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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:55:51.44 ID:ko89WxKWO
オオキイタニシ
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:01:02.20 ID:lnbljYMDO
パラパラ米 トコナツマメ
805 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 23:44:16.53 ID:QpkMGIrO0
 オオキイタニシ「」モゾモゾ

エバンス「オオキイタニシだ! 川で獲れたぜ!」

リュアン「ひぇっ……お、オオキイタニシって、農業国でウルティ米農家に大きな被害を与えてるっていうオオキイタニシですか!?」

エバンス「おう。オオキイタニシって言えばそいつだろ?」

ミスティ「これが水田にいると、大量発生してウルティ米が実る前に葉っぱを食べ尽くしちゃって大変……という話を聞いたことがあるわ……」

イリス「農業国じゃ悪魔の貝だとか、呪いの貝だとか散々に言われてるらしいね……」

妖精「ただの生存競争に悪魔だの呪いだの、馬鹿じゃないの?」

イリス「ま、まあまあ落ち着いて妖精さん。ほら、クロシュちゃんでも見て落ち着こうよ」

 オオキイタニシ「」モゾモゾ

タニシクロシュ「」モゾモゾ

妖精「いつの間にタニシに擬態したの……」

リュアン「クロシュちゃんだと思うとけっこうかわいく見えます。不思議です……」

 *

 触手とタニシとマメのパラパラ炒飯「」ポン!

イリス「はい! 今日採れた食材と、トコナツ島で仕入れたパラパラ米と豆を使った炒めご飯です! 隠し味にトコナツの香辛料をちょっとだけ混ぜてあります!」

ローガン「おお! つまりチャーハンか!」

イリス「えっ? あ、確かにこれチャーハンだ!」

リュアン「えっと……チャーハン……?」

ミスティ「チャーハンって何かしら……」

イリス「チャーハンっていうのは、北のトウゲン帝国発祥……だったかな? 香辛料といっしょにご飯を炒めて作る料理なんだけど……私も今言われて初めて思い出した!」

エバンス「トウゲン帝国じゃないのに、図らずもそこの料理を作っちまうなんて不思議なこともあるもんなんだなあ」

スライムクロシュ「……」モニョモニョ

イリス「あ、クロシュちゃんごめんね! 早くいただきますしよっか!」

スライムクロシュ「!」モニョ!

 *

ローガン「これは……! パラパラに炒められた米が、美味い!」モグモグ

エバンス「香辛料をまぶして炒めるだけでこんなに美味くなるのか……!」モグモグ

リュアン「お手伝いさせていただきながら半信半疑だったのですが……触手肉とタニシって、ちゃんと美味しかったんですね……。どちらもコリコリとした独特な弾力があって、パラパラの炒めご飯にとっても合ってる気がします……」モグモグ

ミスティ「この豆も美味しいわ……。野菜でありながら濃厚な旨味を含有していて、この料理にとても相応しい食材となっている……」

妖精「本当に料理上手だよねえ、イリスは」モグモグ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

イリス「ふふ、褒めてもお代わりくらいしか出ないよ〜」

 ☆触手とタニシとマメのパラパラ炒飯を食べて元気になりました

 ◇
806 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 23:44:56.17 ID:QpkMGIrO0
というわけで本日はここまでとなります。次回はクロシュの訓練編と伝説の剣?編から開始となります

芸術都市への旅路でいきなり出会った謎の少女リュアンちゃん。その正体は、前スレの12に答えがあります
何やらクロシュちゃんたちとはまた別方向でいろいろな課題を抱えていそうな彼女ですが、ひとまず今は同じ釜の飯を呑気に食べていられる程度には平和なようです。お嬢様でありながら旅人でもある彼女は、育ちの良さを備えつつ旅の厳しさを知る珍しい人物であるのかもしれません。今回の道連れで、クロシュ氏は彼女から何を学ぶのでしょうか(必ずしも学ばなければならないというわけではありません。気楽にいきましょう)

それでは本日もありがとうございました。次回は土曜日の更新となります。また、日曜はまだ更新できるかはっきりしていないようです。よろしくお願いいたします
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:48:33.52 ID:f1uscsL+o
乙乙
最初の募集キャラだいぶ登場してるな
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 00:47:30.30 ID:P9RwrKGDo
乙です
貝類にはすぐ擬態できるクロシュちゃんかわよ
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 19:53:59.03 ID:lYsW4wbX0

服装といえばフラナ氏は黒ワンピースに黒マント(光耐性付き)着てそう。
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 15:21:10.54 ID:CC8ixTyVO
勇者像漁ってたらまた来そう
811 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 16:06:09.79 ID:DS9C2klF0
言われてみれば、最初に募集したキャラクターの方々はけっこう出てきたかもしれません
まだ登場していないキャラクターもいますが、まだまだ先は長いので登場する機会はあると思います。よろしくお願いします

クロシュ氏は貝類への擬態が得意なようです。恐らく既に会得している擬態に近いものであれば、それほど難なく擬態することができるのではないかと思われます
クロシュ氏は貝類を見るのも真似るのも食べるのも好きなのかもしれません。時々カタツムリなどに擬態してもぞもぞしている姿が目撃されています

フラナ氏は普段は襟付きのワンピースを着用しているようです
以前は光耐性など不要!と耐性防具を付けずにいたが、最近は外出する際に光耐性付きのローブを着用することが増えた。これは勇者モドキのセイン氏に焼かれたことが影響しているのではないかと推測される……という記事が風雪新聞に載ったことがありました

勇者像と言えばエルダーサキュバスの影あり……かどうかはわかりませんが、彼女が今どこで何を企んでいるのかは今のところわかりません。クロシュ氏らは彼女に嫌われているわけではないので、出くわしてしまってもすぐに危ないということはなさそうですが……
812 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 16:06:35.49 ID:DS9C2klF0
―夜
 野営地

クロシュ「……」ムムム


リュアン「えと、クロシュちゃんは何をしているんですか……?」

妖精「風になりたいんだって」

リュアン「ええっ……? それって、どういう……」

妖精「比喩的な意味じゃなくて、文字通り。スライムには同化っていう力もあって……まあ簡単に言えば、物質の力を取り込んでその物質の性質を得られるの」

リュアン「え、そんな力が……! じゃあクロシュちゃんは、風を取り込んで風になろうとしてるってことですか!?」

妖精「そういうこと。流石にかなり難しいみたいだけどね」

リュアン「そうなんですね……。クロシュちゃん、がんばって……!」


クロシュ「……! んへへ……ありがと、リュアンちゃん……」


↓1コンマ
01-80 だめです[経験2/12]
81-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/07/06(土) 16:10:24.75 ID:q2KL78z7O
814 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:32:58.96 ID:DS9C2klF0
クロシュ「……」ムムム

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


リュアン「わ、またスライムの姿になっちゃいました」

妖精「うーん、ちょっと限界みたい。今日はもう終わりかな」

スライムクロシュ「」デロロ…

リュアン「クロシュちゃん、お疲れさまでした。今日はもうお休みしましょう」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

 ☆風経験が[2/12]になりました

 ◇
815 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:33:27.25 ID:DS9C2klF0
―朝
 野営地

 チュンチュン

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

リュアン「おはようございます、クロシュちゃん。疲れは取れましたか?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

妖精「元気いっぱいだってさ」

リュアン「良かったです! 今日も一日、よろしくお願いします!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

リュアン「それにしてもここ……草木が生い茂っててわかりにくいですけど、人工物の残骸があちこちにありますね……」

ローガン「元は村か何かだったのかもしれぬ。既に遺棄されて久しいようだが」

リュアン「どのような事情で遺棄されてしまったのでしょうか……」

妖精「人に恨みを抱いてる魔族とかに滅ぼされたのかもね。魔族たちは王国騎士団に追いやられてるけれど、ゲリラ的に活動してる奴らもけっこういるみたいだし」

エバンス「ここは主要な都市からも遠いし、一気にやられたら救援も間に合わねえだろうな……」

リュアン「……誰が、悪いんでしょうか……」

妖精「さあね。もし下手人が魔族だとしたら、魔族を迫害した王国の人間……と言いたいところだけど、例え迫害されたとしてもこんな小さな村を滅ぼして良い理由にはならない」

ミスティ「でも、王国のやり方が魔族の憎悪を育てたのも事実よ……。もちろん、村を襲って良いわけではないけれど……」

エバンス「魔族の憎悪がなけりゃこんなことにはなってねえってのはその通りな気がするな」

妖精「まあつまり、全員悪い! 等しく打ち首が妥当だね」

リュアン「ええっ……!?」

ミスティ「そ、それは流石に乱暴すぎないかしら……」

妖精「冗談だよ。まあでも、リュアンは人間以外にも差別意識とかないんだね。私やクロシュとも普通に話せるみたいだし」

リュアン「あ、はい。えと、旅に出る前はなんとなく怖い印象を持っていました。でも旅をしている内に、魔族にも良い人はいるし、人間にも悪い人はいるっていう当たり前のことに気付きまして……」

