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日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」

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538 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 08:56:09.26 ID:Pef+dggg0
──色々と残念な娘。

──確かに天才だが、プライドが高すぎる。

──世間を舐めてる雌ガキ。

──不潔で下品で、節操の無い娘。

……そんな価値の無い、世間や周りの評価など、俺様には気にもならなかった。……低脳な凡人共が何を言おうが知ったことか。俺様は俺様の決めた道を、自分の意思で自由に歩くんだ!!
だから服装も、学園側に何を言われようがセクシーな物ばかりを選んだ。……俺様の美貌を周囲に見せつけるためだ。問題──とやらを俺様が起こしても、何度でもそれを繰返(失敗)し続けた。いつか目指した「目標」を達成する為だ。
言葉もあえて下品な物ばかりを選び、使い続けた。……俺様と凡人共の格の違いを、シッカリと教えてやるためだ。……それは、いつしか自分でも癖になって、意識しても治らなくなってしまったけど、後悔はしていない。

──だから


「君ってホント雌豚みたいだよねー。あ、みたいじゃなくて実際そうなのか。自分に嘘を付いて、傷ついてないフリをして、周囲に売りたくも無い媚びを売りまくってる低脳な人間なんだから」

出会い頭──本当に始めて会話する時に、そんな言葉を直球でぶつけてきたのは「アイツ」が初めてだったんだ。当然、すぐさま罵り合いになった。……なったのだが、相手の語彙力と頭の回転が俺様の想像を遙かに超えていて、いつしか俺様は子供みたいなアイツに、それこそ子供のように泣きじゃくらされていた。
……その時の感覚が、ある種の開放感と悦楽が身体の奥底に染みこんで、染みこんで……。それが「快感」って奴に変わったと分かったのは、それからすぐのことだった。「ああ、俺様ってこんな性癖(ドM)があったんだ」と心と頭で理解したのもその時だ。

……「そんな自分(ドM)」を表に出すのにも、アイツと関わっていく内に次第に抵抗がなくなった。最初の頃は、ドMだって事自体を否定するような事を言っていた気がするが、アイツが俺様を罵る度に、その無駄な抵抗は薄まっていった……。
──その口汚い悪口が「王馬なりの忠告だ」「王馬なりの優しさだ」と、天才な俺様は心の奥底で理解していても、自分を曲げようとはしなかった。……だって、それを切っ掛けにもし変われば……。俺様という人間が「アイツにとって興味のないツマラナイ奴」になってしまったら──

──今まで築いてきたこの奇妙な関係が、壊れてしまうんじゃないかって……怖かったんだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ヒックヒックと、まるで幼稚園児の様に泣きじゃくる入間を前に、俺と79期生(女子)のメンバーは半ば呆然としていた。
特に、俺、赤松、春川、夢野の動揺は凄かったと思う。「入間にその恋心を自覚させる」のが今回の女子会の真の目的であって、それは大成功したと言えるのだが、まさかあの入間がここまで豹変するとは思ってもいなかったのだ。


赤松「い、入間さん……」

夢野「入間、お主……」

入間「お、お願いだよぉ……! 私からアイツを……小吉を盗らないでぇ……!!」

今の入間は近づいてきた夢野のスカートに縋り付いて、物乞いの様な恰好で懇願する。その姿があまりにも痛々しくて、超高校級の相談窓口である俺も、ここからどうしたら良いか全く分からずに──


春川「──はいはい、入間も皆も一旦落ち着く」


そこで意外(失礼だと後から思った)にもパンパンと手を叩いて皆の注目を集めたのは、超高校級の保育士である春川だった。


春川「東条、何か落ち着くような甘い物……ホットミルクかなんかで良いから作って来て。それから、気持ちは分かるけど皆一旦それぞれの席に戻る。……入間の話しを詳しく聞くにしても、このままじゃ話すに話せないでしょ」

東条「……ええ。すぐに用意するわ」

転子「りょ、了解しました……」

アンジー「……主は言いました「地雷は予期せぬ所に埋まっている物だ」と──」

白銀「な、なんだか地味に大変な事になってきたね……。女子会が一気に保護者会や説明会見になった気分だよ……」

春川「……ほら、あんたもいつまでも夢野のスカートを握ってないで自分の席に着く。……大丈夫だよ、今ここにはアンタを責めたり虐めたりするような奴は誰もいないから」

春川が、それこそ幼稚園児を諭すような目線で入間を見て、その髪を優しく撫でる。入間は暫くの間動かなかったが、やがて夢野のスカートから手を離して自分の席に座った。


〜〜それから数分後〜〜


入間が東条の作って来たホットミルクを啜る音が教室に響く。……他に音は聞えない。誰も、何も喋れない。ほぼ全員が頭を下げ、誰かがこの神妙な空気をぶち壊してくれるのを待っていた。


春川「……で? 入間。何か皆に言いたいことや、説明したいことはある?」

その空気をぶち壊したのは、事態を一旦落ち着かせた春川だった。その言葉に入間の肩がビクンと震え、オドオドと周囲の様子を伺う。


春川「言いたいことが無いなら、もうこの話しは……今回の女子会はお開きにする。アンタの言動も、誰も、何も見なかった事にする、聞かなかった事にする。……ただ、もし何か皆に言いたいことが……。日向に相談したいことがあるのなら、この場で言った方が良いよ。……大丈夫。さっきも言ったとおり、こにはアンタを責めたり虐めたりするような奴は、誰もいないから」

春川にそんな事を言われた入間は、数秒の間を置いて、ぽつりぽつりと自分の過去とその心境を、俺達に話し始めた。
539 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 08:58:48.13 ID:Pef+dggg0


〜〜〜〜〜〜


赤松「……始めて自分の事を、(ある意味)真っ直ぐに見てくれた人……かぁ……」

大部分を話し終った入間の言葉を聞いて、真っ先に感想を言ったのは赤松だった。入間の説明は所々しどろもどろで、訳の分からない(口汚い)言葉が混じっていたが、大部分を要約するとそうなる。


転子「……あの男死の言動を認めるわけではありませんが、あの人はあの人なりのやり方で、入間さんとの絆を育んでいたのですね……。それにしても入間さん(女子)の孤独や寂しさにここまで少しも気づかなかったとは……! この転子、一生の不覚です!!」

アンジー「主は言いました……。「よく勇気を持って皆に話した」と……。よくやった! 偉いぞ美兎ー!!」

東条「……ええ。自分の仄暗い過去や孤独……。トラウマにも近い内心や、抱えていた恋心を他人話すのはとても勇気が要ること……。それを話してくれたというだけで、私達は嬉しいわ。あなたに信用されてるって事ですもの」

入間「あ、ありがとう……」

入間の顔が再び紅くなり、それを誤魔化すかのように再びホットミルクに口を付ける。今度はピチャピチャと、まるで子猫のようにミルクを飲んでいた。……「あの」入間美兎とは思えない変わり様だ。左右田や西園寺の時も思ったが「恋は人を変える」って本当なんだなぁ……。


