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安価とコンマで異世界転生!その9

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479 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/29(日) 19:34:13.93 ID:ODq1iSeKo
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌翌翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌翌翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『神格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌翌翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺 る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌翌翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+6
武器:守人のパチンコ(攻撃翌翌翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌翌翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌翌翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、クイックポーション、超回復ポーション、仮死薬、とろける濃厚牛乳
【ギルドの資金】80232595
480 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/29(日) 19:36:23.48 ID:ODq1iSeKo
男「医者を呼んでるぞ!?」

狙撃少女「医者ですか……」

やる気「じゃ、俺っちがフロントの人に聞いてくるっす!」

男「分かった!」

氷魔「……では……私は中庭に行きます……回復魔法を使えば……よくなるかもしれません……」


彼女はベランダから勢いよく飛び降り、
中庭へと走っていった
481 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/29(日) 19:39:05.36 ID:ODq1iSeKo
氷魔は控えめな印象を与える雰囲気だが、
魔法使いの中では相当に身体能力も高く、
みな彼女が俊敏に動くとギャップに少し驚く


男性「お医者様ですか!?」

氷魔「……残念ながら……そうではありません……しかし……回復魔法には心得があります……根治には至らずとも……少しはよくできるかもしれません……」

女性「そ、そうですか!では何卒……」


氷魔は倒れているその人物を覗き込んだ


>>下1……倒れている人物の状態
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/29(日) 21:13:52.89 ID:Wj/TNU2ho
妙な刻印が浮かんでおり、どう見ても普通の病気や怪我ではない
483 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/30(月) 00:17:44.02 ID:COpw8XdBo
氷魔「……違う……!」


その状態はまさしく異様と言うべきものだった
倒れていた男性の肉体には、
奇妙な刻印が浮かび上がっている
発光しているので服の上からでも見てとれるものだ


男性「どうしたんですか!?」

氷魔「……むしろ……これは医者ではなく……魔術師にかかるべき状態です……!」
484 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/30(月) 00:20:55.62 ID:COpw8XdBo
女性「なにか妙だとは思っていましたが……」

氷魔「……医者を呼びにいった方はいますが……これでは力になれないでしょう……魔法に精通した方を探すべきです……!」


氷魔は苦しそうにしている男性を担ぎ、
宿の外へ出るために動き出した


男性「あ、あなたには分からないのですか?」

氷魔「……すみません……私はかなり限定的な分野しか学んでおらず……こういった込み入った魔法には詳しくないのです……」
485 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/30(月) 00:57:46.54 ID:COpw8XdBo
本日はここまでです
ありがとうございました
486 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/30(月) 19:04:55.41 ID:COpw8XdBo
結局のところ、宿を出るにはロビーを通るしかない
氷魔が通りかかると、
そこには困った様子のやる気がいた


やる気「あっ……」

氷魔「……どうしましたか……?」

やる気「主人がいたんで相談したんすけど……『保安官』を頼れば間違いないって言うんすよ。でも冒険者じゃないっすか?本当に大丈夫なのかって……」

氷魔「……そうですね……しかし……今回ばかりはそちらのほうが……都合が良さそうです……」
487 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/30(月) 20:44:50.57 ID:COpw8XdBo
氷魔は担いでいる男性の様子を見せた


やる気「えぇっ!?なんすかこれ!?」

氷魔「……明らかに……魔術的ななにかです……魔法に精通した冒険者なら……なにか分かるかもしれませんが……」

やる気「保安官のことなら、今主人が呼びに行ってるっすよ……!?」


噂をすればなんとやら、
宿屋の主人が呼びに行った保安官がついに現れた

>>下1……その姿とは
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/30(月) 21:06:55.56 ID:qB9T/FBSO
男性体の淫魔で執事風の服装をしてる
489 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/31(火) 01:17:20.44 ID:RKtVTwVLo
男性淫魔「……只今参上致しました、わたくし、この街で保安官と呼ばれている者の一人です」

氷魔「……えっ……」


二人には信じがたいことだったが、
この街の実力者の中には男性の淫魔がいたのだ


男性淫魔「言いたいことはございましょう。ですが、今は彼を治療するのが先決でございます。引き渡していただけますね?」

氷魔「……え……あ……はい……」
490 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/31(火) 01:23:54.56 ID:RKtVTwVLo
本日はここまでです
ありがとうございました
491 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/31(火) 18:03:10.24 ID:RKtVTwVLo
執事風の淫魔はぐったりしている男性を確認し、
そのまま治療に取り掛かった


男性淫魔「これは……呪われていますね」

氷魔「……やはり……」

男性淫魔「全身にここまで刻印が浮かぶともなれば、相当強い怨みを持たれているでしょう。ひとまず治療しますが、身に覚えがないか必ず本人に問い質すこと。いいですね?」


彼は倒れている男性の付き添い二人に対して、
心からの忠告をした
492 : ◆cUhskXlNTw :2023/10/31(火) 20:34:51.20 ID:RKtVTwVLo
それからは手際よく倒れた人間を治し、
気絶したままではあるが、
彼らは無事に宿の一室へと帰された


やる気「すごいっすね」

男性淫魔「ありがとう。……しかし君たち、どうも私を見た時に非常に警戒していたように見える。私が淫魔であることと関係しているのか?」

氷魔「……そうですね……男性のそれとはほとんど交流がありませんでしたが……なにか心当たりでも……?」

男性淫魔「>>下1」
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/31(火) 20:41:42.55 ID:aL3gXeLZ0
図書コピー見ながら「前に勇者チームの魔法使いに教えた魔術回路を感じる
494 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/01(水) 03:27:52.17 ID:YL7gkLhno
男性淫魔「前に勇者チームの魔法使いに教えた魔術回路を感じる」

司書コピー「……え?」


手持ち無沙汰になってロビーに来ていた彼女を指して、彼は言い放つ


男性淫魔「我々の種族は魔術に精通していてね……多くの家系には一子相伝の魔術回路があるのだが、それを使った形跡があるんだよ」
495 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/01(水) 03:37:17.39 ID:YL7gkLhno
本日はここまでです
ありがとうございました
496 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/01(水) 19:13:21.09 ID:YL7gkLhno
司書コピー「な……なんですか」

男性淫魔「君の正体についても……私は分かっているよ。私も同じことをできるだろう」

やる気「ま……待つっす。じゃあこの子はどうやって産まれたんすか?」

男性淫魔「素体を作り、魔翌力を行き渡らせる経路を作っただけでしょうね。まぁ、その手順とか合理化とか、その他もろもろ言えることもありますけれど」

氷魔「……あなたは……先ほど述べたその魔法使いが……彼女を作り出したと考えているのですか……?」
497 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/01(水) 20:58:41.38 ID:YL7gkLhno
男性淫魔「どうでしょう?それは分かりかねます。なにせ、教えられるものではありますからね」

司書コピー「……………………」

男性淫魔「なにか言いたげですね?どうぞ」


彼がうやうやしく促すと、
彼女はやおらに口を開いた


司書コピー「……では、私は人間になれますか?」

男性淫魔「>>下1」
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/01(水) 21:02:39.80 ID:XSVuZ3Sk0
「…断言は出来かねますが、『人間』になる方法はいくつもあります」
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/01(水) 21:08:46.75 ID:4SdIE8oMO
言われてみれば
500 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/02(木) 03:04:50.49 ID:uz8u+QwLo
男性淫魔「…断言は出来かねますが、『人間』になる方法はいくつもあります」

司書コピー「……そうですか。ありがとうございます」

男性淫魔「……おや、仔細なことについては聞かれないので?」

司書コピー「ええ。私が気になっていたのはできるかできないかだから」


そう言って彼女は去っていった
人間になることには前向きであることに、
二人は感じ入った
501 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/02(木) 03:07:44.87 ID:uz8u+QwLo
男性淫魔「変わった方ですね」

やる気「そっすね。人形たちの中でも特別だと思うっすよ」

男性淫魔「そうですか」


彼は自分から聞いたことであるにも関わらず、
あまり興味なさげに宿から出ようとする


氷魔「……お帰りでしょうか……」

男性淫魔「えぇ。もし他にもお仲間がいらっしゃるのであれば、私のことを話してもいいですし、隠してもよいでしょう」
502 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/02(木) 03:30:41.40 ID:uz8u+QwLo
本日はここまでです
ありがとうございました
503 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/02(木) 19:53:01.31 ID:uz8u+QwLo
それから三人は宿の部屋まで帰った


中華「お帰りー。もうご飯できるよ」

やる気「あざーっす、いやあ、待たせてないか心配だったっすよ」

男「それより、あの人が助かったのかどうかが心配だな。どうなった?」

氷魔「……魔術的な呪いをかけられていたのですが……解呪はなされたので安心できそうです……」

ぶりっ子「それなら大丈夫そうですねぇ」
504 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/02(木) 20:39:12.52 ID:uz8u+QwLo
できた食事が配膳され、夕食が始まる


怪盗「しかし、焦りましたね」

狙撃少女「そうですね。しかし、あの方はどこで呪われたのでしょうか?」

男「さあ、不気味なものだな」

中華「……他人事みたいな雰囲気出してるけど、この中で一番呪われそうなの男だよ?」

男「えっ」

氷魔「……悪いことはしていないにせよ……目立つということは相応のリスクがありますからね……」
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/02(木) 21:58:50.79 ID:uYRPGCzjO
なんだっけ
506 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 03:30:10.83 ID:9Gywd3zko
本日はここまでです
ありがとうございました
507 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 18:16:54.39 ID:a5zSKL3DO
ぶりっ子「極北まではあとどのくらいかかるんでしょう?」

怪盗「分からないですね。地図に記載こそあれ、わざわざあんなとこに行こうなんていう物好きはほとんどいませんから」

狙撃少女「大抵、帰ってきませんしね」

男「俺たちは帰ってこれるといいな」

中華「どうにかなるさ」
508 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 18:19:33.18 ID:a5zSKL3DO
とりとめもないことを話して、
一行は夕食の時間を過ごした


氷魔「……この街は……人口の割に……やたら夜が静かですね……」

やる気「治安がいいんじゃないすか?」

氷魔「……そうですね……」


>>下1……何しよう?
1.中華と交流
2.氷魔と交流
3.やる気と交流
4.ぶりっ子と交流
5.怪盗と交流
6.狙撃少女と交流
7.司書コピーと交流
8.自由安価
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/03(金) 18:58:28.80 ID:KDLSgyKqo
4
510 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/03(金) 19:04:49.73 ID:a5zSKL3DO
ぶりっ子「ここの名物ってタンブルウィードらしいですよぉ」

男「え?」

ぶりっ子「その辺に転がってるやつですよぉ」

男「あぁ!西部劇のアレね!」


豆知識としても擦りきれるほど語られたことだが、
聞いても結局すぐに忘れてしまう


ぶりっ子「?」

男「ああいや、なんでもない」
511 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 03:28:57.78 ID:L8Y7Gf3co
ぶりっ子「そうですか?」

男「それより、なんだってタンブルウィードが名物になるんだ?あんなの転がってるだけの植物のカスじゃないか」

ぶりっ子「ある植物のタンブルウィードが、掃除に使えるらしいんですよぉ」

男「掃除……表面が吸着するのか?」

ぶりっ子「そうそう、そうなんですよぉ」

男「なるほどね……そういう道具があれば、細かい掃除もかなり楽になるだろう」
512 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 03:35:14.42 ID:L8Y7Gf3co
本日はここまでです
ありがとうございました
513 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 19:52:30.95 ID:L8Y7Gf3co
ぶりっ子「欲しくないですかぁ?」

男「いや、別に」

ぶりっ子「えぇ!?」

男「ぶりっ子の屋敷は広すぎて掃除しきれないだろ」

ぶりっ子「それは……そうなんですけどぉ!せめて自分の部屋くらいは楽に掃除したいんですよぉ」

男「分かったよ。いくつ欲しい?」

ぶりっ子「5個です」

男「5個も何に使うんだよ」

ぶりっ子「>>下1」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/11/04(土) 20:02:07.82 ID:OZEoX0ZM0
掃除、法事、工事、農事、用事
515 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/04(土) 21:12:37.70 ID:L8Y7Gf3co
ぶりっ子「掃除、法事、工事、農事、用事」


指折り数えておどけて見せる


男「使うかっ!」

ぶりっ子「うぇへへ……でも、予備が沢山あったほうがいいはずですよっ!」

男「そういうことにしておくよ」

ぶりっ子「買ってくれるんですかぁ!?」

男「ああ」
516 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/05(日) 04:00:21.13 ID:th/MZhT0o
本日はここまでです
ありがとうございました
517 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/05(日) 19:46:54.04 ID:p7xe629GO
そうこうしている内に就寝の時刻となる
誰が決めたでもなく、
一定の時間になるとみな寝る準備を始めるのだ


中華「明日からはまた陸路だね」

氷魔「……海もいいですが……かなり疲れますしね……そのほうがいいです……」

やる気「うまいことみんなを誘導できれば、海神様がいる海のほうが安全っすけどね」

ぶりっ子「私はかなり船酔いするタチなので、馬車がいいですねぇ」
518 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/05(日) 21:06:20.28 ID:th/MZhT0o
?翌日・陽週水曜日?


