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『超高校級の』日向「安価とコンマで依頼を解決する」『相談窓口』
- 415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:16:14.97 ID:ddXSe9kBO
- 御札
- 416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:17:08.28 ID:hQwffYtX0
- 何か文字が刻まれた丸い鏡
- 417 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 22:27:34.73 ID:bNlujnvz0
- 日向「これは……・鏡か?」
ボロボロの家の隅の隅。よーく観察しないと分らないような廊下の端っこに「それ」は置いてあった。
天海「丸い鏡……の周りの装飾に、何か妙な文字が刻まれてるっすね……真宮寺くんと日向先輩は見た事あるっすか?。ちなみに俺は↓1(コンマ値75以上で知っている)」
日向「↓2コンマ値90以上で知っている」
真宮寺「↓3コンマ値40以上で知っている。70以上で何が書いてあるかも解読できる」
- 418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:33:26.86 ID:ddXSe9kBO
- ふむ
- 419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:34:27.61 ID:hQwffYtX0
- 知ってんのか?
- 420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:41:15.88 ID:RIc4tNeg0
- あ
- 421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:44:51.75 ID:hQwffYtX0
- ゾロ目来たな!
- 422 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 23:17:49.41 ID:bNlujnvz0
- 超高校級の民俗学者の真価が発揮されそうですね……!
日向「いや、俺はサッパリ……」
天海「ま、普通はそうっすよねぇ……。これ、古代ブードゥー教の司祭文字っすよ。それもただの真似事で書いたのとは訳が違う。正真正銘本物の」
日向「ブードゥー教の司祭文字……ってまさか!」
脳裏に嫌な予感が湧き出す。本当にそんな……死者をゾンビにするような邪悪な儀式がこの村で行なわれていたってのか!?
天海「ま、どんな方向製にせよこの村で碌でもない事が行なわれてた可能性は高くなったっすね。真宮寺くんはどうっすか? なにか分ります?」
真宮寺「…………」
天海の言葉に、真宮寺は眉一つ動かさない。それどころか周りに書いてある司祭文字を、穴が空くようにジーッと観察している。そして突然「ククク……」と笑い出した。
真宮寺「ああ、素晴らしい! 素晴らしいヨ!! 今日はなんて良い日なんだ!! まさかこんな日本の山奥でブードゥー教の秘術が一つを見つける事が出来るなんて!!」
‘狂気’正しくそう表現して良い笑顔を浮かべ、高笑いをしながら真宮寺は興奮したように喋り出す。
真宮寺「ここに来るまでにも話しただろう? ブードゥー教では死者をゾンビにした後、その魂を壷の中に封じ込めるって! この鏡はその代用品さ! 死者の魂を封じ込めるための封魂鏡なんだ!!」
日向「……ちょ、ちょっと待てよ! じゃ、じゃあこの中には……!」
真宮寺「ククク……安心して良いよ日向先輩。儀式が失敗したのかそもそも使われなかったのかは分らないけど、この鏡は使われていない。もし使われているなら「鏡」としての機能はすでに失われているはずだからネ……」
真宮寺はそれこそ宝物を見るようなウットリとした目で封魂鏡を見つめ続け、終いには専用の紙とタオルでくるんでリュックの中にしまいだした。
日向「お、おい! 勝手に持って行って良いのかよ!?」
真宮寺「妙な事を聞くネ? 僕は超高校級の民俗学者だヨ? こんな貴重で歴史的、民族的、宗教的に価値のある物を収集しない訳がないじゃないか……!!」
見るからに機嫌になった真宮寺は、その狂気の笑みを携えたまま俺達の方を見た。
真宮寺「さぁ、探索を続けようヨ……もしかしたらこれ以上に貴重な物が見つかるかもしれない……あるいは本当に「ゾンビ」に出会う事だって出来るかもしれないヨ……!!」
@このままこの家の探索を続ける
Aそろそろ夕方になる、寝泊まりの準備をする。
Bモノクマにこの村に対して何か知っている事は無いか聞く
↓1
- 423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 23:19:07.34 ID:ddXSe9kBO
- 3
- 424 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 23:22:46.77 ID:bNlujnvz0
- ではモノクマに話を聞く事が決まった所で今日はここまで。明日も9時から11〜11:30を目安に更新させていただきます。
……安価なので仕方ないと言えば仕方ないんですが、なんでモノクマがこの村にいるんすかね?
- 425 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:08:27.37 ID:g6ETYvYk0
- 再開します。
- 426 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:09:51.75 ID:g6ETYvYk0
- ……ここで、俺は今まで意図的に無視していた謎の存在──モノクマから話を聞く事にした。
日向「なぁモノクマ」
モノクマ「なんだい日向くん」
日向「お前、自分の名前以外の記憶が無いって言ったよな?」
モノクマ「はい……そうなのです……僕は自分でも気付かない内にいつの間にかこの村にいたのです……」
日向「なら「この村に来てから」の記憶はあるって事だよな? 何でも良い。何か引っかかった事やおかしな事、不自然だと思う事は無かったか?」
モノクマ「↓1(高コンマほど有力な情報が得られる)」」
- 427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 21:10:19.36 ID:EXO4335d0
- 気まぐれ
- 428 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:17:56.11 ID:g6ETYvYk0
- モノクマ「うぷぷ! ごめんねぇ。僕もここで目が覚めてから3日程しか経ってないから、碌な探索が出来てないんだよね。あ、でもでも。村の奥に洞窟ぽい何かがあったのは覚えてるよ!」
日向「洞窟?」
モノクマ「うん、なんだか普通の洞窟と違って人工的に作られた物っぽいんだよねぇ。入り口が四角だったし、木材で基盤が組み立てられてたし」
……どうやらこの村の奥には人工的な洞窟があるようだ。そこが何の為にあるのかは行って確かめてみなければならないだろう。……さて
↓1
@このままこの家の探索を続ける
Aそろそろ夕方になる、寝泊まりの準備をする。
Bその洞窟とやらに行ってみる
- 429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/17(木) 21:20:15.09 ID:cMd699NB0
- 3
- 430 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:37:20.24 ID:g6ETYvYk0
- 真宮寺「なるほどネ……さて、じゃあ早速その洞窟とやらに行ってみようじゃないか」
真宮寺の言葉に、俺と天海は苦虫を噛みつぶしたような顔をする。確かに今回の依頼で廃村の探索につき合うとは言ったが……。
天海「……別に反対するわけじゃないっすけど、もうすぐ夕方っすよ。山の夕暮れは早い物と相場が決まってるっっす。今から行って間に合うっすかね」
日向「俺も、なるべくなら夜の探索は勘弁願いたいんだが……どうせ一泊する予定だったんだろ? 明日の早朝じゃダメなのか? こんな怪しい村だ。夜に動くのは色々と危険だと思うぞ」
天海に次いで真宮寺の意見に反対的な意見を述べるが、一度スイッチが入ってしまった真宮寺は「だったら僕一人でも行ってくるヨ」と言いだした。……流石に単独行動をさせるわけにはいかず、俺と天海は「これを今日最後の探索にする」という事を条件に真宮寺の探索につき合う事にしたんだ。
〜〜〜〜〜〜
日向「これが、モノクマの言っていた洞窟か」
確かに入り口の所が木材で補強されているところから見ても、掘り進められたあとがある事から見ても、人工的に作られた洞窟に間違いはなさそうだ。
天海「……なんというか、この廃村と同じくある種の「雰囲気」があるっすね。まさしくゾンビの一匹でも出て来そうっす」
真宮寺「むしろ出て来てくれた方が僕としてはありがたいんだけどねえ……さて、準備は良いかい?」
真宮寺の言葉にコクリと頷いて、俺は懐中電灯を、二人は懐中電灯付きのヘルメットを被り、洞窟の中へと入っていったそして……↓1
00〜30 洞窟は予想より遙かに広かった! 探索強制終了。
31〜60 洞窟の横の壁に、鍵の掛った鉄製の扉を見つけた。どうやら真宮寺の発見した鍵で開けられそうだが……
61〜90 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが襲い掛ってきた!
91〜00 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが(大量に)襲い掛ってきた!
- 431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 21:39:37.03 ID:EXO4335d0
- ギャーーー
- 432 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:54:43.87 ID:g6ETYvYk0
- 天海「……真宮寺くん、これ……」
真宮寺「……うん、僕とした事が目測を誤ったネ。申し訳ないヨ」
先頭を歩いていた二人が溜息を付き肩を落とす。何があったのかと後ろから覗いてみると、懐中電灯の光りが全体に届かないほど洞窟が広い事が分った。
それじゃ残り一時間程度では碌な探索が出来る訳がない。
真宮寺「悔しいけど撤退しよう。この洞窟の中でキャンプをするっていうのも有りだけど、なんだか嫌な予感がするからネ……」
真宮寺の言葉を最後に、俺達三人(+モノクマ)は入り口の方へと引き返す。辺りはすっかり日が暮れて、完全に夕方になっていた。
天海「さて、次の問題はキャンプ地をどうするかって事っすけど……どうします? どっか適当な家借りちゃいますか? 簡易テントと寝袋も一応持って来たっすけど、例えボロくても家に寝泊まりできるってんならそれ以上のキャンプ地は無いっす」
真宮寺「それは僕も考えたけど……こういう場所だと「家の中だからこそ」危険って場合もあるんだよネ……どうしようか日向先輩」
日向「↓2」
- 433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:03:43.58 ID:z2zw3c3XO
- 下
- 434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:07:35.38 ID:FHaMY/740
- 東條から教わった掃除術で家を綺麗にして泊まろう
- 435 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 22:32:36.42 ID:g6ETYvYk0
- 日向「なぁ真宮寺。家の中が危険……っていうのは」
真宮寺「腐った床が突然抜けたり、柱がボロくなってた場合だヨ。村の中にもあっただろう? 自然に倒壊したような家が。もし僕らが泊まろうとしている家がそんな場所だったらどうする? 寝ている最中に地震の一つでも起きて家が倒壊したらそれこそ一溜りもないヨ」
……確かにその危険性は否定出来ない。出来ないんだが……
日向「俺は、やっぱり家の中に泊まるべきだと思う」
真宮寺「……へェ……。根拠がありそうだネ。聞こうか」
日向「ゾンビが目撃されたっていうのは全部家の外での話しなんだろ? もし本当にこの村にゾンビが徘徊してるなら、出会う危険性は少しでも低い方が良い。ゾンビだけじゃない。ここは山の奥地なんだ。野生の猿や蛇。クマやシカだって出てくるかもしれないんだ」
天海「確かにそう考えると、やっぱり家の中の方が安全性は高そうっすね。村の中心にあった比較的大きな家なら頑丈そうだし、埃や汚れは目立つ物だけパパッと掃除しちまいましょう。大丈夫。俺、東条さんに掃除術を教わってるんで、1時間もあればある程度綺麗に片付けられると思うっす」
モノクマ「どうせ暇だし、僕も手伝ってあげるよ!!」
そうして俺達三人(+1匹)は、村の中央にあった大きな家に再びお邪魔する事になった。目立った部分の埃や汚れを雑巾やクエン酸で掃除すると、みるみるうちに床と壁が綺麗になっていく。……これなら泊まっても不快感無く眠る事が出来そうだ。
掃除が終わったら次は夕食だ。アルコールランプで温めた缶詰と、水を入れるだけで出来るご飯という貧相なラインナップだが、山登りと廃村の探索で疲れ切った身体にはこれ以上ないほどのご馳走だった。
そして……夜が来る。今は夏だというのに、虫の声一つ聞こえてこないのが非常に不気味だった。一応の見張りとして、一人二時間ずつ、交代で家の外を見張る約束を交わし俺達は眠りについたんだ。
夜のイベント↓1
00〜30 何も無し。清々しい朝を迎えられた。
31〜60 何かの呻き声が聞こえる……洞窟の方向からだ。
61〜90 あれは……何だ? 不思議な動きをする「何か」が窓の外に見える。
91〜00 窓の外に見えた「何か」と眼が合った!! 何かがこちらに向かって歩き出してきた!!
- 436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:34:39.00 ID:EXO4335d0
- 逃げろー
- 437 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 22:36:37.50 ID:g6ETYvYk0
- あっ
- 438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:44:59.15 ID:EXO4335d0
- スパクリ出すのは想定外なのだがどうなるのやら。
- 439 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 22:50:46.53 ID:g6ETYvYk0
- 「それ」は俺が見張り番をしているときに現われた──。
最初は「人間」? と見間違えたがその考えは一瞬で否定される。
人間はあんな虚ろで狂気を携えた目をしていない。人間の肌はあんなに爛れていない。人間の服はあそこまでボロボロじゃない。「人間」にあると言われている見えない筈の「魂が無い」……とでも言えば良いんだろうか。
日向(……もしかして、あ、あれがゾン──!!)
「それ」と不意に眼が合ってしまったのは、これまでの俺の人生至上トップクラスの不幸だったと思う。「それ」は俺を認識すると聞き慣れない、とても不気味な大声を出してこちらに向かってきたのだ──!!
俺はすぐさま部屋の中に戻り、真宮寺と天海をたたき起こす。
日向「真宮寺! 天海!! ゾンビだ!! 本当に現われやがった!! しかもこっちに向かって来てる!!」
真宮寺「……へぇ……!」
天海「……っつ!?」
すぐさま飛び起きて、俺の元へ駆け寄ってきてくれる二人。モノクマも、いつの間にやら俺の足下にいてくれた。仲間がいるという心強さが、俺の心を落ち着かせてくれる。
──が、それも一瞬だった。ドンドンドン! と言う音と共に、俺達が発見したゾンビとは逆側の……家のドアの方から不気味な声が聞えてくる。
日向「嘘だろ……! 複数体いるってのか!?」
最早落ち着いている場合では無い。何とかしてこの窮地を切り抜けなくては……!!
どうする? ↓2
- 440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/17(木) 22:53:30.63 ID:Wg43SPeQ0
- 下
- 441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:59:29.09 ID:UWno6KpqO
- ナイフで威嚇しつつ脱出
- 442 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 23:05:27.13 ID:g6ETYvYk0
- 天海「複数体いるってんなら籠城戦は悪手っすね! 討って出るしか無いっす!! 二人とも! 武器になりそうな物は!!?」
日向「すまん! サバイバルナイフぐらいしか持ってない!!」
しかも相手がただの人間ならまだしも理性も魂もないゾンビだしなぁ……。ナイフで威嚇したところで脅しにもならないだろう。
天海「そうっすか……ちなみに俺は↓1」
真宮寺「僕は↓2(最低保障75)」
モノクマ「僕のモノクマクローは↓3(最低保障30)」高コンマほど対ゾンビに有効な武器を持っている。
- 443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 23:08:57.06 ID:EXO4335d0
- 閃光弾と火炎瓶
- 444 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 23:31:23.62 ID:g6ETYvYk0
- すみませんが就寝時間が来てしまったので今回はここまで。真宮寺の安価↓1(最低保障75)モノクマの安価↓2(最低保障30)は継続中です。
- 445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/17(木) 23:45:27.52 ID:Wg43SPeQ0
- 入間に作って貰ったボーガン
- 446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 23:46:20.94 ID:egaC791to
- モノクマクローは電撃も出せる
- 447 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:08:29.61 ID:6N77rDfK0
- 本日も初めて行きます……が、そのまえに一つ謝罪を。
僕の書き方が分りにくかったせいでもあるんですが、高コンマほど対ゾンビに有効な武器を持っている。と言うのは「この数値なら「これ」この数値ならこれ」」という武器が予め決まっていたんです。(モノクマの場合はモノクマクローの威力)
折角安価を頂いたお三方には申し訳ありませんが、どうかご了承ください。
- 448 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:10:23.78 ID:6N77rDfK0
- 天海「すみません! 俺武器になりそうな物なんてなにも持って来てないんすよ!! そこら辺の石でも拾ってぶん投げた方がまだマシじゃないっすかね!?」
日向「マジか……真宮寺は!?」
真宮寺「やれやれ……「これ」はあまり使いたくなかったんだけどネ……」
真宮寺はいそいそとリュックの中から「何か」を取り出した。それは漆黒の色をした、とてもとても細長く、細かい棘が幾つも付いている物だった。
日向(棘の付いた鞭……?)
ゾンビに対してあまり有効では無さそうな印象のあるそれを、真宮寺は窓をたたき割って部屋の中に侵入してきたゾンビに向かって撃ち放つ。
瞬間──バチィイイイ!! という電撃音が周囲に響き渡り、ゾンビはその場で動きを止めてピクピクと痙攣し始めた。
真宮寺「……入間さんに作って貰った電撃鞭サ。勿論、出力は法外のそれ。対ゾンビ用の武器なんだから、法律なんかに構っていられないよネ?」
唖然とする俺と天海。電撃鞭の威力もそうだが、そんなヤバイ物を秘密裏に持って来ていた真宮寺に驚いていた。
真宮寺「対ゾンビに対して有効な攻撃手段は大きく分けて三つ。有名なのが「頭を吹き飛ばす事」と「脚の骨を折る事」そして「全身を燃やす事」なんだけど、「電撃」もかなり有効でね。人間同様、全身の筋肉を動かなくしてしまえば良いんだヨ」
そう言って真宮寺は痙攣しているゾンビを興味深そうに観察し始める。研究者としての血が騒ぐのは分るが、今は非常事態なんだからあとにして欲しい。そんな事を思っていたら、バギャン!! という家のドアが破壊される音が玄関の方から聞えてきた。
天海「クッ! 真宮寺くん!! もう一匹──」
天海が真宮寺に伝えようとしたのが先か──
モノクマ「うおりゃあああああ!」
──俺達の後ろにいたモノクマの鋭い爪がゾンビの全身を強引に引き裂いたのが先か。
──ドグシャァアアアアアアアアア!! という轟音と共に、ズタズタになったゾンビ(だったもの)が軽く数メートルは吹き飛んだ。
モノクマ「まったく……僕の後ろをとろうなんて百年早いんだよ!!」
三毛別クマ事件なんて目じゃない。ヒグマやグリズリーなんて生易しい。目の前にいるこの謎のクマ(?)は間違い無く地上最強の生物候補だ……!
天海「……もう全部モノクマ一匹で良いんじゃないっすかね」
目を覆いたくなるような惨状に、天海が思考停止気味の発言をするが、碌な武器を持っていない俺達二人にも出来る事がある筈だ……!!
↓1何をする?
- 449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/18(金) 21:22:28.79 ID:zQ6K1n7C0
- ナイフで首を落とす
- 450 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:37:18.36 ID:6N77rDfK0
- 日向(そうだ……! ゾンビが麻痺してるっていうなら今の内に……!)
日向「真宮寺! どけ!!」
俺は腰をかがめて対象(ゾンビ)を観察している真宮寺を突き飛ばし、ゾンビに近寄ると持っていたサバイバルナイフを首に突き立てる。
ドチャッ! といういやな音と完食が耳と手に伝わるが、俺は「うおぉおおおおおおおおおお!!」という叫び声を上げながらサバイバルナイフでゾンビの首を叩き落とした。ゴトリ! という音を立ててゾンビの頭が地面に落ち、その身体が前のめりに倒れる
日向「はぁっ……はぁっ……!」
真宮寺「あーあ……。気持ちは分らないでもないけどもう少し観察していたかったヨ」
そう真宮寺が愚痴を漏らすが、筋肉が麻痺していて動けないと言う事は、逆にいつ動けるようになってもおかしくないと言う事だ。とどめは差せる内に差しておきたい。
天海「……これで決まりっすね。この廃村にゾンビが出るって噂は本当だった……。さて、それが確かめられたところでどうします? 俺はもう今すぐにでもこの廃村から立ち去るべきだと思うっすけど」
天海の提案に、真宮寺が渋い顔をする。
真宮寺「尤もな意見と言えばそうだけどネ。僕としてはこのチャンスは逃したくないなぁ……。僕には電撃鞭があるし、モノクマはゾンビを一方的に倒せるほど強い生き物だヨ? 多少無理な探索でも出来るんじゃないかナ? もっと民俗学的に貴重な品々がこの村には眠っている……そんな気がしてならないんだヨ」
意見が完全に対立し、真宮寺と天海が同時に俺の方を見る。最終判断を俺に委ねるつもりの目だった。
……俺は……↓1
@天海の意見に賛成する
A真宮寺の意見に賛成する
Bその他
- 451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/18(金) 21:41:52.42 ID:Xwy5rSPZ0
- 3 ここは公平にコイントスで決めよう。
- 452 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:49:21.56 ID:6N77rDfK0
- 日向(ダメだ、俺には決められない……)
天海の意見は尤もだし、正直俺もこっちの意見に賛成したいんだが、俺は真宮寺の依頼を受けてこの村まで来たんだ。依頼人の願いは出来る限り叶えてやりたいし、モノクマが異常に頼もしいのも事実。
……最終的に、俺は運を天に委ねる事にした。ポケットの中からコインを一枚取り出して、握り拳を作り親指の上に置く。
日向(……表なら村から立ち去る。裏なら探索を続ける……)
運命のコイントスだ。ピン! と親指でコインを真上に弾き、手の甲に乗せて逆の手で蓋をする。結果は……↓奇数で表。偶数で裏。
- 453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/18(金) 21:50:32.86 ID:KzzIHFAq0
- はあ
- 454 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 22:00:52.11 ID:6N77rDfK0
- ……結果は裏。俺は探索を続ける方を支持する事にした。
天海「……本気っすか?」
天海が怪訝な目で俺を見る。言いたい事は本当によく分るのだが、今回の俺の依頼人はあくまで真宮寺だ。その本人が探索を続けたいと言っている以上、そして一定以上の勝算がある以上、無しではない選択だと思う。
真宮寺「ククク……流石は日向先輩。あなたに依頼して良かったヨ……」
真宮寺は逆に嬉しそうに俺を見てニィイイッと笑った。天海も最終的には「仕方がないっすね……。乗りかかった船です。最後までつき合いますよ」と言ってくれた。
さて、一先ず2体のゾンビを片付けた俺達だが、これからどうするべきだろうか……。(村を立ち去る以外の安価でお願いします)↓1
- 455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/18(金) 22:08:43.21 ID:Xwy5rSPZ0
- とりあえず夜が明けてから他の探索してない所に行く。
- 456 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 22:36:09.19 ID:6N77rDfK0
- 日向「だけど夜に探索をするのは無しだ。幾らモノクマがサポートしてくれるからって危険すぎると思う」
今の所俺達に協力的なこいつだが、何故だろうか。本当に「気分」で俺達につき合ってくれているだけで、いつ「やーめた」と言われてもおかしくない……そんな気がするのだ。
日向「取りあえず適当な板で窓ガラスとドアを塞ごう。それと、下じゃなくて二階で寝よう。見張りも一人じゃなくて二人にして、最大限に警戒するんだ」
天海「……了解っすそれで行きましょう」
真宮寺「ふむ……夜にしか見られない物があると僕は思うんだけどなァ……。まぁいいさ。今すぐここを立ち去るよりはマシだからネ」
そうして俺達は急いで適当な木の板を見繕って割れた窓ガラスとドアに釘で打ち付けると、二階に避難。夜が明けるのを待ったんだ。
〜〜〜〜〜〜数時間後〜〜〜〜〜〜
日向「ん、んん……」
ぶにぶにと頬を突かれる感触で、俺は目を覚ました。意識が覚醒したとき、俺の目の前にあったのは……。
モノクマ「やぁ! おはよう日向くん」
日向「う、うわぁああ!!」
喋る謎のクマ(?)ことモノクマの顔だった。昨日遭遇したこいつの存在が頭から抜けていた俺は思わず飛び上がるように起きる。
モノクマ「酷いなぁ……まるでゾンビにでも遭遇したようなリアクションをするなんて……」
いや、ある意味で俺はお前の事をゾンビより危険な「何か」だと思ってるんだが……。実際にどうかは兎も角、どっこいどっこいに厄介な存在なんじゃないか?
日向「完全に寝ちゃってたのか……真宮寺と天海は?」
モノクマ「真宮寺くんは昨日倒したゾンビの観察及び解剖中。天海くんは朝御飯と洞窟探検の準備をしてくれてるよ!」
……そうだ。俺達は昨日、廃村に残って探索を続けるという選択をした。そして未探索の場所でもっとも民俗学的発見がありそうな場所と言えばあの洞窟以外あり得ない。
日向「……探索、無事に終わると良いな……」
──果たして無事に帰れるんだろうか。そんな一抹の予感を感じながら、俺は一階へと降りていく。
- 457 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 22:38:50.95 ID:6N77rDfK0
- すみませんが急用が出来たので今回はここまで。その代わり、明日は夕方の5時から6時。9時から11:30時までやります。
- 458 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 17:03:29.25 ID:w0FmDDwo0
- それでは再開します。
- 459 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 17:05:55.04 ID:w0FmDDwo0
- 日向「……」
天海「……」
真宮寺「……」
空気が重い。真宮寺に限っては通常通りかもしれないが、少なくとも俺と天海は楽しく会話しながら朝食を食べられるような雰囲気じゃあない。
だからこそ、俺は口を開く。このまま無言で朝食を取り続けても気分が悪くなるだけだ。
日向「真宮寺。モノクマが言ってたけど、ゾンビの解剖をしてたんだろ? 何か分った事はなかったか?」
真宮寺「ないネ。念には念を入れて頭蓋骨を砕いて頭の中まで解剖してみたけどなーんの成果も無し。あれはもう、ただの動かなくなった死体だヨ」
……何で俺は食事中にこんな会話を真宮寺に振ってしまったんだろうか。サバイバルナイフで首を切り落として置いて何だが、頭蓋骨が割れたゾンビの姿を想像してしまい、思わず気分が悪くなる。
真宮寺「ただ、気付いた事がないわけじゃなくってネ? あのゾンビ、異様に冷たかったんだヨ」
天海「? それがどうかしたんすか? 死体ってのは皆一様に冷たいモンじゃ……」
真宮寺「その「冷たさ」がこちらの想定を越えていたのサ。昨日も昼間の内に見かけなかったから当然と言えば当然かもしれないけれど、恐らく彼らは日中は冷たい……涼しげな所にいて、夜になると村に出てくるんじゃないかナ?」
日中は冷たいところに潜んでいる……っておいまさか……
真宮寺「僕達がこの村で唯一探索していない場所。あの洞窟の中に潜んでいる可能性が非常に高いよネ……! ククク……!!」
〜〜〜1時間後。不気味な洞窟の前にて〜〜〜
天海「俺、マジで今すぐにでも帰りたいんすけど……」
日向「奇遇だな、俺もだ」
無いよりはマシだと、大きめの木の棒を装備した天海がしんどそうな目でぼやく。超高校級の冒険家とはいえ、ゾンビの巣になっている可能性が高いと分っている洞窟になど、ワザワザ入りたくないと言う事なのだろう。
一方の俺は、サバイバルナイフをいつでも取り出せる場所に仕舞い、真宮寺の立てた作戦を聞いていた。
真宮寺「まず戦闘要員としてモノクマが先頭。次に電撃鞭を持っている僕が続き、超高校級の冒険家である天海くん、そして殿に日向先輩の立て四列で行動する。音は鳴るべく立てないように歩いて、何かを見つけたら声を上げるんじゃなくて、持っているライトを一瞬だけ消して合図をする……とまぁ即興だけど立てられる作戦としてはこんな物かナ?」
真宮寺の立てた作戦異論はない。圧倒的な戦闘能力を保持していると分ったモノクマには一番危険な先陣を切って貰いたいし、電撃鞭を持っている真宮寺はこれ以上後ろだと折角の鞭が使いづらくなる。殿を俺が任されたのは、この中で唯一懐中電灯で片手が既に塞がっているから……という配慮だろう。
真宮寺「さぁ、行こうか。泣いても笑っても、ここが最後の探索場所だ。……「良いモノ」が見つかる事を心から祈っているヨ、ククク……! モノクマ」
モノクマ「はいはい。それじゃあ行くよー! 付いてこいお前ら!!」
そうして、俺達の廃村での最後の探索が始まったんだ……!! ↓1
00〜60 淡々と洞窟の中を進む……(何も無し)
61〜70 洞窟の横の壁に、鍵の掛った鉄製の扉を見つけた。どうやら真宮寺の発見した鍵で開けられそうだが……
71〜90 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが襲い掛ってきた!
91〜00 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが(大量に)襲い掛ってきた!
- 460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 17:12:44.49 ID:33xuRGBF0
- あ
- 461 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 17:20:50.92 ID:w0FmDDwo0
- 日向「…………」
暗い暗い洞窟の中を淡々と進む。道が整備されている事や、人の手が入っている場所が何ヶ所か合った所から見ても人工的に作られた洞窟であるのは間違いなさそうだが、それだって不気味な事には変わりない。
むしろ、人の手が入っているからこそ何が出てくるか分らないという怖さがある。
日向(今の所、なにも変化があったり、何かが見つかった様子は無いな)
なるべく音を立てないように行動しようという誓約の元、俺は心の中で独り言を呟きながら、暗く深い洞窟の中を歩き続ける。……一体どこまで続いているんだろうか。日本古事記に出てくる黄泉国にまで繋がっているんじゃないのかという不安が脳内を駆り立てていた。
00〜50 淡々と洞窟の中を進む……(何も無し)
51〜70 洞窟の横の壁に、鍵の掛った鉄製の扉を見つけた。どうやら真宮寺の発見した鍵で開けられそうだが……
71〜90 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが襲い掛ってきた!
91〜00 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが(大量に)襲い掛ってきた!
- 462 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 18:00:56.49 ID:w0FmDDwo0
- コンマは↓1に任せて今回はここまで。……やっぱり今更ダンガンロンパスレって需要無いんですかね? 6、7年前はバンバン建ってた印象が残ってるんですが……(最近ダンガンロンパにハマった新人並感)
- 463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 18:03:36.88 ID:bnfns8r70
- そんなことは無いと言いたい。
- 464 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 21:08:24.98 ID:w0FmDDwo0
- それでは再開します。それにしてもコンマ88かぁ……ではこういう処理にしましょう。
- 465 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 21:10:16.82 ID:w0FmDDwo0
- コツ、コツ、コツと、地面を歩く足音音が続く。このまま何も無く行き止まりにでも当たれば……。
──そんな俺の考えは、この洞窟ではあまりにも甘すぎた。
「──ヴォオオオオアアアアアアアアア!」
日向「ッツ──!」
地獄の底から響いてくるようなその大きなうなり声。懐中電灯を向けた先にいたのは当然ゾンビ──全身が真っ赤に染まった、見るからに強そうなゾンビだ。
その紅いゾンビの後ろには、何やら頑丈そうな鉄製の扉が見える。
真宮寺「ククク……まるでここを守る番人のようじゃないか……!」
モノクマが爪をニョキッと生やし、真宮寺は電撃鞭をしならせる。殿にいる俺に出来る事と言えば、二人の戦いを見守る事ぐらいだ。颯爽と戦闘に入る二人。
果たして勝負の結果は……!! ↓1
01〜50 モノクマが無双して終了
51〜70 真宮寺が動きを止め、モノクマが必殺のクローを連続で叩き込んだ。
80〜90 ゾンビの動きが俊敏だ! モノクマの攻撃が躱され、攻撃対象が真宮寺になった!!
91〜00 二人と互角のゾンビ……だと!?
- 466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 21:13:17.09 ID:GucuJrPRo
- モノクマ無双しろ!
- 467 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 21:27:37.75 ID:w0FmDDwo0
- 「──ヴォオオオオアアアアアアアアア!」
紅いゾンビが凄い勢いでモノクマに迫る──次の瞬間。
モノクマ「クマァ!」
紅いゾンビはモノクマの爪により引き裂かれ、奥の壁に勢いよく激突した。それでもまだ動けるのか「グガガガガガッ!」といううなり声を上げて立ち上がろうとする──だが
モノクマ「クーマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマァ!!」
モノクマが両の爪で紅いゾンビを切り裂きまくる。その様子はまるでポ○モンのみだれ○っかきの様だったが威力が全く違った。紅いゾンビは愚か、奥の岩版まで紙のようにボロボロに引き裂かれていたのだ。
結局、紅いゾンビはほんの数秒で細切れになってしまっていた。天海が言っていたが、本当にこいつ一匹で良かったんじゃないだろうか……。
真宮寺「ああ……出来る事なら通常のゾンビとどんな違いがあったのか観察したかったんだけどなァ……」
真宮寺がそうぼやくが、俺としてはモノクマがいなければかなり危なかったんじゃ無いかと思う。こいつが想定外の強さを所持していただけであり、普通に闘ったら大苦戦は愚か、こちらの誰かが犠牲になってしまっていた可能性だってあったはずだ。
真宮寺「まぁ仕方ないか。さて、あとはこの鉄製のドアだけど……ククク、丁度ここに昨日拾った鉄製の鍵があるネ?」
真宮寺はドアノブに鍵を差し込み、そのままガチャリと回す。ギィイイイイイイイイイ……! と重苦しい音を立てて、その扉は開いた。
↓1 高コンマほど貴重な物が部屋の中にある。(最低保障50)
- 468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 21:30:50.14 ID:bnfns8r70
- 山札
- 469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 21:30:56.68 ID:wbQNHvlTO
- ピキーン!
- 470 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 21:50:04.06 ID:w0FmDDwo0
- 部屋の中は、一種の祭壇のようになっていた。ボロボロになったカーペットが敷かれ、小さな階段が奥の方にある。
その小さな階段の上には、何やら人間とゾンビを組み合わせたような奇妙な土偶が置かれていた。
真宮寺「……どうやらンザンビ(コンゴで信仰されている神)の土偶のようだネ」
天海「ってことはこれは……偶像崇拝の一種っすか?」
日向「偶像崇拝……って何だったっけ?」
真宮寺「簡単に言うと、「人形」「生贄」「人間に似せた物」……木材や土、金属など具体的な物質で形どられた像のうち崇拝的対象をかたどったものをさす言葉だヨ。まぁ「偶像崇拝」という単語自体は、そうした像を崇めることを禁じ、あるいは批判する立場から否定的な意味合いで使われていたそれなんだけど」
真宮寺はそう言うと階段を上り、当然の様にンザンビの像を手に取った。
真宮寺「ああ……素晴らしい、素晴らしいヨ! この村ではブードゥー教の秘術がひっそりと受け継がれていたんだネ! 昼間の内はこの洞窟に身を潜めてもらい、夜になると村の中を徘徊し出す……ゾンビを一種の番犬代わりとして使ってたんじゃないかナ?」
キラキラとした眼で息を荒くしながら、真宮寺はまるで頬ずりしそうな勢いでンザンビの像を掲げる。その像が民俗学的、歴史的にそれほどの価値があるかは俺には分らないが、とりあえず今真宮寺に言いたい事はただ一つだ。
日向「目的の物が手に入ったんならさっさと帰ろう。俺はもう廃村もゾンビも懲り懲りだよ……」
そして帰り道↓1
01〜50 何事もなく終了
51〜80 ゾンビが何体か出て来たけどモノクマに勝てるはずないだろ!!
81〜90 紅いゾンビが何体か出て来たけど(ry)
91〜00 道に迷いました(滝汗)
- 471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 21:52:08.83 ID:33xuRGBF0
- ほい
- 472 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 22:06:54.31 ID:w0FmDDwo0
- 「──ヴォオオオオアアアアアアアアア!」
「──ヴォオオオオアアアアアアアアア!」
「──ヴォオオオオアアアアアアアアア!」
先ほどまでの静けさは何処へやら。或いは真宮寺がンザンビの像を取った事に原因があるのか、洞窟の奥から凄い勢いで何体もの紅いゾンビが押し寄せてくる──が。
モノクマ「あーもうしつこいなぁ! お前ら全員纏めてオシオキね!!」
ザッシュザッシュと、モノクマが自慢の爪で紅いゾンビ達を薙ぎ払っていく。その様子はまるで無双ゲームに出てくるチートキャラの様で、俺は心底「こいつが味方で良かった……!!」と思ったのだった。
──そして、二時間後。
天海「さて、帰り支度はすんだっすよね?」
日向「ああ。ゴミは全部ゴミ袋に入れたし、忘れ物も無い筈だ」
俺達は廃村の入り口に戻って来ていた。いるだけでSAN値が削られるようなこの村とも、これでお別れだ。真宮寺だけが実に名残惜しそうに村を……正確にはあの洞窟の方向を見ていた。「もっと探索していたかったなぁ……」というぼやきが聞えるが、全力で聞かなかった事にする。
そして、今回の探索のMVP。俺達の命の恩人とも言えるモノクマは……。
↓1
01〜80 いつの間にか消えていた。
81〜00 自分達(主に日向)のことを相当気に入ったのか、付いてくると言いだした。
- 473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 22:08:24.45 ID:bnfns8r70
- 消えるんじゃないの
- 474 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 22:18:58.00 ID:w0FmDDwo0
- あのクマっぽい謎の生き物──モノクマは、いつの間にか姿を消していた。
俺達に力を貸してくれた「あれ」は一体何だったんだろう。真宮寺はゾンビに夢中だったが、俺はあいつの方がもっと特殊で貴重でヤバイ奴だと思う。
あの小さい身体に、本物のクマを思わせるほどの怪力と素早さを秘めた謎の生き物(?)……ゾンビなんかよりあいつの方がよっぽど……。
天海「おーい日向先輩! 何してるっすか! 早く行くっすよ!!」
日向「あ、ああ! 悪い、今行く!!」
急かすような天海の声に応え、俺は二人と共に廃村を出る。もう二度と来る事は無いだろう廃村のほうを一瞬だけ振り向くと、林の間に白と黒のモノクロカラーをした謎の生物が見えた……ような気がした。
これがこのシナリオ最後の判定です。↓1
01〜50 無事に帰還できた
50〜90 途中で道に迷ったが、左右田特製のトランシーバーのおかげで無事救助された。
91〜00 野生のクマが現われた!!
