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長門有希「言語だけが意思疎通のツールではない」
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2023/08/20(日) 22:06:52.72 ID:UAoHbIzwO
「キョン。あんた、有希と何かあったの?」
「どうしてそう思うんだ?」
「なんか最近お互いに意識してるでしょ」
「そうか? 気のせいじゃないか?」
「誤魔化すってことは何かあったのね?」
あったと言えばあったとも言えるしなかったと言えばなかったとも言えよう。そもそも俺と長門の間に起きた出来事を何故お前に話さなければならないのか。その理由が不明だ。
「私はSOS団の団長として団員の近況を把握する義務があるの。同時に団員は団長へ近況報告の義務が生じるわけ。わかった?」
さっぱりわからん。とはいえ、別に口止めされているわけでもないし、長門の許可さえ下りたら話してやってもいいだろう。
「有希から許可は貰ってるわ」
「なら長門から訊けばいいだろう」
「有希があんたの口から話せって言うのよ」
そりゃなんとも面倒な役回りを押し付けられたもんだ。しかしながら口下手な長門より俺のほうがまだ適任なのは言うまでもないな。
「それで? 何があったのよ」
「キスした」
「え? キスって……有希と?」
「ああ……嘘じゃないぜ?」
呆気に取られたことを誤魔化すように訝しんできたハルヒに念を押すと、今度は困ったように眉根を寄せ、口をへの字に曲げて促す。
「詳しく話してみなさいよ」
拒否権はなさそうなので俺は語ってやった。
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