白銀「でもでも。あえて言葉にするけど、これって地味に修羅場じゃない? だって夢野さんも王馬くんのことを……」

夢野「…………」

白銀の言葉に、入間の肩がビクンと震える。……そうだった。すっかり忘れていたが、夢野の奴も王馬のことが好きだったんだ……。入間は夢野の方を見つめ、懇願するように震える唇で言う。


入間「うう……お願いだよぉ。なんでも言う事聞くからぁ……。もうツルペタ小学生なんて言わないからぁ……!」

「王馬小吉を譲ってくれ」と暗に子供じみた事を言っている入間に、夢野は実に大人な対応を取った。


夢野「すまんな、入間。それは無理じゃ。ウチとて王馬のことが本気で好きなんじゃから」

そりゃそうだろう、と言う空気が入間以外に蔓延する(茶柱は「グギギギギギ!」と歯を鳴らしていたが)。自分の好きな人が、クラスメイトと被った──ならばその先に待つのは、恋と言う名の何でもありの戦争だ。


夢野「あやつの掴み所の無い態度を好きになった。あやつの甘い囁きを好きになった。ウチはいつしか、あやつの存在を丸ごと、纏めて好きになっておった。……お主と同じようにな」

入間「う、ううう……」

入間はまるでいじめられっ子のように目に涙を溜め、夢野のことを睨み付ける。……それを意に介さず、夢野はある意味で驚きの提案をしてきた。


夢野「……そこで提案なんじゃが入間。──ウチと真の意味で友達にならんか?」

入間「……は?」

キョトンとした表情をする入間に、夢野は構わず言葉を投げ掛け続ける。


夢野「赤松とアンジーを見てみぃ。二人とも最原のことが好きで、日々飽きもせずキャットファイトをしとるが……。お主には二人の仲が悪いように見えるか?」

入間「…………」

夢野「ウチにはむしろ79期生の中でもトップクラスの仲の良さを誇っとる様に見えるが」

突如として話を振られた赤松が「キャッ、キャットファイト!? そ、そんなことした事もないよ!」と大慌てで否定するのに対し、夜長は「軽めの柔軟体操の事? 楓となら大歓迎だよー! ……最後に勝つのはアンジーだけどね(ボソッ)」と暢気に受け入れてる。


入間「…………」

夢野「競い合う友達(ライバル)がおると楽しいぞ? 互いに負けまいと研磨研鑽しあえるし、好きな人の事で話も合うようになる。……まぁ一歩間違えれば血みどろの昼ドラ展開間違い無しなんじゃが……。お主となら、そして皆の力を借りることが出来れば、そういう事態も乗り越えられるとウチは信じておる」

小学生にしか見えない体型の夢野から、凄まじく大人びた、真っ当で、力強い意見が飛び出す。そうだ、夢野とて子供なんかじゃない。日々成長している立派な恋する高校生なんだ。

540 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 09:01:04.14 ID:Pef+dggg0


夢野「だから入間よ。ウチと契約を結び、恋する人を奪い合う友となれ。そうする事で我の魔法は更なるステージに……」

入間「……クックック」

唐突に、今まで黙りこくっていた入間が笑い出した。


入間「ぶひゃーっひゃっひゃっひゃ! そうかそうか。ツルペタお前、俺様と友達になりたかったのか!! そりゃあそうだよなぁ! この天才過ぎる美貌の発明家、入間美兎様と友達になりたくない奴がいる訳ねぇもんなぁ!!」

その言葉の勢いと、下品な笑い方を見て、俺は(というか79期生の皆は)呆れつつもホッとした。──ああ、入間美兎だ。俺の、俺達の知っている入間美兎が戻ってきた。


入間「良いぜ、その契約とやらを結んでやるよ! ……ま、最後に勝つのは当然この俺様だがなぁ!!」

夢野「ふん、言っとれ。ウチの魔法の心髄、王馬にもお主にもとくと拝ませてやるわい!」

赤松「ええっと、話しの全容が未だに掴めてないんだけどこれって要するに……?」

アンジー「スパッと解決大団円ってやつだねー! 神様も祝福してくれてるよー!!」

ふぅ、やれやれ。随分と色々あった気がするが、これで話しは決着……。とは行かないのが入間美兎という名の大問題児だった。


白銀「んー。話しが大団円に纏まった所で地味に水なんて差したくないんだけどさ」

入間「あん? どしたよド地味コスプレ女」

白銀「いや、入間さんって今まで起こしてきた問題の数が数じゃない? 質も大概質の悪いのばっかりだったし、記念すべき(?)100回目には学園長直々に退学処分を言い渡されるんじゃないかってもっぱらの噂なんだけど……。そこのとこどうするつもり?」

入間「………………(汗ダラダラ)」

東条「確か、この前の薬品強制摂取事件で99回目の厳重処分だったわね。このままだと夢野さんと友達になるどころか、王馬くんに会うこと自体不可能に近くなると思うわ……」

入間「ひ、ひぃいいいい! そ、そんなの絶対やだよぉ!! だ、誰かなんとかしてくれよぉ!! 今までの事は謝るし、これからは皆の迷惑にならないような実験だけするからぁ!!」

春川「いや、そんなこと言われても……」

転子「転子達、別に毎回被害に合ってるって訳じゃありませんし……。そもそもそんな権限も持っていませんし……」

入間「そ、そんなぁ……! ……あ! アンテナ草餅……じゃない! 日向先輩! アンタ、超高校級の相談窓口なんだろぉ!! なんとかしてくれよぉ!! 俺様の貞操はアイツのだからやれねぇけど、パンツとブラまでなら見せるからぁ!!」

うっげ! 嘘だろ!? 最悪な場面で俺に話しが振られて来やがった!! このまま大団円で終われると思っていたのに……!! 
入間は勿論、79期生女子達の注目が一斉に俺に集まる。……クソッ! 考えろ、考えるんだ日向創!! この入間の人生相談に俺はどういう回答をすれば良い……!!


日向「……↓2」
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/09/24(日) 09:02:37.47 ID:f3dRTvEW0
さげ
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 10:40:02.96 ID:wqDyIRSsO
心配いらない
希望ヶ峰は「幸運」除き才能実績を示し続ける必要あるが入間はダントツだ
入間の発明品を希望ヶ峰が売り出しバカみたいな利益が出てるのは知ってるだろ?
予備学科が出す金がだいぶ減ったのは多分それで本科の教師が予備学科に派遣され才能を見つけて育てる余裕も生まれた
認めたくないが俺が本科にいるのは入間のおかげなんだよ
543 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 20:00:30.22 ID:Pef+dggg0
こんばんわ。一時間早いですが始めて行きます。
544 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 20:02:13.91 ID:Pef+dggg0
>>542 言いたい事は分かりますが、時期的にちょっと無理があるので少し改変します。


俺は「スーッ」と息を呑むと、次に「ハァーッ」と息を吐いて深く深呼吸した。
選べ、入間が傷つかないであろう言葉を。導け、どうすれば彼女を安心させられるかを──!!