怪盗「ん……いい朝です」


目覚めた者たちは静かに寛いでいる
朝日を浴びながらゆっくり水などを飲むのは牧歌的で癒しの一時だ


狙撃少女「風が涼しいですね……」

男「ふぅ……」
519 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/06(月) 03:14:51.79 ID:LDOZy7zno
本日はここまでです
ありがとうございました
520 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/06(月) 18:52:45.50 ID:LDOZy7zno
宿でしばし身を休めた後は、
チェックアウトをして街中に出る


ぶりっ子「タンブルウィード買いに行きましょう!」

男「ん」

中華「あ、それ掃除に使うんだよね?僕も欲しいな」

男「五個も買うんだから余るさ。分けてもらおう」

氷魔「……そんなものがあるんですね……」
521 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/06(月) 20:45:48.14 ID:LDOZy7zno
土産物店でタンブルウィードを買うことにしたが、
ついでに店主と話して情報を得ることにした


店主「まいど!五つも買うのかい?」

やる気「大所帯なんで」

怪盗「そういえばこの街、夜はとっても静かですけど……なんでなんですか?」

店主「>>下1」
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/06(月) 22:19:14.53 ID:Cjbf8aQ6o
この街の建築物の防音性能が優れているとは昔旅人から聞いたな
523 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 02:34:56.08 ID:oDxYD1J7o
店主「この街の建築物の防音性能が優れているとは昔旅人から聞いたな」

狙撃少女「へぇ……そうなんですか」

男「だとすれば納得かもな。昨日助けを求めてた人たちも中庭……つまり屋外にいたわけだ」

中華「みんな夜は出歩かないのかな?」

店主「危ないだろ、夜は」

中華「いや、確かにそうなんだけど……」
524 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 03:12:18.10 ID:oDxYD1J7o
本日はここまでです
ありがとうございました
525 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 19:13:05.63 ID:oDxYD1J7o
【ギルドの資金】80230595


買い物を終えた一行は土産物の店を後にし、
街のメインストリートへと戻ってきた


氷魔「……あそこに……運送ギルドの馬車がありますよ……」

やる気「おっ、そうみたいっすね。乗せてもらうっすよ。おーい!!」
526 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/07(火) 20:30:28.00 ID:oDxYD1J7o
御者「あいよー!」


近くに停まっていたそれに勢いよく乗り込む


ぶりっ子「いやあ、すぐに見つかってよかったですねぇ」

御者「いや、人数多いな……途中で別の馬車と交代するかもしれん。馬の負担もあるしな」

怪盗「それよりも、北にお願いします。ちなみに、北にはどんな街があるんですか?」

御者「>>下1」
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/07(火) 20:50:36.60 ID:7AVsZWTM0
様々なギャンブルを楽しめるカジノ街があるぜ
528 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 00:57:31.84 ID:vSLrWiNso
御者「様々なギャンブルを楽しめるカジノ街があるぜ」

ぶりっ子「カジノ!?」


それを聞くや否や、
ぶりっ子は目の色を変えて反応した
突如膝立ちになり、馬車が揺れる


狙撃少女「うわっなんですか」

男「落ち着け。絶対に単独行動はさせないからな」

ぶりっ子「ケチ!」
529 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 01:15:07.93 ID:vSLrWiNso
御者「はっはっは、そりゃあ賢明な判断だ」

中華「え?」

御者「お客さんらが乗ってきた街……西部の街じゃあ、ギャンブルでの一攫千金は夢の一つなんだ」

氷魔「……そうなんですね……」

御者「……だが、夢を求めてカジノ都市に向かった者はよく消息不明になるんだ」

やる気「うえっ!?それって……」

御者「素寒貧になったら……その先は人間として扱ってもらえないだろうなぁ。ま、ほどほどにしときゃ大丈夫さね」
530 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 01:15:53.79 ID:vSLrWiNso
本日はここまでです
ありがとうございました
531 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 18:34:45.83 ID:n7ZmBuXRO
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『神格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺 る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌翌翌翌翌翌翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+6
武器:守人のパチンコ(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌翌翌翌翌翌翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、クイックポーション、超回復ポーション、仮死薬、とろける濃厚牛乳、タンブルウィード×5
【ギルドの資金】80230595
532 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 18:37:26.40 ID:n7ZmBuXRO
街を出てしばらくすると、『駅』があった
馬車は二台に別れ、
一行はそれに乗ってカジノ都市へと向かった


怪盗「ここがカジノ都市ですか」


夜は病的なまでに静かだった西部の街とは対照的に、
もう夕方だというのにそこら中がカラフルな照明魔法で照らされていた


狙撃少女「いつでも明るそうですね……ここにいたら、時間の感覚が狂ってしまいそうです」
533 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/08(水) 18:44:19.13 ID:n7ZmBuXRO
御者「しかしお前さんたち、どっから旅して来たんだ?」

男「南に海を渡って、さらに南へと南下していくと王国の城下町があるじゃないですか。あそこ」

御者「そりゃ長旅だな……」


【ギルドの資金】80220595


中華「で、街に着いたわけだけど……どうする?」

男「>>下1」


1.カジノに行く
2.まずは宿を取る
3.魔獣の肉の情報を集める
4.自由安価
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/08(水) 19:06:32.23 ID:XTMh4CIl0
2
535 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 00:13:00.59 ID:l3X+cA8po
男「まずは宿を取る」


そうして一行は宿を探すため、
街中に飛び込んでいった


氷魔「……困りましたね……」

やる気「無駄遣いはしたくないっすからね」


歩けど歩けど現れるのは富裕層向けの高級宿
泊まれないことはないが、
普通の宿で普通に過ごすべきだと全員思っている


ぶりっ子「脇道に飛び込んでみるしかないんじゃないですかぁ?」

怪盗「ちゃんとした宿があればいいですけどね……」
536 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 02:49:00.92 ID:l3X+cA8po
本日はここまでです
ありがとうございました
537 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 18:32:30.65 ID:l3X+cA8po
脇道に入り、きらびやかな光が及ばなくなると、
急に廃れた雰囲気が漂い始める
希望などないかのような表情で虚空を見つめる人々が多数おり、この街の残酷さを示していた


狙撃少女「確かに、これはこれでまともな宿を探すのが難しそうですね」

男「そうだなぁ」

中華「困ったね」
538 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/09(木) 20:31:30.17 ID:l3X+cA8po
通行人に聞いて宿を探したいのはやまやまだが、
妙な気迫のある人物が多く、いまいち話しかけづらい


氷魔「……あ……あそこの人……どうでしょう……?」


そこには、他の人々とは違い晴れやかな顔をした男性がいた


やる気「そっすね……すみませーん!いい感じの宿知らないっすか!?」

男性「>>下1」
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/09(木) 21:35:53.13 ID:XVatkrqro
いい感じも何も、この街で宿って言ったら一つしかないだろう?
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/09(木) 21:39:58.80 ID:qPs2GcyV0
この辺りは売春宿しかないから大通りに戻って別の脇道に行くと良い。そこの宿屋に紹介状と地図を渡しておくよ
541 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/10(金) 18:12:27.73 ID:088Q2ZwSO
すみません寝落ちしました


男性「いい感じも何も、この街で宿って言ったら一つしかないだろう?」

ぶりっ子「え?」

男性「さぁ、着いてきなさい!」


そう言うと彼はその爽やかな笑顔のまま、
路地裏のさらに奥へと駆け出した


怪盗「な、なんですか急に!」
542 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/10(金) 20:55:00.02 ID:PTM6nm0iO
狙撃少女「すごく怪しいですけど、どうします?」

男「そりゃ行くだろ、面白そうだ」

やる気「変なのが出てきてもボコればいいだけっすからね!」


そう言って二人は怪しい男性を追って走り出す


氷魔「……まったくもう……」

中華「まあまあ」
543 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 00:30:11.52 ID:q0QfHF5no
怪しい男性「ここだ!」


曲がりくねった路地裏をひた走り、
何度も彼を見失いそうになりながらも走る
不器用な者は服に煤が付いただろう


ぶりっ子「こんなところに……」


そこには、紫のネオンを放つ宿があった
怪しい男性が案内する、いかにも怪しい宿だ


怪盗「……え、どうします?」
544 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 04:06:29.62 ID:q0QfHF5no
本日はここまでです
ありがとうございました
545 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 19:33:05.64 ID:q0QfHF5no
狙撃少女「入るんでしょう?」

男「ああ」


うやうやしく玄関の隣でお辞儀をする怪しい男の隣を過ぎ去り、同様に怪しい店内へと侵入していく
そこには、宿の若女将がいた


若女将「いらっしゃいませ」

男「ここは……どんな宿なんだ?」

若女将「>>下1」
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 19:35:40.53 ID:oOmg1GlL0
普通の…ただの寂れたお宿ですよ(ニコ
547 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/11(土) 20:33:39.48 ID:q0QfHF5no
若女将「普通の…ただの寂れたお宿ですよ(ニコ」


彼女はにこやかに応対する


中華「……怪しすぎない?」

男「はぁ……まぁいいや。じゃあ泊まるわ」

若女将「ありがとうございます」

氷魔「……大丈夫なんですかね……?」
548 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/12(日) 04:18:57.09 ID:42LsAfL7o
本日はここまでです
ありがとうございました
549 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/12(日) 19:49:50.00 ID:42LsAfL7o
若女将「なにも怪しいところなんてありませんよ?」


貼り付いたような笑顔を浮かべ続ける彼女
意識して見れば少々不気味ですらあるだろう


男「で、お代は?」

若女将「いただきません」

ぶりっ子「えっ?」

若女将「代わりに、>>下1」
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/12(日) 20:02:49.68 ID:wD/RP6oJ0
貴方たちの寿命を少しだけ頂ければ
551 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/12(日) 20:22:02.76 ID:42LsAfL7o
若女将「貴方たちの寿命を少しだけ頂ければ」

やる気「えぇっ!?」

若女将「契約書だってありますよ」


そう言って人数分の契約書を出してくるが、
問題はそんなことではないことは彼女以外の誰もが知ることだ


怪盗「寿命なんて出せませんよ!?」
552 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 00:29:10.50 ID:s//GOii8o
若女将「ほんのちょっと!ほんのちょっとでいいんです!」

狙撃少女「まずは契約書を読んでみましょうか」


書面はシンプルであり、
なにか小細工していそうな雰囲気はない
そして肝心の渡さなければならない寿命の所には、
一日と書いてあった


男「ほう、寿命一日分か」

若女将「お安いでしょう!?半生を持っていくような悪徳悪魔とは違いますよ!」
553 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 00:35:26.15 ID:s//GOii8o
本日はここまでです
ありがとうございました
554 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 19:11:18.14 ID:s//GOii8o
中華「今、悪魔って言ったね」

若女将「これは失礼いたしました」

男「まぁいいか、一日だし」


彼はそう言って契約書にサインしてしまった


氷魔「……ちょっと……!?」

若女将「では、いただきますよ……あなたの寿命っ!」


彼女は男に向けて右手を構える
555 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 19:14:30.73 ID:s//GOii8o
男「……おう?」

若女将「……あれ?」


しかし、何も起こらない
サインは確かに為され、契約は履行されるはずである


男「どうした?」

若女将「……ご実家は、墓場でいらっしゃいますか?」

男「なにを言っているんだ?」

若女将「あなた……寿命がありませんよ。全部使いきってます。なんで生きてるんですか?」


恐らく、元の世界で死んだ際に全ての寿命を使い果たしていたのだろうと彼は思ったが、それを口に出すことはない


男「……知らね。でも契約書にサインはしたし泊めてくれるか?」

若女将「>>下1」
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/13(月) 19:54:47.96 ID:XGMN8HXK0
…貴方自身から取られないので諦めますが、他の方達からは徴収出来ますよね?
557 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/13(月) 23:53:06.16 ID:s//GOii8o
若女将「…貴方自身から取られないので諦めますが、他の方達からは徴収出来ますよね?」

男「ん?そうだな」

やる気「結局取られるんすか!?」

ぶりっ子「そりゃそうでしょうよ」

怪盗「まぁ、一日程度ならそこまで気にするもんでもないですかね……」
558 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/14(火) 00:02:15.55 ID:sFAZ7M2Yo
本日はここまでです
ありがとうございました
559 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/14(火) 19:34:27.01 ID:sFAZ7M2Yo
それから他のメンバーは渋々ながら寿命を渡した


司書コピー「……」

若女将「こっちも吸えないんですが、どうなってるんですか?」

怪盗「あー、なんというか……そっちは本当にデリケートな問題なのでやめてください」

若女将「はぁ……分かりました。では、部屋にご案内しますね」
560 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/14(火) 20:22:31.46 ID:sFAZ7M2Yo
一行は部屋に案内された
若女将はここを寂れた宿と称していたが、
かなり豪華なスイートルームがあった


男「寂れてなんかないじゃないか」

若女将「お客がめったに来られないので……」

中華「まぁ、寿命なんて要求されたら逃げ出すよね」

若女将「いえ、立地が悪いので」

氷魔「……………………」
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/14(火) 21:56:30.31 ID:/LSpTgIvO
なんだ
562 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 01:00:16.35 ID:g49pLm7jo
どうやら寿命を要求するという行為をそこまで問題に思っていない様子の彼女は、
最初の笑顔から一切表情を変えることなく、
部屋に入った一行と別れた


狙撃少女「とりあえず、くつろげますね……」

男「ああ……」

中華「いや、それどころじゃないでしょ」

男「なんだ、寿命でも取り返しに行くのか」
563 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 01:11:11.68 ID:g49pLm7jo
中華「いや、もう寿命ないって言ってたじゃん」

男「ないらしいな」

中華「どういうこと?」

男「分からん。だが俺を見ろ。どう見ても生きてるじゃないか」

氷魔「……そうですよね……寿命を超えたなんらかの奇跡が働いているのでしょうか……」

男「アンデッドの類なら、神様と話なんてできるわけないぜ」
564 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 01:15:56.16 ID:g49pLm7jo
本日はここまでです
ありがとうございました
565 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 19:53:12.81 ID:g49pLm7jo
それから一行は食事の準備を始めた


やる気「俺っち、急に男が怖くなったっすよ」

男「もしかしたらなんかの手違いで、寿命を吸い取れなかっただけかもしれないぞ?」

ぶりっ子「そんなことありますかねぇ、私たちは吸われたのにぃ……」

男(……ヤバい!ここに来てめちゃくちゃ怪しまれている!!)


