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『仮面ライダーW』翔太郎「安価とコンマで依頼を解決する」『安価&コンマ』
- 4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:13:35.54 ID:2xzre75po
- 1
- 5 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/04(木) 22:23:12.54 ID:XHH6pvky0
-
この『出張依頼』を初めて最初のお客さんは何とウマ娘……それも、今のDTリーグで大活躍しているマヤノトップガンだった。亜樹子なんか大ファンだったらしく、サインをねだってやがったぜ。……お嬢ちゃんの様子が、なんとも言えないくらい雰囲気を纏っていると感じ取るまではな。
マヤノトップガン「……ここの探偵事務所は、どんな仕事でも引き受けてくれるって本当?」
翔太郎「ああ、本当だぜ? キュートなガール。そのソファーに座って、リラックスして、どれだけ時間が掛かっても良いから俺達に相談したいことを教えて欲しい」
マヤノトップガン……以降マヤノと呼ぶが、彼女は苦悩に塗れた表情をすると『ある依頼』をしてきた。その依頼とは……>>6 高コンマ程分かりやすくて直球。低コンマ程、分かりにくくて難解。(ちゃんと難解な物にする理由があります)
- 6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:23:47.48 ID:v+sLGQv8O
- これはコンマ?
- 7 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/04(木) 22:34:15.57 ID:XHH6pvky0
- ムスカ大佐「>>6その通りだ。分かりづらかったかね?」
マヤノ「いなくなったトレーナーちゃんを探して欲しいんだ……」
彼女はそう言って、一枚の写真をテーブルの上に出してきた。一目見た印象は、強面だが気の良さそうなおっちゃんって感じだったんだが……ん? このおっさんって……>>8>>9>>10
それぞれ翔太郎、亜樹子、フィリップの知識(コンマ)判定。翔太郎は難易度85 亜樹子は難易度60 フィリップは難易度30。
- 8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:35:19.65 ID:FFuQIwLGo
- あ
- 9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:36:08.74 ID:I3hdokmR0
- 具体的な依頼の内容はコンマで決まるんかな
- 10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:37:46.39 ID:FfJSyvSFo
- あ
- 11 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/04(木) 23:02:14.38 ID:XHH6pvky0
- ムスか大佐「いいや? チュ−トリアルだからまともな物を用意しているだけさ」
んー、どっかで見たことあるような無いような……「あーっ!」んだよ亜樹子声デッケぇぞ!!
亜樹子「私、このおじさん知ってる! 数年前にガイアメモリに手を出して捕まったタハラトレーナーだよ!!」
フィリップ「ビンゴだ。彼はまだ僕達がダブ……探偵になる前に翔太郎の師匠……鳴海宗吉によって捕縛、逮捕されている」
翔太郎「んな──!?」
おやっさんが捕まえたメモリ犯罪者!? つーか俺、んな事一言も聞いてねぇぞ!?
マヤノ「……トレーナーちゃんはね! とってもとってもウマ娘思いだったんだよ!! いつでも私達のことを第一に考えて、私達を支配しようとする人間さんや、勝手で非常識な真似をする人に対して真っ正面から本気で怒ってくれて……!! ガイアメモリに手を出したのも、そういう人達の会社を一つ残らず潰す為だったって聞いてるんだ……」
翔太郎「だがよ……んな真似したら普通はもう少し刑務所に……」
マヤノ「『司法取引』って奴だよ。URAもタハラちゃんの犯した罪の理由をよく知ってたから最高レベルの弁護士を何人も用意して、酌量の余地有りって数年速く出てこられることになったんだ。……マヤ、トレーナーちゃんを迎えに行くつもりだった。どんなに罪を犯したとしても、マヤにとっては色んな事を……大切な事を教えてくれたトレーナーちゃんだったから……でも……」
翔太郎「刑務所に迎えに行った時には既に姿を消していたって事か……」
マヤノ「それでね。その……この風都で「釈放されたばかりのタハラトレーナーを見た」ってウマッターで呟かれてて……マヤ、もうどうしたら良いのか分からなくて……!!」
ポロポロと、小さなレディが涙をこぼす。……釈放されたばかりの元メモリ犯罪者が、もう一度この街に戻ってきた、か……嫌な予感しかしねぇな。
マヤノ「報酬ならマヤのレースの賞金で幾らでも用意するから!! お願い! 何か悪いことがある前にトレーナーちゃんを……!!」
翔太郎「オーケー、その依頼。受けたぜ、リトルレディ」
最悪なケースを想定しながらも、俺はマヤノに笑顔を向けた。……この子ならきっと、どんな真実にも立ち向かえる強さを持っていると確信したからだ。じゃなきゃあこんな怪しげな探偵事務所なんかに頼りに来るもんかよ。
翔太郎「そのタハラトレーナーは俺達が必ず見つけ出す。約束するぜ」
マヤノ「あ、ありがとう探偵ちゃん!!」
た、探偵ちゃん!? んー……悪気は当然ないだろうし、親しみを込めて呼んでくれてるのは分かるんだが……ちゃん……ちゃんかぁ……。
第一話 消えたT/Jに気を付けろ。
- 12 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/04(木) 23:08:12.26 ID:XHH6pvky0
-
さっそくだが俺達は調査を開始した。俺は当然足で。フィリップはタハラトレーナーの過去についてだ。4時間ぐらい経った所で成果は俺が>>13 フィリップが>>14だ。
(コンマ判定。高コンマ程手がかりを見つける)
ムスカ大佐「さて、今日はここまでだ。一体タハラTは何を目的として風都に来たのか……それは今後の君達の調査次第だ。頑張ってくれたまへ、ハッハッハッハ!!」
- 13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:11:15.72 ID:r2b+5uPTo
- 乙
- 14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:14:13.83 ID:sj0HDZtfo
- 乙
- 15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 00:09:48.33 ID:P9RwrKGDo
- 乙
- 16 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 07:22:38.15 ID:ISilpIWk0
- ムスカ大佐「さて、では朝のストレッチと行こうではないか諸君!!」
- 17 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 07:23:06.35 ID:ISilpIWk0
- 翔太郎 72 フィリップ83
俺は『イレギュラーズ』の皆を頼って、タハラトレーナーの目撃情報が無いかどうかを聞いて回った。そしたら出るわ出るわ……流石に元天才トレーナーってだけあって顔が知られている有名人らしい。
だけど……事情を知っているのか、みんな同情的な視線を向けてやがったな。ウォッチャマンなんか凄かったぜ『あの人は間が悪かった、ただそれだけなんだよ……』ってな。それだけ皆から愛されていたトレーナーって事なんだろうが……。
フィリップ『違うよ翔太郎。『皆から愛されていた』という表現は正確じゃない。『皆から同情されるようになった』が正しい言い方だ』
翔太郎「フィリップ」
スタッグフォンから掛かってきた電話に出ると、星の本棚で事の詳細の8割を掴んだというフィリップが情報を教えてくれた。
フィリップ『翔太郎。トゥインクル・シリーズやURAがここまでの権力と力を持つまでに至ったのはどの位の年代だと思う?』
翔太郎「さぁ……? でもウマ娘と人間は古くから共存してたし、最低でも50年位前には──」
フィリップ『正解は、約25年……それ以前まではウマ娘には『基本的人権』さえ認められていなかったんだ。『オグリキャップ事件』と言えば君にも伝わるかな?』
ああ、あのクソ胸くそ悪い事件か……思い出すだけで腹が立ってくるぜ。オグリキャップつー超スターウマ娘を無許可でトレセン学園に侵入して取材するわ写真を撮りまくるわ勝手に食い物をやりまくるわ……。最終的にはオグリキャップはノイローゼになってしまって本来の実力が全く出せなくなり、大敗続き。民衆は『オグリキャップは終わった』と彼女を一時期勝手に見捨てた……本当に人間の悪癖がモロに出た事件だと俺は思う。
フィリップ『それに真っ向から立ち向かったトレーナーの一人がタハラトレーナーだ。マヤノちゃんの言うとおり、タハラさんは無礼な取材陣や報道陣に真っ向から対立した。『ウマ娘になんて事しやがるんだテメェら!!』ってね。それが原因で報道陣との中は最悪になり、当然世の中の人達からの印象も悪くなり、そして鬱病とノイローゼを発症して最後には……』
翔太郎『ガイアメモリに手を出して、報道陣や質の悪いパパラッチ記者の会社を潰しまくったって事か』
フィリップ『その通り。彼がその時使っていたメモリが『ラース』……『怒り』の感情を記憶したメモリだね。彼はそれだけ、大切なウマ娘がこれ以上傷付けられるのを見ていられなかったんだろう』
『間が悪かった』か……確かにウォッチャマンの言う通りだ。ウマ娘の基本的人権とその他様々な権利が認められた今となっては確実にタハラトレーナーの味方をしてくれた人が多いだろう。
翔太郎「だがよ、俺も調べたけど風都はタハラトレーナーの故郷だ。帰って来ても不思議じゃあ──」
フィリップ『マヤノトップガンという自分のウマ娘に何も告げずにかい? ……まぁ彼はURAに所属しているウマ娘や職員との接触を一切禁じられているからね。マヤノちゃんの為を思うなら何も告げずに風都に戻って来ても不思議じゃないんだけど……』
──どうにも嫌な予感が消えねぇ……。タハラトレーナーはただ『風都に戻って来た』ってだけじゃあ無い気がするんだよな。何かをやり遂げに来た……そんな事を直感で感じた。俺が一旦事務所に戻ろうとしたその時だった。一つの小さなビルの建物が、まるで爆発するかのように燃え上がったんだ。なんだ!? 一体何が起きやがった!!?