妖精「おおー偉い! 何年旅をしても気付けないアホ冒険者なんてごまんといるのに、リュアンは大したもんだよ!」

リュアン「それを言うなら、皆さんもそうです。誰も妖精さんとクロシュちゃんを変な風に扱いません」

妖精「……それは確かに。まあ、やたらお人好しが集まる変なパーティだとは思ってるけどさ」

リュアン「ふふ、冒険者って普通荒くれ者ばっかりなのに、女の子がやたら多いし実際変なパーティだとは思います。あ、もちろん良い意味でです……あれ? そういえばクロシュちゃんは?」

妖精「ん? さっきスライムの姿でモニョモニョしてたけど……」

ミスティ「イリスの姿も見ないわね……散策でもしてるのかしら?」

 *
816 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:34:09.92 ID:DS9C2klF0
 勇者の像「」

 地面に刺さった剣「」ゴゴゴゴゴ


スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

イリス「こ、これは……なんか凄そうな剣!」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

 デロデロ…

クロシュ「わたし……抜いてみる……!」ザッ

イリス「ええっ!? で、でも大丈夫かなあ……泥棒になっちゃうんじゃ……」

クロシュ「こういうのは持ってっていいって、妖精さんが言ってた……!」

イリス「よ、妖精さん……!」

クロシュ「……」グッ

 地面に刺さった剣「」ゴゴゴゴゴ


↓1コンマ
01-05 剣の魔王
06-35 パラサイトソードだ!
36-65 ただの錆びた剣
66-95 剣の精霊
96-00 聖剣
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 17:46:35.12 ID:sYRqESbM0
818 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:14:28.20 ID:DS9C2klF0
 抜き放たれた剣「」ズッ

クロシュ「――」

 剣から噴出する闇「」ゴウッ!!!!


イリス「……っ!? こ、この魔力は……!!? クロシュちゃん!!」

妖精「ちょ、ちょっと! 何があったの!? この魔力の波動は――」パタパタ

リュアン「い、一体何があったんです!?」タタタッ

エバンス「どうした!?」タタッ

ローガン「クロシュくん!? これは一体……」タタッ

ミスティ「な、何……この魔力は……!」

イリス「ご、ごめんなさい……私が、止めてれば……」


クロシュ「――」ユラッ

 デロデロ… モニョモニョ…

剣鬼クロシュ「」ズッ
 パラサイトソード「」シャキン


妖精「く、クロ――」

ローガン「来るぞ!! 構えろ!!」バッ


 ――戦闘 憑依剣鬼クロシュ――

↓1コンマ
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:16:26.18 ID:Q+P4YrvDO
はい
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:19:17.26 ID:D4HrzMZcO
優勢が4割とか苦しい戦いだな(有利だったのに負けた星竜戦を思いだしつつ)
821 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:44:09.97 ID:DS9C2klF0
剣鬼クロシュ「」フッ


イリス「えっ、消え――」

 ガギギギギンッ!!!

ローガン「ぬうううっ!!」ザザッ

剣鬼クロシュ「」シュタタンッ

 シュビビビッ
 ギギギギンッ

エバンス「くっ速すぎるッ!!」

剣鬼クロシュ「」シュバッ

ローガン「いかん! イリスくんミスティくん!!」

ミスティ「こ、氷の防壁を――」

イリス「クロシュちゃ――」

剣鬼クロシュ「」シャッ

ミスティ「!! 間に合わ――」

 光「」カッ!!

剣鬼クロシュ「!!」ビクッ シュバッ

イリス「えっ!? い、今の光は――」

リュアン「私の魔法です! 目眩ましくらいにしか使えませんけど……クロシュちゃん……!!」


剣鬼クロシュ「……」ゴゴゴゴゴ


エバンス「おいおいおいおいヤバいぞ……!! 下手すると星竜よりヤバいんじゃねえのか!!? クロシュちゃんどうしちまったんだ!!?」

妖精「……わかった、あれパラサイトソードだ……! 持ち主を乗っ取って操る魔剣……! 道具と同化できるスライムとは、相性が最悪に良かったんだ……!!」

ローガン「なんてことだ……! どうすればクロシュくんを助けられる!?」

妖精「魔剣を折るしか……でも、魔剣を折るにはとんでもない馬鹿力か竜の炎でもなきゃ……」


剣鬼クロシュ「」ゴゴゴゴ
 パラサイトソード「」シャキン
 メイドブレード「」シャキン


エバンス「二刀流、だと……」

ローガン「くっ……ならば、命に替えてでも――」ザッ

 ◇
822 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:45:00.25 ID:DS9C2klF0
―??

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「素晴らしいぞ、お前の力……! ただのスライムかと思ったら、まさかこれほどの逸材だったとは……!」ウキウキ

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「ククク、使いこなせていないようだから我が存分に使いこなしてやろう。貴様の体をな……!!」

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「ククク……フハハハ……フゥーッハッハッハ――」

 ズバッ

魔剣「ぬわっ!?」

メイ841「同胞の危機を感知。救出を行う」シャキン

魔剣「貴様……このスライムが持っていたもう一つの剣の意志か。洗練された刀身とは不似合いな珍妙な格好よ」

メイ841「時代遅れの老害剣は最先端の衣装を知らないものと推測……。クロシュ、起きて……」

クロシュ「……」デロデロ

魔剣「無駄だ。そのスライムの意志は我が完全に掌握している。後は不純物たる貴様を下すだけよ……!」シャキン

メイ841「……」

魔剣「死ねい!」シュバッ


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:46:05.50 ID:D4HrzMZcO
コンマ狙撃手ー!!!!はやくきてくれーっ!!!!
824 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:07:04.15 ID:DS9C2klF0
魔剣「どうした! その程度か!?」シャシャシャッ

 ガギンガギンッ

メイ841「敵性体の技量、極高。近接戦闘は不利」ズザザッ

魔剣「状況判断能力は優れているようだな? 大したカラクリ仕掛けよ!」シュバッ

メイ841「ジェットパック使用」ボッ

 シュゴオオオオッ(メイ841が空を飛ぶ音)

魔剣「えっ?」

メイ841「遠距離戦闘に変更。射撃開始」ジャキッ

 ズガガガガガッ

魔剣「オアアアア!!! 卑怯だぞ貴様!!? なぜ剣の癖にそのような武装を……!!!」

メイ841「メイは妖精。メイは魔導人形。メイはクロシュの友。剣は、武器の一つ」

魔剣「チイッ、剣が本質でないのか!! だが飛行は貴様の専売特許ではない!!」フワッ

メイ841「!」

魔剣「空中戦だ!!」シュビッ

メイ841「……っ! 状況……不利……」ガギギギンッ

 ◇
825 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:07:43.88 ID:DS9C2klF0
―野営地

剣鬼クロシュ「」シュバッ

 シュビビビッ

エバンス「くっ……! 押し負け――」ガギギギンッ

 メイドブレード「」ブンッ
 パラサイトソード「」ガギンッ

剣鬼クロシュ「!」バッ

エバンス「何っ!? 今何が――」

ローガン「クロシュくんの持ったメイドブレードが、魔剣を弾いた!?」


剣鬼クロシュ「……」
 パラサイトソード「」グググ
 メイドブレード「」グググ


妖精「違う……あれは二刀流じゃない! メイドブレードが抵抗してるんだ!」

エバンス「なにっ!?」

ローガン「そんなことが……!!」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 19:09:07.52 ID:q2KL78z7O
827 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:45:46.34 ID:DS9C2klF0
剣鬼クロシュ「」バッ

ローガン「させん!」バッ

 ガギンガギンッ

エバンス「魔剣だか何だか知らねえが、クロシュちゃんを乗っ取るたあ許さん!!」シュバッ

 魔銀の剣「」ヒュッ

 パラサイトソード「」ガギンッ

ミスティ「ごめんなさいクロシュ、足を凍らせるわ!!」カッ

 パキパキ―

剣鬼クロシュ「!」ググッ

イリス「そこだぁ!! ちゃんと魔剣で受け止めてよ!!」カッ

 星弾「」バシュンッ

剣鬼クロシュ「!!」グッ

 パラサイトソード「」シャキッ

 ドガァンッ!!!!