自分に向けられる懐疑の視線をどうにかしたいと切望した男は、場の空気を変えるため、>>下1した
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/15(水) 19:56:18.99 ID:boau08TIo
何であの男は熱烈にここを勧めたんだろうなと疑問を言うことに
567 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 21:06:27.13 ID:g49pLm7jo
男「……なんで、あいつはめちゃくちゃここを勧めたんだろうな?」


と、かなり強引な話題の転換を図った
流石にダメかと思ったその時、


怪盗「そういえばそうですねー」


と彼女が話に乗ってくれた
ちらりと目配せを送り、
気を遣っていることをアピールしてきた
568 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/15(水) 21:20:33.02 ID:g49pLm7jo
狙撃少女「やはり、悪魔の手先だったのではないでしょうか」

氷魔「……私もそう思います……あるいは……なにかしらの術で作り出した……若女将の分身である可能性もありますね……」

やる気「悪魔ってのはそんなこともできるんすか?」

氷魔「……そもそも……あの若女将の姿が真の姿でないものと思われます……」

ぶりっ子「確かに、あれが悪魔と言われてもにわかには信じがたいですよねぇ。まぁ、笑顔が固まりすぎててちょっと不気味ではありましたけどぉ」
569 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 00:57:28.71 ID:2jYaov6Vo
しばらく話していると、中華が夕食を完成させた
若女将は夕食を付けると言っていたが、
みな中華の料理が食べたいのでやんわり断った


中華「いやあ、今日は食材が買い出せなくて、どうにも貧相かも」


確かにいつもの比べればボリュームに欠けるかもしれない量だったが、適切に緑黄色野菜がアクセントとして添えてあり、見た目の華やかさはいつもと変わらない


怪盗「いやいや、全然いつも通りですよ!むしろ中華さん、毎日移動して料理して……無茶してませんか?」

中華「まさか、僕がいつか店を出したなら、こんなもの比にはならないくらいてんてこ舞いになるレベルで客を呼びたいね」
570 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 01:00:40.27 ID:2jYaov6Vo
本日はここまでです
ありがとうございました
571 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 19:58:24.62 ID:2jYaov6Vo
一行は出された食事を速やかに平らげ、
食事の時間はあっという間に終わった


狙撃少女「街中は非常にうるさく、まぶしかった……でも、ここは静かでいいですね」

男「あまり宿泊者のいない宿の特権だな」

氷魔「……ここが賑わうようなことがあれば……世も末ですよ……」


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付けをする
2.氷魔と話す
3.やる気と話す
4.ぶりっ子と話す
5.怪盗と話す
6.狙撃少女と話す
7.司書コピーと話す
8.自由安価
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/16(木) 20:12:40.86 ID:ZhX4AA2I0
2
573 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/16(木) 21:27:39.62 ID:2jYaov6Vo
男「……ギャンブルは好きか?」

氷魔「……えっ……私ですか……?」


唐突に話を振られたので困惑している
しかし、しばらく考えてからふたたび話し始める


氷魔「……進んではしませんね……失うことが嫌いなので……」

男「なるほどな、俺もそうなんだよ」
574 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 03:56:13.08 ID:GRZIKV8Jo
氷魔「……そういえば男さん……」

男「ん?」

氷魔「……私に出会う以前に……凄まじいコールドウィザードに会ったことはありませんか……?」

男「ない。そもそもコールドウィザードという存在を知ったのは氷魔と出会ったときになるなぁ」

氷魔「……そうですか……」

男「なにかあったのか?」
575 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 04:19:22.41 ID:GRZIKV8Jo
本日はここまでです
ありがとうございました
576 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 19:55:16.17 ID:GRZIKV8Jo
氷魔「……実在の疑われる……伝説のコールドウィザードがいるのです……」

男「へぇ」

氷魔「……時間を凍結させて……半永久的に生きることができると……聞いています……」

男「つまり、俺がその状態ならば寿命がなくとも不思議ではないと」

氷魔「……はい……ですが……違ったようですね……」

男「だが、すごいな。その伝説のコールドウィザードとやらは」

氷魔「……他にも……>>下1ができたと……聞いています……」
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/17(金) 20:36:46.11 ID:Rbs38yYDO
複数の時間軸、所謂平行世界にも干渉できたみたいです
578 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 23:04:49.10 ID:GRZIKV8Jo
氷魔「……複数の時間軸、所謂平行世界にも干渉できたみたいです……」

男「なんで?」


いくらなんでも滅茶苦茶である
どれだけ氷魔法が使えるからといって、
そんなことができるのだろうか


氷魔「……時間の流れとは……激流のようなものです……というよりは滝ぐらいのものかもしれませんが……」

男「はぁ」

氷魔「……つまり……弾き飛ばされるんですよ……別の流れに干渉しようとすると……」
579 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/17(金) 23:07:34.38 ID:GRZIKV8Jo
男「相当な激流だな」

氷魔「……ですが……その一部を凍りつかせたら……そこは止まります……」

男「ああ、さっき言ってたやつだな」

氷魔「……その氷の始点と終点……そこを残して氷を溶かせば……そこに流れはありません……ただの水……」

男「そこに入り込むということか」

氷魔「……そうです……そして……氷の始点と終点をも溶かせば……再び時間は流れだします……こうして複数の激流……つまり……時間軸を移動していたとされます……」
580 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/18(土) 01:11:47.11 ID:T+uEFtXBo
本日はここまでです
ありがとうございました
581 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/18(土) 18:51:58.30 ID:gtFvZUe7O
男「そんな人がいるのか……」

氷魔「……あくまで……言い伝えですが……」


といった話をしているうちに、
もう寝るべき時間になっていたので、
それぞれに与えられた大きなベッドで眠った


男「……?」


夜中、男は目覚めた
どこからか物音がするので、
不安になって目覚めたのだ
582 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/18(土) 19:51:15.88 ID:gtFvZUe7O
司書コピー「あなたも気になりますか?」


どうやら司書コピーも物音に気付いているようだが、
他のメンバーは眠っている


男「あぁ、ロビーか?」

司書コピー「そうだと思いますが、行きます?」

男「この宿めちゃくちゃ怪しいし、一応確認する」


物音を不審がった男は、
客室を出てロビーに向かう
なにも言わなかったが、司書コピーも着いてきた


>>下1……ロビーの様子
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/11/18(土) 19:55:17.85 ID:NRaYdfN20
若女将が呪術してた
584 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 19:52:53.43 ID:XrbZEHn7o
すみません寝落ちしました


若女将「………………」

男「おい、何してんだ?」


男がロビーを訪ねると、どこから出したのか、
奇妙な大窯に得体の知れない物体を入れ、
呪術的儀式を行っている場面だった


若女将「……これは失礼、睡眠を妨害してしまいましたか」
585 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 20:25:36.70 ID:XrbZEHn7o
司書コピー「それどころではなさそうですが」

若女将「大丈夫ですよ、危害は加えませんので」

男「……じゃあ何してるんだ?」

若女将「裏通りを通らなければこの宿には来られませんので、ご存知かと思われますが……この街には、全てを失った人々が沢山おります」

男「ああ」

若女将「……彼・彼女らは、どうにかして生きるため、宿に泊まる人々に夜襲をかけるそうです」
586 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 22:49:19.11 ID:XrbZEHn7o
司書コピー「なるほど……」

若女将「で、うちは立地がよくないので……来られるんですよね、そういう方が」

男「ははぁ、その鍋の中身は……」

若女将「ご想像の通りですよ。今まで見られたことはありませんが……そこまで怒るほどのことでもないでしょう?」

男「……ギャンブルで破滅して、犯罪に走る奴だもんなぁ。倫理的にはそれでも守ってやるべきなんだろうが、やっぱり同情しがたい所はあるよ」

若女将「彼らの寿命を奪うことによって、うちは格安で営業できているんです。まさか悪魔が宿を経営しているだなんて誰も思わないでしょうから」
587 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/19(日) 23:51:39.99 ID:XrbZEHn7o
本日はここまでです
ありがとうございました
588 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/20(月) 18:46:48.98 ID:qfbxK62Io
司書コピー「……うるさいこと以外は、咎めませんよ」

若女将「不思議ですね……いつもどのお客様も朝までぐっすりで、呪術に気付くことなんてないのですが」


本当に表情の変わらない悪魔であり、
不思議だと言うが不思議そうな顔はしていない


男「……まぁいいさ、戻って寝る」

若女将「よろしければ、迷惑料ということで、>>下1を貰っていただかれませんか?」

司書コピー「……?」

若女将「儀式の副産物です」
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/20(月) 19:09:07.31 ID:O/rcgy1O0
苦悶の果実

効果:実体の有る生命体に対し状態異常を起こす。 状態異常はランダムで起こる為、何を患うか判らないが無事では済まされない
590 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/20(月) 21:46:20.87 ID:qfbxK62Io
彼女が窯から取り出したのは、
リンゴのようでいて、
しかし誰もがそれをリンゴとは認めたくない、
そんなおぞましい物体だった


男「いやなんだよこれ!なんか蠢いてるし!」


紫色のそれは、一つの眼球がついており、
実の表面も肉々しい触感だった


若女将「おや、ご存知ありませんでしたか?悪魔の中では非常にポピュラーな果実なのですが」

司書コピー「結局なんなんですか」

若女将「苦悶の果実です」
591 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 01:41:22.02 ID:EDuWQ+BAo
本日はここまでです
ありがとうございました
592 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 19:05:36.90 ID:EDuWQ+BAo
男「まぁ、そんな感じではあるな。食い物か?これ」

若女将「ええ、食べ物です。ただし、基本的には悪魔の神に捧げるものですから……食べるとよくないことが起こります」

司書コピー「食べたら死にそうな雰囲気はしますね」

若女将「よほど身体が弱ければ亡くなられるかもしれませんが……それこそギャンブルだと思ってください」

男「得できるのか?」

若女将「しません。身体のどこかに不調をきたしたり、妙な膿ができたり、正気を失ったり……風邪をひくだけで済むこともあると聞きますが」

男「変なのが出てきたらこれ食わすか」

若女将「それが正しい使い方であるように思われます」
593 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 20:22:21.67 ID:EDuWQ+BAo
軽く礼を言ってから、
二人は部屋に帰るための廊下を歩きだした


司書コピー「結局、どうしてまだみなさんは寝ているのでしょうか」

男「多分、寿命抜かれたから……疲労が来てるんじゃないか?初めての体験だろうし」

司書コピー「ふふっ」

男「どうした……?」


突如笑ったので、不安になる


司書コピー「『ぬかれた』のに『つかれた』とは、面白いですね」

男「そうかぁ?」
594 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/21(火) 23:43:32.02 ID:EDuWQ+BAo
しかし、彼女が感情らしい感情を見せたことを男は喜んだ
果たしてこの妙な笑いのセンスは、本人の素質なのか、人の機微にまだ疎いためなのか、
そこまではまだ分からなかった


司書コピー「なんかニコニコしてますね?」

男「まぁな……ほら、ようやくゆっくり眠れそうだし」

司書コピー「そうですね」
595 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/22(水) 00:23:30.24 ID:I4mbK9+Bo
本日はここまでです
ありがとうございました
596 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/22(水) 19:55:36.84 ID:I4mbK9+Bo
?翌日・陽週金曜日?


周りの建物が日光を塞ぎ、
朝だが薄暗い部屋で一行は目覚めた


中華「よく寝たなぁ」

氷魔「……そうですね……」

やる気「よし、早速チェックアウトして北を目指すっすよ!」

ぶりっ子「カジノは!?カジノ行かないんですか!?正気ですかぁ!?」

男「>>下1」


1.カジノに行く
2.魔獣の肉について情報を集める
3.北を目指す
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/22(水) 20:06:58.23 ID:4amkwi5x0
2
598 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 00:57:43.86 ID:iQgK8SzPo
男「最近、魔獣の肉食えてないしな……その情報から集めるか」

ぶりっ子「そんな!」

怪盗「まぁまぁ、カジノの景品にあるかもしれませんから」

ぶりっ子「だったらいいですねぇ」

男「だったら嫌だよ、運に賭けたくないよ」

狙撃少女「損せず手に入れられるなら、それが一番ですからね」
599 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 02:36:09.79 ID:iQgK8SzPo
一行は情報を得るため、チェックアウトして街の中心部へと向かう


若女将「またのご利用をお待ちしております」

中華「最後まであの営業スマイルのままとは、恐れ入るね」

氷魔「……そうですね……それと……街の中心部は……本当に分かりやすいですね……」


騒がしいほうが中心部なのだ
街によっては静かな噴水の広場が中心であったりするため、必ずしも騒がしい方向な中心部ではない
600 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 02:47:24.84 ID:iQgK8SzPo
本日はここまでです
ありがとうございました
601 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 19:55:31.62 ID:iQgK8SzPo
街の中心には、
金色に光り輝く巨大カジノが聳え立っている
一行はその周辺を歩く人々に話を聞くこととした


やる気「すみませーん」

男性「ん?なんだね?」


いかにも景気の良さそうな男性がいた
恐らく、ギャンブルに勝ったのだろう


やる気「この辺で魔獣か、その肉についての情報ないっすかね?」

男性「>>下1」
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/23(木) 20:26:55.37 ID:OFvlR5Zn0
魔獣の肉が明日の夜にオークションで出品すると聞いているよ。 たまにレアアイテムやスカピンになって奴隷になった者たちも出るしね
603 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/23(木) 20:38:29.39 ID:iQgK8SzPo
男性「魔獣の肉が明日の夜にオークションで出品すると聞いているよ。たまにレアアイテムやスカピンになって奴隷になった者たちも出るしね」

ぶりっ子「オークション!そんなのもあるんですねぇ!」

男性「ああ、昔は冷やかしに行くだけでも面白かったが……」

怪盗「なにかあったんですか?」

男性「なに、カタログを買わねば入れなくなっただけだ。私のような小金持ちは往々にしてケチなのでな……」
604 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 02:30:36.57 ID:YfVdMLgao
一行は情報提供に感謝して彼に別れを告げた


狙撃少女「明日の夜ですか」

男「だいぶ時間あるな」

ぶりっ子「遊びませんかぁ!?」

男「ほぼ二日だろ?カジノで破産するには十分すぎるぜ」

ぶりっ子「当てればいいんですよ!」

中華「本当にギャンブルが好きだね……」
605 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 02:47:36.67 ID:YfVdMLgao
本日はここまでです
ありがとうございました
606 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 19:32:27.58 ID:t53d6uqJO
男性によれば、
カタログはこの街のギルドで買えるらしい


氷魔「……まずは目録を……買いにいったほうがよいのでは……?」

やる気「そっすね、まぁ……本部ギルドがどこにあるのかは分からないっすけど」

怪盗「どうしましょう?」


>>下1……どうする?
1.カジノに行く
2.本部ギルドを探す
3.自由安価
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/24(金) 19:52:44.12 ID:xzHsnNPp0
2
608 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/24(金) 23:42:38.96 ID:YfVdMLgao
男「とりあえず本部ギルド探すぞ」


そうして再び近くの通行人に話を聞いた所、
どうやら本部ギルドはすぐ近く、
街の中心部にある巨大カジノの中にあることが分かった


狙撃少女「いや、めちゃくちゃですね……ギルドがカジノの中って」

中華「でも、他のギルドもだいたい酒場だし、似たようなものじゃないかな」

氷魔「……この街なら……自然なことかもしれませんね……」
609 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/25(土) 00:32:20.00 ID:4h5B9H+Do
それから一行はカジノの中へ入り、
ギルドを探すこととなる
中は喧騒に満ちており、
これまで訪れたどんなカジノや酒場よりもうるさかった


ぶりっ子「色んな台がありますねぇ!」

怪盗「ほら、今はギルド探してるんですから、ついてきてください」

ぶりっ子「ぐぇ??!」


襟首を引っ張り、無理やり連れていく
610 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/25(土) 01:00:32.22 ID:4h5B9H+Do
本日はここまでです
ありがとうございました
611 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/25(土) 19:21:55.26 ID:uL5v5XvnO
中に入れば目につくのは、
エントランスからひたすら奥に向かっていく、
大きなレッドカーペットだ
その左右に様々な遊戯の台が設置されている


狙撃少女「こんなに騒がしい場所は初めてです……」

男「ゆっくり慣れていけばいいさ、ほらあそこに立て札があるな」


絨毯は未だ直線に続くが、左に枝分かれもしている
そして、その立て札が左折すればギルドであることを示していた
612 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/25(土) 19:44:39.11 ID:uL5v5XvnO
道を左に曲がると、そこには建物があった
カジノがあまりに大きく、
天井も神殿のごとく高いので、
建物内に建物があるのだ


