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安価とコンマで異世界転生!その9

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707 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 20:30:32.22 ID:X3VrCiyto
男「ああっ!」


残念ながらルーレットは普通に外れた
黒の2どころか赤に入っている


【チップ】42


中華「いやぁ、流石に無理があったね」

氷魔「……ぶりっ子さん……?」

ぶりっ子「あは、あはは……」
708 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 23:01:35.32 ID:X3VrCiyto
やる気「どうしてこんなにギャンブル好きなんすかね……」

怪盗「でも、反面教師にはなってくれましたよ」

狙撃少女「そうですね、一点賭けは危険です」

男「代償はチップ20枚か……」

ぶりっ子「うぐっ」
709 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 23:34:04.65 ID:X3VrCiyto
本日はここまでです
ありがとうございました
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/12(火) 00:05:06.37 ID:/hCvIzwNO
おつ
711 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 19:28:37.88 ID:1r4+/3Doo
中華「まあまあ、別にこんなことで死ぬわけじゃないからさ」

男「矢面に立たされてるのに本当に優しいな」

中華「むしろギャンブルはペーペーだから申し訳ないくらいさ、そろそろ次だよ」


次回のルーレットが近づいている
あの一点狙いだけでやめるのもすっきりしないので、
一行はもう一度賭けることにした


>>下1……どう賭ける?
(赤・黒・特定の数字・ラインおよびそれらの組み合わせで自由)
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/12(火) 19:36:03.94 ID:Lb7cu2qIo
一桁の数字に1枚ずつ
713 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 20:16:21.97 ID:1r4+/3Doo
氷魔「……じゃあ……多めに賭けてみましょうか……」


彼女は一桁の数字にチップを一枚ずつ、
しめて10枚を賭けた


やる気「……これはこれで極端な気もするっすけど」

氷魔「……そうかもしれませんね……結果を見てみましょう……」
714 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 21:02:28.91 ID:1r4+/3Doo
怪盗「というかこれ、オッズ的に勝てるんですか?」

狙撃少女「えー……ギリギリ勝ってます。当たればですけど」


倍率は12倍らしく、当たればチップは二つ増える


男「しょっぱいな……」


>>下1コンマ……57以下で的中
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/12(火) 22:15:54.00 ID:3b6EJfcA0
ブルーレットおくだけ
716 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 23:31:20.23 ID:1r4+/3Doo
00は100なので外れました


ディーラー「黒の33だーっ!」

中華「くっ」


【チップ】32


氷魔「……ルーレットは……向いていないかもしれませんね……」

やる気「そんな気がしてきたっす」
717 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/13(水) 19:17:29.49 ID:uPjEqan+o
すみません寝落ちしました


ぶりっ子「私もルーレットで勝ち越してる人はほとんど見たことがありませんねぇ」

怪盗「難しいんですね、ルーレットって」

狙撃少女「ギャンブラーが一点狙いばかりしてるからじゃないですか?」

男「流石にぶりっ子みたいなやつはそうそういないだろ……」


ルーレットは勝てないと判断し、
一行はその台から離れた


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/13(水) 19:42:50.95 ID:QfO2o1TRO
6.花札
719 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/13(水) 21:31:00.60 ID:uPjEqan+o
中華「そろそろ疲れてきたな……」

氷魔「……外れに……リフレッシュスペースがあるかもしれません……行ってみましょう……」


彼女の発言に促され、一行はカジノの端へと向かう
すると、なぜかそこには一つの襖があった


やる気「……あ、うちの部屋みたいなドアがあるっすね」

怪盗「え?実家どこなんですか?」
720 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 00:37:39.84 ID:nKh+VHV6o
やる気「失礼しまーっす」


襖に慣れた彼が扉を開き、
ぞろぞろと残りのメンバーも入っていく


ディーラー「これは随分な大所帯で。お茶でもいかがですかな?」

ぶりっ子「いいんですかぁ?」

ディーラー「ええ、何色のお茶がよろしいですか?」
721 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 00:51:24.94 ID:nKh+VHV6o
本日はここまでです
ありがとうございました
722 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 19:53:16.52 ID:nKh+VHV6o
男「緑で」

