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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
- 638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:15:02.36 ID:fpP3qDCJ0
- あ
- 639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:15:48.73 ID:Jng+pSU30
- ぬ
- 640 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:28:03.94 ID:4iMSsH/A0
- 日向「はぁっ……はあっ……はあっ……!!」
弐大が決めたゴールに辿り着いた順番は、左右田がダントツの1位。九頭龍は最初は砂に手間取っていたが、どうやら「コツ」を掴んだらしく、2位。俺はと言えば砂浜を走る感覚を掴むので精一杯で、目標タイムギリギリといった3位だった。
弐大「よし、では各自マッサージを行ない、その後30分休憩じゃあ!!」
弐大の宣言と共に、俺達は腰に巻いた荒縄を外し、自由の身になる。……さっきまでタイヤを引きずっていたからか、身体がもの凄く軽く感じた。今ならどこまでも走っていけそうだ。
左右田「ふぅ……ふぅ……」
九頭龍「左右田……テメェ一体何があった? 勉強はかなり出来る奴だって事は俺でも知ってたが、運動はそこまで得意じゃ無かった筈だろ。……この数ヶ月でテメェに何があったんだ?」
九頭龍が、数ヶ月前とは別人と言っても過言では無い体力を身につけた左右田に問いかけるが、左右田は答えない……。と、言うより返答に困っているようだった。
左右田「あー……なんていうか、その……」
暫く間を置いてから、左右田はこう答える。
左右田「──誓ったんだよ。心も身体も、絶対に前より強ぇ俺になってやるってな」
- 641 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:29:15.73 ID:4iMSsH/A0
- 左右田との絆が一定値に達しました。
──キャラシナリオ──左右田和一編を開始します。
- 642 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:30:04.31 ID:4iMSsH/A0
- と、言うわけで今回はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
- 643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:31:35.34 ID:Jng+pSU30
- 乙かれー
- 644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 00:13:51.04 ID:bJ8ZOjJ30
- こういう感じになるのか
なら誰か1人に集中させた方がいいのかな?
- 645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 06:57:03.26 ID:qQ/8ghkh0
- 3人まで選べるのだから3人まで選んでこなせば回転率は一人よりは上がるはず。
- 646 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 09:55:42.19 ID:vgyi98Ic0
- 凄く半端な時間ですが、今これをやっとかないと夜の更新が遅速になる事間違い無しなので投下。
- 647 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 09:56:59.89 ID:vgyi98Ic0
-
キャラシナリオ 左右田和一 ──嘗ての恋と、今の恋──
左右田「なぁ日向、今ちょっと良いか?」
弐大がやってくれている特訓の昼休憩中、海の家で焼きそばを食い終わった俺に、左右田が話しかけてきた。「何だ?」と声を返すと、どうやら二人っきりで話したい事があるらしい。
左右田曰く『相談』の延長線とやららしいのだが……。兎に角、俺は左右田の後に続いて行き、適当な堤防の上に腰掛ける。
左右田「ふぅ……。いやー、今日もあっちいなぁ……」
日向「ああ。弐大じゃないが、熱中症には十分注意しないとな」
俺は弐大から受け取ったドリンクをゴクゴクと口に運びつつ、左右田の言葉の続きを待つ。その様は「言葉に迷っている」と言うより「言うのを躊躇っている」様に感じた。
左右田「あー……。前に相談した時のこと覚えてるか? 俺が「誰でも良いから可愛い女の子とデートがしたい」ってバカみたいな依頼をした時の事だよ」
左右田は不安そうに言うが、当然忘れるわけがない。なにせあれが俺の──『超高校級の相談窓口』としての初仕事だったんだから。
左右田「お前と七海に見守って貰いながら、小泉と西園寺と……その、デートって奴をしてさ。ふれあい広場で動物と戯れて、花村特製の綺麗なゼリーを喰って、室内レジャープールで思いっきり遊んで、夢野のマジックショーを見て……。んで、デートの最後に西園寺に告白されてさ」
日向「ああ、そうだった……。らしいな」
左右田は懐かしむように目を細めるが、まだその「デート」から数ヶ月と経っていない。しかし左右田の中ではもう随分と昔の事のように感じているらしかった。
左右田「……そん時は内心メッチャ動揺してたんだけど……スゲー嬉しかったんだ。それまで西園寺の事なんて、小生意気なクソガキ……だったのは、一年前か。兎に角生意気で、可愛くて綺麗なのに可愛げのない精神年齢小学生野郎──位にしか見てなかったのにさ。告られた瞬間こう、心臓がドキンと高鳴ってさ」
左右田はただ淡々と言葉を紡いでゆく。自分の中からあふれ出そうとする言葉を噛み砕き、分かりやすいようにして俺へと伝えてくる。
左右田「……自分の中で整理を付けるために「今度こそ」失敗しないために「俺が強くなるまで待っててくれ」なんてふざけた事言って返事を保留にしちまったんだけどよ。告られた日からもうこう……アイツの事がスゲー気になるッつーか、か、可愛く見えて仕方ねぇっつーか……」
……あ、これもしかして惚気られる流れか? だったら俺は暫くの間相槌マシーンになってやる気満々だぞこの野郎。
左右田「授業中に眼が合った時なんて「ふふっ」って嬉しそうに微笑んでくるし、食堂じゃあ近くの席に陣取る事が多くなったし、なんだかんだ理由を付けて、ふ、二人っきりで買い物に出かける事になった時とかにこう、キュッって感じで俺の服の裾を掴んで上目遣いしてきたりさ……」
日向「ソッカー」
左右田「その度に、胸はドキドキ高鳴るし、心臓はバクバクウルセーし……。楽しい、嬉しい、って気持ちで心の中がいっぱいになるんだけどさ」
日向「ウンウン」
左右田「……その度に思い出すんだよ。ソニアさんの事を」
日向「…………」
一気に陰鬱な表情になった左右田を見て、俺はマシーンから一人の人間に戻った。どうやら「相談」はここからが本番らしい。
- 648 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 10:00:20.65 ID:vgyi98Ic0
-
左右田「ソニアさんにこっぴどく振られて、クラスの女子全員を巻き込んだ大暴走をして、そこまでしてようやく視野が広くなった……。いや、俺の場合は「正常に戻った」ってのが正しいのか? 色んな物が見えてきてさ」
左右田は懺悔でもするかのように頭を垂れて、言葉を紡ぎ続ける。
左右田「思い出すんだよ。相手の気持ちを、何をして欲しいのか、何を求めているのかを考えもせずに毎日のようにアタックしてたあの頃を」
……そうだ。左右田がソニアに振られたのだって、そう前の事じゃない。そもそもこいつは「ソニアに振られて傷心していた」タイミングで俺の研究教室に尋ねて来たんだから。
左右田「思い出す度に思うんだよ。「バカじゃねーのかこいつ」って」
自分にイラついて仕方が無い、といった具合に、左右田は言葉尻を強くする。その右手が、痛いぐらいに強く握られていた。
左右田「自分勝手に一目惚れして、自分勝手に相手の事を自分の都合の良いように考えて、自分勝手に仲が良い田中に牙剥いてさ。トンでもねぇDQN野郎だったんじゃねぇかって分かるようになってよ」