中華「失礼しまー……す!」


重々しい金色の扉を押し開き、ギルドの中に入る


受付嬢「ご用お伺いします」

氷魔「……明日のオークションのカタログを……ひとつ……」

受付嬢「代金は>>下1になります」
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/25(土) 20:31:58.33 ID:/gE6ko6v0
100に成ります
614 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/26(日) 01:55:14.63 ID:gKAw2It5o
受付嬢「100に成ります」

やる気「えっ、安くないっすか?」

受付嬢「そうでしょうか?」


やる気が財布から金を出すと、
受付嬢は困った顔をした


ぶりっ子「どうしましたぁ?」

受付嬢「すみません、100は100でも、100チップです」
615 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/26(日) 01:57:45.74 ID:gKAw2It5o
怪盗「チップ、といいますと」

受付嬢「このカジノでの通貨ですね。そちらのカウンターで、金銭との交換を行っておりますよ」


確かにそこには、金をチップに交換するコーナーと、
チップを金や景品に交換するコーナーがあった


狙撃少女「なるほど……」

男「レートは?」

受付嬢「そちらの方が出された100が、1チップです」

中華「買えば1万だね」
616 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/26(日) 02:10:58.35 ID:gKAw2It5o
本日はここまでです
ありがとうございました
617 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/26(日) 19:51:18.11 ID:gKAw2It5o
ぶりっ子「本当に、それでいいのでしょうか?」

氷魔「……え……?」

ぶりっ子「その半分……50のチップを買い、二倍のオッズで当てれば、半額で済みますよぉ」

やる気「まぁ、カジノに来て実質現金だけでカタログ買うのが無粋と言われればそんなんすが……」

怪盗「絶対ギャンブルしたいだけですね」

男「>>下1」


1.普通に100チップ買う
2.50チップに賭ける
3.自由安価
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/26(日) 20:01:07.22 ID:wu1U9jnG0
2
619 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/26(日) 20:41:54.21 ID:gKAw2It5o
男「仕方ないやつだな。分かったよ、50チップ買う」


彼は注文をカウンターに伝えた

【ギルドの資金】80215595
【チップ】50


係員「ありがとうございます」

狙撃少女「当てられるんですか?」

男「二倍だろ?難しいな、買っといてなんだが」
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/26(日) 20:47:38.36 ID:n8DqVu7NO
どうなのかね
621 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/27(月) 00:05:46.83 ID:AcPlVZ63o
ぶりっ子「このカジノには、当てすぎて出禁になった人が史上何人かいるらしんですよぉ」

中華「彼らのやり方を参考にすれば当たるかもしれないね」

氷魔「……どうやったんですか……?」

ぶりっ子「普通に賭けて、普通に当ててましたぁ」

やる気「なんの参考にもならないっすね……」

ぶりっ子「でも当たった理由は運だけじゃないことだけは分かってるんですよぉ」
622 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/27(月) 00:15:50.74 ID:AcPlVZ63o
怪盗「やり方も、運も関係ない?」

ぶりっ子「そう、その条件とは、『救世主』の資格を持っていること!」

中華「ええっ!?」

やる気「そりゃまたなんで……」

ぶりっ子「よく分かりませんが、奇跡を起こすことができるらしいですよ!」

狙撃少女「本当だとすれば、非常に夢がありますね」

男「……まだカタログ買ってないんだから、当てるにしても出禁になるような出し方するなよ?」
623 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/27(月) 00:19:11.35 ID:AcPlVZ63o
本日はここまでです
ありがとうございました
624 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/27(月) 18:57:31.83 ID:AcPlVZ63o
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『神格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺 る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+6
武器:守人のパチンコ(攻撃翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、クイックポーション、超回復ポーション、仮死薬、とろける濃厚牛乳、タンブルウィード×5、カジノチップ×50
【ギルドの資金】80215595
625 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/27(月) 19:51:09.52 ID:AcPlVZ63o
ぶりっ子「だーいじょうぶですって!さぁ行きましょう!」


一行はぶりっ子に連れられ、カジノに戻ってくる


怪盗「で、どの台やるんですか?」

ぶりっ子「迷いますね……」

狙撃少女「確かに、これだけあれば難しいですね」


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.自由安価
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/27(月) 19:55:48.41 ID:WNwGKIrgO
5.ブラックジャック
627 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/28(火) 00:30:04.46 ID:p/l5LjS7o
ぶりっ子「やはり、こいつですねぇ!」


彼女が指したのはブラックジャックの台だった
実にシンプルなゲームだが、
非常に奥深い側面もある、
ギャンブル界の健康優良児だ


男「ほお、いいんじゃないか?」

ディーラー「ご遊戯なさいますか?」
628 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/28(火) 00:32:07.02 ID:p/l5LjS7o
本日はここまでです
ありがとうございました
629 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/28(火) 19:56:32.92 ID:p/l5LjS7o
中華「あぁ、やっていくよ!」

ディーラー「チップはいくつ賭けられますか?」

氷魔「……では…25で………」

ディーラー「承知いたしました、ゲームスタートです!」


そう言って彼はカードを配り始めた


>>下1コンマ……79以下で勝利
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/28(火) 20:48:03.62 ID:KzEIe61zO
こい!
631 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/28(火) 21:47:30.39 ID:p/l5LjS7o
順調にカードを交換していき、決断の時が訪れた


中華(18……ここで止めるべきか?)

やる気「難しいっすね」

ぶりっ子「お任せしますよぉ」


迷った末に、彼はコールした


中華「……もう一枚、お願いします」

ディーラー「かしこまりました」
632 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/28(火) 21:48:43.64 ID:p/l5LjS7o
怪盗「手に汗握りますね」


そうして、勝負が始まる


ディーラー「私は20でございます」

中華「僕は……」

狙撃少女「………………」

中華「『21』だ!」

ディーラー「お見事、ブラックジャックでございます」
633 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/29(水) 01:17:46.05 ID:BFJEtJvoo
男「すげぇ!」


奇跡的な21の成立に、一行は沸き立つ
中華も照れくさそうに笑う


ディーラー「私の長年の勘からして……確実にバーストされると思っておりましたが、いやはや、まさか負けるとは」

中華「今日はついてるかも」

氷魔「……この調子でいきましょう……!」
634 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/29(水) 01:19:57.24 ID:BFJEtJvoo
本日はここまでです
ありがとうございました
635 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/29(水) 19:48:10.99 ID:BFJEtJvoo
ディーラー「さて、一勝なさいましたね」

ぶりっ子「そうですねぇ」

ディーラー「ここでやめればチップは40枚ペイいたしますが……ダブルアップなさいますか?」

中華「うーん、どうしよ」


100に今すぐ届かせるためにはダブルアップが必須だ
もう一度勝負に勝つことで、
得られるチップが二倍になる
しかし、そこで敗北すれば全てを失う


怪盗「お任せしますよ」

中華「>>下1」
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/29(水) 20:21:50.50 ID:IzMy7dgN0
倍プッシュだ
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/29(水) 20:22:01.97 ID:w7GCagkOO
…申し訳ないけど、此処で勝負を降りるよ。自分のお金ならともかく共有してるお金を無駄にしたく無い
638 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/29(水) 21:24:38.59 ID:BFJEtJvoo
中華「倍プッシュだ」


そう言い放った彼の顔は、非常に生き生きしていて、
目もどこかぎらついている


ディーラー「いいでしょう」

狙撃少女「雰囲気が変わりましたね……」


ディーラーはカードを全て回収し、
再びシャッフルを始める
639 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/29(水) 21:30:14.56 ID:BFJEtJvoo
そして、カードは配られた


男「いつもより中華が頼もしく見えるな」

中華「そうかい?それは嬉しいね」


と、いつもの調子で話しつつ、
追加のカードをディーラーから貰っている


ディーラー「勝負なさいますか?」

中華「……そうだね」


>>下1コンマ……79以下で勝利
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/29(水) 21:35:03.87 ID:InnpYM5Y0
こい!!
641 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/29(水) 22:05:40.85 ID:BFJEtJvoo
ディーラー「私は21です」


そう言って彼は自らのカードを公開する
中華はそれを受け、乾いた笑い声を上げながら


中華「20だねぇ……」


とカードを出した
幸運はそう続くものではなく、
彼は敗北してしまったのだ
642 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/30(木) 02:21:18.88 ID:vPRQzcHyo
本日はここまでです
ありがとうございました
643 : ◆cUhskXlNTw :2023/11/30(木) 19:17:42.82 ID:VFQD5OKPO
【チップ】25


氷魔「……まぁ……そういうこともありますよ……」

やる気「そっすよ、気を落とさないで欲しいっす」

中華「ありがとう……」


中華は非常に責任を感じてしまっているため、
みな気の毒に思って慰めている


ぶりっ子「それに、まだチップは25あります!チャンスはまだまだありますよぉ!」


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/30(木) 20:11:04.59 ID:2piNMiTt0
645 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/01(金) 03:50:18.16 ID:zCQTjgLao
怪盗「では、どれをやりましょうか?」

ぶりっ子「先ほどのブラックジャックから……カードゲームのセンスがあると思われます!」

狙撃少女「というと」

ぶりっ子「ポーカーです!ポーカーをやりましょう!」


彼女はノリノリで中華をポーカーの台まで連れてくる


ディーラー「どうも」
646 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/01(金) 03:59:35.54 ID:zCQTjgLao
本日はここまでです
ありがとうございました
647 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/01(金) 19:41:32.60 ID:Krr5CYQmO
男「よし、残ったチップ賭けるぞ」

中華「えっ、いいの?」

ぶりっ子「ふっふっふ、話が分かりますねぇ!」


25チップをディーラーに提出し、
中華はテーブルに着かされる


ディーラー「それでは参りましょう」


彼は笑顔でカードを配り始める


>>下1コンマ……79以下で勝利
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/01(金) 20:04:37.07 ID:EExl8RcDO
はい
649 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/02(土) 03:54:44.64 ID:mvz8ni1Io
中華「ふむ……」


彼に配られた手札はかなり良好だった
すでにツーペアが成立しており、
確率的に勝ちは濃厚であった


ディーラー「いかがなさいますか?」

中華「ま、これかな……」


ペアからあぶれた一枚のカードを交換する
彼にとっては考えるまでもないことだった
650 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/02(土) 03:57:27.99 ID:mvz8ni1Io
ディーラー「それでは、こちらを……」


ディーラーは、慣れた手つきで一枚だけカードを山からスライドする
それは背面を天井に向けたまま滑り、
中華の手元へとたどり着いた


中華「……よし」

ディーラー「では、勝負と参りましょう」

中華「僕はツーペアだ」


そう都合よくフルハウスになどならないが、
しかし堅実な手だ
651 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/02(土) 03:59:49.03 ID:mvz8ni1Io
本日はここまでです
ありがとうございました
652 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/02(土) 18:15:07.24 ID:TZJBLhfsO
ディーラー「わたくしは……ワンペアでこざいます」

中華「ふぅ……」


ディーラーは力なくカードを置き、
どうにか中華はポーカーに勝利した


ディーラー「では、現在ペイされるチップは40枚でございます。ダブルアップなさいますか?」

中華「>>下1」
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/02(土) 18:28:43.83 ID:EEbKSNo9o
さっきの雪辱、ここで晴らさせてもらおう!
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 00:35:21.42 ID:impTc3gz0
雪辱は晴らすもんじゃない、果たすもんだ
655 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/03(日) 01:43:30.53 ID:41u7SK98o
中華「さっきの雪辱、ここで晴らさせてもらおう!」


ディーラーが差し出した40枚のチップを、
彼は闘気を漲らせながら差し戻した


ディーラー「……承知いたしました。ですが、あまり熱くなられると足元を掬われますよ」

中華「大丈夫、今の僕は澄みきった脳をしているからね」

氷魔「……人が変わったようですね……」
656 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/03(日) 05:00:53.53 ID:41u7SK98o
ディーラー「それでは、どうぞ」


配られたカードに中華は目を通す


中華「………………」


はっきり言って勝てるかどうかは怪しい手札であった
つまるところ、ワンペアである
ブタでないだけマシではあるが、
ダブルアップという重責を押し付けるには貧弱そのものの手札だ


ディーラー「いかがなさいますか?」
657 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/03(日) 05:06:54.46 ID:41u7SK98o
本日はここまでです
ありがとうございました
658 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/03(日) 19:46:00.31 ID:41u7SK98o
中華「うーん……じゃ、この二枚で」


揃っていない三枚のうち、
二枚をディーラーに提出した


ディーラー「いいでしょう……では!」


彼は山から二枚のカードを返し、
そして勝負の時が訪れた


中華「オープンだ!」


>>下1コンマ……74以下で中華の勝利
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 19:49:22.52 ID:EVvqxQj40
660 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/03(日) 20:37:53.98 ID:41u7SK98o
ディーラー「スリーカードでございます」


彼が公開したその手札はかなり強かった
しかし、中華は余裕たっぷりの様子で


中華「……フルハウスだ!」


フルハウスが完成した手札を見せつけた
遂に連勝を成し遂げたのだ


ディーラー「これはこれは……」
661 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/03(日) 22:00:54.72 ID:41u7SK98o
やる気「すごいっすね!」

ディーラー「いやぁ、お見それしました」

中華「運がよかっただけだよ」

ディーラー「ふふ……では、ダブルアップなさいますか?」

怪盗「ええっと、今はいくらペイされるんですか?」

ディーラー「80チップです。いかがなさいますか?」

中華「>>下1」
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/03(日) 22:19:32.56 ID:mpLCw34Jo
熱くなりすぎる前に降りておこう
663 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/04(月) 00:59:12.68 ID:z7Tex98Bo
中華「熱くなりすぎる前に降りておこう」

ディーラー「左様でございますか、それもまたよいでしょう」


彼は慣れた手つきでチップを数え、
80枚になるように手渡した


狙撃少女「一時はどうなることかと思いましたが、黒字になりましたね」

男「やっぱり、そういう力があるのかね?」

中華「どうかな、試行回数が足りないから」

氷魔「……しかし……先ほどのフルハウスはまさしく奇跡ですね……」
664 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/04(月) 01:15:20.04 ID:z7Tex98Bo
本日はここまでです
ありがとうございました
665 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/04(月) 19:46:46.03 ID:z7Tex98Bo
【チップ】80


ぶりっ子「流れが来てますよぉ!どんどん行きましょう!」

やる気「今日はほんとにテンション高いっすね……」



>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/04(月) 20:04:48.92 ID:ls30U3LF0
6:high or low(だった気がする)
ルール: 最初、山札から一枚引き二枚目が一枚目より高いか低いかを予想する博打