剣鬼クロシュ「……」ググ

 パラサイトソード「」パキッ…


リュアン「魔剣が……少し欠けました……!!」

妖精「目に見えて動きが悪くなってる……!! 中でものすごく抵抗してるのかも! みんな、今のうちに!!」

エバンス「おう!!!」

 ◇
828 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:03:21.11 ID:DS9C2klF0
―??

魔剣「ぐおおっ!!」バキッ

メイ841「敵性体、現実体が損傷したものと推測。状況、好転の可能性あり」

魔剣「舐めるな……!! この程度損傷のうちに入らぬわ!!」

 *

クロシュ「」デロデロ

バーニングスライムの欠片「クロシュちゃん、大丈夫?」

クロシュ「〜〜…?」モニョニョ?

バーニングスライムの欠片「うん……あいつが少し欠けたから、ボクも少しだけ自由になれたみたい」

クロシュ「〜〜…」モニョモニョ

星竜の珠「いつまで溶けている、馬鹿者」

クロシュ「〜〜…」モニョニョ

星竜の珠「我を喰らった貴様が、あの程度の下郎に敗北するなど許さぬぞ。立て。あの妖精の剣に報いよ」

クロシュ「〜〜…!」モニョ…!

ウニ盾「……立てる?」

クロシュ「〜〜!!」モニョニョ!!

ウニ盾「じゃあ、行こう……。大丈夫……背中はわたしが守るから……」

 モニョモニョ ポン!!!!

 *

魔剣「ぬおおおお!!」

 分身剣「」ヴンッ
  分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ
   分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ

メイ841「!」

魔剣「はあ、はあ……! これが我の奥の手……最早これまでだ、妖精の残滓!!」

メイ841「……救出、続行」ジャキッ

魔剣「フッ、健気なものよ。我が分身剣に刺し貫かれて果てるが良い!!」

 分身剣たち「」シュバババババッ


メイ841「メイは……今度こそ……同胞を………助け――」


 ズババババッ
829 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:04:49.35 ID:DS9C2klF0
魔剣「ククク……フハハハ……フゥーハッハッ……は?」


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」シュタッ

 熱で両断された分身剣たち「」ボトボトボト


メイ841「……あ…」フラッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」ダキッ

妖精メイ「……えへへ……やっと……救出、成功……した……」ニコッ スゥー…

炎ウニ魔法剣士クロシュ「うん……。ありがと……」



魔剣「なにィ!!? 貴様なぜ……!? 例え多少我の身が欠けたとしても、独力で支配を脱するのは不可能な――」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「一人じゃ……ないもん!」

 メイドブレード「」シャキンッ


魔剣「チィッ……! いいだろう、ならば我が手ずから貴様を躾けてやる!! 覚悟しろ、スライム!!!」バッ


↓1コンマ
01-90 勝利
91-00 会心
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 20:06:01.11 ID:D4HrzMZcO
……クロシュちゃん分からせだと!?
831 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:32:08.43 ID:DS9C2klF0
魔剣「小細工なしに切り刻む!! いくぞ!!」バッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「!」バッ

 ギンギンギンガギンッ!!

炎ウニ魔法剣士クロシュ「!!」ズザザッ

魔剣「フハハハ!! 粋がったところで技量はやはり私の方が圧倒的に上のようだな!! このまま両手両足を落として惨めな格好に――」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「ほのお!!!」チリッ

 カッ!!!!
 ドガアアアアンッ!!!!

魔剣「馬鹿な……炎魔法だと……」プスプス

炎ウニ魔法剣士クロシュ「」シュバッ

魔剣「だがまだだ!! 我を鍛えた炎はこの程度ではなかった!!!」シュバッ

 ギンギンギン
 ドスドスッ
 ウニ棘「」ジャキンッ

魔剣「馬鹿な……なぜ、体から棘が……」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」ギラッ

魔剣「ぬおおお!! 長年雨風に晒されながら待ち続けた好機、逃してなるかァァァァ!!!!」グオオオッ

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ

 バキャッ――


砕けた魔剣「馬鹿な……量産品如きに……この、我が……」パラパラ


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」
 メイドブレード「」スチャッ

 ◇
832 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:32:47.47 ID:DS9C2klF0
ローガン「ぬう……うおおおおおっ!!」

剣鬼クロシュ「!!」ガギインッ!!

 パラサイトソード「」クルクル


妖精「ローガンが魔剣を弾いて――」

リュアン「魔剣がクロシュちゃんの手から吹っ飛びました!!」


イリス「もう一度!! 星の力よ!!」ググググッ

 カッ
 星弾「」バシュウウウンッ!!!

 パラサイトソード「」クルクル
 星弾「」ガッ

 ドガアアアアアアアンッ!!!!


リュアン「やった!!」

イリス「まだ生きてる!!」

リュアン「ええ!?」


 ヒビが入ったパラサイトソード「」グググッ


エバンス「なんてしぶとさだ! だがクロシュちゃんの手を離れた今なら――」


 シュバッ


エバンス「えっ今のは――」


パラサイトソード「!!!!」グググググッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「こっちでも……終わり……!!!」ゴオオオオッ

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ

 バキャッ――

砕け散るパラサイトソード「」


炎ウニ魔剣士クロシュ「」シュタッ
 メイドブレード「」スチャッ

 パラサイトソードの破片「」ボトボト


 ――戦闘終了――
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:36:16.08 ID:DS9C2klF0
イリス「クロシュちゃん!!」タッタッタッ


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


リュアン「スライムの姿に……」

妖精「……きっと、魔剣との戦いの中でいろいろあったんだろうね」

ローガン「……クロシュちゃんは大丈夫なのか?」

妖精「うん。もう魔力も安定してるし、今は本当に疲れて眠ってるだけだと思う」

イリス「良かったぁ……。私のせいでクロシュちゃんが二度と戻らないなんてことになったら……」グスッ

エバンス「だがやるじゃねえか! どれだけ打ち合っても傷一つ付かなかった魔剣が、イリスちゃんの魔法でならダメージが入ったんだぜ!」

ミスティ「ええ……。お手柄じゃないかしら……」

イリス「えへへ、そうかな……?」

 ◇
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:37:24.63 ID:DS9C2klF0
 強化ソリ「」

妖精「いろいろあったけど出発しようか」

ミスティ「ええ。みんな忘れ物はない?」


スライムクロシュ「〜〜…」モニョ

イリス「あっ、クロシュちゃん! 目を覚ましたんだね、大丈夫?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ ピョンッ

妖精「え、忘れ物?」

 *

 砕けたパラサイトソード「」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ええ……? 砕けたとはいえ危ないよ、放っておきなよこんなの……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ええっ!? ばっ馬鹿やめときなよ! お腹壊すよ!!」

リュアン「えっと……クロシュちゃんは何て?」

妖精「これ食べるって!!!」

リュアン「ええっ!?」


 砕けたパラサイトソード「!」ググッ

スライムクロシュ「〜〜」バックン モニョモニョ

 呑まれたパラサイトソード「〜〜!」ジタバタ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

 消化されるパラサイトソード「〜〜!!」ジュワワワ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

 ☆パラサイトソードの能力を一部吸収し、クロシュの剣技レベルが上がりました
 ☆魔法を使った経験を重ね、クロシュの魔法レベルが上がりました
 ☆同化したものとの対話により、クロシュの同化能力が向上しました

 ◇
835 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:50:47.65 ID:DS9C2klF0
―芸術都市ミュージアへの旅路 2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:


◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
836 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:51:17.34 ID:DS9C2klF0
―王国平原 街道

 強化ソリ「」シャーッ


スライムクロシュ「」zzz

妖精「ひとまずミュージアまでの道のりは半分くらいまで来たかな?」

リュアン「はい……。この辺りで、付き人さんとはぐれちゃったんです……」

ミスティ「それなら、この先は探しながら進んだ方が良いかしら……?」

リュアン「いえ、はぐれる間際にミュージアで落ち合う約束をしたような気がします……。必死に逃げながらだったのでちょっとうろ覚えなのですが……」

妖精「うろ覚え……」

リュアン「と、とにかく今のペースのままで進んでもらって大丈夫です!」

ミスティ「わかったわ……。でももしミュージアにいなかったら……」

リュアン「その時は……なんとかします。ありがとうございます、気にかけていただいて……」

エバンス「目的地が同じなら街道から離れることもないだろうし、どのみち進めば落ち合えるさ」

リュアン「エバンスさん……」

妖精「そうだね。前向きに考えていこうよ、道は一つしかないんだから」

リュアン「はい……ありがとうございます」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
05-30 食料発見(コンマ)
31-55 物品発見(コンマ)
56-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:52:35.16 ID:q2KL78z7O
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:52:43.43 ID:voAFM/dx0
839 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:58:25.65 ID:DS9C2klF0
食べ物とアイテムを見つけたようです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 セイントレア草
31-40 ヤマイモ
41-50 オオキイタニシ
51-60 セイントレアバス
61-70 ザリガニ
71-80 コガネリンゴ
81-90 スカイマグロ
91-00 セイントレアシロガニ