日向「…………」
俺は何も言わなかった。下手なフォローもしなかった。言葉遣いは少しアレだが、左右田の言っている事は概ね事実でもあるからだ。実際、俺の研究教室が完成する前に「左右田を何とかしてくれないか」とソニアに相談を受けた事がある。
左右田「……だからその……怖いんだよ」
日向「……何がだ?」
左右田「……また俺が相手の……西園寺の事を自分に都合が良いように考えてるんじゃねぇかってよ」
左右田は静かに目を閉じて、今まで誰にも言えなかった想いを吐露し続ける。
左右田「……確かにまだまだガキっぽくて未熟なところは沢山あるけどさ、あいつ(西園寺)は本当にスゲー奴なんだ。この前始めてあいつの「西園寺流日本舞踊」って奴を動画で見たんだけどさ……。もうなんていうか凄く……兎に角凄くてよ」
左右田「俺風に言うなら少しも無駄なところがない超精密機械? 超精密機械なのに超ド派手な演出や細かい気配り、アドリブが出来る日本人形──って言い方じゃあいつに失礼か? 兎に角「ああ、そりゃ超高校級だわな」って納得しかさせられないそれでさ」
確かに俺も西園寺の日本舞踊は見た事があるが──アレは本当に凄かった。普段の「西園寺ひよ子」からは考えられないような、正しく「美しい舞」だった。
左右田「……そんな西園寺に、俺みたいな奴が近づいて良いのか? また前みたいに勝手な事を、余計な事を考えて、実行して、あいつを不快にさせたり傷つけたりするんじゃねぇか?」
日向「……左右田」
左右田「……強くなりたい、あいつに相応しくなりたい、って言ったのは嘘じゃねぇけど……ある種の逃げでもあってさ。こんだけ実績があれば、世間一般で言う「良い男」って奴になれれば、少しはあいつに相応しくなれるんじゃねーか? って低俗な考えでよ」
誰にも言えなかった、誰にも聞かせられなかった想いを、心の奥底を、左右田は今俺に見せてくれている。……それがどれだけ勇気の要る事かは、嫌でも理解出来た。
左右田「俺はまだまだ道理も世間も知らねぇガキで、自分の事だけで精一杯で、大切な人のために何かしようと思っても一人じゃ全然何も出来なくて……。こんなどうしようもねぇ俺を「好きだ」って言ってくれた女一人守る力もなくて、それどころか逆に傷つけちまう可能性すらあるような奴で……」
日向「…………」
左右田「──なぁ日向。俺、ちゃんと成長出来てんのかな? ソニアさんにあんだけ迷惑掛けた俺が、高三にもなってようやく「相手の気持ち」って奴を真剣に考えれるようになった俺が、西園寺の傍にいられるような男になれんのかな」
日向「……↓1 2 3」
↓3までの意見を統合して、作者が上手い具合に纏めます。
- 649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 10:45:41.17 ID:lQ9cy3ibO
- それを決めるのは俺じゃなくて西園寺だ
それにそうやって悩めるならもうお前は立派な漢だよ!
- 650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 10:52:37.13 ID:trhk7Ypuo
- お前が悩むことは間違いじゃない
だけど西園寺の事も信じてやれ
あいつはお前を信じているぞ
- 651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 12:24:58.19 ID:XDdmFApLO
- なってるさ お前は弱い自分を無かった事にしないだろ
どっかのバカは弱い自分が大嫌いで超高校級と釣り合う為ならそれまでの過去を無くしても構わない奴だった 友達との思い出含めてな
そんなバカを七海は引っ叩いて尻餅ついたとこを上乗りになって泣きながら止めてくれた
どんなに弱い自分でもそれを覚えて向き合い続ける お前のような奴だから友達も恋人も大切にできるんだ
- 652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 18:10:44.46 ID:3tLB788DO
- ヒロインがいつのまにか塩に殺されてる事もあるの?
- 653 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 20:50:16.59 ID:vgyi98Ic0
- こんばんわ。少し早いですが始めて行きます。
>>652 流石にそんな非情極まりない展開はありません。
- 654 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 20:51:53.20 ID:vgyi98Ic0
-
日向「……それを決めるのは俺じゃない、西園寺だろ」
それはあくまで、左右田と西園寺の問題だ。左右田(少年)と西園寺(少女)の関係だ。第三者である俺が聞いて、何かを答えたところで、そこに価値など無いに等しい。
左右田「……そっかそうだよn「それを前提で言うぞ」あん?」
それでも、俺は言葉にしたい。左右田同様、自分の心の中に湧き出した想いを、俺を大切な友達(ソウルフレンド)と呼んでくれるこいつに伝えたい。そうやって大切な人の為に悩み、苦しむ事は。その痛みは、絶対に間違いじゃない筈だから。
日向「『西園寺の傍にいられるような男になれんのか?』だって? んなもんとっくになってるに決まってるだろ。お前は弱い自分を無かった事にしなかった。悩んだり苦しんだり、努力する事を放棄したりしなかった。こう言っちゃアレだけど、ソニアでやらかした失敗をちゃんと活かせてるじゃないか」
……それに比べてどっかのバカは。弱い自分が大っ嫌いで、超高校級と釣り合う為ならそれまでの過去を無くしても構わない奴で、家族や大切な友達との思い出なんかも纏めて捨てちまえるような非情になりきってるつもりのクソガキで……。
そんなバカを七海が、みんなが引っ叩いて止めてくれた。……ああ、今こそ言おう。あの時七海が言ってくれたあの言葉を──
日向「──今お前に出来る一番大切な事は「自分を信じてやる」事だと思う」
左右田「自分を、信じる……?」
日向「ああ。西園寺を笑顔に……世界一幸せに出来る男になれるって信じるんだ。じゃないとどんなに努力しても、どんだけ「良い男」って奴になっても、ただ空しいだけさ」
才能に固執して、意固地になって凝り固まっていたどこかのバカにに、七海はそう言ってくれた。(正確には『自分を信じてあげる事だよ』以外違うが)ただ選ぶだけじゃ出来ない「未来」を左右田は今、必死になって「創」ろうとしているんだ。
日向「それと、西園寺の事もな。あいつはお前を、お前の言葉を信じて、今も待ってると思うぞ」
左右田「…………」
左右田があの時、あの場所で西園寺に誓った宣誓を、俺は忘れない。たまらなく格好良く見えた、俺の親友の宣誓を。それを信じて待っていると言った、西園寺の言葉を。
日向「だから……」
左右田「……ハハッ」
左右田は思わず、といった風に笑った。──その顔に、もう陰りや憂いは見えない。
左右田「そうだよな……! 不安も悩みも全部抱えて、それでも自分を信じて今を生きて……。『理想の未来』って奴を創り続けるっきゃねぇんだよな!!」
日向「ああ。俺達は結局、そうやって生きていくしかないのさ」
俺の一歩も二歩も先を進んでいる左右田に。俺の大切な友達に相応しい自分になれるように頑張るのだと、俺は心の中でコッソリと誓った。
左右田「ッつしゃあ! 午後のトレーニングも気合入れて頑張ろうぜ、日向!!」
日向「ああ。午後は海で水練だったな。タイヤ引きじゃあ遅れを取ったが、水練なら俺も自信があるぞ。なにせ、手加減してくれてたとはいえ、あの朝日奈にあと一歩の所まで迫ったんだからな!」
俺達は笑い合いながら、海へと続く階段を降りてゆく。──自分を信じて、頑張って鍛えて、よりよい未来を創り続けるために。
左右田のキャラクエストをクリアしました! 左右田に助けを求めるの難易度が更に下がりました!! 左右田のパンツを手に入れました!!
- 655 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 20:52:30.68 ID:vgyi98Ic0
- 〜〜夏休み8日目〜〜
ウゴゴゴゴ……! き、昨日のトレーニングで張り切りすぎたせいか、身体中が痛い……!!
全身が筋肉痛とはこういう事かと実感しながら、俺は痛みを感じる場所に次々と湿布を貼っていく。……最近運動不足だったし、弐大のトレーニング、俺も受けた方が良いかなぁ……?