中華「オレンジかな」

氷魔「……白……」

やる気「緑っす」

ぶりっ子「紅」

怪盗「紅で」

狙撃少女「……えっ、随分みなさん趣味がはっきりしてますね。ええと……白で……」
723 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 20:01:51.71 ID:nKh+VHV6o
ディーラー「かしこまりました」


すると彼は見事な早業で、
緑茶、ウーロン茶、ミルクティー、紅茶を用意した


怪盗「いただきます……ところで、ここは休憩室ですか?」

ディーラー「ええ、ギャンブルもできますが」

狙撃少女「なにができるんですか?」

ディーラー「花札です。お茶菓子いりますか?」
724 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 20:40:42.71 ID:nKh+VHV6o
男「いただけるならば」

ディーラー「では、こちらを」


彼は部屋のタンスから多種多様なお茶菓子を出して、
一行に振る舞った


中華「ええっと、ここじゃ花札ができるんだよね?」

ディーラー「はい」

中華「じゃあ、お茶が終わったら勝負しようか」
725 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/15(金) 02:00:54.24 ID:CTJbEmA8o
本日はここまでです
ありがとうございました
726 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/15(金) 19:52:11.63 ID:CTJbEmA8o
それから一行は優雅なティータイムを楽しみ、
花札で勝負をするために向き直った


ディーラー「ルールはご存知ですか?」

中華「前にやる気から聞いたことがあるよ」

やる気「俺っちはてんで苦手なもんで、戦術までは教えられなかったっすけどね」

中華「という訳で、チップは10枚賭けよう」


>>下1コンマ……69以下で勝利
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/15(金) 20:29:49.02 ID:3ARmstMc0
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/15(金) 21:03:28.69 ID:vdnSk9L7O
729 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/15(金) 22:18:33.35 ID:CTJbEmA8o
中華「あ、また揃った」


彼は手際よく役を揃えていく
とはいえ、とてつもなく派手な役を作るのではなく、
5点の役をコンスタントに出し続けている


ディーラー「ううむ、月見で一杯ですか。私の負けですな」

中華「今回はついてるね」
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/15(金) 23:02:56.84 ID:EGYCHbQXO
ついてる
731 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 03:05:59.03 ID:f8QRnv/do
【チップ】52


なんと、賭けた三倍ものチップが払い出された
ディーラーはそれらを渡し、
驚く一行を不思議そうに眺める


氷魔「……こんなにもらって……いいんですか……」

ディーラー「花札はギャンブルにしては技量の出る遊びでございまして、私のような専門のスタッフに勝つのは運のみでは難しいことなのです」

ぶりっ子「私もなにやってるのかよく分からなかったですしねぇ」
732 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 03:12:34.59 ID:f8QRnv/do
本日はここまでです
ありがとうございました
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/16(土) 08:18:19.77 ID:vV56Svws0
もしかして:筆者にもなにやってるかよく分かってない
734 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 18:45:06.63 ID:3oZ8pbEiO
流石に花札はやったことないですねぇ!


それから一行は十分に休息をしたため、
カジノにおいて特異な存在感を示すその和室から出たのだった


怪盗「……結局、あれはなにをやってたんですか?」

中華「点を貯めてた。役を作ってポイントを貯めるゲームだから、麻雀にちょっとだけ似てるかも」


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/16(土) 19:18:14.45 ID:S/yFU/Ono
そろそろ切り上げる
736 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 21:43:49.16 ID:f8QRnv/do
氷魔「……これ……終わらなくないですか……?」


時刻は既に昼を過ぎているし、
その割にチップは目標の数に達していない
時間を浪費していることは明らかだ


ぶりっ子「そうですねぇ」

狙撃少女「普通にチップをあと48枚買って、それでカタログを貰いましょう」

ぶりっ子「ええっ!?そんなぁ!」

男「もう十分楽しんだだろ」
737 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 04:17:50.30 ID:/nu8N8R6o
中華「チップを全て失わなかっただけ運がいい。さぁ、戻ろうか」