勝てば0.25倍つづ増え、負ければ0.7減ってゆく。

チャンスは3回、4回目の失敗は全額没収です
667 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/04(月) 20:39:32.02 ID:z7Tex98Bo
ぶりっ子「じゃあ、あれやりましょう!カードゲームは勝てますよぉ!」


彼女がうきうきで進んだ先には、
やけにシンプルな台があった


怪盗「ここはなんの台ですかぁ?」

ディーラー「ハイ・アンド・ローでございます」

狙撃少女「随分すっきりした台ですね?」
668 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/04(月) 20:43:16.00 ID:z7Tex98Bo
ディーラー「ええ、ルールが単純なもので」

男「あー……なんだったか、思い出せない。名前は聞いたことあるんだが……」

ディーラー「まず、わたくしが山札のトップを公開いたします。そしてプレイヤーには、二枚目の値がトップカードの値より大きいか小さいか、ということを予想していただきます」

中華「当たれば勝ちってわけだね」

ディーラー「はい、賭けチップの25%がプラスされます」

氷魔「……同値だった場合は……どうなるのですか……?」

ディーラー「それを無視して次の札を二枚目とします」
669 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/05(火) 00:35:21.11 ID:MDEqZfOxo
本日はここまでです
ありがとうございました
670 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/05(火) 19:58:42.36 ID:MDEqZfOxo
やる気「なるほど、必要なチップは100枚……そして」

怪盗「今そこにあるチップは80枚」

狙撃少女「25%増やせば、100枚ですね」

男「なかなか分のいい賭けだ、やってみる価値がある」

中華「確かにね……じゃ、80枚賭けるよ!」

ディーラー「承りました。では……!」


ディーラーは山札をシャッフルし、
その一番上をオープンする


>>下1コンマ……79以下で的中
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/05(火) 20:34:06.81 ID:0RSfX8+n0
672 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/05(火) 21:19:39.32 ID:MDEqZfOxo
中華「8……!」


いきなり非常に難しい数字の8が現れた


ディーラー「いかがなさいますか?」

中華「……でも、そりゃローだよ」

ディーラー「分かりました。では、私がハイでございます」


そう言いながら彼は、次のカードをオープンした
673 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/05(火) 21:39:35.60 ID:MDEqZfOxo
そこにあったのはJ、11を示すカードだった


ディーラー「おや、残念ですね……それでは、チップの30%をいただきますよ」


【チップ】56


氷魔「……これは……まずいですね……」

ディーラー「許される敗北はあと二回まででございます。四度目の敗北を喫されたとき、残りのチップがいくらであろうと全ていただきます」

やる気「まだチャンスはあるんすね、でも……」

ディーラー「遊戯を続行なさいますか?それとも、ここでおやめになられますか?」

中華「>>下1」
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/05(火) 23:56:07.21 ID:hIjfc/P5o
勝負はこれからだ、だろう?
675 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/06(水) 19:29:42.49 ID:+FjMe6LYo
すみません寝落ちしました


中華「勝負はこれからだ、だろう?」

ディーラー「ほほう!」


彼が怪しい笑みを浮かべながら続行の意志を見せると、
一方ディーラーは純粋に嬉しそうな笑みを浮かべる


ぶりっ子「そうです!流石ですよぉ!」

怪盗「心臓に悪いから早く勝って?」
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/06(水) 19:49:21.24 ID:Jm/KePp1O
>>675
671『ごめんって』
677 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/06(水) 19:52:54.41 ID:+FjMe6LYo
ディーラー「それでは参りましょう!」


彼は山札に8とJを加えてよくシャッフルする
そして、優しくその束をテーブルに置く


中華「オープンしてくれ」

ディーラー「勿論!」


そして捲られた一枚目は、10だった


中華「10か」

狙撃少女「これならいけそうですね」


>>下1コンマ……79以下で勝利
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/06(水) 20:35:02.03 ID:SKNPDS/0o
ふんぬらば
679 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/06(水) 20:42:11.34 ID:+FjMe6LYo
中華「もちろん、ローだ!」

ディーラー「それでは参ります」


ディーラーはもったいつけた動きで、
次のカードをめくる
そこに記されていたのは、3だった


中華「よし!」

ディーラー「お見事でございます」

男「いいぞ!」
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/06(水) 22:51:34.23 ID:+6n4cYiOO
よし
681 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/07(木) 02:35:09.89 ID:TIAg9iPxo
【チップ】70


氷魔「……必要な勝利は……あと二回……!」

ディーラー「ええ、その通りです、しかし……」

やる気「?」

ディーラー「この純然たる確率の世界であなたたちは煌めきを示すことができるのでしょうか」

中華「地に墜ちる星屑のようになるつもりはないよ」
682 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/07(木) 02:39:25.66 ID:TIAg9iPxo
本日はここまでです
ありがとうございました
683 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/07(木) 19:33:25.71 ID:TIAg9iPxo
ディーラー「あなたは本当に楽しい人だ……では!」


彼はよく切られた山札のトップをを再びオープンする
そこには『9』があった


中華「ああ、9ね」

ぶりっ子「嫌な数字ですねぇ」

中華「7ほどじゃないさ」


>>下1コンマ……74以下で勝利
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/07(木) 19:45:41.43 ID:giTKMslT0
えい
685 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/08(金) 01:57:21.08 ID:pP9BIpEBo
ディーラー「聞くまでもないですかな?」

中華「規則だから宣言はさせてもらうよ、ローだ」

ディーラー「承りました!」


彼は目線を中華に向けたまま、
勢いよく二枚目のカードをオープンする
そこには、7が記されていた


怪盗「よっし!」
686 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/08(金) 02:00:06.64 ID:pP9BIpEBo
【チップ】88


ディーラー「お見事でございます、最初に比べて八枚、チップを増やされましたね」

中華「そうなるね」

狙撃少女「あと一勝です!」

ディーラー「しかし、あなたは誠実そうだ……とてもギャンブルなどする人には見えない」

中華「事情さ、大した事情じゃないけれど」
687 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/08(金) 03:02:07.24 ID:pP9BIpEBo
本日はここまでです
ありがとうございました
688 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/08(金) 19:29:08.72 ID:xLVtFtT4O
ディーラー「左様でございますか」


彼は話しつつカードをシャッフルする
そして、軽い音を立てて山札を置く


中華「これで最後にしたいところだね」

男「そうだな」

ディーラー「それなら、よい数が出るようにお祈りください」


>>下1コンマ……69以下で勝利
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/08(金) 19:31:54.71 ID:LzVPh2TQ0
たあっ
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/08(金) 20:47:10.27 ID:WEXaj/10O
691 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/09(土) 03:24:33.55 ID:hx96Dh5So
捲られたカードには『5』が記されていた


中華「祈りは通じたようだね」

ディーラー「えぇ、非常に当てやすい数字でございます」

氷魔「……ようやく……終わるのですね……」

中華「よし、ハイだ!」

ディーラー「それでは参ります……」
692 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/09(土) 04:25:28.06 ID:hx96Dh5So
本日はここまでです
ありがとうございました
693 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/09(土) 18:49:54.95 ID:xmTKZjF1O
中華「……え?」


捲られた二枚目のカード
そこに記されていたのはなんと、『2』だった


ディーラー「ううむ、まぁそういうこともありますな」


【チップ】62


やる気「そんな……」
694 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/09(土) 18:57:57.11 ID:xmTKZjF1O
ディーラー「さて、再び申しますが、許される敗北は三回まで。四度敗北なされた場合、全てのチップは消失します」

ぶりっ子「ですねぇ」

ディーラー「ゲームを続行なさいますか?それとも、ここまでになさいますか?」


彼は近くの椅子に深く腰かけ、問いかける


中華「>>下1」
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/09(土) 19:01:59.30 ID:tIB4433+0
これでもう終わりにします
696 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/09(土) 20:03:52.82 ID:Ymtrh7ziO
中華「これでもう終わりにします」

ディーラー「………………」

中華「どうしました?」

ディーラー「いえ、引き際を分かっていらっしゃるのだな、と」


彼は笑顔でため息をつきながら話す


中華「最後負けたのは悔しいけど、差し引きで言えば増えてるからね」

ディーラー「ギャンブルの強さとは、本来そういうものですよ、目の前のゲームだけでない、もっと大局的な駆け引きをしなければなりませんからね」
697 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/09(土) 20:26:54.27 ID:Ymtrh7ziO
そうして一行は台から離れ、
別のギャンブルを探すこととなった


ぶりっ子「いやぁ惜しかったですねぇ、もうちょっとやればいけたかもしれないんですがねぇ……」

怪盗「いや、ディーラーさんも言ってたじゃないですか?それだと破滅しますよ」


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/09(土) 20:34:35.92 ID:yOWFyEb00
4
699 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/10(日) 04:06:17.77 ID:3quByYfNo
狙撃少女「あれなんてどうですか?」


彼女が指差したのは、ルーレットの台だった
小さい割にはどこか重みを感じさせる金属球が、
ルーレットの中を所狭しと走り回っている


男「いいんじゃないか?」

中華「お、カードゲームじゃないんだね」

氷魔「……やれそうですか……?」
700 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/10(日) 04:25:44.74 ID:3quByYfNo
本日はここまでです
ありがとうございました
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/10(日) 09:30:39.31 ID:/WPbbw7Z0
これは賭け方から安価になるのかな?
(1目賭け〜6目賭け、縦1列、赤黒、etc...)
702 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/10(日) 19:55:44.04 ID:3quByYfNo
中華「やれそうか、と言われると難しいね。僕はルーレットの賭け方なんて分からないから」

やる気「確かに、列だの色だの、賭ける数だの、色んな賭け方があるっすからね」

ぶりっ子「では、私が賭け方を教えてあげましょうかぁ?」

中華「そういえば経験者だったね。じゃあ代わりに賭けてもらおうかな」


彼女はチップをいくつか手に取ると、


ぶりっ子「ディーラーさん!黒の2に20チップ!!」

ディーラー「あいよぉ!」

男「おい一点狙いじゃねぇか!ふざけんな!」
703 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/10(日) 23:19:53.40 ID:3quByYfNo
ぶりっ子は構わず指定の位置にチップを置くと、
ディーラーを急かしてルーレットを起動させた


ぶりっ子「確かに、一点狙いなんてまともなやり方じゃありません。酒飲みの道楽だと私は思ってますよぉ」

怪盗「なにか考えがあるんですか?」

ぶりっ子「私には当てられませんが、中華さんがいるなら可能性ありますよぉ」

中華「……あの話、ただの迷信だったらどうするのさ」
704 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/10(日) 23:53:13.79 ID:3quByYfNo
本日はここまでです
ありがとうございました
705 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 19:50:49.69 ID:X3VrCiyto
ぶりっ子「……へへっ」

狙撃少女「へへってなんですか!?」

ぶりっ子「ほら、もうルーレットは回ってるんですっ!見なさい!」


強引に話を逸らされたが、
確かに本題はルーレットの出目である
果たして救世主といえども、
ここまでの無茶を為してしまうことはできるのだろうか


>>下1コンマ……34以下で的中
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/11(月) 19:52:32.78 ID:qNYIjU1EO
707 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 20:30:32.22 ID:X3VrCiyto
男「ああっ!」


残念ながらルーレットは普通に外れた
黒の2どころか赤に入っている


【チップ】42


中華「いやぁ、流石に無理があったね」

氷魔「……ぶりっ子さん……?」

ぶりっ子「あは、あはは……」
708 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 23:01:35.32 ID:X3VrCiyto
やる気「どうしてこんなにギャンブル好きなんすかね……」

怪盗「でも、反面教師にはなってくれましたよ」

狙撃少女「そうですね、一点賭けは危険です」

男「代償はチップ20枚か……」

ぶりっ子「うぐっ」
709 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/11(月) 23:34:04.65 ID:X3VrCiyto
本日はここまでです
ありがとうございました
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/12(火) 00:05:06.37 ID:/hCvIzwNO
おつ
711 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 19:28:37.88 ID:1r4+/3Doo
中華「まあまあ、別にこんなことで死ぬわけじゃないからさ」

男「矢面に立たされてるのに本当に優しいな」

中華「むしろギャンブルはペーペーだから申し訳ないくらいさ、そろそろ次だよ」


次回のルーレットが近づいている
あの一点狙いだけでやめるのもすっきりしないので、
一行はもう一度賭けることにした


>>下1……どう賭ける?
(赤・黒・特定の数字・ラインおよびそれらの組み合わせで自由)
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/12(火) 19:36:03.94 ID:Lb7cu2qIo
一桁の数字に1枚ずつ
713 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 20:16:21.97 ID:1r4+/3Doo
氷魔「……じゃあ……多めに賭けてみましょうか……」


彼女は一桁の数字にチップを一枚ずつ、
しめて10枚を賭けた


やる気「……これはこれで極端な気もするっすけど」

氷魔「……そうかもしれませんね……結果を見てみましょう……」
714 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 21:02:28.91 ID:1r4+/3Doo
怪盗「というかこれ、オッズ的に勝てるんですか?」

狙撃少女「えー……ギリギリ勝ってます。当たればですけど」


倍率は12倍らしく、当たればチップは二つ増える


男「しょっぱいな……」


>>下1コンマ……57以下で的中
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/12(火) 22:15:54.00 ID:3b6EJfcA0
ブルーレットおくだけ
716 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/12(火) 23:31:20.23 ID:1r4+/3Doo
00は100なので外れました


ディーラー「黒の33だーっ!」

中華「くっ」


【チップ】32


氷魔「……ルーレットは……向いていないかもしれませんね……」

やる気「そんな気がしてきたっす」
717 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/13(水) 19:17:29.49 ID:uPjEqan+o
すみません寝落ちしました


ぶりっ子「私もルーレットで勝ち越してる人はほとんど見たことがありませんねぇ」

怪盗「難しいんですね、ルーレットって」

狙撃少女「ギャンブラーが一点狙いばかりしてるからじゃないですか?」

男「流石にぶりっ子みたいなやつはそうそういないだろ……」


ルーレットは勝てないと判断し、
一行はその台から離れた


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/13(水) 19:42:50.95 ID:QfO2o1TRO
6.花札
719 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/13(水) 21:31:00.60 ID:uPjEqan+o
中華「そろそろ疲れてきたな……」

氷魔「……外れに……リフレッシュスペースがあるかもしれません……行ってみましょう……」


彼女の発言に促され、一行はカジノの端へと向かう
すると、なぜかそこには一つの襖があった


やる気「……あ、うちの部屋みたいなドアがあるっすね」

怪盗「え?実家どこなんですか?」
720 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 00:37:39.84 ID:nKh+VHV6o
やる気「失礼しまーっす」