さて、今日は何をしようか↓2
- 656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 20:57:30.26 ID:tIsQ97AOO
- さげ
- 657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 20:57:37.73 ID:iB2bbgim0
- 最原が解決した難事件の後始末
盗難下着100枚を女性に返却するアルバイト(叔父さんが払う)
葉隠とむくろも一緒
- 658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 20:57:54.79 ID:C/0x7cll0
- セレスと苗木とこまえだと賭け麻雀
- 659 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 21:21:27.43 ID:vgyi98Ic0
- ……今現在大金を手にしている俺が「アルバイト」なんて物をやる必要は全く無いのだが「依頼」とあれば、超高校級の相談窓口として断わるわけにはいかない。例えそれが、夏休みの真っ只中でもだ。ああ、絶対に……そうなのだが……。
日向「……なんだよ『盗難下着100枚を女性に返却するアルバイト』って……字面だけだと意味不明&俺達まで変態みたいな行為をしてるような気分になるんだけど……」
79期生の「超高校級の探偵」最原終一が解決した難事件……。それは『伝説の下着泥棒』と言われている「変態仮面(頭にパンツを被った某アイツ)」を引っ捕らえたことから始まった。
そいつが住んでいたアパートには山のような女性の下着(盗難物)があって、それを持ち主に返却することになったんだとか。……今更だが最原、そしてその叔父さんよ。犯人を捕まえるまでは兎も角、こういうのは普通警察に任せるような案件じゃないのか???
最原「あ、あはは……。本当にすみません、日向先輩。でも葉隠先輩が──」
葉隠『パンツの案件? それなら日向っちも呼んだ方が良いベ! あいつは超高校級のパンツハンターでもあっからな!!』
最原「──って、先輩を呼ぶことを強く推奨したもので……。一応、念のための確認なんですけど、先輩はパンツ泥棒とかしたこと──」
日向「あるわけねぇだろ!? つーかその称号凄く不名誉かつ不服なもんなんだけど!!?」
最原「で、ですよね! 本当にすみません……」
別の場所に下着を届けに行っている葉隠の野郎を後でシメる事を心に誓いつつ、俺は最原と逆方向にいる「彼女」の方を見た。
日向「……で? なんでお前までここにいるんだよ」
戦刃「…………」
「超高校級の軍人」戦刃むくろ。彼女が何故こんな羞恥を煽るようなアルバイトをしているのかが全く分からない。……金に困ってる……とかじゃあ無い筈だよな? 葉隠じゃああるまいし。
戦刃「↓1」
01〜30 自分のブラまで盗まれていたから
31〜60 自分のパンツまで盗まれていたから
61〜90 江ノ島のパンツまで盗まれていたから(犯人終わったな)
91〜00 自分と江ノ島のブラとパンツまで盗まれていたから(犯人スゲぇなおい)
- 660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:22:12.38 ID:F/3pg4HHO
- あ
- 661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:22:46.23 ID:qQ/8ghkh0
- 葉隠シバかれろ!
- 662 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 21:32:21.95 ID:vgyi98Ic0
- 戦刃「……たから」
日向「は?」
戦刃「……私のパンツまで、盗まれてたから……!!」
日向「……あー、そのぉ……すまん」
戦刃はギリリッツと歯を噛んで、その怒りを露わにする。──が、どうも怒りの対象がおかしい。
戦刃「一体いつの間に……。戦場で油断してる時なんてコンマ1秒も無かった筈なのに、どうやって「フェンリル」の女性専用下着を……!? くっ! その場で○せ無かったどころか、気配すら察せなかった自分が不甲斐なくて仕方が無いよ……!!」
いや怒ってるの自分に対してかよ!? つーかスゲぇことやってんなあの変態仮面!!?
こうして終始不機嫌な戦刃を最原と一緒に宥めながら、俺達は無事にパンツ100枚を配り終えたのだった。
最原、戦刃、葉隠との絆が深まりました!!
- 663 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 21:37:20.65 ID:vgyi98Ic0
- 〜〜夏休み9日目〜〜
「アルバイト」と一口に言っても色んなものがあるが、昨日みたいな奇妙なバイトなんてそうそうある筈が……。
そう思ってグー○ル先生で「珍しいバイト」で検索を掛けたのが間違いだった。……世の中には知ってはいけない、知らない方が良い面がどんな界隈にもあるのだということを、俺はその日学んだ。
さて、どうやってこの陰鬱な気分を変えようか……↓2
- 664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:40.44 ID:qQ/8ghkh0
- 今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
- 665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:47.91 ID:7bC2Qu0SO
- 舞園と澪田がキーボ・日向に歌レッスン
- 666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:52.63 ID:bJ8ZOjJ30
- セレス、山田、苗木と餃子巡り
- 667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:38:56.93 ID:C/0x7cll0
- セレスと苗木とこまえだと賭け麻雀
- 668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 21:39:06.35 ID:qQ/8ghkh0
- 今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
- 669 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:06:33.44 ID:vgyi98Ic0
- 突然だが、俺には演技以外に「大の苦手」としている物が一つある。……それが歌だ。一体どんな理屈なのか自分でも分からないが、どんなに努力しても音がズレたり、音質が異様に高く(或いは低く)なってしまうのだった。
……そんな訳で、俺はある人物に強い共感を抱いている。それが79期生の「超高校級のロボット」であるキーボだ。キーボも俺と同じく歌が大の苦手……所謂「音痴」で、一度79期生全員でカラオケをやった所「お前もう人前で歌うな(要約)」と言われてしまったらしい。(特に王馬の弄りが酷かったとか)
『ロボットなのに歌が下手とかマジでただの鉄屑じゃん』
王馬にそんなことを言われたキーボだったが、彼は諦めなかった。何とか入間の改造無しで歌が上手くなれるよう、特別講師を呼んでいたのだ。
舞園「──そんな訳で、歌を歌うときに一番重要なのは「その時のノリ!」……ではなく、音程の取り方、声量、リズムやテンポの取り方なんです。歌が上手い人と下手な人の差は、この三つに強く出ます」
キーボ「ふむふむ、なるほど……承知しました!」
それが、超高校級のアイドルである舞園と、超高校級の軽音部である澪田だ。……学校で顔を合せることがあるから気にしなくなってしまったが、よくよく考えると凄すぎるぐらい豪華な教師だよな。国民的アイドルグループのセンターと、伝説の軽音バンドのギター&ボーカルが貴重な時間を割いて歌を教えてくれるなんて。しかもキチンとしたスタジオを借りて。
舞園「歌が上手い人は、流れている音楽と自分が出している声にしっかりと耳を傾けて音程を調整し、正しい音にピッタリとはめながら歌っています」
澪田「そしてそしてー!? 歌が上手い人は、声量があって歌に迫力が出るだけじゃなくてー『声量のコントロール』ができるから、歌に感情が乗ったように聞こえるっす!!」
舞園「そして最後。歌が上手い人は、テンポ通りに歌詞をリズムに当てはめながら歌うことができるので、聞き心地がよい歌になるんです」
ほえー、と思わず感心しながら、俺は二人の説明をメモに取っていく。……左右田じゃないが、俺だって苦手なことを苦手なままにしておきたくなんてない。良い機会だ。これを期に「音痴」の称号を返上してやる!!
舞園「それではお二人とも。今言ったことを意識して、一曲歌ってみましょう!!」
澪田「緊張しないで良いっすよー! 唯吹、創ちゃんの歌もキーボちゃんの歌も個性豊かで好きっすから!!」
キーボ「はい! よろしくお願いします!!」
↓1 日向の成果(補正値−30)
↓2 キーボの成果(補正値−30)
- 670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:06:58.05 ID:qQ/8ghkh0
- 日向音痴だったのか?
- 671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:06:58.67 ID:C/0x7cll0
- a
- 672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:09:27.98 ID:bJ8ZOjJ30
- これはコナンくん
- 673 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:21:46.04 ID:vgyi98Ic0
- >>670 中の人の外の人ネタですね。コ○ン
5−30=−25 こ れ は 酷 い
67−30=37 まぁ前よりはマシになったんじゃないかな。
日向「〜♪」
俺なりに音程の取り方、声量、リズムやテンポの取り方って奴を意識してみたんだが……結果は非情にも−25点という悲惨すぎる数値だった……。っていうか何だよ「−」って!? どんなに最低でも普通0点が最低値だろ!? 俺の歌は某ジャイ○ンレベルに酷いってのか!?