↓2コンマ 見つけた道具
01-35 マジカルペンライト
36-65 風の塊
66-95 氷精の魔導書
96-00 クロシュヴィアの欠片
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:59:02.55 ID:sYRqESbM0
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 22:01:36.76 ID:ESpiw8sOo
842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 22:48:10.69 ID:DS9C2klF0

 川「」サラサラ

エバンス「おっ川だ! ちょっと休憩してかねえか?」

ミスティ「そうね……お昼も近いし、あの川沿いに一旦停めましょう……」

 *

 強化ソリ「」キキッ


イリス「さーて今日のお昼ご飯は〜」フンフン


エバンス「魚獲って来たぞ〜」スタスタ

イリス「はやっ!?」

エバンス「どうだ、なかなかじゃないか?」

 桶に入った数匹のセイントレアバス「」

ローガン「ほう、これはセイントレアバスか。川魚だが身には油がよく乗っていて美味い」

クロシュ「わぁ……」

イリス「じゃあ今日のお昼は簡単に焼き魚にしましょう!」

 *

 焚き火「」パチパチ

 串焼きセイントレアバス「」コンガリ

リュアン「わ……! 丸焼きです!」

イリス「凝った料理も美味しいけれど、こういう素材を生かした食べ方もこれはこれで美味しいんだよね。この前言ったことと矛盾するような気もするけど」

エバンス「流石に昼休憩でまで凝った料理を作ってたら時間がかかっちまうからな。昼は簡単に美味しく済ませるのが良い」

ミスティ「……塩をまぶしてるだけ凝ってると思うわ……。私一人だったら、塩すらかけずに単品で焼いて食べてしまうもの……」

ローガン「ミスティくんは意外と料理に無頓着だったりするのか……?」

ミスティ「そんなことはないわ……。イリスの作る料理は本当に美味しいと思うし……。ただ、自分で手間をかけて作るのが苦手なだけよ……」

イリス「ミスティを一人にするとものすごく適当な食事をし始めそうで心配かも……」

ミスティ「そんなことは……ないわ……。それにどちらかと言うとクロシュの方が、一人にしたらいい加減な食生活になりそうじゃないかしら……」

スライムクロシュ「??」モニョニョ?

イリス「そ、それは確かに……。クロシュちゃんなんでも食べちゃうからなあ……」

妖精「パラサイトソードまで食べるとは思わなかったよ……。あの後お腹は大丈夫なの?」

スライムクロシュ「!」モニョ!

妖精「そ、そう……。変な感じがしたらすぐ言うんだよ?」

 ☆セイントレアバスの串焼きを食べてお腹いっぱいになりました
 ☆この行軍中の次の戦闘コンマに+10の補正が入ります

 ◇
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 22:50:30.66 ID:DS9C2klF0
ミスティ「さて、腹ごしらえも済んだところで……あら? これは……」

イリス「これは……ええと、氷の魔力だよね?」

ミスティ「ええ……川上の方から……こっちに流れてくるわね……」


 川「」
 氷の塊「」ドンブラコドンブラコ


リュアン「うわわ! なんですかあれ!」

妖精「ありゃ……なんか精霊の気配がするような……」

ミスティ「気になるわね。拾ってみましょう」スッ

 *

氷の塊「んあ〜何〜?」

リュアン「喋った!?」

妖精「あなた、どこから来たの?」

氷の塊「ほえ〜? どこって、大山脈だけど〜」

ミスティ「大山脈……!? ずっと北の方じゃない……川を流れてここまで……!?」

氷の塊「ん〜? ここどこ〜?」

妖精「ここはセイントレア王国だよ。妖精が呑気にしてられる場所じゃない、さっさと帰りな」

氷の塊「うええ!? そんなとこまで来ちゃったの!?」

 バキャッ

氷妖精「あわわ、大変だ! 早く帰らなきゃ! ありがとね、起こしてくれて!!」

妖精「寝てたのか……。まあでも、本当に危ない場所だから気を付けて帰りなよ」

氷妖精「うん! あそうだ、そこのお姉さん氷属性の人だよね? 私を起こしてくれたお礼に、これあげる」スッ

 氷精の魔導書「」ポン

ミスティ「あ、ありがとう……」

氷妖精「妖精用のやつだから、人間には小さくて読みにくくてごめんね! そこの妖精に読んでもらって!」

妖精「ええ……まあいいけど……」

氷妖精「ふっふっふ、でも人間の氷魔法ってヘタクソばっかりだから、それを読んでマスターすれば一気に世界一になれるよ!」

ミスティ「そうなの……? でも妖精の魔法が私に学べるかしら……」

氷妖精「妖精用の部分は飛ばしちゃっても大丈夫! 基本的なとこは人間も妖精もたぶんおんなじだから!」

ミスティ「そ、そう……。ならありがたく頂くわね……。妖精、後で頼んでもいい……?」

妖精「うん……」

氷妖精「それじゃありがと! 縁があったらまたね〜」パタパタ

 ☆氷精の魔導書を手に入れました。自由行動で読むことができます
  効率的に氷属性の経験を積むことができます

 ◆
844 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 23:08:29.64 ID:DS9C2klF0
―夕方
 街道沿い 野営地

 焚き火「」パチパチ

リュアン「いろいろありましたが、今日も皆さん全員がご無事で良かったです……」

イリス「ええ、ご無事だなんて大げさな……いや、今朝のパラサイトソードの一件を考えるとあんまり大げさじゃないかも……」

エバンス「いやあ、マジで死ぬかと思ったぞ……。単純比較はできねえが、個人的には星竜よりヤバかったぜ……」

ローガン「例え片時でも気を抜けば、盾ごと両断されて命を落としていた確信がある……。人数の上ではこちらの方が圧倒的に有利だったにも関わらずだ……」

ミスティ「あれが魔剣の力なのかしら……」

クロシュ「ご、ごめんなさい……」ショボン

エバンス「ああ、違うんだクロシュちゃん。むしろ、そんなことがあったのに全員無事で良かったぜって話なんだこれは」

ローガン「うむ……。むしろ今後の課題を教えてくれたと言っても良い。感謝するぞ」

クロシュ「うん……」

妖精「でも、魔剣と言えど宿主の身体的な限界を越えることは不可能のはずなんだよね。だから、あの時のクロシュの実力って……」

イリス「クロシュちゃんも、あれくらいの動きができるってこと!?」

クロシュ「……なんか……わたしの体、わたしより使いこなせるって、言ってた……」

ローガン「ということは……クロシュくんには、あれだけの剣の才が眠っているかもしれんのか!!」

妖精「剣技は流石に魔剣の力だろうけれど、あの異常な力や速さはクロシュのポテンシャルってことだろうね」

エバンス「おお……こりゃ将来が楽しみだな」

リュアン「そういえば、魔剣を叩き折る時の一瞬だけ見せた、あの不思議な格好のクロシュちゃんは一体何だったのですか?」

ミスティ「そういえば……剣士っぽい格好でありながら三角帽子をかぶっていたり背中にウニ盾を背負っていたりメラメラ燃えてたり、ちょっと面白い格好だったわね……」

クロシュ「んと……わかんない……。でも……みんなが、力を貸してくれたから……できたんだと、思う……」


ミュージアへの旅路2日目の夜です
↓1〜3 野営中何をする?
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:10:30.36 ID:q2KL78z7O
クロシュ、酒をガブ飲み
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:10:35.08 ID:Q+P4YrvDO
魔王図鑑の続きを読んでみる
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:12:36.08 ID:D4HrzMZcO
早速氷精の魔導書を読んでみる
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 23:16:21.11 ID:DS9C2klF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は酒飲みクロシュ編、魔王図鑑の続き編、氷精の魔導書を読んでみよう編となります

突然の強敵パラサイトソード氏との死闘に打ち克ち、クロシュさんはまた強くなりました
クロシュ氏はポテンシャルで言えばやはりすごい輝きを秘めうるのかもしれません。そして最近はその才覚をすこしづつ発揮し始めており、もはや穀潰しと言われていた過去が遥か遠い昔のことのようです。クロシュ氏の今後の活躍にご期待くださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、明日の日曜は結局更新できそうなので更新することになりました。よろしくお願いいたします
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:36:37.76 ID:ESpiw8sOo
乙でした
ヌルっと人格ついたメイドブレードちゃん…って今まで同化したものいっぱい出てきた!
これはパラ剣オジもクロシュの家族だ!されるか?
ミスティお姉さんがさt、いや逞しさがどんどん判明していくぅ
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:47:32.17 ID:voAFM/dx0
乙です

