス・プラネットへ
フレメアに会ったそうね。あいつは最悪の馬鹿だから、見かけたらその場で殺して構わないわ。
でもあなたたちの実力では厳しいかもしれない。そんな時は、とりあえず光と流水とニンニクをぶつけてやれば大人しくなるわ。
奴が気の狂ったテロ組織に入っているという噂もある。もし奴がそのような組織に入っていた場合、奴は吸血鬼の恥よ。
もし奴について何かわかったら私に伝えなさい。可能であれば私が直々に引導を渡しにいってやるわ。
あなたたちの旅路にはこれからも困難が降りかかると思うけれど、挫けずに進みなさい。
魔族国はダークヒーローイリスの活躍を総出で応援しているわ。
追伸:奴に勝手に呑まれたというマジカルブラッドワインの補填を付けておいたわ。
ついでに銀箔とか聖水とかを混ぜた吸血鬼殺ブラッドワインも付けておいたから、もし奴が現れたら飲ませてやりなさい。
偽装は完璧だから毒性には症状が出るまで気付かないはずよ。よろしく。
*
イリス「……」ダラダラ
ミスティ「す、すごく仲が悪いみたいね……」
妖精「いろいろあるんだなあ……」
イリス「……じゃあ、この小包は……」
マジカルブラッドワイン「」ポン
吸血鬼殺ブラッドワイン「」ポン
イリス「も〜!! よろしくじゃないよぉ〜!!」
☆マジカルブラッドワインを手に入れました
☆吸血鬼殺ブラッドワインを手に入れました
◆
- 95 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:19:41.58 ID:o1uqUqMA0
- ―芸術都市ミュージア
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・反魂丹*2
・運命賽*1
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券
・ガラス細工のザリガニ
・マジカルブラッドワイン
・吸血鬼殺ブラッドワイン
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、劇場、酒場、冒険者ギルド、瓦礫の山、他
- 96 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:20:10.41 ID:o1uqUqMA0
- ―芸術都市ミュージア
絵空の家 玄関前
強化ソリ「」ガゴン
芸術妖精「うう……みんな、死なないでよぉ……」グスッ
妖精「うん……。あなたも、早く安全なとこに避難してね」
芸術妖精「うん、うん……。クロシュちゃんも……こんなことがあったけれど、芸術の火を、どうか絶やさないでね……」
クロシュ「うん……。大丈夫……」
レーティア「しかし君たちはこんな時期にミュージアに来てしまって……なんと言ったら良いか……」
イリス「いえ、大丈夫です! レーティアさんも、いろいろ面倒を見てくださってありがとうございました!」ペコッ
ミスティ「ええ……。こんなことになってしまったけれど……。この家で過ごした時間は、掛け替えのないものだったわ……」
レーティア「そう言っていただけると嬉しいです……本当に……」
パペットマスター「なんと……君たちも行ってしまうのかい」
ローガン「パペットマスターくん……すまない、あれから遊びに行くこともできず……」
パペットマスター「いや、仕方ないさ……。街がこんなことになってしまったんだ、遊んでいる暇はなかった」
エバンス「あんたの人形使いの技、見事だったぜ! 芸術都市最強の男よ!」
パペットマスター「ンフフ……嬉しいことを言ってくれるねッ! 君たちも研鑽を欠かさぬよう!」
剣舞妹「なに……あんたたち、もう行っちゃうんだ……」
エバンス「おう……。やらなっきゃならないことがあるのさ」
クロシュ「うん……」
剣舞妹「……そう。じゃあ……元気でね……」
クロシュ「うん……!」
エバンス「おう! 嬢ちゃんもな……!」
剣舞妹「……その……あんたたちがまた、来るなら……その時は……お姉ちゃんの分まで、あたしが剣舞の稽古の相手したげる。だから……その……また……」
パペットマスター「また来てくれたまえッ!!」
剣舞妹「〜〜〜!!! か、勝手に人のセリフを……!!」
パペットマスター「君は思い切りが足りぬようだッ! 踊り手たる者、自分の心を真っ直ぐに表せなければ栄光は掴めないッ!!」
剣舞妹「……!」
エバンス「フッ……良い師匠ができたようだな?」
剣舞妹「こ、こんなの師匠じゃないし! でも……ま、また来てね!! 待ってる、から……!!」
エバンス「おう!!」
ローガン「うむ……!!」
クロシュ「うん……!!」
パペットマスター「ンフフ……次に君たちが来る時までに、ここを以前のような――いや、以前以上の超芸術都市にしておこうッ!!」
- 97 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:20:36.85 ID:o1uqUqMA0