>>17 安価判定。 翔太郎の前に現われたドーパントの特徴。容姿など。
- 18 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 08:03:47.83 ID:ISilpIWk0
- ムスカ大佐「……この>>1を牢屋にぶち込んでおけ! 再安価>>19だ!!」
- 19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 08:06:52.18 ID:wOeykQ4Co
- 馬みたいな見た目
ホースオルフェノクみたいな
- 20 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 10:09:06.83 ID:ISilpIWk0
-
???「…………」
なんだ、あのドーパントは……アルパカやラクダに近い見た目をしてるけど、見た目からじゃあ何のドーパントなのか想像も付かねぇ。……いや、ある! 見たことが!! あれは確かチェスの……!!
そのドーパントは俺に気づくと「ギロリ」と睨み付けてくる。やべぇ、考察なんかしてる場合じゃなかった!!
翔太郎「相棒! 半分力貸してくれ!!」カシャン! ジョーカー!
フィリップ「……緊急事態みたいだね、亜樹子ちゃん」ヒュィイイイイイイン サイクロン!
亜樹子「はいよー!」
翔太郎/フィリップ「『変身!』」サイクロン!/ジョーカー! 〜♪〜
仮面ライダーW『翔太郎、状況は?』「俺にもよく分からねぇ、けどあのビルを炎上させた犯人はあのドーパントで間違いなさそうだ!!」
???「…………仮面ライダー」
その───みてぇなドーパントは、勢いを付けるように後ろ足で地面を蹴ると、次の瞬間───
ゴウッ!!
仮面ライダーW「はやっ……!」
俺達のほぼ目の前にいて、手に持っていた剣を振り下ろして来やがった。ドゴン! という轟音と共に、アスファルトの地面が悠々と陥没する。
仮面ライダー『翔太郎! このパワーとスピードを持つ相手に接近戦は不利だ!!』「んなことわーってる! けど隙を作らねぇとそもそも距離を離してくれそうにねぇだろ!!」
ブォンブォン!! と剣が空を切り裂く音が連続する。クッソ、ならコイツでどうだ! メタルゥ! サイクロン!/メタルゥ! 〜♪〜
ガギィン!ガギィン! とメタルシャフトと剣がぶつかり合う音が連続する。……けど、やっぱこいつ強ぇ!! 明らかにこっちが押されてる……ファング/ジョーカーで戦った方が良いかもしれねぇが、フィリップの身体は都合よくここにあったりしねぇ……。どうする?
@このまま粘り続ける。
Aマキシマムドライブで一発逆転を狙う。
B何とか距離を離せないか試行錯誤してみる。
Cその他面白そうな安価。
>>21
- 21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 10:13:19.24 ID:qaM6fEO60
- 4 肉を切らせて骨を断つ
サイクロンメタルで敢えて受け止めて掴む→サイクロントリガーでゼロ距離射撃→ルナトリガーで一方的に攻撃
- 22 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 10:44:55.25 ID:ISilpIWk0
- >>21
仮面ライダーW「……フィリップ、賭けになるが一つ方法を思い付いた。試してみても良いか!?」『……分かった、君に任せる』
俺達は相手の大ぶりで隙だらけの剣をメタルシャフトであえて真っ向から受け止めた。相応のダメージはあった物の、一時的に相手の動きが止まった、チャンスだ!! トリガー! サイクロン!/トリガー! 〜♪〜 トリガー! マキシマムドライブ!!
仮面ライダーW『「『「トリガーストームボム」』!!」』
ビュォオオオオオオオオオオオオオッ! という風の爆弾が相手のドーパントを空中へと弾き飛ばす。……ぶっちゃけあんま効いてねぇみてぇだが、距離さえ離れればこっちのもんだ!! ルナ! ルナ!/トリガー! 〜♪〜
俺達は一定以上の距離を常に保つ様にしながら、ルナ/トリガーで一方的に相手を狙撃していく……よしよし、こっちはそこそこ効いて……!?
???「ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!」
そのドーパントはまるで何かを溜めるように、剣を天高く握りしめると、思いっきり振りかぶって──>>23 コンマ判定。
01〜30 上手く相手の攻撃を避けた。
31〜60 掠ったが、やはり相手の攻撃を避けることは出来た。
61〜90 直撃こそしなかったが、大ダメージを負ってしまった。
91〜00 直撃して、思いっきり吹き飛ばされた。
- 23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 10:47:08.51 ID:zrvD+2Nyo
- あ
- 24 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 11:02:25.95 ID:ISilpIWk0
- >>23 51
仮面ライダーW「あっっっぶねぇ!! 掠っただけでこれとかまともに食らってたらシャレになんなかったぞ!!」『……今のが奴の必殺技みたいな物だろう。後ろを見てごらん』
後ろを振り向くと。そこにはまるで巨大なドリルで風穴を開けられたような風都ドームの壁があった。……マジかよおい!?
仮面ライダーW『恐らく、あのドーパントは風の力を自由自在に操っている。奴の攻撃一発一発が重かったのも、走るのが驚くほど速いのもその為だろう。あの炎上したビルも、粉塵爆発かガス爆発で炎上したところに奴の風の力をモロに喰らったからに違いない。……仮にハイドープ(詳しくは風都探偵をご覧ください)にでもなったのなら、遠距離攻撃も自由自在に出来る様になるかもしれないよ』
クソッ……! だが上手い事距離が離れてることは事実なんだ、このままトリガーのマキシマムで……!!
???「…………」ドドドドドドドドドッ!
仮面ライダーW「ってあっ! おいコラ待て!!」
そのドーパントは形勢不利と思ったのか、それとも最初からあの大ぶりの必殺技は逃げる為の物だったのか、その場から全力で逃げ出した。当然、俺達の足じゃあ追いつく事なんて出来るわけがねぇ。
仮面ライダーW『……お互い、調べることが増えたみたいだね。翔太郎は炎上したビルの職員の避難を。僕は相手のメモリがなんなのかと、引き続きタハラトレーナーについて探ってみる』「分かった、そっちは頼む」
>>25 どっち視点を見る? @翔太郎Aフィリップ
- 25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 11:21:46.68 ID:xiSTDwVto
- 1
- 26 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 11:32:28.31 ID:ISilpIWk0
- >>25 @翔太郎
俺はすぐに駆けつけた消防隊員と、連絡したらすぐに来てくれた仁さん&マッキーに今回起きた事の事情を説明。その代りとして、ここのビルがなんなのかを教えて貰えることになったんだが……。どうやら>>27のビルだったみたいだ。
1〜30 対ウマ娘人権剥奪強行派のビル。
31〜60 対ウマ娘用の民間警備会社ビル。
61〜90 対ウマ娘用の非合法嬢バクラブのビル。
91〜00 先代URAの重鎮達がいるビル。
- 27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 12:09:21.93 ID:LyWcxQyL0
- あ
- 28 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 12:36:25.46 ID:ISilpIWk0
-
翔太郎「先代URAの重鎮達がいるビルぅ!?」
刃野「ああ……。今のURAとは正反対の……ウマ娘レースを賭け事に使う事を許可して大儲けしてやがった連中がいたビルさ」
真倉「今じゃあ考えられないことだが、昔はウマ娘に人権なんてもんは無かったからな……。正真正銘人の道具……中にはGTを勝ったってのに『ウマ娘の肉は人間の肉と違ってかなり美味いらしい』って噂で、命を奪われて文字通りの意味で『食われちまった』ウマ娘もいるらしいぞ」
ゆ、許せねぇ……!! 極端な話し「切り捨て御免」があった江戸時代や、奴隷商売が当り前だった昔と同じで、時代の違いって一言で済まされる物なのかもしれねぇが、それにしたってそいつらに人の心があるとは思えねぇ!! なんでなんな……人々に夢や希望を届ける為に走ってるようなウマ娘がそんな酷ぇ扱いを受けなくちゃいけねぇんだ!! そりゃあタハラトレーナーも文字通り『怒る』ってもんだぜ!!