ちょっと前から思っていたけど、クロシュちゃんすでに実力だけならパーティーで一番?
まあ知識とか常識面はまだまだ妖精さんとかのサポートが必要だろうけど
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:59:32.09 ID:N5cXJPhVO

生前?は同胞を救えず介錯するしかなかったメイさんが、今度はちゃんと救えて良かった
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:07:59.77 ID:mXFlx71k0
クロシュ氏が食べたものは、今もなおクロシュ氏の中に息づいているのかもしれません
メイドブレードさんの人格は、厳密にはメイ841氏そのものではないのですが、限りなく近いものではあるようです。彼女もまた、クロシュ氏の中で今でも生き続けているのかもしれません
ミスティさんは見た感じはクールでスマートなお姉さんですが、考え付く問題解決法が過激だったり、一人の時の食事が適当だったりと、意外な一面があるのかもしれません

クロシュ氏は実力をものすごく付けてきていますが、魔法に関してはイリスやミスティにはまだ及ばず、近接戦闘に関してはローガンやエバンスにまだ及ばないというバランスであります
しかし全ての要素を加味した総合的な実力で言えば、もしかしたらパーティいちと言えるかもしれません。もちろん知識や常識はだいぶ不足しているため、仲間がいないと危ういところはかなりあると思われます。得手不得手は上手に補い合いましょう

精核にされた同胞を砕いて介錯するしかなかった元妖精で魔導人形のメイ氏ですが、今度こそは救いたいものをちゃんと救えたのかもしれません。これからもクロシュちゃんに力を貸してあげてくれたら良いと思います
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:09:06.56 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地の外れ

クロシュ「……」トコトコ

リュアン「く、クロシュちゃん! あんまり離れすぎると、また変な剣とか抜いたら大変です……!」トテトテ

クロシュ「ん……今度は、気をつける……」

リュアン「うう……。で、でもどうしてこんなとこに来たのですか……?」

クロシュ「……いい匂いがする……」

リュアン「え……?」

クロシュ「……! これ……!」ガサッ

 朽ちた荷馬車「」ドン!

リュアン「え、ええと……暗くてよく見えません……。それは……なんですか? 何か大きいものみたいですが……」

クロシュ「あ、えと……じゃあ」チリッ

 クロシュの指先に点いた炎「」ボッ

炎クロシュ「これで、見える……?」チリチリ

リュアン「あ、はい! ありがとうございます、クロシュちゃん。すごいです、その力……!」

炎クロシュ「んへへ……。レッドちゃんの、おかげ……」

リュアン「それで……これは、荷馬車ですか……? 随分ボロボロみたいですが……」

炎クロシュ「うん……。この中から、美味しい匂いがする……」

リュアン「うーん、でもものすごく古いみたいですけど……。保存食か何かでしょうか……」

炎クロシュ「探してみる」トコトコ

 *

 ガサゴソ…
 酒樽「」ドン!!

炎クロシュ「これ……!」

リュアン「これ……樽、ですか……? 私には匂いは感じ取れません……」

 酒樽「」チャプン

炎クロシュ「おいしい水が入ってる!」

リュアン「何かの液体が入ってるのは間違いなさそうですが……」

炎クロシュ「わたしが見つけたから、わたしが飲む……!」ガシッ

 酒樽の蓋「」ポコン
 ワインの香り「」フワ〜

リュアン「うっ……こ、これお酒ですクロシュちゃん! 子供は飲めないんです!」

炎クロシュ「んへへ……スライムは、飲める……!」ガシッ グイッ

リュアン「あ、あわわ! クロシュちゃんが酒樽ごと抱えて……!!」

炎クロシュ「いただきます……」

 グビグビグビ

↓1
01-30 流石に酔った
31-90 酔わずに飲み干した
91-00 覚醒
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:11:06.49 ID:p/mt8FuJO
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:14:07.68 ID:f+39JrSoo
うわーっバミスライム!
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:59:09.62 ID:mXFlx71k0
 *

 酒樽「」グイッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ グビグビ

 酒樽「」グイッ グイッ ピチョン…

スライムクロシュ「〜〜〜♪♪♪」モニョニョニョ ケプッ

リュアン「の、飲み干しちゃった……! 自分の体よりおっきい樽の中身を……!」

 モニョモニョ ポン!

クロシュ「ん……おいしかった……」

リュアン「ほ、本当に酔ってない……。スライムってすごいなあ……」

クロシュ「……リュアンちゃんは……飲まなくて、よかったの……?」

リュアン「だ、だから人間の子供は飲めないの! お酒!」

クロシュ「んゅ……」

 ◇
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:10:54.43 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地 テント

 ランプ「」ユラユラ


 魔王図鑑「」

妖精「さて……」

ミスティ「妖精。早速だけど……あ、それを読んでたの?」

妖精「あいや、まだ読んでない。氷精の魔導書の件でしょ? いいよ、読んであげる」

ミスティ「……それなら、まずは私がその魔王図鑑のページをめくってあげるわ。妖精には読みにくいでしょう?」

妖精「いいの?」

ミスティ「ええ……。氷精の魔導書を読んでもらうのだもの、私にもそれくらいの手伝いはさせて欲しいわ……」

妖精「ありがとう。じゃあお願いしようかな」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王 済
・狂気の魔王 済
・暗黒の魔王 済
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王
・吹雪の魔王
・双子の魔王
・憑霊の魔王
・永遠の魔王
・水底の魔王

 ペラッ

「虚無の魔王」
生前は、とある国の哲学者だったと言われている。
出現地域一帯に住む知性ある生命体の意識を、あらゆる意味が失われる虚無≠ノ陥れた。虚無≠ノ陥った者は、生命活動の意味をも失って衰弱死していったとされる。
しかしある日を境に、その影響及び存在が確認されなくなった。
余談だが、後に光の聖女と呼ばれる子が誕生したのもその日である。

 ペラッ

「夢想の魔王」
生前の姿は不明。
出現地域一帯に住む生命体を深い眠りの底へ陥れた。夢想の魔王に眠らされた者は、その者が望む最も幸せな夢に沈み、ほとんどは二度と目覚めることなく死亡したとされる。
最期には、とある一人の男が眠りから脱し、単身挑んで討伐を果たした。男は称賛を望まず、夢想の魔王の亡骸を抱えたまま何処かへと去っていったと伝えられている。

 ペラッ

「旋律の魔王」
生前は、一人の音楽家だったと言われている。
日夜破滅的な音波を伴う楽曲を演奏し続け、周辺一帯を破壊し尽くした。
当時の魔術師たちが総力を結集して作り上げた完全無音結界により無力化され、討伐された。

 *
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:13:45.80 ID:mXFlx71k0
ミスティ「……アリシラの状態に似た魔王は見つからないわね……」

妖精「まあそんなに簡単に見つかるとも思ってないしね。ゆっくり探してくしかないよ」

ミスティ「それにしても……この『光の聖女』って、前のとこにも登場してたわね……。確か、暗黒の魔王を滅ぼした人物……」

妖精「そうみたい。この本、時系列とか関係なく適当な順番で魔王を載せてるんだなあ……。でも、魔王を滅ぼすほどの光の魔法か……」

ミスティ「……勇者に匹敵……あるいは勇者を越えるほどの規格外の人物よね……。一体何者なのかしら……」

妖精「光の聖女については私もよく知らないんだよね。私が生まれるよりももっと前の人物みたいだし、伝わってる情報も少なくてね」

ミスティ「そうなのね……」

妖精「まあとりあえず今回はこれくらいにして、氷精の魔導書を読もう」


↓1コンマ 氷精の魔導書の成果
01-80 多分理解したわ(経験4/4)
81-00 全然わからない(経験☆)
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 17:15:17.55 ID:vj+FUlTDO
はい
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:57:59.14 ID:mXFlx71k0
妖精「――とりあえず基礎の部分はこんな感じ。質問はある?」

ミスティ「……実践してみないと、自分が理解できたかどうかもわからないわ」スクッ

 *

―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ


イリス「え、火を出して欲しい?」

ミスティ「ええ……。いいかしら……?」

イリス「もちろん! それじゃああの枯れ草の塊を……えい!」ボッ

 燃える枯れ草「」メラメラ

ミスティ「……はっ!」カッ

 瞬時に凍る枯れ草「」キンッ!