日向「──心配いらないさ」

考えに考えた俺の口からは、自然とそんな言葉が出ていた。


日向「なぁみんな。希望ヶ峰学園は「幸運」の才能を除いて、その才能で一定の実績を示し続ける必要あるのは知ってるよな?」

転子「そりゃあまぁ……」

白銀「私でも知ってますけど……(あれ? 改めて考えるとコスプレの実績ってなんだろ? SNSのいいね! やフォロワー数とか?)」

俺の言いたい事があまり良く分からないと言いたげな皆に、俺は言葉を噛み砕きつつ丁寧に説明していく。


日向「そう考えた場合、入間は今期の生徒の中じゃダントツだ。入間の発明品を希望ヶ峰学園が外の会社と契約して世間に売り出して、もの凄い利益が出てるんだから」

春川「……要は金蔓筆頭の入間を退学なんかにはしないだろうってこと? それはちょっと甘いんじゃない? アンタは知らないかもしれないけどこいつが起こしてきた問題、数も質も倫理的に許される範囲を超えてるよ。幾ら希望ヶ峰学園でも──」

日向「……かもな。けど、やっぱり大丈夫な気がしてるんだ」

春川「……根拠は?」

日向「……俺が本科の生徒に救われた事があるから、かな」

ズバズバと容赦無く切り込んでくる春川に、俺は冷静に対処し続ける。


日向「俺、元々予備学科でさ。自分にこういう才能が眠ってるって事も気づかずに、予備学科生としてこう……言い方は恥ずかしいけど、腐った日々を送ってたんだ。「どんな手を使ってでも「才能」って奴が欲しい」──そんな馬鹿な事を考えて、脳外科医の手術を受ける事まで真剣に考えてた位に」

赤松「日向先輩……」

日向「でもさ、今の78期生……苗木達が入学してきて、七海とも定期的に出会うようになってから、少しずつ環境が変わってきたんだ」

夢野「んあー。環境が変わった?」

日向「ああ。あいつら、予備学科生の実態を知るやいなや学園長に直談判して抗議デモを起こしたり、自分達の才能で得た資金を予備学科の授業や転入試験の資金として使ってくれって……そんな運動を始めてくれたんだよ。勿論、77期生の皆も一緒にな」

あの時は何が起こっているかも分からず、なんで皆がそんな事をしてくれるのかも理解出来ずに、俺はただ皆の輝きを間近で見ている事しか出来なかったっけ。そんな苦い経験を思い出しつつ、俺は話を進める。


日向「そうして色々と余裕が出来た結果「こんな才能がある」って事が発覚して、俺は本課に転入できたんだ。俺が今ここにいるのは、自分の力や努力、才能の有る無しなんかじゃない。……みんなが見ず知らずの他人の事を想って、一生懸命頑張ってくれた結果なんだよ」

夜長「んー、とっても良い話だねー! 実に神ってるよー!!」

東条「……それは分かったけど、何故それが入間さんが退学にならない──という話しに繋がるの?」

日向「簡単な話さ。なぁ入間」

入間「な、なんだよ……」

日向「お前、自分に入って来る発明品の権利や金。予備学科の方に回してくれてるんだってな」

驚いたような表情で、79期生の女子達が固まった。


入間「な、んな……!!」

なんで知って──と言いたげな入間を余所に、俺は話を続ける。……超高校級の相談窓口を舐めて貰っちゃ困る。この依頼を受ける際に俺は「入間美兎」という人間について、探偵である霧切や、国にすらコネを持つソニアに頼み込んで「一体学園の外ではどんな事をしているのか」を事前に調べていたのだ。


日向「それだけじゃない。恵まれない子供達に積極的に資金を送ったり、研究したくても出来ない貧乏大学にレポートや発明品を貸し出したり……。「使い道がねぇから」って理由で、色んなチャリティー活動をしてくれてるらしいじゃないか」

入間「そ、それはその……! こ、この天才発明家である入間美兎様のホンの気まぐれというか、頼み込まれたのがウザかったから了承してやっただけというか……」

入間は人差し指同士をくっつけて、クネクネと恥ずかしそうに身体をよじった。……やっぱりそうだ。入間美兎という女の子は確かに口が悪くて下ネタ好きで、怖がりで自分以外の人間を見下していて、定期的に大問題を起こすようなヤバイ奴なのかもしれない。──けど


日向「……そんな優しくて学園の易になるような活動をしてる女の子を、希望ヶ峰学園は見捨てないよ。なにせ、俺をワザワザ予備学科から引っ張ってくるお人好しが何人もいる──そんな学校なんだからさ」


〜〜〜〜

545 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 20:04:33.30 ID:Pef+dggg0


〜〜数日後、超高校級の相談窓口の研究教室にて〜〜


小泉「そう……。そんな結果になったのね」

小泉は心底安心したような表情で、そう呟いた。


日向「ああ。入間も自分の恋心をシッカリと自覚できたし、夢野っていう友達(ライバル)も出来た。もう心配要らないだろ」

小泉「よかったわ、ホント。……自分でやっておいて何だけど、やっぱり人の心の中なんて覗くもんじゃないわね。色んな意味で」

日向「媒体がデジカメってのも悪かったかもな。超高校級の写真家であるお前には一度は触らずにはいられなかっただろ」

小泉「あはは……。確かにそれも少しはあるかも。……それで、その後はどうなったの?」

日向「ああ、女子会をしていたはずが『どうしたら入間の性格並びに言動をマシに出来るか──』の会議に変わったよ。そうだな……例えば↓1↓2↓3みたいな意見が出てたな」(意見を出した人の名前まで安価してください)

546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:07:28.37 ID:cGwulDcv0
茶柱
専属コーチのもとで鍛える
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:07:33.99 ID:f3dRTvEW0
東条がメイド見習いとして色んな生徒にご奉仕させた
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:09:05.10 ID:+Tib3jwhO
春川が幼稚園連れてってお手伝いさせた
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:09:24.22 ID:3e7OsrFmO
白銀
入間の好きな幼児番組のコスプレして純粋に楽しむ
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:14:09.58 ID:19sUHEkI0
しかし、スパクリが良く出るね。
551 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 20:20:26.79 ID:Pef+dggg0

日向「茶柱が専属コーチになってネオ合気道の修行をさせたり、東条がメイド見習いとして色んな生徒にご奉仕させたり、春川が幼稚園に連れていって園児達の面倒を見る手伝いをさせたりしてたな」

小泉「へぇ……。入間ちゃんもちゃんと頑張ってるんだ」

……まぁネオ合気道の途中で締め上げられる事に快楽を覚え始めたり、入間が「ご奉仕」の意味を取り違えてあわやR-18展開になりかけたり、園児達の前でも躊躇無く下ネタを披露して春川にシバかれてたりしたらしいが……。前よりはマシになってるだろう。多分、恐らく、きっと。


小泉「……日向。今回の依頼、アンタに引き受けて貰って本当によかったわ。ありがとうね」

日向「別に良いって。俺は『超高校級の相談窓口』──だからな」

和やかに笑う小泉の顔を見て、ああ、こういう「笑顔」を小泉は撮りたいんだろうな──と俺は少しだけ小泉の内心が理解出来た──ような気がした。


Missionクリア! 小泉さんとの絆が大幅に深まりました。コマンドで「小泉に助けを求める」の難易度が下がりました!!