刃野「俺達はこれから現場検証に当たるが……。お前はどうする?」
翔太郎「……そっちは刃さん達に任せます。いつも通り、互いに何か分かったら連絡を取り合うって事で」
それにしても昔の……クソみてぇな事を許容してたURAの重鎮達がいるビルがドーパントに襲撃された、か……クソッ! 嫌な予感がますます自分の中で広がってきやがる……!! 一刻も早くタハラトレーナーを見つけねぇと大変な事になる……そんな予感さえしたんだ。
さて、何処を調べるべきか……。>>29
@やはりイレギュラーズの情報網を頼る。
A風都で一番有名なウマ娘レース場に行ってみる。
B一度フィリップ視点に移る。
Cお腹が減ったので風麺を食べに行く。
D刃野の伝手で警察に行って事情を説明。罪を償い終えた人の行方と住所をさぐってもらう。
Eその他面白そうな安価。
- 29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 12:53:40.78 ID:06svYDSx0
- 5
- 30 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 13:17:23.06 ID:ISilpIWk0
- >>29 D
〜〜〜風都警察署〜〜〜
刃野「お前なぁ……よりによって課長がいない時の超常犯罪調査課で一番の権力を持つ俺を現場から離れさせるなよ!?」
翔太郎「ほんっと申し訳無い刃さん! 今度飯奢るから!!」
刃野「たっく……。おい警察官A! あれがこれでこういう訳だから、今すぐタハラトレーナーの現住所と行方を調べてくれ!!」
俺は刃野刑事に願って、罪を償い終えた人の行方と住所……正確に言うとタハラトレーナーの現住所と行方を探って貰った。その結果──>>31
01〜50 あの現場の近くの安アパートに住んでいることが分かった。
51〜00 住所不明、行方も不明。(なんで?)
- 31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 13:21:54.89 ID:e5/tHTXro
- あ
- 32 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 13:51:55.51 ID:ISilpIWk0
-
刃野「はぁ!? おいそりゃ一体どういう事だ!!?」
警察官A「わ、分かりません!! 資料では『監視期間中に行方知れずになった』とあります。……それでも刑期をちゃんと終えているので、ごく普通の一般人に戻っているわけですから詳しい調査をしないと行方も住所も分からず……」
行方をくらまして、その上でこの風都に戻って来た……。しかもそのタイミングで元URAの重鎮達が拠点としているビルがドーパントに襲われたってそりゃあ……!!
刃野「……おい翔太郎、お前。何か隠してるだろ」
……やっべぇ、顔に出てたか!? どうする……どうするんだ俺!? >>33
@全力で誤魔化してタハラトレーナーの捜索に戻る。
Aちょうどフィリップからの連絡が来てくれた。(その隙に警察署を抜け出す)
B幼い頃からお世話になっている刃さんの眼は誤魔化せない。現実は非情である。
Cその他面白そうな安価。
- 33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 13:54:37.99 ID:K7zYrQqO0
- 2
- 34 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 14:32:41.08 ID:ISilpIWk0
- 99 スーパークリティカルのA
スタッグフォン「PIPIPIPIPIPIPIPIPI!!」
翔太郎「!? あー、ちょっと相棒からの緊急の連絡だぁ! いやぁごめんな刃さん!! ちゃんと後で事情話すから!!」
刃野「あ、おいっ! ……たっく……あいつめ」
警察官A「あ、あはは……課長と刃さんの言っていた通りの探偵ですね……」
警察官B「──あのー、どうかしたんですか? さっきから超常犯罪捜査課が騒がしいですけど」
刃野「あー、それがだな……」
〜〜〜〜〜〜
翔太郎「ヒュー、ナイスタイミングの連絡だぜ、相棒!!」
フィリップ『その言葉を鑑みるに、どうやら刃野刑事の尋問に合う寸前だったみたいだね。……敵のメモリが判明したよ。君の予想通り、チェスの『ナイト』で間違い無い』
だろうなぁ……四つ足で、二本の腕が生えたアルパカっぽい生き物って言えば世界で一番有名なUMAで、英国の騎士王が愛したという『ドゥンスタリオン』をモデルに作られたチェスの駒の一つである『ナイト』に違いねぇ。
フィリップ『より正確に言えば『ドゥンスタリオン』を核とした『UMAと騎士の融合体』と言うべきだろうけどね。かのUMAは自由自在に空を駆け、大いなる風の加護を騎士王に与えたという』
翔太郎「伝説上の生き物のメモリか……そりゃあ手強い筈だぜ」
フィリップ『そして、タハラトレーナーの詳しい過去も判明した。少し長くなるけど、良いかい?』
翔太郎「ああ、構わねぇ。どんな些細なことでも情報が欲しい」
相棒による話を掻い摘まんで話すと、こういう事らしい。
ウマ娘の母親によって育てられ、兄妹であるウマ娘と共に生き、沢山のウマ娘と共に育ってきたタハラトレーナーは、ウマ娘が人間によって酷い扱いを受けることに耐えられなくなった。幾度の抗議も、ウマ娘人権運動も、何もかもが上手く行かず、絶望しかけていたところに現われたのが財団Xのガイアメモリのバイヤーだ。
当然の様にタハラトレーナーはメモリを購入し『ラース』というメモリの名前の通り鬼神の如き怒りで、悪質な報道陣や、ウマ娘を意図的に迫害するような記事を書く週刊誌を売りさばく会社を次々と襲っていった。──だが
フィリップ『最後は君の師匠……鳴海荘吉によって諭され、自らメモリを手放して警察に逮捕された……とある。刑期が短いのも、現URAの後ろ盾もあるだろうけど「殺人は一切犯してなかったから」というのも一助になっているだろう』
そうか……流石はおやっさんだぜ。犯人の心の闇だけを殴り飛ばして、罪を止めちまうなんてよ。そして──
翔太郎「ウマ娘を心の底から愛して、おやっさんに諭されて罪を償い終えて、今のURAやウマ娘達の現状を見たタハラトレーナーがもう一度ガイアメモリ犯罪に手を出すとはとてもじゃないけど思えねぇ!」
フィリップ『ああ、僕もそう思う。この事件の犯人……元URAの重鎮襲撃班は、恐らく別にいるだろう』
翔太郎「それを明らかにする為にも、あのリトルレディの涙を拭う為にも、一刻も早くタハラトレーナーを見つけねぇと……!!」
ああっクソッ! 風都にいることは確実っぽいのに居場所が分からねぇ!! ウマ娘を愛する人が行く場所……ウマ娘を愛する人が行く場所……。ひょっとして>>35か!?
@やっぱりウマ娘レース場。
Aウマ娘レースが大画面で見られるスポーツバー。
Bウマ娘が休日になると行きたくなるという牧場。
Cその他ウマ娘に関する安価。
- 35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 14:58:43.52 ID:IJbpur8To
- 3
- 36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 14:58:45.85 ID:r2ppSuaM0
- ウマ娘への愛が本物で自分の罪を本当に悔いてくれてるってことを信じて
ウマ娘達に顔向けしづらいと考えるとウマ娘に会う可能性が低いところ、そしてウマ娘が世間にどう思われてるかわかる場所
2
- 37 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 15:04:56.88 ID:ISilpIWk0
- >>35 B
〜〜〜風都牧場〜〜〜
翔太郎「だーっ!! こんなに遠くまで来たのに目撃情報の一つもねぇえええええええええええええええええっっっ!!」
やっべぇ……このタイミングで『ナイト』ドーパントにまたどこかの建物や何かを襲撃されでもしたら、本格的にタハラトレーナーが犯人なんじゃねぇかと思われかねねぇ……! 相棒に連絡して、俺が風都の中心部に戻るまで街中で待機……(クイクイ)……ん? >>38
話しかけて来たウマ娘は誰?(三名までOkとします)
- 38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 15:08:30.54 ID:jgeep/lho
- マヤノ
- 39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 18:21:05.39 ID:y1F8sXB6o
- ツインターボ
- 40 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 20:18:37.95 ID:ISilpIWk0
- ムスカ大佐「>>38 ここでマヤノくんが出てくるのは想定外だったのだが、話しが思い付いたのでこれで進めようじゃないか」
マヤノトップガン「探偵ちゃん! 探偵ちゃんもここに来てたんだ!!」
翔太郎「マヤノちゃん?」
思わぬ所での依頼人との会合に、俺は驚愕する。なんだってこんな所にいるんだ?
マヤノトップガン「あのね、ここは昔トレーナーちゃんに連れて来て貰った事がある牧場なんだ。風都クリーム(ソフトクリームのこと)がとっても美味しいんだって」
ああ、それで一人でタハラトレーナーを探しに来たのか。マヤノちゃんは「調査の方はどう?」と聞いてくるが、俺は何も答えられない。あのナイトドーパントがタハラトレーナーじゃないという自信はあるが、それを話したところでこの子を不安にさせるだけだろうし、最悪……。
翔太郎「あー……。それがまだ何の手がかりも見つけられなくてよ……! そうだ! どうして俺はこんな単純な事に今の今まで気がつかなかったんだ!?」
マヤノトップガン「へ?」
翔太郎「マヤノちゃん! タハラトレーナーとの思い出の場所……みたいなのはここの牧場以外に無いか? 何でも良い、少しでも手がかりが欲しいんだ」
マヤノトップガン「えーっと……>>41」
マヤノのコンマ難易度判定。30以上。
- 41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 20:22:30.65 ID:NrtVHiiKo
- あ
- 42 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 20:35:53.45 ID:ISilpIWk0
-
マヤノトップガン「そういえば、イブクロ横町(詳しくは風都探偵をry)の隅っこにあるスポーツ観戦バーに連れて行って貰った事がある! 隅っこの席でタバコを吸いながらバーボンを飲んで、ウマ娘のレースやウイニングライブを見るのが最高の休日なんだって!!」
でかした! これは大きいぞ!! 早速イブクロ横町にあるスポーツ観戦バーに……!!