一行はギルドへと戻ってきた
そして、そのままチップ払い出し所で48チップを購入した


【ギルドの資金】80210795


氷魔「……どっと疲れましたね……」
738 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 04:23:50.20 ID:/nu8N8R6o
本日はここまでです
ありがとうございました
739 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 19:51:31.98 ID:/nu8N8R6o
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『神格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺 る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+6
武器:守人のパチンコ(攻撃翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、クイックポーション、超回復ポーション、仮死薬、とろける濃厚牛乳、タンブルウィード×5、オークションカタログ
【ギルドの資金】80210795
740 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 19:53:46.77 ID:/nu8N8R6o
男「これでカタログを」


彼はそう言って100枚のチップを渡した


受付嬢「わざわざご遊戯なさっていただき、ありがとうございます」

やる気「一部メンバーのガス抜きにもなったみたいっすし、いいんじゃないっすかね」

受付嬢「そう言っていただけると、私どもも非常に嬉しく思います」


受付嬢は笑顔でカタログを出した
741 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 21:22:31.28 ID:/nu8N8R6o
そして、カタログを受け取ってカジノを後にした
カジノの極端な喧騒から解き放たれ、
異様に静かになったように感じる


ぶりっ子「早速カタログを読んでみましょう!」

怪盗「そうですね」


カタログを開き、目次に目を通す
すると、きちんと魔獣の肉が出品されている


男「結局魔獣の肉って、どんな魔獣のやつなんだ?」

狙撃少女「カタログによれば、>>下1」
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/17(日) 22:14:42.36 ID:1AmWOKY40
ベヒーモスの解体肉や植物系の魔物、海洋系の魔物や…

…フェニックスの稚児の肉?
743 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 23:41:34.91 ID:/nu8N8R6o
狙撃少女「ベヒーモスの解体肉や植物系の魔物、海洋系の魔物や…」

中華「ふむふむ」


そこまで読み進めたが、
急に読み上げが止まってしまった


氷魔「……どうしました……?」

狙撃少女「…フェニックスの稚児の肉? 」

やる気「フェ、フェニックスっすか!?」
744 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 23:45:07.00 ID:/nu8N8R6o
ぶりっ子「そりゃすごそうですね……」

人形「私、生きてるかも分からないのに、不死身になったりしちゃうんでしょうか」

怪盗「なんか効能はありそうですよね……」

男「確魔獣の肉の中じゃあ目玉だろうから、最後に来そうだな……他のやつを競り落としてからにしないと、不死を求める金持ちと真っ向からやり合わなきゃいけなくなりそうだ」

中華「しかし、どうやって調達したんだろう。もしかして、僕たちの知らないとんでもない冒険者がいるのかもね」
745 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 23:46:58.86 ID:/nu8N8R6o
本日はここまでです
ありがとうございました
746 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/18(月) 19:52:30.79 ID:PaVwJ3l1o
氷魔「……それより……宿を探しませんか……?」


先日は宿がまるで見つからず、
結局寿命を少し取られた者まで出たため、
今日こそは宿を見つけなければならないだろう


やる気「そっすね、その辺歩いてる人にまた聞いてみるっすよ」

ぶりっ子「そこの方!」


近くを歩いていた、カジノ帰りの女性に声をかける


女性「はい?」

ぶりっ子「この辺りに、高すぎず安すぎない丁度いい宿、ありませんかぁ?」

女性「>>下1」
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/18(月) 20:30:53.55 ID:N52+NWlI0
ここら一帯ではそんなお宿はありませよ。ほどんとは高いお宿ですから
748 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/19(火) 00:39:17.35 ID:Nouth6dwo
女性「ここら一帯ではそんなお宿はありませよ。ほどんとは高いお宿ですから」