襖に慣れた彼が扉を開き、
ぞろぞろと残りのメンバーも入っていく


ディーラー「これは随分な大所帯で。お茶でもいかがですかな?」

ぶりっ子「いいんですかぁ?」

ディーラー「ええ、何色のお茶がよろしいですか?」
721 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 00:51:24.94 ID:nKh+VHV6o
本日はここまでです
ありがとうございました
722 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 19:53:16.52 ID:nKh+VHV6o
男「緑で」

中華「オレンジかな」

氷魔「……白……」

やる気「緑っす」

ぶりっ子「紅」

怪盗「紅で」

狙撃少女「……えっ、随分みなさん趣味がはっきりしてますね。ええと……白で……」
723 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 20:01:51.71 ID:nKh+VHV6o
ディーラー「かしこまりました」


すると彼は見事な早業で、
緑茶、ウーロン茶、ミルクティー、紅茶を用意した


怪盗「いただきます……ところで、ここは休憩室ですか?」

ディーラー「ええ、ギャンブルもできますが」

狙撃少女「なにができるんですか?」

ディーラー「花札です。お茶菓子いりますか?」
724 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/14(木) 20:40:42.71 ID:nKh+VHV6o
男「いただけるならば」

ディーラー「では、こちらを」


彼は部屋のタンスから多種多様なお茶菓子を出して、
一行に振る舞った


中華「ええっと、ここじゃ花札ができるんだよね?」

ディーラー「はい」

中華「じゃあ、お茶が終わったら勝負しようか」
725 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/15(金) 02:00:54.24 ID:CTJbEmA8o
本日はここまでです
ありがとうございました
726 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/15(金) 19:52:11.63 ID:CTJbEmA8o
それから一行は優雅なティータイムを楽しみ、
花札で勝負をするために向き直った


ディーラー「ルールはご存知ですか?」

中華「前にやる気から聞いたことがあるよ」

やる気「俺っちはてんで苦手なもんで、戦術までは教えられなかったっすけどね」

中華「という訳で、チップは10枚賭けよう」


>>下1コンマ……69以下で勝利
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/15(金) 20:29:49.02 ID:3ARmstMc0
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/15(金) 21:03:28.69 ID:vdnSk9L7O
729 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/15(金) 22:18:33.35 ID:CTJbEmA8o
中華「あ、また揃った」


彼は手際よく役を揃えていく
とはいえ、とてつもなく派手な役を作るのではなく、
5点の役をコンスタントに出し続けている


ディーラー「ううむ、月見で一杯ですか。私の負けですな」

中華「今回はついてるね」
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/15(金) 23:02:56.84 ID:EGYCHbQXO
ついてる
731 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 03:05:59.03 ID:f8QRnv/do
【チップ】52


なんと、賭けた三倍ものチップが払い出された
ディーラーはそれらを渡し、
驚く一行を不思議そうに眺める


氷魔「……こんなにもらって……いいんですか……」

ディーラー「花札はギャンブルにしては技量の出る遊びでございまして、私のような専門のスタッフに勝つのは運のみでは難しいことなのです」

ぶりっ子「私もなにやってるのかよく分からなかったですしねぇ」
732 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 03:12:34.59 ID:f8QRnv/do
本日はここまでです
ありがとうございました
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/16(土) 08:18:19.77 ID:vV56Svws0
もしかして:筆者にもなにやってるかよく分かってない
734 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 18:45:06.63 ID:3oZ8pbEiO
流石に花札はやったことないですねぇ!


それから一行は十分に休息をしたため、
カジノにおいて特異な存在感を示すその和室から出たのだった


怪盗「……結局、あれはなにをやってたんですか?」

中華「点を貯めてた。役を作ってポイントを貯めるゲームだから、麻雀にちょっとだけ似てるかも」


>>下1……どの台で賭ける?
1.ポーカー
2.スロット
3.神経衰弱
4.ルーレット
5.ブラックジャック
6.自由安価
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/16(土) 19:18:14.45 ID:S/yFU/Ono
そろそろ切り上げる
736 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/16(土) 21:43:49.16 ID:f8QRnv/do
氷魔「……これ……終わらなくないですか……?」


時刻は既に昼を過ぎているし、
その割にチップは目標の数に達していない
時間を浪費していることは明らかだ


ぶりっ子「そうですねぇ」

狙撃少女「普通にチップをあと48枚買って、それでカタログを貰いましょう」

ぶりっ子「ええっ!?そんなぁ!」

男「もう十分楽しんだだろ」
737 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 04:17:50.30 ID:/nu8N8R6o
中華「チップを全て失わなかっただけ運がいい。さぁ、戻ろうか」


一行はギルドへと戻ってきた
そして、そのままチップ払い出し所で48チップを購入した


【ギルドの資金】80210795


氷魔「……どっと疲れましたね……」
738 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 04:23:50.20 ID:/nu8N8R6o
本日はここまでです
ありがとうございました
739 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 19:51:31.98 ID:/nu8N8R6o
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『神格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺 る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+6
武器:守人のパチンコ(攻撃翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、クイックポーション、超回復ポーション、仮死薬、とろける濃厚牛乳、タンブルウィード×5、オークションカタログ
【ギルドの資金】80210795
740 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 19:53:46.77 ID:/nu8N8R6o
男「これでカタログを」


彼はそう言って100枚のチップを渡した


受付嬢「わざわざご遊戯なさっていただき、ありがとうございます」

やる気「一部メンバーのガス抜きにもなったみたいっすし、いいんじゃないっすかね」

受付嬢「そう言っていただけると、私どもも非常に嬉しく思います」


受付嬢は笑顔でカタログを出した
741 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 21:22:31.28 ID:/nu8N8R6o
そして、カタログを受け取ってカジノを後にした
カジノの極端な喧騒から解き放たれ、
異様に静かになったように感じる


ぶりっ子「早速カタログを読んでみましょう!」

怪盗「そうですね」


カタログを開き、目次に目を通す
すると、きちんと魔獣の肉が出品されている


男「結局魔獣の肉って、どんな魔獣のやつなんだ?」

狙撃少女「カタログによれば、>>下1」
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/17(日) 22:14:42.36 ID:1AmWOKY40
ベヒーモスの解体肉や植物系の魔物、海洋系の魔物や…

…フェニックスの稚児の肉?
743 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 23:41:34.91 ID:/nu8N8R6o
狙撃少女「ベヒーモスの解体肉や植物系の魔物、海洋系の魔物や…」

中華「ふむふむ」


そこまで読み進めたが、
急に読み上げが止まってしまった


氷魔「……どうしました……?」

狙撃少女「…フェニックスの稚児の肉? 」

やる気「フェ、フェニックスっすか!?」
744 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 23:45:07.00 ID:/nu8N8R6o
ぶりっ子「そりゃすごそうですね……」

人形「私、生きてるかも分からないのに、不死身になったりしちゃうんでしょうか」

怪盗「なんか効能はありそうですよね……」

男「確魔獣の肉の中じゃあ目玉だろうから、最後に来そうだな……他のやつを競り落としてからにしないと、不死を求める金持ちと真っ向からやり合わなきゃいけなくなりそうだ」

中華「しかし、どうやって調達したんだろう。もしかして、僕たちの知らないとんでもない冒険者がいるのかもね」
745 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/17(日) 23:46:58.86 ID:/nu8N8R6o
本日はここまでです
ありがとうございました
746 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/18(月) 19:52:30.79 ID:PaVwJ3l1o
氷魔「……それより……宿を探しませんか……?」


先日は宿がまるで見つからず、
結局寿命を少し取られた者まで出たため、
今日こそは宿を見つけなければならないだろう


やる気「そっすね、その辺歩いてる人にまた聞いてみるっすよ」

ぶりっ子「そこの方!」


近くを歩いていた、カジノ帰りの女性に声をかける


女性「はい?」

ぶりっ子「この辺りに、高すぎず安すぎない丁度いい宿、ありませんかぁ?」

女性「>>下1」
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/18(月) 20:30:53.55 ID:N52+NWlI0
ここら一帯ではそんなお宿はありませよ。ほどんとは高いお宿ですから
748 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/19(火) 00:39:17.35 ID:Nouth6dwo
女性「ここら一帯ではそんなお宿はありませよ。ほどんとは高いお宿ですから」

怪盗「やはり、そうですか……」

女性「おかしな話ですね、そのカタログを持っているのですから、お金は十分にあるのでしょう?」


つい先ほど交換したそれを指して、
彼女は余裕の表情を言う


狙撃少女「貧乏性なもので」

女性「でしたら、あまりこの街に長居すべしではないですね。みな、いずれ金遣いの荒い人間になってしまうのです」
749 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/19(火) 00:51:43.17 ID:Nouth6dwo
一行は諦めて適当な宿を探した
非常に豪奢な作りのロビーに入っていき、
チェックインする


男「人数は多いが、なるべくリーズナブルな部屋で頼みたい」

ホテルマン「かしこまりました。でしたら、大部屋がございますよ」

男「ありがたい。いつも大部屋なんだ」

ホテルマン「それではこちら、鍵となっております。どうぞごゆっくり」
750 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/19(火) 02:04:30.74 ID:Nouth6dwo
本日はここまでです
ありがとうございました
751 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/19(火) 19:49:29.55 ID:Nouth6dw0
それから一行は広いホテルを歩き、
ようやくのことで部屋に到着した


中華「遠かったね……」

氷魔「……リーズナブルな部屋を……と頼んだので……そういう所も値段の査定に入っているのかもしれませんね……」


扉を開ければ、そこにはスイートルームとまではいかないものの、かなり豪華な部屋があった
魔法を用いた明るさを自由に調整可能な証明がインテリアの数々を照らしている
752 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/19(火) 19:54:30.52 ID:Nouth6dw0
キーは同じはずなのにアプリとブラウザでトリップの内容が変わる不思議


運ばれてきた夕食を食べ終え、
自由な時間となったが、
みな一様に一つの場所に集まる
明日のオークションに出品される品々が気になるのだ


やる気「目次でパーッと見てもいいっすけど、ちゃんと画像の付いてるページで見るっすよ」

ぶりっ子「一品目はなんなんでしょう?」


好奇心の赴くままにカタログの一品目を確認する


>>下1……一品目の内容
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/19(火) 21:16:36.83 ID:VVzlwjp40
運試しの種
何が生まれるのかは種によって違う
754 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 01:22:21.86 ID:HibmJWF60
そこに記されていたのは一つの種子についてだった
一見すればなんの変哲もないただの種だが、
運試しの種という名前で通っており、
ランダムに何かが生まれるそうだ


怪盗「いきなりすごいもんが出てきましたね」

狙撃少女「……この種、どこから採れてるんでしょう?」

男「カタログによれば……ある世界樹の近くに落ちてるらしいな」
755 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 03:05:44.38 ID:HibmJWF60
本日はここまでです
ありがとうございました
756 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 19:37:54.81 ID:HibmJWF60
中華「へぇ、じゃあその種ってことだ」

氷魔「……具体的に……なにが芽吹くのでしょうか……」

やる気「それなら過去の例がカタログに書いてあるっすよ」


彼はページのある一面を指す
これまで観測された飼育結果のうち、
特に特徴的なものが記されている


ぶりっ子「おおっ、金銀財宝が生ることもあるんですねぇ!」

怪盗「でも、運試しというだけあって……妙なものが出る確率が高いですね
757 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/20(水) 20:34:20.27 ID:HibmJWF60
狙撃少女「なぜか身元不明の人間の死体が形作られることもあるそうですよ、恐ろしいですね」

男「……見えない毒物が生成され、周辺の人々がみな死んだということもあるそうだな」

中華「……ちゃんとした人に、きちんと安全管理をしながら育ててもらいたいものだね?」

氷魔「……凶悪な魔物が現れることもあるようですし……どうやっても無理なときは無理でしょうけれど……」

やる気「……なんか、不発のこともあるみたいっすね」

男「……俺が思うに、それは不発じゃないな」

ぶりっ子「えぇ?」

男「見えないものが出たんじゃないか?」
758 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 00:41:52.38 ID:ulaUkYao0
ぶりっ子「毒物の話ですかぁ?」

男「まぁ、それもあるが……」

怪盗「?」

男「視覚では表せないもの……つまり、概念が産み落とされた可能性があるんじゃないかと思ったんだ」

狙撃少女「確かめようがないですが、ありうる話ですね」

男「俺たちが新たに見つけた何か、あるいは新たに名付けられた何か……その誕生なのかもしれんな」
759 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 01:35:12.07 ID:ulaUkYao0
本日はここまでです
ありがとうございました
760 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 19:53:01.73 ID:ulaUkYao0
中華「よく分からないな」

男「まぁ、閃きのようなものだ。あれも生まれる感じがあるだろ」

中華「うーん、そう言われてみればそうかもね」

男「……考えても真実の分かることじゃないな。次を見てみよう、寝るにはちょっとだけ早い」


彼はカタログの次のページを開いた
そこに記されていたのは、>>下1だった
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/21(木) 20:05:34.36 ID:U2HjOgGZ0
ある兄弟の話
762 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 21:37:28.36 ID:ulaUkYao0
氷魔「……これは……書物……?」


次に記されていた競売品は、
『ある兄弟の話』という記録だった


やる気「なんだってこんな、御伽噺みたいなタイトルのもんが出品されてるんすかね?」

ぶりっ子「カタログを読む限り……やはり、内容が特別らしいですねぇ」

怪盗「おお、大まかな概要は書いてありますね」
763 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/21(木) 21:44:49.53 ID:ulaUkYao0
カタログによれば、ある二人の兄弟冒険者が奇妙な場所を探索し、そしてその奥まで迫り、帰還した______その記録である


狙撃少女「この妙な場所の描写……」

男「ああ、これは恐らく、『禁域』だな」

中華「確かに、荒唐無稽とも言えるような化物がわんさかいるみたいだしね」

氷魔「……とすれば……確かに価値のある資料です……あそこについては情報がなさすぎますし……無知のまま挑むには危険すぎますからね……」

やる気「しかし、この兄弟は相当タフっすね。あんな領域の奥まで進めるなんて」
764 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/22(金) 01:21:23.01 ID:ELEBraAt0
本日はここまでです
ありがとうございました
765 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/22(金) 19:50:06.64 ID:ELEBraAt0
カタログを読んでその内容を話しているうちに、
寝るべき時間が訪れた


ぶりっ子「……宿代、いくらになっちゃうんでしょうかぁ?」


その問いかけには誰も答えることはなかった
恐ろしいことをわざわざ寝る前に口に出そうとは誰も思わなかったのだ
みな、せめてまどろみの中では幸せでいたかったのだ
766 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/22(金) 19:53:29.23 ID:ELEBraAt0
〜翌日・陰週日曜日〜


怪盗「あぁ、よく寝ました」


快適そのものと言える高級ベッドで眠った一行は、
誰もがスマートな目覚めを体験した


狙撃少女「……確か、オークションは夜でしたね?どうやって時間を潰しましょうか」

男「>>下1」
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/22(金) 20:20:25.84 ID:rsiAu4TlO
カタログに載ってる商品を調べて見るか?
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/22(金) 23:11:59.86 ID:FoZFUdPsO
どうしよ
769 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/23(土) 03:50:33.55 ID:RnHvZ7Yfo
男「カタログに載ってる商品を調べて見るか?」

中華「ふむ、昨日の続きかな?」

男「ああ、狙いは魔獣の肉。それは変わらないが……」

氷魔「……あれを買いつけておけば……と後悔しないためですね……?」

男「その通りだ」

やる気「冒険がぐっと楽になるようなブツが比較的安く手に入ればいいっすね」
770 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/23(土) 03:51:01.89 ID:RnHvZ7Yf0
本日はここまでです
ありがとうございました
771 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/23(土) 19:18:33.62 ID:pZtcZ5JdO
男は再びカタログを取り出し、広げる
ページは前回の続き、ある兄弟の話の続きだ


ぶりっ子「これは?」


そこに描かれていたのは、
材質不明の埴輪のような物体だった
本当に埴輪であれば粘土製であることは間違いない


男(この世界に埴輪なんてあるのか……?)