- 475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 22:19:58.82 ID:GucuJrPRo
- 不思議
- 476 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 22:36:14.63 ID:w0FmDDwo0
- 今更ですが91〜00に当たった場合、最後の判定じゃなくなってましたね……。
〜〜数日後。超高校級の相談窓口の研究教室にて〜〜
七海「……そっか、そんな事があったんだ」
日向「ああ。暫くの間、ホラーゲームが出来なくなりそうだよ……あと山登りも」
無事に廃村を脱出した俺達だが、あのあと最後の最後に獣道に入ってしまい、山奥で遭難しかけた。
「やばいやばい」と焦る俺達だったが、左右田特製の緊急連絡用のトランシーバーを所持していた事を思い出し、すぐに希望ヶ峰学園の本課に連絡。GPS機能付きのトランシーバーのおかげで、俺達は救助隊に無事救出された。
日向「左右田にはあとで改めて礼を言いに行かなくちゃな」
七海「リアルバイ○ハザードかぁ……。文面だけで聞くと羨ましいと思わなくもないけど、実際に体験したくはないなぁ……本当にお疲れ様、日向くん」
七海に膝枕をして貰いながら、俺は癒やしの一時を過ごす。ゴリゴリと削れていったSAN値が、ゆっくりと回復していくような……そんな気がした。
Mission3 真宮寺との廃墟探索 クリア!
真宮寺との絆が深まりました! 真宮寺に協力を求める事が出来るようになりました!!
真宮寺は科学の力では解決出来なさそうな分野のお題(オカルト方面)が来た時に、特効薬のようなアドバイスをしてくれます。
ただし、それ以外の分野ではあまり力になってくれそうにありません。
- 477 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 22:44:17.26 ID:w0FmDDwo0
- 丁度合計で3話クリアしたので、閑話休題を……今までクリアしてきた中で「その後」が見たい物を書きます。どれが良いですか?
@左右田の男修行
A霧切の苗木くん日記
B真宮寺の調査結果レポート
先に3票入った物を書きます。
- 478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 22:44:46.14 ID:33xuRGBF0
- 2
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 22:45:33.58 ID:bnfns8r70
- 2
- 480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 22:47:36.53 ID:GucuJrPRo
- 3
- 481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 22:47:46.93 ID:wbQNHvlTO
- 3
- 482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/19(土) 22:48:19.04 ID:TpLAeVmJ0
- 3
- 483 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 22:51:59.91 ID:w0FmDDwo0
- では少々お待ちを。
- 484 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 23:09:53.46 ID:w0FmDDwo0
- 一票も入っていない左右田が可哀左右田……まぁ彼にはその内また出番あるでしょう(適当)
〜調査結果レポート〜山奥の廃村と、ンザンビ信仰について〜
やぁ、僕の名前は「真宮寺是清」これでも超高校級民俗学者をやっている、希望ヶ峰学園の生徒の端くれサ。
さて、今回は僕達三人……超高校級の冒険家である天海蘭太郎くんと、超高校級の相談窓口である日向創先輩と行なった、山奥の廃村探索についてレポートを纏めようと思う。
結果から言おう。あの村はコンゴで信仰されている神「ンザンビ(正確に言うと「不思議な力を持つもの」はンザンビと呼ばれており、その対象は人や動物、物などにも及ぶんだけど、今回は除外するヨ)」を信仰していたんだ。
崩れたり倒壊していない建物が少なかったから、日記やレポートなどと言った文献を手に入れる事は出来なかったけど、代わりに「封魂鏡」と「ンザンビの土偶」を手に入れる事が出来た。
これは、とても貴重な資料だと言える。封魂鏡とンザンビの土偶自体が貴重なのは勿論、実際にブードゥー教の秘術を使ってゾンビを作りだしていたという事実の証明になるのがとても重用だ。
しかし、謎はまだまだ残されている。なぜ日本の山奥で、コンゴの神であるンザンビが信仰されていたのか。作り出されたゾンビは、果たして本当に村人の言いなりになる「奴隷」となっていたのか。仮に奴隷となっていたとして、どうやってただ「動く死体」でしかないゾンビが、村人と外敵を見分けていたのか。
……正直な話、まだまだ調査がしたりないんだけど、あの二人はもう誘えなさそうだしなぁ……希望ヶ峰学園の本課に依頼して調査団を組んで貰うか、でなければ最原くんやゴン太くん辺りをうまくはぐらかして探索に誘えないかなぁ……ああ、実に楽しみだヨ……ククク……!
- 485 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 23:18:06.99 ID:w0FmDDwo0
- 日向「……よっし、こっちは完成したぞ七海」
七海「ありがとう日向くん。こっちもダイヤモンドを規定数集め終わったよ。これでようやく別世界に行く準備が整ったね」
日向「創作系のゲームって一度ハマり出すと終りがないよなぁ……。「何をどうやっても良い」って謳い文句だから最初は戸惑うけど、慣れれば「あれもやりたい」「これもやりたい」の連続なんだから」
七海「ゲーム界屈指の時間泥棒の名は伊達じゃないよね。これで大きなお城や実在する建物を作れちゃう人って尊敬するなぁ」
日向「……そいつらもジャバウォック島を完全再現したお前にだけは言われたくないだろうよ」
コンコンコン
日向「おっと、依頼人か? どうぞ」
>>↓2 失礼します
- 486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 23:20:03.05 ID:33xuRGBF0
- sage
- 487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 23:20:08.90 ID:wbQNHvlTO
- ふみ
- 488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 23:20:13.07 ID:bnfns8r70
- 下げ
- 489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 23:20:21.75 ID:L5hN4n9yO
- 春川
- 490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 23:20:24.10 ID:GucuJrPRo
- 残姉
- 491 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 23:29:47.63 ID:w0FmDDwo0
- 春川「……失礼するよ。超高校級の相談窓口……ってアンタの事で良いの?」
日向「あ、ああ。えーっっと……」
春川「79期生 春川魔姫。一応、超高校級の保育士……をやってる」
やや歯切れが悪いそのツインテールの少女は、あまりこちらに目線を合わせずにそう言った。正直に言おう。この時点で厄介な依頼の予感がしていたのだが、俺は超高校級の相談窓口だ。どんな相手のどんな話しだろうが、聞かないわけにはいかない。
七海「ん、じゃあ日向くん。私はいつも通り、外で待ってるね」
そう言っていつも通りに七海が出て行く。教室で春川と二人っきりになった俺は対客用のソファーに着席を促すと、早速用件を聞き出しに掛った。
日向「ええっと……ここに来てくれたって事は誰かに相談したい事があるって事だよな? それは一体何なんだ?」
俺の言葉に春川は暫く黙っていたが、数十秒後に口を開いた。
春川「……依頼者の秘密は厳守っていうのも本当なんでしょうね?」
日向「? ああ、依頼内容にもよるけど、なるべく人に言って欲しくないって依頼ならそう対応するぞ」
春川「……嘘だったら殺すから。……↓2(依頼内容)」
- 492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/19(土) 23:32:06.70 ID:TpLAeVmJ0
- 下
- 493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 23:33:31.70 ID:bnfns8r70
- 最近、ランダム薬が出回ってるから出どころを調べてほしい。この薬のせいでくしゃみするたびに猫耳が頭から出てくるから困る。
- 494 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 23:35:43.52 ID:w0FmDDwo0
- 春川さんの依頼内容が決まったところで今回はここまで。なんとか全員分の依頼を達成するまでスレを続けたいなぁ……。
- 495 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 21:03:51.04 ID:heH2O5xc0
- では再開します。
- 496 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 21:06:10.63 ID:heH2O5xc0
- 「……はぁ、本当はやりたくないんだけど、「これ」は言っても信じて貰えそうにないし……。実際に見て貰った方が早いかな」
そう言って春川はスカートのポケットから「何か」を取り出した。
それは、瓶詰めされた胡椒で、一体何をするつもりなのかと訳が分らず見ていると、春川は片方の手に瓶詰めされた胡椒をパッパッと振り出すと、それを自分の鼻に擦り当てる。──すると
「──クチュン!」
すると当然の様に、実に可愛らしい、女の子らしいくしゃみが春川の鼻と口から出る──が、それだけではなかった。
彼女がくしゃみをしたと同時に頭からピョコン! と猫耳のような物が生え、スカートの後ろ側……臀部からは尻尾がにょきっと生えてきた。
「は?」
と目を丸くする俺を余所に春川は……
↓1 高コンマほど精神まで猫化している。
↓2 高コンマほど猫化している時間が長い
↓3 高コンマほど日向に懐く
- 497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:06:43.90 ID:vhQKcjdz0
- あ
- 498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:07:31.28 ID:yJ0uK5K40
- あらら
- 499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:10:35.65 ID:Jk3hFrMBO
- あ
- 500 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 21:29:52.14 ID:heH2O5xc0
- 日向「えっと……春川?」
春川「……にゃーん」
何が起こっているか分らない俺を余所に、春川は地面に四つん這いになると自分の顔を手の甲でクシクシと洗い始めた。
一体何の冗談かと暫くの間固まっていた俺だが、顔を洗い終わった春川はテクテクと俺の足下に擦り寄ってきて、脚に顔と身体をこすりつけ始めたのである。
日向「お、おい!?」
それは、どう見ても猫の生態にそっくりだった。後輩の女の子に体を擦りつけられているという状況に俺の中の何かが「これは非常に不味い」と警報を鳴らし出した時だった。
ポン! という音と共に春川の頭と臀部に生えていた猫耳と尻尾がまるで魔法のように消えて無くなった。それと同時にピタリと動きを止める春川。
春川「……見た?」
「いや、見たというかお前が見せてきたんだが」──と反論したい俺だったが、これは今言ってはいけないNGワードな気がして咄嗟に発言を回避する。
春川「……今見た通り、今の私は「クシャミをすると猫耳と尻尾が生えて、精神も限り無く猫に近い状態」──になってるんだよ。原因も「あの怪しい薬のせいだ」って見当が付いてるんだけど、出所も治し方も分らなくてさ……なんとかして学園中に私の痴態が広まる前に事を納めて欲しいんだ」
日向「お、おう……」
思わず反射的に応えた俺だが、この時点で聞きたい事が山ほどある。と、いうかそもそも「怪しい薬」って何の事なんだ?
日向「えっと……幾つか質問があるんだが、良いか?」
春川「ん、良いよ」
日向「じゃあまず一つ目。何でお前はその「怪しい薬」ってのを飲んじまったんだ? 二つめ、俺以外に……お前の同期には「超高校級の探偵」の最原がいたはずだけど、そっちには相談しなかったのか? 三つ目。これは完全に俺の当てずっぽうなんだけど、お前の同期に「超高校級の発明家」の入間がいるよな? 真っ先に容疑者候補として上がってもおかしくないと思うんだが、問い詰めなかったのか?」
春川「↓1 怪しい薬を飲んでしまった件について。↓2 最原や他の人物に相談したのかしなかったのかについて ↓3容疑者である入間について」
- 501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:36:50.04 ID:s577IPiwO
- 百田から渡されたので冗談だと思って飲んだ
- 502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:40:02.98 ID:mIBXAmxUO
- こんなこと相談出来るなら既にしている
それに日向なら秘密に調べてくれて解決出来ると思った
- 503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:40:28.30 ID:yJ0uK5K40
- それが、77期生から79期生の皆様にジュースの試作品を飲んでみてって白黒半分の謎のクマに言われて、不安だと思ったけど、飲んでみたら最原と苗木先輩がゲームに出てくるような魔法を使い始め、腐川先輩がジェノとの分離を見てこれはヤバいと思ったが全員飲んでしまったから収集がつかなくなった。
- 504 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 21:45:08.18 ID:heH2O5xc0
- うーん……>>501と>>502については問題ないんですが、>>503を採用した時点で超超長編&大惨事確定になるので再安価させて貰います。安価↓1
- 505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 21:47:40.19 ID:yJ0uK5K40
- 薬は全部で6本作ったけど、何者かに盗まれたって言ってたよ。
- 506 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 22:07:27.90 ID:heH2O5xc0
- よし、これならいける。
春川「……百田解斗って知ってる? 超高校級の宇宙飛行士の」
日向「ああ、知ってるぞ。10代で初めて宇宙飛行士試験に合格して訓練生になったっていう奴だろ?」
春川「そいつが「動物になっちまうっていう面白い薬があるらしいぞ」って薦めてきたんだよ。本人も飲んでたし、私も何かの冗談だろうと思って口にしちゃってさ……今考えればあれが大きな間違いだったね」
日向「そ、そうか……」
春川「最原に関しては相談できるならもうしてるよ。……ちょっと最原にはバレたくない事情があってさ。それに「超高校級の相談窓口」なんて呼ばれてるアンタなら秘密裏に調べて解決してくれると思ったんだ」
……俺の事をそこまで買ってくれるのは嬉しいが、なんで「最原には相談できない」んだ? 二学年も上の相談に乗る事しか出来ない先輩より、同学年の探偵の方が解決してくれる可能性が高いはずじゃないのか?
春川「あと、アンタが言った当てずっぽうだけど、それであってるよ」
日向「へ?」
春川「今回の容疑者……というか薬を作った犯人は入間の奴で間違いない。本気で「脅し」たらペラペラと自供してくれた。人間に動物の能力を与える事は出来ないかって考えで試作品を作ったんだけど、誰かに盗まれちゃったって本人は言ってたね」
日向「お、おう。じゃあ出所に関してはもう分ってるんだな。……ってん? じゃあ解毒剤も入間本人に作らせれば良いだけの話じゃないのか?」
春川「そうなんだけど↓1」
- 507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/20(日) 22:14:09.71 ID:yGReUTzo0
- 入間自身も間違って飲んでしまって今引きこもってる
- 508 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 22:23:46.89 ID:heH2O5xc0
- 春川「……間抜けな話しだけど、入間自身がその「薬」を間違って飲んじゃったらしくてさ。しかも一番強力な奴を」
日向「……なにやってんだアイツは……」
春川「んで「ふぇぇ……こんな恥ずかしい姿で表を歩く事なんて出来ないよぉ……」って自分の研究教室に引き籠もっちゃったんだ」
日向「……いやホント何やってんだアイツは……」
兎に角、そこまで分ってるなら俺のするべき事は二つ。
1 入間特製の動物属性付与薬を飲んでしまった被害者と、薬を盗み出した犯人を捜し出す事。
2 何とか入間を説得して研究教室から引きずり出し、解毒薬を作らせる事。だ。
2の方から手を付けた方が効率的に考えて手っ取り早そうだが、1の薬を飲んでしまった被害者に関しても調査しないといけない。薬を盗んだ犯人に関しても同様だ。
……さて、どう動こうか。
↓2
- 509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/20(日) 22:26:47.99 ID:yGReUTzo0
- 下
- 510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 22:28:59.80 ID:mIBXAmxUO
- 1
- 511 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 22:37:58.74 ID:heH2O5xc0
- 日向「分った。取りあえず出来る範囲で動いてみる」
そう言うと、春川は「……それじゃあよろしく」とそっ毛無い挨拶をして教室から出て行ってしまった。……まぁあんな痴態を晒した後だ。早く俺の元を去りたいと言う気持ちは分る。
……そして考えた結果なんだが、俺は動物属性付与薬を飲んでしまった被害者と、その薬を盗んだ犯人捜しから調査を開始する事にした。入間の奴に(諸悪の根源とはいえ)心を落ち着かせる時間を多少なりとも与えたかったというのもある。
俺は早速、学園内で聞き込み調査を開始した。
↓1
@当然79期生の教室
A同期だし聞き込みがしやすそうと言う理由で77期生の教室
B(自分でも何故だか分らないが)78期生の教室
- 512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/20(日) 22:40:45.69 ID:yGReUTzo0
- 1
- 513 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 22:46:15.30 ID:heH2O5xc0
- 俺は早速79期生の教室に向かった。入間自身が79期生だというのもあり、犯人も被害者も79期生にいる可能性が高い。
特に被害者は既に「当事者である入間」「相談に来た春川」「春川に薬を勧めた百田」の六人中三人が分っている。残り三人と、薬を盗んだ犯人も79期生にいる可能性が高い。
……と言うかこんなことをする「犯人」についてももう目星が付いているんだが……何で春川の奴は「そいつ」には尋問しなかったんだ?
そんな事を考えている内に、気づいたら79期生の教室まで辿り着いていた。ガラガラと教室の扉を開けて、中に入る。
↓3まで中にいた生徒を一人一名ずつ。
- 514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 22:48:39.97 ID:vhQKcjdz0
- 赤松
- 515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 22:49:47.49 ID:yJ0uK5K40
- ワオキツネザル状態の王馬
- 516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 22:49:59.01 ID:s577IPiwO
- ゴン太
- 517 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 22:53:05.49 ID:heH2O5xc0
- 先にワオキツネザル状態の王馬について。
↓1 高コンマほど精神までワオキツネザル化している。
- 518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 23:00:24.25 ID:LXSd02ZKo
- ふみ
- 519 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 23:27:48.65 ID:heH2O5xc0
- この為にワオキツネザルについて多少調べましたが、何とも不思議な鳴き声をしますねこの猿……。
赤松「ねぇねぇ王馬くん! 今のもう一回やって!!」
王馬「嫌だよ! 赤松ちゃん俺がこの状態になってからちょっと調子乗りすぎ……クォーン!」空中一回転
赤松「わぁ! 上手上手!! はい、ご褒美のバナナだよー!」
王馬「ヴェアアアアアアアアアン! 頭では拒否してるのに身体が、身体の方が勝手に動いちゃうよぉおおおおおおお!!」モグモグ
ゴン太「あ、赤松さん。王馬くんも嫌がってるんだし、その辺にしてあげた方が良いんじゃないかな……」
……何だこの地獄絵図は。四人目の被害者が早速見つかったのは良いが、それがよりによって王馬(俺が想定していた犯人候補)だって……!?
王馬「……あ! 日向ちゃんだ!! 事情を説明するからちょっと助けてよ!! 具体的には目が逝っちゃってる赤松ちゃんをどうにかしてよ!! 俺、今何故か赤松ちゃんの命令に逆らえないんだよ!! コロシアイ学園生活でも起きてたら「ちょっとそこの鉄屑殺してきてよ」って言われたら普通に従っちゃうぐらいに!!」
日向「え、いや、それはどういう……」
イマジナリー田中眼蛇夢「ふはははは! 古き生と神秘の地であるかの秘島(マダガスカル)に生息する妖狐と融合した魔猿(ワオキツネザル)はハッキリとメス>>>>オスという階級が宿命づけられているのだ! 具体的には晩餐時にオスを追い払ったり、当然の様にオスが食べているものを強奪したりする。……「メスには逆らえない」という因子が、今の悪の総統には根付いているのだろう!!」
日向(おい、何だ今の俺の俺の心の中に突如として湧き出した田中は)
赤松「えー! 幾ら何でもそんな命令しないって。ただちょっと頭を撫でさせて貰ったり、尻尾を触らせて貰いたいだけだから!!」
王馬「それが嫌だって言ってるんだよ!!」
日向「あー……こっちも話したい事があるんだが、どういう状況でこうなったのか教えて貰って良いか?」
王馬「↓2」
- 520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/20(日) 23:35:07.35 ID:yGReUTzo0
- 下
- 521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/20(日) 23:38:24.35 ID:yJ0uK5K40
- この面子でロシアンルーレットしてたんだけど激酸っぱジュース仕込んだはずなのにいつの間にかすり変わって俺が当たらないように細工してたはずなのに当たったんだーー!!!
- 522 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/20(日) 23:40:46.88 ID:heH2O5xc0
- なんだか大変な事になってきた所で今回はここまで。元凶は速攻で判明しましたが、これ誰が薬を盗んだ犯人なんでしょうね?
- 523 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 21:09:17.48 ID:qEOFv9m10
- では再開します。
- 524 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 21:11:05.24 ID:qEOFv9m10
- 王馬「この面子でロシアンルーレットをしてたんだけど、ハズレのコップに激酸っぱジュース仕込んだはずなのにいつの間にか動物属性付与薬にすり変わってて、俺が当たらないように細工してたはずなのに俺に当たっちゃったんだよーー!」
ゴン太「え、え!? 王馬くんには絶対に当たらないようになってたの!? 酷いよ……」
王馬「……てへ♪」
日向「おい赤松、もう少しの間この王馬で遊んでて良いぞ」
赤松「はーい♪」
王馬「ウェアアアンヴ(ジュル)ヤェャアアア↑アイィヤエ↑ヤゥィゥ→!」
完全に王馬の自業自得じゃないか!? なんで罰ゲーム用のジュースが動物属性付与薬にすり替わっていたのか、なんでそれを仕込んだはずの王馬に当たったのかという謎は残るが、取りあえず日頃の悪戯のオシオキを兼ねて暫くこのままにしておこう。
ゴン太「ところで日向くん……じゃなかった。日向先輩はここに何をしに来たの?」
日向「あ、ああ。実はある人物から調査を依頼されてな。王馬の他にこういう風な……動物っぽい特徴が生えてきた奴を知らないか?」
ゴン太「↓1」
赤松「↓2」
王馬「↓3」(超高校級の総統補正+30)
00〜30 で何も知らない。
31〜60 で春川か百田の事を教えられる(既に知っている情報)
61〜90 で他の被害者を知っている。
91〜00 で他の被害者(二人)の事を知っている。
(ちなみに王馬の場合、普通は素直に応えてくれない(嘘か本当か分らないのでそれを見抜くための追加判定が必要)なのですが、今の彼はワオキツネザルの因子が入っていますので、赤松に代理で聞いて貰えばすぐに真実を答えます。(なので追加判定は無し)
- 525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:12:21.35 ID:rZ2w1q3T0
- モス
- 526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:12:48.37 ID:rQd6+zcx0
- ほい
- 527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:13:16.90 ID:pBfLKGv5o
- ふ〜はははっははは
- 528 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 21:19:57.69 ID:qEOFv9m10
- ゴン太「あ、ゴン太知ってるよ!! 確か百田くんが↓1になっちゃったんだよね……」
赤松「え? 百田くんも!? あ、私は春川さんが猫みたいになっちゃった事は知ってますよ!!」
日向(あちゃー……二つとも既に知ってる情報だったか……さて、それじゃあ肝心の王馬は……)
王馬「えーっと俺はなにも「王馬くん? 正直に答えてくれると嬉しいな(ニッコリ)」……↓2が↓3になっちゃったんだよ! 嘘じゃないよ!!」
- 529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:22:55.63 ID:hPaTAu5EO
- パンダ
- 530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:23:17.21 ID:rQd6+zcx0
- アンジー
- 531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/21(月) 21:31:15.30 ID:tEUi+Rnk0
- オオトカゲ
- 532 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 21:37:15.60 ID:qEOFv9m10
- 日向「も、百田がパンダでアンジーがオオトカゲか……」
王馬「うん。間違い無いはずだよ」
一体どれくらい「そう」なってしまっているのかは分らないが、出来る限り急いで事情を聞きに行かないと……特に百田は春川に動物属性付与薬を勧めた張本人だ。何か情報を握っていてもおかしくない。
それと、オオトカゲになってしまっているというアンジーも探さなくては……それにしてもこれでやっと5人目か。最後の一つは誰が飲んじまったんだ?
@百田に会いに行く
Aアンジーに会いに行く
Bその他安価
↓2
- 533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:40:28.17 ID:rQd6+zcx0
- さげ
- 534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/21(月) 21:47:41.61 ID:tEUi+Rnk0
- 2
- 535 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 21:56:07.57 ID:qEOFv9m10
- ……アンジーに会いに行こう。多少不安だが、動物属性付与薬のことを知っていた百田は後回しだ。
赤松「アンジーさんならこの時間、自分の研究教室にいるはずですよ!」
ゴン太「ゴン太、バカだから何が起きてるのかよく分らないけど……ゴン太達に手伝える事があったらなんでも言ってよ!!」
王馬「あ、それと元凶のドグサレビッチをとっとと研究教室から引きずり出して来てね! こんな時に引き籠もられたんじゃ堪ったもんじゃないよ!!」
赤松にそう教えられた俺は、三人がいる教室を後にしてアンジーのいる超高校級の美術部の研究教室へと足を運んだ。
〜超高校級の美術部の研究教室〜
日向「失礼するぞ。アンジー、いるか?」
アンジーの様子(高コンマほどオオトカゲ化している)↓1
- 536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 21:59:03.67 ID:rZ2w1q3T0
- どうなるのやら?
- 537 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 22:01:15.65 ID:qEOFv9m10
- 何オオトカゲか書かれてなかったんですが、(多分)一番有名なコモドオオトカゲで良いですか?
- 538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/21(月) 22:06:50.92 ID:tEUi+Rnk0
- はい、全然大丈夫です。
- 539 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 22:26:23.74 ID:qEOFv9m10
- アンジー「zzzzzzz……アンジーは日光浴中だよー……用事があるならお肉を持っていて欲しいなぁ……zzzzzzz」
教室のドアを開けると、そこには確かにコモドオオトカゲ属性が付与したと思われる夜長アンジーが伏せるように眠っていた。蜥蜴のような尻尾と鋭い爪がある手足が生え、舌は細長くなっっていて、時折ペロペロと出し入れを繰り返している。
アンジー「……この匂いは創だね−。創はアンジーにイケニエを持って来てくれたのかな? お肉? お肉?? やっぱりお肉???」
日向「は? 何で俺だって分ったん──」
イマジナリー田中眼蛇夢「ふはははははは!! インドネシアはコモド島に生息するかの有名なデス・バイト・ドラゴン(コモドコモドオオトカゲ)の嗅覚は凄まじく、4キロメートルも先の生き物の死骸の匂いすらかぎ分ける事が出来るのだ! ああ、間違っても噛まれるなよ特異点。デス・バイト・ドラゴンは獲物の血液の凝固を阻害し、失血によるショック状態を引き起こす毒、ヘモトキシンを持っている。噛まれればジワジワと黄泉国に送られる事になるだろう」
日向(だからさっきから何なんだ俺の脳内に出現するこの田中の幻覚は!?)
アンジー「どしたの〜? 生け贄を持って来てくれたんじゃないのー? それとも創がイケニエになりに来てくれたのかな〜?」
アンジーはそう言って俺の方を振り向くが、冗談じゃない。田中(の幻覚)の話しが本当なら噛まれただけで致命傷を負いかねない。俺は夜長の餌になる気もなければ、彼女に食人を差せる気も無かった。
どうする? ↓1
- 540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 22:44:11.91 ID:rQd6+zcx0
- 花村作の骨付き肉を与える
- 541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/21(月) 22:48:21.02 ID:tEUi+Rnk0
- ゾロ目だー
- 542 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 23:01:53.42 ID:qEOFv9m10
- ……そうだ、こんな時こそ仲間の力を借りる時だ!
俺は同期にして超高校級の料理人である花村の研究教室を訪ねると、事情を簡単に説明。花村も「ケモ耳美少女に僕の料理を食べて貰えるなら!!」と喜んで今のアンジーが喜びそうな料理……牛の骨付き肉〜ワイルドスパイス風味〜を作ってくれた。
俺は早速超高校級の美術部の研究教室に戻り、寝ているアンジーの近くに、骨付き肉が入った皿をそーっと置く。
アンジー「うおー! とっても美味しそうなイケニエだー!! 創ありがとー!! 神様も大喜びだよ−!!」
アンジーは骨付き肉の存在に気づくと、バッ! と飛び起きて両方の爪でガッシリと骨付き肉を固定。そのまま大口を開けてガブガブと勢いよく……まるで貪るかのように骨付き肉を食べ始めた。
ガツガツという咀嚼音が教室に響き渡る。その姿はまるで本物のコモドオオトカゲのようで、俺は少しだけ怖くなった。……まさか解毒薬が完成しなければアンジーは一生このままなのか? 完全に猫っぽくなってしまう春川や、女子の命令を無条件に聞いてしまうようになった王馬もそうだが、割と本気で大問題なんじゃないのか?
……暫くの後、アンジーは骨付き肉を余すとこ無く食べ尽くした。
アンジー「ゲフゥー。……ああ美味しかったー!! ……さてと。献身的な信徒にはご褒美をあげなくちゃねー。何かアンジーに聞きたい事があるんでしょー? 何でも聞いて良いよー!!」
日向「そ、それじゃあ遠慮無く……↓1↓2」
- 543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 23:04:09.37 ID:hPaTAu5EO
- 他に薬飲んだ奴を知らないか
- 544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/21(月) 23:09:56.84 ID:tEUi+Rnk0
- 入間を説得して引き摺り出す手伝いを頼む
- 545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 23:10:03.84 ID:rZ2w1q3T0
- 一体誰から薬を貰ったんだ?
- 546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/21(月) 23:11:30.62 ID:tEUi+Rnk0
- すいません、入間を説得して引き摺り出す良い方法がないか聞くで
- 547 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 23:18:02.18 ID:qEOFv9m10
- 日向「お前、何か変な薬を飲んだ後で今の状態になった……事は把握してるよな? 他に薬を飲んだ奴を知らないか? それと、この騒動の元凶の入間が自分の研究教室に立て籠もってるらしいんだが、何とかして引きずり出したいんだ。手伝いを頼めるか?」
アンジー「もちもちー! 全然オーケーだよー!! この状態もそこまで悪く無いけど、この手じゃ筆も彫刻刀も持てないしねー。そろそろアンジーも元のアンジーに戻らないといけないって神様も言ってるよー! それと、他に薬を飲んだ人は↓1」コンマ50以上で(自分を含めた5名以外(つまり最後の一人))を知っている。
- 548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 23:20:03.96 ID:rZ2w1q3T0
- 苗木辺りかな?
- 549 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 23:25:43.63 ID:qEOFv9m10
- >>546 なるほど。後で辻褄が合うように調整を入れておきます。
それと、別途誰が飲んだのかを暗化する予定でしたが、折角なので>>548をそのまま採用。
日向「な、苗木が?」
てっきり被害者は全員79期生だと思い込んでいた俺は、意外な名前が出て来た事に驚く。……この前の媚薬入りチョコレート告白騒動といい、あいつ、仮にも超高校級の幸運なのにしょっちゅう面倒な事に巻き込まれてるな……。
アンジー「うん。なんか↓1っぽくなっちゃってたし、間違いないと思うよー?」
- 550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 23:28:55.09 ID:rQd6+zcx0
- うさぎ
- 551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/21(月) 23:31:34.81 ID:rZ2w1q3T0
- 何だろうこの苗木の場合、不思議の国のアリスに出てくるウサギの学校にさせられて苗木LOVERSに揉みくちゃにされそう。
- 552 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/21(月) 23:40:31.51 ID:qEOFv9m10
- 日向「う、うさぎ!? あいつが!?」
アンジー「うんうん! 大きくて長い耳がピョコン! って頭から生えてたし、ちっちゃくて丸い尻尾もお尻についてたんだー!」
日向「そ、そうか……」
うさぎ……苗木がうさぎか……苗木に恋慕の感情を抱いている女子達に揉みくちゃにされてないと良いが……。
さて、これで薬の被害者は全員割れた。猫の春川。パンダの百田。ワオキツネザルの王馬。コモドオオトカゲの夜長。うさぎの苗木。そして当事者の入間だ。
入間に関しては教室から引きずり出した時にどんな動物になったのか判明するとして、まだ話しを聞いていない百田と苗木にも話しを聞きに行くべきだろうか……。
それともそろそろ人数を集めて入間の所に特攻をしかけてみるか?
@百田に話しを聞きに行く。
A苗木に話しを聞きに行く。
B入間の研究教室に行く。
↓3 今日はここまで。いよいよ第4Questも佳境に差し掛かってきましたかね。
- 553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/22(火) 00:12:59.66 ID:n2BVhDON0
- 下
- 554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 05:53:46.45 ID:xi8xTVu7O
- さげ
- 555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 06:18:28.32 ID:kkvq8b1c0
- 2
- 556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 14:57:45.61 ID:z/tYg0A0O
- 期待
- 557 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 21:29:40.75 ID:rseWAUyk0
- 遅れてしまい、大変申し訳ありません。再開します。
- 558 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 21:31:43.61 ID:rseWAUyk0
- 日向「……苗木の所に行ってみるか」
俺がそう判断したのは、動物属性付与薬の被害者の中で唯一の78期生である苗木なら、何かこれまでにない……79期生の皆が知らない情報を知っているんじゃないかと思ったからだ。
……後は単純にうさぎという可愛らしい動物に変化してしまった、ただでさえモテる苗木の事が心配になったというのもある。
俺は夜長に「じゃあ今度は入間の研究教室の前で」と告げると、俺は78期生の教室に向かって歩きだした。
〜78期生の教室前〜
日向「苗木、いるかー。と言うか無事かー?」
苗木+教室の中にいた生徒
↓1
↓2
↓3
一人一名ずつ。
↓4
苗木の様子(高コンマほどうさぎ化している)
- 559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 21:32:38.40 ID:xi8xTVu7O
- 舞園
- 560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 21:34:23.95 ID:kkvq8b1c0
- さくら
- 561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 21:34:31.08 ID:S0wHfZl70
- あまりの可愛さに苗木に引っ付いてる朝日奈
- 562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/22(火) 21:34:56.67 ID:n2BVhDON0
- うさぎ
- 563 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 21:54:57.51 ID:rseWAUyk0
- 朝日奈「キャー! 苗木ったら超可愛い−!! ねぇねぇ、撫でて良い? もっと撫でても良いよね!?」
苗木「プープー! ちょ、ちょっと止めてよ朝日奈さん! 幾ら小さくなってるからって勝手に抱っこしないでよ!!」
舞園「そ、そうですよ朝日奈さん。幾ら苗木くんが世界一可愛らしいうさぎさんになってしまったからて独り占めは良くないです!! ここは順番に愛撫でましょう!!」
大神「いや、そういう問題では無かろう……。朝日奈、そして舞園よ、何故苗木がこうなってしまっているのかは見当が付かんが、取りあえず放してやってはどうだ? うさぎはストレスに弱いと聞いた事があるぞ」
日向「うわぁ……」
俺の予想通り、苗木は苗木LOVERSの中の二人に揉みくちゃにされていた。特徴的な長くて大きな耳と、尻に丸い尻尾が生えているのはアンジーの証言通りだが、ただでさえ低い身長が更に縮み、小学校中学年位のそれになっている。
苗木「あ、ひ、日向先輩! ちょ、ちょっと助けてください!!」
朝日奈に抱きかかえられた苗木が助けを求めるようにこちらに手を伸ばす。俺は取りあえず構い過ぎるのを止めるよう朝日奈と舞園に警告する事にした。
日向「大神の言う通りだぞ、朝日奈。舞園。うさぎは繊細でストレスに弱いんだから、その辺で放してやれ」
朝日奈「えー……。せめてもう少し抱っこしてたかったなぁ……」
舞園「私なんて抱っこどころか撫でさせて貰ってもいないのに……」
朝日奈は実に不満そうな顔で苗木を地面に降ろす。「ふぅ……」と疲れたようにため息を吐いた苗木が、俺に声を掛けてきた。
苗木「た、助かりました。……ありがとうございます、日向先輩」
日向「礼は良い。話しは変わるんだが、今相談窓口の依頼で動物っぽくなってしまった奴らを探してるんだが……。苗木、お前は変な薬を飲んだせいでそうなっちまった自覚はあるか? 自覚があるとして、その薬を誰に渡された?」
苗木「↓2」
- 564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:00:46.16 ID:FpkHa3bbO
- 下
- 565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/22(火) 22:10:12.85 ID:n2BVhDON0
- キーボ
- 566 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 22:16:39.33 ID:rseWAUyk0
- 苗木「は、はい。キーボくんが……」
日向「キーボが!?」
苗木「はい。なんでも↓1だからと言って……僕も警戒無くそれを飲んじゃって……」
苗木に続き、意外な名前が出て来た事に俺は驚く。……ここまでで出て来た情報を一旦纏めてみよう。
@被害者は猫の春川。パンダの百田。ワオキツネザルの王馬。コモドオオトカゲの夜長。うさぎの苗木。当事者の入間(何の動物になっているかは未だ不明)。
A動物属性付与薬を他人に渡したのは百田とキーボ。
B動物属性付与薬の被害者並びに関係者は、苗木を除き「79期生の面子で固まっている」
……「幸運」という例外である苗木を除き、なにかが見えてきたような気がするが。まだ全容が掴めない。
- 567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:22:59.39 ID:xi8xTVu7O
- 身長を伸ばす薬
- 568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:23:06.36 ID:S0wHfZl70
- 狛枝先輩と江ノ島さんが珍しく一緒に飲んでた物だからキーボ先輩が大丈夫だろうと持ってきた物
- 569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:25:10.89 ID:S0wHfZl70
- 苗木、今すぐ逃げないとそろそろ霧切と不二咲が来て写真と着せ替えの餌食になるよ。
- 570 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 22:32:09.76 ID:rseWAUyk0
- 苗木「それが、『入間さんが発明した身長を伸ばす薬です』って……その言葉に釣られて無警戒で飲んじゃった僕も悪いんですけど……」
舞園「よくやってくれました! キーボくん!!(なんてことを! 流石は超高校級の鉄屑ですね!!)」
朝日奈「えへへ〜。こんなに可愛い苗木を愛撫られるんだから役得だよねー!(酷いよ! 苗木を騙してそんな事をするなんて!!)」
大神「……二人とも、本音と建て前が逆になっておるぞ」
………苗木の話しを聞いて、そしてここまできて、俺は「ある事」に気がついた。
「百田」と「キーボ」の差だ。依頼者である春川の話では百田は動物属性付与薬のことを「予め知っていたし、それを春川に素直に教えた」それに対してキーボは「身長を伸ばす薬だと嘘を付いて」苗木に薬を飲ませた。
……犯人は、いや。真実はこの二人のどちらかが握っている可能性が高そうだ。
@百田に話しを聞きに行く
Aキーボに話しを聞きに行く。
↓2
- 571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:32:58.72 ID:FpkHa3bbO
- 2
- 572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/22(火) 22:33:25.72 ID:n2BVhDON0
- 2
- 573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:34:08.51 ID:z/tYg0A0O
- 2
- 574 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 22:36:38.62 ID:rseWAUyk0
- ……こういう時は虚実を付いた方から先に片付けた方が(真実に辿り着くのが)早いと相場が決まっている。
俺は78期生の教室を後にして、キーボがいる可能性が高い超高校級のロボットの研究教室へと向かう事にした。
〜超高校級のロボットの研究教室前〜
日向「キーボ! ちょっと聞きたい事があるんだがいるか?」
↓1コンマ50以下でいる。それ以外でいない。
- 575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:37:04.69 ID:FpkHa3bbO
- あ
- 576 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 22:39:46.96 ID:rseWAUyk0
- 超高校級のロボットの研究教は閉まっていた。ドンドンと強めにドアをノックするが反応は無いし、中に誰かがいる様子も無い。
日向(……留守か。参ったな……しらみつぶしに探してみるか? それとも事情を知っている奴らに協力してキーボを探して貰うか? ……百田の方に先に事情を聞きに行くって手もあるな)
どうする? ↓2
- 577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:41:29.80 ID:mbyxaUct0
- 百田のほうに行く
- 578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:45:30.15 ID:S0wHfZl70
- 百田、丁度良い所に???お前何でキーボ抱えて走ってんだ?