>>43 コンマ判定。30以上でナイトドーパントによる事件発生。自分の事を「タハラだ」と言って、URAの元重鎮を殺す。
- 43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 20:37:00.73 ID:lTnKlZmzo
- あ
- 44 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 20:50:56.07 ID:ISilpIWk0
- >>43 73 事件発生。警察が目撃者の証言を元に、タハラを極秘で指名手配しに掛かる。
〜〜〜とある裏路地〜〜〜
人相の悪い老人「はあっ……はあっ……!」
その人相の悪い老人は、あの怪物から必死に逃げる。警護の為に連れていたSPは、文字通り全員一蹴された。逃げなければ……! 少しでも遠くへ、奴が自分を見失う可能性がある所へと逃げなければ!! なぜなら、なぜなら奴の目的は──!!
ズバァアアアアン!! と風の刃が老人の片足を腿の部分から切断する、一瞬の後に来た激痛に、老人は「うぎゃぁああああああああああああっっっ!!」という悲鳴を上げた。そのままゴロゴロと転がって、大路地へと出る。人が沢山いる場所だ、ここでなら奴が殺しを躊躇う可能性も──!!
老人がそんな事を考えた直後。ズバァアアアアン!! という風の刃が、今度は老人の左手を斬り取る。再び悲鳴を上げる老人に、周囲の人間がなんだなんだと集まってくるが、裏路地から出て来た怪物を見た途端、全員が血相を変えて逃げ出した。
人相の悪い老人「ひ、ひぃいいいいいいっ!! お、お前……お前はまだ我々の事が憎いのか! もう何年も前の──」
ナイト・ドーパント「黙れ……俺は……タハラはウマ娘に害をなした者を絶対に許さない。地獄の底でも忘れるな」
ザシュウッ! という音と共に、今度は老人の同体が縦に真っ二つになる。誰も彼もが消えたその場から、ナイト・ドーパントは静かに粛正を再開した。
- 45 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 20:58:30.32 ID:ISilpIWk0
-
翔太郎「んだと!? ナイト・ドーパントが自分の事を──!!」
フィリップ『タハラだ、と言ってURAの元重鎮を殺したらしい。ウマ娘を愛しすぎたトレーナーの狂気の復讐劇だって、警察じゃあタハラ元トレーナーを秘密裏に全国指名手配する予定だそうだ』
クソッ、どこの誰だか知らねーけど冗談じゃねぇぞ!! 自分の犯行を、罪を償い終えた人に勝手に押しつけやがって……!!
マヤノトップガン「ねぇ、探偵ちゃん。何かあったの? 何かあったんだよね!? トレーナーちゃんに関係することが!!」
翔太郎「いや、それは……!」
マヤノトップガン「ねぇ、教えてよ!! 私は依頼人だよ!? 探偵なら何か少しでも手がかりがあったら報告する義務があるでしょ!!?」
>>46 どうする?
@マヤノとタハラ元トレーナーを信じて起きている事を伝える。
A何も伝えない。事務所で報告結果を待つよう説得する。
Bその他面白そうな安価。
- 46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 21:02:34.99 ID:v4aSqnXUo
- 1
- 47 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 21:14:58.78 ID:ISilpIWk0
- >>96 99スーパークリティカルの@
その目付きを見て、俺はある人物を思い出した。……他ならぬ、俺自身だ。まだおやっさんの弟子として認めて貰いたくて無我夢中に頑張っていた子供の時の俺……。その眼にそっくりだった。
……あーっくっそ! あの世に行った時におやっさんに『依頼人が暴走しかねねぇことを伝えやがって』って怒られるんだろうなぁ!!
翔太郎「……分かった。マヤノちゃん、落ち着いて聞いてくれ。今風都ではあるドーパントっつー怪物が……」
〜〜〜〜〜〜
翔太郎「──っつーのが事の経緯だ」
マヤノトップガン「…………」
マヤノちゃんは俺からの報告を聞くと、何かを考え込むように俯いて、ブツブツと呟き始めた。……なんなんだこの子は、今度はまるで相棒みてぇに冷静に……!!
マヤノトップガン「──マヤ、分かっちゃった」
俺と相棒以上に早く、事件の詳細を『理解しちまった』んだから……!!
- 48 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 21:46:30.77 ID:ISilpIWk0
-
〜〜〜風都ウマ娘レース場〜〜〜
杖を突いた老人「…………」
その老人は、自分が狙われていることを知ってなお、SPも付けずにウマ娘がレースをするターフの上に立っていた。数分もしない内に、ドスン!! という何かが落下してきた大きな音が響く。……ああ、分かっているとも。次は必ず、自分の元へ来ると理解していた。
ナイト・ドーパント「タハラは許さない……! ウマ娘に害する者を、ウマ娘を害してきた者を……!! 一人残らず粛正──」
杖を突いた老人「……あのお人好しは、今はもうそんな事はせんよ。精々が事の事実を広めて我々の地位を地に貶めるぐらいじゃろう。それとて、やらんと思うがな」
ナイト・ドーパント「……俺はタハラだ……! タハラなんだ……!!」
???「「それは違うよ」」
その場に現われた人物を見て、ナイト・ドーパントは驚愕した。そこにいたのは──
マヤノトップガン「トレーナーちゃんは、人殺しなんて絶対にしない」
タハラ元トレーナー「俺はもう、復讐なんて事はしない。……他ならぬウマ娘達の為にもだ」
ナイト・ドーパント「……!!?」
バカな、マヤノトップガンは兎も角、タハラ元トレーナー本人がこの場所に来られる訳が……!!
翔太郎「超法的特別措置って奴さ。URAの定めた『タハラ元トレーナーはURAの職員及び関係者。そして中央トレセン学園に在籍している全てのウマ娘との接触を禁ずる』って奴は、今この時間、この場所では意味を成さねぇ」
フィリップ「……まさか、事件の詳細を聞くだけで僕達よりも先に真実に到達するとは思わなかったよ。君は本物の天才だね、マヤノちゃん」
ナイト・ドーパント「…………」
マヤノトップガン「マヤもトレーナーちゃんも、貴方の気持ちがよーく分かるよ。分かるからこそ、もうこんな事は止めて? ──警察官Bさん」
ナイト・ドーパント「…………!!!???」
翔太郎「タハラ元トレーナーを犯人……復讐者に仕立て上げるには、タハラさん本人に普通に街中を歩かれて貰っちゃあ困る。普通に自宅にいられちゃあ困る」
フィリップ「だから貴方は自分の内にタハラさんを誘拐、監禁していたんだろう? そして、警察の前科人表からタハラさんの現住所と行方が綺麗さっぱり消えていたのも『警察官の中に犯人がいた』なら納得がいく。……風都署の警察官全員に協力して貰って、他の人達のアリバイは全て取ってある。……消去法的に、犯人はあなたしかいなくなるんだ」
ナイト・ドーパント「…………何が悪い」
ナイト・ドーパントは……いや、警察官Bは地獄の底から響くような声で叫んだ。
ナイト・ドーパント「俺は十数年前に娘を……! 努力して努力してGTの栄光勝ちを取ったウマ娘をその腐れ老人達に殺された!! 『久々にウマ娘の肉が食いたい。それも極上の物がいい』って最低の理由でな!! ……だから、タハラさんには期待してた。出所してもその怨念は消えていないはずだと。ウマ娘を愛する心は無くしてない筈だって!! だが──」
〜〜〜〜〜〜
タハラ「……悪いが断わる。俺はもう、報道陣にも記者達にも恨みは無い」
警察官B「!!? 何故だ!? 貴方なら分る筈だろう!! 大切なウマ娘を殺された、それがどれだけ悲しくて──」
タハラ「……辛く、悲しいからこそ、他の幸せなウマ娘に迷惑を掛けるわけにはいかない。現に、俺がガイアメモリに手を出してて暴れ回らなければ、ウマ娘人権運動はもっと早く上手くいっていたと思うしね」
警察官B「貴方はウマ娘が大事じゃ無いのか!!?」
タハラ「『大事だからこそ、愛する者に関わる事だからこそ、拳を振り上げてはいけない時がある』……俺を諭した真の男が、そう言っていたよ」
〜〜〜〜〜〜
- 49 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 21:53:18.88 ID:ISilpIWk0
-
ナイト・ドーパント「だから俺は自分に誓ったんだ……! タハラさんが頼りにならないなら、俺が第二のタハラになると!! ウマ娘を害する者達に天誅を与える、正義の使者となるってなぁ!!」
正義……? 人を殺して、他人に罪をなすりつけて、小さなレディを泣かせて、罪を犯した人間に償う機会も与えねぇ警察官が正義だと……!?