イリス「わっ! 燃えてた枯れ草が一瞬で……!」

妖精「これ……レッドがやってたみたいな、離れた位置からの瞬間凍結!」

ミスティ「……多分、理解したわ……。熱を奪う……こういうことだったのね……」

イリス「おお……! ミスティも何かのコツを掴んだんだね、おめでとう!」

ミスティ「ええ……これなら、ブラッドにも通用するはず……!」

 ☆ミスティの氷魔法レベルが上がりました

 ◆
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:58:33.71 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージアへの旅路 3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[4/4] 達成!
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:03:04.77 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 ヒュオオオオ…

 強化ソリ「」シャーッ


 タンブルウィード「」コロコロ…

クロシュ「わあ……」

リュアン「な、何かが地面をころころと転がっていきます……!」

ローガン「あれはタンブルウィード。回転草とも呼ばれている」

妖精「ああやって転がってって、いろんなとこに種を撒いてるんだよ。植物なりの生き方の一つだね」

リュアン「植物なんですね……。不思議な草です……」

イリス「環境も変わってきましたね……。私、こういう場所に来るのは初めてです……!」

エバンス「砂漠が近いってことだな。まあこの辺はまだ過酷じゃないが」


精霊樹の鉢植え「」
  精霊樹の芽「」ピョコン!

ミスティ「精霊樹も芽が出てきたわね……。いつもお世話してくれてありがとう、妖精……」

妖精「まあ私の責任だからね、この子は……。ちゃんと面倒を見てあげてるよ」

ミスティ「でも、この先の乾燥地帯……砂漠とかにまで連れて行って大丈夫かしら……?」

妖精「私が見てあげてるから大丈夫だよ。精霊樹は妖精や精霊がそばにいてあげれば、どんな場所でも元気に育つから」

ミスティ「それなら安心だわ……」


 タンブルウィード「」コロコロ…


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:04:47.39 ID:p/mt8FuJO
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:11:42.04 ID:hG3O01lC0
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:33:52.39 ID:f+39JrSoo
WARNING!WARNING!WARNING!
866 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:35:26.46 ID:mXFlx71k0
とても大変な相手が現れましたが、まずはごはんです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 サバクイナゴ
31-40 セイントレア草
41-50 どんぐり
51-60 スナニワトリの卵
61-70 テラヌスアロエ
71-80 精霊サボテンの実
81-90 スカイマグロ
91-00 キャニオンガニ

↓2コンマ 出遭ってしまった相手
01-10 銀の長髪の魔族
11-40 誰かに似ている吸血鬼
41-70 金髪の竜人
71-00 イケメン狐獣人
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:36:35.02 ID:mwyr+U680
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:40:00.17 ID:f+39JrSoo
869 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:48:47.84 ID:mXFlx71k0
 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「この辺りで一旦休憩にしましょう……」

妖精「ミュージアまであと少しだね。今日の夕方には着けそうかな?」

イリス「砂漠に面した芸術都市かあ……! ふふ、やっぱり楽しみだなあ」

 *

エバンス「うーむ、この辺りじゃメシになりそうなものを探すのも一苦労だな……。諦めて保存食を食うか……?」スタスタ

クロシュ「!」ピコン!

エバンス「お、クロシュちゃん何か見つけたか?」

クロシュ「ん!」

 大きな岩「」グイッ
 岩の下に隠れていたデカムカデたち「!!」っっっ

エバンス「うぇ!? デカムカデじゃねーか!!」

クロシュ「んへへ……意外と、おいしい……」シュバッ

 *

 焚き火「」パチパチ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ

イリス「う、うう……」

ミスティ「こ、これは……」

リュアン「う、嘘ですよね……? これを食べるなんて……」

ローガン「……食用は、可能だったはずだ……。確か……」

エバンス「お、おう……。クロシュちゃんの太鼓判付きだぜ……」

妖精「うへぇ……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

 ☆デカムカデを食べたことにより、次の戦闘コンマが+5されます(現在合計+15)

 ◇
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:11:30.89 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「……ふう。意外と……食べようと思えた食べられるものですね……」

ミスティ「そうね……。生存力が上がったわ……」

ローガン「うむ……。選択肢が増えたのは、良いことだな……」

イリス「うーん……でも次はちゃんと調理して食べたいなあ。丸焼きじゃなくて」

妖精「え、そこ!?」

エバンス「イリスちゃんの気持ちはわかるぜ。ゲテだからこそ、気持ち良く食えるようにしたいよな」

イリス「はい!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



エバンス「さて……あと少しとは言え、警戒は続け――ん?」


 日蝕「」スゥー…


ミスティ「えっ……? 急に暗く――」

イリス「道の先に誰か立ってる!! でも、あれ……あの魔力は……!!!」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」ニコッ


ローガン「なっ……あれは、フラナ氏か!? いや、髪の色が違うが――」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」スタスタ


リュアン「こ、こっちに来ます……!」

エバンス「何だかわからねえがヤベえ気がするぜ……!!」シャキン


 スタスタ ピタッ

日傘を差した吸血鬼の幼女「……頂戴」


イリス「え……?」


日傘を差した吸血鬼の幼女「あなたたちの血……頂戴」ニコッ

 吸血鬼の翼「」バサッ


ローガン「来るぞ!!」

ウニ剣士クロシュ「!!」シャキン


 ――遭遇戦 吸血鬼の姉 フレメア・バイオレット――


↓1コンマ(セイントレアバス+10、ムカデ+5)
01-10 痛恨
11-70 劣勢
71-95 優勢
96-00 会心
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:12:18.24 ID:vj+FUlTDO
はい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:25:37.54 ID:f+39JrSoo
ヤベぇつよい
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:30:00.99 ID:r0+b9B7eO
だいたい会う相手皆格上ばかりやなあ
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:42:35.10 ID:mXFlx71k0
フレメア「」ヒュンッ

 ドガガガッ!!

ウニ剣士クロシュ「っ!!」

 ウニ棘「」ジャキンッ!!

フレメア「! へえ……面白い力だね」サッ

エバンス「野郎!」シャッ

フレメア「うわ……魔銀って嫌い……」ササッ

ローガン「ぬんっ!」バッ

フレメア「大の男たちが、幼子相手に大人気ないね……」ササッ

ローガン「吸血鬼の外見などアテになるか!!」バッ

フレメア「それはそう!」ガギンッ

エバンス「ぐおおっ!」ドガアッ

ローガン「エバンスくん!!」



ミスティ「くっ……動きが速すぎて狙いが……!!」

イリス「下手に撃ったら味方に当たっちゃうよ……! どうすれば……」



リュアン「あ、あわわ……クロシュちゃん……皆さん……!!」

妖精「くそ……! 太陽の光さえ届けば、私の魔法で焼いてやるのに……!!」



フレメア「ああ……乾く、乾く……!! あなたたちの血を早く飲ませて……!!」ヒュンッ


イリス「……血………?」


↓1選択
1.マジカルブラッドワインを飲む
2.マジカルブラッドワインを差し出す
3.このまま戦闘続行
4.その他
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:44:24.81 ID:p/mt8FuJO
2
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:14.79 ID:mXFlx71k0
イリス「ま、待って!!!!」


フレメア「?」

エバンス「ぐっ……イリスちゃん……?」

ローガン「何か策があるのか……?」


イリス「こ、これ……!!」

 マジカルブラッドワイン「」ポン


フレメア「……」

イリス「ち、血のお酒です! これを……差し上げます……!! だから……」

フレメア「……それ、血は入ってないやつ」

イリス「えっ……」

フレメア「薬師気取りの馬鹿吸血鬼が、非吸血鬼用に作った清涼飲料水。そんな生ゴミ差し出すとか……舐めてる?」

イリス「あっ……!」

フレメア「まあ、いいや……。貸して」ヒュンッ

 ブンッ パシッ
 グビグビ

フレメア「ふうん……。思ったよりは、マシかも……。あの馬鹿妹の割には……」グビグビ

イリス「……」

フレメア「……ん〜……でも、物足りない……。やっぱり、処女の生き血が欲しいかも……」ジッ

イリス「うっ……」



エバンス「くっ……あのガキ、ふざけやがって……!!」ググッ

ローガン「エバンスくん、無理をするな!」

エバンス「今無理しないでいつ無理すんだよ!! このままじゃイリスちゃんたちが――」



「フレメア、こんなとこで何をしているの」
877 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:45.54 ID:mXFlx71k0
イリス「えっ……?」