- レーティア「そうだ。クロシュちゃん、お絵描き演舞に出ていただいた謝礼です。お納めください」スッ
お金がいっぱい入った袋「」ズシッ
クロシュ「わっ……!」
妖精「こ、こんなに……!? でも結局芸術祭はあんなことになっちゃったし、あなたも今大損害で苦しいんじゃ……」
レーティア「大丈夫ですよ。こういう時に、必要なところへ必要な分のお金を動かすのが長者の役割ですから。いたずらに投資で私腹を肥やしていたわけではないんですよ?」
妖精「いや、そんなこと思ってないけどさ……」
レーティア「――あなた方には、世界を守るという崇高な使命があります。言わばこれは、クロシュちゃんへの謝礼だけでなく――世界への投資でもあるんです」
クロシュ「!!」
妖精「……なるほどね。そういうことなら、受け取らないわけにもいかないか」
レーティア「ええ。頼みますよ、世界の未来を。あんな暴力に頼ったテロ屋なんかには、絶対に負けないで」
妖精「当然! あんな奴らに負けてたまるもんか!」
クロシュ「うん……!」
☆お金をものすごくたくさんもらいました
*
- 98 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:21:05.17 ID:o1uqUqMA0
- 妖精「さて、そろそろ出発――」
老画家?「待たれよ」ヨタヨタ
クロシュ「! ……?」
芸術妖精「あっ! あなた生きてたの!? 姿が見えないから死んじゃってたのかと――」
老画家?「……いいや。最期に……クロシュちゃんへ、会いに来たのじゃ……」
クロシュ「……?」
老画家?「……お主が描いた絵は、まことに、凄まじいものだった。あっぱれ、じゃ」
クロシュ「うん……。おじいさんの……お陰……」
老画家?「じゃが……芸術には、闇の側面もある……。そして、あの絵にもまた……」
クロシュ「……」
老画家?「哀しみに呑まれてはならぬ……。そなたの持つ愛が、哀に転じた時……あの絵もまた、全てを呑み込む禍つ絵と化すじゃろう……」
クロシュ「うん……」
老画家?「心を、強く持つのじゃ……。クロシュちゃん……」
クロシュ「……わかった」
老画家?「ふっ……それだけじゃ……。それを伝える為だけに……わしは、現し世へと戻ってきた……」サラ…
芸術妖精「え、えっ!? か、身体が風に溶けて――」
老画家?「芸術を志す妖精よ、すまぬ……。お主と競い合うことは、もうできぬが……わしは草葉の陰から、これからもお主の作品を楽しみにしておるぞ」サラサラ…
芸術妖精「ま、待ってェ! 生きてるんなら生きてよォ!!」
老画家?「皆、達者でな……さらばじゃ!」サラサラ――…
ヒュオオオオオ――…
芸術妖精「あ……消え……」ポロポロ
クロシュ「…………さよなら……おじいさん……」
◆
- 99 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:23:06.35 ID:o1uqUqMA0
-
強化ソリ「」スイー…
芸術妖精「ぐすっひぐっ……し、しなないでェ〜!! 絶対、生きてェ〜〜!!」グスグス
レーティア「大丈夫……あの人たちは、きっと……」
パペットマスター「ンフフ……本当に、また来てくれたまえよ……」
剣舞妹「……絶対、死なないでね……。エバンス……クロシュちゃん……」
クロシュ「芸術の……妖精さん……!!」ジワワ
妖精「芸術都市は王国の街だけど……それでも……精霊の加護が、ありますよう――」
イリス「死ぬもんか……! また、きっと来るよ〜〜!!」
ミスティ「ええ……! 生きるわ、私たちは……!!」
エバンス「そっちも頑張れよ〜〜!! 負けんじゃねえぞ〜〜!!」
ローガン「フッ……死ねない理由が、また一つ増えたか……」
強化ソリ「」シャーッ――…
――芸術都市編 完
- 100 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:23:51.97 ID:o1uqUqMA0
- ―空
ヒュオオオオオ――…
クロシュヴィア「……満足した?」
クロシュヴィア「もう……わたしに食べられた癖に、自我を主張して……。ワガママはこれっきりだよ……?」
クロシュヴィア「それにしても……クロシュちゃんが描いてくれた綺麗な絵が禍つ絵だなんて失礼しちゃうなあ……。えっと、なんだっけ……あれだよ、あの言葉……」
クロシュヴィア「真の正しい世界!!」
クロシュヴィア「あれは真の正しい世界の絵なんだから……。変な風に言うの禁止……」
クロシュヴィア「でも……う〜ん……一人一人食べてくってやり方はものすごく非効率だし……。きっとこの時代でも、目立つことをしたら悪者にされて殺されちゃうよね……」
クロシュヴィア「何か良いやり方はないかなあ……。星をまるごと食べちゃう……? いや流石に無理だよね……」
クロシュヴィア「まあ……しばらくはのんびり地上とクロシュちゃんの観察でもしてよっかな……?」
◆