- 579 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 22:50:40.29 ID:rseWAUyk0
- ↓1コンマ70以上で、キーボを抱えた百田が走ってくる。それ以外なら>>577を採用。
- 580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 22:51:21.01 ID:FpkHa3bbO
- あ
- 581 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 23:10:21.16 ID:rseWAUyk0
- ちなみに>>579を採用した理由ですが、パンダの生態から言って、危機的状況にでもないかぎり「走る」という行為がどうも想像出来なかったで。
日向「仕方が無い、百田の方を先に探そう」
俺の予想が正しければ、百田は研究教室の方にはいないと思う。百田はパンダになっているのだつまり──。
イマジナリー田中眼蛇夢「校庭にある密林か、食堂で晩餐を貪っている可能性が高いと言う事だな特異点! 何せ奴らは1日10s以上の供物を捧げなければならぬ巨大生物! 多くの雌猫から可愛い愛くるしいと言われているが、それはとんでもない誤りよ……。普段は大人しく、異常な音を聞いた時にはすぐ逃げる臆病なところが、いざとなればとんでもない怪力で外敵を打ち倒すまさに大熊猫よ!!」
日向((無視)さてと、それじゃあ校庭の密林の方に行ってみるか……)
〜希望ヶ峰学園。校庭にある竹林〜
日向「……やっぱりいた! おーい百田!!」
↓1 高コンマほどパンダ化している。
- 582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 23:14:24.94 ID:mbyxaUct0
- あ
- 583 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 23:16:56.51 ID:rseWAUyk0
- あのー……これコミュニケーション取るのが相当難しいレベルなんですけど(滝汗)もうこれほぼパンダ化しちゃってるよ……
- 584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 23:20:47.00 ID:mbyxaUct0
- リアル眼蛇夢連れてくるしかありませんわ
- 585 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 23:29:03.94 ID:rseWAUyk0
- パンダの事を調べた結果、衝撃の事実が判明しました。……あいつらの鳴き声ってヤギそっくりなんですね……。
日向(……今更だが、何故俺は「それ」を見た時に「百田快斗」だと認識できたのだろうか。ピッチピチになってしまっているが、服装はいつものそれだったからか?)
百田「……メエメエ」
落ち着け。こういう時は目の前の状況の整理からだ。目の前でヤギのような鳴き声を発している人物(?)はほぼ間違い無く百田快斗。腕と脚は大神並みに太くなり、同時に黒くなっている。
眼の周りの部分も黒くなっていて、半月の形をした黒い耳も生えていた。おまけに小さくて丸い白い尻尾までチョコんと生えている。
俺が今まで見てきた中で一番その動物に近づいてしまっている百田は、まるで本物の野生のパンダのように竹をその怪力で薙ぎ倒してムシャムシャと食べていた……。
日向「えっと……俺の事が分るか? 百田。77期生の日向創ってもんなんだが……」
百田「↓1」コンマ80以上で一応のコミュニケーションが可能。それ以外でただのパンダ。
- 586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 23:29:43.20 ID:S0wHfZl70
- 喋れないパンダはただのパンダ
- 587 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/22(火) 23:36:51.29 ID:rseWAUyk0
- 百田「メエメエ……」
百田は俺の事を一瞥すると、まるで何も無かったかのように竹を貪り始めた。……ダメだ。春川と同じ……いや、それ以上にほぼ完全に付与された動物に近づいてしまっている。人間の言葉は愚か、その他まともなコミュニケーションが取れるかどうかも怪しい。
一番重要な情報を持ってそうな人物の内の一人が、まさかの状態になってしまっていた。
どうする? ↓2
@田中を連れてくる
A諦めてキーボの方を先に探す
Bその他安価
今日はここまで。また明日、9時〜9時30頃にお会いしましょう。
- 588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 23:38:03.30 ID:mbyxaUct0
- 3 左右田に翻訳機を作ってもらう
- 589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 23:38:05.93 ID:kkvq8b1c0
- 2
- 590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/22(火) 23:49:04.35 ID:S0wHfZl70
- 乙です。そういえば苗木は身長が低すぎて部屋に戻れないから苗木LOVERSの厳選なるくじの結果、朝日奈の所に泊まるそうだ。舞園と霧切は血涙流し、その様子を見ていた桑田と花村は妬ましさで血涙流してカオスだったそうです。(大神さくらからの情報より)
- 591 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:10:48.62 ID:zdbHpgox0
- では本日も始めていきます。
- 592 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:12:16.94 ID:zdbHpgox0
- 日向(ええい! 出戻りになるが仕方が無い!! キーボの方を先に探そう!!)
もうこの状態の百田から情報を聞き出すのは田中でも連れてこないと無理だと判断した俺は、急いで校舎の方へと戻る。
日向「キーボが居そうな場所……キーボが居そうな場所……」
幾つか見当は付くが、100%そこに居るという保証は無いし、走り回りすぎて俺の身体もそろそろ限界だ。
さて、どうしようか……
@キーボが居そうな場所を推理してみる
A事情を知っている皆に協力して貰ってキーボを探す
Bその他安価
↓2
- 593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 21:13:44.85 ID:XSJhc2aj0
- 1
- 594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 21:14:01.30 ID:eDiM9SokO
- 2
- 595 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:20:58.40 ID:zdbHpgox0
- 日向(くそっ! 春川の「なるべく穏便に」って依頼と反するけどもうそんな事に構ってる場合じゃない!!)
一刻も早くキーボを探しだして情報を聞き出さないとこれからどうするべきかも分らない。俺はこれまでにこの騒動に関わった人物全員に声を掛けてキーボを探し出す事にした。
78期生からは苗木朝日奈舞園大神。79期生からは赤松獄原王馬に、依頼者である春川だ。
事情を説明すると、春川は勿論、みんな揃ってキーボを探し出す事に協力してくれた。そして……。
00〜30 78期生が見つける
31〜60 79期生が見つける
61〜90 日向が見つける
91〜00 これでも見つからない……だと!?
↓1
- 596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 21:22:19.08 ID:6j/Slu+X0
- カオス
- 597 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:27:17.98 ID:zdbHpgox0
- キーボを探索し始めて暫くの後、プルルルルルル。と俺のポケットの中で着信音が鳴り響いた。
日向「電話……苗木からか。──もしもし?」
苗木『日向先輩! キーボくんを見つけました!!』
その言葉に、俺は思わずガッツポーズを取った。
日向「デカしたぞ!! いったい何処にいたんだ!?」
苗木「↓2」
- 598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 21:29:09.18 ID:Q09Gl+2h0
- 下
- 599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 21:29:41.92 ID:XSJhc2aj0
- ソニアの研究教室
- 600 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:40:36.95 ID:zdbHpgox0
- 苗木『今の僕、耳が凄く良いんです! 耳を澄まして学園中を探索してたらソニアさんの……超高校級の王女の研究教室からキーボくんの駆動音が聞えてきて……!』
そ、ソニアの研究教室だって!? 何でそんな所にいるのかはサッパリ分らないが、居場所さえ分ればこっちの物だ。俺は急いで階段を降りてソニアの研究教室へと向かった。
〜超高校級の王女の研究教室の前〜
日向「苗木大神朝日奈舞園!」
苗木「日向先輩!!」
大神「む……来たか」
日向「……ここにキーボが居るんだな?」
苗木「はい。ほぼ間違い無く……」
俺は頷くと扉に手を掛けて一気に中に入る。そこには……
01〜30 普通にキーボが居た
31〜60 起動停止しているキーボが居た
61〜00 このコンマを取った人の安価に託した。
↓1
- 601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 21:41:07.25 ID:/rikG/KRO
- あ
- 602 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 21:57:55.34 ID:zdbHpgox0
- 日向「キーボ!」
キーボ「み、みなさん!? どうしたんですかそんな血相を変えて……」
苗木「……キーボくん、幾つか質問に答えて欲しいんだ。なんで「なんで苗木くんにあんな素晴ら……危険な薬を騙して飲ませるような真似をしたんですか!?」ちょっ、舞園さん!?』
朝日奈「そうだよ! おかげでこんなに苗木が可愛くなっちゃって……私達が苗木依存症にでもなっちゃったらどうするの!?」
大神「……二人の意見は兎も角、少なくとも何故苗木を騙すような真似をしたのかは答えて貰おう……答えられぬと言うのならば……」
日向「それとワザワザソニアの研究教室に立て籠もっていた理由もな」
キーボ「↓1」
01〜30 えっ!?あの薬って身長を伸ばす薬じゃ無かったんですか!?
31〜60 ……すみません。言い訳がましいかもしれませんが、ここ数時間の記憶が無いんです。
61〜00 このコンマを取った人の安価に託した
- 603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 21:58:50.56 ID:Q09Gl+2h0
- せい
- 604 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:22:01.98 ID:zdbHpgox0
- 俺達四人に問い詰められる形になったキーボは、目を伏せながら申し訳なさそうにこういった。
キーボ「……すみません。言い訳がましいかもしれませんが、ボクにはここ数時間の記憶が無いんです」
日向「記憶が……無い?」
キーボ「ええ。メモリの一部が破損……いえ、これは改竄されている……? 兎に角、何で今この教室にいるのかも分らないんですよ……」
その申し訳なさそうな表情から、少なくとも嘘では無さそうだと俺は思った。
日向「苗木。キーボから薬を貰ったのはいつ頃だ?」
苗木「えっと……確か、3時間ぐらい前だったと思います」
3時間前……閉じこもっている入間……盗まれた5本の動物属性付与薬。記憶が無いキーボに、動物属性変化薬の事を知っていた百田…………ん?
日向(動物属性変化薬のことを知っていた……?)
……そうか、もしかして…………!!
薄らとではあるが見えてきたかもしれない。「真実」って奴が。そしてアイツが「あの状態」なら事情を聞き出すのも簡単だ。
日向「……分った。取りあえず皆で入間の研究教室に行こう」
そこで入間にあって全てを……この事件の真実を明らかにするんだ……!!
〜超高校級の発明家の研究教室〜
アンジー「未兎ー。いい加減ここを開けてよー。さもないと神様とアンジーのイケニエにしちゃうよー?」ガリガリ
入間の研究教室の前では既に来ていたアンジーが鉄製の扉を鋭い爪でガリガリと引っ掻いていた。
研究教室の扉は他の教室のそれと比べると明らかに魔改造されていて、パッと見では巨大なシェルターの入り口か何かのようにも見える。
アンジー「あ、創だ! おーい!!」
アンジーが手を振って俺達を迎える。
日向「どうだ? 入間の様子は」
アンジー「んっとねー。中にいる事は間違い無いと思うんだけど、話し掛けても全然反応が無いんだよー。時々「た、頼む! 頼むから今は勘弁してくれよぉ……」って声が聞えてきたぐらいかなぁ」
……よっぽど俺達に会いたくないという意思表示か。それともそこまでしなくてはならない事情があるのか。然もなくば変化してしまった「動物」がとんでもなくヤバイものだったのか。
……兎に角、強引にでも合わなくては話が進まない。
日向「大神、頼めるか」
大神「……良かろう。皆、下がっておれ」
大神は俺達を後ろに下がらせると、気合を込めて強烈な正拳突きを扉に放つ。
↓1 入間のシェルターの防御力(補正値+50)
↓2 大神の正拳突きの威力(補正値+30)
- 605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:23:13.19 ID:6j/Slu+X0
- 紙なんです。
- 606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:24:43.14 ID:HHYcqYPj0
- あ
- 607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:24:43.79 ID:Q09Gl+2h0
- おりゃ
- 608 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:30:07.07 ID:zdbHpgox0
- 19+50=69 14+30=44 入間のシェルターの勝ち。
大神「はぁああああああああああああああ!!」
ドゴォン! というとんでもない炸裂音が扉から響き、ビリビリと空気と共に扉が揺れるが。それでも扉は開かない。そんな、超高校級の格闘家である大神の力でもダメだっていうのか!?
一体どんな草稿を作りやがったんだあいつは!?
クソッ……入間に事情を聞ければこの状況をどうにかするピースが一気に揃いそうなのに……何か無いのか。なんとかしてこの部屋に入る方法は……
↓2
- 609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:33:33.56 ID:HHYcqYPj0
- 大神にキーボを装備してもうワントライだ
- 610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:35:39.96 ID:eDiM9SokO
- 不二咲にロック解除してもらう
- 611 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:44:22.74 ID:zdbHpgox0
- それから暫くの間扉をジックリと観察して分かった事だが、この扉はただの分厚い扉じゃ無い。凶悪な電子ロックまでかかっている。
日向(……なら機械には機械だ!!)
日向「苗木!不二崎を呼んできてくれ!! あいつならこのロックを解除出来るかもしれない!!」
苗木「わ、分りました!!」
苗木は小柄だが素早い……それこそうさぎの様な動きで78期生の教室に不二咲を迎えに行った。……数分後、事情を知った不二咲が苗木と一緒にやって来る。
不二咲「ぼ、僕なんかに入間さんが作ったシェルターをどうにか出来るかは分らないけど……。精一杯やってみます!!」
そうして不二咲は持って来たノートパソコンから幾つか特殊なケーブルを扉に繋ぐと、カチャカチャとキーボードを叩き始めた。そして……
↓1 入間のシェルターの防御力(補正値+50)
↓2 不二咲のプログラムによるロック解除(補正値+35)
- 612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:45:12.33 ID:HHYcqYPj0
- とりゃ
- 613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:46:27.14 ID:6j/Slu+X0
- 突破
- 614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:47:11.94 ID:6j/Slu+X0
- 硬すぎる
- 615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:49:07.29 ID:Q09Gl+2h0
- 一応防御力ゾロ目だからいいことないかなー
- 616 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 22:56:52.68 ID:zdbHpgox0
- 33+50=80 14+35=49 入間のシェルターの勝ち。
不二咲「うう……な、なんとか電子ロックは突破できました。出来ましたけど……」
日向「……けど?」
不二咲「いくら電子ロックを解除しても、数分後には別の電子ロックが掛けられるような仕組みにになってるらしくて……」
……アイツ、まさか本当にこの数時間で戦略核兵器シェルター級の扉を作りやがったってのか!? 一体どんな天才なんだ入間未兎って奴は……!!
ええい! なら物理的にバラバラにしてやるまでだ!!
日向「ちょっと待っててくれ! 今左右田を呼んでくる!!」
俺は急いで超高校級のメカニックの研究教室に行くと、説明も曖昧なままに左右田を引っ張ってきた。
左右田「あー……何だかよく分かんねぇがこの扉をバラしゃいいのか?」
日向「ああ。……頼んだ、左右田」
左右田「……わーったよ、どれだけ対抗できっか分かんねーが、やってみる」
これでダメならいよいよ言葉で説得するか「禁断の手」を使うしか無い。……頼む、扉よ開いてくれ……!!
↓1 入間のシェルターの防御力(補正値+50)
↓2 左右田の分解技術(補正値+40)
- 617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:57:31.17 ID:Q09Gl+2h0
- てい
- 618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 22:58:01.44 ID:HHYcqYPj0
- 今度こそ
- 619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 22:58:53.18 ID:Q09Gl+2h0
- やったー!しかもゾロ目だー!!
- 620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 23:01:55.90 ID:6j/Slu+X0
- 長い戦いだった
- 621 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 23:08:21.60 ID:zdbHpgox0
- 17+50=67 44+40=84 左右田の勝ち。ちなみにこれでダメだった場合、入間の研究教室の下にある教室の天井をぶっ壊して穴を開け、中に侵入する予定でした。(当然連帯責任で全員怒られる)
左右田「ここがこうだろ? んで、こっちがこうなってるから……」
カチャカチャと、大小様々な工具を使って入間の核シェルターに挑む左右田。その表情は真剣その物で、俺は「やっぱいざって時は頼りになるなぁ……」と左右田への評価をグーンと上げたのだった。それは、ここに集合した皆も同じだと思う。皆それぞれ感心するような眼で左右田を見ていた。
そして最後に、ガチャン!と言う大きな音がして扉が大きく緩んだのを俺は見た。
左右田「いよっしゃあ! 完璧だ! 見たか、これが超高校級のメカニック、左右田和一様の実力だぁ!!」
日向「ナイス! 左右田!! ……大神!!」
大神「うむ。はぁああああああああああああああ!!」
大きく緩んだ扉を、大神の正拳突きが教室の内側へと吹き飛ばす。それを合図に、俺達は入間の研究教室に突入して……見てしまった。見てしまったのだ。
- 622 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/23(水) 23:32:44.90 ID:zdbHpgox0
- ──突然だが、ここで入間未兎という人間について紹介したいと思う。
才能は「超高校級の発明家」。ピンクの制服にゴーグルをかけた、スタイルの良い快活そうな外見の女子だ。
いかに寝たままで楽して生活できるかを最大のテーマに画期的な製品を生み出す発明家。「目薬型コンタクト」などは商品化されたが、本人は失敗作扱い。自身家で口が悪く、暴言や下ネタを吐くが相手に攻められると一転して弱気になる、
そう、希望ヶ峰学園でも随一と言って良い「スタイルが抜群の女子」なのだ。
そこで俺達は見た、見てしまった。
入間「ひ、ひぃいいいいいい! み、見るなよ。見ないでくれよぉおおおおおおお!!」
頭から太くて大きい二本の角が、臀部からは細長くて先っぽが黒い尻尾が生えていて──信じられない程の巨乳……もはや爆乳と呼んで良い大きさになった、胸元が今にも破裂しそうな入間の姿を……
推理しなくても分る。入間が動物属性付与薬を飲んで得た属性は……
左右田「な……んな……」
苗木「これは……」
アンジー「おー! 未卯、おっぱいもの凄く大きくなったねー! 触ってもいーい?」
──乳牛。乳を搾り、牛乳を得るために品種改良された、牛の一種だ。その属性の内入間と最も共鳴した「乳」という概念が大きく作用して、ただでさえスタイルの良い入間を信じられない程の爆乳にしてしまったのだろう。
なるほど。これならば他人に会いたくないという気持ちも分る、分るが、あそこまで凶悪なシェルターを作る必要がどこに……ん?
俺は怪訝な眼で入間の胸元を見る。今にもはじけ飛びそうな入間の胸元を支えている服が、ホンの僅かに湿っていたのだ。
日向「お、おい入間。お前まさか……」
俺が言葉を紡ごうとしたよりも早く、入間が口を開いた。
入間「お、俺様だって反省して、すぐに解除薬を作ろうとしたさ! でも無理なんだ!! ちょっと胸が服にこすれるだけでと、とても気持ちよくてぇ……作業に全く集中出来ないんだよぉおおおおおお!!」
そこまで聞いて、俺は目元を覆い隠すように手を当てて天井を向いた。なるほど、入間が解除薬を作る作業を全くやっていない理由はよーく分った。分ったんだが……
日向(これ、どうすりゃ良いんだよ……)
依頼四つ目にして、始めて俺の心が折れそうな状況が、目の前にあった。
どうする? ↓3 本日はここまで。入間=乳牛というのは最初から決めていた設定でした。というかそれ以外想像が出来なかった……。
- 623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 23:37:41.91 ID:eDiM9SokO
- さげ
- 624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/23(水) 23:37:52.50 ID:Q09Gl+2h0
- 確かに。自分も入間が動物化するなら乳牛かなって思ってました。
- 625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/23(水) 23:39:25.06 ID:HHYcqYPj0
- 入間に指示してもらいながらみんなで解除薬作ろう
- 626 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:16:19.35 ID:cl/3hVsK0
- では本日も始めていきます。
- 627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:17:17.23 ID:x83LT272O
- まってた
- 628 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:19:32.10 ID:cl/3hVsK0
- 日向「……なぁ、もう依頼者に「この依頼は達成出来ませんでした」って謝ればこの件に関わらずに済むかなぁ……」
左右田「ひ、日向!?」
面倒臭い、厄介すぎる、やらなくちゃいけない事が多すぎる、結局大事になってしまった。様々な要素が、俺の脳内になる「依頼を諦める」ボタンを押す事を進めてくる。
いや正直な話本当に面倒臭い。俺は入間に怒れば良いのか、遠慮すれば(教室を出て行けば)良いのか、この状態のまま問い詰めるべきなのかすら見当が付かない。
そうだ、いっそ春川に素直に謝ってこの件からは手を引いた方が……。
苗木「それは違うよ!!」
苗木のその一言は、この混濁とした教室内でもシッカリと響いた。
日向「……苗木」
苗木「希望を捨てちゃダメだ!! 日向先輩はここまで誰かの為に必至になって頑張ってきたんでしょう!? だったらこの状況からでもきっと依頼を解決出来る策を思いつけるはずだよ!!」
日向「でも……」
左右田「……たっく、お前は一人で背負い込みすぎ何だっつーの」
左右田が呆れたように、しかして俺を元気づけるように言った。
日向「左右田……」
左右田「シェルターを突破する時に俺や不二咲に頼ったように、素直に他の皆の事を頼りゃあ良いじゃねぇか。一人じゃ解決出来ねぇ問題なら皆で一緒に力を合わせりゃ良い。……前にそう言ったのはお前だったはずだろうが」
大神「うむ、二人の言う通りだ。この状態から我に出来る事などサッパリ見当が付かんが……。それでも出来る事があるならば喜んで力になろう」
朝日奈「苗木がこの状態から元に戻っちゃうのは、正直ちょっと勿体ないけど……それでも私もいつもの苗木の方が良いもん! 出来る事があれば何だって協力するよ!!」
舞園「私もです! なんでも言ってください、日向先輩!!」
アンジー「神様も「素直にアンジー達の力を借りるべきだ」って言ってるよー!」
不二咲「ぼ、僕も……! 苗木くんの……皆の力になれるなら何だってするよ!!」
キーボ「事情はサッパリ分りませんが……僕もです! 何か出来る事があるなら何でもお手伝いさせてください!!」
日向「みんな……」
……そうだ、俺は一体何を勘違いしていたんだ。俺は「超高校級の相談窓口」それ以上でもそれ以下でも無い。一人で考えても手に負えなさそうな依頼なら、皆に協力して一緒に解決すれば良い。それが素直に出来てこその「超高校級の相談窓口」じゃないか。
日向「……ありがとう、みんな!」
俺は心の中で再び堅く決意する。必ず春川から受けた依頼を達成してみせると────!
入間「あ、あのよぉ……盛り上がってる所に水を差すような真似は俺様だってしたくないけどさぁ……。ま、まず俺様のこの状況を何とかしてくれよぉ……! んんんっ! こ、このままじゃあ、アンッ、気持ちよすぎて何も出来ないよぉ……!!」
日向「……あ、す、すまない」
一種の虚無状態に陥っていて肝心な事を忘れていた。まずは入間の……その……こ、この爆乳による弊害を何とかしなければ解毒薬どころの話しではなかった。(正直言って目の毒(エロすぎる)だという事もある)
日向「……左右田! 取りあえず77期生の教室から罪木と田中を呼んでこよう! 動物の属性が付与されたって言っても所詮大部分は人の身体だ。罪木なら改善させる方法を知ってるかもしれない! それと、キーボとアンジーは79期生の教室……もしくは研究教室から東条を連れて来てくれ。超高校級のメイドであるアイツなら今の入間の世話も熟せるかもしれない!!」
左右田・キーボ・アンジー「オッシャー!(了解しました!(おー! 任せとけー!!」
ダダダダダッと俺達四人は研究教室から出て行く。保険と動物、それからお世話のスペシャリスト達にその力を借りるために。
- 629 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:20:58.69 ID:cl/3hVsK0
-
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
罪木「ふ、ふゆぅ……。日向さんに事情を説明されて来てしまいました……。超高校級の保健委員の罪木蜜柑ですぅ……わ私みたいなゲロブタが皆さんのお役に立てるのでしょうかぁ……」
田中「ふははははは! この学園で何やら災いが起きている気配がしていたから何事かと思えば……特異点よ。こういう魔獣絡みの災いならばまず最初に我と契約して力を借りるべきだったろう……そう! この超高校級の飼育委員である田中眼蛇夢の力をなぁ!!」
東条「……私達の同期が申し訳無い事をしでかしていたようね……。この依頼、超高校級のメイドとして、そして入間さんのクラスメイトとして、シッカリと達成させて貰うわ」
心強い味方が三人も増えた事に、俺の中で希望が沸き起こる。これなら行けるかもしれない……!!
罪木「……ええっとですね。授乳期もでないのにお乳が出てしまう病気は現実にも幾つかありまして……。『乳汁漏出症』『高プロラクチン血症』『乳腺症』『先端巨大症』と、まぁ色々あるんですが……」
田中「その魔法薬の所為で雌牛の属性が付与されてしまっていると言うのなら、間違い無くホルモンバランスが崩れてしまっている事に関係があろう。雌牛が1日に出す乳の量は20〜30ℓ……牛乳びん換算で100〜150本に相当する。その程度の乳漏れで済んでいるのが奇跡と知るが良い、雌牛よ」
罪木「な、ならホルモンバランスを整えるお注射とお薬、それからお乳が出るのを少しでも防ぐ専用の治療器具で応急手当をしてみますぅ!」
東条「今の入間さん専用のブラジャーや制服などの調達は任せて頂戴。今ある中で一番サイズが大きい物を仕立て直してくるわ」
やはりそれぞれのプロフェッショナルだけあって行動が早い、罪木の治療に田中が時折口を出し、東条は数十分も経たない内に今の入間が余裕を持って着られるブラジャーと制服を仕立ててきた。
左右田「お、おお! なんだよ、案外アッサリ何とかなりそうじゃねーか!!」
苗木「うん。これも日向先輩がが頑張ってくれた結果だよね!」
アンジー「んー、でもでも〜。今の未兎が完全に治ってから薬を作ったんじゃあ快斗が不味いんじゃないのー? 今も竹藪で竹を食べ続けてるんでしょー? 元に戻った時即救急病院送りになっちゃうかもしれないよー?」
……やっべ完全に忘れてた!!?
日向「た、田中! 急いで竹藪にいる百田を説得してこれ以上竹を喰わないようにしてくれ! あいつ殆どパンダになっちまってて全然コミュニケーションが取れないんだ!!」
田中「なんだと!? ええい、完全なる魔獣に堕ちてしまえば聖なる薬(解毒薬)でもどうにかなるか分らんな……! 了解した、そっちは我に任せておけ!!」」
田中はそういうと、ダッシュで校庭にある竹藪へと向かう。……確かにアンジーの言う通り、入間が快復するのを待ってから解毒薬を作って貰ったんじゃ手遅れになる可能性があるな……。そうだ、だっったら!
日向「なぁ入間、俺達とこうして話す分には支障はないんだよな?」
入間「ううんっ!……た、確かに出来るけどよぉ……」
日向「だったら解毒薬の作り方を俺達に支持してくれ! 解毒薬を作ろうとしてたって事は、作り方はもう頭の中で出来てるんだろ!? 出来るかどうかは分らないけど、何もしないで突っ立ってるよりはマシだ!!」
不二咲「え、ええっ!? 僕達で解毒薬を作ろうっていうのぉ?」
朝日奈「あ、あたし自分で言う物あれだけど相当なバカだよ!? 天才の入間ちゃんの指示があるって言っても出来るかどうか……」
日向「何も全員が成功する必要は無い。それに保健委員の罪木にメイドの東条が居るんだ。二人なら入間の支持を俺達よりは熟せると思う」
左右田「要するに「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ってか。……仕方ねぇな、やってやろうじゃねぇか!!」
こうして俺達は全員で入間の指示を聞きながら解毒薬を作る事になったんだ……
↓2
00〜30 何とか一本は出来た
31〜60 二本は確保できた。
61〜90 三本も成功したぞ!
91〜00 四本も作る事が出来た!!
- 630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:21:21.62 ID:wL7ff4+sO
- あ
- 631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:23:20.13 ID:x83LT272O
- はい
- 632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:23:40.50 ID:9arglbvLO
- ほい
- 633 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:38:15.53 ID:cl/3hVsK0
- 東条「出来たわよ日向先輩! 入間さんに指示されて作った動物属性付与薬の解毒薬よ!!」
日向「でかした東条!!」
これだけの人数で作業して、出来たのがたったの一本というのがあれだが、これだけでも大きな進展がある。
不二咲「あ、あとはこれを入間さんに飲ませて、残りの解毒薬を作って貰えば良いんだけだねぇ!」
ニコニコと微笑む不二咲。……確かにそうした方が「効率は」良いだろう。だがダメだ。ここで「治す順番」を間違えたら折角見えかけている真相が台無しになってしまう気がする。
日向「……いや、一番最初に飲ませるのは百田だ」
舞園「え? 百田くんですか? 確かに先輩の言う通りならすぐにでも薬を飲ませて病院に行かないと不味いと思いますが……」
……それもあるが「一番最初に入間を治したくない」もし「あの事件」にこいつが関わっていた場合、どんな改竄をされるか分ったもんじゃない。
日向(東条、頼みがある。
東条(……何かしら?)
日向(お前の事だから解毒薬の作り方は今のでマスターしたよな? 俺が戻ってくるまでに出来うる限りの数を作っておいてくれ。ただし「誰にも飲ませないで欲しい」んだ)
東条(……何か考えが合っての事のようね、承知したわ)
東条にこっそり耳打ちすると、俺は今しがた出来たばかりの解毒薬を持って百田の元へと急行した。
〜〜〜〜〜〜
日向「田中! 解毒薬を持って来たぞ!!」
田中と百田の状況↓1
01〜30 やはり普通の動物とは訳が違うのか、田中でも争わないようにするので精一杯
31〜60 取りあえず田中の指示ならば従うようになった。
61〜90 流石は田中だ! パンダ化した百田を完璧に手なずけている!!
91〜00 何か田中の指示で曲芸まで仕込まれてるんだが……。
- 634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:40:26.40 ID:8XFLF8AZ0
- 田中の手腕
- 635 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 21:58:07.33 ID:cl/3hVsK0
- 百田「メエメエ……」
田中「ふははははは! 良いぞ、果てなき宇宙を目指す探索者よ! このまま己の中の獣性を抑えるのだ! 具体的には竹をそれ以上食してはならん! 人に身に戻った時に大変な地獄を見る事になるだろうからな!!」
流石と言ったら良いのか、田中は俺がコミュニケーションを全く取れなかった百田と完全に対話出来ているらしい。
田中「む! 特異点よ。聖なる薬が完成したか!!」
日向「ああ。後はこれを百田に飲ませるだけだ」
田中「ならば探索者百田よ。この覇王田中眼蛇夢が命ずる!! 特異点が所持している聖なる薬を飲み、獣性から解き放たれ己が真の姿を取り戻すのだ!!」
最初は俺を警戒していた百田だが、ゆっくりと田中の命令に従うようにこちらに寄ってくると、あーん、と大きく口を開けた。そこに迷わず解毒薬のビンを突っ込む。
……最初は大きな変化が無かったが、まず大きな腕と脚が通常の人間サイズのそれに戻り、次に尻尾が消え、身体中の黒くなってしまった部分が次第に元の色に戻り始めた。耳も歯も、人間のそれに少しずつ少しずつ戻っていき、最後には完全に「百田快斗」の姿に戻った。
百田「……んあ? お、俺は一体……ってうぉおおおおおおおおお!? は、腹が、腹がめっちゃ痛ぇええええええええええええええ!!?」
予想してた事だが、やはりこうなったか。凄まじい勢いで食していた竹が、腹の中でパンパンに詰まってしまっているのだろう。
日向「安心しろ! すぐに救急車……希望ヶ峰学園に付属している「元超高校級の医者」がいる病院に連れていってやる!!」
俺はすぐにスマフォを取り出すと、希望ヶ峰学園に付属している病院の緊急用の電話番号をプッシュする。簡単な説明の後、すぐに救急車が来てくれるよう手配する事が出来た。
百田「ぐ、ぐぉおおおおおおおおお!」
日向「百田! 辛いだろうがこれだけは今話してくれ!! お前に「動物属性付与薬」を渡したのは誰だ!?」
百田「↓2」
01〜30 あまりの腹痛で答えられない。
31〜60 キーボ
61〜90 王馬
91〜00 入間
- 636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 21:59:34.56 ID:x83LT272O
- あ
- 637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/24(木) 22:08:11.35 ID:SsT0e8d00
- ひ
- 638 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 22:17:11.55 ID:cl/3hVsK0
- 何かスッゴく重いんですが自分だけなんでしょうか。
百田「き、キーボだ。モノモノヤシーンで出て来たジョークグッズだって言われて……」
やっぱりそう言う事か。「あいつ」の場合は話が別だろうが、これで全ての推理が繋がった。俺は百田をやってきた救急隊員達に引き渡しすと、田中と共に急いで入間の研究教室へと戻る。
日向「悪ぃ、遅くなった! 状況は!?」
東条「↓2よ」
00〜30 何とか一本は出来た
31〜60 二本は確保できた。
61〜90 三本も成功したぞ!
91〜00 四本も作る事が出来た!