翔太郎「>>50〜∞」
翔太郎の台詞。なお、この安価は30分後まで待ち、良い台詞だと思った物を全て融合させます。翔太郎になった気持ちで思いっきり叫んでやってください。
- 50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 21:58:25.85 ID:pGAYi+WDo
- 今ウマ娘達を害して貶めてるのは他の誰でもねえ…てめえだ!
こんな感じか
- 51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:03:55.35 ID:Cq05kAR90
- 人の振り見て我が振り直せって言葉知ってるか?
自分の罪を数えたタハラさんを見て何とも思わなかったのか?
タハラさんが何を思って今に至ったのかよく考えなかったのか?
- 52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:10:03.88 ID:Q7HuvSFy0
- 俺はおやっさんみたいに言葉でアンタを止めることはできねえ…
けどアンタの罪が増えるのをここで止めることはできる
- 53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:17:46.68 ID:5TwjX18fo
- お前はやっぱりタハラさんじゃねえよ
お前がやったことはタハラさんがやったことと全く違う
タハラさんは始めは真っ当なやり方でウマ娘達の助けになろうとしていた…結局ガイアメモリに手を出しちまったけどそれでも最後の一線は越えなかった!
それに比べてお前がやったことはなんだよ?
どっちも罪を犯したって点では紙一重かもしれねえけど…その紙1枚越えるのと越えないのじゃ大違いだ!
- 54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:23:38.68 ID:Ig7+EysXo
- …俺は俺の罪を数えたぜ…
- 55 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 22:33:20.52 ID:ISilpIWk0
-
翔太郎「今ウマ娘達を害して貶めてるのは他の誰でもねえ…テメェだ!」
ナイト・ドーパント「なんだと……!!」
翔太郎「お前は自分の罪を数えたタハラさんを見て何とも思わなかったのか? タハラさんが何を思って今に至ったのかよく考えなかったのか? だったらやっぱりお前はタハラさんじゃねえよ。お前がやったことはタハラさんがやったことと全く違う……タハラさんは始めは真っ当なやり方でウマ娘達の助けになろうとしていた…結局ガイアメモリに手を出しちまったけど、それでも最後の一線は越えなかった!! それに比べてお前がやったことはなんだよ? どっちも罪を犯したって点では紙一重かもしれねえけど……その紙1枚越えるのと越えないのじゃ大違いだぞ!」
ナイト・ドーパント「だ、黙れ黙れ黙れぇ!! 娘を奪われた事の無い奴に、文字通りの意味で食い物にされた事も無い奴に、俺の気持ちが理解できて堪るかぁああああああああああああああああああああ!!」
>>56 ナイト・ドーパントの狙い。
01〜70 タハラ
71〜90 翔太郎
91〜00 タハラ……を狙おうとしたら間に割り込んで来たマヤノ。
- 56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:34:21.48 ID:pMA1OnCIo
- あ
- 57 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 22:38:33.45 ID:ISilpIWk0
-
ナイト・ドーパント「そうだ……元はと言えばタハラが暴れた所為でウマ娘の印象が一気に地に堕ちた時期があったな……。じゃあコイツも……粛正するに相応しい罪人だ!!」
杖を突いた老人「!? いかん!!」
ナイト・ドーパントは大きく跳躍すると、観客席にいるタハラさんを目掛けて剣を振り下ろし──>>58
01〜90 翔太郎達の変身&救助が間に合う。
91〜00 代わりにマヤノトップガンが攻撃を受ける。ナイト・ドーパントが大きく動揺する。
- 58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:39:38.25 ID:v4aSqnXUo
- あ
- 59 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 22:49:56.47 ID:ISilpIWk0
-
──そして『俺達』の剣で、その斬撃は受け止められた。
ナイト・ドーパント「!? ま、まさか貴様が──」
仮面ライダーW・SJX『「…………仮面ライダーW。さぁ、お前の罪を数えろ!!」』
タハラ「なんと…………!!」
マヤノトップガン「え、えええええええええええええええええっっっ!? マヤ、聞いてない!!」
仮面ライダーW・SJX「亜樹子! マヤノちゃんとタハラさんをここから逃がせ!! あの爺さんは俺達で何とかする!!」
亜樹子「了解! さぁ、二人ともこっちへ!!」
亜樹子が二人をレース場の外へ逃がしたのを確認すると、俺達はプリズムビッカーを使って勢いよくナイト・ドーパントの剣戟を弾き飛ばす。
仮面ライダーW・SJX「俺はおやっさんみたいに言葉でアンタを止めることはできねえ……けど、アンタの罪が増えるのをここで止めることはできる!」『その通りだ、翔太郎。ここで負の連鎖を断ち切ろう!!』
ナイト・ドーパント「う、うぉおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!」
>>60 戦況確認、高コンマ程Wが有利。低コンマ程ナイト・ドーパントが有利。(最低保障60)
- 60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 22:52:16.68 ID:v4aSqnXUo
- あ
- 61 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 23:02:02.47 ID:ISilpIWk0
- 68 7割方Wが有利だが、あと一歩押し切れない。
仮面ライダーW・SJX「オラッ!」『ハアッ!』
ナイト・ドーパント「ぐ、ぐぅうううううううっ!!」
ギィンギィンギィンギィン!とプリズムビッカーとナイト・ドーパントの剣がぶつかり合う音が連続する。エクストリームの効果で星の本棚に直結しているフィリップは、相手の能力の全てを閲覧できている筈だが、あと3歩が押し切れねぇ!!
仮面ライダーW・SJX『翔太郎、逆に考えるんだ。ナイト・ドーパントの根源たる能力……力の源を『使えなくしてしまえば良い』と考えるんだ」
ナイト・ドーパントの根源たる力の源を破壊する……? ああ、そっか! あれがあったな!!
>>62 ある必殺技でナイト・ドーパントの能力を破壊しろ!!(ヒント・プリズムのメモリを使います)
- 62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 23:07:51.93 ID:vHfknJRto
- プリズムブレイク
- 63 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 23:26:44.76 ID:ISilpIWk0
- >>62 正解
プリズム!
仮面ライダーW・SJX『「プリズムブレイク!!」』
ナイト・ドーパント「ぐっ……それがどうした!!」
俺達はナイト・ドーパントの一瞬の隙を突くと、その身体に思いっきりプリズムビッカーを叩き付けてやった。……どうやら警官Bは肝心のチェスが苦手な部類の人間だったらしい。前にも言った気がするが、ヘボ将棋を指す奴は何処で自分が負けてたかが分からねぇ。文字通りの『チェックメイト』って奴はもう差された後だったっつーのにな。
ナイト・ドーパント「な、何だ……!? 急に力が……!!」
仮面ライダーW・SJX『エクストリームは相手のメモリ全てを閲覧できる究極のW。そしてプリズムソードはそのメモリのプログラムを破壊出来る剣だ。変身した瞬間に僕達は全てを知り、そして今のソードの一撃で、風を自由自在に操るお前の能力は断ち切られていた!』
ナイト・ドーパント「ば、バカな……!! 私は……私はウマ娘を、娘の敵をぉおおおおおお……!!」
俺達は大きく跳躍し、ナイト・ドーパントに最後の一撃をお見舞いする。エクストリーム! マキシマムドライブ!!