怪盗「やはり、そうですか……」

女性「おかしな話ですね、そのカタログを持っているのですから、お金は十分にあるのでしょう?」


つい先ほど交換したそれを指して、
彼女は余裕の表情を言う


狙撃少女「貧乏性なもので」

女性「でしたら、あまりこの街に長居すべしではないですね。みな、いずれ金遣いの荒い人間になってしまうのです」
749 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/19(火) 00:51:43.17 ID:Nouth6dwo
一行は諦めて適当な宿を探した
非常に豪奢な作りのロビーに入っていき、
チェックインする


男「人数は多いが、なるべくリーズナブルな部屋で頼みたい」

ホテルマン「かしこまりました。でしたら、大部屋がございますよ」

男「ありがたい。いつも大部屋なんだ」

ホテルマン「それではこちら、鍵となっております。どうぞごゆっくり」
750 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/19(火) 02:04:30.74 ID:Nouth6dwo
本日はここまでです
ありがとうございました
751 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/19(火) 19:49:29.55 ID:Nouth6dw0
それから一行は広いホテルを歩き、
ようやくのことで部屋に到着した


中華「遠かったね……」

氷魔「……リーズナブルな部屋を……と頼んだので……そういう所も値段の査定に入っているのかもしれませんね……」


扉を開ければ、そこにはスイートルームとまではいかないものの、かなり豪華な部屋があった
魔法を用いた明るさを自由に調整可能な証明がインテリアの数々を照らしている
752 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/19(火) 19:54:30.52 ID:Nouth6dw0
キーは同じはずなのにアプリとブラウザでトリップの内容が変わる不思議


運ばれてきた夕食を食べ終え、
自由な時間となったが、
みな一様に一つの場所に集まる
明日のオークションに出品される品々が気になるのだ


やる気「目次でパーッと見てもいいっすけど、ちゃんと画像の付いてるページで見るっすよ」

ぶりっ子「一品目はなんなんでしょう?」


好奇心の赴くままにカタログの一品目を確認する


>>下1……一品目の内容
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/19(火) 21:16:36.83 ID:VVzlwjp40
運試しの種
何が生まれるのかは種によって違う
754 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 01:22:21.86 ID:HibmJWF60
そこに記されていたのは一つの種子についてだった
一見すればなんの変哲もないただの種だが、
運試しの種という名前で通っており、
ランダムに何かが生まれるそうだ


怪盗「いきなりすごいもんが出てきましたね」

狙撃少女「……この種、どこから採れてるんでしょう?」

男「カタログによれば……ある世界樹の近くに落ちてるらしいな」
755 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 03:05:44.38 ID:HibmJWF60
本日はここまでです
ありがとうございました
756 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 19:37:54.81 ID:HibmJWF60
中華「へぇ、じゃあその種ってことだ」

氷魔「……具体的に……なにが芽吹くのでしょうか……」

やる気「それなら過去の例がカタログに書いてあるっすよ」


彼はページのある一面を指す
これまで観測された飼育結果のうち、
特に特徴的なものが記されている


ぶりっ子「おおっ、金銀財宝が生ることもあるんですねぇ!」

怪盗「でも、運試しというだけあって……妙なものが出る確率が高いですね
757 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 20:34:20.27 ID:HibmJWF60
狙撃少女「なぜか身元不明の人間の死体が形作られることもあるそうですよ、恐ろしいですね」

男「……見えない毒物が生成され、周辺の人々がみな死んだということもあるそうだな」

中華「……ちゃんとした人に、きちんと安全管理をしながら育ててもらいたいものだね?」

氷魔「……凶悪な魔物が現れることもあるようですし……どうやっても無理なときは無理でしょうけれど……」

やる気「……なんか、不発のこともあるみたいっすね」

男「……俺が思うに、それは不発じゃないな」

ぶりっ子「えぇ?」

男「見えないものが出たんじゃないか?」
758 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 00:41:52.38 ID:ulaUkYao0
ぶりっ子「毒物の話ですかぁ?」

男「まぁ、それもあるが……」

怪盗「?」

男「視覚では表せないもの……つまり、概念が産み落とされた可能性があるんじゃないかと思ったんだ」

狙撃少女「確かめようがないですが、ありうる話ですね」

男「俺たちが新たに見つけた何か、あるいは新たに名付けられた何か……その誕生なのかもしれんな」
759 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 01:35:12.07 ID:ulaUkYao0
本日はここまでです
ありがとうございました
760 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 19:53:01.73 ID:ulaUkYao0
中華「よく分からないな」