小泉さんは「超高校級の写真家」です。頼りにする機会は少ない……と、思いきや、彼女はとても面倒見が良いので、実は様々な場面で皆を纏めてくれたり、リーダーシップを発揮してくれたりします。ここぞと言う時に頼ってみましょう。

──それでは次の依頼に──おや? 日向くん達の様子が妙だぞ?
552 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 20:31:31.77 ID:Pef+dggg0


−−休章──希望ヶ峰学園の夏休み──


日向「なぁ七海」

七海「なぁに、日向くん」

日向「明日からいよいよ夏休みだけど、七海は何か予定があったりするか?」

七海「うーん……。私は特にないかなぁ。流石に家に籠もって新作ゲームをやりたい放題……って夏休みにはしないつもりだけど」

日向「そうか。俺も今年は特にやる事が決まってないんだよなぁ……」

明日から高校生活最後の夏休みだっていうのに、その前日も、俺と七海はいつも通り俺の研究教室でピコピコとゲームをやっていた。今日は依頼人も無し。……ここのところ依頼が立て続けに来ていたから、なんとも平和なもんだと感じる。


七海「でもでも、日向くんならきっと素敵な夏休みに出来ると思うよ」

日向「そ、そうかな」

七海「うん。これを期に皆との絆レベルを深めて、イベントCGや隠しシナリオを回収しちゃおう!!」

日向「現実にそんな素晴らしいシステムは無いぞ、七海」

……でも、確かに高校生活最後の夏休みをダラダラ過ごすのも勿体ないかもしれない。ここは思い切って毎日皆を遊びに誘ってみるかな!!

553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:33:01.29 ID:19sUHEkI0
確か日向は前のギャンブル大会で賞金貰ったから懐は熱いよね。
554 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 20:41:58.90 ID:Pef+dggg0
>>1です。──休章──希望ヶ峰学園の夏休み── と、本作の「隠しシステム」についてご説明させていただきます。

この「休章」では30日間の間、毎日誰か一人を誘って「何か」をする事が出来ます。「何か」については今は分かりません。(安価なので)
ただ単純に遊びに誘っても良いですし、勉強会や、スポーツ、気になる女の子とデートをしたりする事で、相手との絆をより深める事が出来ます。

この「誰か」は今までに依頼を受けた人達でなくても構いません。今まで一切接点の無かったあの子とだって遊びに行けるわけです。


そして、今まで隠していましたがこのスレには「隠しステータス「絆」」が存在します。

この「絆」は依頼を受けたり、依頼を達成するのを助けて貰ったり、皆と遊んだりする事でドンドン深まっていきます。
そして、絆が一定値に達すると「キャラシナリオ」が発生する事があります。
「キャラシナリオ」はそのキャラ中心のシナリオで、これまでの依頼や安価で決まった内容に沿った内容のシナリオとなります。これをクリアすると……?

さて、これだけでは説明が不十分でしょう(確信)なので↓5まで「これってどういう事なの?」といった質問を受け付けます。
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:42:48.80 ID:u1kF3yc9O
日向が二股かけたらどうなんの
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:47:07.94 ID:19sUHEkI0
日向は苗木みたいに女子と男子の恋模様になる可能性があるのか?
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:49:25.07 ID:7GLsHWhTO
一人だけってのは絶対条件?
誰か一人誘ってそっから追加で誘うって言うのはあり?
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:52:19.06 ID:cGwulDcv0
西園寺や赤松を口説くのは無理だよね?
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 20:57:13.83 ID:ChRwYW8LO
バッドエンドになったらどこからやり直せる?
560 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:04:30.96 ID:Pef+dggg0
>>555 さぁ、どうなるでしょうね(ゲス顔)
>>556 ありますね。ただ、システム的に「日向から」告白する事は出来ません。必ず「女子から」の告白となります。
>>557 絶対条件ですね。でないと「皆と遊びに行く」を連発されるだけで一気に大人数の絆が上がってしまうので。(ただし、夏休み中盤になると……?)
>>558 不可能では無いですが「強く」非推奨しておきます。
>>559 その「バットエンド」がどういう物かによりますね。

あ、それと七海について言い忘れていました。「それじゃあ依頼者になれない七海が不利じゃん」と思われるかもしれませんが心配ご無用。
彼女は冒頭で日向と会話しているだけで少しずつ少しずつではありますが、着々と絆レベルが上がっていく存在なので。
561 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:08:27.77 ID:Pef+dggg0
さて、それでは始めて行きましょう。


──休章──希望ヶ峰学園の夏休み──


──1日目──

うーん、今日も快晴だ。朝から蝉の音がうるさい……。今日は誰と何をしようか。↓2
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:09:16.39 ID:+Tib3jwhO
舞園
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:09:27.26 ID:f3dRTvEW0
ゴン太
564 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:10:49.43 ID:Pef+dggg0
>>563 ゴン太と「何をするか」までお願いします。
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:12:10.06 ID:f3dRTvEW0
絶滅寸前の「ゴールデンヘラクレスオオカブト」を捕まえに行く
566 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:23:38.38 ID:Pef+dggg0
……そうだ。今日は獄原と絶滅寸前の「ゴールデンヘラクレスオオカブト」を捕まえに行く約束をしていたんだった! すぐに虫取りに必要な物を用意して「ポッカリ島」とやらに向かわなくちゃいけない!! 
……ゴールデンオオカブトの出現期間は秋だろって? ハハッ! 知らないな!!