- 639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 22:17:33.58 ID:yZg+QXmaO
- 下
- 640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 22:19:26.15 ID:8XFLF8AZ0
- 山札
- 641 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 22:55:44.56 ID:cl/3hVsK0
- 東条「ごめんなさい、追加で一本作るのが精一杯だったわ。やっぱり入間さんは凄いわね……よくこれだけ複雑な配合と順番で未知の薬を作り出せるものだわ……」
いや、それで良い。出来ている解毒薬の「数」は重用じゃない。「入間とアイツ」が解毒薬を飲んでいない事が重用なんだ。
日向「アンジー、連続で悪いんだが王馬とゴン太、それから赤松をここに呼んできてくれないか」
アンジー「? 別に良いけどどしてー?」
日向「……全てを元通りにする前に、この事件の真相を明らかにしておく必要があるからだよ」
〜〜〜〜〜〜
数分後。入間の研究教室には元からいたメンバーを加えて、かなりの人数が揃っていた。
東条「さて、いい加減聞かせてくれないかしら日向先輩。この薬を入間さんに飲ませたくない訳とやらを」
日向「ああ……この事件、どの方向から見ても9割方入間に責任があるからだよ」
赤松「? いや、それは動物毒性付与薬なんて物を作った時点で……」
舞園「入間さんのせいですよね? 今更確かめる事では……」
日向「「薬を盗まれた」って証言が嘘だったとしてもか?」
入間「ギ、ギクゥ!?」
大神「……どういう事だ?」
大神を含め大多数の注目が俺に集まる。俺は冷や汗を欠く入間をジトーッとした眼で見ながら、推理の続きを話した。
日向「単刀直入に聞くぞ入間。キーボを改造して百田と苗木に動物属性付与薬を渡させたのはお前だな?」
「「「「「!!!?」」」」」」
- 642 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 23:16:33.73 ID:cl/3hVsK0
-
入間「な、何の根拠があって……」
日向「キーボ、確かお前はここ数時間の記憶が無いんだったよな」
キーボ「は、はい! 正確にはデータが破損しているわけじゃ無くて改竄……。もっと言えば、その時間帯にあった事を記憶できないようにされていたみたいなんですが……」
アンジー「あ、そうそう! 言い忘れてたけどアンジーもキーボから「モノモノヤシーンから出て来た面白い薬がある」って言われて飲んじゃったんだっった!!」
日向「超高校級のロボットであるキーボにそんな真似が出来るのはお前ぐらいだと思うんだが? 左右田はメカニックだけどプログラマーじゃ無いし、お前以外で唯一それが出来そうな不二咲はキーボ自身がメンテを任せていないからな」
入間「そ、そんなのそこの鉄屑が嘘付いてるだけかも知んねぇだろうが!!」
キーボ「そんな! 僕は嘘なんて付いていませんよ!!」
日向「落ち着けキーボ。入間、じゃあ超高校級のプログラマーの不二咲か、もっと言うならキーボの親である飯田橋博士を呼んで「キーボに何が起きたのか」を確かめて貰うか?」
入間「そ、それは……!」
日向「良いんだぜ、こっちは。それなりに時間がかかっても。一番実害がある百田はもう解毒して病院に運ばれたし、後の面子は暫くの間なら日常生活に影響は無い奴らばっかりだからな」
入間の表情が曇り、ダラダラと冷や汗がドンドン流れ出ていく。その反応から見ても、やはり今回の事件の黒幕は……。
王馬「いやいや日向ちゃん! 俺は実害あるってば!! 俺、今女子の命令に逆らえなくなっちゃってるんだよ!? そこの迷惑千万の色ボケ爆乳ビッチはどうでも良いけど、薬が出来てるならまず俺に頂戴よ!!」
王馬がそう叫ぶが、そういう訳にもいかない。なぜならば……。
日向「王馬、お前「動物属性付与薬をキーボから貰った」……或いは「盗んだ」だろ」
ゴン太「え、えええっ!?」
赤松「そ、そうだったの!?」
王馬「な、何の事かわからな……」
日向「大神、王馬を抑えてくれ」
大神「承知した」ガシィッ
王馬「ウェアアアンヴ(ジュル)ヤェャアアア↑アイィヤエ↑ヤゥィゥ→!(泣き声)こんなの横暴だ! 恐怖政治だぁああああああ!!」
王馬が泣き叫ぶが、こっちは手を緩める気は無い。
日向「お前、確かこう言ってたよな?」
王馬『この面子でロシアンルーレットをしてたんだけど、ハズレのコップに激酸っぱジュース仕込んだはずなのにいつの間にか動物属性付与薬にすり変わってて、俺が当たらないように細工してたはずなのに俺に当たっちゃったんだよーー!』
日向「なんでお前に動物属性付与薬が当たったのかはこの際良いとして、なんで「動物属性付与薬」の事を知ってたんだ? 春川や百田、アンジーに起きた事を知ってたとしても、何で一発で「入間が作った動物属性付与薬」なんて正式名称と由来がお前の口から出てくるんだ?」
王馬「それはぁ……「王馬くん?」ぐ、ぐぐぐぐぐぐぐぐぐ!!」
最後の理性と根性を使って抵抗してきたか。だがこっちにいる女子は赤松だけじゃない。
アンジー「小吉ー? 正直に答えなさいって神様も言ってるよー?」
東条「王馬くん? 貴方が知っている事を全て、正確に、話して貰えるかしら?」
舞園「王馬くん。お願いですから真実を答えてくださいね?」
朝日奈「そうだよ王馬! 前から言ってるけど嘘は良くないよ!!」
大神「……我も事態を把握するため、正確な解答を所望する」
罪木「しょ、正直に話してくださーい! なんでもしますからぁ!!」
合計で七人の女子に詰め寄られ、ワオキツネザルの特性が付与されている王馬はもうヤケクソだとばかりに話し始めた。
王馬「……はいはいそうですー! アンジーちゃんがオオトカゲに変化していくのをみて「面白そうだ」って思ってキーボから強奪しましたー!!」
やはりこいつも事件に関わっていたか……そもそも王馬がこんな面白そうな(王馬基準)事件に関わっていないわけがないと最初から思ってたんだ。
朝日奈「それで結局自分が飲む羽目になっちゃったんだから、完全に自業自得だよねー」
……さぁ、これで全ての証言は揃った。クライマックス推理の開始だ。
- 643 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 23:32:37.45 ID:cl/3hVsK0
- クライマックス推理開始!!
事の発端は、入間が作った「動物属性付与薬」……これは個人差にも寄るけど、人間に様々な種類の動物の属性を付与するっていうとんでもない薬だったんだ。
ただ、入間はこれを使う方法に悩んでいた。自分の信用度的に考えて、普通に「飲んでみてくれ」って言っても断わられるに決まってる。嘘を付いたとしても飲んだらすぐにバレるから、数を試す事が出来ない。
だから入間はキーボを改造して「ある命令」をコマンドに入力したんだ。「この薬五本を適当な奴に適当な言い訳をして飲んで貰ってこい」とか多分そう言うやつだと思う。自分では他人に飲ませる事が難しくても、キーボなら皆の警戒度はそれなりに薄くなる。事実、ジョークグッズだって言われた百田とアンジー、それから身長が伸びる薬だって言われた苗木は素直に飲んじまってるしな。
あとは薬を渡している間のキーボの記憶を記録できないようにしておけば完璧だ。例え自分の仕業だとバレても薬の効力は試せるし、いざという時の為に解毒薬を作る準備もあった。
けどここで悲劇が起きた。入間が間違えてその「動物属性付与薬」の中でも一番協力だった一本を間違えて飲んでしまったんだ。その結果、入間は乳牛……乳が巨大になる動物を引いてしまった結果、快楽と羞恥で身動きが取れなくなってしまった。
なんとしても解毒薬を作らなくちゃいけなくなった入間は、元々用意してあったドアの強度を核シェルター並みにする装置を発動すると、一人で解毒薬の作成に取りかかろうとした……。けど、結局快楽と羞恥心で集中出来なくて、解毒薬を作る事が出来なかったんだ。
──これが事件の真相だ!! COMPLETE!!
- 644 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/24(木) 23:34:49.68 ID:cl/3hVsK0
- 今日はここまで。明日でやっと第4の依頼を解決出来そうです。
- 645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/24(木) 23:37:44.53 ID:PTXomPYd0
- 乙
- 646 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 21:12:22.03 ID:X2DCn/IH0
- では本日も始めて行きましょう。
- 647 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 21:14:36.97 ID:X2DCn/IH0
- 大神「さて、これで事件の全容は明らかとなったわけだが……日向よ、お主はこれからどうするつもりだ?」
大神が試すような視線で俺に問いかけてくる。当然、入間をただで許すわけにはいかない。他の皆のためにも、出来た二本目の解毒薬を飲ませて残りの四本の解毒薬を作って貰うまでは確定として、その後は……
キーボ「被害者にして加害者でもあるボクが言うのもあれですが、相応の罰は必要だと思いますよ。と、いうか一段落したら然るべき所に訴えさせて貰いますからね!!」
田中「人と魔獣の融合体を無責任かつ人任せにして作りだし、学園を混乱に至らしめたのだ。多少なりとも地獄を見せねば釣り合いが取れん。……宙を志す者など、命の危機にまで至ったのだからな」
アンジー「アンジーの島に来て貰って神様のイケニエにするっていうなら大歓迎だよー!……と言うか今の未兎って凄く美味しそうなんだよねー……ねぇねぇ食べてもいーい?」
ペロペロと舌を出して入間の方を見つめるアンジーに、入間は「ひぃいいいいい!!」と怯えて顔を背ける。
さて、どうしてくれようか……↓2 入間に与える罰
- 648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 21:30:46.63 ID:awJVumiiO
- さげ
- 649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/25(金) 21:31:43.68 ID:a4DfgE0m0
- 石丸と一緒に校内の掃除
- 650 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 21:54:45.02 ID:X2DCn/IH0
- 日向(多少精神的にきついのも考えたけど、ここは王道で行くか)
日向「今度清掃委員と風紀委員で学校全体の大掃除イベントがあっただろ? そこの一番キツい場所に入間を強制参加させるっていうのはどうだ? 勿論、発明品やら便利な品は使用禁止でだ」
入間「はぁああああああああああ!? なんでこの天才の俺様がそんな面倒臭い事に参加しなきゃry」
田中「黙れ雌牛! 今の貴様に拒否権と発言権があると思うな。貴様の犯した失態に相応しい罰を与えるまでの事よ」
舞園「確かに、その程度なら丁度良い塩梅かもしれませんね。東条さんに頑張って貰って、残りの薬を入間さんのぶん以外全部作って入間さんだけ一週間放置……って言うのもちょっとだけ良いかもと思いましたが、流石に可哀想ですし」
苗木「な、なかなかエグい事を考えるね舞園さん……」
舞園「当然です! もしかしたら苗木くんが百田くんの立場になっていたかもしれないんですから!!」
王馬「いやいや俺はそれでも軽すぎると思うなぁ。どう? 今の入間ちゃんに元の制服とブラジャーを付けさせて、写真集として世に売り出すっていうのは。あ、でもダメか。変態趣味の入間ちゃんにとっては罰じゃなくてご褒美になっちゃうもんね」
罪木「ふ、ふゆぅ! それは流石に酷すぎですよぉ……私だって無様な写真ぐらいしか撮られた事ないのにぃ……」
……色んな意見が出てくるが、兎に角、入間に与える罰則はこれで決定だ。あとは入間に東条の作った解除薬を飲んで貰って、残りの解除薬を作って貰うだけだな。
……それにしても今回は本当に疲れた……。
- 651 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:11:33.50 ID:X2DCn/IH0
-
〜数日後、超高校級の相談窓口の研究教室にて〜
日向「……そんな訳で事件は無事(?)解決したぞ。入間も大掃除イベントで徹底的に扱き使われたみたいだから流石に懲りただろう」
春川「そう、ま、あいつが何かとんでもない事をしでかすのは今に始まった事じゃないしね」
春川は溜息を付きながらそう言った。入間未兎という存在の更正を諦めているような、そんな遠くて虚無感に満ちた眼だった。
日向「病院送りになった百田の緊急手術も無事成功。一ヶ月は入院生活らしいけど命に別状はないみたいだ」
春川「それはもうお見舞いに行ったから知ってるよ。あいつから「とんでもない薬を渡しちまったみたいで悪かった!!」って謝られたし」
日向「……結局大事になっちまってごめんな」と謝る俺に、春川はふぅ……。と再び溜息を付きながら言う。
春川「今回の場合はしょうがないよ。事が事だったもの。入間の研究教室の扉を速効でぶっ壊して解毒剤の入手に取りかかる……って手もあったと思うけど、肝心の入間があの状態じゃあどうしようもないし。……寧ろアンタは最善を尽くしてくれたと思ってるよ」
春川は俺の失態を全く気にする事なく「最善を尽くした」とまで評価してくれたが、やはり今回の事件は俺一人で解決した訳じゃない。皆の協力があって始めて依頼の達成に成功したんだ。
春川「……また何かあったら相談に乗ってよ。私も何かあったら出来る限り力を貸すようにするからさ」
日向「ああ。勿論だ……。ああ、そういえば」
教室を立ち去ろうとソファーを立った春川に、俺は最後の質問を投げ掛けた。
日向「結局「最原に相談できなかった理由」って何だったんだ? そこだけがどうしても思い付かなくてさ。言いたくないなら別に言わなくて良いんだけど……」
春川「↓2」
- 652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:12:46.20 ID:PyZ3WVlJO
- 下
- 653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:17:00.78 ID:awJVumiiO
- 私の腕立て伏せに付き合ってたら全身筋肉痛でぶっ倒れちゃって
- 654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:19:02.34 ID:3c5/3+N40
- ハルマキって百田がパンダになってたのって知ってたっけ?
知ってたのなら百田は最原にあんな姿見られたくないと思ってとか
- 655 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:26:32.02 ID:X2DCn/IH0
- 春川「私と百田と最原で定期的にトレーニングやってるのは知ってる? それに毎日付き合ってたら全身筋肉痛でぶっ倒れちゃってさ。今も保健室通いなんだよ、あいつ」
日向「お、おう……そうだったのか」
通りで頼るのを躊躇する訳だ。自分達のせいで保健室送りになったのだから、これ以上迷惑は掛けられない、掛けたくないという心境だったって訳か。
春川「……それじゃ、またね。超高校級の相談窓口さん」
その台詞を最後に春川は今度こそ俺の研究教室を出て行った。
Questクリア! 春川魔姫との絆が深まりました。安価で「春川魔姫に協力を依頼する」が出来る様になりました。
春川さんは超高校級の〜〜〜なので、霧切さんには及びませんが対象を尾行、追跡したり、何かあった時にボディーガードのような役割をしてくれます。
危険な場所に行かなくてはいけなくなった時などに頼ってみると良いでしょう。
- 656 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:34:24.64 ID:X2DCn/IH0
- 日向「……なぁ七海」
七海「なぁに? 日向くん」
日向「ゲームの仕様と言われればそれまでなんだけどさ、なんでこのゲームの主人公は数十メートルの高さの建物から落ちても下に藁束があるだけでノーダメージなんだ? アサシンってそんなに受け身に強いのか?」
七海「うーん……。このゲームの主人公達はアサシンの中でも「翁」……教団のトップに匹敵すると言われてる実力の持ち主達だから、じゃないかな?」
日向「……なのに1の主人公は水に飛び込んだだけで即死しちまうしなぁ……うーん、不思議だ」
七海「おっと○○○○○の悪口はそこまでだよ日向くん」
コンコン!
日向「っと、依頼人か? はーい! どうぞ!!」
「失礼する」
↓2
- 657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:35:14.33 ID:awJVumiiO
- あ
- 658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/25(金) 22:35:27.42 ID:a4DfgE0m0
- ソニア
- 659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:36:20.08 ID:3c5/3+N40
- 桑田
- 660 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 22:49:38.72 ID:X2DCn/IH0
- ソニア「失礼いたします、日向さん」
日向「ソニアじゃないか。何か相談事か?」
ソニア。正式名称をソニア・ネヴァーマインド。ヨーロッパの小国からの留学生で本物の王女様だ。
王女というただの立場に「超高校級」とつくのは伊達ではなく、その抜きんでた威厳とカリスマ性により、彼女の命令は不当なものであっても思わず膝を屈してしまうほど高い影響力を持つ。王女として自らを厳しく律するなど性格は生真面目で理知的だが、少々ピントがズレたところもある……まぁ簡単に言ってしまえば俺達の同期だ。
ソニア「はい! このソニア・ネヴァーマインド。一世一代の相談事が有り申し、この教室を……延いては日向さんの元をおたずねしました次第です」
七海「ん。それじゃあ日向くん、私はいつも通り教室の外に行ってるね」
七海はいつものように教室を出て行き、俺はいつものように相談者──ソニアに来客用のソファーへ着席を促す。
日向「改めて説明しておくけど、ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」
ソニア「はい! 実は↓2」
- 661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:53:40.64 ID:3c5/3+N40
- アンジーとの異文化交流をしたい
- 662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/25(金) 22:54:38.26 ID:bVdV0+2j0
- 最近この近くにいるらしいキラキラちゃんの捜索の手伝い
- 663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:54:59.65 ID:A4+J/64No
- 日向さんと庶民的なデートの練習をしたいのです
- 664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 22:55:59.40 ID:JSwV+ROc0
- 真宮寺さんから魔術に関する書物を借りたので一緒に試してほしいのです。上手く行けば私だけでなく日向さんも使えるようになるよ。
- 665 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 23:18:51.30 ID:X2DCn/IH0
- どれもこれも難易度が高い……だと!?
ソニア「はい! 実は最近この近くに潜伏しているらしい「キラキラちゃん」の捜索の手伝いをしてほしいのです!!」
日向「き、キラキラちゃん!? ……って確かその……」
ソニア「はい! ……輝く正義を仮面に浴びて、醜き悪の五臓六腑をブチ晒す…正・義・完・了!!
正義で貫く正義のど真ん中!闇夜に輝く正義の一番星!
人呼んで、『キラキラちゃん』とは私の事だ!( `⌒´)
が決めぜりふの正義の殺人鬼! キラキラちゃんです!!」
いや殺人鬼に正義も何も無いと思うんだが……という俺の意見はさておき、ソニアが言いたい事は分かった。こいつは日本の文化においてちょっとズレた考えを持っていたり、年代が古かったり、変わった趣味を持っていたりするのだ。
ソニア「勿論(?)原文はスペイン語……当然スペイン国籍の方なのですが、最近この近くに潜伏しているらしいという情報を入手しまして……。是非一度お会いして話しを聞いてみたいのです!!」
↓2 先に決めておきます。ソニアが言っているこのキラキラちゃんは……
01−50 当然(キラキラちゃんに紛している)辺古山のこと。
51−00 オリジナルの「キラキラちゃん」(オリキャラになります)の事。
- 666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 23:19:49.74 ID:r2+NDCppO
- あ
- 667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 23:21:46.85 ID:3c5/3+N40
- あ
- 668 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/25(金) 23:24:56.28 ID:X2DCn/IH0
- 早急にキラキラちゃんのキャラを固める必要が出て来たので今回はここまで。
……と、言いたいんですが、こういうオリキャラの設定って>>1が決めた方が良いんですかね? それともみなさんで一緒に(安価とコンマで)作っていく方が良いんでしょうか……明日の9時まで意見を募集します。
- 669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/25(金) 23:29:50.74 ID:3c5/3+N40
- 乙
話の作りやすさで言うと1が考えた方がいいんじゃないかな
- 670 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:13:15.19 ID:fxLkemd+0
- では本日も始めて行きます。
- 671 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:17:16.22 ID:fxLkemd+0
- キラキラちゃんに会いたいというソニアの依頼に、早速ではあるんだが、俺は内心で凄い渋い顔をした。希望ヶ峰学園の皆の力を借りれば……例の「キラキラちゃん」を探し出す事はそこまで難しい事ではないと思う。
が、問題はその後……いや、その前にも山積みだ。まず第一に、小国とは言え世界に多大な影響力を与えているヨーロッパの王女様に「殺人鬼に合わせる」などと言う真似をして良いのか。
キラキラちゃんの事は俺も多少知ってはいるが、いくら悪人にしか手を掛けない主義とは言え、彼女(彼)? は立派な殺人者だ。超の付く危険人物だ。そんな奴に王女様を合せるなんて真似をしたら俺の首は愚か、希望ヶ峰学園……強いては国際問題に発展しかねない。
その上、仮にあわせる事が出来たとして、キラキラちゃんがソニアを襲わないとも限らない。もしそんな事になったら俺は一生自分を責め続ける事になるだろう。
……だがそう言った忠告をする前に、幾つかソニアに確認しなければいけない事がある。
日向「ソニア、相談に乗るか乗らないか以前に、幾つか質問があるから答えてくれないか?」
ソニア「はい! どんとこい!! です」
ヤケに粋の良い返事をするソニアに、俺はあくまで冷静にこう返した。
日向「キラキラちゃんが殺人鬼だって事はお前も知ってるよな? 会う事自体危険だと思うんだが、なんでそうまでしてキラキラちゃんに会いたいんだ?」
ソニア「↓2」
- 672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:18:12.51 ID:ZDxXSWurO
- 下
- 673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/26(土) 21:26:58.90 ID:EQod2a6g0
- ダークヒーロー…素敵じゃないですか
- 674 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:35:53.49 ID:fxLkemd+0
- ソニア「……日向さんは魅力的に感じませんか?」
日向「……なんて?」
ソニアの言っている事が分らなくて、俺は聞き返した。
ソニア「ジャパニーズで言う所の現代版必殺仕事! 闇夜を掛け、悪を討つダークヒーロー!! ……とても素敵じゃないですか!!」
そういうソニアの眼に、俺は一種の狂気染みた物を感じた。民俗学的に貴重な物を前にした真宮寺や、希望を前にした狛枝と似たようなそれだ。
ソニアは今、自分の命の危険など顧みず、ただ「キラキラちゃんに会いたい」という目的のためだけに動いている。
……そんな様々な意味で危険を伴うなど依頼を受けたくない。受けたくないのだが……
01〜50 で依頼を受ける
51〜00 で依頼を断わる。(再安価)
- 675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:36:15.53 ID:ZDxXSWurO
- あ
- 676 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:41:57.41 ID:fxLkemd+0
- すみません、↓1を付け忘れました。>>675を採用します。
日向「……悪いがそういう事ならこの依頼、断わらせてもらう」
ソニアには申し訳無いが、キラキラちゃんがどれだけ「一般人には手を掛けない主義」とはいえ、危険な殺人者であることに違いは無く、そんな奴にソニアを合せる事は出来ない。
どこぞの半人前の仮面ライダーも言っていたが、探偵(俺の場合は違うが)が第一に考えなくてはならない事は、依頼者のみを全力で守ると言う事だ。
ソニアの依頼は「自分がキラキラちゃんに会う」という時点でソニアの身を危険にさらしかねない物だ。そんな依頼は受けられない。
ソニアは少々悲しそうな眼をしながら「そうですか……」と寂しそうに言った。「悪いな」と答える事しか俺には出来なかった。
日向「……なにか他に相談したい事はないのか? なるべく危険が伴わない奴だと嬉しいんだが……」
ソニア「↓2」
- 677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:45:08.87 ID:ZDxXSWurO
- 希望ヶ峰学園の七不思議を調べる
- 678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:46:24.13 ID:J7tcZM+00
- 真宮寺さんから魔術の古文書を借りたので一緒に試してほしいのです。上手く行けば日向さんも使えるようになるよ。
- 679 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 21:51:41.78 ID:fxLkemd+0
- 日向「ま、魔術の古文書!?」
これまた予想外の方向から注文が来たな。と俺は再び身構えた。
ソニア「はい! 私、魔法や魔術……オカルト系の文化にも大変興味がありまして、真宮時さんに何か初心者でもやりやすいのはないかと聞いてみたんですが……。なんと↓2の魔術書を貸していただいたのです」
日向「なんだって!?」
- 680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:56:56.65 ID:ZDxXSWurO
- 痒いところに手が届くようになる魔術書
- 681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 21:58:06.86 ID:rk5C5p7qO
- 透視
- 682 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 22:06:04.53 ID:fxLkemd+0
- 日向「と、透視……透視なぁ……」
それは果たして「魔術」の分野なのだろうかとの疑問を持ちながら、俺はソニアの話しに耳を傾ける。
ソニア「正式名称を「クレアボイアンス」と言うらしいのですが……初心者ならまずこれを試して自分に魔術の才能があるかないかを確かめるべきだと言っていました!!」
ソニアはバックから如何にも古めかしく怪しげな書物を取り出すと、それを机の上に置いてページをパラパラと捲り始める。
ソニア「まず必要な道具は↓1↓2↓3で、必要な人数は二人以上……やり方は取とっても簡単で、用意した道具を魔方陣の特定の位置に置いて、真ん中に手を置くだけだそうです」
- 683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/26(土) 22:08:32.76 ID:EQod2a6g0
- 使い古された眼鏡
- 684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:11:09.65 ID:ZDxXSWurO
- 3回脱皮した蛇のしっぽ
- 685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:23:27.15 ID:ZDxXSWurO
- 埋まらないならもう1個
イン・ビトロ・ローズ
ダメなら無視してください
- 686 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 22:32:30.10 ID:fxLkemd+0
- >>685 いえ、自分もどうしようか困っていたので助かります。
日向「使い古されたメガネ、3回脱皮した蛇の尻尾、イン・ビドロ・ローズか……」
使い古されたメガネは骨董屋。イン・ビドロ・ローズはモノモノマシーンから入手出来る(もしくは誰かから借りる)として、3回脱皮した蛇の尻尾かぁ……。持っていそうな奴に心当たりはあるが、素直に譲ってくれるだろうか……。
ソニア「これが出来るかどうかで自分に魔術の才能があるかないかが分るという初心者向けの魔術書……是非とも試してみたいのです!!」
目を輝かせるソニアに対し「……まぁこれならさっきのよりはマシか」と安請け合いしてしまった俺がいた。……その後、どんな悲劇に見舞われるとも予想せずに。
使い古されたメガネとイン・ビドロ・ローズは判定無視として、3回脱皮した蛇の尻尾の入手法
@田中の元へ行く
Aペットショップに行く
B動物園に行く
Cその他
↓2
- 687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:35:45.28 ID:ZDxXSWurO
- 下
- 688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:41:13.48 ID:J7tcZM+00
- 1
- 689 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 22:53:56.90 ID:fxLkemd+0
- ……まぁここは同期の中でも一番持っていそうな奴に声を掛けるべきだろう。ソニアが居れば貸してくれる可能性は倍増だ。
俺とソニアは連れ添って超高校級の飼育委員の研究教室へ向かう。ノックしてドアを開けると、中には予想通り超高校級の飼育委員「田中眼蛇夢」がいた。
日向「よお、田中」
ソニア「こんにちは、田中さん」
田中「む、特異点と雌猫か……この禁じられた魔の領域に一体何の用があって足を踏み入れた?」
相変わらずの厨二言語だが、俺ならギリギリ翻訳できる。「自分の研究教室に何か用か?」と言っているのだろう。
日向「あー……実は民俗学における魔術書って奴を借りてな」
田中「な、なに!? 魔術書だと!? ……ククク……なるほどな。貴様らもとうとう禁じられた魔の領域へと手を伸ばそうと言う訳か!!」
予想通り「魔術書」という単語に大きく食いついてきた田中。ここまでは良い。ここまでは。
日向「で、その魔術に使う道具として「3回脱皮した蛇の尻尾」が必要なんだが……お前、持ってないか?
田中「↓1」
01〜30 残念だがそんな都合良く持ってはいない。
31〜60 自分は持っていないが。近くのペットショップにそろそろ3回目の脱皮をしそうな蛇が居る事を知っている。
61〜90 都合良く持っている。
91〜00 たった今三回目の脱皮をした蛇を持っている。
- 690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 22:55:40.27 ID:7G6B1Q6IO
- あ
- 691 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:05:25.29 ID:fxLkemd+0
- 田中「ふははははは! 目の付け所は素晴らしいが残念だったな特異点よ! 「3回進化した蛇神の尻尾」などこの俺様とて都合良く持ってはいないわ!」
日向「そ、そうか……」
嫌にテンションが高い田中に、俺は若干気圧されながら言った。しかし困ったな……。田中で持ってないとすれば本格的にペットショップを回るか、動物園に行くか、もしくは他に持っていそうな人物を探すしかない。
さて、どうする?
↓2(これまでに得た友情コマンドを思いだしてみてください。一人だけ、一発でこの状況を打破出来る人物が居ます)
- 692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:06:59.67 ID:7G6B1Q6IO
- ksk
- 693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:07:13.31 ID:EQod2a6g0
- さげ
- 694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:08:00.87 ID:EpA6BXA70
- 塩に聞こう
- 695 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:25:02.59 ID:fxLkemd+0
- ……そうだ、いるじゃないか。たった一人だけ、この状況を打破出来そうな人物が!
田中「ま、まぁなんだ……どうしてもと言うのならば俺様も協力してやらん事もn「サンキュー田中! 思い当たる節がもう一つあったからそっち回ってみる!! 行こう、ソニア!!」「合点承知です! 田中さん、ありがとうございました!!」……」
いるじゃないか。そもそもの話し、ソニアにこの胡散臭い(俺視点)魔術書を渡した張本人が!!
〜超高校級の民俗学者の研究教室〜
真宮寺「やぁ。遅かったネ、ソニア先輩……と、日向先輩も居るんだネ」
そいつは、まるで自分達が来る事を最初から分っていたかのようにそう言った。
日向「真宮寺……」
真宮寺「なんで分ったかって? そりゃそうさ。僕がソニア先輩に魔術書を渡した途端教室を飛び出して行っちゃったんだもの。使い方や必要な道具が分らなくてこの教室に戻ってくると確信していたヨ。……日向先輩まで付いてくるとは予想外だったけどネ」
真宮寺の研究教室の机の上には既に魔方陣が描かれてて、その中にイン・ビトロ・ローズや使い古されたメガネ。そして3回脱皮したであろう蛇の尻尾が定位置に並べられている。ソニアはそれを見て「おおおおお!」と感動したような感心したような声を出していた。
真宮寺「折角だ。日向先輩も見ていく……いや、やっていくと良いよ。ククク……大丈夫。危険な事は何も無い、初歩の初歩の魔術だからサ」
実に面白そうな声で真宮寺は言う。こいつがそこまで言うからには魔術自体に危険はないんだろうが……
@自分が一番最初にやる
Aソニアが一番最初にやる
B真宮寺に一番最初にやらせる
↓1
- 696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:25:24.82 ID:7G6B1Q6IO
- 2
- 697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:27:57.34 ID:EpA6BXA70
- 1
- 698 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:32:06.90 ID:fxLkemd+0
- ソニア「ふふ! ではこのソニア・ネヴァーマインド。早速透視魔術を行使させて頂きます!!」
日向「あ、おい!」
ソニアは俺が止める間もなく席に着くと、魔方陣の中心にバッ! と右手を差し出した。「そのまま暫く待っていてネ」という真宮寺の言う通り、ソニアは集中しながら魔方陣の中心を見つめる。すると……
↓1
01〜50 何も無し。
51〜80 パンツ一丁の日向が見えるようになった
81〜00 この世の男性全てがパンツ一丁で見えるようになった。
- 699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:33:35.56 ID:EpA6BXA70
- スケスケだぜ
- 700 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/26(土) 23:36:36.31 ID:fxLkemd+0
- ソニアが大変な事になってしまったところで、今日はここまで。果たしてソニアは(パンツ一丁の)日向を直視できるのでしょうか。
- 701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/26(土) 23:38:28.40 ID:EpA6BXA70
- おつ
- 702 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 21:19:31.04 ID:2QXsrosS0
- では本日も始めて行きます。
- 703 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 21:20:59.20 ID:2QXsrosS0
- ソニア「……何も起こる気配はありませんね」
魔方陣の中心から右手を外し、あからさまに残念そうに呟くソニア。初歩の初歩の魔術すら使えなかったと言う事が相当ショックだったんだろうか。
日向「……そ、そうか。残念だったな」
ソニア「ええ……・本当に……!?」
ソニアが俺の方を見たとき、表情に劇的な変化が合った事を俺は見逃さなかった。
日向「お、おいどうした?」
ソニア「ひ、日向さん!? その姿は一体……!?///」
若干だが顔を紅くしたソニアが狼狽えるようにそう言う。「その姿」と言われても俺の外見上で大きく変わった部分はどこも無い(筈)だ。ソニアの身に一体何が……。
真宮寺「ククク……日向先輩。悪いんだけど、少しの間だけ席を外してて貰えるかナ?」
日向「あ、ああ。別に構わないけど……」
ニヤリと笑った真宮寺に促され、一旦研究教室を出て行く俺。……時間にして十分も経たない内に「入ってきて良いヨ」との声が聞えてきて、俺は教室内に戻る。
その瞬間、俺の方をチラリと見るソニアはやはり顔を紅くしていたし、真宮寺は相変わらず愉快そうな笑顔を浮かべたままだった。
真宮寺「説明は一通り終わったよ。さぁ、次は日向先輩のばんサ。魔方陣の中心に右手をかざしてみてくれないかナ?」
日向「い、いや。俺は魔術なんて別に……「ひ、日向さん!」お、おう!?」
俺の言葉に突如として大声でソニアが割り込んでくる。
ソニア「ぶ、武士の情け……いえ、恥の道連れという奴です! どうか! どうか日向さんもやってみては下さいませんか!!?」
日向「……ま、まぁソニアがそう言うなら……」
やはり言葉遣いが合っているようで合っていないソニアに懇願され、俺は魔方陣の中心に右手をかざす。すると……
↓2
01〜30 下着姿のソニアが見えるようになる。
31〜60 パンツ一丁のソニアが見えるようになる。
61〜90 全裸のソニアが見えるようになる。
91〜00 これから合う年頃の若い女性全てが全裸で見えるようになる。
- 704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 21:21:49.64 ID:E0ddc5IQ0
- さげ
- 705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 21:23:22.61 ID:eVo6qRdX0
- 日向の今後はいかに!
- 706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 21:23:29.98 ID:Ikl0d968O
- あ
- 707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 21:23:32.88 ID:dNqwzu4Eo
- ピキーン!
- 708 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 21:53:27.25 ID:2QXsrosS0
- 日向「……やっぱり俺も何も起こる気配なんてないぞ?」
そう言って魔方陣から右手を外す俺。すると真宮寺が「ククク……」と嫌な笑みを浮かべながら「ソニア先輩の方を見てご覧」と言ってきた。何の事なのかも分らず、俺は横で待機しているソニアの方を見て──
「──は?}
文字通り、絶句した。そこには衣類は勿論、下着すら纏っていない、生まれたままの姿のソニアが恥ずかしそうな表情で立っていたからだ。
……なんて綺麗な肌なのだろう。そこらの読者モデルなんかよりよっぽど綺麗な肌色で、その綺麗で形の良い豊満な胸と乳首が二つ、俺を魅了するかのようにそこにあった。
脚もスラッとしていてとても美しく、女の子にとって一番大事な部分には彼女の髪の色と同じ下の毛が……
「う、うわぁああああああああああああああああ!!」
俺は大声を上げて全力でソニアから目を逸らす。ソニアは「ひ、日向さん?」と顔を紅くしつつも不思議そうに尋ねてくるが、最早それどころではない。
未だに「ククク……!」と実に愉快そうな笑みを浮かべている真宮寺に掴みかかるように「おい、真宮寺! どういうことか説明して貰うぞ!!」と怒鳴り散らしていた。
「まぁまぁ、そんなに怒らないでヨ。言ったでしょ? これは「透視」の魔術だって。……幸いにも二人とも魔術の才能が少しはあったみたいだから術の効果が発揮された、ただそれだけじゃないか」
「透視」の魔術の効果でソニアの服と下着が透けて見えているって言うのか? いや、それはおかしい。
「だったら何でお前の服は透けて見えないんだよ!?」
「透視」の魔術が本当に出来る様になっているというなら、目の前に居る真宮寺の服も透けて見えなくてはおかしいはずだ。
「ククク……二人とも魔術書……この場合は説明書かな? をちゃーんと読まなかったみたいだね。ダメだなァ、そんな危険な真似をしたら」
真宮寺は少しも悪びれる様子も無く、状況を説明する。
「これは間違い無く「透視」の魔術さ。ただし、透けて見えるのは「自分が気になっている異性の服と下着のみ」それも「相手が術者に心を許していればいるほど効果が高くなる」……そんな術なんだヨ」
「ふ、ふざけるな! 聞いてないぞそんな事!!」
「そりゃあ聞かれなかったからネ。あ、ソニア先輩には術の使用後にちゃーんと説明はしたヨ? 彼女も言ってたでしょ? 「恥の道連れ」だって」
まるでどこぞの詐欺紛いの白い害獣の様な理屈で真宮寺は言う。……ってん? ちょっと待て、と言う事はソニアのあの反応は……
日向「あ、あのさ……ソニア」
ソニア「ひゃ、ひゃい! なななんでしょうか日向さん!」
日向「お前、もしかして俺の裸を……」
ソニア「みみみ見てません! その……パンツ一丁の男らしい姿ではありましたけど//////」
なんてことだ、俺は知らないうちにソニアにセクハラをしていたっていうのか!?
ソニア「……ってあら? つ、つまりも、もしかして……!!」
真宮寺「「俺の裸」という事は、逆に言えば日向先輩には全裸のソニアさんが……グボハァ!!?」
俺は自分でも気付かない内に、問答無用で真宮寺を殴り飛ばしていた。こいつ、なんて魔術を使わせやがるんだ! こんなの魔術は魔術でもエロ魔術じゃないか!!
ソニア「////////////」
ソニアは顔を真っ赤にしていて何も喋らない。かくいう俺も、息を荒げるばかりでどうすれば良いのか見当も付かない。
ソニア「え、ええっと……真宮時さん? それでなんですが、この魔術の効力はいつまで続くんですか?」
そうだ、それを最優先で確かめなければ学園内を出歩く事すら出来ないじゃないか!
真宮寺「↓2」
01〜30 大体30分かナ
31〜60 一時間もあれば解けるヨ
61〜90 一日はこのままだネ
91〜00 え? ちゃんと解呪の準備をしないと一生このままだヨ?