仮面ライダーW・SJX『「ダブル・エクストリーム!!」』
ナイト・ドーパント「ぐ、ぐぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!」
ナイト・ドーパントの身体が大きく吹き飛び、その身体からメモリが飛び出てきていつものようにぶっ壊れる。……犠牲者は出ちまったが、負の連鎖。ここに断ち切られり……ってな。
>>64>>65>>66 その後の警察とURAと元URAの対応。(高コンマ程、誠実で清く正しい。低コンマ程、黒くて闇の部分が垣間見える。警察とURAに関してのみ、照井と理事長の母がいるので補正+50)
- 64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 23:27:58.45 ID:mbEf1+7oo
- あ
- 65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 23:29:45.32 ID:RrwLnwQWo
- あ
- 66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 23:30:04.81 ID:ovi3Tn5m0
- あ
- 67 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 23:39:57.81 ID:ISilpIWk0
- 警察 95 URA 82 元URA 81
さて、いつも通り報告書……事の顛末って奴を書こうと思う。警察の上層部は今回の事件を揉み消したがっていたらしいが、あの照井がそんな事を許すはずも無く──
照井『警察関係者からガイアメモリ犯罪者が出てしまった事を深くお詫びいたします。大変申し訳ありませんでした』
と、テレビで記者会見を開いて謝罪した。URAはタハラさんへの同情者が増えていたものの、結局一番最初の措置……『URAとその関係者、並びにトレセン学園に在籍する全てのウマ娘との接触禁止』は解かれる事は無かった。そして意外にも誠実な対応を取ったのが元URAだ。過去の自分達の罪を詳らかに明らかにし『法で罰せないのであれば自分達がウマ娘と人間の仲を取り持つ事で罪を清算する』と会見を開いた。……タハラさんが罪を償い終えて新たな人生を始めたように、あの爺さん達も罪を償いながら新しい人生って奴を生きていくだろう。
そして、今回の依頼者のマヤノちゃんの事だが……>>68(高コンマ程シッカリとした大人の対応。低コンマ程子供のように大泣きする)
- 68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 23:41:33.85 ID:hoapb7HTo
- あ
- 69 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/05(金) 23:57:42.74 ID:ISilpIWk0
- 85 もうシッカリとした大人のレディ。
マヤノトップガン「……トレーナーちゃん。本当にもう行っちゃうの?」
タハラ「ああ、俺にはやらなくちゃ行けない事がまだまだ沢山あるからね。罪を償い終えたところで、全てが終わるわけじゃ無い……そうだろう?」
マヤノトップガン「……うん、分かった。けど、あの時の『約束』マヤはまだシッカリ覚えてるからね! DTリーグも引退して、トレセン学園も卒業して、URAと何の関係もなくなったら必ず──!!」
タハラ「ああ、その時は俺が責任を持って君を迎えに行く。……それが君への罪の償いにもなるし、なにより俺はトレーナーの頃から君の事が──」
マヤノトップガン「その先は、その時になったら聞かせてほしいな。……それじゃあまたね! トレーナーちゃん!!」
そう言って、優しい笑顔でタハラを警察の事情聴取へと送り出した。……俺には確信出来る。普通の人間と普通のウマ娘になった、二人の明るい未来が──
タハラ『それでね、その時仮面ライダーが格好良く駆けつけてくれた訳ですよ! いやぁ、やっぱりいるもんですねぇ『正義の味方』って奴は!!』
翔太郎「…………おい、なんだよこれ」
フィリップ「あのタハラという人間は、案外図太くて調子の良い性格をしていたらしい。『URA並びにその関係者とトレセン学園の人間とウマ娘は関与出来ない』って事を逆手にとって、レース予想誌やウマ娘考察テレビなんかで引っ張りだこになっているみたいだ。流石は元天才トレーナー。レース予想が当たりに当たるもんだから、今じゃTHRって愛称で大人気だそうだよ」
ちょ、調子の良いおっさんだぜ……! しかも俺達の事まで脚色して話してやがるし!! だーっクソっ!! マヤノちゃんから大量の金は振り込まれたけど、こんなんで上手く行くのかなぁ!? 『出張依頼』!!
第一話 Tの行方/J(ジャスティス)に気を付けろ。完
- 70 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 00:01:38.69 ID:tfQRhupw0
- ムスカ大佐「これにて、第一話終了だ! ご満足頂けたかな? 今日の更新はここまでだが、早速次のお話しに移ろう!! 依頼者は>>71(キャラクターの出自まで書いてください)で、依頼は>>72だ!! なお、6時間以上経っても>>72の安価が無かった場合、>>71の者が続けて安価を取って良い物とする。それでは諸君明日もよろしく頼むよ? ハッハッハ!!」
- 71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/07/06(土) 00:06:54.22 ID:VotlvvrS0
- ドラえもんから
野比のび太君
- 72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 01:34:50.36 ID:P9pMee9F0
- Johnpoêler/赤い羊の噂
- 73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 03:04:42.07 ID:7F0vRfH9o
- どういう依頼かを書けって意味じゃねえの?
- 74 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 07:08:55.18 ID:tfQRhupw0
- ムスカ大佐「やぁ、おはよう諸君! さっそく話の続きを……と言いたかった所だが>>73その通りだ……まぁ>>72が勘違いしたのも>>1の責任だから気にしなくて良いぞ。改めて再安価>>75だ。安価が埋まるまで、>>1にはR-18版の方の小太郎くんの話を書かせる事にしよう」
- 75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 08:17:02.64 ID:ITZ6NRYio
- 行方不明になった親友を探してほしい
- 76 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 09:26:26.80 ID:tfQRhupw0
- ムスカ「様子を見に来たが、それはジャイアン、スネ夫、しずかちゃんの誰かの事かな? それとも、やはり未来から来た猫型ロボットくんの事だろうか。それによって話の内容が全然変わってくるのだが……一応、後者で話しの導入を書き進めてはいる」
- 77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 10:05:56.45 ID:Z6mRvpzQo
- >>75です
[たぬき]で
- 78 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 10:40:26.57 ID:tfQRhupw0
-
その依頼者は、まさに『中学生になったばかり』という印象を受けた。何というか、新入生によくある「制服に着られてる」って感じだ。それでもその思い詰めたような表情からも、彼に『何か途轍もない事が起ったのだ』と言う事が分かる。
俺はその依頼者──「野比のび太」くんを事務所の奥へと案内し、彼から詳しい事情を聞く。彼は最後の最後まで話す事を躊躇っていたが、やがて勇気を出すように言葉を絞り出すように、依頼を俺達に告げてくれた。
のび太「親友を……行方不明になった僕の親友を探して欲しいんです!!」
それを聞いて、(探偵失格かもしれないが)俺はちょっとだけ拍子抜けした。なんだ、よくある人捜しの依頼じゃないか。出張依頼になりそうだっていうのがあれだが……まぁ何とかなるだろうと、その時の俺は軽く考えていた。「未来からやって来た、僕の親友を」という言葉を聞くまでは。
第二話 Dの運命(さだめ)/さようならを君に
翔太郎「未来から、やって来た……!?」
のび太「はい!」
最初は冗談か何かかと思ったが、彼の目は真剣その物だった。第一印象ではあるが、とてもじゃねぇけど嘘を言っているようには見えねぇ。けど未来……未来かぁ……いきなり話しがSF染みて来たな。
フィリップ「一応聞いておくけど、イタズラや何かの冗談……そうでなかったとしても「君がその親友に騙されている」という線は無いのかい?」
のび太「絶対にありません!! 探偵さんならちょっと調べれば分かってくれるでしょ!? お金ならパパとママが『出来うる限り出す』って言ってくれてます! どうかお願いします!!」
のび太くんは必死になって頭を下げる。……うーん、依頼を受ける事は確定なんだが……さて、どうしようか。>>79
@取りあえずのび太くんの住んでいる街へ向かってみる。
A取りあえずのび太くんの話をもっと詳しく聞いてみる。
B取りあえずフィリップに星の本棚で検索してもらう。(このパターンのみ、この話はほぼフィリップの回になります)
Cその他面白そうな安価。
- 79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 10:42:25.77 ID:5up8jxJdo
- 1
- 80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 10:46:01.22 ID:Nggbt2Iq0
- 翔ちゃん猫探しなら誰よりも得意だから楽勝だな
- 81 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 11:00:49.68 ID:tfQRhupw0
- 77 ラッキーゾロ目。
幸いというか何というか、のび太くんの住んでいる街は風都のすぐ隣街だった。俺も何度か来た事がある……住宅街が多めの、ごく普通の街って感じだ。俺が付いてきてくれる事を知った途端、のび太くんはスマートフォンで他の友達に連絡を取り『いつもの空き地』とやらにその『未来から来た親友を知る仲間』を集めてくれていた。
〜〜〜いつもの空き地〜〜〜
翔太郎「俺は、左翔太郎。それで、君達が──」
ジャイアン「はい! 俺はジャイア……剛田たけしって言います」
スネ夫「骨川スネ夫です」
しずか「源しずかです……。あの、ドラちゃん……ドラえもんを探してくれるって、本当なんですか!?」
ジャイアン「……ドラえもんの道具の効果を疑うわけじゃねぇけどよ、本当にただの探偵が俺達の事情を全部理解して協力してくれるのかよ」
のび太「それでも、ドラえもんが残した唯一の道具が「ここの探偵事務所に行け」って示したんだ。僕はそれを信じるよ」
翔太郎「……どうやら、本当にただならぬ事情があるみてぇだな。その「ドラえもん」っつー奴の事をもっと詳しく話してくれねぇか?」
のび太「はい! 実はドラえもんは──」
〜〜〜〜〜数時間後〜〜〜〜〜
のび太「それで、天空(そら)の彼方にユートピアを見つけた時は──」
翔太郎「ちょ、ちょっと待って、マジで待ってくれ……!!」
あ、頭が混乱して何が何だか分からねぇ……!! 未来から来た猫型ロボット!? 未来の道具を閉まっておける四次元ポケット!!? 数えきれねぇほどの大冒険の数々!!!??? それでいて、この五人はそれを全部真実だと言いやがる……これ、俺がこのイタズラ中学生4人に騙されてるって可能性の方がよっぽど高ぇんじゃねぇのか!? 第一、なんでそんな不思議なロボットが街にいて今の今まで誰にも騒がれてねぇんだ!!?
@本格的に怪しくなってきたのでフィリップに星の本棚で検索して貰う。
Aのび太くんの家に行ってみる。
B街の人達に「ドラえもん」という猫型ロボットを知っているかどうか聞いて回る。
Cその他面白そうな安価。
- 82 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 11:01:45.84 ID:tfQRhupw0
- ムスカ「この相変わらず無能な>>1を飛行船から放り出せ! 再安価>>83だ!!」
- 83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 11:05:03.02 ID:iOdtLOYfo
- 3
- 84 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 11:11:25.08 ID:tfQRhupw0
-
その数時間後、俺は街の人達に「ドラえもん」という不思議なロボットについて知っているかどうか聞いて回った。成果としては>>85ってとこだったがな。
ゾロ目以外で、誰もドラえもんの事を覚えていない。77、99、00のゾロ目の場合……?