舞園「えっと……。ごめんなさい、日向先輩……」
澪田「創ちゃん……。創ちゃんには創ちゃんの良いところがあるっすよ……」
キーボ「あの……ボクがこんな事を言うのはアレですけど、元気出して下さい先輩。……あ、ボクなんてほら! ネタにも薬にもならないような点数ですから!!」
舞園が深々と頭を下げ、澪田がポン、と肩を叩き、キーボが自虐も兼ねてフォローを入れる。……虚ろな目でそれを受け入れながら、俺はその日、自分の歌唱力という奴に絶望したのだった。
舞園、澪田、キーボとの絆レベルが上がった!!
- 674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:23:37.51 ID:qQ/8ghkh0
- コナンの声優さんは歌上手いからそっちかなと。
- 675 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:26:13.36 ID:vgyi98Ic0
- 〜〜夏休み10日目〜〜
夏休みもいよいよ1/3が過ぎた。そろそろ宿題に全く手を付けていない組が焦り出す頃か? ……最終日前日になるまで手を付けたりしない〜なんて奴、俺のクラスメイトにはいないよな? いない筈だよな???(終里や澪田を思い浮かべながら)
さて、今日は何をするんだったか……↓2
- 676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:26:37.38 ID:iB2bbgim0
- 終里とバトル肝試し
仮装した田中やペコとバトル
- 677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:26:49.02 ID:C/0x7cll0
- セレスと苗木とこまえだと賭け麻雀
- 678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/26(火) 22:26:50.19 ID:bJ8ZOjJ30
- セレス、山田、苗木と餃子巡り
- 679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:28:17.13 ID:qQ/8ghkh0
- 丸裸にされないこと祈ります。
- 680 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 22:53:01.97 ID:vgyi98Ic0
- ──雀荘──言わずとしれた「麻雀を打つ為の場所」だが、実際に来たのはこれが初めてだ。俺は少しばかり緊張しながら、約束していた三人がいた席に静かに座る。
セレス「──コホン。ようこそおいで下さいました、苗木くん、狛枝さん、日向くん。今宵は(今は昼である)この私、セレスティア・ルーデンベルグの鍛錬に付きあっていただけること、心から感謝いたしますわ」
苗木「アハハ……。ボクは兎も角、狛枝先輩と日向先輩はセレスさんと打つのは久しぶりでしたよね?」
日向「いや、俺はそもそも麻雀を打ったことすら無いな。ルールや役は知ってるけど」
狛枝「ボクはそうだね。なんでもボクは「幾ら何でもムラがありすぎる」からってセレスさんからギャンブルをする事自体を拒否されていたんだけど……。一体どういう風の吹き回しなのかな? 超高校級のギャンブラーである君が、何の賭けもなく「ただ麻雀をしましょう」だなんて……」
セレス「あら、賭けならありますわよ? 総合最下位の方には、雀荘の使用料を払っていただく予定ですので」
日向「……それだけか?」
セレス「……ええ、それだけです」
狛枝の言う違和感は、俺もセレスから連絡を受けた時に感じていた。彼女は「何かを賭ける」事で真価を発揮するタイプのギャンブラーだ。ただただ「遊ぶ」為だけにゲームをするような奴じゃなかった筈なのだが……。
セレスは「チラリ」と俺の方を一瞥すると「……目標が出来ましたの」と言った。
苗木「目標?」
セレス「ええ。……超高校級の才能すら越えた神域。それに至った男を倒すため、今後は鍛錬や努力は憚らないと」
狛枝「へぇ……?」
神域に至った男って……。前に裏世界のギャンブル大会でセレスを大苦戦させたあの男の事か。今度はそいつの本領である「麻雀」で勝ってみせる。その為にはどんな相手とも勝負すると。セレスはそう言っているのだ。
それは、ある種の憧れか。はたまた何十回も屈辱を味わった報復か。……心の内は読めないが、今のセレスは本気も本気。全力で俺達を潰そうとしてきている。鍛錬のために。
セレス「さて、それでは始めましょうか。……みなさん、お覚悟はよろしくて?」
↓1 高コンマほど健闘。99か00でセレスに勝利。
- 681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 22:54:48.21 ID:qQ/8ghkh0
- 勝てるの?この面子で?
- 682 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:12:02.07 ID:vgyi98Ic0
- セレス「……ツモ『四暗刻(スーアンコウ)」』役満で全員トビ(自点が無くなる事)ですわね。お疲れ様でした(ニッコリ)」
日向「うわぁ……」
苗木「あ、あはは……。いつも以上に容赦無いね、セレスさん……」
結論から言って、俺達はあえなくセレスに三人纏めてボッコボコにされていた。途中狛枝の「幸運」が発動したのか一度だけツモを許したが、それだけだ。後は流局かセレスの勝ちかの二択。……超高校級のギャンブラーの実力を、俺達は改めて思い知らされていた。
狛枝「半荘戦(ハンチャンセン)を十回やって十回全てセレスさんの勝利! ああ、素晴らしいよ!! ボクみたいなゴミクズが一矢報えた事は一種の奇跡さ!!」
セレス「……そうですわね。麻雀は確立と理論のゲームと言われています。一本や二本、取られることがあって当然のゲームなのですが……」
──この程度でツモを許すなら、あの男にはまだまだ届かないでしょうね。
セレスがボソリと小さく呟いた一言を、俺は聞き逃さなかった。……これでも歯が立たないってあの男、本当に何者だったんだ……?
(ちなみに総合最下位は俺で、使用時間分の代金を全て一人で支払うことになった)
- 683 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:18:39.68 ID:vgyi98Ic0
- 〜〜夏休み11日目〜〜
夏休みを過ごす中で何が一番無駄な時間かって、高速道路の渋滞だよな。
事故か事件かは分からないが、狭っ苦しい&熱っ苦しい車の中で無駄に何時間も過ごさなくてはならなくなった時なんかもう……。
日向創、まだ小さい頃に過ごした夏休み最悪の思い出である。
さて、今日は何をしようか↓2
- 684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:23:44.71 ID:C/0x7cll0
- さげ
- 685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:23:49.95 ID:iB2bbgim0
- 終里と遊園地でバトル肝試し
格闘家向けのアトラクション
ヴァンパイア田中と肉弾戦、その隙に囚われのソニア姫を救出できたら賞金
- 686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:23:55.96 ID:tIsQ97AOO
- 十神のプライベートビーチで東條のおもてなしを受ける
- 687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:24:34.82 ID:qQ/8ghkh0
- 今後の為に苗木と最原と一緒に花村主催の料理教室に参加した。
- 688 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:26:22.91 ID:vgyi98Ic0
- すみません、まともな遊園地でそれはちょっと無理がある(暴力)ので少し改変してもよろしいでしょうか? >>685
- 689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/26(火) 23:26:56.52 ID:iB2bbgim0
- >>688
良いですよ
- 690 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/26(火) 23:34:09.78 ID:vgyi98Ic0
- >689 ありがとうございます。では本日はこの辺りで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
本日のヒント
絆が最高値に高まった時に発生する絆クエストですが「ある特定のコンビやトリオ」の絆を全員MAXにすると「スペシャルシナリオ」が解放されます。
「まだ絆が深まってなさそうだな」と感じるキャラがいた場合、そしてもう絆値がMAXになったキャラの話しをもっと見たい場合「そのキャラと繋がりがありそうなキャラ」の絆を深める事を狙って見ましょう。
具体例・苗木・霧切など。
- 691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/27(水) 11:23:00.49 ID:lFarb/hVO
- 絆レベルが上がった表記のある時とない時があるが何か違いあるの?