〜〜ポッカリ島にて〜〜


獄原「おーい! 日向せんぱーい!!」

日向「獄原、遅れてすまない!」

獄原「ううん、全然良いよ。ゴン太、日向先輩がつき合ってくれてとっても嬉しいな!!」

ポッカリ島とかいう謎の島で獄原と合流した俺は、獄原に特性だというカブトのミツを3つ貰うと、適当な樹にそれを塗りたくり、夜を待った。すると……。

↓3までにゾロ目でゴールデンヘラクレスオオカブトをGET出来る。

567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:24:03.19 ID:37hVWpywO
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:24:34.94 ID:cGwulDcv0
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:24:53.70 ID:19sUHEkI0
出るのかね?
570 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:28:54.83 ID:Pef+dggg0
残念な事に、ゴールデンヘラクレスオオカブトは俺が蜜を仕掛けた場所には一匹も掛っていなかった……。流石は伝説の大昆虫。そう簡単にはいかないか……。
一方、超高校級の昆虫学者である獄原の方はと言うと……。

↓3までに80以上、もしくはゾロ目でゴールデンヘラクレスオオカブトをGET出来る。
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:31:17.42 ID:f3dRTvEW0
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:40:22.62 ID:+Tib3jwhO
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:40:32.14 ID:7GLsHWhTO
はい
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:41:20.93 ID:19sUHEkI0
\(^o^)/
575 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:48:15.69 ID:Pef+dggg0
日向「獄原、そっちはどうだった?」

獄原「うーん、ゴン太の方もダメだったよ……。やっぱり「ムシ取りチャレンジ祭り」の日にしか出て来てくれないのかなぁ……?」

日向「そうか、残念だったな……」

獄原「うん。……でも普通のカブトムシさんや蝶蝶さんなんかはいっぱい来てくれたから、何匹か一緒に帰ってもらおう!!」

そう言うと、獄原は慎重に虫たちに連れて帰って良いかどうかを聞き始める。……どうでも良いけどその日にだけ姿を現わすって何かしらの意図を感じるんだが……。まぁ気のせいだよな! うん!!


獄原と虫取りをした!! 獄原との絆レベルが上がった!
576 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 21:50:57.49 ID:Pef+dggg0

〜〜夏休み二日目〜〜

朝、小学生が日課のラジオ体操をしている音が家からでも聞えてくる……。あれって最後まで休まずにやり遂げるとご褒美(缶ジュースとかお菓子)が貰えるけど、今考えるとなんでそんなもんの為に毎日頑張れてたんだろうな。
さて、今日は誰と何をしようか……↓2
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:52:24.10 ID:f3dRTvEW0
さげ
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:52:49.17 ID:+Tib3jwhO
朝比奈と水泳トレーニング
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 21:52:57.25 ID:7GLsHWhTO
澪田とフェスに行く
580 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:00:33.24 ID:Pef+dggg0
熱い……今日は熱すぎる……こんな暑い日はプールだ! プールに行って涼むしかない!! 俺は早足で海パンとタオル、水中眼鏡を用意すると、市民プールへ向かった。


朝日奈「あれ? 日向先輩じゃん。こんにちわー!!」

俺が流れるプールでぷかぷかとクラゲの様に浮かんでいる(とても気持ちがよかった)と、急に声を掛けられた。そこには本格的な練習用のプールに向かおうとしている超高校級のスイマー「朝日奈葵」がいて、俺は「いっしょにトレーニングしましょうよ!!」と誘われたのだが……。


朝日奈「日向先輩早く早くー!!」

は、早い……幾ら何でも速すぎる!! 超高校級のスイマーなのは知っていたが、まさかここまで出鱈目な速さをしているとは思わなかった……! だが俺だって男だ! そう簡単に負けてたまるか! うぉおおおおおおおおおお!!

↓1コンマ80以上で朝日奈(手加減)に勝てる。
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:02:07.70 ID:19sUHEkI0
苗木は見ていた。
582 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:07:51.82 ID:Pef+dggg0
超高校級のスイマーには勝てなかったよ……。でも惜しいなぁ。手加減してもらっているとはいえ、あと少しだったのに……。


朝日奈「日向先輩凄いよ! 私にここまで付いてこれるなら絶対才能あるって!! ねぇねぇ、今度は競技用のルールで勝負しようよ!!」

日向「あ、あはは……。丁重に遠慮させてもらおうかな……」

水泳に関してはまさしく化け物のような才能を発揮する朝日奈の提案をやんわりと断わると、俺は疲労した筋肉を休めるために流れるプールへと戻っていった。


朝日奈と水泳トレーニングをした! 朝日奈との絆レベルが上がった!!
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:10:45.74 ID:+Tib3jwhO
さげ
584 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:12:20.02 ID:Pef+dggg0
〜〜夏休み三日目〜〜

夏休みの宿題で何が一番面倒臭いって、小学生の頃に出された絵日記だよな。せめて文章だけなら楽だったのに絵まで描けってどういう事だよ……。
まぁ希望ヶ峰学園の宿題に「絵日記」なんてものは無い。「相談窓口」の才能を持つ俺には特別課題なんて物もありはしない。普通科の宿題だけっていうのは何とも気楽なもんだ。

さて、今日は誰と何をしようか……↓2
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:14:24.14 ID:19sUHEkI0
真宮寺がどこでも好きな所に行ける転移魔法の本を手に入れたから興味があったので儀式に付き合った。
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/24(日) 22:14:36.70 ID:7GLsHWhTO
澪田とフェスに行く
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:14:53.74 ID:f3dRTvEW0
七海と駄菓子やでゲーム三昧
588 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:23:02.65 ID:Pef+dggg0
澪田「はーじめちゃーん!!」

そんな「さーつきちゃーん!!」的なノリで外から叫ばれてもなぁ……。俺は一応「はーあーいー!!」と対応する定型文を返すと、ドアを開けて朝っぱらから騒がしい澪田の姿を確認する。


澪田「唐突ですが問題です。唯吹は一体何をしに創ちゃんの家に現われたのでしょうか!?」

日向「いや、そんなの分かるわけn「正解はー! 創ちゃんと一緒にフェスに行く為っす!! さぁさぁ創ちゃん!! 今日は夜中まで盛り上がって行くっすよー!!」

俺は(完全に強引に)澪田に連れられ「夏休み特別音楽フェス」の会場へと向かったのであった。(ちなみに母親も父親も止めてはくれなかった)

↓1 フェスの盛り上がり具合(最低保障70)
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:27:57.47 ID:SLeraywO0
フィーバー
590 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:37:52.01 ID:Pef+dggg0
ワァアアアアアアアアアアアアアアア!! と、その野外フェス会場はこの炎天下にしては大いに盛り上がっていた。
澪田と同じクラスメイトになってから何度か(同じく強引に)フェスに連れていって貰った(正確には連れ攫われた)ことはあるけど、規模も人もそれなりにいる。

……まぁ、今は夏だし偶にはバカっぽくテンションアゲアゲで楽しんでも問題ないか!! と俺が会場のノリに合せてかけ声を上げようとした時──


日向「……あれ? そういや澪田の奴どこ行った?」

↓1

01〜30 普通に迷子になった。
31〜60 このフェスのメインは超高校級の軽音部である澪田だった。
61〜90 あの野郎(澪田)警備員の制止を押し切って強引に会場にあがろうとしてやがる!!
91〜00 はぐれそうになった澪田が手を繋いできた。
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:40:13.36 ID:49682LnuO
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:40:26.94 ID:19sUHEkI0
どこ行くのよ!
593 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:52:54.94 ID:Pef+dggg0
……まさか迷子になったってのか!? このバカ広い会場の中で!?