- 709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 21:54:49.92 ID:Ikl0d968O
- した
- 710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 21:58:16.56 ID:ZcNrh7DmO
- あ
- 711 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 22:14:14.52 ID:2QXsrosS0
- 真宮寺「そうだね……大体一時間もあれば効果は消えるヨ」
それを聞いて、俺は心の底から安堵した。もし一日中だとか一週間だとか言われた場合、なんとしてでも女子を視界に入れない方法を考えねばならなかった。
ソニア「そ、そうですか……なら安心ですね!!」
ソニアは(そちらを見てないので表情は分らないが)喜び勇んだ声でそう言った。ソニアとしてもパンツ一丁の俺の姿なんて早々見たい物なんかじゃないだろう。
ソニア「…………」
……なぜか身体中をジロジロと見られている気がするのが気になるが。
真宮寺「それじゃ、僕は少し用事があるからこれで失礼するよ」
日向「は、はぁ!?」
アッサリとした顔で研究教室を出て行くという真宮寺に、俺は声を上げる。
真宮寺「第三者の僕がいても気まずくなるだけでしょ? 積もる話もあるだろうしネ。お詫びと言っちゃあなんだけど、後はお若いお二人でごゆっくりどうぞ……ククク……!」
余計なお世話だこの野郎。心の中で全力でそう罵りながら、俺は真宮寺の背中を睨み付けた。
ソニア「あ、あの……日向さん」
それから長い沈黙が続いて暫くの後、ソニアが声を出した。「な、なんだ」と緊張した面持ちで答える。
ソニア「えっと……その……ご、ご覧になってしまったのですよね、私の……//////」
恥ずかしそうな声色でそういうソニアに、俺は「……すまない」と小さな声で謝罪する事しか出来なかった。
ソニア「べ、別に良いのです! これは言わばMeから出た錆!! 日向さんは寧ろ私の相談事に巻き込まれた被害者と言えます!! それで、その……」
何やらモジモジと身体を揺すりながら、小さな声でソニアは言った。
ソニア「ど、どうでしたでしょうか……私のはだ……す、素の姿は!?」
日向「ぶふぅぅううううう!?」
俺が言うのもなんだがこいつ、何て事を聞いてくるんだ!? 不可抗力とは言え仮にも裸を見られたんだぞ!? 何でそんな恥ずかしい事が聞けるんだよ!?
ソニア「えええ、遠慮する事はありません! 正直に答えやがりなさい日向創!!」
日向「↓2」
- 712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 22:16:36.15 ID:E0ddc5IQ0
- さげ
- 713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 22:17:44.78 ID:tKZtxq4E0
- 正直見惚れた
- 714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 22:18:00.60 ID:nGpYaqf4O
- なかなかだったよ(七海ほどではないがな)
- 715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 22:19:53.68 ID:eVo6qRdX0
- 俺のクラスの女子からよくラッキースケベな展開に何回か会ったけど、凄くキレイだと思った。エロ関係なく。
- 716 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 22:28:42.65 ID:2QXsrosS0
- 日向「…………」
その質問に対して長い間沈黙を守っていた俺だが、その沈黙が耐えられなくなり、とうとう口を開いた。
日向「……正直見惚れたよ。……その、凄く綺麗だった。本当にだ」
脳裏に焼き付いてしまったソニアの裸を煩悩が思い浮かべる。美しい肌、綺麗な脚、素晴らしい胸。……何をどう取っても最高だった。左右田が長年夢中になり続けていたのも分からないでも無い話しだ。
まるで本当に、女神か何かの顕界にすら見えたのだから。
ソニアは「そ、そうですか……」と顔を更に紅くしながら俯いた。……再び沈黙が続き、そして気がついたときには既に一時間が経過していたらしく、ソニアの方を向いてもちゃんと下着と服は見えていた。
日向「……一時間、経ったみたいだな」
ソニア「え、ええ! そうですね!! その……い、一旦日向さんの研究教室に帰りましょうか!!」
日向「お、おう。そうだな」
会話もぎこちないまま、俺達は真宮寺の研究教室を出て俺の研究教室へと向かう。向かっていたのだが……
↓1 高コンマほどエロいハプニング。
- 717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 22:29:48.46 ID:eVo6qRdX0
- オーレ
- 718 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 22:51:46.61 ID:2QXsrosS0
- それは、俺の研究教室へと向かう際、階段で起きた出来事だった。
ソニア「キャッ!」
日向「ソニア!!」
先の事が原因で半ばボーッとしていたのかソニアが足を滑らせ、俺の方に背中から落ちてきたのだ。彼女の後ろを歩いていた俺は、慌てず騒がずソニアをお姫様抱っこの形でシッカリと受け止める。
日向「おい、大丈夫か!?」」
ソニア「…………え、ええ! ありがとうございます///」
再び顔を紅くしたソニアを踊り場で降ろし、俺達はようやく超高校級の相談窓口の研究教室へと辿り着いたのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜
日向「……」
ソニア「……」
戻って来たは良いのだが、やはり気まずい。不可抗力とは言え、ソニアはパンツ一丁の俺を。俺はソニアの生まれたままの姿を見てしまったのだから気まずくなるのも当然だろう。
日向・ソニア「「あ、あの」」
話を切り出そうとした声が被る。「「ど、どうぞ……」」話しを譲り合う声も被る。どうしたら良いのか分らなくなってしまった俺達に、救世主という名の女子が現われた。
七海「やっほー。もう結構時間経ったけど相談事は終わった?」
ガラガラと教室のドアを開けて、七海が入って来たのだ。最初こそ「ビクウゥ!!?」と肩をふるわせた俺達だが、彼女が入って来てくれた事で流れが大きく変わった。
日向「あ、ああ! 丁度依頼を達成したところだ!! な、ソニア!!」
ソニア「え、ええ! 私からの無茶苦茶な依頼をキチンと叶えて貰いました!! ……日向さんにはお見苦しい物をお見せしてしまい申し訳ございませんでした」
日向「いや、そんな事は……!!」
俺が強めに否定すると、ソニアは「じゃ、じゃあその……」と小声で、俺だけに聞えるように
「……もう一回、見たいですか?」と聞いて来た。「んな……!」とリアクションをするが、再び俺の中の煩悩が彼女の生まれたままの姿を思い浮かべてしまい、少しの間何も言えなくなってしまう。
暫く間を置いて「の、ノーコメントで」と返すのが精一杯な俺に、ソニアは「冗談ですよ」とふふっと微笑みながら言った。
ソニア「それでは私はこの辺でお暇させて貰いますね! 日向さん、本日はご協力本当にありがとうございました! オタッッシャでー!!」
そう言って研究教室を出てくソニアを見て、俺はようやっと安堵の溜息を付いた。今日は本当に精神的に疲れた……。
七海「……ねぇ日向くん。もしかしてソニアさんと何かあった?」
七海がジーッ……とこちらを見ながらそう言ってきた。「べべべ、別に何も!?」と挙動不審に返す俺に「ふーん……」と暫くの間七海から怪しげな視線を向けられ続けたのだった。
Questクリア! ソニアとの絆が深まりました。
ソニアはこれと言った特化能力はありませんが、その権限や発言で、場を納めたり、普通は入れない場所に入れるようになったりします。
また、希望ヶ峰学園の上層部ともパイプがあるため、そこに協力を願いたい時は彼女の力を借りると良いでしょう。
- 719 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 22:59:55.87 ID:2QXsrosS0
- 日向「……なぁ七海」
七海「何かな日向くん」
日向「前から疑問だったんだけどさ。どうしてファンタジーRPG系の勇者や主人公は他の家の棚を漁って道具を奪ったりしても何も言われないんだ?」
七海「それは古来からの「お約束」ってやつだよ日向くん。考えるんじゃない、感じるんだ。……まぁ某迷宮ゲームみたいに泥棒したらその時点で手配書を作られて店長やその仲間達にフルボッコにされるRPGもあるけどね」
日向「トイレに落ちてたアップルグミを当然の様に食べるのもちょっとなぁ……」
七海「そこは制作スタッフの遊び心……って奴だと思うよ?」
コンコン!
七海「むむむ、どうやら依頼の気配ですよ勇者様」
日向「俺は個人なら兎も角世界を救うような真似をする気はないぞ? ……どうぞー!!」
「失礼する」」↓2
- 720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 23:01:17.08 ID:tKZtxq4E0
- 十神
- 721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 23:01:20.09 ID:E0ddc5IQ0
- 星
- 722 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 23:13:38.73 ID:2QXsrosS0
- 星「失礼させて貰うぜ。超高校級の相談窓口の研究教室……ってのはここで合ってるかい?」
日向「えっと……」
七海「星竜馬くんだよね。79期生の」
そうだった。こいつの名前は星竜馬。今年は行ってきた79期生の中でも特に特殊な経歴を持つ……所謂犯罪者で、才能は「超高校級のテニス選手」。ひときわ目立つ、低身長の割にはその身に溢れる渋さがあふれ出てるっぽい奴だ。
将来を約束されたテニス選手だったが、特注の鋼鉄製テニスボールでマフィアたちの頭を撃ち抜き殺害。組織を壊滅させ、死刑囚となった。……という話しを聞いた事がある。
希望ヶ峰学園と司法裁判所及び刑務所の取引により、三年間の間だけ、この希望ヶ峰学園で過ごす事を許された……学校全体で見てもかなり特殊な経歴を持つ奴だ。
星「ここでは生徒の悩みや相談なら何でも聞いて、解決する手伝いをしてくれるって聞いたが……それは本当か?」
日向「あ、ああ。100%解決出来るって保証は出来ないけど、俺に出来る事なら全力で手伝わせて貰うよ」
七海「うん、じゃあ私はいつものように外に行ってるね」
七海が出て行き、星と二人っきりになった俺。早速とばかりに来客用のソファーに着席を促そうとするが、その前に星の口が動いた。
星「率直に言わせて貰うぜ。↓2を手伝って貰いてぇんだ」
- 723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 23:14:37.82 ID:PNPOO4Aoo
- ふみ
- 724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/27(日) 23:15:28.71 ID:o8a0FkTl0
- 捨て猫の飼い主探し
- 725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 23:16:33.97 ID:tKZtxq4E0
- 東条を1日休ませたい
- 726 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/27(日) 23:32:49.64 ID:2QXsrosS0
- 日向「捨て猫の飼い主捜し、か……」
星「ああ。学園の近くの公園でダンボール箱の中に蹲ってるのを見つけてな……ってどうした? なんでそんな和やかな顔をしてるんだ、アンタ」
その依頼を聞いたとき、俺の顔は自然と綻んでいた。何故だろう。これまでの依頼が突拍子もなければ難易度が高い上に滅茶苦茶な依頼ばかりだったからだろうか。
これだよこれ! 学校の相談教室に来るのは普通はこういう依頼なんだよ!! デートを見張って欲しいはまだ兎も角、4又疑惑の苗木とか、ゾンビが出る廃村の探索とか、動物属性付与薬によるミニバイオハザードとか、殺人鬼の捜索(これは断わったけど)とかじゃなくて、こういう如何にも学校の生徒が抱えてる悩みを俺は待っていたんだよ!!
日向「なんでもないぞ! さぁ、さっそくその捨て猫の飼い主捜しを手伝おうじゃないか!!」
星「お、おう……(やる気があるのは結構なんだが……一体なんなんだ、このテンションの高さは……)」
日向「で、その肝心の捨て猫ってのはどこに居るんだ?」
星「俺の研究教室にいる。取りあえず捨て猫は病院に連れてって検査を受けさせるのが第一だって位は俺も知ってるから、もう病院には連れていった。幸い、特にこれと言った異常は無かった。餌も子猫専用のをやってるから問題は無い筈だ」
こちらの欲しい情報を余す事なく説明してくれる星。なら俺がやるべき事は本格的に飼い主を探す事位なんだが……せめてどんな猫なのかくらいは把握しておかないとな。じゃないと張り紙を出したり、ネットの里親募集掲示板に貼り付ける事も出来ない。
日向「じゃあその捨て猫の所に案内して貰えるか?」
星「ああ」
そうして俺は星と共に星の研究教室……超高校級のテニスプレイヤーの研究教室へと足を運ぶ事になった。
〜〜〜〜〜〜
星「あんまり物が無くてあれなんだが……どうぞ入ってくれ」
日向「おう、お邪魔しまーす」
↓1 研究教室にいた子猫の数
01〜30 一匹
31〜60 二匹
61〜90 三匹
91〜00 六匹
本日はここまで。ようやくまともな依頼がやって来た事で、日向くんのテンションは爆上がりしております。
- 727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/27(日) 23:34:40.42 ID:tKZtxq4E0
- 乙
- 728 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:02:10.90 ID:WmNhPrty0
- それでは本日も始めて行きます。
- 729 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:03:36.95 ID:WmNhPrty0
- 星の研究教室の隅っこ。小さなダンボールの中に、その二匹の子猫はいた。生後何ヶ月も経っていないのかまだまだ小さく、何かを求めてミャーミャーと鳴いている。
星「ったく、昨日疲れて眠りこけるまで散々テニスボールで遊んでやったってのに、元気なもんだ。……そこは人の子供も猫の子供も一緒か……そらよ」
そう言って、星はダンボール箱の中に玩具用のテニスボールを落とす。降って湧いてきた玩具に本能が刺激されたのか、二匹の子猫は早速テニスボールで遊び始めた。
日向「……可愛いな」
星「ああ、そうだな。だが俺じゃあこいつらの最期まで面倒を見てやれねぇ。……そもそも俺には他人の命を預かる資格なんざねぇ。早い内に良い里親って奴を探してやりてぇんだが……アンタ、心当たりはねぇか?」
日向「↓2」
@田中に相談してみる。
A子猫の写真を撮って張り紙を出してみる。
Bネットの里親募集掲示板に依頼を出してみる。
Cその他安価
- 730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 21:06:07.54 ID:QSr9cQwRO
- 1
- 731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 21:06:24.27 ID:dSL/f6oB0
- 2
- 732 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:16:22.59 ID:WmNhPrty0
- 日向「悪いけど、俺にも心当たりはないな。子猫の写真を撮って張り紙を出してみるのが一番手っ取り早いんじゃないか? 里親募集掲示板は……早いし確実だけど当たり外れが多いって聞くしな」
星「……まぁそうだな。地道にやるしかねぇか」
そうして俺達は遊んでいる子猫二匹の姿の写真をスマフォで撮り、それを貼り付けた里親募集ペーパーを作成。学園に設置された掲示板や近くの商店街なんかの外灯に貼り付けて、里親候補がやって来るのを待った。そして、一週間後……
↓1
01〜30 まだ一人も希望者が来ていない
31〜60 一人だが、学園外部から希望者が出た。
61〜90 二人、学園外部から希望者が来てくれた。
91〜00 里親になりたいという人が沢山来た!……と言うか来すぎだ!!
- 733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 21:21:48.76 ID:QSr9cQwRO
- ほい
- 734 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 21:31:35.73 ID:WmNhPrty0
- 日向「喜べ星! 里親になりたいって人が丁度二人来てくれたぞ!!」
星「……おう、そうか」
星の研究教室に入り、俺は吉報を告げる。こちらを振り向いた星はさして興味がないように、されどどことなく嬉しそうに眠っている二匹の子猫を撫で続けていた。
星「あとはそいつらと対面して、預けても良い奴かどうか確かめるだけだな」
日向「わざわざ面接までするのか?」
星「ああ。まだガキのこいつらをちゃんと責任持って幸せにしてくれる奴かどうか位は確かめるさ。……それが一時的とは言え、小さな命を拾った奴の義務って奴だ」
日向「星……」
俺は星のその姿勢に一つの感心を覚えた。田中でもきっと似たような事を言うだろうが、こいつは飼育委員でもなければ過度の動物好きという訳でも無い。まだ16歳の男子高校生だ。
現在の希望ヶ峰学園で一番達観している生徒……という噂は伊達ではなかった様だ。
星「さてと、それじゃあ里親になりたいって言ってきてくれた奴らの所に行ってみるか」
日向「……ああ!」
ゾロ目以外でまともな人物↓1↓2
- 735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 22:01:32.41 ID:Whj5E3lgO
- あ
- 736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 22:02:08.06 ID:dSL/f6oB0
- ん
- 737 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 22:52:45.68 ID:WmNhPrty0
- すみません、ちょっと雉撃ちに行ってました。
母親「よかったわねー。良い子が見つかって」
子供「うん! お兄ちゃん、ありがとう!!」
星「……ああ。……幸せにしてやんな」
女性「はい! ああ、可愛いなぁ……私、昔から子猫を飼うのが夢で。でも家はペット禁止で……最近ようやく一人暮らしを始めて、そろそろ子猫飼いたいなーって思ってた所だったんです!!」
星「……そりゃあ良かった。大事にしてやってくれ」
来てくれた二組は、両方まともそうな人物だった。一人は子供連れの母親。もう一人が最近一人暮らしを始めたという大学生だ。
両者ともペットを飼うのはこれが始めてと言う事で、若干不安はあるが、少なくとも虐待したりするような人物達ではなさそうと言う事で、二匹の子猫を任せる事にした。
子猫「ミャーオ!」
子供に抱かれた子猫が、名残惜しそうに星の方に小さな手を伸ばす。星はそれを見て「ふっ」と笑うと
星「あばよ」
と子猫たちに背を向けた。その背中からはホンの少しばかりの哀愁が漂っているように、俺は見えた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
星「ふぅ……これで肩の荷が下りたってもんだ」
星は俺の方を見ながら清々したように話す。
星「アンタにも苦労を掛けたな。感謝してるぜ」
日向「そんな……俺はポスターの制作を手伝っただけだ。子猫の里親を見つけたいって頑張ったのは星だろう」
そうだ、俺がやった事なんて精々そのぐらいの事なのだ。今までの依頼がぶっ飛びすぎていただけで、本来「超高校級の相談窓口」が出来る事なんてこういう些細な事に限られている。
そう言うと、星はふっ、と笑って
星「何言ってんだ。一人より二人、三人より四人……って理屈じゃねぇが、アンタが居てくれて心強かったぜ。…‥改めて言わせてくれ、ありがとよ」
星の渋くてクールなボイスが俺に向けられる。それに当てられたのか「……又のご依頼を」と、俺らしくもないクールな感じで締めくくったのだっった。
Quest6 クリア!!
星との友情が深まりました。コマンドで「星に協力を依頼する」が判定なしで出来る様になりました。
星はこれと言った特殊能力を持ちませんが、いつもクールで冷静な判断が出来るので、捜査や調査に行き詰まったときに相談すると、なにかヒントを授けてくれるかもしれません。
- 738 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:00:58.37 ID:WmNhPrty0
- 日向「……なぁ七海」
七海「なにかな日向くん」
日向「ほら、日本三大ホラゲってあるだろ?」
七海「ぜ○・バイ○ハザード・サ○レンの事だね。それがどうかした?」
日向「いや、その三作品が抜きん出て面白いのは俺も思うけどさ。じゃあ他の日本○○ゲームがあまり話題にならないのはなんでなんだ?」
七海「うーん、難しい質問だね。RPGにアクションに、他にも色々ジャンルがあるけれど、まず第一に「どのジャンルにも名作が多くて搾りきれない」って言うのがあるかな」
日向「世代事に「これが一番!」ってゲームも違うからって事か」
七海「うん。だからこそなんだけど、日本三大ホラゲに入っているその三作品は本当に凄いんだよ。ホラーが苦手じゃなければ是非一度プレイしてみてほしいな」
コンコン!
日向「っと、依頼人か? はーい、どうぞ!!」
↓2「失礼します」
- 739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:01:58.92 ID:dSL/f6oB0
- 山田
- 740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:02:32.30 ID:qGXtMCNHo
- 残姉
- 741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:02:39.13 ID:F7maPsx5O
- つむぎ
- 742 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:16:38.10 ID:WmNhPrty0
- 戦刃「失礼します……ここが最近噂の「何でも相談教室」であってるのかな?」
七海「あ、戦刃さんだ」
やって来たのは俺達の後輩、78期生の一人である「戦刃むくろ」プロの傭兵集団“フェンリル”に所属していた過去を持ち、非常に高い戦闘能力を有するが、それ以上に注目すべきは「あの」江ノ島盾子の姉であると言う事だ。
その実、頭の中は「如何にして盾子ちゃんの役に立つか」という事で溢れていると言われている……が、苗木に妙に惹かれていたり、行動の多くが「残念」だったりと、愛嬌のある部分もある。
日向「「何でも相談教室」って……小学校じゃないんだからせめて「相談窓口」って言ってくれないか?」
戦刃「ああ、うん。……ごめんね」
七海「それじゃあ日向くん。私はいつものように席を外してるね」
七海が教室を出て行き、戦刃と俺の二人っきりになった教室。取りあえず来客用のソファーに着席を促して、早速だが依頼内容を聞く事にした」
日向「ここは「超高校級の相談窓口の研究教室」……その名の通り、生徒からの依頼や相談なら何でも聞いて、それが解決出来るように手助けするけど、100%解決出来るとは限らない。それに、依頼者のみに危険が及んだりする依頼の場合、協力を断わる事もある。……それでも良いなら、どうか相談事を話してみてくれ」
戦刃は暫く沈黙を保った後、ゆっくりと口を開いた。
戦刃「うん。実は↓2」
- 743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:18:12.48 ID:L4JbP93vO
- 下
- 744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:18:59.38 ID:dSL/f6oB0
- 研究教室の掃除手伝って
- 745 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:26:46.49 ID:WmNhPrty0
- 戦刃「……実はね、研究教室の掃除を手伝って欲しいんだ」
日向「掃除の手伝い?」
戦刃「うん。最近忙しくて、ロクに皆の事を磨いたり整備したり出来てあげられてないから……お願い出来るかな?」
俺は少々迷った。何故か。「この先の展開」が予想出来てしまっていたからだ。普通ならば「おう、掃除の手伝いくらい安いもんだ」と気軽に引き受けただろうが、相手は超高校の軍人である「戦刃むくろ」で、彼女の研究教室は当然「超高校級の軍人の研究教室」だ。
当然「ヤバイ物」が大量に置いてあるのは予想出来るし、少しでも扱いを間違えれば危ない物なんかもある事が容易に想像出来る。部屋の掃除だけならまだしも、そんな物の整備や調製を俺なんかが出来るのだろうか……。
……まぁどんな状態になってしまっているのか、一先ず俺は彼女の研究教室に案内して貰う事にした。
戦刃「……散らかってるけど、どうぞ」
日向「お、おう。お邪魔するよ」
↓2部屋の様子(高コンマほど汚い)残姉補正+20
- 746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:27:30.78 ID:dSL/f6oB0
- さげ
- 747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:28:09.90 ID:/2Lttw8j0
- オイル
- 748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:28:10.39 ID:Whj5E3lgO
- あ
- 749 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:39:43.37 ID:WmNhPrty0
- 90+20=110 絶望的な汚部屋
日向「……おい、なんだよこれ」
俺は顔をピクピクとひくつかせながらそう言った。「酷い」とか「大惨事」なんてもんじゃない。それこそ「絶望的な部屋」と言っても過言じゃないほどに、部屋の中が汚れていたからだ。
床にはありとあらゆるゴミや、それを纏めた袋が大量に錯乱し、壁には何の液かも分らないドロッとした液体が滴り落ちていて、足の踏み場すら無い。
戦刃の研究教室は、テレビの特集で見るような所謂「ゴミ屋敷」と化してしまっていたのだ。
戦刃「……なにって、私の研究教室だけど」
日向「そんな事は分ってんだよ! 何でこんな大惨事になっちまってるんだって聞いてんだよ!?」
俺は左右田の如くツッコミを入れる。一日二日じゃこんな絶望的な部屋になる訳が無い。一体何日片付けや掃除をさぼればこんな部屋になっちまうって言うんだ!?
戦刃「↓1」
01〜30 ちょっと外国(戦地)からの依頼のお仕事で忙しくて……
51〜60 やろうやろうとは思ってたんだけど、結局手に付かなくて……
61〜90 盾子ちゃんが軍人ならこれぐらい普通普通って……
91〜00 え、え!? 流石にこんなに汚れてなかったよ、なにこれ!?
- 750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/28(月) 23:40:01.76 ID:Gsl6E7910
- らあ
- 751 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/28(月) 23:48:31.41 ID:WmNhPrty0
- 戦刃「え? でも盾子ちゃんが「忙しい軍人ならこれ位普通普通」って……」
日向「江ノ島ぁああああああああ!!」
俺は彼女の姉の名を叫んだ。幾ら忙しい軍人でもこれが「普通の部屋」であってたまるかぁ!!?
つーか良く見たら戦刃が読まないであろうティーンズ雑誌や化粧類なんかも錯乱してる事から鑑みるに、江ノ島自身、この部屋をゴミ置き場として使用していた可能性が高くなってきた。
俺は盛大に溜息を付いた後「……分ったよ、協力する」と依頼を受ける事にした。
この絶望的な部屋を前に俺がやるべき事は……
↓2
@掃除用具や、その他役に立ちそうな物を調達する
A取りあえず湯灌錯乱しているゴミを片付けて脚の置き場を確保する。
B助っ人を呼んでくる
Cその他
本日はここまで。腹痛は、忘れた頃に、やってくる。
- 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/28(月) 23:50:35.24 ID:Gsl6E7910
- 下
- 753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/28(月) 23:51:40.63 ID:/2Lttw8j0
- 3 とりあえず東条を呼ぶ
- 754 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:09:13.33 ID:Y2EgiCXg0
- では本日も始めて行きます。
- 755 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:10:47.80 ID:Y2EgiCXg0
- 日向(そうだ! こんな時こそ「あいつ」の力を借りるべきじゃないか!!)
俺は戦刃にその場で待機するように告げると、すぐに79期生の超高校級のメイドの研究教室……しいては東条の元を尋ねる。どれだけ絶望的な汚部屋だってアイツの力を借りればきっとすぐに……!!
〜超高校級のメイドの研究教室〜
日向「……って訳なんだ。頼む、力を貸してくれないか?」
東条「↓2」
01〜30 ごめんなさい、今丁度依頼がたて込んでて……少なくとも今日は手伝えそうにないの。
31〜60 ごめんなさい、今丁度別の依頼を受けてしまって……それが終わったら行かせて貰うわね。
61〜90 ごめんなさい、ちょっと今手が放せないの。でも大掃除用の掃除用具や便利なグッズなら沢山あるから自由に持って行って構わないわ。それが終わったら行かせて貰うわね。
91〜00 了解したわ。超高校級のメイドの力を見せてあげましょう。
- 756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:11:37.14 ID:PxwGHTHi0
- さげ
- 757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:12:03.17 ID:BUszhXCKO
- あ
- 758 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:22:49.85 ID:Y2EgiCXg0
- 東条「ごめんなさい、今丁度依頼がたて込んでて……少なくとも今日は手伝えそうにないの」
まさかの展開だった。こんな事を言うのはどうかと思うが、登場の力を借りる事が出来れば百人力だと軽率に考えていたのだ。肝心の「東条が忙しくて来る事が出来ない」という展開をすっかり忘れてしまっていた。
日向「そ、そうか……。いや、こっちこそ無理を言って悪かった」
東条「本当にごめんなさいね。……今こなすべき依頼を全て完了したら私も手伝わせて貰うから、それまでは頑張って」
別に謝らなくても良いのに東条はペコリと俺に頭を下げる。……それはそれとして困った、東条の力を借りられないとなると俺がするべきは……
↓1
@掃除用具や、その他役に立ちそうな物を調達する
A取りあえず湯灌錯乱しているゴミを片付けて脚の置き場を確保する。
B助っ人(東条以外)を呼んでくる。
Cその他
- 759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:23:59.06 ID:BUszhXCKO
- 1
- 760 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:36:41.85 ID:Y2EgiCXg0
- ……取りあえず倉庫に行って掃除用具や、その他役に立ちそうな物を調達しよう。あれだけ散らかった部屋を掃除するのだ。箒にちり取り、バケツに雑巾だけじゃ足りる訳が無い。もっと強力な洗剤やカビ落し用の専用のスポンジを借りてこないと。
俺は倉庫に向かい、取りあえず役に立ちそうな物を片っ端から籠に入れると、戦刃の元に戻った。
戦刃「あ、お帰り日向くん……どうだった?」
日向「ダメだ。東条は依頼がたて込んでて、少なくとも今日は手伝えないらしい。……俺達だけで何とかしないと」
戦刃「そう……残念だったね」
とは言った物のこの汚部屋だ。一日二日、いや三日掛けても終わるかどうか……。取りあえず床に散乱しているゴミをガラ袋に片っ端から入れて片付けて、脚の置き場だけでも確保しないと……。
掃除の成果 日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20) 高コンマほど成果有り。
- 761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:37:59.76 ID:jprBR3d+0
- 意外と名人かも?
- 762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:38:38.74 ID:PxwGHTHi0
- あ
- 763 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 21:51:05.18 ID:Y2EgiCXg0
- 日向76+戦刃54=130 脚の置き場くらいは確保できたようだ。
日向「ふぅ……取りあえずは自由に移動できるようにはなった、かな」
掃除を始めてから約二時間後。俺は袖で汗を拭いながらそう言う。お菓子の袋や何の破片かも分らない鉄屑。それから雑誌に化粧品類に食べかけのレーションなど、ありとあらゆるゴミが錯乱していた床が、ある程度見えるようになってきた。……だが時折
戦刃「あ、日向くん。それ、火薬を入れた袋だから普通のゴミ袋に入れちゃダメ」などとんでもないゴミ(?)まで錯乱していたため、取りあえず戦刃に掃除する場所を指示して貰い、危なそうな所は戦刃が自分で片付けるといった方式をとってようやくここまで来れたのだ。
日向「さてと、じゃあ取りあえずこの山のみたいになったガラ袋を焼却炉に入れてこないと……」
戦刃「あ、じゃあ日向くんお願い出来るかな? 私はその間に危なそうな物を撤去しちゃうから」
日向「ああ、分った」
俺は戦刃の頼みを二つ返事で受け入れると。ガラ袋を持てるだけ持って一階にある焼却炉へと赴く。
???「あれ、日向くんじゃない」↓2
- 764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:52:36.76 ID:PxwGHTHi0
- なぎと
- 765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:52:55.55 ID:yuUBJLBvO
- 猫丸
- 766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 21:56:27.30 ID:jprBR3d+0
- GO GOって言いたいのかって言うゾロ目
- 767 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 22:12:18.52 ID:Y2EgiCXg0
- 5555のスペシャルクリティカルの為、様々なボーナスが尽きます。
猫丸「なんじゃ、どうした? そんな重たそうなガラ袋を二つも持ちおって」
日向「弐大!」
弐大猫丸
眉毛が稲光のようになっているのが特徴の77期生……俺の同期だ。無名不良高のラグビー部や、廃部寸前の野球部を全国優勝まで導いた経歴を持ち、スイカ割りすらトレーニングとして捉えるマネージャー脳。ストレートに下品な発言をしてしまうなどデリカシーには欠ける面もあるが、外見も性格も頼りがいのある偉丈夫。だが外見に反して胃腸が弱くトイレにこもりがちな面もある。
日向「もしかして今日ってお前が……」
弐大「ああ、焼却炉の管理当番じゃ。別にここを離れられん訳ではないが……どうした、なにかあったんか?」
俺は簡潔に弐大に今起こっている事を伝えると、弐大は大きく頼もしく頷いて。
弐大「それならワシにも手伝わせてくれ。細かい作業はちと苦手じゃが……片付いたガラ袋を運んだり、ゴミを纏める事ぐらいは出来るじゃろう」
日向「本当か!? 助かる!!」
思わぬ所で仲間が手に入った事に歓喜しながら、俺は戦刃の待つ超高校級の軍人の研究教室に戻った。
戦刃「お帰り日向くん……ってあれ? 弐大くん?」
日向「喜べ戦刃。事情を話したら弐大が手伝ってくれるってさ」
弐大「部屋の片付けも立派なトレーニングじゃからのぉ。と、いうか部屋がキチンと片付いてないとまともなトレーニングが出来ん。この弐大猫丸。これもトレーニングの一つと考えて二人のマネージャーをしてやる事にしたわい!」
これで更に片付けが楽になるぞ! さぁ、さっさと残りの床のゴミを片付けてしまおう!!
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)弐大↓3 高コンマほど成果有り
- 768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:14:11.64 ID:fObQQJ8C0
- はい
- 769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:15:36.26 ID:jprBR3d+0
- 転けた
- 770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:23:14.19 ID:PxwGHTHi0
- あ
- 771 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 22:36:29.42 ID:Y2EgiCXg0
- 64+6+19=89 まぁまぁ片付いた方だ。
日向「…………」
何故だろう。弐大という助っ人が来た上、作業は着実に進んでいるはずなのに、以前よりもそれが大幅に遅く感じる。大部分が片付いてきたと言うのもあるだろうが、戦刃がガラ袋に足を取られて転けて折角片付けた場所が更に散らかったり、弐大が急に「クソじゃあああああああああああ!!」と言ってトイレに行ってしまった事も要因の一つだろう。
日向「……まぁ、掃除なんて地味で時間が掛る作業だって最初から分ってたけどさ」
俺は溜息を付きながらそう言った。このレベルの汚部屋をあまり時間をかけずにピカピカに出来る奴なんてそれこそ超高校級のメイドの東条ぐらいだろう。さて、大分床が片付いてきたところで次は壁や棚だ。壁の汚れはまだ兎も角、棚には案の定銃やマシンガン、手榴弾などの危険物が設置してあって、超高校級の軍人である戦刃じゃないと手が付けられない。
日向「戦刃、棚の掃除を任せて良いか? あっちは俺と弐大じゃどうしようも無さそうだぞ」
戦刃「うん、分った」
弐大「そんじゃあワシはパンパンに詰まったガラ袋を焼却炉に入れてくるかのぉ」
そうして手分けして作業をする事になった俺達。もう夕方も近いが、果たして今日中にどこまで作業が進むのだろうか……。
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)弐大↓3(ガラ袋を捨てに行っているため、補正−20)
- 772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:38:53.20 ID:fObQQJ8C0
- せい
- 773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:40:07.26 ID:jprBR3d+0
- 盾子ちゃん、ゴミを持って来ないで。
- 774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:42:42.91 ID:F+rYsB/no
- 日
- 775 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 22:53:32.53 ID:Y2EgiCXg0
- 20+6+71=97 まぁまぁ片付いた方だ。
日向「おい、なんなんだこのベターッてしたヘドロみたいなの!! クレンザーとメラニンスポンジを使っても全然落ちないんだけど!?」
俺は壁に張り付いた汚れを必死に擦りながら叫ぶ。少しずつ、本当に少しずつ汚れは落ちているのだが、その速度が半端じゃなく遅い。一体何なんだこの汚れは。何をどうしたらこんな厄介な汚れが壁に張り付くんだ!?
戦刃「……あ、この子、弾丸のリロードを忘れてる。えっと予備の弾は……」
戦刃に関してはもう掃除どころでは無い。棚にある重火器の整備(しかもトロい)で精一杯で、掃除のその字も熟せてはいない。唯一ガラ袋を捨てに行きまくり、箒や雑巾を使って部屋の床を徹底的に掃除しだした弐大が唯一作業を大きく進めていた。
そして……↓1
01〜30 帰宅時間のチャイムが鳴ったので帰る。
31〜60 職員室に届け出を出してもう少し作業を続ける。
61〜90 今日はもう終りにして、明日の為に助っ人を探す。
91〜00 なんか江ノ島が俺達がいない隙を突いてゴミを置いていったんだが……
- 776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 22:56:11.43 ID:F+rYsB/no
- ピキーン!
- 777 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 23:01:54.07 ID:Y2EgiCXg0
- 日向(……せめて今日中に床の掃除ぐらいは完璧に終わらせておきたいな)
そう考えた俺は、弐大と戦刃にその場を任せ、職員室に居残り用の書類を提出しに行った。幸い作業はすぐに終わり、俺達三人は夜まで教室で作業を続けられる事になった。
明日には東条が(恐らく)来てくれるはず。彼女の負担を減らすためにも、少しでも作業を進めなければ……。
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)弐大↓3
- 778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/29(火) 23:02:14.56 ID:v/34bu2cO
- あ
- 779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:02:48.24 ID:PxwGHTHi0
- い
- 780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:03:56.98 ID:jprBR3d+0
- 王馬君、何でごみ袋に詰め込まれてるの?
- 781 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 23:23:44.06 ID:Y2EgiCXg0
- 56+4+98=158 床は(殆ど)完璧に綺麗になった!!
日向「ふぅ……まぁ、こんなもんだろう」
俺は一息つくために、買ってきた(勿論二人の分も買った)スポーツドリンクをゴクゴクと飲む。戦刃にしか出来ない作業はそのまま彼女に任せるしかなく、結果としてやはり殆ど進まなかったのだが、俺と弐大が出来うる限りの作業をした結果、床は見違えるほど綺麗になった!!