- 692 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/27(水) 21:09:12.99 ID:xB+4NS+40
- >>1です。申し訳ありませんが、多大な疲労により、本日の更新は休ませていただきます。
楽しみにしていた皆様は本当に申し訳ありません。
>>691 いえ、単なる>>1の表記ミスです(土下座)
- 693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/27(水) 23:47:30.35 ID:nVhTj3740
- えっちな安価はどこまで許されるの?
野球拳程度なら有り?
- 694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 16:49:56.94 ID:MoazEA4O0
- 日向が女子風呂や着替え覗くイベントは可能ですか?
- 695 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 20:02:13.95 ID:anMNCOuZ0
- こんばんわ。昨日のを送れを取り戻すべく、早めに始めて行きます。
>>693>>694 日向本人の意思で無いならば「有り」としましょう。
- 696 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 20:02:55.11 ID:anMNCOuZ0
-
ソニア「──と、いうことでやって参りました! 山梨県某所にある富士○ハイランドです!!」
いや、何が「ということで」なのかサッパリ分からないんだが……。状況を掻い摘まんで説明すると今日の早朝、ソニアから「遊園地で一緒に遊びませんか?」と誘いを受けていた。特に断わる理由も無く、俺自身も遊園地に行くのなんて久しぶりだったからすぐさまオーケーを出したんだが……。
日向(まさか朝っぱらからリムジンで拉致られるとは思わないよなぁ……)
電話が切れると同時に家の前に止まった黒い高級車に、俺とその家族は目をギョッとさせていた。何時もの事と言えば何時もの事なのだが、ソニアは時々思い切った方向に向かって暴走することがある。今回の「富士○アイランド一日貸し切り」もその一つだ。流石は「超高校級の王女」思いついたら大抵のことを即実行できるその権力と判断力が、色んな意味で恐ろしい限りである。
ソニア「さぁさぁ日向さん、それから田中さんに終里さん! 時と青春は有限、絆と友情は無期限です!! 今日は思いっきり楽しみましょう!!!」
田中「ふはははははははは! どれ、流石は一国を支配する覇気を持つ雌猫だと、この氷の覇王田中眼蛇夢が褒めてやろう……。富士の山が見下ろすこの遊戯の国を一夜にして支配してしまうとはな!!」
終里「あー……? 遊ぶのは構わねぇけどよ。ここにはバトルが出来るあとらくしょん? はあんのか? あ、それと飯な!! これが一番重要だからよ!!」
メンバーは俺、ソニア、田中、そして終里の四人だ。テーマパーク一つを完全貸し切り状態にして遊ぶにしては少し人数が寂しい気もするが……。まぁ資金を出してるのも人選もソニアだし、俺としても特に不満は無い。
さて、じゃあ取りあえずどのアトラクションで遊ぶとしようか……。
↓3まで、実際に富士○アイランドにあるアトラクションを書いて下さい。(ただし、某迷宮以外でお願いします)
- 697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/28(木) 20:10:35.93 ID:MoazEA4O0
- アニマルコースター
- 698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 20:12:39.52 ID:Pmgy1063O
- 進撃の巨人のやつ
- 699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 20:15:25.83 ID:Y5kFa9WPO
- 絶望要塞
- 700 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:00:24.40 ID:anMNCOuZ0
- 絶叫系(ジェットコースター)が一つは来ると思い込んでいたので少々驚愕している>>1です。
突然だが、富士○アイランドにはトー○スランドと言う物がある。文字通り、某名作機関車アニメ(当初は人形劇だったらしいが)をモチーフとした、子供向けのエリアだ。
機関車トー○スはソニアの国でも大好評放送中らしく「是非行ってみたい」と一番最初に言い出した。……富士○ハイランドと言えば絶叫系ジェットコースターの宝庫なのだから、最初はそっちに行くと思っていたのだが……。まぁ、遊園地を貸し切りにしたのはソニアだしな。一番手は譲っても良いだろう。
ソニア「ワオ! これがトー○スランドなのですね!! 前から思っていましたが、この子たちはこの国で言う「機関車」とは随分毛色が違いますね!!」
日向「そりゃ英国で生まれた物語だからな。日本生まれの「ハチロク」なんかとは違うだろ」
そんなこんなで、俺達が最初に乗ることしたのは「ニアとアニマルコースター」に決まった。「ニア」とは機関車トー○スに出てくる女性の機関車で、元はアフリカはケニアで働いていたという経歴を持つ。
そんなニアの故郷”アフリカ・ケニア”をイメージした3歳から乗れるミニコースターが「ニアとアニマルコースター」だ三歳児からでも乗れるミニコースターで、木々の中を走り、動物たちと出会いながら探検する1周70秒ほどのアトラクションである。
『小さい子のコースターデビューにピッタリ!!』という売り文句だけあって、迫力は全く無かったが、これがどうして中々に楽しかった。……やっぱり頃に見ていたアニメのアトラクションだけあって、子供心って奴が刺激されるんだろうか。
〜〜〜〜
終里「おお! これなんかどうだ!? この『獣の巨人』とかいう奴とバトれんだろ!?」
何か盛大な勘違いをして勘違いをしている様だが、当然そんな訳は無い。終里が言っているのは『進撃の○人 THE RIDE -ウォール・マリア最終奪還作戦-』だ。
大人気作品『進撃の○人』の大迫力ライドアトラクションで、搭乗者は『進撃の○人』の世界に入り、調査兵団として悲願であるウォール・マリア奪還に向けた最終作戦に参加。ライドを包み込むように広がる直径20mの半球体型巨大スクリーンに映し出される大迫力の映像と「立体機動装置」を使った、巨人に合わせて移動するシーンで、上下・前後・左右に動くライドと身体に響き渡るようなダイナミックな音響などが連動し、圧倒的な没入感を味わうことができる。
俺は爽快感があってかなり楽しかったのだが、終里は想像していた物と違ったのか、若干不機嫌になっていた。
〜〜〜〜
田中「絶望? 絶望だと?? ふはははははははは! Zよ! この氷の覇王田中眼蛇夢が貴様の言う絶望とやらを打ち砕いてくれるわ!!」
厨二心擽られる説明文に感化されたのか、田中が紅い屋敷へと飛び込んでゆく。『絶望要塞』それが俺達が3つめに選んだアトラクションの名だった。
これまで累計320万人の挑戦者たちを絶望させ続けてきた難攻不落の攻略アトラクションで、謎の人物"Z"が建てた赤い館からの生還を目指し、肉体と頭脳を使って難解なゲームをクリアし、次のステージに進むために必要なボーダースコアの獲得を目指すシンプルなルール。
……320万人を絶望させ続けてきただけあって、これがかなり難しかった。俺達四人で協力し合い、時に体力を、時に頭脳を使いながら、一つ一つステージをクリアしていく。なんとか『完全攻略』として認められたが、遊園地でこんなに頭を使う事になるとは思わなかったなぁ……。っていうか俺が乗りたかった絶叫タイプのジェットコースター、まだどれも乗れてないし……。
- 701 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:03:17.66 ID:anMNCOuZ0
-
……さて、それは様々なアトラクションで目一杯遊び回り、丁度昼休憩を終えた少し後の事だった。
終里「……あん? おい日向。ソニアと田中はどこ行ったよ」
日向「……あれ?」
終里に言われて辺りを見渡して見るが、確かにソニアと田中の姿がどこにも見えない。あいつら二人だけでどこ行ったんだ──あー、これもしかしてアレか? これがかの有名な「自分達だけコッソリと抜け出s」
スタッフ「た、大変だー!!」
俺が下世話な考えを巡らせていると、園内のスタッフであろうその男性が、慌てたようにこちらに走ってくるのが見えた。何だ? 一体何があったっていうんだ?