俺は急いで澪田のスマフォに通話を掛けるも、返事はない。一応LINEも送っておいたが、果たして気分やでその場のノリで行動する澪田が見てくれるだろうか……。 最悪の場合、放送で呼び出して貰う事も考えたが、俺(日向創)は兎も角「澪田唯吹」の名前は、あまりにもビックネーム過ぎてそう易々とは使えない。

どうした物かと俺が頭を抱えていた時だった。ドンジャンジャジャジャーン!! という77期生の皆には聞き慣れた「呪われた曲(左右田曰く)」が会場のステージから聞えてくる。おい、ちょっと待てまさか……!!


『それでは改めてご登場頂きましょう! 希望ヶ峰学園所属。超高校級の軽音部「澪田唯吹」さんです!!」

『澪田唯吹の澪に、澪田唯吹の田に、澪田唯吹の唯に、澪田唯吹の吹で、澪田唯吹っす!! みんなー! 今日は夜中まで盛り上がって行くっすよー!!!』

そういう事か、あいつ、自分が出場するフェスに俺を連れていきたかったんだな。……なら最初っからそう言えば前日から準備したってのに……。
俺は呆れつつも、澪田のファン(呪われた曲含む)と一緒に、アイツのライブを夜まで楽しんだのだった。


澪田とフェスを堪能した! 澪田との絆レベルが上がった!!
594 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 22:57:34.19 ID:Pef+dggg0
〜〜夏休み四日目〜〜

夏になるとどうしてもアイスが食べたくなるよな。草餅みたいな宇治金時(かき氷)が一番良いんだけど、作るのは面倒臭いし、かといって店に行くと高く付くし……。
まぁ今の俺には裏世界のギャンブル大会で貰った賞金がタンマリあるから金の心配はしなくて良いんだが、どうにもそんな気分になれない。

さて、どうやってこの低下したやる気を上げようか……↓2
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:58:46.86 ID:+Tib3jwhO
さげ
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:59:40.53 ID:f3dRTvEW0
春川に幼稚園の肝試し大会の手伝いをさせられる
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 22:59:41.48 ID:19sUHEkI0
真宮寺がどこでも好きな所に行く転移魔法の本を手に入れたから興味があったので儀式に付き合った。
598 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/24(日) 23:25:46.21 ID:Pef+dggg0
俺が自分の部屋でクーラーをガンガンに効かせ、ベットで惰眠を貪っていると、〜♪ とスマフォの呼び出し音が鳴った。……もう夕方も近いのに、一体誰からだ? と画面を見てみると、そこには意外な人物の名前が提示されていた。「もしもし」とそのまま電話に出る。


春川『あ、でた出た。超高校級の相談窓口さん、今アンタ暇? 暇だよね? 暇ならちょっとつき合って欲しいんだけど』

日向「春川? 一体何の用だ?」

春川『相談だよ、相談。ちょっと〜〜〜市の〜〜幼稚園の近くにあるお寺まで来てくれない? 時間がないから、説明は現場でする。それじゃあね』

日向「あっ、ちょっ、おい!」

俺が何かを言う前に、通話は切れてしまった。……たっく、一体何だって言うんだ……。正直面倒臭いが「相談」だと言われれば、超高校級の相談窓口の才能の持ち主として、動かないわけにはいかない。……あと、春川との(一方的にされたとはいえ)約束を破ると後が怖そうだしな。


〜〜数時間後〜〜とあるお寺にて〜〜


日向「……なぁ、なんだよこれ」

春川「見て分からない?」

日向「見て分かるから言ってるんだよ! これって幼稚園の肝試し大会なんだろ!? なんで日本の墓地に出てくる妖怪が「フランケンシュタインの怪物」なんだよ!!?」

俺は春川に依頼され、幼稚園の肝試し大会に(強引に)参加させられていた。そこまでは別に良いのだが、お化け役として渡された衣装が「フランケンシュタインの怪物」のそれだったのだから左右田バリにツッコミまくった。


春川「『子供でも知ってるポピュラーな妖怪』だからだって。……別に、私が決めたわけじゃないから」

日向「……はぁ……。で? これを着て子供達を驚かせれば良いのか?」

春川「うん。即興でこんな事をやれって言われて迷惑だろうけど……よろしく。後で何か奢るからさ」

そう言って、春川は寺の入り口……園児達が待つ方向へと駆けてゆく。お化けの演技かぁ……。演劇自体小学生依頼の俺にそんなのがつとまるんだろうか……。

↓1 高コンマほど子供受けする。ただし、90を越えると……? 


今日はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。(今日のヒント。確かに西園寺や赤松を口説くのは非推奨ですが、あまり放置しておくとそれはそれで……?)
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/24(日) 23:27:30.03 ID:5qWZAzWDO
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 18:32:25.73 ID:TfHHdTPxO
百田は入院中で遊べないの?
601 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:10:17.27 ID:4iMSsH/A0
こんばんわ。>>1です。今日も始めて行こう……と、思うのですが、少しルールを改正します。

・一日に付き、誘えるのは一人まで。
というルールを定めていましたが「このままだと絆イベントを見られないキャラが多くなりそう」と判断し

・一日に付く、誘えるのは三人まで。
に訂正させて頂きます。こちらの予測&計算が足らなかった結果です。本当に申し訳ございませんでした。

それでは改めて、本日もよろしくお願いします。

>>600 いいえ、選べます。
602 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:11:15.21 ID:4iMSsH/A0
03 全く怖がってくれなかった。それどころか……


日向(フランケンシュタイン)「ヴ、ヴオオオ、ヴォオオオオオオオ……」

園児A「? ねえねえ、あのお兄ちゃん何してるの?」

園児B「お化けには全く見えないし……。変質者の変装とか?」

園児C「しっ! お兄ちゃんなりに私達を怖がらせようとしてくれてるんだから、そんなこと言っちゃダメだよ!!」

日向(フランケンシュタイン)「ヴ、ヴォアアアアアアアアアアアアアアア!!(ヤケクソ)」

園児達「ウワー! ヘンシツシャガオコッター、ニゲロー!!」


〜〜肝試し大会終了後〜〜


日向「…………」

春川「…………」

日向「…………なんか言ってくれよ」

春川「……その、ごめん。……アンタがここまで演技が下手だとは思わなかったから……」

日向「ハハッ……。俺、小学生から中学生まで、演劇会でずっと強制的に裏方をやらさせてたんだ……。一体なんでなんだろうって疑問に思ってたんだけど……こういう事だったんだな……」

俺は春川に慰めて貰いつつ、参加者に配られるカップかき氷を食べていた。イチゴ味の筈なのに、何故だかしょっぱい味がした。


春川さんの手伝いをした! 春川さんとの絆レベルが上がった!!
603 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:11:59.67 ID:4iMSsH/A0
〜〜夏休み5日目〜〜

お祭り、海水浴、キャンプに旅行……。いざこうしてイベントを並べてみると夏休みに出来る事って沢山あるよな。
でも俺は毎日を無計画に過ごすだけだ。何故って? それは──