弐大「うむ! やはり部屋が綺麗になっていく様子というのは気持ちがええのぉ!! ワシも久しぶりに変わったトレーニングが出来て満足じゃわい!」
戦刃「うん。でも私、殆ど役に立たなかった……ゴメンね……」
しょぼくれる戦刃に何て声を掛けたら良いのか分らないでいると、弐大が突然「喝!」と大声で叫んだ。ビクッと戦刃の肩が震える。
弐大「気持ちで負けるな! お主はお主が出来る事をお主なりに頑張っとっただけじゃ。そもそもワシも日向も危なくて出来ん作業を一人で頑張っていたじゃろうが」
日向「……そうだぞ戦刃。お前以外の誰が重火器の整備なんて物を出来るっていうんだよ。俺達じゃ絶対無理……と言うか危なくて嫌だったぞ」
戦刃「弐大くん……日向くん……ありがとう」
戦刃がボソッと、しかし確かにお礼を言う。その嬉しそうな言葉が聞けたなら、俺達も頑張った甲斐があったってもんだ。
弐大「しかし、明日はワシは用事があって手伝えんからのぉ……。そうじゃ! 二人ともそこにうつ伏せになれ! 「アレ」をやって疲れを取っちゃるわい!!」
その言葉に俺は「ギクッ」と顔を顰め、戦刃は何の事だか分らず「?」マークを頭の上に浮かべていた。
日向「に、弐大? 俺はそこまで疲れてないから、できれば戦刃の方を中心にやって貰いたいなーなんて……」
弐大「なぁに遠慮するな! 明日も作業の続きをやるんじゃろう? 疲れが残ってたら作業に支障が出るやもしれんからのぉ!!」
そう言って弐大は半ば無理矢理俺達を床にうつ伏せに寝転ばせた。戦刃は終始「アレ」って何? という表情を浮かべていたが、こうなってはもう遅い。すぐにでも正体が分るだろう。
弐大「では行くぞ……どりゃあああああああああ!!」
アーッ!
ンアーッ!!
大分綺麗になった超高校級の軍人の研究教室に、俺と戦刃の喘ぎ声が暫くの間響き続けた。
- 782 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/29(火) 23:30:51.61 ID:Y2EgiCXg0
-
〜翌日の放課後〜
日向「おっす」
戦刃「日向くん……今日もよろしくね」
俺と戦刃は、約束通り研究教室の前に集まった。今日は壁と棚の掃除、後は出来たら細かい部分の作業を完了させてしまいたい。約束通り東条が来てくれればそれこそ百人力なのだが、依頼が立て続けに続いていると言っていた以上、そこまで期待は出来ない。
日向「さてと、それじゃあ早速俺は壁の掃除。戦刃は昨日の続きで重火器が入った棚の掃除を頼む」
戦刃「うん、任せて」
俺達はグイッと腕まくりをして、やる気に満ちた目で作業に取りかかった。
日向↓1 戦刃↓2(残念補正−20)(ゾロ目で東条が来てくれる)
本日はここまで。それにしても残姉が補正込みとは言え一桁大連発しまくるのはホント草。
- 783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:31:24.99 ID:fObQQJ8C0
- 乙
- 784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:31:38.28 ID:PxwGHTHi0
- おつ
- 785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:33:53.45 ID:F+rYsB/no
- 妹様がネガティブ教育したせいだな!
乙!
- 786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/29(火) 23:38:54.80 ID:TQ/UxvlUO
- 東條来るしクリティカルか
乙
- 787 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 21:09:23.01 ID:fThI10Ev0
- では本日も始めて行きます。
- 788 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 21:10:35.19 ID:fThI10Ev0
- 99+8=107+クリティカルゾロ目で装備万全の東条が来た。
日向(……よし! 何だか今日は調子が良いぞ!!)
昨日弐大に「アレ」をやって貰ったおかげだろうか、身体の調子がすこぶる良い。頭の切れも、いつもより冴えているような感じさえした。
俺は昨日結局取れなかった窓ガラスの汚れをクレンザーとノミ、メラニンスポンジを使って完全に除去し終わると、今度は窓全体の掃除に移る。上から順に窓ガラス専用の洗剤を吹きかけて暫く放置し、水拭きで合計二回拭き取った後、乾拭きを掛けて仕上げる。
素人のそれではあるが、窓ガラスは見違えるように綺麗になっているように見えた。
日向「よし! 戦刃、そっちはどう……」
俺は後ろを振り向いて、未だ武具の手入れをしている戦刃の方を見る。すると俺とは正反対に「ドヨ〜ン……」とした空気を纏った戦刃が膝を抱え座っていた。
戦刃「もうダメだ……私は自分の才能の道具さえ整備できない残念なお姉ちゃんなんだ……アハハ……絶望的……」
何があったのかは見てなかったのでよく分らないが、作業が殆ど進んでいない。テンションもやる気もどん底まで下がってしまっているようだ。……手伝おうにも棚の掃除は兎も角、重火器の整備なんてやった事もないしなぁ……。
俺と戦刃が困り果てていた……その時だった。
「あら、一体どんな惨状になっているかと思えば……意外ね。ゴミ屋敷の様になってるって聞いて張り切って来たのに」
教室の入り口から声が響き渡る。その聞き覚えがある頼もしい声に、俺はバッ! と研究教室の入り口を見た。
日向「東条! 他の依頼はもう良いのか!?」
東条「ええ。いつも通り、全て、完璧にこなしてきたわ」
東条の背中には何やらゴツい機械類を三つほど抱えていて、両手には専用のゴム手袋をし、片手に大きなバケツと雑巾。もう片方の手には洗剤類が纏めて入れられた容器が入っていた。業者並みの「完全武装」という奴だった。
東条「さて、日向先輩。そして戦刃先輩。改めて、あなた達二人の依頼を受けさせて貰うわね。この部屋に汚れの一つも無いようにしてみせるわ」
日向「東条……!」
戦刃「東条さん……!」
その頼もしい姿は、歴戦の英雄のようにすら俺達の目には映っていた。……これなら今日中に何とかなるかもしれない!!
掃除の進み具合
日向↓1 東条↓2(補正+60) 戦刃↓3(補正−10)
- 789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:11:27.28 ID:NkyH0aJLo
- ピキーン!
- 790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:11:35.60 ID:6aEOdTo80
- あ
- 791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:11:46.70 ID:Olg0XlvUO
- キュイン!
- 792 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 21:30:42.76 ID:fThI10Ev0
- 28+120+60=208 かなり進んだ!! 後もう一息だ!!
日向(いや、本当に凄いな……)
流石は「超高校級のメイド」と言われているだけあって掃除も完璧で無駄が無く、それでいて徹底している。窓ガラスは専用の洗剤だけでなく高水圧洗浄機を使って徹底的に汚れを落していくし、床に舞い落ちたゴミは埃の一片も見逃さない。
カーテンもパパッと取り外して洗濯するし、壁に出来た傷(恐らく銃創だと思う)はパテを作って直ちに補強していく。
まるで専門の業者顔負けの働きっぷりに、俺は暫くの間見惚れてしまってあまり手を動かせなかった。戦刃はと言えばようやく調子を取り戻したのか、重火器の手入れをせっせせっせと行ない続けていた。
そして、東条が合流したから約一時間が経とうと言う所で、東条が口を開いた。
東条「そろそろ良い頃合いね。……二人とも疲れたでしょう? クッキーと冷たい紅茶を作って来たのだけれど、どう?」
日向「良いのか? ……ありがとな。喜んでご馳走になるよ」
戦刃「「えっと……私までその、良いの? 二人に迷惑掛けてばっかりだったのに……」
東条「当然よ。二人のために作って来たんだもの」
東条は和やかに笑うと、教室の真ん中に丸テーブルを置き、そこに程よい皿に盛られたクッキーと、大きな水筒から冷たい紅茶をカップに注ぎ出す。
結論から言って、クッキーも紅茶も抜群に美味しかった。超高校級の料理人である花村のそれにも、決して負けない出来の良さだ。
東条「……満足して貰えたかしら? さて、最後の仕上げね。部屋の隅から隅までピカピカにしてしまいましょう」
日向「おう!」
戦刃「うん!」
行くぞ! この部屋をピカピカにして依頼を達成させるんだ……!!
日向↓1 東条↓2(補正+60) 戦刃↓3(補正−10)合計値が150を越えたら終了。
- 793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:31:43.99 ID:Bdit8wSs0
- 江ノ島が大量にごみ袋を持ってきたぞ。
- 794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:32:23.77 ID:/WET7KTdO
- てい
- 795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:33:23.18 ID:EC0hmdAPO
- あ
- 796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:34:30.16 ID:NkyH0aJLo
- オチがついたな
- 797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 21:35:34.44 ID:Bdit8wSs0
- ゾロ目とクリティカルは想定外なのだが。
- 798 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 22:02:46.94 ID:fThI10Ev0
- 99(クリティカル)+137(ゾロ目+補正)+8=244 部屋は完璧に綺麗になった、後は重火器だけだ!!
東条「ふぅ……こんな物で如何かしら、戦刃先輩」
東条が腕で額を拭うような恰好をして言う。何故か。戦刃が弄っている重火器以外にもうこれ以上掃除する場所など無いからだ。
俺の調子が良かった事もあってか、床も壁も天井まで何もかもがピッカピカ。あのゴミ溜めのような絶望的な部屋が、見違えるような輝きを取り戻していた。
戦刃「うん。ありがとう日向くん、東条さん。……後は、私一人でやるよ」
東条「……あまりこなした事は無いけれど、依頼とあらば私も……」
戦刃「ううん。この子達の整備は私が責任を持ってやる……やらせて欲しい」
戦刃は輝きを取り戻したような目でそう言った。そうだった仮にも戦刃は超高校級の軍人……武器の手入れなどは自分で行なわなくては意味がない。
そんな事を目で訴える戦刃に対して、東条は「……そう」と和やかに笑うと俺と戦刃にペコリと頭を下げて教室を出て行った。
日向「……なぁ、本当に一人で大丈夫か?」
戦刃「うん、大丈夫。日向くんはそこで見てて……」
こうして戦刃の最後の戦いが始まった。↓レスの合計値が100になったら終了(レス×一時間消費した物とする)
- 799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 22:03:42.95 ID:RfwE8xFtO
- へい
- 800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 22:04:07.42 ID:6aEOdTo80
- あ
- 801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/30(水) 22:56:08.23 ID:NkyH0aJLo
- ふむ
- 802 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/30(水) 23:06:27.01 ID:fThI10Ev0
- ちょっと中途半端ですが、リアルでトラブルが発生したため、今日はここまでとさせてください。待機してくださった方々は本当にごめんなさい。
- 803 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 20:59:18.96 ID:ypTkmbvD0
- こんばんわ。昨日は中途半端なところで終わらせてしまい、大変申し訳ございませんでした。再開します。
- 804 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:00:42.29 ID:ypTkmbvD0
- 2スレ消費=二時間消費。
結局、戦刃が彼女の愛銃や愛刀の整備を完璧に終えたのは、部屋がピカピカになってから二時間後の事だった。
俺はと言えば何を手伝える訳でもなく、彼女が銃を整備するところを見ていただけだ。……何の役にも立てない事を恨めしいとは思わない。これは、彼女が彼女の手で為し遂げなければいけない事だ。自分の才能に関わる、とても重要な事だと、そう思ったからだ。
戦刃「……よし、これで終り……」
最後の銃……如何にもゴツい拳銃を磨き上げながら、彼女は言った。俺は「そうか」と軽く返事をしただけだった。
戦刃「……あの」
日向「なんだよ」
戦刃「ごめんね、こんな時間までつき合わせちゃって……」
しょぼくれた様に彼女が謝罪するが、それをされる謂われは無い。そもそも俺は重火器の整備に関しては何も手伝っていないのだから。
日向「別に良いって。超高校級の軍人が、自分の才能をちゃんと活かそうとしている所を見られた。それだけで俺には十分価値があるさ」
「そうなの?」と戦刃が問う。「ああ」と俺は頷いた。……まだ希望ヶ峰学園の予備学科に通っていた日々の頃。超高校級の相談窓口としての才能を認められ。希望ヶ峰学園の本家に転入したての頃を思い出す。
あの頃の俺の習慣と言えば、超高校級の才能を持つ皆に何らかしらの授業を受けさせて貰う事、だった。(とはいえ、77期生のみんなだけだが)
七海のゲームと向き合う真摯と楽しさも。左右田の胸に秘めた希望と夢も。十神の確固たる「自分」を持ちながらもそれを覆い隠して仮面を被る生き方を。俺は皆の活躍を見て教えて貰った。
今回だってそうだ。戦刃の自分の才能と向き合う責任と義務を、俺は彼女の真摯な姿から学び取った。
日向「だから、苦手な事が多少合ったぐらいで気にするなよ。得意な事も、苦手な事も、誰にだってあるもんなんだから……。ああでも、幾ら大好きな妹とはいえ、江ノ島の言う事を真に受けるのは止めた方が良いぞ? あいつ、お前やみんなを使って自分の為に遊びまくってるような奴だし」
俺の警告に、戦刃は「うん。分ってる……でも、それでも良いんだ」と頷きながら言った。結局、戦刃にとって一番大事な事は「盾子ちゃん(大好きな妹)」なんだろう。……苗木が唯一迫れる存在になり得るぐらいか?
戦刃「……兎に角、これで私からの相談はお終い。……ありがとう日向くん。最後の最後までつき合ってくれて」
日向「なに、それが俺の才能……いや、好きな事だからな」
礼を言う戦刃にそう返して、俺は超高校級の軍人の研究教室を後にした。
Questクリア! 戦刃との絆が深まりました! コマンドで「戦刃に助けを求める」が出来る様になりました。
知っての通り、彼女は超高校級の軍人なので、もしも危険な場所に赴かなければならなくなった時や、仲間のピンチなどに協力を求めればこれ以上ない味方となってくれるでしょう。
ただし、彼女は超高校級の残念でもあるので、才能に関わりのない事には常に−補正が付きます。
- 805 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:01:50.92 ID:ypTkmbvD0
- 日向「……なぁ七海」
七海「なにかな日向くん」
日向「戦略型コマンド式のゲームってあるだろ? ほら某ロボット達が一概に期して闘う奴とかさ」
七海「あるね。それがどうかした?」
日向「……これはあくまで俺の体感なんだけどさ、なんで自分の99%当たるはずの攻撃はよく外れて、向こうの10%割以下の攻撃はよく当たるんだ? そういう仕様なのか?」
七海「あー……日向くんも飲まれちゃったんだね。「100と0以外は信用するな」の呪いに」
日向「なんだよその宗教みたいな呪いは……」
七海「実際ジンクス……というか宗教みたいな物だしねぇ。日向君の言った理不尽さを感じているプレイヤーは世の中に山ほどいるって事だよ」
コンコンコン
日向「っと、依頼人か? はーいどうぞ!!」
↓2「失礼します」
- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:03:21.57 ID:4iJ49o01O
- 下
- 807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:03:38.31 ID:tGFsk7dE0
- 東條
- 808 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:16:20.78 ID:ypTkmbvD0
- 東条「失礼するわね。ここが超高校級の相談窓口の研究教室……で、間違いないのかしら」
日向「東条じゃないか。この間はホントありがとな」
東条斬美。今年入学してきた79期生で、才能は「超高校級のメイド」。希望ヶ峰学園に在籍している女子の中でもトップクラスにミステリアスな雰囲気のブロンドの髪の女子だ。
頭脳明晰でスポーツ万能のスーパー高校生。メイドのアルバイトをしていたところ、どんな仕事でも完璧にこなすと評判に。メイドとしての信条は「滅私奉公」。希望ヶ峰学園の生徒となった状況下でもそれは変わらず、他人のために動く。……なんというか、78期生の葉隠とは別の意味で「高校生に見えない(大人に見える)」。そんな生徒である
東条「ええ。……メイドである私が他人を頼るのはちょっと信条に反するのだけれど、どうしても一人じゃ解決出来そうに無い問題があるのよ」
七海「ん。それじゃあいつも通り、私は席を外してるね日向くん」
七海が部屋を出て行き、俺は東条に来客用のソファーに着席を促すと、いつもの定型文を述べる。
日向「ここは超高校級の相談窓口の研究教室……。希望ヶ峰学園の生徒なら誰でも悩みを聞いたり、相談に乗ったりする場所だ。勿論、俺に出来る事なら全力で手伝わせて貰うけど、100%解決出来るとは限らないし、依頼者の身に危険が及ぶような依頼は受けられない。……それでも良いなら、是非事情を話してみてくれ」
東条「ええ。実は↓2」
- 809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:21:00.93 ID:4iJ49o01O
- 一日彼氏になって欲しい
- 810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:24:07.76 ID:Vimffvh1O
- 女装メイドが必要な依頼が来た
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:25:07.82 ID:t7Nh2Tq10
- ソニアと苗木lovesの料理指南のアシスタントをしてほしい。花村先輩は用事で無理なので。
- 812 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:29:54.28 ID:ypTkmbvD0
- 日向「……ごめん、なんて?」
至極冷静に、依頼の内容を再度確認するために、俺は東条に問いかけた。
東条「だから「女装メイド」が必要な依頼があるのよ……流石の私でもこの依頼だけのために性転換の手術は受けたくないし……」
ハッキリと言おう。どんな顔をすれば良いか分らない。簡単な依頼な様な気もするし、難易度が今までの依頼と比べても欠損無い程高い依頼にも思える。
日向「……ええっとだな。言える範囲で構わないんだが、どういう依頼なのか詳しく教えて貰えるか?」
仮に「女装メイド」という人材を用意できたとして、その子(娘?)に危険が及んだりする依頼の場合は引き受けられないからだ。
東条「そうね……簡単に言えば↓2よ」
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:33:52.95 ID:Vimffvh1O
- さげ
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:37:29.82 ID:t7Nh2Tq10
- お試しで男装執事と女装メイドを同時にこの学校の生徒の有志でやってみてくれって。
- 815 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 21:54:14.91 ID:ypTkmbvD0
- 東条「最初に言っておくと、この依頼はあくまで「有志」なの」
日向「有志? 協力してくれる奴がいる前提の依頼って事か?」
東条「ええ。この希望ヶ峰学園を模した「才囚学園」っていうのが3年前に出来たのは知っているでしょう? そこで行なわれる夏の文化祭で男装執事と女装メイドの喫茶店をやって欲しいって「才囚学園」から依頼が来たのよ」
日向「才囚学園だって!?」
話しのスケールが一気に大きくなった事に、俺は驚く。「才囚学園」……希望ヶ峰学園でも発掘できなかった優秀な人材……超高校級の生徒達を集めて作られた、第二の希望ヶ峰学園とも言える場所だ。設立されたのが今から三年前とかなり歴史の浅い学校だが、その実績から既に希望ヶ峰学園よりもそっちを目指して勉強や訓練をする生徒も増えているという。
日向「参ったな……学園同士の縁だとかそういう政治的な事を考えると……」
東条「『断わるに断れない』……もっと言うとこの依頼は私に直接来た訳じゃないわ。最初は希望ヶ峰学園の学園長の方に来た依頼なの」
まぁ流石にそうだよな。と、俺は首を縦に振る。幾ら東条が有名な「超高校級のメイド」でも才囚学園トップの学園長が、こんな依頼を東条に直接放ってくるはずが無いからだ。
東条「勿論、責任をとって男装執事の一人は私がやるわ。日向先輩には男装執事が出来そうな人材二人と、女装メイドが出来そうな人材を三人……計五人をどうにかして集める手伝いをして欲しいのよ」
なるほど、これは単純に見えて難易度が高い依頼だぞ。と、俺は気を引き締める。事は学園感の友好関係にも繋がってくる。この依頼、なんとかして達成させなければ……。
日向(取りあえず、どっちを先に探そうか……)
01〜50男装執事をしてくれそうな人材を探す
50〜51女装メイドをしてくれそうな人材を探す。
↓1
- 816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 21:54:51.72 ID:xpUPIPO6o
- ピキーン!
- 817 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:00:49.52 ID:ypTkmbvD0
- 日向「……分った。俺は女装メイドをしてくれそうな人材を当たってみる」
東条「了解したわ。じゃあ私は男装執事をしてくれそうな人材を探すわね。そうね……三時間後、またこの教室に集合しましょう」
日向「ああ、分った」
そう言って、俺と東条は揃って研究教室を出て行った。さて、女装メイド、女装メイドか……「似合いそう」な奴に何名か心当たりはあるが、素直に頷いてくれるかどうか……。
先に外堀を固めるっていうのも良いかもしれないな。
↓2 誰を誘う?
- 818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:02:20.18 ID:Vimffvh1O
- 不二咲
- 819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:02:45.23 ID:tGFsk7dE0
- 苗木
- 820 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:09:45.16 ID:ypTkmbvD0
- 日向(そうだな……ここは苗木にしてみるか)
本当のところを言うと、実際に一番最初に誘おうとしたのは不二咲なのだが、あいつは男らしくない自分にコンプレックスを持っていて、その為に女の子の恰好をしていたはずだ。苗木を好きになってからはどうだか知らないが、不要な不発弾を爆発させてしまう恐れがある。……ここは苗木にしておこう。幸い「協力者」は何名も思い当たる事だし。
〜〜78期生の教室〜〜
日向「……と、言う訳なんだが苗木、お前女装メイドをやって見る気は無いか?」
苗木「え、えええっっ!?」
↓1
01〜60 それは嫌だよ!
61〜80 ……えっと……バイト代とかそういうのは出るのかな?
81〜00 話しを耳にした苗木Love勢が日向の仲間になった!!(苗木強制参加確定)
- 821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:10:45.88 ID:4iJ49o01O
- あ
- 822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:12:23.70 ID:t7Nh2Tq10
- ゾロ目(笑)苗木は絶対日向を道連れにするだろうね。
- 823 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:32:31.86 ID:ypTkmbvD0
- コンマ88なので追加ボーナス
苗木「え、ええっと……い、いくら学園間の仲を取り持つためとは言えそれは嫌d「それに賛成です!!」!?」
突如として割り込んで来たその声に(やっぱりな)と、俺は内心でほくそ笑む。ワザワザ78期生の教室でこの話をしたのは「この話に食いついてくる味方が必ずいるだろうからだ」
苗木「ま、舞園さん!?」
舞園「流石は日向先輩! 目の付け所が違いますね!! そう、78期生の女装男子代表と言えば不二崎くんですが、苗木くんもそれに負けず劣らずのポテンシャルを持っていると私は確信しているんです!!」
朝日奈「そ、そうだよ苗木! 才囚学園との仲を取り持つ為なんだよ!! それに苗木ならきっと可愛らしいメイドさんになれるって!!」
苗木「いや、だからそれは嫌d」
霧切「苗木くん。今の時代、男の娘なんて世にありふれているわ。女の子の恰好をしてみたいと思う事は、決して不自然な事じゃ無いの。ここまで言えば分かるわね?」
苗木「僕にはみんなの頭の中がどうなってるのか分らないよ……」
その時、死んだ魚の目のような顔をする苗木の元に、一人の天使が現われた。
不二咲「み、みんな! 苗木くんだけに背負わせるのは良くないよぉ!!」
不二咲千尋。超高校級のプログラマーであり、最初は自分が男であると言う事を隠していた(と言うか今も普通にスカートを履いている)苗木のクラスメイトだ。とても優しく温和な性格で知られていて、蚊を殺した事も無いという噂まである。
そんな天使のような男子が、苗木を囲む女性陣の前に立ちふさがった。苗木の眼に、喜びと希望の光が灯る。
苗木「不二咲さん……!!」
不二咲は苗木の手を優しく取り、ニコッと天使のような微笑みを浮かべ──
不二咲「だから、僕も一緒にやってあげるね!!」
苗木「…………へ?」
悪魔のような宣言をした。苗木にとっては、希望が絶望へと変わった瞬間だった。(俺にとっては願ったり叶ったりの展開だったが)
不二咲「大丈夫。最初はスカートを履くのに違和感があると思うけど、すぐ慣れるから! あ、もしかしてPADも合った方がいいかな? でも男の娘で胸が大きい娘なんてニューハーフのお姉さんぐらいしかいないしねぇ……」
ブツブツと苗木女装化計画を口にしていく不二咲。ノリノリの苗木Love勢に囲まれた苗木は、今までに見た事の無いような表情をしていた──
苗木と不二咲が女装メイドとして参加してくれる事になった!
日向(さて、最後の一人わっと……)
↓2
- 824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:37:50.76 ID:tGFsk7dE0
- 俺
- 825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:38:14.35 ID:0NDk17QX0
- 最原
- 826 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:50:14.50 ID:ypTkmbvD0
- 日向(と、言ってももう殆ど決まってるんだけどな)
77期生の男子組には女装が似合いそうな人物は誰もいない(唯一俺達の『十神』が才能を使って化けられる可能性があるくらいだ)78期生も苗木と不二咲を除けば男らしい男子ばかりだ。
……と、なるとやはり「あいつ」が適任だろう。
抽象的で、女性に人気があって、ちょっとした化粧をすれば割と簡単に女性に見える男子が、79期生にたった一人だけいる。
〜〜79期生の教室〜〜
日向「と、言う訳なんだがどうだ? 女装メイドをやってみてくれる気は無いか?」
最原「え、ええっと……」
その男子は、苦虫を噛みつぶしたような顔で俺の事を見ていた。『最原終一』霧切と同じく、超高校級の探偵として希望ヶ峰学園に入学してきた新入生だ。
彼の伯父の元で探偵見習いとして働いていて、そこに舞い込む依頼はほとんどが浮気調査などの小さな仕事ばかりだったが、あるとき遭遇した殺人事件を警察より先に解決。
“超高校級の探偵” と認定されるに至った。
殺人事件を解決できたのは偶然で、自分が超高校級に値するとは思っていない。(正確には「いなかった」らしい)
そのため弱気な発言も目立つが、その行動力・洞察力にはあの霧切にも負けないものがある。
↓1
01〜50 それは嫌だよ!
51〜80 ……えっと……なんでだろう……僕達79期生は才囚学園からの依頼は断わっちゃいけないような気がするんだよね……
81〜00 話しを耳にした最原Love勢が日向の仲間になった!!(最原強制参加確定)
- 827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:50:51.17 ID:t7Nh2Tq10
- 日向も参加しろ!
- 828 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 22:56:16.23 ID:ypTkmbvD0
- >>827 まぁ日向も自ら女装メイドになるのは嫌だと言う事で……。
最原「えっと……日向先輩には悪いんですけど、いくら学園間の仲を取り持つ為とは言え、女装を……しかもメイドをやるのはちょっと……」
日向「……分った。無理言って悪かったな」
最原「あっ、はい……すみません……」
俺はこの時、アッサリと引いた。苗木と同じく、外堀を埋める手段もあれば79期生にはもう一人、女装が似合いそうな奴がいるからだ。……けど東条と約束した時間まで残り一時間しか無い。外堀を埋めるか「アイツ」に協力を願い出るか……さて、どっちの方が良いだろうか。
↓2
- 829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 22:57:59.74 ID:xpUPIPO6o
- ふむ
- 830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:03:30.22 ID:Vimffvh1O
- ヤツに頼む
- 831 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 23:20:17.42 ID:ypTkmbvD0
- >>830 ゾロ目ボーナスで参加確定。
日向(……仕方が無い。最原に頼めれば最善だったんだけどな……)
そう、79期生にはもう一人、抽象的とは言えないが女装が似合いそうな奴がいる。……つい数週間前、俺と天海をミニバイオハザードに巻き込んだ「アイツ」が……。
〜〜超高校級の民俗学者の研究教室〜〜
真宮寺「別に構わないヨ」
俺が尋ねた相手……真宮寺はアッサリしすぎているほどOKを出してくれた。
日向「え、い、良いのか? 俺から振っておいて何だけど……」
真宮寺「ククク……個人的に「才囚学園」には興味があってね……。そことのパイプを作っておきたいっていうのもあるし、この前の廃墟探索のお礼も兼ねてるヨ」
真宮寺の艶やかな髪と白い肌。超高校級のコスプレイヤーである白銀辺りにプロデュースを任せれば、きっとマスクをしたミステリアスな和風美女が出来上がるに違いない。
真宮寺(それに姉さんの友達捜しにもなるし、久々に姉さんを思いっきり表に出してあげられるからね……)
日向「? なんか言ったか?」
真宮寺「ククク……別に何も? さぁ日向先輩、これで女装メイド候補は三人揃ったんだろう? 一旦東条さんの元へ顔を出してあげるべきじゃないかナ?」
そうだった。東条と約束した時間まで後数分も無い。俺は真宮寺に礼を言うと、超高校級の相談窓口の研究教室に駆け足で戻る。
〜〜〜〜〜〜
東条「あら、日向先輩。予想よりも早かったわね」
日向「やったぞ東条! 丁度三人、女装メイドをやってくれそうな奴が見つかったぞ! そっちはどうだ?」
東条「あら! 凄いわね……流石は日向先輩の人望、と言ったところかしら。私の方は↓1」
↓1
01〜30 何の成果も……得られませんでした!!
31〜60 依頼を受けてくれそうな人が一人は見つかったが、まだ悩んでいる様子。
61〜90 依頼を受けてくれる人が一人見つかった!
91〜00 依頼を受けてくれる人が二人見つかった!!
- 832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:21:34.67 ID:0NDk17QX0
- a
- 833 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 23:25:31.22 ID:ypTkmbvD0
- 東条「何とか一人は依頼を受けてくれそうな人が見つかったわ。……けど三時間も掛けてこれじゃあ、超高校級のメイド失格ね……」
いや、普通は男装女装なんて二つ返事で引き受けてくれる奴の方が少ないと思うんだが……俺だって最後の最後の手段として残しておいた「俺がやる」はやりたくなかった訳だし。
日向「それで、手伝ってくれる奴ってのは一体誰なんだ?」
東条「↓2さんよ」
- 834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:30:29.18 ID:0NDk17QX0
- 下
- 835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:31:21.93 ID:xpUPIPO6o
- 妹様
- 836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:31:52.97 ID:t7Nh2Tq10
- メイド苗木をお姫様抱っこしてきたスーツ姿の霧切
- 837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:32:48.14 ID:t7Nh2Tq10
- 何でトラブルメーカー連れてくるのよ?