男「まぁ、閃きのようなものだ。あれも生まれる感じがあるだろ」

中華「うーん、そう言われてみればそうかもね」

男「……考えても真実の分かることじゃないな。次を見てみよう、寝るにはちょっとだけ早い」


彼はカタログの次のページを開いた
そこに記されていたのは、>>下1だった
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/21(木) 20:05:34.36 ID:U2HjOgGZ0
ある兄弟の話
762 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 21:37:28.36 ID:ulaUkYao0
氷魔「……これは……書物……?」


次に記されていた競売品は、
『ある兄弟の話』という記録だった


やる気「なんだってこんな、御伽噺みたいなタイトルのもんが出品されてるんすかね?」

ぶりっ子「カタログを読む限り……やはり、内容が特別らしいですねぇ」

怪盗「おお、大まかな概要は書いてありますね」
763 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 21:44:49.53 ID:ulaUkYao0
カタログによれば、ある二人の兄弟冒険者が奇妙な場所を探索し、そしてその奥まで迫り、帰還した______その記録である


狙撃少女「この妙な場所の描写……」

男「ああ、これは恐らく、『禁域』だな」

中華「確かに、荒唐無稽とも言えるような化物がわんさかいるみたいだしね」

氷魔「……とすれば……確かに価値のある資料です……あそこについては情報がなさすぎますし……無知のまま挑むには危険すぎますからね……」

やる気「しかし、この兄弟は相当タフっすね。あんな領域の奥まで進めるなんて」
764 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/22(金) 01:21:23.01 ID:ELEBraAt0
本日はここまでです
ありがとうございました
765 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/22(金) 19:50:06.64 ID:ELEBraAt0
カタログを読んでその内容を話しているうちに、
寝るべき時間が訪れた


ぶりっ子「……宿代、いくらになっちゃうんでしょうかぁ?」


その問いかけには誰も答えることはなかった
恐ろしいことをわざわざ寝る前に口に出そうとは誰も思わなかったのだ
みな、せめてまどろみの中では幸せでいたかったのだ
766 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/22(金) 19:53:29.23 ID:ELEBraAt0
〜翌日・陰週日曜日〜


怪盗「あぁ、よく寝ました」


快適そのものと言える高級ベッドで眠った一行は、
誰もがスマートな目覚めを体験した


狙撃少女「……確か、オークションは夜でしたね?どうやって時間を潰しましょうか」

男「>>下1」
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/22(金) 20:20:25.84 ID:rsiAu4TlO
カタログに載ってる商品を調べて見るか?
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/22(金) 23:11:59.86 ID:FoZFUdPsO
どうしよ
769 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/23(土) 03:50:33.55 ID:RnHvZ7Yfo
男「カタログに載ってる商品を調べて見るか?」

中華「ふむ、昨日の続きかな?」

男「ああ、狙いは魔獣の肉。それは変わらないが……」

氷魔「……あれを買いつけておけば……と後悔しないためですね……?」

男「その通りだ」

やる気「冒険がぐっと楽になるようなブツが比較的安く手に入ればいいっすね」
770 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/23(土) 03:51:01.89 ID:RnHvZ7Yf0
本日はここまでです
ありがとうございました
771 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/23(土) 19:18:33.62 ID:pZtcZ5JdO
男は再びカタログを取り出し、広げる
ページは前回の続き、ある兄弟の話の続きだ


ぶりっ子「これは?」


そこに描かれていたのは、
材質不明の埴輪のような物体だった
本当に埴輪であれば粘土製であることは間違いない


男(この世界に埴輪なんてあるのか……?)