- 85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 11:13:23.33 ID:r6EWFGGHo
- あ
- 86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 11:14:01.18 ID:r6EWFGGHo
- 3が3つ
こういう時トリプルのゾロ目はどうなるかな
- 87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 11:17:14.29 ID:X0bErxEs0
- 333
ミーミーミー
ミイちゃんが3匹…
- 88 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 11:35:49.90 ID:tfQRhupw0
- 3のトリプルゾロ目……流石は漫画、アニメ界の超重鎮……
翔太郎「えっ!? 知ってる!!?」
どら焼き屋のおばちゃん「ええ、よくウチのどら焼きを「美味しい美味しい」って食べに来てくれるんだよ! その顔が愛嬌タップリでついサービスしちゃうの!! ……そういえば最近は見ないねぇ。私も心配だよ……探偵さん、ドラちゃんを探してるんだろう? なんとか探しだしておくれよ。私も、商店街のみんなも心配しててさぁ……」
どら焼き屋のおばちゃんだけじゃなかった。街の殆どの住人……老若男女に至るまでの全員が『ドラえもん』という不思議なロボットの事を知ってやがったんだ……どうなってる? 未来から来た猫型ロボット(見せて貰った写真を見る限り猫と言うより狸に見えたけど)なんて、それこそ国中……いや、世界中で大騒ぎになっていてもおかしく無い大事件だ。
……そう言えば、そもそも『ドラえもん』はのび太くん及びその子孫の悲惨な未来を変えるために未来からやって来たって言ってたよな……? うーん、話しの信憑性が高まったのは良い事だけど、ますます謎が深まっちまったような感じだ。……俺はこれからどうするべきなんだ? >>89
@いい加減のび太の家に行ってみる。
A行動範囲を風都に戻して『ドラえもん』の事を聞いてみる。
Bもう嫌だ助けてくれフィリップ。
Cその他面白そうな安価。
- 89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 11:37:15.99 ID:3khA9J5L0
- 1
- 90 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 11:54:46.01 ID:tfQRhupw0
- これ、藤子不二雄・F大先生(神)がコンマ神にお願いして目を操っているのでは???
〜〜〜のび太の家〜〜〜
野比のび助(以下のび太のパパ)「これはこれは、貴方がドラえもんを探してくれている探偵さんですね。この家の主人の野比のび助です」
野比たま子(以下のび太のママ)「妻の野比たま子です。私達にとって息子同然の子がご迷惑をお掛けします……」
翔太郎「ああいえ、仕事ですので……それに、大切な家族が突然消えたとなれば必死になるのも分かります。俺の出来る限りの事ですが、全力で協力させて貰います」
俺は丁寧にお辞儀をすると、野比家の家の中へと入れて貰った。……随分古い木造建築の二階建ての家だ。築何年経っているんだろうか……。
〜〜〜のび太の部屋〜〜〜
のび太「ここが、僕とドラえもんが一緒に暮らしてた部屋です。前に話した通り、ドラえもんは物置で寝てました」
翔太郎「向こうにも部屋があったけど、あそこは?」
のび太「あそこは、亡くなった僕のお婆ちゃんの部屋です。……3年前の僕は我が儘で、どうしようもなく子供……下手な幼稚園児よりもずっと子供で、勉強も運動も何も出来ないダメな人間で……。それで、大切なお婆ちゃんの部屋を使われるのが嫌で物置で寝て貰ってたんです」
物置には、確かに布団が二枚敷いてあった。ここで眠ってたてのは嘘じゃなさそうだ。……そして、この机が時空の狭間に繋がってたっていう──>>91
00ゾロ目か3桁ゾロ目以上で事件進展。
- 91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 12:01:44.85 ID:v5ZAJ6rko
- あ
- 92 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 12:12:03.83 ID:tfQRhupw0
-
翔太郎「ここが時空の狭間に繋がってて『タイムマシン』って奴が置かれてた机の中……か」
机の一番大きな引き出しの中には、何も入っていなかった。ただガランとした空洞が、なんとも言えないもの悲しさを漂わせている。
のび太「……ドラえもんは、何かあるといつも僕を助けてくれたんです。『それぐらい自分で解決しなさい!』とか『そんな物あるわけ無いだろ!』とか良いながら、いつもいつも僕の我が儘に付き合ってくれて……。世界の危機になるような大事件も、宇宙の危機になるような大災害も、いつもいつも僕とドラえもんとみんなで解決してきたんです。……なのに、僕達に何も言わずに急にいなくなるなんて……!!」
のび太くんは、今にも泣きそうな顔をしながら手と歯を食いしばっている。無力な自分が、相当悔しいに違いない。……さて、そろそろかな。なぁ相棒、いつも通り検索を──
01〜30 ドラえもんの記述を読むのに夢中(要はアニドラ、漫画ドラ、映画ドラを全部見ているような感じ)で応答が無い。
31〜60 一応応答はあったが、↑1後で、何を言っているのか支離滅裂で分からない。
61〜90 応答有り。だけどどうしても読めない部分があって今どこにいるのかは分からない。
91〜00 ?????
- 93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 12:32:04.68 ID:v5ZAJ6rko
- あ
- 94 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 12:59:22.22 ID:tfQRhupw0
-
フィリップ『ああもうなんだい翔太郎! 今やっとドラえもんとのび太くんの最新の大冒険まで読み進めた所なんだ!! それも超急ぎ足でね!! この事件が解決したら、この本は最低三ヶ月は読むつもりだよ! どの話しもどの道具も興味深いしゾクゾクするし、なにより楽しくて痛快だ!! こんな物語が風都のすぐ隣町で起きていたなんて信じられないよ!!』
あー、完全にトリップしちまってるなぁ……その『ドラえもんと仲間達の大冒険』ってがよっぽど面白いんだろう。でも、今は何よりもドラえもんの行方だ。星の本棚に記録されてるんなら当然最後の行き先も──『読めない』は?
フィリップ『だから読めないんだ。僕も当然、一番最後のページを開いてみたけど『のび太くんをいつも通り学校に送り出した』事を最後に一切の記述が亡くなってる』
翔太郎「……最悪も最悪の可能性だが、裏風都に迷い込んじまってるって可能性は?」
フィリップ『完全に0とは言わないが、まず無い。裏風都はそこまで街を拡大できていないだろうし、なによりこの先のページが文字通り『無い』んだ』
翔太郎「文字通り無いってお前それ、まさか──!!」
フィリップ『ここまで彼らの物語を超特急で読み進めた僕の結論を言うよ、翔太郎。22世紀の未来から来たドラえもんという猫型ロボットは──』
〜〜〜いつもの空き地〜〜〜
翔太郎「はぁ……」
もう事件は解決したも同然だ。フィリップが『星の本棚』で確認したんだから間違い無い。……でもそれって……それって……! そんな悲しい結末ってあるかよ!! そんな残酷な事ってあるかよ!! 確かにいつか必ず訪れる結末なのかもしれねぇけど、それでもやりようってのがあっただろうド畜生!!