- 838 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/31(木) 23:40:12.98 ID:ypTkmbvD0
- 東条「78期生の江ノ島盾子さんよ。……ってど、どうしたの日向先輩。いきなり頭を抱えるような真似をして」
俺は内心で(なんでだぁあああああああああ!!)と叫んでいた。いやだってお前あれだぞ? あの江ノ島だぞ? 結論から言って、円満に依頼が終わる様子が全く想像出来ない。しかも俺が誘ったのはよりにもよって苗木だ。ただの苗木じゃ無い。「メイド服姿をすることが確定している」苗木だ。
江ノ島の興味(玩具)の対象から言って、苗木が酷い目に合うのがもう目に見えている。
……まぁ江ノ島の執事姿自体は凄く似合うと思うし、その選択自体は決して間違ってはいないと思うんだが…‥
東条「これで私を加えてあと一人……誰か心当たりのある人はいないかしら、日向先輩」
日向「そ、そうだな……」
俺は頭を切り換えて、一旦仲間を探すことに集中する。男装……男装か。嫌悪感無く男装を引き受けてくれそうな女子と言えば……
↓2 今日の更新はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
- 839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:42:27.03 ID:0NDk17QX0
- 乙
- 840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/31(木) 23:43:31.50 ID:t7Nh2Tq10
- 霧切さんお願いします。
- 841 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 21:05:54.32 ID:Y/bMpf0L0
- こんばんわ。本日も始めて行きます。
- 842 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 21:07:33.54 ID:Y/bMpf0L0
- 日向(男装してくれそうな女子……男装をしてくれそうな女子かぁ……)
思い当たるのは何名かいる。ノリの良い澪田。頼まれたら断られ無さそうな罪木。非常にクールな春川に(春川の場合は断わられる可能性が大きそうだが)、澪田と同じくその時の気分でやってくれそうな夜長。
……だが今の「この状況」なら「アイツ」以外いない。……と、いうかアイツに頼むメリットがあまりにも大きすぎる。
日向「……いるぞ、やってくれそうなのが一人」
苗木が女装メイドになるのが確定している。江ノ島が男装執事になるのも確定している。この状況で誘う女子と言えば……
〜〜超高校級の探偵(78期生)の研究教室〜〜
霧切「別に構わないわよ」
やっぱりかと、俺は内心で独り言ちる。俺が頼んだのは霧切響子。78期生の超高校級の探偵の才能を持つ女子だ。以前俺に「苗木四又事件」の依頼をしてきた依頼者でもある。
日向「助かるよ。ぶっちゃけ断わられないだろうとは思ってたけど、もし断わられたらどうしようかと思ってた」
霧切「断わる訳が無いでしょう。言い当てましょうか。貴方の出すメリットは「苗木くんの女装メイド姿を限りなく近くで見られる」事。そして追加の依頼は「江ノ島さんの監視」をして欲しい……そんな所じゃないかしら」
ああ、見抜かれてたか。と俺は気恥ずかしくなって頬を掻いた。純粋な苗木Love勢の一人である霧切なら、この依頼を断わる訳が無いと踏んでいたが、俺はそこに追加で「探偵としての能力で江ノ島が余計な事をしないか見張っていて欲しい」という依頼を追加した。
同期で江ノ島盾子という人間の在り方と思考を多少なりとも推測できる霧切ならば完璧だろう。
日向「じゃあそういうことで、頼んだぞ」
霧切「ええ。……私の男装姿がどれだけ似合うかは分らないけれど……依頼同様、やれるだけやってみるわ」
〜〜〜〜
日向「──って事になった。これで依頼は達成か?」
東条「ええ。……本当にありがとう日向先輩。このお礼は、いつか必ず返させて貰うわね」
日向「別に良いって。ついこの間戦刃の部屋の掃除を手伝って貰ったばっかりだし」
東条は超高校級のメイドというその立場上、様々な人達から様々なことを依頼される。ただですら忙しい身なのに、この程度の事でお礼をされてはいつか東条の身が持たなくなってしまうのではないかと心配なのだった。
東条「良かったら、文化祭当日に日向先輩も遊びに来て頂戴。その時は一メイドとして……いえ、一執事としてお持てなしをさせて貰うわ」
日向「……そうだな考えておくよ」
俺のその言葉を最後に、東条は俺の研究教室を出て行った。さて、考えておくとは言ったものの、どうしようかなぁ……
@文化祭に行く
A文化祭に誰かを誘っていく
B文化祭に行かない
↓2
- 843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:11:30.93 ID:ryq05yre0
- 2
- 844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:13:50.78 ID:mCA5MWE+O
- 2
- 845 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 21:17:54.40 ID:Y/bMpf0L0
- ……そうだな。その日は別に何か用事がある訳でもないし、誰かを誘って才囚学園の文化祭に行ってみるか。
誰を誘う?(相手次第では断わられる可能性があります。また、今までに達成してきた依頼主達は逆に断わられる可能性は低いです)
↓2(二名まで)
- 846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:19:31.95 ID:mCA5MWE+O
- さげ
- 847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:20:04.78 ID:ryq05yre0
- 七海・ソニア
- 848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:20:33.65 ID:uZcABroG0
- 日向の両脇に七海とソニア
- 849 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 21:38:53.43 ID:Y/bMpf0L0
- >>847 その二人ならば判定は無しで良いでしょう。(というかそのつもりでした)
七海「才囚学園の文化祭? うん、良いよ。私も「第二の希望ヶ峰学園」って呼ばれてる才囚学園に興味があったんだ。……私と同じ「超高校級のゲーマー」はいないかなぁ? いたら嬉しいんだけどなぁ」
ソニア「私も合点承知です! 希望ヶ峰学園とは又違う超高校級の生徒が集う学園……どんな所なのか、今から楽しみです!! これもまた異文化交流ですね!!」
俺が声を掛けた二人はアッサリとOKを出してくれた。文化祭に一緒に行くのが女子二人に男子一人というのが少しばかり気恥ずかしくあったが(ソニアは前回の相談でのことがあったから余計に)、男一人で寂しく文化祭に赴く……なんて事になるよりは幾分かマシだろう。
そして、才囚学園の文化祭当日──
日向「ここが『才囚学園』……希望ヶ峰学園のスカウトマン達でも発掘できなかった、超高校級の生徒を集めた学園か……」
俺は鳥籠のように天空を覆われた才囚学園の空を見ながら呟いた。希望ヶ峰学園ほどでは無いが、私立の学校としてはかなりデカイ。パンフレットを見る限り施設も充実しているようだし、本気で第二の希望ヶ峰学園を目指しているように見える。
七海「日向くん日向くん!! 飛び入り参加有りのゲーム大会だって!!」
ソニア「私はこの「世界のオカルト閲覧展」というのに興味があります! きっと私の知らない不思議な伝承や出品物があるに違いありません!!」
二人が目をキラキラと輝かせながら言う。俺から誘った以上、後でシッカリと両方つき合うつもり(七海の方は出禁にされてるかもしれないが)だが、まずは肝心の希望ヶ峰学園から出展している女装メイド・男装執事カフェへの顔見せからだ。
……東条がいるから大丈夫だとは思うんだが、江ノ島っていう不確定要素がある以上、油断は出来ない。……苗木の奴、玩具にされてないと良いんだが……
〜〜希望ヶ峰学園出店の女装メイド・男装執事カフェ〜〜
日向「おーい! みんな。いるか? っていうか無事か?」
↓1高コンマほど繁盛している(最低保障60)
- 850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:39:28.27 ID:8SS5p0Gx0
- はい
- 851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:39:59.97 ID:uZcABroG0
- 霧切が苗木をお姫様抱っこしてきた。
- 852 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 21:51:11.10 ID:Y/bMpf0L0
- 結論からって、カフェは普通に繁盛していた。沢山の人が詰めかけて〜という程では無いが、文化祭で生徒がやるカフェの繁盛で言えば十分及第点だろう。
東条「お帰りなさいませ。ご主人様、お嬢様」
キリッとした執事スーツに身を包んだ東条が胸に手を当てながら丁寧にお辞儀をしてくる。……予想していた事だが流石は東条。執事姿もよく似合っているし、執事風の礼節も完璧だ。
七海「おー……。東条さんカッコいー」
東条「ふふ、お戯れを。……お席が空き次第、直ちにご案内いたします。もう少々お待ちくださいませ」
日向(……中々繁盛してるみたいだな)
どうやら今は空いている席が無いらしい。俺は仕方なく、気晴らしに店内の様子を眺めていた。すると……
↓1苗木のメイド服姿の似合い度&モテ度(最低保障60)
↓2不二咲のメイド服姿の似合い度&モテ度(最低保障70)
↓3真宮寺のメイド姿の似合い度&モテ度(最低保障40)
↓4江ノ島の執事姿の似合い度&モテ度(最低保障60)
↓5霧切の執事姿の似合い度&モテ度(最低保障50)
- 853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:52:39.24 ID:uZcABroG0
- 写真1枚二百円から
- 854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:56:20.42 ID:ryq05yre0
- いけ
- 855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 21:57:01.18 ID:8SS5p0Gx0
- はい
- 856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:00:31.21 ID:K8BtdG4ZO
- あ
- 857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:03:50.04 ID:8SS5p0Gx0
- もういっちょ
- 858 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 22:25:36.39 ID:Y/bMpf0L0
- 最低保障を付けておいてこれほど良かったと思った事はありません(滝汗)
不二咲「はーい♪ こちら、男の娘風ハニートーストのホイップクリーム添えでーす♪」
まず目立ったのが、ノリノリで女装メイドをやっている不二咲だ。所謂「ミニスカメイド」と言う奴をほぼ完璧に着こなしてて、主に男性客からの人気が高く、別途一枚200円の写真が飛ぶように売れている。
苗木「ちょ、ちょっと降ろしてよ江ノ島さん! ……は、恥ずかしいよ!!」
江ノ島「そんなこと言っちゃって、本当は嬉しいんだろう苗木? 私様の顔をこんなに近くで見られる機会なんて滅多に無いんだぜ?」
続いて目に入ったのがやはりというか何というか、江ノ島と、江ノ島に弄られている苗木だ。江ノ島は不二咲と同じくミニスカメイドを来ている苗木をお姫様抱っこすると、顔をグイッと近づけてハスキーボイスで囁く。
その様子に「キャーキャー!」と女性客達がこれ以上なく沸いていた。……まぁこうなるだろう事は半分位予想出来ていたからこの際良しとしよう。(諦観)
霧切「………」ギリッ
……その様子を遠くからもの凄い眼で睨み付けているのが霧切だ。執事服姿は普通に似合っているのだが、纏う雰囲気が雰囲気で、女性陣も男性陣も誰も近づけていない。(と言うか俺でも近づきたくない)しかしてそれでも遠くから崇拝するような視線が幾らか送られていることから察するに、本当は彼女とも話しをしたいのだろう。
真宮寺「そうそう、それじゃあこんな話しは知っているかナ? お嬢様」
そして、意外だったのが真宮寺だ。周りに集っている客は一番少ないが、その分そのミステリアスな雰囲気と引き込まれるような会話術で一定層の客を常に夢中にさせている。
……予想よりは酷い展開になっていないことに安堵すれば良いのか、それとも江ノ島と霧切に落ち着くよう注意すれば良いのか迷っていると、先ほど教室の奥に引っ込んだ東条が戻って来た。
東条「お待たせしました。ご主人様、お嬢様。お席が空きましたのでご案内させていただきます」
東条がペコリと頭を下げ、俺達を三人用の席へと案内する。……メニューを開いてみるが、やはりお約束というかなんというかどれもこれも値段が高い。「まぁ高校の文化祭で出される飲食なんて皆こんなもんか」と、飲み物からオレンジソーダなる物を注文しようとすると……。
誰が担当してくれる? ↓2
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:30:31.44 ID:8SS5p0Gx0
- 桑田
- 860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:31:20.16 ID:uZcABroG0
- 苗木と不二咲コンビ
- 861 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 22:46:11.41 ID:Y/bMpf0L0
- 不二咲「ご注文はお決まりでしょうか、ご主人様、お嬢様♪……ほら、苗木くんも!」
苗木「ご、ご注文はおきまりでしょうか、ご主人様、お嬢様……」
ノリノリの不二咲と、江ノ島から解放されたものの、未だに羞恥で顔を紅くしている苗木が来た。……いや改めて見て何だが、やはり二人ともよく似合っている。その手のお店で働いていても不思議じゃない位に。
ソニア「Oh! これが日本の伝統文化の一つ、戦国時代よりも前からある「女装男子メイド」という奴なのですね! 私、始めて見ました!!」
七海「うん。二人とも凄くよく似合っている……と思うよ」
日向「そ、そうだぞ。似合ってないのにやらされるよりはマシじゃないか。な?」
苗木「嬉しくないよ……」
苗木が沈んだ表情で俯く。不二咲は反対に「えへへ……ありがとうございます!」と嬉しそうに微笑んでいた。……「男らしくなりたい」と宣言していたあいつは一体どこへ行ってしまったのだろうか……
日向「あー……取りあえずオレンジソーダを3つ頼む」
不二咲「はーい、オレンジソーダですね! 写真のオプションは如何されますか? 今でしたら特別にボク達二人纏めて写真を撮って良いですよ?」
苗木「ふ、不二咲くん!!」
……苗木が眼で止めてくれと訴えてくるが、同時に七海とソニアが「是非やってみたい」と俺を見つめてくる。
……苗木との友情を取るか、二人の願いを叶えるか。はてさてどうするのが良いだろうか。
↓2
@苗木、不二咲と一緒に写真を撮る。
A苗木、不二咲と一緒に写真を撮らない。
(ゾロ目&コンマ値90以上で妹様がやらかす。
- 862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:48:26.30 ID:8SS5p0Gx0
- 下
- 863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:55:44.67 ID:1/CqPVcjO
- 1
- 864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 22:56:27.43 ID:uZcABroG0
- 1 レア物だから
- 865 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 23:07:38.86 ID:Y/bMpf0L0
- ……苗木、すまん。お願いしているのがこの二人じゃなければお前との友情を取ったかもしれないが、俺の個人的な好感度からいって……。
日向「じゃ、じゃあ三枚分お願いします……」
ソニア「いよっ! 日向さん、良く決断してくださいました!!」
七海「うんうん。やっぱり思い出作りは大切だもんね!」
不二咲「はーい♪ ちょっと待っててくださいね!」
苗木「……」
最早死んだ魚のような目になっている苗木(もう一度言うが非常に申し訳無いとは思っている)。だがすまん。この二人の喜ぶ顔には逆らえなかったんだ……。
そして(何故だか)俺が中心となり、隣に苗木と不二咲。その隣にソニアと七海がギューッと距離を詰めるように抱きしめあいながら、写真を三枚撮った。……机の奥底に封印しておくことを、俺は固く誓った。
- 866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 23:12:23.25 ID:uZcABroG0
- しかし、ジェノにバレたので追い掛けられることをこのとき日向は知る由もない無かった。
- 867 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 23:17:22.58 ID:Y/bMpf0L0
- 〜数日後。希望ヶ峰学園は超高校級の相談窓口の研究教室〜
東条「それで日向先輩。私に用事ってなにかしら?」
日向「ああ、それなんだけどな……」
俺は東条を自分の研究教室に呼び出していた。……「事の顛末」を詳しく聞くためだ。
あのあと、出されたオレンジソーダを飲んで早々とその場を立ち去った俺達は、それなりに才囚学園の文化祭を満喫した。
七海が飛び入り参加のゲーム大会に参加して圧倒的な実力を見せつけて一位になったり、ソニアがオカルト研究会主催の「日本のオーパーツ」博覧会に夢中になったりと、まぁ色々慌ただしくもあったが楽しい一日を過ごした。
……だが、俺達が去った後、あの女装メイド&男装執事喫茶は一体どうなってしまったのかが分らない。苗木を含め、じぶんから四人もの人間を巻き込んだ以上、せめて無事に閉店まで行ったのかが知りたかった。
東条「そうね……それなんだけど朝は↓1で昼が↓2で夕方が↓3よ」
コンマ70以上で妹様がやらかす。
- 868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 23:18:01.65 ID:ryq05yre0
- あ
- 869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 23:19:04.91 ID:lGmFyEY8O
- ほい
- 870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 23:20:57.79 ID:uZcABroG0
- 舞園先輩と朝日奈先輩が男らしい格好で来店してきて、即、苗木先輩を指名してそれぞれがお姫様抱っこしてその写真が凄くバズったわ。
- 871 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 23:24:01.65 ID:Y/bMpf0L0
- 妹様のやらかしの内一つは決めてるんですが、もう一つが決まっていないので安価↓1
- 872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 23:28:34.87 ID:uZcABroG0
- 苗木LOVERSに苗木家の実印(本物)と結婚届を用意して、バトルを勃発させた。(バカテスネタより)
- 873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/01(金) 23:29:04.45 ID:lGmFyEY8O
- 盛大に(わざと)ズッコケてメイド・執事全員濡れ透け状態にする
- 874 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/01(金) 23:50:18.36 ID:Y/bMpf0L0
- >>872 すみません。バカテスネタが分らないので、個人的な解釈でねじ曲げて、似た雰囲気の物にします。それと>>870は素直に面白いのでそのままパク……採用させていただきます。
東条「そう……あれは日向先輩達が教室を出て暫く経った頃……お昼時になって、丁度来店客も多くなり始めた頃の事よ……」
東条の目がどこか遠くを見る物に変わった。……何というか「悲しい事件だったわね……」とでも言いたそうな雰囲気だ。
東条「江ノ島先輩が苗木先輩と不二咲先輩を呼んだと思ったら、後ろから盛大に「ブワサァアッツ……!」とスカート捲りをしたの。(イメージ的には超電磁砲の佐天さんの初春に行なうスカート捲りをご想像ください)」
日向「うわぁ……」
東条「しかも白銀さんがプロデュースした物だったから徹底的に拘って、二人とも女子用のパンツをはいていたわ」
日向「うわぁ…………」
いつも東条が着ているメイド用のスカートなら丈が長いしさしたるダメージは無かったかもしれないが、二人が着ていたのはミニスカートだ。二人の秘部を隠すそれを垣間見た客は、決して少なくない筈だ。不二咲はまだ兎も角(?)苗木の精神的ダメージは計り知れないだろう。
東条「それと、これは江ノ島さんとは関係無いのだけれど、舞園先輩と朝日奈先輩が男らしい格好で来店してきて、即、苗木先輩を指名してそれぞれがお姫様抱っこしてその写真が凄くバズっていたわ」
日向「マジか。俺SNSやってないからその辺の情報疎いんだよなぁ……」
まぁ恥ずかしかっただろうとはいえ、江ノ島にされていたそれとほぼ変わらないんだし、ダメージは少ない方……」
東条「……そして一番大騒ぎになったのが夕方よ」
東条が、らしくもない陰鬱な表情を浮かべる。……なんだ? こいつがこんな表情をするレベルの大騒ぎって一体何があったんだ?
東条「苗木先輩を好きな人達が全員集合した頃を見計らって「好きなメイドと(頬に)キスできる権利」を掛けてジャンケン大会を勃発させたのよ……。本来ストッパーである霧切先輩も当然の様に加わって、それはもう私でもどうしようも出来ない大乱闘騒ぎになってしまったわ……」
悲しそうに目を伏せる東条。苗木に同情しつつも「その時にいなくて本当に良かった……!!」と思う小心者の俺がいた。……苗木の奴、女性不信になって俺の所に相談しに来たりしないよな? 大丈夫だよな?
Questクリア! 東条との絆が深まりました。コマンドで「東条に助けを求める」が出来る様になりました。(判定が簡単になりました)
東条はその名の通り超高校級のメイドのため、様々な依頼や困った事に積極的に手を貸してくれます。ただし、その有能さから別の依頼を受けていることも多く、あまり当てにしすぎても良くないかもしれません。
本日はここまで。また明日、9時頃にお会いしましょう。
- 875 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 21:05:51.06 ID:SMTW/XrY0
- こんばんわ。それでは本日も始めて行きます。
- 876 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 21:07:20.20 ID:SMTW/XrY0
- 日向「なぁ七海」
七海「なぁに? 日向くん」
日向「FPS系のゲームってさ。時間が経つごとにエリアがドンドン狭くなっていくだろ? あれって様は制限時間を設けたり、違うエリアにいるプレイヤーを集合させることでゲームの進行を滞らせない処置だってのは分るんだけどさ、制限時間外にエリア外にいたら即死って処置は重すぎると思うんだがどう思う?」
七海「うーん。そう言うルールだからと言っちゃえばそれまでなんだけど……。地図の見方も分らない初心者にはちょっと可哀想かなって思うときはあるね。折角時間制限内にセーフエリアに移動できたのに間違って進入禁止エリアに入っちゃって即死しました〜なんて事たまーにあるし」
日向「要するに他のゲーム同様、慣れるしか無いって事か……」
コンコンコン
日向「おっと、依頼人か?」
七海「いいえ、敵襲かもしれません隊長」
日向「そうか。それじゃあ気をつけて招き入れないとな。どうぞ、お入りください」
↓2「失礼します」
- 877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:08:21.11 ID:/qBWZSt4O
- 下
- 878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:08:37.61 ID:18HT0xR20
- 冬子
- 879 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 21:19:28.93 ID:SMTW/XrY0
- 腐川「し、失礼するわ……」
日向「腐川か。珍しいな、お前が誰かに相談事をしにくるなんて」
腐川冬子
飛ぶ鳥を落とす勢いの若手女流作家で、自身の書いた恋愛小説が社会的大ヒットとなり、高校生ながら数々の文学賞を受賞し、ベストセラーを連発している。おさげ髪に眼鏡が特徴の78期生だ。
噂でしか聞いたことがないが、過去の学生生活において悲惨な体験を重ねているせいで性格は陰気かつ根暗で、精神構造にとある深刻な問題を抱えている。発言のほとんどはネガティブで、かなり被害妄想が激しい面もあるという。
腐川「な、なによ。私がここに来ちゃ悪いって言うの!?」
日向「いやいや、逆だよ。寧ろお前みたいな悩みを抱えてるけど人には言えない……抱え込んでるような奴の来客を待ってたんだ。……七海」
七海「うん、分ってる。また後でね、日向くん」
そう言って、七海はいつも通りに教室を出て行った。俺は腐川に来客用のソファーに着席を促すと、早速本題へと移る。
日向「改めて説明しておくけど、ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」
腐川「わ、分ってるわよそのぐらい……↓2をお願いしたいの」
- 880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:21:38.81 ID:d0zULlClo
- ふむ
- 881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:24:28.17 ID:rsZydjl/O
- 挿絵の資料用に男女ひとつずつ下着姿の写真を撮ってきてほしい
- 882 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 21:40:16.07 ID:SMTW/XrY0
- ……毎度毎度の事だが「聞かなかったことにしたい」と感じた依頼はこれで何度目だろうか。
腐川「き、聞えなかったの? 資料用に年頃の……高校生男女の下着姿の写真が欲しいのよ」
腐川の性格も有り、俺は慎重に言葉を選ぶ。「……せめて女子にはお前からお願い出来ないか?」と尋ねるも
腐川「い、嫌よ! 幾ら正当な理由があるからって、クラスメイトにそんなことを頼んだら変態に思われるじゃないの!!」
日向「……なら俺も他人から変態に思われるんじゃないかって事を自覚して欲しいんだが……」
腐川「そ、それをこなしてこその相談窓口でしょう!? 私知ってるんだからね!! アンタが最近「超高校級の何でも屋」って噂されてるの!!」
日向「おい待て、聞いてないぞそんな話し!?」
誰が言いだしたのかは知らないが、俺は「超高校級の相談窓口」であって、何でも屋じゃない。そりゃあこれまで色んな(思い出したくもないような)依頼を受けて、それを成功させてきたけど、あくまで俺に出来る事は「相談を受ける」事だけだ。それを跳び越えた依頼は受けられない。
日向「……それは本当に「下着」じゃないとダメなのか? 男子なら水着を着て貰うって簡単な手が……」
腐川「ダメよ。あくまで「下着」の写真が欲しいの。そもそも水着と下着は似て非なる物でしょう」
言うだけ言ってみたが、やっぱりダメか。これなら男子の方は楽勝だと思ったんだが……。
腐川「そ、それじゃあお願いしたからね! ちゃ、ちゃんとお、お願いしたからね!!」
腐川は言葉もしどろもどろに、研究教室を出て行った。下着姿……下着姿か……事情をキチンと話せば男子は勿論、女子も頷いてくれる娘は僅かなりともいるだろうが果たして……。
↓2 まず誰に頼みに行く?(選ばれた人で難易度が変わります)
- 883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:42:11.56 ID:rsZydjl/O
- さげ
- 884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:43:16.53 ID:L/KPDmUV0
- ソニア
- 885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:43:45.36 ID:/qBWZSt4O
- 東条
- 886 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 21:48:45.40 ID:SMTW/XrY0
- ソニア「し、下着姿の写真……ですか」
頬を赤らめるソニアに、俺は「ああ」と頷く。今更だが、俺はなぜソニアにこんな事(理由は勿論全部話した)を頼んでしまったのだろうか。以前(故意ではないとはいえ)裸姿を見てしまったから今更だからか?
一歩間違えれば国際問題待った無しの王女様にこんな事を頼んでしまった自分の浅はかさに愕然としながらも、俺はソニアの返事を待った。
ソニア「↓40以上でOK」
- 887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:53:21.40 ID:/qBWZSt4O
- へい
- 888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 21:55:41.15 ID:L/KPDmUV0
- 撮る条件として日向に下着姿になるか、キスしろって言いそう。
- 889 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 22:29:47.54 ID:SMTW/XrY0
- ソニア「…………」
返事は中々なかった。ソニアの中で俺の株がグーンと下がって変態でも見るような心境になってしまっているか、あるいは心の底から呆れているのか。
「……いや、もう良い。悪かった」と俺が超高校級の王女の研究教室を出ようとしたときだった。
ソニア「……ですよ」
日向「……へ?」
か細く小さい、けれど確かにソニアの返事が聞えた。
ソニア「と、撮るのは日向さんで、見るのは腐川さんだけなんですよね? ……だったら良い、ですよ? 私の下着姿を撮っても」
そう言われた時。俺は一体どんな顔をしていたのだろうか。あっさり女子からOKが貰えたという安堵か? それとも王女であるソニアがこんな(ふざけた)依頼を受けてくれたことに対する驚愕か? それとも……ドクンと高鳴った胸の心臓に困惑していたのだろうか。
〜〜〜〜〜〜
鍵をシッカリと閉め、万が一も無いようにドアにつっかえ棒をする。
ソニアが服を脱いでいる間。俺はカメラを持ったまま後ろを向いていた。幾ら下着姿を撮るとはいえ、女性の着替えシーンを生で見るのに対し、一種の忌避感があったからだ。
シュルシュルという服がこすれる音と、ファサッ……という服が床に落ちる音が、妙に艶めかしく聞える。ドキドキと高鳴る心臓を抑えきれない。これは一体何なんだ? 女性の下着姿の写真を撮るだけ(この意識に既に問題があるような気もするが)なのに、何故こんなにも胸がトキメクんだ?
ソニア「……よ、よし! 覚悟完了です!! 日向さん、ドーンと来て下さい!!」
気合の入った。しかしてどこか震えの混じったソニアの声が後ろから聞えてくる。ゆっくりと後ろを振り向くと、そこには下着だけに身を包んだソニアが立っていた。
美しい白い生地のブラジャーにショーツ。ごく普通の女性用下着……ただの布の筈なのに、なぜ女性が実際に着ているだけでこんなにも色香が増すのだろうか。
日向「……撮るぞ、ソニア」
俺の小さい、しかしてハッキリとした宣言に、ソニアは恥ずかしそうにコクリ。と頷く。
──パシャリ
ソニア「──ッツ!」
俺がカメラのフラッシュを切った瞬間、ソニアはより一層恥ずかしそうに顔を背けた。これでは資料になるかどうか分らないと判断した俺は、強めの口調でソニアに希う。
日向「ソニア、ちゃんと俺の方を見るんだ」
ソニア「は、はい……」
小さく、震える声で頷くソニア。目が少しだけウルウルと滲んでいるような気もする。……罪悪感と臨場感。なんとも言えない不思議な感情に身を包みながら、俺は一枚。また一枚とソニアの恥ずかしい写真を撮って行った──
〜〜〜〜〜〜
前の姿の写真を四枚。横の写真を左右合わせて四枚。後ろ姿の写真を三枚。合計10枚の写真を撮り終り、俺はソニアに「よし、もう良いぞ」と服を着ても良いと指示を出す。それに対してソニアは何も言わず。服を着々と着ていった。
……ソニアが服を全て着終わったあとで俺は深く息を吐くと、改めてソニアに頭を深く下げる。
日向「こんな事につき合わせて本当に悪かった。埋め合わせは後でちゃんとするし、約束通りこの写真は腐川以外には絶対に見せない。腐川にもそう強く言い含めておく」
ソニア「は、はい! ……あ、そ、そうだ! でしたら一つお願いがあるのですが……」
「なんだ? 何でも聞くぞ」と俺が言うと、ソニアは恥ずかしそうに俺の耳元に口を近づけて
ソニア「い、一番最初に撮った写真は資料になるかどうか分らないんですよね……?」
日向「あ、ああ。顔を背けてたし……」
ソニア「で、でしたらその──」
──日向さんが、持っていて下さいませんか?
そう言われてからソニアの研究教室を出るまで、俺は自分で自分が何を考えているのかも、何を思っているのかも分らなかった。
↓2 誰に頼みに行く?(男子限定)
- 890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 22:31:12.92 ID:e20CoiYx0
- 花村
- 891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/02(土) 22:31:53.91 ID:sDJ6wsds0
- 猫丸
- 892 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 22:51:00.97 ID:SMTW/XrY0
- 弐大の性格を考慮した結果、判定無しで成功とします。
男子ならば事情を話せば断わられる可能性は低い奴が多いだろうが、それでも下着姿だ。
対象は慎重に選ばなくてはならないし、なにより小説の題材とするならば、腐川が持っている資料にも載っていないような体型の男子が良いのでは無いだろうか。
と、なると普通体型の男子は兼並パス。十神は仮に交渉に成功すれば腐川から気持ち悪いぐらいのお礼をされる事が目に見えているが、それ以前の問題として100%却下されるから同じくパス。……と、なると……。
〜〜超高校級のマネージャーの研究教室〜〜
弐大「なんじゃあ! そんぐらい安いもんじゃわい!!」
弐大猫丸。以前戦刃の研究教室の大掃除の時にも世話になった超高校級のマネージャーで、筋肉モリモリマッチョマンの俺の同期だ。
日向「良いのか?」
弐大「おう! むしろワシとしちゃあお前さんが真剣な表情で「頼みがある」と言ってきたから「一体何事か」と身構えてしまったぞ」
半ば予想していた事だが、あっさりとOKを貰えた。早速下着姿になって貰い、写真を撮影していく……のは良いのだが
日向(んー……何というか、ひねりが足りないな)
ソニアの時は緊張とそれ以外の感情でそれどころでは無かったが、小説としての資料にする以上、直立姿勢の写真だけじゃなくて、もっと具体的なポージングの写真があった方が良いんじゃないか? そう、例えば……↓2(弐大にして欲しいポージング)
- 893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 22:52:43.59 ID:18HT0xR20
- さげ
- 894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 22:56:59.48 ID:e20CoiYx0
- 知ってたらペルソナのオロバスのポーズ
知らなかったらサイドチェスト
- 895 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 23:01:55.93 ID:SMTW/XrY0
- 同じペルソナでもシリーズによってポーズが違うんですが、恐らく「P3P」のオロバスで良いですか? >>894
- 896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 23:08:02.22 ID:e20CoiYx0
- それです
- 897 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 23:16:54.31 ID:SMTW/XrY0
- ……そう言えば今七海と薦めているコマンド式RPGゲームで、面白いポーズを撮っている馬の悪魔がいたな。
片膝ずつを別々に折り曲げて、胸を堂々と張り、両方の腕をVに見えるように天に掲げながら、虚空に向かって何かを吠えているような……。
弐大「ん? なんじゃ、どうした?」
突如として撮影の手が止まった俺を不審に思ったのか、弐大が声を掛けてくる。俺はスマートフォンを起動させるとグー○ル先生の画像検索機能を使って「オロバス」を検索。弐大にその画像のポーズを見せて「このポーズを取って見てくれないか?」とお願いしてみる。
「変な注文をするのぉ?」と首を傾げながらも、弐大は俺の要求通り「オロバス」のポーズを取ってくれた。……下着である必要は一切無いのだが、弐大がやるとまるで武神か英雄か何かの咆吼にも見えて、いつもよりも格好良く見えたのだった。
- 898 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 23:33:07.82 ID:SMTW/XrY0
-
〜〜後日、超高校級の相談窓口の研究教室にて〜〜
日向「──っと、これで約束通り、男女一組枚ずつ、依頼の下着姿の写真を撮ってきたぞ」
腐川「あ、ありがと……そ、それじゃあ見させて貰うわね……」
俺は腐川にソニアと弐大の下着姿の写真を渡す。時折「へぇ……」だとか「ふぅん……」だとかいう声が聞えてくる。既に自分だけのゾーンに入っているのか、俺の事は全く意識に入っていないようだった。
全ての写真を見終わり、ふぅ……と息を吐いた腐川に、俺は「どうだ?」と感想を聞く。
腐川「そうね……点数で言えば↓1↓2点よ。(補正+10ずつ、合計数値が80以上で依頼達成)」
- 899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 23:34:20.26 ID:2TwCqdPiO
- あ
- 900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/02(土) 23:34:23.99 ID:Cw5qzObT0
- せい
- 901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 23:35:45.33 ID:L/KPDmUV0
- よく国際問題に引っかかる女王様から許可取れたわね。あんたのこと好きじゃあなければ不可能なはずよ。
- 902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 23:37:14.35 ID:L/KPDmUV0
- スパクリ来たけどどうすんの?
- 903 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/02(土) 23:47:12.23 ID:SMTW/XrY0
- あのー……ここでクリティカル出されても何をしたら良いか全く分らないんですが……。取りあえず腐川の好感度を大幅に上げておきますか。
26+99(クリティカル)+20=145 素晴らしいとしか言いようのない写真だ! 腐川の好感度が大きく上がった!!
腐川「……あんた、超高校級のカメラマンでもあったの? 悔しいけど、文句の付け所のない写真よ」
日向「それは俺の同期だな。……取りあえず、お前が気に入ったみたいで良かったよ」
俺はホッと胸をなで下ろしながら溜息を付いた。もしこれで不満をぶちまけられて依頼のやり直しを要求されなどしたらどうしようかと思っていたのだ。
腐川「ソニアの方は正しく「お姫様」の雰囲気と魅力溢れる素晴らしい正当派写真だし、弐大の方の咆吼? のポーズの写真もす、凄く良いわね。今までにない資料になりそう……」
日向「それを元にお前が新しい作品を書く切っ掛けになってくれれば俺も頑張った甲斐があったよ。あ、それと言った通り、その写真は他の誰にも見せるなよ? 特にソニアの方はガチで不味い事になりかねないから注意してくれな?」
腐川「わ、分ってるわよ! 私だって面倒事に巻き込まれたくないもの……。その、あ、ありがとね、日向先輩」
腐川が最後に見せた小さな微笑みは、俺に「この依頼を受けて良かった」と思わせるには十分な報酬だった。
(ちなみにソニアの一番最初に撮った写真は、机の奥底に堅く封印した)
今日の更新はここまで。ところで日向と七海の掛け合い(ゲームネタ)がそろそろ尽きてきたんですが、何かネタはありませんかね?(他力本願のクズ)
- 904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/02(土) 23:48:03.89 ID:d0zULlClo
- 声優ネタとかないのかな?
- 905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 00:00:47.64 ID:E/vbsnVv0
- ドラゴンクエストX 天空の花嫁の嫁論争してみては?
- 906 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/03(日) 21:00:04.88 ID:GjbwK7390
- こんばんわ。本日の更新ですが。後30分ほどお待ち下さい。
- 907 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/03(日) 21:29:22.90 ID:GjbwK7390
- では本日も開始していきます。
- 908 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/03(日) 21:32:37.47 ID:GjbwK7390
- Questクリア! コマンドで「腐川に助けを求める」の難易度が下がりました!!
腐川さんは超高校級の文学少女なので、助けを求める機会はそう多くないかもしれませんが「ある人物」の情報を集めないと行けない時に非常に役に立ってくれるでしょう。
日向「なぁ七海」
七海「なぁに? 日向くん」
日向「○鉄だとかドカ○ンだとかいた○ト……所謂「友情破壊ゲーム」ってあるだろ? よく「リアルフアィトに勃発した」なんて話しも聞くけど、あれってそれに発展するほどムカつく物なのか?」
七海「うーん……「ゲーム」として考えるから気持ちが分らないんだと思うなぁ……。例えばね? 自分が時間と手間暇を掛けて作った……日向くんの場合は草餅が良いかな? を、他人に横からぜーんぶ奪われて目の前でムシャムシャ食べられたらどんな気持ちになるかな?」
日向「問答無用でそいつのことをぶん殴るな(真顔)」
七海「それと同じ。こつこつ貯めたり、地道に努力して得た物を、他人に台無しにされる気分になるような戦略が出来るゲームって事だね」
日向「……そう聞くと遊びたくもなくなるんだが、今だに全部根強い人気があるよな」
七海「うん。それを考慮しても皆が夢中になる面白いゲーム……って事だと思うよ?」
コンコンコン
日向「おっと、依頼者か? はーい、どうぞ!」
↓2「失礼します」
- 909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 21:34:20.26 ID:ushgqMSoo
- 踏み
- 910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 21:34:39.80 ID:DcGGgWpnO
- セレス
- 911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 21:34:48.50 ID:kbpcaeL70
- あかね
- 912 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/03(日) 21:43:50.93 ID:GjbwK7390
- セレス「お楽しみ中の所失礼いたしますわ、日向先輩? 七海先輩におかれましてはいつかまた、ギャンブルで勝負してくださいな」
日向「セレス……か」
七海「うん、勿論だよ」
セレスティア・ルーデンベルグ。本名を康広多恵子
名前を含めて全ての経歴が自称。ゴスロリ服を好んで着用している。
79期生の王馬小吉に匹敵するウソの天才で、ギャンブルには天性の才能を持っており、麻雀・ポーカーなどの対人戦で連戦連勝しており、生まれながらにして負けることはないのだと語る。かつて「キングオブライアー」と呼ばれる相手の資産を奪い合う大会に参加したなど、どこかで聞いたような過去を多く持つ。彼女との勝負で全財産を奪い取られ、人生が破綻したギャンブラーも多数存在する。
七海「何か相談事かな? じゃあ私はいつも通り部屋の外にいるね」
七海がいつも通りに部屋を出て行くと、俺はセレスに来客用のソファーへ着席を促した「ロイヤルミルクティーの一つでもありませんの?」と彼女の口から不満が出るが、そんな高尚な物など俺の研究教室にはおいていない。精々俺の好物である草餅が冷蔵庫に常備されているぐらいだ。
日向「お前には説明する必要も無いと思うけど、改めて言っておく。ここは「超高校級の相談窓口」学園の生徒の悩みや相談なら何でも聞いて解決、改善に協力するけど、100%解決出来るとは限らない。その事を頭に入れたうえで、相談したいって事があれば言ってみてくれ」
セレス「ええ、存じておりますわ。実は↓2」
- 913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 21:45:55.21 ID:kbpcaeL70
- さげ
- 914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 21:45:58.47 ID:jLilew86O
- 全世界地下賭博大会にペアで出場して欲しい
- 915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 21:46:56.24 ID:IQUPHAyMO
- 今夜の賭けポーカーの人数を集めて欲しい
- 916 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/03(日) 22:01:50.15 ID:GjbwK7390
- セレス「全世界地下賭博大会にペアで出場して欲しいんですの」
日向「勘弁してくれ……頼むから……」
俺はこの依頼を断わるつもり満々でいた。今までのそれとは違い、思いっきり法に触れそうな、それも賭博(これ自体日本では非合法な筈なのだが)の大会に参加するなんて無茶苦茶にも程がある。と、いうか一学生として出来る「依頼」の範囲を超えている。
そりゃあセレスはこういう大会に出慣れているのかもしれないが、俺の方は全くのド素人だ。仮に出場できたとしても、出来る事など限られて……
セレス「ああ、貴方に活躍など期待していませんわ。「私とペアで出場する」事に意味がありますの」
日向「……どういう事だ?」
セレス「今回の大会は二人一組のバトルロワイヤルルールで行なわれます。つまり、私と組んで下さるペアの方がいないとそもそも出場できませんの。ッ最初は苗木くんに。時点で狛枝先輩に頼ろうとしたのですが……苗木くんはLOVERSの皆さんのガード並びに監視によって阻まれてしまい、狛枝先輩は運の落差が酷すぎてあまり当てにしたくありません」
それで俺に白羽の矢が立ったって訳か。いやでも俺はあくまで相談窓口であり、依頼もこなせるような物しかこなしてきてないんだが……
↓↓
1〜50 で依頼を断わる。
51〜00 で依頼を受ける。
- 917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 22:04:08.55 ID:E/vbsnVv0
- ノルカソルカ
- 918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 22:04:56.98 ID:ushgqMSoo
- でるかな?