クロシュ「あっ……」

フレメア「……」


レイン「……」スタスタ


妖精「あ、あのサキュバスは――」

ミスティ「いつだか、勇者像の前で会った――」

ローガン「指名手配犯のレイン・フォール!!」


フレメア「どこで何してようと、私の勝手」

レイン「いいえ。私たちはこんなところで油を売っている暇はないはずよ」

フレメア「めんどくさ……。仕事ならあんたたちだけで十分」

レイン「狂気に落ちて荒野を彷徨っていたあなたを救ったのが誰か、もう忘れたの?」

フレメア「恩の押し売り? 誰も救ってくれなんて頼んでない」

レイン「むう……。とにかく、あなたの力も必要なのよ。今回の作戦の重要性はわかってるでしょ?」

フレメア「……はいはい、わかってるよ……」


イリス「え、ええと……」

ミスティ「た、助かった……のかしら……?」


レイン「……別に、あなたたちを助けたわけではないわ。急ぎの用があるから、フレメアを連れ戻しに来ただけ……」

クロシュ「……」

レイン「……命が惜しければ、今後しばらくはミュージアに近付かないことね……」

リュアン「えっ……!? そ、それってどういう――」

レイン「惜しくなければ近付いても良いわ……。行くわよ、フレメア」バサッ

フレメア「……」バサッ


ローガン「……飛んでいく……」

イリス「ま、待って! フレメアさん!! あなたは、フラナ先生の――」


フレメア「……フラナは、私の愚妹。それだけ――」バサッバサッ


 ――戦闘終了――

 ・マジカルブラッドワインを失いました

 ◇
878 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:40:57.11 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「さっきの二人は……一体……。それに、ミュージアに近付くなって……」

イリス「フラナ先生の、お姉さん……? それに指名手配犯のレイン・フォールが、どうして一緒に……?」

エバンス「くそっ……あいつら何を企んでやがんだ……? まさか芸術祭に乗じてテロでも起こす気じゃないだろうな……」


クロシュ「……」

妖精「みんな無事だけど……スッキリしないね。せっかくもうすぐ到着なのに……」

ローガン「うむ……。いや、あれほどの強敵を相手に誰一人大きな怪我を負うこともなく生き残れたのだから喜ぶべきなのだが、彼らの言葉があまりに不穏すぎるのだ……」

ミスティ「……本当に、テロでも起こすつもりなんじゃ……。芸術都市には入らずに迂回してく……?」

妖精「いや……補給無しで砂漠に突入したら死ぬだけだし、芸術都市に立ち寄らない選択肢はない。でも、警戒は必要かもね……」


クロシュ「……」

クロシュ(レインさん……ほんとは、優しい人なのかな……?)

 ◆
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 20:44:24.05 ID:JBM/FoyTo
強敵枠は一枚岩なのか
880 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 21:36:04.91 ID:mXFlx71k0
―夕方
 芸術都市ミュージア

 ワイワイ ガヤガヤ

 奇妙な形の彫像「」デン!


芸術妖精「似顔絵描いてるよ〜。あなたの顔をかわいくデフォルメして描くよ〜」


画家「はあ、最近売れねえなあ……」カンコドリ


アイドル専門画家「アイドルの絵売ってま〜す。毎度〜」チャリン


エルフの吟遊詩人「ダークヒーローイリス……人知れずトコナツ火山を救いし闇の英雄……」ポロロン


観光客「最近のダークヒーローイリス、ダーク要素薄いな。もっとダークダークして欲しいぜ」



イリス「おお〜流石芸術都市! 出歩くだけですごく芸術に溢れてる……!」

ミスティ「ここでも妖精が商売してるわね……。大丈夫なのかしら……」

ローガン「芸術都市で最も重視されるのは芸術だ。種族の違いで扱いが変わることはあまりない……と思われる」

妖精「ウォーターポートと言いここと言い、意外と他種族に寛容な街を訪れることが多いよね」

エバンス「まあこの芸術都市自体が国境に面した街だからな。港湾都市と似た面があるのは当然かもしれないぜ」


クロシュ「リュアンちゃん……付き人さんは……?」

リュアン「えと……」キョロキョロ


「お嬢様〜!!」タッタッタッ


リュアン「!!」

メイド「お嬢様、申し訳ありません……! あなたをお守りすることができず……」

リュアン「あ、いえ大丈夫です。この人たちが、一緒に連れてきてくださいました」


クロシュ「……」ペコリ

妖精「あなたが……リュアンの付き人?」

メイド「はい! お嬢様……リュアン様をここまでお守りしていただき、本当にありがとうございました!」ペコリ

ミスティ「いえ、いいわ……。たまたま行き先が一緒だったから……」

リュアン「でも、本当にありがとうございました。私一人じゃ、きっと途方に暮れていました。この御恩は……すみません、今すぐ返すのはやっぱり難しいかもしれないのですが……」

エバンス「いやいや、大丈夫だ。元からお礼が欲しかったわけじゃないって言っただろ? 無事に付き人さんと再会できて何よりだよ」

ローガン「うむ。今後ははぐれぬよう気を付けると良い」

リュアン「皆さん……! 本当に、本当にありがとうございました! 必ずお返し致しますので、いつかまたお会いしましょう! それまで、どうかお元気で……!」

クロシュ「うん……! リュアンちゃんも、おげんきで……!」

リュアン「うん! クロシュちゃんも、元気で! がんばってね!」

 ☆お嬢様のリュアンちゃんと別れました

 ◆
881 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:03:59.15 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージア 滞在初日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋、他
……………………………………………………………………………………
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:04:28.34 ID:mXFlx71k0
―夜
 宿泊所 絵空の家

イケメンゴーレム「イラッシャイマセ! オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」ドン!

エバンス「おわっ! ゴーレム!?」

妖精「んん……? 看板があるね……」

 看板『このゴーレムは当館の受付です。仕事はちゃんとできます』

ミスティ「な、なるほどね……。主人は優秀な傀儡師なのかしら……」

イリス「でもすっごい精巧なゴーレム……芸術都市だし、彫刻家でもあるのかも……」

イケメンゴーレム「オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」

ローガン「う、うむ……。それで問題ない」

イケメンゴーレム「カシコマリマシタ! オ部屋ヘゴ案内シマス!」ズンズン

クロシュ「わあ……」

妖精「書いてある通り、仕事は確かにできるみたいだね……」

 *

―絵空の家 客室

 なんかよくわからない抽象画「」
 なんかよくわからない小さな彫像「」
 やたらかわいくデフォルメされたアイドルのフィギュア「」

イリス「わあ……! お部屋の中も芸術でいっぱいだ!」

ミスティ「この絵と像が何を示すものなのか全然わからないわ……」

妖精「対照的に、このひらひらした格好の……女の子の像? はすっごいわかりやすいね……」

クロシュ「……!」ピコン

 フメイ人形「」ポン
 アリシラ人形「」ポン
 アイドルのフィギュア「」

クロシュ「んへへ……」

イリス「わあ、かわいい……!」

ミスティ「ふふ……クロシュもこういうところがあるのね」


芸術都市ミュージア滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?(疲れているため、宿から遠くへは行けません)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:15.18 ID:mwyr+U680
フラナにフレメアについての手紙を出す
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:36.40 ID:M8B4tbUbO
ローガン、エバンス2人で酒を飲む
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:06:14.53 ID:GMAujKw7o
見世物小屋を覗いて見る
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:19:57.28 ID:mXFlx71k0
それでは本日はここまでとなります。次回はフラナ先生へのお手紙編、ローガンとエバンスの男子会編、戦慄の見世物小屋編となります

ついに芸術都市へ到着したクロシュご一行です。途中恐ろしい吸血鬼に襲われたりもしましたが、なんとか無事に切り抜けることが出来ました
しかしどうやら、彼女らも何か良からぬことを企んでいる様子。一体芸術都市で何が起きてしまうのでしょうか。気を付けていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:58:16.42 ID:JBM/FoyTo
乙乙
強敵は強敵でしたね
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 00:43:36.29 ID:Vz/DNykWo
乙でした
クロシュちゃんとレインさんは話せば敵対しなくなる…ないかなぁ
ミュージアでなにか仕掛けられそうだしチャンスないかな
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 12:17:58.20 ID:Y9pAEo5zO

フラナ師匠かなり吸血衝動抑えてたんだなって。
今は捕虜にした王国兵士から死なない程度に吸ってるのかな。
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/10(水) 19:52:55.51 ID:yyFjOYs00

フレメアさんも魔王化しかけてそう。
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/11(木) 01:55:51.60 ID:tHhwo6WE0

フレメラが「仕事ならあんたたちだけで十分」と言っているけど"あんたたち"って事はレインってフレメラ以外仲間がいるという事でいいのかな?もしかして>>866でまだ出てないキャラもレインの仲間として出たりするのかな。
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 10:08:41.83 ID:UUcltqwW0
強敵は本当に強い敵が出ます。現在のクロシュたちの実力では、彼らと正々堂々戦うのは少々のリスクがあります
戦闘の形式が現状コンマ任せでしかないので、もう少し戦術性のあるものにできないか少し考えています……