>>下1……埴輪のような物体がどういうアイテムか
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/23(土) 19:28:15.86 ID:ZYJyDUaWO
マジックアイテム:身代わりの人形

一般に流通している身代わりのお守りと違い、永続的に肩代わりしてくれるマジックアイテム。

噂では、ある探検隊の呪術師が製作した人形だとか
773 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/23(土) 21:58:45.95 ID:RnHvZ7Yf0
そこには、身代わりの人形と書かれていた


怪盗「身代わり?」

狙撃少女「呪いなどの間接的な攻撃から身を守ってくれる、身代わりのお守り……のようなものですね」

男「なにか違うのか?」

狙撃少女「カタログによれば、人型であることによって繰り返しそういった攻撃から身を守ってくれるとありますね」
774 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/24(日) 04:01:29.12 ID:xB2poSzB0
果たしている作用は悪影響から身代わりとなることで装備者を保護するという点で、お守りと同じである
しかし、お守りはあくまで無理やり対象を反らし、
もろとも焼け落ちるのに対し、
人形は人型なので実際に呪いを受けてくれるのである


中華「呪いなどをものともしない存在が、それらの害を肩代わりする。一見地味だが、非常によくできたアイテムじゃないか?」

氷魔「……カタログに書いてある通り……理論的にはお守りの比にならない性能ですね……」
775 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/24(日) 04:20:17.44 ID:xB2poSzB0
本日はここまでです
ありがとうございました
776 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/24(日) 19:26:23.19 ID:xB2poSzB0
やる気「これの価値を実感できる人がどれだけいるかが、値段の付き方を決めそうっすね」

ぶりっ子「金持ちの道楽で異常な値段になってしまうかもしれませんしぃ、冒険者向きの道具屋なんかより遥かに安くなる可能性もありますねぇ」

怪盗「値段次第で入札も視野に入れましょうか」


話がひとまとまりしたため、
一行はカタログの次のページを開く
そこは以前見た魔獣の肉についてだったため、
さらにその次のページを開いた


>>下1……そのページの内容
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/24(日) 19:36:02.42 ID:WWYyCNwW0
偉大な司祭様の揮毫
778 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/25(月) 03:54:44.69 ID:tmAU8Ymro
次のページを開くと、大きく『偉大な司祭様の揮毫』と書いてあった


狙撃少女「……誰ですか?この司祭は」

中華「名前くらいは聞いたことあるよ。相当大規模な教団の司祭だね」

男「で、そいつの書いた文章が商品ってことか」


そこには教典の写しや、魔除けの文が書かれている
779 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 03:55:19.24 ID:tmAU8Ymr0
本日はここまでです
ありがとうございました
780 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 19:14:41.32 ID:tmAU8Ymr0
氷魔「……実用性は……ほぼなさそうですね……?」

やる気「でも、魔除けの文が書かれているところだけ切り取って使えば最低限使えそうっすね」

ぶりっ子「高位の司祭が書いたものと、雑貨店やギルドで買えるのって違うんでしょうか?」

怪盗「分かりませんね……比較した例を聞いたことがないです」

狙撃少女「……しかし、この教会に対して何らかの働きかけを起こすとき、誠意を示すファクターには使えそうですよ」
781 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 19:20:01.38 ID:tmAU8Ymr0
男「熱心な信者が高額の入札をしてしまった場合、そういった機会を含めても割に合わない品になってしまうな」

中華「……………………」

男「どうした?欲しいのか?」

中華「……いや、なんでもない。ちょっと考え事をしていたけど……気にする必要はない」

氷魔「……でしたらよいのですが……」

中華「ああ、大丈夫さ。それより、次の商品を見よう」


カタログの次のページを開くと、
そこには人が描かれていた


やる気「奴隷か!?」


>>下1……商品の説明
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/25(月) 19:27:12.36 ID:Mywpv2qJo
伝説の彫刻士が彫った「とある少女」という題名の像
今にも動き出しそうな生々しさが魅力
持ち主に巨万の富をもたらしてきたらしい
783 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 21:13:47.44 ID:tmAU8Ymr0
ぶりっ子「……いえ、見てください。彫像ですよぉ」