- 919 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/03(日) 22:42:40.11 ID:GjbwK7390
- ↓1のつもりだったので55のゾロ目。依頼を受ける&シード出場確定。
日向「……ホンッとうに無事に帰れるんだろうな? あとその大会は非合法だらけのヤバイ大会とかじゃないんだよな?」
セレス「ええ。そこは安心して欲しいですわ。向こうから招待状が届いた超高校級のギャンブラーの名に掛けて、日向先輩の身の安全をお約束いたしましょう」
俺は本当に最後の最後迷った。参加すること自体にリスクがあるのではないのか、こちらに超高校級のギャンブラーがいる以上、負ける確率は少ないと思うが、本当に大丈夫なのか。
うんうん唸り続けること約20分。俺は諦めたように溜息を付いて「……分ったよ、その大会、参加させて貰う」と頷いた。セレスは意外そうな表情で。「あら意外。断わられると思っておりましたのに」と驚いたように言った。
日向「ただし、頼むから絶対に負けないでくれよ!? 俺、本当は行きたくなんて無いんだからな!?」
セレス「あら、私を誰だと思っておりますの? 超高校級のギャンブラー、セレスティア・ルーデンベルグですのよ? この程度のハンデなど、何でもございませんわ」
自身満々漫にいうセレスを前にして、俺はようやく、全世界地下賭博大会に出場する決意を決めたのだった」
〜〜〜〜そして現在。
俺達は一緒に、全世界地下賭博大会に赴く為、会場の近くにまでやって来ていた。何には念を入れ。普段は着ない服に身を包み、マスクをした上でサングラスまで掛けているとせレスが「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよの」
日向「ところでギャンブルのペア大会っえてなにするんだ? やっぱりポーカーか?」
セレス「ええ。今回のギャンブルは↓2」
すみませんがパソコンの調子が凄く悪い(重いので文字打ち所ではない)ので、今日の更新はここまでとさせていただきます。楽しみにして下さっていた本当に申し訳ありません……そろそろ買い換え時ですかねぇ(PC))
- 920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/03(日) 22:44:13.66 ID:jLilew86O
- 乙下
- 921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/03(日) 22:46:28.96 ID:vxbjeTSh0
- ブラックジャック
- 922 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 21:03:42.48 ID:FIuCsTiD0
- こんばんわ。では本日も始めて行きます。
- 923 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 21:05:26.78 ID:FIuCsTiD0
- 日向「ブラックジャックか……手札の点数が21点に近くなるようにカードを集めるゲームだって事は知ってるけど……」
セレス「ええ。普通のカジノではディーラーとの勝負となるのですが、今回はペア大会と言うことでプレイヤー同士で争われます。……詳しいルール説明は必要でして?」
日向「一応、聞いておきたいな」」
セレス「では簡潔に。ブラックジャックはカジノゲームの中でも、1番ペイアウト率が高いと評判で、最も稼ぎやすいゲームとも言われています」
日向「ペイアウト率?」
セレス「還元率の事ですわ。(……まぁそれは普通のカジノでディーラーと真っ当な勝負する場合、なのですが)」
セレス「日向さんの仰ったとおり、ブラックジャックはジョーカーを除く52枚のトランプで、配られたカードの合計点数を21点、もしくは21点により近づいた方が勝ちとなるゲームです。ブラックジャックのカードの数え方は少し特殊で、10を含む絵札カードは全て「10」として数えられます」
日向「10、J、Q、Kが全部10として扱われるって事か。Aはどうなんだ?」
セレス「Aは「1」としても「11」としても数えられますので、自分の有利になるようにカウントすることができますわ」
セレス「勝利の条件は当然、相手よりも21点に近い点数になるように手札を揃えること。敗北条件は二種類あって、相手の点数の方が21点に近い手札になってしまった場合。そして「バースト」……「ヒット」もしくは「ダブルダウン」でこちらの手札が21点を超えてしまった場合ですわね」
日向「「ヒット」と「ダブルダウン」は聞いた事あるけど……他にルールはないのか?」
セレス「当然、ありますわよ。カードの追加をストップし、現在のハンドで勝負をする「スタンド」最初に配られた2枚のカードが同じ点数だった場合に使用できる「スプリット」最初に配られた2枚のカードの時点で、プレイヤーが自ら負けを認める「サレンダー」」
セレス「他にも「インシュランス」「イーブンマネー」「スイッチ」などがありますが……まぁこの辺りは考えなくて結構ですわ。……ではここで問題です。AとKのBJと9、10、2のBJではどちらの勝利になると思いますか?」
日向「えっと……少ない枚数でBJを完成させてるからAとKの方か?」
セレス「ご名答。このように相手と同じ数字の場合「より少ないカード」でその数字を完成させたプレイヤーの勝利となります」
日向「ん、ありがとな。大体分った」
セレス「ああ、それと私達はシード枠なので予選を飛ばして本戦から出場することが出来ます。なので合計で4回勝つことが出来れば優勝ですわね」
日向「……それを聞いて大分気分が楽になったけど、それって予選を突破した強豪や、俺達と同じくシード枠の選手と闘わなくちゃいけないって事なんじゃ……」
セレス「今更ですわね。さ、参りましょう。あなたには期待していますので、エスコートぐらいはお願いいたしますわよ? 日向先輩?」
そうして俺はセレスの手を引いて全世界地下賭博大会の会場に足を踏み入れたのだった。
↓1(コンマ)第一回戦の敵の強さ。
- 924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:06:05.20 ID:61xVxrnm0
- あ
- 925 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 21:32:59.96 ID:FIuCsTiD0
- 20 めっちゃ運良くここまで勝ち上がって来れただけの雑魚
その会場は、一言で言えば「異常な空気」に包まれていた。高揚感に緊張感。絶望に希望。不安に自信。相反する熱気と寒気が両立し、それでも一定量のエネルギーが常にそこに漂っているような……そんな感じだ。
MC「では本日最後の一組をご紹介しましょう! 現役の高校生にして、世界トップクラスの実力を誇る超高校級のギャンブラー! 「セレスティア・ルーデンベルグ選手!!」
MCに呼ばれて大きな舞台上に立ったセレスが、観客達(恐らく一人一人がとんでもないセレブ)に向かってペコリと頭を下げる。
MC「そしてその相方! ここまでの経歴一切不明!! 超高校級の??? コードネーム「IZURU」選手!!」
日向「ど、どうも……」
今更だが、俺は身バレが嫌で経歴も名前も一切不明の一選手として登録していた。コードネームに「IZURU」という名前を使ったのは……何というかこう、運命的な何かを感じてだ。
MC「それでは早速それぞれのテーブルで本戦第一回戦を開始していただきましょう!!」
MCのかけ声と共に、俺達は各ペア事の席に案内される。俺達の初戦の対戦相手は、予選から勝ち上がってきたという、とても金持ちには見えない(寧ろ負債者に見える)おっさん二人組だった。
おっさんA「ククク……一回戦が高校生ペアのガキ共とはな……。こりゃあ楽勝だぜ」
セレス「あら、奇遇ですわね。私もただ「運が良かっただけ」のペアと当たれるなんて幸運だと考えていましたの」
おっさんAのこちらを舐め腐ったような発言に俺が何か言ってやろうとするより前に、セレスが言葉で倍返しする。そして、俺の方を見てこう言った。
セレス「ひな……IZURUさん。この方達は任せました。一回戦ぐらいは私を休ませてくださいな」
日向「は、はぁ!?」
セレス「この程度の方々でしたら何て事はありません。なに、合計7回中4回以上勝てば良いだけの話ですわ。私はこの試合には「出場しません」」
こいつ……まさか俺一人でこの二人の相手をしろって言うのか!? BJの経験なんて「ちょっと触ったことがある」程度の初心者の俺に!?
おっさんB「ああ゛!? 舐めてんじゃねぇぞこのクソガキが!!」
ドン! とおっさんBが強くテーブルを叩く。俺はそれに内心ドキリとするが、セレスはますますツマラナさそうな顔で。「日向くん、任せましたわよ」と言うだけだった。
MC「それでは全世界地下賭博大会……決勝トーナメント本戦第一回戦、開始ー!!」
MCのかけ声と共に、ディーラーがカードを配る。俺はヤケクソ気味に配られたカードを手にとったのだった。
↓7まで20以上で勝利。それ以下で敗北。勝利回数が4回以上で勝利(今回のコンマ判定は連投有り)
- 926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:33:53.70 ID:61xVxrnm0
- あ
- 927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:34:26.63 ID:eEOvioRj0
- にわかには負けんよ。
- 928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:35:08.57 ID:o/nCZryGo
- ふっ!
- 929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:35:22.44 ID:un/xz4hNO
- 希望!
- 930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:35:42.76 ID:o/nCZryGo
- キュイン!キュイン!
- 931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/04(月) 21:36:04.62 ID:eEOvioRj0
- おっさん、背中が焼けてるぜ。
- 932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:38:14.46 ID:un/xz4hNO
- その牌だ!
- 933 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 21:52:16.33 ID:FIuCsTiD0
- ダブルゾロ目の>>929を主体に、以下ダイジェスト。
おっさんA(よ、よし!! AQのBJだ!! これを上回れるのはAKのBJのみ!! 奴に勝利は無……)
日向「AKのBJ。アンタもAKのBJじゃない限り俺の勝ちだな」
おっさんA「そんなばかなぁあああああああああ!!(グニャアアアアアアアア)」
MC「おっとお! ここでP卓で早くも大波乱!! 謎に包まれた超高校級の??? IZURU選手! まさかの四連続勝利でストレート勝ちだぁあああああああ!!」
ワァアッ!! と会場が沸くが、俺としては早くも一杯一杯だった。セレスが対戦相手に言っていたが、それこそ「運」だけでストレート勝ちしたような物じゃないかと自分では思う。
セレス「まぁ、当然の結果ですわね。ですが最後のBJはお見事でした。……開始前から思っていましたが、あなたなら苗木くんに並ぶCランクのナイトになれるかも分りませんわね」
セレスの称賛なのかどうかも分らない一言で、この試合は幕を閉じた。(せめて次の試合はセレスも出てくれよ……)と、俺は心の中で祈っていた。
↓1(コンマ)第2回戦の敵の強さ。最低保障30
- 934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:54:11.46 ID:eEOvioRj0
- そろそろレス変えないと。
- 935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 21:54:37.08 ID:o/nCZryGo
- 来い!
- 936 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 22:09:45.88 ID:FIuCsTiD0
- >>934 それは分るんですが、一体どのタイミングで次スレ立てるべきですかね?(初心者)「950越えた辺りで良いかなー」とは考えてるんですが……
46 良くも悪くもそこそこの実力者。決勝トーナメントに出てこれる参加者としては平均的
俺達は会場内にある立食パーティーで小腹を充たしながら、次の順番を待っていた。
MC「それでは続いて準々決勝第8試合を行ないます! セレスティア・ルーデンベルグ選手並びにIZURU選手! ○○選手と△△選手!テーブルまでお越し下さい!!」
最後に水を一口だけ飲み、俺はセレスに小声で話し掛けながら壇上へと上がる。
日向(セレス、今回の相手はどうだ?)
セレス(……良くも悪くも平均的、と言った所でしょうか。油断は出来ませんが、そうですね……私も二回だけ、ゲームに出ます。それ以外の五回は日向くんにお任せしました。……「コツ」はもう掴んだでしょう?)
またしても「余裕綽々」といった表情と言動のセレス。俺は俺で「この大会の平均的な実力者ってどの程度なんだろう……と疑問と不安にかられながら、席に着いた。
目標値46 超高校級のギャンブラー補正最低値値70なので1回戦と2回戦は判定無し。↓5回判定を行ない、2回以上勝利で勝利で勝利(日向のコンマ値+10)
- 937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:10:22.15 ID:61xVxrnm0
- あ
- 938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:12:07.73 ID:FHRh0Mat0
- a
- 939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:14:22.92 ID:eEOvioRj0
- 残念、頭ハネだ。
- 940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:15:23.24 ID:o/nCZryGo
- キュイン!
- 941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:15:47.93 ID:un/xz4hNO
- くらえ!
- 942 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 22:27:27.44 ID:FIuCsTiD0
- 日向「10、3、8のBJ。……そっちの手は?」
○○「……9、7、6でバーストだ。俺達の負けだよ……」
再び沸く観客達に対し、俺はやはり「ふぅ……」と溜息を付くことしか出来なかった。廃村探索の時とは別の「SAN値」が緊張感でゴリゴリと削られているような……そんな感覚だ。
セレス「お疲れ様でした、IZURUくん」とセレスが労いの声を掛けてくる。その声にはホンの少しばかりの感心が籠もっているように感じた。
セレス「一回手酷いバーストをした時はヒヤッとしましたが……。勝負所をシッカリ掴み取った良いヒットでした。次も期待していますわよ」
セレスの機嫌が段々と良くなっていくのを感じる……やはり「ペア大会」という物に今まで出場したことが無かったから気分が高揚しているのか、それとも単に優勝賞金が近づいてきて嬉しいのかは分らないが、兎に角良い傾向だ。
……次は準決勝。相手も相応の実力者が出てくるに違いないと、俺は気を引き締めた。
↓準決勝の相手の強さ(最低保障50)
- 943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:29:09.00 ID:FHRh0Mat0
- あ
- 944 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 22:31:21.62 ID:FIuCsTiD0
- ア カ ン
- 945 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 22:47:50.35 ID:FIuCsTiD0
- 100世界最強レベルのギャンブラー。ハッキリ言ってセレスより格上。
……それは、その男は、今の今まで姿を現わさず、相方だけにゲームを任せてきた。(らしい)だから俺は最初、セレスがテーブルに座るその男を目撃した時、彼女にしては珍しく大きく目を見開き、口をポカンと開けたことを不信に思っていた。
そして──
セレス「う、うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ! あっははははははははははははははははははははははは!!!!!」
日向「せ、セレス……!?」
と大笑いしだしたときは本当に何事かと思ったんだ。あのセレスが狂気に満ちた目で大爆笑している。その口は大きく開かれ、目は狂気を携えつつも氷のような視線で目の前の男を睨み付けていた。
???「ククク……随分と機嫌が良い見たいじゃねぇか、お嬢ちゃんよ」
セレス「当然ですわ! 貴方に味合わされた幾重もの屈辱を、晴らす機会がようやく巡ってきたのですから!!!」
???「そうかい、そりゃあ怖いねぇ……」
ギロリ! と誰もがビクッと震えてしまうような目で、セレスは対戦相手の男を見る。その目はギャンブラーと言うよりは何かに固執している復讐者の様にも見えた。
……一体何なんだ? セレスにここまでの執着心を抱かさせるこの男は。
セレス「IZURUくん! 今回のBJは全て私がやります!! 貴方では一ミクロンも勝ち目が無い相手ですからね!!」
???「おいおい、んなこたぁねぇと思うけどな。寧ろ俺としてはお嬢ちゃんよりそっちの少年の相手をする方が怖いよ」
セレス「お黙りなさい。その言葉、すぐに後悔させて差し上げましょう!!」
訳も分らないまま始まった準決勝。セレスは奪い取るようにディーラーからカードを受け取った。
目標値100 超高校級のギャンブラー補正+40。↓7まで判定を行ない、4回以上勝利でセレスの勝ち。
- 946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:51:13.06 ID:o/nCZryGo
- 希望は前に進むんだ!
- 947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:51:24.96 ID:un/xz4hNO
- くらえ!
- 948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/09/04(月) 22:51:57.39 ID:yFvc+0Q20
- せい
- 949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:53:00.84 ID:FHRh0Mat0
- あ
- 950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:53:54.94 ID:FHRh0Mat0
- もういっちょ
- 951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:56:27.00 ID:61xVxrnm0
- せい
- 952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/04(月) 22:59:32.21 ID:FHRh0Mat0
- 勝ち確
- 953 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/04(月) 23:52:22.52 ID:FIuCsTiD0
- 嘘だぁあああああああああああああああああああああ!!!(間違って書いてた(しかも終わりかけてた)文章を全部消したアポ)
勝利数4の上00があるのでボーナス付き。
それは、正しく大激闘と言うに相応しい勝負だった。
セレス「ヒット!」
???「スタンド」
互いに一歩も譲らない、灼熱と灼熱のぶつかり合い。それは観客は勿論、MCや主催者、他の参加者達まで見る物全てを魅了する名勝負となった。
セレス「……スプリット!」
???「イーブンマネー」
俺の眼に見えた幻影で例えるならば、日本刀一本でセレスに斬りかかる男に、セレスが持ち前の西洋剣と小型銃でなんとか対応しているといった感じだ。
……勝ち星から言えば、勝負は互角に見えても、セレスの方が押されている……ように俺は見えた。……一体何なんだ、あの謎の男は。幾重もの修羅場をスルスルと、まるで何でもないように潜り抜けてきたような……そんな圧倒的天才の覇気が見える。
セレス「はぁっ……はあっ……!!」
???「ククク……そろそろお疲れかい、お嬢ちゃん」
お互いに勝ち星も負け星も3つずつで迎えた第7試合。セレスは明らかに疲労していた。凄まじい勢いで精神力を消費したのだろう。いつもの余裕ぶった表情は、試合開始前にあった激情は、もう無い。そこにいたのは戦いに疲れ果てた、一人の少女の姿だった。
セレス「……誰が……! ディーラー!! 次のカードを寄越しなさい!!」
ディーラーが無言で、セレスと男にカードを配る。セレスの手札はJとQ考え得る中では次点で最高の手札だ。一方で、男の方は9と10。3以上のカードを引けばバーストしてしまうが、ヒットしないと逆にセレスに負けてしまうという、最悪の手札だった。……だが。
???「ククク……狂気の沙汰ほど面白い。ディーラー「ダブルダウン」だ」
その宣言に、会場がざわめきに包まれた。確かにこのままでは負けてしまうので当然の宣言ではあるのだが、男がここから勝つには1か2のカードを引くしか無い。
「ククク……9、10、2のBJだな」
──しかして、男は確立の神という奴をあざ笑うかのように最高のカードを引き当てた。「う……あ……」と、セレスから嗚咽が漏れる。覇気のあった顔が、ドンドンと色白くなっていくのを見て……。
日向「諦めるな! セレス!!」
俺は自分でも無意識にセレスの事を大声で応援していた。
セレス「ひ……IZURUくん……?」
日向「例えどれだけ追い込まれた状況だろうが、例え1%しか可能性が無かろうが、勝てる可能性があるなら、勝つ可能性がそれしかないなら、そこに飛び込むのがお前だろ!! 確立はたった4/47だ! けど! その奇跡的な確立を巻き起こして勝利してこそのお前だろう!!」
予備学科として過ごしてきた日々がある俺だからこそ、その言葉に熱を込められた。超高校級の才能を持っている奴が、その分野では誰にも負けて欲しくなかった。例え相手が、魔神やら鬼やら悪魔やらと比喩される怪物相手でもだ。
日向「引け! セレス!!」
セレスは驚いたような表情で俺の事を見てきたが暫くして「うふふふふ……」と笑い出した。
セレス「……まさか人の悩みを聞く事に特化した才能があるだけの方に、この私がここまで勇気づけられるとは思いませんでしたわ……! ディーラー!!」
セレスは覇気の戻った声で、力強く宣言する。
セレス「「ダブルダウン」を宣言します。カードをお渡し下さい」
???「ククク……正気かい、お嬢ちゃん」
ここからセレスが勝つにはAを引くしかない。だが、俺は心配など欠片もしていなかった。
セレス「あら、貴方の口癖ではありませんの」
セレスティア・ルーデンベルグという女の子は、ギャンブルにおいてここぞという場面で確実に──
セレス「「狂気の沙汰ほど面白い」……そうでしょう? ……J、Q、AのBJ……私の勝ちですわね」
???「ああ……良い勝負だった。満足だ」
勝利のピースを引き当てることが出来る女の子だからだ。
今日の更新はここまで。これもう決勝戦で良くないですかね?
- 954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 00:05:11.20 ID:oeQ9g+wT0
- 乙
- 955 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 17:34:59.83 ID:jP8zyh+z0
- すみません、時間外ですがこれだけ先に安価を取らせて下さい。
決勝戦の相手↓1コンマ80以下で勝利確定。
- 956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 17:42:02.39 ID:1t2kO3v8o
- 希望は前に進むんだ!
- 957 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 21:07:53.49 ID:jP8zyh+z0
- こんばんわ。それでは今日も始めて行きます。
- 958 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 21:10:05.32 ID:jP8zyh+z0
- その後の決勝戦。あの謎の男との激戦を制したセレスに、もはや怖い物など無く……(決勝戦のルール上、俺も7回中3回出場させられたが)。
MC「今ここにけっちゃああああああく!! 全世界地下賭博大会! 優勝は超高校級のギャンブラー、セレスティア・ルーデンベルグ選手と超高校級の??? IZURU選手です!!」
地下会場の全ての場所でスタンディングオベーションが巻き起こる。俺は「ほう……」と安心しきった溜息を付いただけだったが、セレスは「当然ですわ」と言わんばかりに観客達に向かってニッコリと微笑んでいた。
その後、表彰状と多額の賞金(小切手)がセレスと俺の手に手渡される。俺は当初「これは依頼を受けただけだから」と賞金の受け取りを拒否しようとしたが、セレスが
セレス「貴方がいたから勝てた試合も、確かにあったのです。それにこれはペア大会……賞金は山分けというのが相場ですわ。私のギャンブラーとしての誇りを汚すおつもりですか?」と半ば強引に賞金の半分を受け取る羽目になってしまった。……超高校級の相談窓口にこんなに多くの予算なんて、本当に必要無いんだけどなぁ……。そうだ、いつもお世話になってる七海と一緒に、今度どこか……普段はいけないところにでもに出かけてみようか。
〜〜大会終了後、会場外の噴水広場にて〜〜
セレス「……なにも聞かないんですのね」
噴水広場のベンチに座って休んでいると、セレスが唐突にそう言ってきた。……恐らくは「あの男」のことを言ってるんだろうが……
日向「俺は「超高校級の相談窓口」だからな。自分から相手の……依頼人の深い所にまで土足で足を踏み入れるような真似はしないさ」
自分のポリシーである事をそう告げると、セレスは一瞬だけキョトンとした表情になり、その後。ゆっくりと語り始めた。
セレス「あの男はあるゲーム……麻雀界隈において「神域」に達したと呼ばれている男ですわ」
日向「神域?」
セレス「ええ。どんな不利な状況だろうが、第三者から見てどれだけ危険な賭であろうが、当然の様にそれを行ない、成功させる。……シッカリとした理論上に基づいた計算尽くな手の時もあれば、完全に狂気の沙汰としか思えない様な手も打ってくる。……誰も彼には叶わないと思わせる程の強さを持った。正に「神域」と呼ばれるに相応しい実力者です。今回のギャンブルも「麻雀」だったら私が敗北していたでしょう」
いつものセレスらしくない、憂いの帯びた表情。そこから察せられるのは、何度もあの男に苦汁を舐めさせられた彼女の過去だ。
セレス「何とか一矢でも報いたくて、あらゆるゲームで彼に挑んできましたが……結果は私の全戦全敗でした。超高校級のギャンブラーが聞いて笑えますでしょう?」
俺は「そんなことは……」と反論しようとしたが、セレスがその前に「良いのです」と言葉を切った。
セレス「今宵、私はあの男に勝ちました。超高校級のギャンブラーとしての意地、プライド、全てを賭けて。……そこには貴方の発破も含まれていますのよ?」
日向「そんな、俺のした事なんてただお前を応援しただけだぞ」
何の事も無い。自分と同じチームである仲間を応援する。誰にでも出来ることをしただけで……
セレス「日向くん。ギャンブルをする時に「一番大事なこと」って何だか分りますか?」
日向「一番大事なこと?」
そう言われてもパッと思い付かない。カードを大切に扱うことか? それとも考える事を止めないことか? 勝利する確率が少しでもあるのならそれを実行することか?
セレス「……答えは「勇気」です。敗北に怯え、勝負を恐れる物に勝利を掴み取ることなど出来ません。……正直に申し上げましょう。あの時、あの男がBJを完成させた時、私は敗北におびえ、勝負を恐れていました。……あなたの心からの声援が無ければ、きっとサレンダーをする事さえ考えてしまっていたでしょう」
セレスは「ふふっ」とらしくもない、年頃の少女めいた微笑みを浮かべると、俺にペコリと頭を下げた。
セレス「本日は本当にありがとうございました「日向先輩」……もしも次にペア大会に出場する機会があれば、その時はまた、私とペアを組むことをご検討頂ければと思いますわ」
日向「……まぁ、考えておくよ」
こうしてセレスの相談(?)は幕を閉じた。手にした多額の賞金よりも、やっぱり依頼者が見せてくれる笑顔の方が、俺には何万倍も価値があるのだと改めて思う事が出来る、良い機会でもあった。
Questクリア! セレスとの絆が深まりました!! コマンドで「セレスに助けを求める」判定の難易度が下がりました!!
セレスはその名の通り、超高校級のギャンブラーなので、勝負事(特にお金の掛った)にめっぽう強いです。勘も鋭く、頭もキレるので、誰かと勝負しなくてはならなくなった時などに代打として出場して貰うなど、頼る機会は割と多いかもしれません。
- 959 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 21:11:48.75 ID:jP8zyh+z0
- 日向「なぁ七海」
七海「なぁに? 日向くん」
日向「オープンワールド系のゲーム全般に言える事だけどさ。七海はまず何から始める?」
七海「うーん、そうだなぁ……。やっぱり最初はその世界を満喫して、シナリオを楽しむことから始めたいから、いきなりRTAなんかはやらないね。○○に行けって言われたらそうするし、サブクエストも効率とかを考えないでやりたい物からやっていくよ」
日向「動画配信サイトでRTA動画や裏技動画なんかがよく上がってるけど、ああ言うような真似はしないって事か」
七海「うん。やっぱり思いっきり楽しんでこそのゲームだもん。いきなりそんなやることに縛りを設けたらツマラナイよ」
コンコンコン
日向「おっと相談者か? はーい! どうぞ!!」
???「失礼します」
↓2 誰?
- 960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:12:31.22 ID:O1TJfZQz0
- 下げ
- 961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:13:27.96 ID:/+sjm1Zl0
- 夢野
- 962 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 21:22:10.87 ID:jP8zyh+z0
- 夢野「んあー……失礼するぞ。先輩」
日向「夢野か。何か相談事か?」
夢野、本名を夢野秘密子。自分の手品を魔法と言い張る『自称』「超高校級の魔法使い」。
世界の手品愛好家が集まる団体 “マジシャンズキャッスル” から、歴代最年少での “マジシャン・オブ・ザ・イヤー” に選出された事もある程だが、本人はこの受賞自体が魔法の存在を隠すために仕組まれた陰謀であると主張。魔法使いと認めてもらえずマジシャンとして世界中から出演依頼が殺到していることに嘆いているらしい。
高度な技術を要求されるマジシャン(魔法使い?)だが、極度の面倒くさがりでもあり、よく同期の東条や茶柱に面倒事を押しつけている様子が目撃されている。
夢野「んーまぁ面倒いが、それがあるから相談に来たんじゃが……」
七海「だよね。じゃあ日向くん。私はいつも通り、外に行ってるね」
七海がいつも通りに教室を出て行き、夢野と俺の二人っきりになった教室。取りあえず来客用のソファーに着席を促して、早速だが依頼内容を聞く事にした」
日向「ここは「超高校級の相談窓口の研究教室」……その名の通り、生徒からの依頼や相談なら何でも聞いて、それが解決出来るように手助けするけど、100%解決出来るとは限らない。それに、依頼者のみに危険が及んだりする依頼の場合、協力を断わる事もある。……それでも良いなら、どうか相談事を話してみてくれ」
夢野「んあー、それは助かるわい。実は↓2」
- 963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:23:33.93 ID:/+sjm1Zl0
- さげ
- 964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:24:40.20 ID:+RFx44sZO
- 毎朝起きると隣に転子が寝てるのをどうにかしろ
- 965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:25:40.19 ID:O1TJfZQz0
- 最近、魔法を使う輩が増えているから原因を探ってほしい。このままではうちのアイデンティティが大分薄くなる。
- 966 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 21:46:35.87 ID:jP8zyh+z0
- 夢野「……本当に面倒いし、迷惑な話じゃと思うんじゃが……ここのところ、毎朝起きると隣に転子が寝ておってな? あやつをどうにかしてくれんか?」
日向「ストーカー疑惑なら警察にご相談下さい」
夢野「んあー!? いきなり根も葉もない直球な解答をされたんじゃが!?」
俺の口からは自然とそんな解答が出ていた。だって仕方が無いじゃないか……転子……茶柱転子だぞ? あいつの夢野へのストーカーを止めさせろって、男子の俺には相当難易度が高いと思うんだが……。
──ここで今現在分っている情報として、茶柱転子という女の子の事を整理してみよう。
茶柱転子……才能は「超高校級の合気道家」
彼女の師匠と一緒になんとなく合気道を想像して作り上げた武術 “ネオ合気道”(?) の使い手。明るくてリアクションが大きく、喜怒哀楽のはっきりした少女。
男子を「男死」と呼ぶほど重度の男嫌いで、女子に容姿を褒められると面白おかしく謙遜するのに対し、男子に褒められると一瞬で表情が死ぬ。男性が苦手なのを通り越し、触れられそうになると条件反射でぶん投げてしまう。
……左右田の時は理由をちゃんと説明したら二つ返事で協力してくれたが、実はあの時、俺も一回は無慈悲に、そして理不尽にぶん投げられる覚悟だった。その位、茶柱転子は「男死」という存在が嫌いなのだ。
……最近は最原や赤松の活躍でそこまででも無くなったと聞いた事があるが、それでもその根強い男死嫌いは治ってはいないだろう。
そして、極度の夢野好きでもある。曰く、彼女の容姿や言動の全てが可愛らしく、愛おしいらしい。……付きまとわれている夢野としてはたまったもんじゃないだろうが。
夢野「……なぁ頼む。このままでは本気の本気で転子の事を拒絶しなくてはならん。そうでなくては我の身の危険だけではなく、転子自身の為にもならんじゃろう。と、いうかお主の言う通りストーカー(&不法侵入)は普通に犯罪じゃしの……。そうはしたくないんじゃよ」
日向「……事を大きくしたくないし、茶柱のことも強くは拒絶したくないって事か」
夢野「うむ。無論、我も協力する。あやつの心に一番響くのは、なんだかんだ我の言葉じゃろうしな」
これは久々に複雑かつ難易度の高い依頼が来たもんだ。夢野の協力があるとは言え、今まででトップクラスの難易度を誇る依頼かもしれない。
……取りあえずは夢野に最近の茶柱の情報を聞き出しておくべきか。
日向「最近の茶柱に何かおかしな様子は無かったか? スキンシップが前より増えたとか、逆に朝以外はあまり話さなくなったとか……小さくても、細かくても何でも良い。不自然に思った事は無かったか?」
夢野「そうじゃのう……思い当たることと言えば↓1↓2」
- 967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:51:25.24 ID:O1TJfZQz0
- 何か毎晩御守りを握りしめて寝ているって言っておったのう。そういえば苗木先輩から聞いたのじゃが、毎晩朝日奈先輩が御守りを?握りしめて寝ていたら苗木先輩の部屋に飛んでおって苗木先輩は胸を顔に押し付けられて天国のような地獄のような毎晩を?すごしてる。
- 968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 21:53:53.20 ID:/+sjm1Zl0
- アンジーに自分の全裸の彫刻を作らせようとしてた
- 969 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 22:06:35.64 ID:jP8zyh+z0
- 夢野「……何か毎晩お守りを握りしめて寝ているって言っておったのう」
日向「お守り?」
夢野「うむ、詳しい詳細は分らんが……。あ、そう言えば78期生の教室でも似たような事が起こっているって聞いた事があるわい」
日向「似たような事ってなんだ?」
夢野「うむ。朝日奈が「お守り」を握りしめて寝ていると朝には何故か苗木の部屋にとんで、苗木を抱きしめて寝とるらしい」
日向「お、おう……」
……どう考えてもその「お守り」って奴が怪しいんだが、まだ話しに続きがあるみたいだし、この件は一先ずおいておくとしよう。
夢野「それと、アンジーに自分の全裸の彫刻を作らせようとしとったって耳にした事がある」
日向「ぜ、全裸の彫刻!?」
夢野「うむ。そういう美術のジャンルがあるのはワシでも知っておるが……アンジーからではなく転子からこういう事を頼むのは珍しいと思うぞ」
夢野から話しを聞き終わった俺は、全力で脳を回転させ始めた。行動に指針が出来ただけでも収穫だが、さて、まずは何から調べようか……
↓2
- 970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 22:13:32.14 ID:O1TJfZQz0
- 下げ
- 971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 22:21:17.02 ID:+RFx44sZO
- お守りについて真宮司あたりに聞いてみる
- 972 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 22:32:34.36 ID:jP8zyh+z0
- 日向「餅は餅屋……ってな」
やはりこういうオカルト関連チックな話しは「アイツ」に話しを聞いてみるに限る。俺は夢野を連れて真宮寺の……超高校級の民俗学者の研究教室へと向かった。
真宮寺「ん? 日向先輩に夢野さんか。ボクに何か用事かな?」
真宮寺は何か調べ物をしていたらしく、机に座って積んである民俗学に関する本を読んでいたが、俺達の来訪に気づくとすぐに頭を上げた。俺は簡潔に事情を説明すると、真宮寺から話しを聞き出そうとする。
真宮寺「なるほど……そのお守りを握りしめて寝ていると、寝ている間に特定の人物の寝ている場所に移動してしまう……か」
日向「ああ。こういうのはお前の得意分野だと思ってな。何か知らないか?」
真宮寺「↓1」
01〜30 悪いけど、協力できそうなことは無いネ。
31〜60 あるにはあるけど、特定の条件でしか発動しないから、それを再現するのは難しいと思うなぁ。
61〜90 あるヨ。ああ、先に言っておくけどボクは何も関与してないからネ?
91〜00 ああ、そのお守りを渡したのボクだヨ。
970を越えたので次スレを立ててきます。(このスレでもう少し話は続けます)
- 973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 22:33:45.43 ID:aRCJsm14o
- ふっ!
- 974 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 22:48:49.94 ID:jP8zyh+z0
- 真宮寺「うーん……あるにはあるけど……」
夢野「マジか!? そんなマジックアイテムが存在するのか!?」
夢野が興奮したように真宮寺に近寄る。俺は俺で、驚きと「ああやっぱりな」という納得感という相反する感情が胸の中に渦巻いていた。
真宮寺「……夢世界(ドリームランズ)って聞いた事ないかナ? クトゥルフ神話に出てくる、文字通り「夢世界」の事なんだけど……」
真宮寺は棚から不気味な魔導書っぽい本を取り出すと、それをパラパラと捲りだし、一枚の頑丈で重そうな扉が書かれたページを俺達に見せる。
真宮寺「本来は夢世界へ通ずる一本道の扉なんだけど、特定の条件を満たすと現実世界に存在する「自分が最もいたい場所」に寝ながら移動することが出来るんだヨ」
日向「自分が最もいたい場所に移動する……」
茶柱にとっての夢野。朝日奈にとっての苗木。なるほど、確かにその二人が寝ているベッドは茶柱と朝日奈にとっては「最もいたい場所」だろう。
真宮寺「でもこのお守り……魔術の発動には条件が合って↓2だからそんなに何回も再現するのは難しいと思うんだけどなァ」
- 975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 22:52:28.76 ID:+RFx44sZO
- さげ
- 976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 22:57:45.63 ID:/+sjm1Zl0
- 自分の血を塗る
- 977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 22:58:40.84 ID:O1TJfZQz0
- 飛びたい相手に同じ御守りを?持ってもらう事と魔翌力によって使用回数が決まってる。
- 978 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 23:10:40.97 ID:jP8zyh+z0
- 日向「いや、自分の血を塗るって割と簡単だと思うんだが……?」
真宮寺の出してきた魔術の条件に、俺は「?」マークを浮かべる。自分の血なんてそれこそ人差し指に針をちょっとぶっ刺せば簡単に……。
真宮寺「その程度じゃダメなんだヨ。お守りが、自分の血で完全に染まるまで、お守りを血塗れにさせなくちゃならないからネ」
夢野「お、おおう……。薄々感じておったが魔法ではなくて黒魔術の類いではないか、それは」
真宮寺「実際そうさ。で、これで分ったろう? ちょっと指に針を刺す。程度の血じゃ魔術は発動しない。それこそ頸動脈に近い部分や、太い血管が通っている場所を傷つけなくちゃならないんだ。そんなことを何度も繰り返していたら、いくら茶柱さんや朝日奈さんでも貧血を引き起こして倒れてしまうだろうネ」
思っていた以上に危険な魔術だったことに、俺は戦慄した。慌てて夢野に聞いてみたが、少なくともこの事件が起こり始めてから、茶柱がそのような傷を負っているのは見たことが無いという。
真宮寺「と言うわけで、ボクから出せる情報はこの位かナ。……個人的に興味が湧いたから、ボクの方でも何か他に「自分のいたい場所」に移動する方法が無いか調べてみるヨ」
真宮寺が積極的に見方になってくれたことを心強く感じながら、俺と夢野は次の行動を開始した。
↓2何をする?
- 979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 23:11:21.49 ID:/+sjm1Zl0
- さげ
- 980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 23:20:59.57 ID:+RFx44sZO
- 朝比奈を訪ねる
- 981 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/09/05(火) 23:31:02.91 ID:jP8zyh+z0
- 日向(……ここは直接茶柱を尋ねるより朝日奈の方から事情を聞いた方が良いな(聞きやすそうだし))
俺はまず茶柱と同じ現象を引き起こしているという朝日奈(の研究教室)を訪ねる事にした。彼女ならば俺が問答無用でぶん投げられる心配はないし、なにより危険な行動を起こしていないかどうか心配だ。
〜〜超高校級のスイマーの研究教室の前〜
日向「朝日奈! いるか!!」
↓1
01〜30 でいない
31〜60 で少し弱った様子の朝日奈が出てくる。
61〜90 でいつもと同じ元気な朝日奈が出てくる
91〜00 扉を開けたら、丁度着替え中の朝日奈に遭遇してしまった!!
今日の更新はここまで。明日からは新スレhttps://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1693921074/を使って続きをやっていきます。
このスレでの安価とコンマのご協力、誠にありがとうございました。
- 982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/05(火) 23:32:53.49 ID:O1TJfZQz0
- アウト
- 983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 17:13:49.07 ID:MGkBs8+qO
- このシリーズの原典
- 984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:04:23.74 ID:6acy9mMnO
- 埋め
- 985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:04:49.89 ID:6acy9mMnO
- 埋め
- 986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:05:19.65 ID:6acy9mMnO
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- 987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:05:41.63 ID:c7gSG9k9O
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- 988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:06:37.69 ID:c7gSG9k9O
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- 989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:07:29.86 ID:4EE2WBvRO
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- 990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:08:13.11 ID:4EE2WBvRO
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- 991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:09:05.82 ID:4EE2WBvRO
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- 992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:09:42.11 ID:4EE2WBvRO
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- 993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:10:11.90 ID:qsQUpJtQO
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- 994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:10:45.22 ID:3CLwMFOUO
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- 995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:11:26.22 ID:kvCOQ/hFO
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- 996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:11:54.79 ID:kvCOQ/hFO
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- 997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:12:27.44 ID:s75WeVrnO
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- 998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:12:53.44 ID:s75WeVrnO
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- 999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:13:42.42 ID:ttgaq6LlO
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- 1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 18:14:09.84 ID:ttgaq6LlO
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- 1001 :1001 :Over 1000 Thread
- ___, - 、
/_____)
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|_| ┃ ┃ ||
(/ ⊂⊃ ヽ) /  ̄ ̄ ̄ \
\僕はSS!/ \_/ ! ( ( (ヽ ヽ
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( ` ─ o−i ヽ / \ .ノ_ .j ̄ ̄ |
ヽ、 ┬─┬ノ / ̄ ./ ヽ- 、\ /  ̄ ヽ\
// /ヽ─| | ♯| / i ぼくオリジナル | ..) ) \ i ./ |\\
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