レイン氏は、直ちにクロシュたちと敵対する意思があるわけではないようです
しかし彼女らがミュージアで何をしようとしているのかはわかりません。気を付けましょう

フラナ氏がどこで誰の血を摂取しているのか、その真相は実のところ闇に包まれています。魔族国が王国に支配されている魔族自治区だった時代でも、フラナ氏はなぜか栄養失調には陥ることなくピンピンしていました。これは魔族国七不思議の一つとして子供たちの間でおもしろおかしい話題になっているようです

フレメア氏が魔王になりかけているかどうかはわかりませんが、レイン氏の言う事を聞く程度には理性が残っているようです
もし魔王であればとても大きな脅威なので、王国は急いで対策を練る必要があります

フレメア氏の言葉の真意がどのようなものなのか、今はまだわかりません。口ぶりからするとレイン氏の他にも人員がいるかのように聞こえます
もし彼女らの背後に何らかの危ない組織が関わっていた場合、ミュージアはとても危険な状態と言えるかもしれません
893 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 10:10:10.79 ID:UUcltqwW0
突然ですがここで、芸術都市在住の芸術家でクロシュたちに友好的な登場人物を一人と、芸術祭でここを訪れるセイントレア王国の王様の人物像を募集いたします
本編の更新は午後からとなります。よろしくお願いいたします


(友好的な芸術家のテンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


(セイントレア国王のテンプレート)
【名前】(ラストネームはセイントレア)
【種族】人間
【性別】男
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(セイントレア王国の国王。過激な人間至上主義政策を推し進めている)


↓1友好的な芸術家

↓2セイントレア国王
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 10:40:26.49 ID:M0ygXKVro
【名前】レーティア・フォン・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】ないしょ
【年齢】ないしょ
【容姿】中性的で笑顔が素敵な白髪美人
【性格】お人好しでよく騙される正直者と思いきや結構頭はキレる。善人が好き。
【魔法】闇魔法
最近闇魔法の出力が上がっている気がする
【備考】とある大富豪一族の一人。お金や権力の闇を散々見てきたから、そんなものに染まりたくないと出奔。芸術家になる。一族からは高位の職につけと圧力が加えられている。散々見てきた真っ黒い人たちは少数派だ。人の性は善だと信じて、誰かが困るとお金を貸したり、助けたりと人の言ったことを信じて生きてきたがどうにも騙されることが多い。金持ちも貧乏人も悪性は変わらないのかとうちひしがれ、自分の心まで真っ黒に染まりそうなところを芸術に逃げることで何とか立ち止まっている。別にお金なんていくら盗られても問題じゃない。でも心が痛い。正直芸術のセンスより金稼ぎのセンスの方が高い。そのため、売れない芸術家であるのにこの街ではかなりリッチな生活をしている。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 11:00:08.33 ID:V1AeEhkqO
【名前】アルベール・ド・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】長身ですらりとした姿
茶髪で肩ぐらいの髪
【性格】穏やかで理知的
有事には威厳のある王として振る舞う
【魔法】炎属性のみだがかなり上位の腕前
【備考】王国(の人間)の民には優しく公平な王
王としての才覚もなかなかのもの
一方で魔族には過激かつ排他的な政策を進める
そのあまりの差には一部の側近にも不思議に思われている
王国に代々伝わる炎の魔剣を自在に扱い、個人的な武力は世界でみてもかなり上位
実はかなりの愛妻家
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 11:03:12.43 ID:Hxg0cvmmO
【名前】アダム・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】60
【容姿】年齢から不自然なほど乖離した若い見た目。
【性格】博愛主義で皆が幸せになることを祈っている善人(人間種のみにその愛は適用されている)
【魔法】ねじ曲がった神聖魔法
【備考】セイントレア王国の国王。過激な人間至上主義政策を推し進めている。王国が強く豊かになればその他はどうでもいいと、合理的に冷血に国家運営を行ってきた。王とは神であると強い自尊心を持ちすぎたため、ロイエ教とは関係なく自身への信仰で神聖魔法が発動するあたおか
897 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:51:43.32 ID:UUcltqwW0
みなさんありがとうございます。友好的な人物はレーティアさん、王様はアルベール氏となりました。今後の登場にご期待ください
898 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:52:08.44 ID:UUcltqwW0
―夜
 絵空の家 客室

イリス「……」カキカキ

ミスティ「手紙……フラナさんへ?」

イリス「うん。今日のこと……フレメア・バイオレットについて、聞きたくて」

ミスティ「あなたの師匠から聞いたことはなかったの?」

イリス「うん。師匠からもフラナ先生からも、フラナ先生にお姉さんがいたことについては聞いたことがなかったから」

ミスティ「……魔族国に滞在してた時も、フラナさんの家族については全く聞いたことがなかったわね。あれほどの力の持ち主なら、噂くらいにはなっていてもおかしくないと思うのだけれど……」

イリス「……あまり公にはしたくないことなのかも。だからちょっと気が引けるけど……今はあの人たちが何者なのか、手がかりが欲しいし……」

ミスティ「そうね……。それに彼女たちは、吸血鬼とエルダーサキュバス……。どちらも高位の魔族、フラナさんなら何か知っている可能性は実際あると思うわ……」

イリス「流石に魔族国は関わってないと思うけどね」

 ☆フラナへお手紙を出しました

 ◆
899 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:53:12.04 ID:UUcltqwW0
―夜
 酒場

 ジョッキ「」ドンッ

エバンス「くそぉ……俺ァ一体何の為にこのパーティに入ったんだ……」グビグビ

ローガン「エバンスくん、落ち着くんだ……。酒をそのように飲むのは……」

エバンス「俺は守れなかった!! あの村の人たちを守れなかったんだ!!! だから、だから俺は、あの人たちの忘れ形見とでも言うべきクロシュちゃんを守りたくて……!!」グビグビ

ローガン「エバンスくん、クロシュくんは無事だぞ……」

エバンス「わかってんだよ!!! それがクロシュちゃん自身が力を付けた結果だってこともよォ!!」

ローガン「う、うむ……。クロシュくんが自分で自分を守れるようになるのは、良いことではないか」

エバンス「そうだよ!! 良いことに決まってんだろ!! だが今日のザマを思い出せローガンの旦那!! 俺はクロシュちゃんを守れず、パーティの女の子たちも守れず、挙げ句の果てにイリスちゃんの機転と突然の幸運に助けられただけじゃねぇか!!」

ローガン「うむ……」

エバンス「ああいう危機にこそ俺が守れなきゃならねえってのに……!! ックショウッ……!!」ドンッ

ローガン「……」


ローガン(エバンスくんの気持ちは、私もわかる)

ローガン(私自身も、彼女らを守ると宣ってこのパーティに入ったのだから)

ローガン(そして私も彼と同様に……焦りを感じている……)

ローガン(まず、ものすごい勢いで力を付けていくクロシュくん……。剣の腕ではまだ私やエバンスくんに分があるが、単純な耐久力や同化を用いた多彩な戦術を鑑みれば、総合的な戦力は恐らく我々を凌ぐ……)

ローガン(そしてイリスくんとミスティくんもまた……。日々研鑽を怠らず、日進月歩で魔法の技量を磨いている……。イリスくんはついに星属性魔法を習得し、ミスティくんもレッドくんが使っていたような、瞬間冷凍魔法を会得した……)

ローガン(だが私は……今までに得た実力に胡座をかいたまま、先へ進めていない)

ローガン(……まあそれでも、単純な剣技や防衛術ならまだまだ他の者には負けない自信はある。身体的なポテンシャルでは若者に追いつけぬとしても、技術を授ける側としてならばまだまだ私にもやれることはある、と思う)

ローガン(そういうわけで、まずは――)


↓1コンマ
01-10 もっと飲むぞ!
11-30 娼館へ行くぞ!
31-60 帰って寝るぞ!
61-90 特訓をするぞ!
91-00 ??
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 15:57:34.60 ID:8Lh4eJCCO
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 15:58:00.59 ID:ao3tonYFO
902 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 16:10:15.95 ID:UUcltqwW0
ローガン「エバンスくん! 帰って寝るぞ!」スクッ

エバンス「んああ……? 俺ァまだまだ……」フラフラ

ローガン「気が弱っている時は、酒を飲んで寝る! これに勝る健康法はない!!」ドン!!

エバンス「なん、だと……」

ローガン「まずは体を休め、明日こそはクロシュくんたちを十全に守れるよう努めるのだ」

エバンス「うむむ……」

ローガン「まずは休息というわけだ。帰るぞ、エバンスくん!」ズンズン

エバンス「うおお、ま、待ってくれよォ」フラフラ

 ◆
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