日向「ど、どうしたんですか? そんなに慌てて……」
スタッフ「せ、戦慄迷宮が……戦慄迷宮が……!!」
終里「あ? 戦慄迷宮?」
スタッフさんの言っている「戦慄迷宮」とは、富士○アイランドが誇る超有名アトラクションの一つだ。
幾度となく進化を遂げ、幾重もの観光客達に恐怖を与えてきた世界最大級のホラーアトラクション。歩行距離はなんと約900m。つい最近リメイクされ、「朽ち果てた霊安室」「血まみれの医療リネン室」などの悍ましい部屋が新たに登場し。「富士の裾野に佇む閉鎖された慈急総合病院」を舞台に繰り広げられる、世界一怖い「お化け屋敷」
一体どれほどの物かと、「そろそろ挑戦してみないか」ってソニア達に提案してみようと丁度思っていた頃だ。……その戦慄迷宮が一体どうしたって──
スタッフ「ふ、不死者の王(グランド・リッチー)・田中・ビンセント・パイクに乗っ取られたんです!!」
日向「…………」
終里「…………なぁ日向。もしかしてこいつバカなのか? それとも熱中症って奴で頭が茹だっちまってんのか?」
俺も一瞬そう思わないこともなかったが、いつの間にか離脱していたソニアと田中のことを考えると……。何故だろう。何をどう考えても嫌な予感しかしな──
『ふはははははははははははははははは!!』
突如として園内スピーカーから聞えてきた思いっきり聞き覚えのあるその声に終里は混乱したような表情をし、一方で大体の事情が察せた俺は顔を思いっきり顰めた。
田中・ビンセント・パイク『我が名は偉大なる不死者(アンデット)共を統べる王! グランドリッチー、田中・ビンセント・パイクなり!!』
……この場に左右田がいないことが非情に悔やまれる。何故か。これから始まる壮大な茶番劇へのツッコミを、俺一人でやらなくてはならないからだ。
……お前氷の覇王じゃなかったのかよ! いや百歩譲ってそこは良いとしても何だよ「田中・ビンセント・パイク」って!!? それ某超有名アニメシリーズに出てくる強襲揚陸艦の艦長の名前だろ!? ……何故かこれ以上なくシックリ来るのが余計にムカつくんだけど。
俺の内なるツッコミを完全にスルーして、田中・ビンセント・パイクとやらは喋り続ける。
田中・ビンセント・パイク『この富士が見下ろす遊戯の国は我らアンデットの一族が乗っ取った!! そして! 今からこの異国の美しき姫君、ソニア・シャルロット・ディオールを冥界への贄とし、この日の元を本物の地獄で充たしてくれるわ!!』
ソニア・シャルロット・ディオール『クッ……! いえ、きっと貴方の思い通りにはなりませんわ田中さん! きっと我が国に伝わる伝説の勇者様が私を助けに来てくれるはずです!!』
田中・ビンセント・パイク『ククククク……! そんな奇跡とも呼べる未来がやって来る事などありはせんわ!! …………だが、そうだな……。もしも! 万が一!! そんな勇者(特異点)とも呼べる人物が今偶然にもこの遊戯の国にいるというのなら!!! 我が魔改造した『戦慄迷宮』までやって来るが良い!! ククク……ふはーはっはっはっはっ!!』
それを最後に、園内スピーカーの放送は途絶えた。……「帰りたい」そんな気持ちが俺の脳内と心を完全に支配する。いやだってこれ絶対面倒臭い奴じゃん……。ソニアと田中が組んで(本人達視点で)面白そうな事をしでかそうとしてるだけじゃん……。
終里「あー……どする日向。オレは放置して帰るに一票入れてぇんだが」
日向「それに賛成d『あー! ちなみにこの遊戯の国の出入り口は全て我が魔術で封鎖させてもらった!! グランドリッチーから逃げることなど出来ると思うなよ、脆弱な人間共よ!!』……賛成、したかったなぁ……」
- 702 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:06:11.07 ID:anMNCOuZ0
-
〜〜数分後〜〜
俺と終里はなんとも言えない表情で「戦慄迷宮 〜慈急総合病院〜」の前に立っていた。入り口には何やらボロボロな鎧を身に纏った剣士がいて、俺達を見つけるないなやダダダダッ! と勢いよく駆け寄ってくる。
剣士「そ、その頭のアンテナは……! まさか本当に来て下さったのですか、我らが祖国に伝わる伝説の勇者様!!」
日向「あー…………。うん、まぁはい」
アンテナが勇者の目印なのかよ……。そんなのが目印だったら希望ヶ峰学園に幾らでもいるぞ、勇者。苗木に赤松に最原にキーボに……。
終里「あー、日向だけに用があるってんならオレは帰っても──「あ、あなたは勇者様を最後の戦いまで支え続けた伝説の剣闘士様では!?」……」
お前だけ逃げようったってそうはいかないらしいぞ終里。ソニアと田中はどうしてもこの「アトラクション」を俺達にやらせたいみたいだからな。すると剣士は地面に置いてあった大きな箱(宝箱っぽい)から一本の剣と一対のグローブを取り出し、俺と終里に手渡してくる。
剣士「中にいるアンデット達はもはや従業員……人ではありません。リッチーに魂まで支配されたただのアンデットです。……ただの人間だった彼らのことを思うのならば、どうか、お二人の力で容赦無く葬ってやってください!」
剣士はそう言うと、地面に置いてあったスケッチブックを無言で手に取り、俺達にあるページを向ける。
『中にいるのは従業員(人)ではなく、ただの操り人形ですので思いっきり暴れ倒してやって下さい』
……なるほど? つまり普通のお化け屋敷で厳禁な「スタッフへの暴力(いや操り人形なのだが)」が、ここでは解禁されていると。それを見た終里は、この茶番劇が始まってから始めて「ニヤリ」とした表情をした。
終里「なんだよ。つまり中の奴を全員ぶっ飛ばせば良いんだな! ヘヘッ、しっかりあるじゃねぇか……「バトルが出来るあとらくしょん」がよぉ!!」
終里が牙を剥きながら、渡されたグローブを身につける。……仕方がない。俺も二人の遊びに付きあってやるか!! 俺は剣士から渡された剣を手にして、終里と共に戦慄迷宮(?)の中へと入っていった。
↓1 日向の活躍判定
↓2 終里の活躍判定(補正+20)
↓3 二人の今現在の進行度
- 703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:06:28.17 ID:NScV8n40O
- もしかしてキャラシナリオなのか?
- 704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:07:46.09 ID:MoazEA4O0
- 今更ですが希望ヶ峰の生徒って寮か何かで生活してるんじゃなかったんですか?
- 705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:07:55.21 ID:+wPbDn5q0
- ほい
- 706 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:18:37.94 ID:anMNCOuZ0
- >>703 違います。(キャラシナリオに入る前には、必ず>>1からそう宣言があるので) >>704 そこは……その、あれです。深く考えないようにして下さい、そ、それにほら! 今は夏休みですし!ね!!(滝汗)
日向の活躍判定 17
終里の活躍判定 29
二人の進行度 21
亡霊「ヴヴォアアアアアアアアアア!!」
日向「ううぉおおおおおおおお!?」
終里「ちっ! 弱っちいくせに一々面倒臭ぇな! 狭っ苦しいしよ!!」
戦慄迷宮を進む俺達に、次々と操り人形が襲い掛かってくるが、俺と終里は大苦戦していた。俺の場合は単に戦慄迷宮とその演出が普通に怖かったからなのだが、終里の場合はその圧倒的身体能力を活かせる広さが無い狭い通路が続いている事が原因らしい。
流石は世界最恐と言われるホラーアトラクション。演出も出来映えも半端じゃない。つーか前に真宮寺達と行った廃村のゾンビ洞窟よりもずっと怖え!(あの時はモノクマというチート生物(?)が仲間にいたという事もあるが)
さて……田中の奴が待っている最終到達地点まであとどのぐらいあるんだろうか……?