>>下1……埴輪のような物体がどういうアイテムか
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/23(土) 19:28:15.86 ID:ZYJyDUaWO
マジックアイテム:身代わりの人形

一般に流通している身代わりのお守りと違い、永続的に肩代わりしてくれるマジックアイテム。

噂では、ある探検隊の呪術師が製作した人形だとか
773 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/23(土) 21:58:45.95 ID:RnHvZ7Yf0
そこには、身代わりの人形と書かれていた


怪盗「身代わり?」

狙撃少女「呪いなどの間接的な攻撃から身を守ってくれる、身代わりのお守り……のようなものですね」

男「なにか違うのか?」

狙撃少女「カタログによれば、人型であることによって繰り返しそういった攻撃から身を守ってくれるとありますね」
774 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/24(日) 04:01:29.12 ID:xB2poSzB0
果たしている作用は悪影響から身代わりとなることで装備者を保護するという点で、お守りと同じである
しかし、お守りはあくまで無理やり対象を反らし、
もろとも焼け落ちるのに対し、
人形は人型なので実際に呪いを受けてくれるのである


中華「呪いなどをものともしない存在が、それらの害を肩代わりする。一見地味だが、非常によくできたアイテムじゃないか?」

氷魔「……カタログに書いてある通り……理論的にはお守りの比にならない性能ですね……」
775 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/24(日) 04:20:17.44 ID:xB2poSzB0
本日はここまでです
ありがとうございました
776 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/24(日) 19:26:23.19 ID:xB2poSzB0
やる気「これの価値を実感できる人がどれだけいるかが、値段の付き方を決めそうっすね」

ぶりっ子「金持ちの道楽で異常な値段になってしまうかもしれませんしぃ、冒険者向きの道具屋なんかより遥かに安くなる可能性もありますねぇ」

怪盗「値段次第で入札も視野に入れましょうか」


話がひとまとまりしたため、
一行はカタログの次のページを開く
そこは以前見た魔獣の肉についてだったため、
さらにその次のページを開いた


>>下1……そのページの内容
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/24(日) 19:36:02.42 ID:WWYyCNwW0
偉大な司祭様の揮毫
778 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/25(月) 03:54:44.69 ID:tmAU8Ymro
次のページを開くと、大きく『偉大な司祭様の揮毫』と書いてあった


狙撃少女「……誰ですか?この司祭は」

中華「名前くらいは聞いたことあるよ。相当大規模な教団の司祭だね」

男「で、そいつの書いた文章が商品ってことか」


そこには教典の写しや、魔除けの文が書かれている
779 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 03:55:19.24 ID:tmAU8Ymr0
本日はここまでです
ありがとうございました
780 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 19:14:41.32 ID:tmAU8Ymr0
氷魔「……実用性は……ほぼなさそうですね……?」

やる気「でも、魔除けの文が書かれているところだけ切り取って使えば最低限使えそうっすね」

ぶりっ子「高位の司祭が書いたものと、雑貨店やギルドで買えるのって違うんでしょうか?」

怪盗「分かりませんね……比較した例を聞いたことがないです」

狙撃少女「……しかし、この教会に対して何らかの働きかけを起こすとき、誠意を示すファクターには使えそうですよ」
781 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 19:20:01.38 ID:tmAU8Ymr0
男「熱心な信者が高額の入札をしてしまった場合、そういった機会を含めても割に合わない品になってしまうな」

中華「……………………」

男「どうした?欲しいのか?」

中華「……いや、なんでもない。ちょっと考え事をしていたけど……気にする必要はない」

氷魔「……でしたらよいのですが……」

中華「ああ、大丈夫さ。それより、次の商品を見よう」


カタログの次のページを開くと、
そこには人が描かれていた


やる気「奴隷か!?」


>>下1……商品の説明
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/25(月) 19:27:12.36 ID:Mywpv2qJo
伝説の彫刻士が彫った「とある少女」という題名の像
今にも動き出しそうな生々しさが魅力
持ち主に巨万の富をもたらしてきたらしい
783 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/25(月) 21:13:47.44 ID:tmAU8Ymr0
ぶりっ子「……いえ、見てください。彫像ですよぉ」

やる気「なんだ……びっくりさせないで欲しいっすね」

怪盗「しかし、本当にリアルですね……」


題名は『とある少女』であると書かれている


狙撃少女「ええ、一体こんなものをどうやって彫ったのでしょうか」
784 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 01:26:42.75 ID:GXlSNgTB0
男「果たして本当かは分からないが……俺の知ってる彫刻家は、予め決まった形が石に刻まれていて、それを掘り出してるだけに過ぎない、みたいなことを言っていた」

中華「それらしく説明するなら、人並み外れたイメージ力……特に、三次元的なものを持っていることになるね」

氷魔「……それにしても……異常なほどの生気を感じますね……どのような情念が……ここまでの作品を作らせたのでしょう……」


と、作品そのものについての考察をしていると、
怪盗が声を上げる


怪盗「そんなことより、見てくださいこれ!所有者に巨万の富をもたらすそうですよ!?」
785 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 01:50:14.24 ID:GXlSNgTB0
本日はここまでです
ありがとうございました
786 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 19:45:21.04 ID:GXlSNgTB0
やる気「なんすか、無粋っすね」

怪盗「だって、富ですよ!?富!」

ぶりっ子「確かに、興味はありますが」

怪盗「はぁ、こういうのを華麗に盗みたいのよ、私は」

男「駄目だぞ」

狙撃少女「少なくとも、普通に落札できるような品ではなさそうですしね
787 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/26(火) 21:17:20.49 ID:GXlSNgTB0
カタログを見て騒いでいると、
部屋のドアをノックする音がした


中華「?」

男「ちょっと見てくる」


一体誰がなぜノックしたのか
男はそれを確かめるため、
そろりそろりとドアに近づき、
ドアスコープを覗き込んだ


>>下1……ドアスコープに映ったもの
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/26(火) 21:41:37.27 ID:aQHGinASO
カタログの像と瓜二つの少女
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/26(火) 23:59:45.72 ID:P1XYDzZsO
うむむ
790 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/27(水) 19:38:35.33 ID:klu6d9AU0
すみません寝落ちしました


少女「………………」

男「嘘だろ……?」

氷魔「……どうしたのですか……」


その顔には見覚えがあった
ついさっきまで見ていた顔なので当然である
そう、そこにいたのは彫像の少女と瓜二つの少女だった


男「……あの彫像の子がいる。今ドアを開けるが、みんな、気をつけてくれ」
791 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/27(水) 20:46:07.83 ID:klu6d9AU0
やる気「ええっ、本当っすか!?」


先ほど男が驚いたように、他のメンバーも驚いている
それをよそに扉を開く


男「どうもお嬢さん」

少女「………………」

男「……あー、なんでここに?見ての通り、少なくともここは君の部屋じゃないけれど」

少女「>>下1」
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/27(水) 20:48:17.77 ID:WQsK7Xp6O
後退りながら
「覚えてませんか? ある宿屋で出逢った事」
793 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 03:50:57.28 ID:vrInLmHk0
少女「覚えてませんか?ある宿屋で出逢った事」


彼女は男を見つめ、僅かに後退りしながら聞く
ここは爽やかに覚えていることを伝えるべきだが、
彼には覚えのない話だった


男「……すまないが、忘れてしまっているようだ」

少女「そうですか……」
794 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 03:51:41.58 ID:vrInLmHk0
本日はここまでです
ありがとうございました
795 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 19:43:39.29 ID:vrInLmHk0
男「……いいかな?」


振り返って少し申し訳なさそうに言う


ぶりっ子「いいと思いますけどぉ……」

男「よし、じゃあ上がってくれ」


とにかく、話を聞くために彼女を入れることにした


怪盗「まさか、この子に唾付けてたんですか?」
796 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/28(木) 19:46:41.49 ID:vrInLmHk0
男「そんなことせんわ!仮にしてたら覚えてるだろ」

狙撃少女「ふふ……」

男「ほら、座りな」

少女「あ、はい」


男は自分の目の前に少女を座らせた
まだどこか怯えが感じ取れる


男「……じゃあ、用件を聞こう」

少女「>>下1」
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/28(木) 19:59:55.14 ID:tUG8kT1HO
私はガーゴイル、あのオークションに出てる姉を取り戻して欲しい
798 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 04:21:51.22 ID:5O4jppTk0
少女「私はガーゴイル、あのオークションに出てる姉を取り戻して欲しい 」

狙撃少女「……まさか、本当に生きていたとは」

男「どうしてオークションに?」

少女「私たちは……このような見た目ですので、人間に紛れて暮らしているのですが……姉の正体が露呈してしまいまして」

中華「それで捕まっちゃったってことか」

少女「はい、魔物であることは知られているので警備もされており……一人で逃げ出すのは難しいと思います」
799 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 04:29:03.54 ID:5O4jppTk0
男「……では、巨万の富を得るという触れ込みだが、あれはどういうことなんだ?」

ガーゴイル妹「ガーゴイルといえば、門番をする存在なのですが……私たちは違います」

氷魔「……なにをするのですか……?」

ガーゴイル妹「特に決まった仕事はありません。家事手伝いに従事するようなこともありますが、一番富に結び付くのは、錬金術の助手でしょう」

やる気「知識があるんすか?」

ガーゴイル妹「はい。それに……この身体自体が、かつて失われた強大な錬金技術の産物でもあります。錬金術の心得がある人間にとって、私たちは様々な禁断への鍵なのです」
800 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 04:38:34.89 ID:5O4jppTk0
本日はここまでです
ありがとうございました
801 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 18:59:06.47 ID:5O4jppTk0
男「事情は分かった。だが……」

ガーゴイル妹「やはり、無理でしょうか……」

男「俺たちはそもそも、そのオークションに参加するつもりでいるからな。君の姉を助け出したことでそれがおじゃんになるのは厳しいな」

ガーゴイル妹「そう、ですか……」

男「だが、頼まれた仕事はなんだってやる。それが人のためなら尚更だ。今、作戦を考える」

ガーゴイル妹「いいんですか!?」

男「ああ。よし、みんな!作戦会議だ!」
802 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 20:26:07.24 ID:5O4jppTk0
そうして一行は一つのテーブルを囲んだ


ぶりっ子「……で、どうするんですぅ?」

男「目標は、彼女の姉を救出すること、そしてオークションを妨害しないこと、さらに、俺たちが指名手配されないことだな」

怪盗「盗みなら任せて下さい!」

男「……仕事だからな。今回ばかりは止めない」

狙撃少女「まずは、オークションに出品される商品がどこにあるかを調べる必要がありますね」
803 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/29(金) 20:33:51.18 ID:5O4jppTk0
中華「順当に行けば、オークション会場の裏とかじゃない?もう、今日やるんだし」

ガーゴイル妹「はい、確かそうです」

氷魔「……会場は……」


彼女はカタログを確認する
裏表紙に会場の位置情報が記されている


やる気「どうすか?」

氷魔「……意外と、街の外れですね……」

ぶりっ子「好都合ですねぇ。カジノの辺りは、警備が厳重すぎますから」
804 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 03:52:14.97 ID:1y55d1af0
男「では、どうやってオークションを阻害せず、ガーゴイルを盗み出すかだな」

怪盗「超メジャーな芸術品ならレプリカが出回ってますから、本番直前にすり替えて盗めたりするんですが……」

ガーゴイル妹「さすがにありませんね……」

狙撃少女「……それですね」

男「え?」

狙撃少女「私たちが必ず手に入れなければならないのは、魔獣の肉ですよね?」

男「ああ」
805 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 04:10:55.37 ID:1y55d1af0
本日はここまでです
ありがとうございました
806 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 19:58:36.10 ID:1y55d1af0
狙撃少女「あらかじめ舞台裏に潜入しておいて、魔獣の肉の競売が終了してから、彫像の番になる前……わずかな間ですが、そのうちに盗み出せばいいのではないでしょうか」

中華「……リスクが高いね」

狙撃少女「はい。ですが……現状できる手はこれだけかと思われます。より優位になれる手段を手にすれば、こんな危ない計画は不要です」

氷魔「……では……チームを分けましょう……潜入を行うチームと……他の手段を模索するチームで……」
807 : ◆cUhskXlNTw :2023/12/30(土) 20:48:10.55 ID:1y55d1afo
やる気「チーム間の連絡は『巻物』を通じて行うっす。アラートは鳴らせないんで、適宜確認するか、巻物を監視する役を用意するといいっすね」

氷魔「……その通りです……」

ぶりっ子「じゃあ、チーム分けしましょう!」


それから一行は話し合いを行い、
チームの内容を決定した


>>下1……潜入チームと捜査チームの内訳
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/30(土) 21:17:00.58 ID:v0JXPbqN0
潜入:中華、スナイパー、ぶりっ子、怪盗、図書員
調査:男、やる気、氷、妹
809 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/30(土) 22:51:48.40 ID:1y55d1af0
男「潜入チームは必ず成功してもらなくちゃならないから、人数は多めにするぞ」

怪盗「私は潜入チームですよね!?」

男「ああ、それと……中華、狙撃少女、ぶりっ子、司書コピーだ」

ガーゴイル妹「ということは私と、男さん、やる気さん、氷魔さんが調査チームということですね」

狙撃少女「なるほど、分かりました。では早速行動を開始しましょう」
810 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/31(日) 03:04:45.90 ID:liTIvdL40
本日はここまでです
ありがとうございました
811 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2023/12/31(日) 19:34:27.86 ID:liTIvdL40
潜入チームの五人は、
早速郊外にあるオークション会場へやってきた
大きなサーカステントのような建物がある