さて、今日は何をしようか↓2
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:13:19.62 ID:2k+nNI7xO
さげ
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:13:27.29 ID:Jng+pSU30
終里とタッグで大食いバトル
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:13:54.99 ID:fpP3qDCJ0
七海と駄菓子屋でゲーム三昧。
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:14:04.46 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと終里が海に行きたいって言ったので一緒に行った。
608 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:26:37.67 ID:4iMSsH/A0
それは、俺が昼飯を求めて、某ゴ○ーちゃんみたく街を練り歩いていた時だった。


終里「おっ! 日向じゃねぇか!! 丁度良い、ちょっと面貸せよ!!」

日向「終里?」

と、どこぞのヤンキーみたいな口調で、唐突に終里に話しかけられる。なんだか嫌な予感がしたのだが、一応ついて行ってみると……。


〜〜タッグ大食いバトル、優勝者には賞金二万円〜〜


というポスターがデカデカと張られたカレー専門店があった。


終里「最初は俺一人で戦ろうとしたんだけどよ、店主が「タッグじゃないと認められない」とか訳分かんねぇ事言いやがってさ。頼む、少しだけつき合ってくれよ。腹は空いたし金は欲しいし丁度良いじゃねぇか!!」

カレー……カレーか……。確かに店から漂ってくるこの香りを嗅いでいると、どうしてもカレーが食べたくなってくるな。しかし大食いバトルか……終里の実力は確かに凄いが、歴戦のフードファイターのそれに通じるのだろうか……。
それに、相手は組んでくる相手も当然フードファイターだろう。……勝ち目、薄いんじゃないか?

だが終里は道理を説得してもそうそう納得するような奴じゃない。……仕方ない。参加料金だけ払う覚悟で腹をくくるか!!


↓1 95以上で勝利
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:27:41.89 ID:eFkc3bsgO
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:29:12.67 ID:GUSFdkTG0
惜しいのよ。
611 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:34:52.69 ID:4iMSsH/A0
89 大健闘だがあと一歩及ばず。


終里「だぁああああっ! クッソ負けたぁあああああああああ!!!」

日向「い、いや。十分健闘した方だと思うぞ……。ウップ」

終里メインの俺がサポートという感じで超々巨大カツカレーを順調に食べ進めていった俺達だが、優勝者のフードファイタータッグにあと一歩及ばず、結果は2位となってしまった。
参加賞として5000円を支払う羽目になってしまったが、副賞としてこの店専用の割引券を大量に入手出来たので、終里の機嫌はそこまで悪くならなかった。

終里とフードファイトに参加した! 終里との絆レベルが少し上がった!!
612 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:38:02.93 ID:4iMSsH/A0
〜〜夏休み6日目〜〜

昨日終里とあれだけ大量にカレーを食ったはずなのに、十時間以上間が開くとやはり腹が減ってくる。夏の食事の定番といえば素麺と西瓜だが、ことしはまだどっちも喰ってないなぁ……。

さて、今日は何をして過ごそうか↓2
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:39:13.05 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。作る料理はロールキャベツ。
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:39:16.15 ID:hts7jo8iO
葉隠の怪しい商売のサクラになる
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:40:22.63 ID:fpP3qDCJ0
七海と駄菓子屋に行く
616 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:42:15.57 ID:4iMSsH/A0
>>614 了解しましたが「怪しい商売」が何かまで書き込んでください(全く思い付かない。葉隠れにセミナーが出来るとは思えないし)
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 21:48:02.85 ID:+ezydbJMO
>>616
ID変わってるけど>>614本人です
無難に健康食品の実演販売でいいんじゃないでしょうか
占いパワーを吹き込んだ倍額のタコ焼き食べると元気出るみたいな
618 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 21:59:03.57 ID:4iMSsH/A0
……唐突に思う。俺は何故こんな事をしてしまっているのだろう。「相談があるんだべ!!」と頼み込まれてしまったからか? せめて相手は選ぶべきだったんじゃないのか??


葉隠「さぁさぁ、こちら、俺っち自慢の自家栽培(大嘘)西瓜だべ!! ただの西瓜じゃねぇべよ? 超高校級の占い師の俺が、毎日毎日占いパワーを注ぎ込んで丹念に作った、名付けて「ミラクル西瓜」だべ!! 一口食べるとあら不思議! 元気がモリモリ沸いてくる!! さぁさぁそこのお兄さん! 今回は特別大サービス! ちょっくら食べてみてくんな!!」

日向「ウワー、スゴーイ。ゲンキガカラダジュウニミチテキタゾー」

俺は商店街の隅っこで、葉隠の依頼を受けて所謂「サクラ」をやっていた。……いや、普通に西瓜は美味いけど、どう考えてもこれに不思議な力が宿っているとは思えない。つーか他の西瓜より種が多くて食いづらい気すらするし。

↓1 高コンマほど売り上げが伸びる(日向の演技下手により補正−20)
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:00:56.63 ID:Jng+pSU30
620 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 22:06:46.34 ID:4iMSsH/A0
43 まぁギリギリ期待値は売れた。


葉隠「ふぅ……。まぁこんなもんだべな。お疲れだべ日向っち!」

日向「……おう」

夏休みの一日を無為に過ごしたんじゃないかという想いに駆られながら、俺は「今日は超特別に俺が奢ってやるべ!」と、葉隠れがそこらのドラックストアで買って来た炭酸飲料を飲んでいた。
なんだろう……。この炭酸飲料に罪は無いのに凄く味気なく感じる。


葉隠「これで今月の借金の返済は何とかギリギリで間に合いそうだべ! ありがとな、日向っち!!」

肩を組んで笑顔でそう言ってくる葉隠れの様子を見て「……まぁ、人助けになったなら良いか」と、俺は溜飲を下げたのだった。
621 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 22:10:44.32 ID:4iMSsH/A0
〜〜夏休み7日目〜〜

そう言えば、子供の頃ってよくもまぁ飽きもせず毎日外で遊べたよな。と、高校生になった今だから思う。外でやれる遊びって言ったら鬼ごっこに隠れんぼに石投げに……。あれ? 友達がいれば結構あるな? 一人だと空しい遊びが多いけど。

さて、今日は何をしようか↓2
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:10:54.46 ID:Jng+pSU30
九頭竜と和一と猫丸でトレーニング
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:11:39.33 ID:fpP3qDCJ0
七海と駄菓子屋に行く
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:11:39.45 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。
625 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 22:45:41.46 ID:4iMSsH/A0
33のゾロ目かぁ……よし、こうしよう。


七海「あ、来た来た。おーい日向くーん!!」

日向「七海、遅れてすまない!」

俺は七海と一緒にとある横町と鐘で有名な某K市に来ていた。前日に七海から「どうしても行ってみたい駄菓子屋さんがあるんだけど……。良かったら一緒に行かない?」とお誘いを受けたのだ。
当然即OKした俺は、昨日のサクラの事など完全に忘れ、喜び勇んで今日という日を迎えた。