- 101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 00:25:18.85 ID:ZRT8nvYRo
- クロシュの絵のコンマ次第ではクロシュヴィアが覚醒することはなかったんかな
- 102 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:25:27.73 ID:o1uqUqMA0
- ↓1 芸術都市編クリアボーナス
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。選択肢で使うと良い運命に進める。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+踊り子の双剣
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
- 103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 00:25:35.93 ID:Nn+kDt4a0
- んお
- 104 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/22(月) 00:36:29.78 ID:o1uqUqMA0
- なんと、運命賽と踊り子の双剣と会心賽の獲得が確定したところで本日はここまでとなります。芸術都市編のクリア、おめでとうございます
様々な苦しみがあり、数多の癒えぬ傷が生まれました。しかしそれでも、歩みを止めるわけにはいきません。クロシュたちが立ち止まると、フメイちゃんたちを初めとした世界樹の光を狙う方々が我先にと光を掴みに行ってしまうからです
そして次なる地は砂漠のテラヌス・ウルス――。容赦なき光が降り注ぐ、乾きの地――。そこでクロシュは誰と出会い、何を思い、どう動くのか――
クロシュちゃんたちのさらなる活躍をご期待くださいませ
なお妖精氏の魔法についての技量は、妖精魔法に関しては長年の経験もあって実のところ世界的に見てもトップクラスの腕があるようです
しかし妖精魔法は戦いに使える部分があまりないため、戦闘ではそんなに役に立たないことが多いです。でも生活面では意外といろいろやってくれているようです
クロシュ氏があのような絵を描かなかった場合、クロシュヴィア氏が物語にどのように関わってっきたのかはわかりません。ずっと風の中で眠っていた可能性も実際ありますが、しかし今のクロシュヴィア氏はイキイキしています。今後のクロシュヴィア氏の暗躍(?)にもご期待くださいませ
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります。また、平日中にどこかで24時間範囲のクリーチャー募集をするかもしれません。よろしくお願いいたします
- 105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 00:46:44.79 ID:ZRT8nvYRo
- 乙乙
クロシュ一向、シノホシ、フメイアリシラ組、セイン王国サイド、クロシュヴィアと勢力がはっきりしだしたね
- 106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 01:25:38.49 ID:MFvmqkg4o
- おつでした
敵対候補が特盛で出てきたぁ
とはいえ取っ掛かりありそうな人
も多いしできるだけ穏便に対話したいなぁ
僧侶ちゃん、きみやっぱり悪役向いてないって!
- 107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 02:41:44.59 ID:4lcbAAXKO
- おつおつ
色々悲しいこともあったけど少しでも救いはあったと信じて…
運命賽かなり使っちゃったけどここでセインが生き残ったのがどう作用してくるかね
- 108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 09:55:42.71 ID:tvijTRU0O
- 乙です
踊り子の双剣を貰ったけど誰が使うのかな?クロシュはメイドブレードと竜珠の杖があるからいらないと思うしまだ武器枠が空いているエバンスが使うのかな。後、シノホシで登場した5人以外場合によってはメンバーが増えたりするのだろうか?
- 109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/22(月) 15:41:19.49 ID:DlJ7j6ZMO
- 乙
一人ぼっちになっちゃったリュアンちゃんがちょっと心配やね…
そして今回出てこなかったフメイさんたちは事態をどう見るのか
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