↓1 日向の活躍判定
↓2 終里の活躍判定(補正+20)
↓3 二人の今現在の進行度
- 707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:19:07.16 ID:MoazEA4O0
- はい
- 708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:19:53.60 ID:NScV8n40O
- んあ
- 709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:22:54.76 ID:2H8OQpa/0
- どうなんや。
- 710 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:39:12.83 ID:anMNCOuZ0
- 日向の活躍判定 16
終里の活躍判定 80
二人の進行度 76
日向「はあっ……。はあっ……!」
終里「──おっ! 中々広い場所に出たじゃねぇか!! ここなら思いっきりバトれそうだぜ!!」
一所懸命に通路を進んでいくと、中々広い……院長室の様な場所に出た。当然、出てくる量の亡霊やアンデットも多くなっているのだが……。
終里「おらぁあああああああああああああ!!」
本気を出せるようになった超高校級の体操部である終里の敵では無かった。その考えられないようなアクロバティックな動きを使い、拳で、脚で、次々とアンデット達を撃破していく。
俺はと言えば終里の邪魔にならないよう、終里が討ち漏らしたアンデットを切り伏せるのが精一杯だった。……と言うか、普通に戦慄迷宮が怖すぎる。……俺、こんなに怖がりだったかなぁ……? それともこの戦慄迷宮の出来がおかしいのか?
〜〜〜〜
終里「……あん? なんだこれ?」
部屋のアンデットを一通り殲滅したあと、院長室の机に置いてあった一枚の紙切れに終里は気がついた。暫く眺めていたが最終的に首を傾げて「こういうのは日向に任せる」と、俺に紙切れを寄越してくる。
日向「これは……?」
──勇者(特異点)+氷の覇王=?──
謎解きギミックか。勇者ってのが俺、氷の覇王が田中の事だとして、俺と田中を足すってどういう事なんだ……?
↓3 まで、謎解きの答え募集。
- 711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:40:53.27 ID:+wPbDn5q0
- ひなたなか
- 712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:41:35.60 ID:TDIg3ULyO
- ホモカップル
- 713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:43:05.17 ID:MoazEA4O0
- ソニアの男版側室
- 714 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 21:47:18.68 ID:anMNCOuZ0
- 正解者無し。……ちょっと難しかったですかね?
日向「……ダメだ、分からない」
なにかが引っかかる感じはしているのに、その引っかかった何かが分からない。せめて「何を」求めているのかが分かれば答えが出ると思うんだけど……。
終里「なぁに、気にするこたぁねぇだろ! とっとと先に進んじまおうぜ!!」
日向「あ、おい!」
終里は俺を置いて、さっさと院長室から出て行ってしまう。俺もそれを必死に追うのだが……。取りあえずさっきの計算式は覚えておくか。
日向の活躍度 ↓1
終里の活躍度 ↓2
二人の進行度 ↓3
- 715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:48:28.52 ID:MoazEA4O0
- が
- 716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:48:57.23 ID:cXqB3E9+O
- ああ
- 717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 21:52:55.93 ID:lS8fM8tGO
- 全然わからない
- 718 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:04:40.32 ID:anMNCOuZ0
-
日向の活躍度 52
終里の活躍度 43
二人の進行度 93
アンデット「ヴヴォアアアアアアアアアア!!」
日向「おらぁっ!! いい加減なれてきた頃だってーの!!」
俺は廊下の奥から迫り来るアンデット達を切り伏せながら前へと進む。終里は待たせまい通路に戻ったのが災いしたのか、先ほどまでのような勢いは無いが、それでも十分戦力になっていた。
──そして
日向「……ここか?」
病院の最奥。手術室と書かれた場所に、俺達は辿り着いた。物々しいBGMが鳴り始めたことといい、『ゴゴゴゴゴゴゴ』という音が聞え始めた事といい、どうやらこの部屋が最終到達地点で間違いなさそうだ。俺は迷いなく扉を開けようとしたが──
日向「……あれ?」
終里「あん? どうしたよ」
日向「なんか……鍵が掛ってるみたいで開かない」
どういう事だ? 扉が開く条件を満たしていないのか? 困惑しながら辺りを見渡して見ると、これ見よがしな場所に0〜9のボタンが付いた装置を発見した。
……これにさっき式の答えを入れろって事か。俺と田中……俺と田中……!
そうか「俺と田中」って考えるからダメなんだ!! つまり入力するべきは……!!
(ヒント。仮にソニア+終里の場合、答えは1728になります)
- 719 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:05:47.39 ID:anMNCOuZ0
- ↓3まで。
- 720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:10:10.11 ID:MoazEA4O0
- 1106
- 721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:14:26.84 ID:2H8OQpa/0
- 日向と田中の誕生日を足した数なので1315
- 722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:19:25.66 ID:QW8nw/qjO
- 1828
- 723 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:42:52.71 ID:anMNCOuZ0
- >>721 大正解 ボス戦の難易度が1下がりました。
俺と田中の「誕生日の合計値」……つまり、0101+1214=1315!! これが俺の答えだ!!
──ガチャン! と扉のロックが外れる音が聞える。
終里「おお、やるじゃねぇか日向!」
と俺を称える終里と共に、俺達は手術室の中へと足を踏み入れた──
〜〜〜〜〜〜
田中・ビンセント・パイク「ククク……よもや本当に現われるとはな! 伝説の勇者よ!!」
巨大な手術室の奥の奥。非常口と書かれている扉の前に、田中はいた。いつも着ている漆黒の衣装はリッチーを模した物になっているからかボロボロで、顔の半分には髑髏の面が付けられている。……中々に凝った衣装だ。役になりきっているのか、いつもよりもノリノリな気もする。
ソニア・シャルロット・ディオール「ああ! 本当に……。本当にいらして下さったのですね、我が祖国に伝わる伝説の勇者様!!」
一方、ソニアは所謂パーティードレスを着て、鉄の鎖で雁字搦めに縛られていた。田中同様、俺を見て眼を輝かせていることといい、この二人の思惑通りの展開になっているようだ。……仕方が無い、最後までこの茶番に付きあってやるか。
日向「ソニアを放せ! 田中・ビンセント・パイク!!」
田中「ククク……実に勇んだ声だがもう遅い! 黄泉の門は開かれ、我が本体を地獄の底から呼び出す準備は整っ「おらぁあああああああ!!」あっぶな!! き、貴様、敵が喋っている時は攻撃をしてはならぬという世界条約を知らんのか!?」
終里「あん? だってこのあとらくしょん? 田中をとっちめればオレらの勝ちなんだろ? だったら──」
日向「あー、終里? 多分勝利条件は「田中が呼び出す何か」を倒す事だから、田中本人をとっちめても意味無いと思うぞ?」
俺が咄嗟に終里にそう言うと、彼女は「なんだよ、面倒臭ぇな……」と渋々拳を引いてくれた。危ない危ない……もう少しで二人が折角用意してくれたこの特別アトラクションが台無しになるところだった……。
田中「と、兎二角だ! 貴様ら脆弱な人間など、我が本体の敵では無い!! すぐに討ち滅ぼしてくれるわ!!」
田中がそう言うと、手術室全体に煙幕が放たれ、視界が全く効かなくなる。数秒後、俺達の目の前に現われたのは──
田中・ビンセント・パイク『ヴォオオオオア゛アァアアアアアアアアアア!!』
肥大化し、某ゾンビゲームに出てくる「タイ○ント」の様になった田中・ビンセント・パイク(の人形)だった。……こいつを倒せば晴れてゲームクリアって訳か。よし、気を引き締めていくか!!