やる気「なんだ……びっくりさせないで欲しいっすね」

怪盗「しかし、本当にリアルですね……」


題名は『とある少女』であると書かれている


狙撃少女「ええ、一体こんなものをどうやって彫ったのでしょうか」
784 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 01:26:42.75 ID:GXlSNgTB0
男「果たして本当かは分からないが……俺の知ってる彫刻家は、予め決まった形が石に刻まれていて、それを掘り出してるだけに過ぎない、みたいなことを言っていた」

中華「それらしく説明するなら、人並み外れたイメージ力……特に、三次元的なものを持っていることになるね」

氷魔「……それにしても……異常なほどの生気を感じますね……どのような情念が……ここまでの作品を作らせたのでしょう……」


と、作品そのものについての考察をしていると、
怪盗が声を上げる


怪盗「そんなことより、見てくださいこれ!所有者に巨万の富をもたらすそうですよ!?」
785 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 01:50:14.24 ID:GXlSNgTB0
本日はここまでです
ありがとうございました
786 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 19:45:21.04 ID:GXlSNgTB0
やる気「なんすか、無粋っすね」

怪盗「だって、富ですよ!?富!」

ぶりっ子「確かに、興味はありますが」

怪盗「はぁ、こういうのを華麗に盗みたいのよ、私は」

男「駄目だぞ」

狙撃少女「少なくとも、普通に落札できるような品ではなさそうですしね
787 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 21:17:20.49 ID:GXlSNgTB0
カタログを見て騒いでいると、
部屋のドアをノックする音がした


中華「?」

男「ちょっと見てくる」


一体誰がなぜノックしたのか
男はそれを確かめるため、
そろりそろりとドアに近づき、
ドアスコープを覗き込んだ


>>下1……ドアスコープに映ったもの
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/26(火) 21:41:37.27 ID:aQHGinASO
カタログの像と瓜二つの少女
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/26(火) 23:59:45.72 ID:P1XYDzZsO
うむむ
790 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/27(水) 19:38:35.33 ID:klu6d9AU0
すみません寝落ちしました


少女「………………」

男「嘘だろ……?」

氷魔「……どうしたのですか……」


その顔には見覚えがあった
ついさっきまで見ていた顔なので当然である
そう、そこにいたのは彫像の少女と瓜二つの少女だった


男「……あの彫像の子がいる。今ドアを開けるが、みんな、気をつけてくれ」
791 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/27(水) 20:46:07.83 ID:klu6d9AU0
やる気「ええっ、本当っすか!?」


先ほど男が驚いたように、他のメンバーも驚いている
それをよそに扉を開く


男「どうもお嬢さん」

少女「………………」

男「……あー、なんでここに?見ての通り、少なくともここは君の部屋じゃないけれど」

少女「>>下1」
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/27(水) 20:48:17.77 ID:WQsK7Xp6O
後退りながら
「覚えてませんか? ある宿屋で出逢った事」
793 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 03:50:57.28 ID:vrInLmHk0
少女「覚えてませんか?ある宿屋で出逢った事」


彼女は男を見つめ、僅かに後退りしながら聞く
ここは爽やかに覚えていることを伝えるべきだが、
彼には覚えのない話だった


男「……すまないが、忘れてしまっているようだ」

少女「そうですか……」
794 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 03:51:41.58 ID:vrInLmHk0
本日はここまでです
ありがとうございました
795 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 19:43:39.29 ID:vrInLmHk0
男「……いいかな?」


振り返って少し申し訳なさそうに言う


ぶりっ子「いいと思いますけどぉ……」

男「よし、じゃあ上がってくれ」


とにかく、話を聞くために彼女を入れることにした


怪盗「まさか、この子に唾付けてたんですか?」
796 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 19:46:41.49 ID:vrInLmHk0
男「そんなことせんわ!仮にしてたら覚えてるだろ」

狙撃少女「ふふ……」

男「ほら、座りな」

少女「あ、はい」


男は自分の目の前に少女を座らせた
まだどこか怯えが感じ取れる


男「……じゃあ、用件を聞こう」

少女「>>下1」
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/28(木) 19:59:55.14 ID:tUG8kT1HO
私はガーゴイル、あのオークションに出てる姉を取り戻して欲しい
798 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 04:21:51.22 ID:5O4jppTk0
少女「私はガーゴイル、あのオークションに出てる姉を取り戻して欲しい 」