俺は──俺は──!! >>95 高コンマ程、のび太達にハードボイルドに事件の詳細を伝える。(最低保障50(ハーフボイルドなので))
- 95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 13:00:52.65 ID:t3PHF2pv0
- あ
- 96 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 13:35:13.42 ID:tfQRhupw0
- >>95 65 いつもより少しだけハードボイルド。
俺はのび太くんとその友人達。それからドラえもんと仲が良かったという街中の人達を『いつもの空き地』とやらに呼び出した。……出来うる限り、おやっさんが『覚悟』を決めた時の表情を真似しながら、土管の一番上に座って。
しずか「あの、調査結果を伝えるって聞きましたけど……」
ジャイアン「結局ドラえもんはどこにいんだよ! 何でも良いから早く教えてくれよ!! 心配掛けさせやがってって一発ぶん殴ってやらねぇと気がすまねぇんだからよ!!」
スネ夫「ちょ、ちょっとジャイアン落ち着いてよ!!」
のび太「……教えて下さい、翔太郎さん。ドラえもんが、今どこにいるのか……」
翔太郎「……その前に、話しておきたい事がある。なんで今までみんながドラえもんの正体を知りながら、それが国中や世界中で騒ぎにならなかったかだ。……それも、ドラえもんの仕業だ」
のび太の父「どういう事ですか?」
翔太郎「ドラえもんの目的は『のび太くんが立派な人間になって、独り立ちできるまで面倒を見る事』を目的として未来から送られてきた、子供のお世話係り用の猫型ロボットだ。当然、未来から来たロボットなんて情報が街に広がれば、一瞬で大騒ぎになる。……だから最初にこの世界に来た時に『違和感消失装置』を使って『この街の住人からドラえもんっていう不思議なロボットがいる』って違和感を消失させた」
のび太の母「……確かに、よくよく考えてみれば……」
のび太の元先生「変ですな。私達も『ドラえもん』という存在をごく自然と受け入れてしまっていた」
翔太郎「それだけじゃない。……これは、のび太くんにとっては凄く残酷な事かもしれねぇが、時が経つのも秘密道具を使って止めていたんだ」
のび太「……えっ?」
翔太郎「気づかねぇか? のび太が初めてドラえもんと出会ってからしてきた、数え切れないぐらいの思い出や大冒険……それをたった三年で過ごせると思うか? ……『SAZAESAN時空装置』って言うらしいが、ドラえもんはそいつを使ってこの街の時間を何十回も何百回もループさせてたんだよ。それこそ、のび太が立派な大人になってくれると確信出来るようになるまで、繰り返すつもりだったんだろうな」
カミナリさん「……なるほど、しかし肝心のドラえもんの行方は? 役目を終えたから未来へ帰ったと言う事ですかな?」
……それだったら、相棒の出した結論の100万倍マシだっただろうにな。
翔太郎「ドラえもんは……星よりも遠い場所に行っちまった…………直球に言わせて貰うと『死んだ』」
のび太「────────────────────────────────────────え?」
- 97 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 13:54:18.15 ID:tfQRhupw0
-
その場がシーンと静まり返る。暫くの間を置いて、一番最初に声を張り上げたのは、のび太くんだった。
のび太「嘘だ……嘘だ嘘だ嘘だ! ドラえもんが死んだりするもんか!! ドラえもんはロボットだ! 壊れたって直せば何度でも蘇れるし、実際に壊れた状態から蘇った事だってあった!! だから──」
翔太郎「ロボット大三原則。その@人間に危害を加えない事」
しずか「……えっと、一体何を……」
翔太郎「ロボット大原則そのA人の役にたち、人と共存して生きる事」
ジャイアン「こんにゃろう! さっきから何を難しい話しを──!!」
翔太郎「ロボット大原則、そのB決められた寿命に従い、その命を終える事」
出来杉「…………そういう事でしたか。未来ではロボットにも『寿命』が決まっているんですね。人間の気持ちを少しでも理解する為に。人間と共存して、生きていく為に」
翔太郎「そうらしい。……そしてその命を終えたドラえもんは、未来パトロールっていうのび太が話してくれた機関に回収、未来の墓地に埋葬された──これが、俺達の導き出した真実だ」
のび太の元先生「…………」
スネ夫「…………そ、それじゃあ……ドラえもんがいなくなった原因は……! 死んだ原因は…………!!」
翔太郎「……………………」
のび太「…………僕のせいだ」
のび太くんの絶望したような呟きが、口から漏れる。
のび太「僕がその違和感に気づいていれば!! 僕がドラえもんの事をもっと気遣っていれば!! 僕がもっと早く立派な人間になっていたら!! ドラえもんは死ななかった!! ドラえもんは生きて未来に帰れた!! 僕が……僕がドラえもんを殺した犯人だったんだ……」
全てに絶望したようなのび太くんに、俺は声を掛ける。
翔太郎「……のび太くん、君は確かに罪を背負ってるけど、君がドラえもんを殺した犯人だっていうなら、それだけは違うぞ」
のび太「……え?」
翔太郎「>>98〜∞」
翔太郎の台詞。なお、この安価は2時間後まで待ち、良い台詞だと思った物を全て融合させます。翔太郎になった気持ちで思いっきり叫んでやってください。
- 98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 14:05:27.73 ID:chBAYNpgo
- 君が君のペースで十分立派になったところを見届けることが出来たから[たぬき]は思い残すことなく安らかに眠れたんだ
だから[たぬき]は君に道具を残したんだ
- 99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 14:08:21.18 ID:ELwf1p/J0
- 仮に君がもっと早く立派になっていても[たぬき]はきっと死ぬまで一緒にいてくれたさ
ウソ800って奴で約束したんだろ?
- 100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/07/06(土) 14:26:40.74 ID:226Gt23Do
- 君が殺したんじゃない…ドラえもん自身が生きることを選んだんだ!
この時代で、この町で、大好きな君やみんなと最後までずっと一緒にいようって!
- 101 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 14:51:00.18 ID:tfQRhupw0
- ムスカ大佐「すまん、ちょっと4時から6時まで>>1に緊急の予定が入ってしまったため、ここまでの台詞で物語を続ける。4時になったらどんな状況だろうと>>1は緊急脱出するから覚えておいて欲しい」
- 102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 14:51:01.15 ID:4k21Dw9P0
- 自分の罪を、悪いところを数えることができる
なんてことの無いように思えるかも知れねえけど普通に大人になっていっても中々できることじゃねえしそれはとても立派ですげえことなんだ
- 103 :ノベルドーパント [saga]:2024/07/06(土) 15:27:32.05 ID:tfQRhupw0
-
翔太郎「仮に君がもっと早く立派になっていてもドラえもんはきっと、死ぬまで一緒にいた筈だ。ウソ800って奴で約束したんだろ?」
のび太「あ……」
翔太郎「君が殺したんじゃない…ドラえもん自身が生きることを選んだんだ! この時代で、この町で、大好きな君やみんなと最後までずっと一緒にいようって!! じゃなきゃあロボットでも気が狂うような長い時間をこんな場所で過ごすもんかよ!! 君を自動学習装置に閉じ込めて、人生において大切な事を無理矢理学ばせるって事だって出来たんだぞ!?」
のび太「……でも、僕は……」
しずか「のび太さん……」
翔太郎「自分の罪を、悪いところを数えることができる。なんてことの無いように思えるかも知れねえけど、普通に大人になっていっても中々できることじゃねえしそれはとても立派ですげえことなんだ。君が君のペースで十分立派になったところを見届けることが出来たから、ドラえもんは思い残すことなく安らかに眠れたんだよ……だからドラえもんは君に道具を残したんだ。自分の死を、君が受け入れて、それでも起ち上がってくれる事を信じてな」
のび太「…………でも、僕はもっとドラえもんと一緒にいたかったです」
翔太郎「…………ああ、そうだな。その気持ちは、俺も痛い程理解できる。だからこそ、胸を張れ! 前を向け!! 『君はこれから何度もつまずくと思う。でも、その度に立ち直る強さも持っている』んだろ」
のび太「…………!!」
俺の言葉じゃねぇ。かつてドラえもんが、のび太くんに掛けてやった言葉だ。フィリップ曰く、自分でも訳が分からないけど思わず泣いてしまうような名台詞が、この子達の間では何度も交わされていたという。……それだけこの子が……ドラえもんって奴がのび太を好きだった証拠だ。強く、逞ましく、立派で、何度失敗しても起き上がる強さをもって、人生って奴を謳歌して欲しい。……だからこそ、自分に残された全ての時間をのび太や友人達の為に使ったんだろう。
ジャイアン「たっくよぉ……じ、自分一人だけで無茶苦茶なこと勝手に決めて、勝手にやり遂げて、勝手に死にやがってよぉ!! あの世に行ったら思いっきりぶん殴ってやるぜ!!」
スネ夫「僕は自慢話を沢山聞かせてやるよ。……ど、どれだけ裕福で人に羨ましがられる人生を送ったのか聞かせてやるんだ!!」
しずか「……ねぇ、ドラちゃん……見てる? 私達、全員立派に大人になって、結婚して、それぞれの人生を歩んで、いつかあなたの所に行くからね……」
ボロボロと涙をこぼす街の人達に思わず呆れて、俺は空を仰いだ。……たっく、晴れだってのに雨が降って来たがったぜ……。
のび太「ドラえもん……少しずつだけど、僕はきっと君の望んだ、素敵な人生を手に入れられる人生を送ってみせる。だから…………心配するなよ、ドラえもん」
〜〜〜一ヶ月後〜〜〜
翔太郎「おいフィリップ! 次は俺の番だったはずだろ!! 早く本を貸せよ!!」
フィリップ「もうちょっと! もうちょっとだけで良いから読ませてくれ!! 今もの凄く良い所なんだ!!」
亜樹子「ちょっとちょっとー!! 次の次は私の番なんだから早くしてよねー!!」
ときめ「私も……読んでみたい」
俺達の事務所の秘密のガレージは、てんやわんやの大騒ぎだった。あのフィリップが『この本レベルに素晴らしい物語なんて、人類史でも数える程しか存在しないだろう』と言うもんだから試しに借りて見たらこれがマジで面白いのなんの!! 笑えるわ泣けるわ楽しいわ感動するわ為になるわで今や俺達の探偵事務所は『ドラえもん』の本の取り合いになっている。
ああ、事の顛末だけど『報酬』とやらは受け取らなかった。結局ドラえもんは見つけられなかったし、なにかメッセージを発見できた訳でも無かったからな。代わりにのび太くん……のび太に『自分らしく、いい人生を送る事』を約束させて、事件は──あっこら亜樹子! テメェ順番無視してんじゃねぇぞ!! 次は俺の番だっつーの!!
第二話 Dの運命/君にさようならを〜 完
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