↓1 日向の活躍度(+20)
↓2 終里の活躍度(+20)
- 724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:44:50.19 ID:cSKCwbOd0
- あ
- 725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:44:51.00 ID:MoazEA4O0
- さ
- 726 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 22:46:20.19 ID:anMNCOuZ0
- >>725 あ(察し)
- 727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 22:52:22.54 ID:2H8OQpa/0
- 大分鬱憤が溜まってたんだろうなぁ。終里は。
- 728 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 23:09:11.67 ID:anMNCOuZ0
-
日向の活躍度 39
終里の活躍度 00(スパクリ)+20=120
──それは、俺が早速手にした剣で田中・ビンセント・パイクに斬りかかろうとした一瞬前に起こった。
終里「──オラァ!」
終里が先ほどの鬱憤を晴らすが如く、田中・ビンセント・パイクの鳩尾に思いっきり渾身の蹴りを放つ。超高校級の体操部である終里の蹴りをモロに喰らった田中は、一気に壁際まで吹き飛ばされた。
田中・ビンセント・パイク『なっ! ちょ、貴様、まっ──!!』
大慌てで体勢を立て直そうとする田中だが、時既に遅し。
終里「──オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオオらオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!!!!」
完全に戦闘スイッチが入ってしまった終里に身体全体をフルボッコにされ、あっという間にピクリとも動かなくなってしまった。……今更だが、終里をこのゲームに参加させたの、間違いだったんじゃないか? 思わず唖然とする俺とソニアだが、ソニアは「ハッ」と気づくと慌てたように言う。
ソニア・シャルロット・ディオール「で、伝説の剣です!! 伝説の剣で首を絶たなければ不死の存在である田中さんは幾度でも蘇ってしまいます!!」
日向「お、おう……」
俺はソニアに言われた通り、ピクリとも動かなくなった田中・ビンセント・パイクの首を手にした剣でスパンと刎ねる。……なんとも味気ない結果となってしまったが、これでゲーム終了……。俺がそう思った、次の瞬間。
──ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
終里「うおっ!? な、なんだぁ!?」
突如として手術室が揺れ出し、倒したはずの田中・ビンセント・パイクの声が部屋の中に響いた。
田中・ビンセント・パイク『く、ククククク……流石は伝説の勇者よ……。だが、我とてこのまま終わるつもりは無い……! 黄泉の門を完全に開き、貴様ら諸共道連れにしてくれるわ!!』
いや、俺殆ど何もしてないんだが……。そうツッコむ間もなく、手術室の揺れはドンドンと大きくなっていく。
ソニア・シャルロット・ディオール「……こうなっては仕方ありません。私がヒトミゴクウとなって黄泉の門を閉じます!! 勇者様はお仲間と共にスタコラサッサと逃げて下さい!!」
日向「そんな…………!!」
自分を犠牲に、俺達を逃がそうとするソニア。そんなソニアに俺は……↓2
- 729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:10:37.66 ID:MoazEA4O0
- 下
- 730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:10:43.21 ID:+wPbDn5q0
- さげ
- 731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:11:47.16 ID:0sCTWVzsO
- お姫様だっこして脱出
- 732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:13:20.66 ID:LNwKIISFO
- ソニアと一緒にいる
- 733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/28(木) 23:44:32.13 ID:RvDTxTvOO
- にしても今回のはいつもの夏休みとは違って濃厚だったな
これまではキャラの組み合わせが悪かったのか?
- 734 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/28(木) 23:47:40.99 ID:anMNCOuZ0
-
……あーあ。これは二人が用意してくれた遊びで、今までのはただの茶番で、心配する事なんて何にもないって分かっているのに──
日向「……なーんで「見捨てる」って選択肢が端から無いんだろうなぁ!!」
俺は鎖で雁字搦めに縛られたソニア・・シャルロット・ディオールを抱き抱えると、大急ぎで手術室を飛び出す。鎖の分、以前ソニアを抱きかかえた時よりは重く感じたが、それでも「軽い身体だなぁ」と心の奥底で思った。
ソニア・シャルロット・ディオール「──え、えええっ!? あ、あの勇者様、何を……!?」
日向「勇者として、お姫様を助け出すって当然の行動をするだけだ! 終里、殿を頼む!!」
終里「お、おう? 何だか分からねぇが任せとけ!!」
こうして俺達は、田中・ビンセント・パイクに支配された戦慄迷宮を脱出する事に成功した。……予定外の流れになってしまって相当恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしたソニアのおまけ付きで。
〜〜戦慄迷宮・外〜〜
ソニア・シャルロット・ディオール「ああ……勇者様、なんということを……。これでは黄泉の門が……」
戦慄迷宮を脱出した後、地面に下ろして鎖を解いたソニアが、悲しむような声で俺を責める。……え、この茶番まだ続くのか? 俺が流石にそうツッこもうとした時だった。
???「ふはははははははは! その心配はないぞ、特異点よ!!」
先ほどまでも聞いていた、奴の高笑いが耳に入ってくる。……またか、今度はなんだっていうんだ。
日向「……今更何しに来たんだよ「田中」」
田中「なに、この迷宮から黄泉の門が開く気配を感じてな……。非常事態とみて駆けつけたまでよ」」
先ほどとは違い、いつもの衣服に身を包んだ田中が、悠々と現われる。まるで先ほどの茶番など無かったかのように振る舞っているが、よくその場のアドリブで話を合わせられるなこいつ。
ソニア・シャルロット・ディオール「あ、貴方は我が祖国に伝わる伝説の氷の覇王様では!?」
田中「そう! 我こそは何れこの世の全てを統べる氷の覇王、田中眼蛇夢なり!!」
何かソニアまで便乗し始めたし……。こっちはもう良い加減疲れてきてるんだが……何でも良いから早く休ませてくれないかなぁ……。
田中「安心しろ、特異点よ。不死の王に支配されたこの迷宮で開いてしまった黄泉の門は、この俺様が責任を持って封じよう。なに、俺ならば訳はない。ついでに連れ去られてきた異国の姫君も、元の国に送り返しておこう」
日向「……そうか、それは助かるよ」
田中はそう言うと、戦慄迷宮の入り口に向かって歩き始める。ソニアはそれを追おうとし──俺の方を振り返った。
ソニア・シャルロット・ディオール「勇者様……。私、勇者様が世界よりも私を選んでくれたこと、助けてくれたこと、一生忘れません!! 本当にありがとうございました!!」
そう告げて、今度こそ田中を追って再び戦慄迷宮の方に入っていくソニア。……きっと数十分後には何食わぬ顔で「あら、みなさんどこにいってらっしゃったんですか?」とかなんとか言いながら、何食わぬ顔でどこかから俺達の知っている「ソニア・ネヴァーマインド」が出てくるに違いない。
終里が「なぁ、結局これって何だったんだ?」
と当然の様に聞いてくる。その意見には大いに同意したい所だが……。
日向「……さぁな。でもまぁ、後味は悪くなかったんじゃないか。俺なりに頑張ったとは思うよ」
──だって、ソニアの満面の笑みを、久しぶりに見られたのだから。
本日はここまで。まさか夏休み1日にここまで時間を使う事になるとは思わなかった……!! ではまた明日。夜9時頃にお会いしましょう。
- 735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 00:55:03.13 ID:SxqOuw6UO
- 乙
なかなかキャラシナリオまでいかないな
- 736 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/29(金) 07:17:13.13 ID:jCOCxUTa0
- 仕事に行く前に、これだけ投下。
〜〜夏休み12日目〜〜
結局昨日は絶叫系ジェットコースターには一回も乗れなかった……。だからという訳じゃないが、なんていうかこう……刺激が欲しい!
そう、これぞ夏休み! と言えるような刺激のある一日が……!!
さて、どうやってこの鬱憤を晴らそうか↓2
- 737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/29(金) 07:18:12.34 ID:IxydHneAO
- 踏み
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