狙撃少女「……まさか、本当に生きていたとは」

男「どうしてオークションに?」

少女「私たちは……このような見た目ですので、人間に紛れて暮らしているのですが……姉の正体が露呈してしまいまして」

中華「それで捕まっちゃったってことか」

少女「はい、魔物であることは知られているので警備もされており……一人で逃げ出すのは難しいと思います」
799 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 04:29:03.54 ID:5O4jppTk0
男「……では、巨万の富を得るという触れ込みだが、あれはどういうことなんだ?」

ガーゴイル妹「ガーゴイルといえば、門番をする存在なのですが……私たちは違います」

氷魔「……なにをするのですか……?」

ガーゴイル妹「特に決まった仕事はありません。家事手伝いに従事するようなこともありますが、一番富に結び付くのは、錬金術の助手でしょう」

やる気「知識があるんすか?」

ガーゴイル妹「はい。それに……この身体自体が、かつて失われた強大な錬金技術の産物でもあります。錬金術の心得がある人間にとって、私たちは様々な禁断への鍵なのです」
800 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 04:38:34.89 ID:5O4jppTk0
本日はここまでです
ありがとうございました
801 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 18:59:06.47 ID:5O4jppTk0
男「事情は分かった。だが……」

ガーゴイル妹「やはり、無理でしょうか……」

男「俺たちはそもそも、そのオークションに参加するつもりでいるからな。君の姉を助け出したことでそれがおじゃんになるのは厳しいな」

ガーゴイル妹「そう、ですか……」

男「だが、頼まれた仕事はなんだってやる。それが人のためなら尚更だ。今、作戦を考える」

ガーゴイル妹「いいんですか!?」

男「ああ。よし、みんな!作戦会議だ!」
802 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 20:26:07.24 ID:5O4jppTk0
そうして一行は一つのテーブルを囲んだ


ぶりっ子「……で、どうするんですぅ?」

男「目標は、彼女の姉を救出すること、そしてオークションを妨害しないこと、さらに、俺たちが指名手配されないことだな」

怪盗「盗みなら任せて下さい!」

男「……仕事だからな。今回ばかりは止めない」

狙撃少女「まずは、オークションに出品される商品がどこにあるかを調べる必要がありますね」
803 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 20:33:51.18 ID:5O4jppTk0
中華「順当に行けば、オークション会場の裏とかじゃない?もう、今日やるんだし」

ガーゴイル妹「はい、確かそうです」

氷魔「……会場は……」


彼女はカタログを確認する
裏表紙に会場の位置情報が記されている


やる気「どうすか?」

氷魔「……意外と、街の外れですね……」

ぶりっ子「好都合ですねぇ。カジノの辺りは、警備が厳重すぎますから」
804 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 03:52:14.97 ID:1y55d1af0
男「では、どうやってオークションを阻害せず、ガーゴイルを盗み出すかだな」

怪盗「超メジャーな芸術品ならレプリカが出回ってますから、本番直前にすり替えて盗めたりするんですが……」

ガーゴイル妹「さすがにありませんね……」

狙撃少女「……それですね」

男「え?」

狙撃少女「私たちが必ず手に入れなければならないのは、魔獣の肉ですよね?」

男「ああ」
805 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 04:10:55.37 ID:1y55d1af0
本日はここまでです
ありがとうございました
806 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 19:58:36.10 ID:1y55d1af0
狙撃少女「あらかじめ舞台裏に潜入しておいて、魔獣の肉の競売が終了してから、彫像の番になる前……わずかな間ですが、そのうちに盗み出せばいいのではないでしょうか」

中華「……リスクが高いね」

狙撃少女「はい。ですが……現状できる手はこれだけかと思われます。より優位になれる手段を手にすれば、こんな危ない計画は不要です」

氷魔「……では……チームを分けましょう……潜入を行うチームと……他の手段を模索するチームで……」
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