七海「ううん。私も今来たところだから……じゃあ行こっか。ここからだと「名所巡りバス」っていうのに乗るのが一番速いのかな?」

日向「ああ。……折角朝早く来たんだから、他の場所もゆっくり観光していこう」

俺の言葉に七海は「うん」と微笑ましく頷くと「名所巡りバス」と書かれたバス停でバスが来るのを待った。


〜〜数十分後〜〜


七海「おおお! これが伝説の……」

日向「流石に伝説になるほど有名なとこじゃないとは思うけど……。なんていうかうん、風情があって良い所だよな」

「蔵造りの街」としても有名なこのK市は、その貴重な歴史遺産を守る為、街ぐるみで色んな活動をしている。……日本最大規模と言われる「菓子屋横町」もその一つだ。


七海「ねぇねぇ日向くん! 早く、早く行こうよ!!」

七海が俺の手をギュッと掴んでグイグイと前に引っ張る。おいおい、そんなに慌てるなって。そんなに急がずとも駄菓子屋は逃げな……


〜〜更に数十分後〜〜


七海「…………」

日向(……いやまぁ、こんなこったろうとは思ってたけどさ)

俺は七海がとある駄菓子屋の中に置いてある、ボロッちい昭和生まれのレトロゲームに夢中になっているのを、適当な駄菓子を買って食べながら見ていた。
昔は駄菓子屋にこういうゲームが置いてあるのが当り前だった──とは聞いた事があるけど、まさかまだ現存している機種がある駄菓子屋があったとは。七海の目当ても十中八九「これ」だろう。
……なんだろう。なんというかもっとこう、今までになかったようなイベントを心の中で期待していた俺がいることに、俺は気づいていた。

──くん

折角観光都市に来たんだし、もっとこう、七海と色んな所を……。


七海「日向くん!」

日向「うおっ! 七海!?」

七海「どうしたの? さっきからボーッとしちゃって……。何か考え事かな?」

俺視点で唐突に目の前に現われた七海に、俺は飛び上がるぐらい驚いた。滅多にやれないレアなゲームを「あの」七海が一時間足らずで切り上げただって……!? 俺はその事実が信じられず、頬を抓ってみるが、ただ痛いだけだった。……夢じゃないのか。


七海「今日は色んな所に行くんでしょ? さ、お土産の駄菓子を買って、早く次の場所に行こうよ!」

日向「あ! お、おい!」

そう言って再び俺と手を繋ぐ七海に導かれるように、俺達は色んな場所を巡った。蔵造りの街を練り歩いたり、縁結びと厄除けで有名な神社にお参りに行ったり、テレビや雑誌で何度も紹介されている有名な甘味屋であんみつに舌鼓を打ったりと……兎に角色々だ。

──それだけ色んな所を巡れば、時が過ぎるのも当然早く……。気づけば夕方になっていた。

名残惜しい──そんな気持ちを抱えながら、七海と一緒に駅へと向かう。


七海「んー! 今日は楽しかったぁ!! また一緒にどこかに遊びに行こうよ!!」

日向「……ああ」

そうだ。名残惜しんでる場合じゃない。今度は俺の方から七海を遊びに誘ってみようと決意しながら、俺達はK市を後にしたのだった。


(ゾロ目だったので話しを長くしました)

626 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 22:49:18.37 ID:4iMSsH/A0
〜〜夏休み7日目〜〜

夏休みも一週間が過ぎた。そう言うと「まだまだ休みがあるじゃん」と感じる人もいるし「もう一週間も経ったのか」と感じる人もいるだろう。
俺? 俺は特に何も感じないな。兎に角、毎日をちゃんと楽しんで過ごすだけだ。

さて、今日は何をしようか↓2
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:50:35.38 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:50:44.34 ID:Jng+pSU30
>>622
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:51:00.10 ID:GUSFdkTG0
七海とソニアと一緒に花村主催の料理教室に参加した。
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:53:30.24 ID:Q6rvxh890
複数人洗濯ダメなんじゃないの
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:54:46.93 ID:GUSFdkTG0
3人までオッケーって改正されたよ。
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 22:58:24.56 ID:Q6rvxh890
あらそれはすみません
633 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:05:27.03 ID:4iMSsH/A0
日向「ぐ、ぐぉおおおおおおおおおお!!」

俺は炎天下の中、海辺の砂浜で、車のタイヤを腰に括り付けた縄で引っ張っていた。何をしているのかと聞かれれば、苦行(トレーニング)と答える他無い。


九頭龍「う、ぉらあああああああああああああ!!」

弐大「もっと、もっとじゃ! もっと足腰に力を溜めて、一歩一歩を踏み出すんじゃあ!!」

その苦行に参加しているのは俺だけじゃない。俺と同じく、興味本位で付いてきた九頭龍(後悔はしていないと言い張っている)と、夏休み前から弐大に特訓を付けて貰っているというあいつ──


左右田「ど、らぁあああああああああああああああああ!!」

左右田の三人で、弐大にトレーニングを付けて貰っていたのだ。車のタイヤ引きなんてやった事もなかったが、これは確かに滅茶苦茶キツい。砂に足を取られてしっかり一歩一歩足を踏み込まないと前に進めないし、ただでさえタイヤが重いのだ。
炎天下の中と言う事もあり、気力と体力のゲージがゴリゴリと削られていく。弐大が「熱中症には要注意じゃあああああああああ!!」と、特製のスポーツ飲料を渡してくれるから熱中症になる心配はなさそうなのだが、これをあと〜〜qやれって……それもうプロのトレーニングとほぼ変わらないんじゃないのか?


日向(それにしても……)

左右田の奴、あの日から弐大にトレーニングを付けて貰ってるだけあって、気合も熱意ももの凄い。「これがあの左右田か?」と事情を知らなかった場合、俺はひっくり返るほど驚いただろう。

↓1 これまでの左右田の特訓の成果(補正値+10)
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:07:12.97 ID:2k+nNI7xO
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:07:14.16 ID:Jng+pSU30
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/25(月) 23:07:19.66 ID:GUSFdkTG0
パワーアップ
637 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/25(月) 23:14:43.41 ID:4iMSsH/A0
97+10=107 ホント誰だこいつ状態。左右田の筋力ステータスを底上げします。


左右田「まだまだぁあああああああああああああ!!」

九頭龍「うおっ!?(な、なんだアイツ……こんなに根性のある奴だったか!?)」

俺達の先頭を勢いよく突っ走る左右田に、案の定九頭龍は驚いている。毎日毎日コツコツと積み上げてきた特訓の成果が現われているのか、左右田は前より一回りも二回りも大きく見えた。
……これは、俺も負けていられないな!!


日向「だりゃああああああああああああああ!!」

九頭龍「お、らぁああああああああああああ!!」

俺と九頭龍にも、男の意地って奴がある。負けじとばかりに左右田を追走するが──


↓1 日向の成果(補正値+20)
↓2 九頭龍の成果(補正値無し)
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