中華「裏手に回ってみよう」


そこには、関係者とおぼしき人物が数人と、
裏口があった
そして、そのうちの一人が話しかけてくる


男性「ん?なんだお前たちは」

ぶりっ子「えっと、私たちは競売品の警備を頼まれたギルドの者なんですけどぉ……」

男性「>>下1」
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/12/31(日) 19:39:27.44 ID:tupI81HQ0
海岸地方の神官じゃないのかい?
813 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/01(月) 00:30:39.89 ID:sMaAQm6C0
男性「海岸地方の神官じゃないのかい?」

ぶりっ子「えっ」

怪盗「……それは私ですね」


困っているぶりっ子を助けるため、怪盗が声を上げた


男性「おお、あなたが」

怪盗「他の皆様は私が雇った警備員です」
814 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/01(月) 04:40:10.76 ID:sMaAQm6C0
男性「そうでしたか、ではこちらへ」


彼の誘導で無事に裏口から入場することはできたが、
なぜそれができたのかが分からない


狙撃少女「……はて、海岸地方の神官……何の理由があって裏口に呼んだのでしょうか?」

司書コピー「品物と関係があるのか、それとも……?」
815 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/01(月) 04:42:45.74 ID:sMaAQm6C0
本日はここまでです
ありがとうございました
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/01(月) 13:48:10.05 ID:UDlbxNM7o
あけおめ
817 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/01(月) 19:25:22.46 ID:sMaAQm6C0
今年もよろしくお願いします


中華「ともかく、これ以上詰められるとボロを出すリスクが高まる。隠れて行動すべきだろうね」

ぶりっ子「ええ、そうですねぇ……」


周りを眺めると、どうやらこの部屋はある種の待合室のような雰囲気で、いくつかの椅子やテーブルがある
しかし、高級な調度品などではなく、
現実世界におけるパイプ椅子程度の物品だ


怪盗「じゃあ、こっそり進みましょう」


部屋の出口は入っていた裏口を含めずに二つあり、
そのうちの一つのドアに聞き耳を立てることにした


>>下1……聞こえてきた内容
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/01(月) 19:49:00.79 ID:THajvuZ3O
テーブルを持ち込んでトランプに興じる警備員達の声
819 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 03:33:30.76 ID:wZDySB5l0
狙撃少女「……どうやら、トランプで遊んでいるようですね。多分……七並べでしょうか」

司書コピー「えっ、誰がですか?」

狙撃少女「人数が多いですし……警備員だと思います」

中華「こっちに行くと人目は避けられなさそうだね。逆の方から行ったほうがいいかな」

狙撃少女「ふふっ……」

820 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 03:42:25.31 ID:wZDySB5l0
ぶりっ子「どうしたんですぅ?」

狙撃少女「どうも、この部屋のテーブルを向こうに持ち込んでトランプをやっているようですよ?ほら、そこ……」


彼女が指を指した場所には、
不自然に椅子のみがあり、机のない空間があった


怪盗「そこから持っていった、ということですね」

司書コピー「ということは、出てくることはほぼなさそうですね。安心して向こうに行けます」
821 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 04:29:26.16 ID:wZDySB5l0
本日はここまでです
ありがとうございました
822 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 18:27:05.36 ID:qvpgcJtnO
中華「じゃあ、こっちの部屋に行こうか」


もう一方のドアは金属製だった
しかし、鍵はかかっていないようで、
問題なく開くことができそうだ


ぶりっ子「はい、そうですねぇ」


少し立て付けの悪いそのドアを開き、
五人は部屋に押し入った


>>下1……部屋の中の状態
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 18:33:00.68 ID:wJ+WpM3f0
誰かが一杯やっていたらしく
お酒とグラスが残されている
824 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 18:40:20.45 ID:qvpgcJtnO
その部屋には、幸運なことに誰もいなかった
隣の部屋は質素な家具が置かれていたのに対し、
こちらの部屋は値の張るテーブルと椅子が1セットだけあり、応接間のような役割を果たしていることが伺える


怪盗「おっ、酒ありますよ」


彼女は机上の酒に興味を示し、
空のグラスとともに確認する


狙撃少女「お酒ですか」

怪盗「結構いい酒ですね。開いてますし、一杯やってたんじゃないでしょうか?」
825 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 18:44:02.52 ID:qvpgcJtnO
司書コピー「グラスは一対……二人いたんですね」

中華「ということは、少なくとも向こうの警備員たちじゃないね」

ぶりっ子「なんか、浮かれてますねぇ……みなさん」

怪盗「好都合じゃないですか。開いてなければ、これも貰っていったんですけどねぇ……」

狙撃少女「……む」


彼女がなにかを発見したようだ
その視線はテーブルの下に向けられている
826 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/02(火) 18:53:00.67 ID:qvpgcJtnO
司書コピー「どうしました?」

狙撃少女「床下収納がありますね」


テーブルの下には、四角い縁取りがあったついている窪みを引き開けることによって、
床下収納を確認することができそうだ


中華「よし、開けてみよう。多分お酒を保存してると思うんだけど……」


彼は周囲を一瞥し、収納の入り口を開いた


>>下1……その中身
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/02(火) 19:00:20.20 ID:anWqTGwJ0
予想通りお酒が収納されていたが、船で出会った時の道化の仮面が転がっていた
828 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/03(水) 04:49:37.39 ID:Bi+anwoa0
本日はここまでです
ありがとうございました
829 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/03(水) 19:42:41.64 ID:G9FzzQuJO
ぶりっ子「どうですかぁ?」

中華「うん、やっぱりお酒だね」


そう言うと二本の酒を取り出した
テーブルにあるものと同じ銘柄である


怪盗「盗みたいですね?」

狙撃少女「……聞かないで下さいよ。バレたら終わりなんですからね」

中華「……おや?」
830 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/04(木) 04:30:23.73 ID:hX3RQZXj0
司書コピー「どうしました?」

中華「嫌なもの見ちゃった」


次に取り出したのは酒瓶ではなく、仮面だった
それは道化の仮面であり、
みなが見覚えのあるデザインをしていた


ぶりっ子「ああっ、それは」

中華「ああ、船で会ったあいつの仮面だね。まぁ、恐らく仲間のものだろう」
831 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/04(木) 04:56:49.58 ID:hX3RQZXj0
本日はここまでです
ありがとうございました
832 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/04(木) 19:55:44.80 ID:hX3RQZXj0
怪盗「道化師連中が関わっているということみたいですね?」

狙撃少女「言われてみれば、この建前もテントのような形をしていましたね」

司書コピー「非常に興味深い……」

中華「あいつらは危険そのものだ。より気を引き締めて探索をしなきゃいけないね」


床下収納の扉を閉め、
シックな雰囲気の部屋に似つかわしくない赤い扉を見やる


ぶりっ子「この先に進むんですねぇ?」

怪盗「道はここしかありませんからね」


>>下1……扉の先
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/04(木) 21:24:58.59 ID:JO3uaad4O
オークションに出品予定の商品がズラリと鎮座していた。

中には生物の気配も感じる
834 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 04:09:27.95 ID:ckMtXY8G0
ゆっくりと扉を開く
薄暗いその部屋には、
カタログで見た商品たちが整然と並べられていた


狙撃少女「!」

司書コピー「見つけましたね……」

中華「あぁ、だが焦ってはいけない。巻物を使って連絡をするんだ」

ぶりっ子「はい、商品たちの場所を見つけたことを書き込みましたよぉ」
835 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 04:12:02.00 ID:ckMtXY8G0
怪盗「ナイスです。あとは指示を待ちましょう……!?」


扉の隙間からだけ見える部屋の中から、物音がした
よく聞けば、生き物の息遣いのようなものも聞こえる


狙撃少女「なにかいそうですね?」

司書コピー「事を荒立てるべきではありませんが……」
836 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 05:03:38.45 ID:ckMtXY8G0
本日はここまでです
ありがとうございました
837 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 19:50:00.76 ID:ckMtXY8G0
時は少々遡り、調査チーム


男「……では、あのオークションについて調べることとしよう」

氷魔「……なにから……調べましょう……?」

男「もっとも理想的なのは、なにか奴らに後ろめたいものを発見することだ」

やる気「そうっすか?」

男「ああ、特に彼女の姉を連れ去った行為など……非人道的な行為の証拠をいくつか見つけることができれば、告発ができる」
838 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 19:53:01.25 ID:ckMtXY8G0
ガーゴイル妹「いいんですか?オークションはなくなっちゃいそうですけど……」

男「いや、オークションはやってもらう。潜入チームの計画では、オークション中に盗み出すことになっているから、オークションの後が大切だ」

氷魔「……捕まっても……後ろ楯のある状況ですね……」

男「ああ、あくまであいつらの目的はガーゴイル姉の奪還。それを正当化できるよう、あいつらの汚点を見つけることが大切だ。……もちろん、余裕があれば潜入チームの支援も行うが」
839 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 21:51:55.20 ID:ckMtXY8G0
やる気「で、どうやって探すんすか?」

男「心当たりはある」


彼は立ち上がり部屋を出る
三人もそれについていき、チェックアウトする


【ギルドの資金】80090795


男性「……ん?」

氷魔「……先日ぶりですね……」
840 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/05(金) 21:54:49.96 ID:ckMtXY8G0
四人はカジノの近くで張っていた
すると、先日オークションについて教えてくれた男性が現れたので、話しかけたのだ


男性「ああ……どうしたんだ、今日は?」


話しかけられる理由が思いつかず、
少し不安げな様子だ


ガーゴイル妹「質問がありまして」

男性「はぁ」

男「例の競売……そのバックについている団体について教えて欲しいんだ。迷惑はかけないし、望むなら礼だってしよう」

男性「>>下1」
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/05(金) 21:59:06.54 ID:iFqDZh6U0
バックは基本的には居ないな。

月毎に決まったカジノやギルドで催すから、どの場所でやるか決まってない。

今日のオークションならその場所で聞いた方がいいぞ
842 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/06(土) 05:32:09.98 ID:gmU01bBE0
男性「バックは基本的には居ないな」

氷魔「……そうなんですか……?」

男性「ああ、なんせ月毎に決まったカジノやギルドで催すから、どの場所でやるか決まってない」

やる気「イベントとしては定例だけど、運営母体がいないときもあるし毎回違うんすね」

男性「そういうわけで、今日のオークションならその場所で聞いた方がいいぞ」

ガーゴイル妹「なるほど……分かりました。ありがとうございます」

男性「いいってことよ。別にこれ話しても俺は損しないからな!」
843 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/06(土) 05:32:38.04 ID:gmU01bBE0
本日はここまでです
ありがとうございました
844 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/06(土) 19:23:23.09 ID:gmU01bBE0
四人は男性と別れたが、
特に進展はなかったと言えるだろう


男「俺たちも、あっちへ行くべきなのだろうか?」

氷魔「……どうでしょう……もし失敗すれば……関与が疑われて……芋づる式に捕まる可能性もありますよ……」

やる気「どうしたもんっすかね」


>>下1……どうする?
1.オークション会場を見に行く
2.この街の本部ギルドで話を聞いてみる
3.自由安価
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/06(土) 19:47:50.68 ID:RmcuwUHeo
1
846 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/07(日) 03:20:34.08 ID:CyS6+IDY0
男「行くしかないな、オークション会場に」

ガーゴイル妹「やはり、行くのですね」

男「ああ、あいつらは裏口から……まぁ裏口があればなんだが、侵入しているはずだ」

氷魔「……私たちは……異なるアプローチをする……ということですね……」

やる気「よし、そうと決まればオークション会場まで急ぐっすよ!」
847 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/07(日) 04:38:23.12 ID:CyS6+IDY0
そうして四人もまた、オークション会場を訪れた
開始まではかなり時間的余裕があるため、
流石に人はまばらであるが、
表の入口自体は開いていた


ガーゴイル妹「これ、入場券なんですよね?」

男「ああ、入場時にはカタログを見せなきゃならん」


一切待つことがなく、受付にカタログを提示して場内に入った
848 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/07(日) 04:59:15.93 ID:CyS6+IDY0
本日はここまでです
ありがとうございました
849 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/07(日) 18:15:37.03 ID:2u1qYbZ5O
氷魔「……さて……」


会場は円形の建物であり、
ちょうどサーカスのように中央がステージ、
それを囲むようにして全方位に座席が設置されている
しかし、入札を見落とすリスクを懸念してか、
片側180°分の座席は使用不可能の張り紙がされている


やる気「なんかサーカスっぽいっすね。嫌な感じっす」

ガーゴイル妹「ええ、見世物にされるのはあまり好みません……」

男「……まぁ、ちょっと理由は違うが、俺たちもサーカスはなんとなく嫌だ」
850 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/07(日) 20:19:10.23 ID:2u1qYbZ5O
そう話していると、鼻を特有の香りが突く
僅かに霞んだ空気に振り返ると、
葉巻を吸っている女性が席に座っていた


氷魔「……変わった方ですね……」

やる気「どうするっす?」

男「話を聞くべきだろう」

ガーゴイル妹「すみませーん……お聞きしたいことがあるんですどー……」

女性「>>下1」
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/07(日) 20:24:18.72 ID:Ly1phML+O
? 貴女人ではなさそうだけど、何か用かしら?
852 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/08(月) 05:02:05.42 ID:7Kh/g8+i0
女性「? 貴女人ではなさそうだけど、何か用かしら?」


と、雰囲気からは想像しがたいほどフランクな対応をされた


ガーゴイル妹「あぁ、えっと……訳アリなんですよ。あ、決して人間の皆さんに危害を加えようとか、そういうのではないので……」

女性「そんなに慌てなくてもいいのよ?私は用を聞いているのだけれど……」
853 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/08(月) 05:17:01.40 ID:7Kh/g8+i0
本日はここまでです
ありがとうございました
854 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/08(月) 19:07:17.98 ID:28a3bxqsO
ガーゴイル妹「えっと……このオークションって、どんな団体が主宰なのか分かりますか?」

女性「うーん、この街じゃあまり聞かない人たちだったと思うけれど」

ガーゴイル妹「オークションにはよく来られるんですか?」

女性「ええ、現状生き甲斐と言ってもいいわ……ああ」

ガーゴイル妹「どうしました?」

女性「思い出してきたわ、今回の主宰は>>下1」
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/08(月) 19:21:13.03 ID:CaVTD+9Q0
カジノのオーナーに提携を申し出た道化師野郎よ
856 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/08(月) 20:44:35.55 ID:28a3bxqsO
女性「カジノのオーナーに提携を申し出た道化師野郎よ」

男「……はぁ、マジか」

女性「あら、お連れさん?」

ガーゴイル妹「そんなところです」

女性「なにか知っているの?」

男「色々と。話すと長くなるので、ロクな奴らじゃないってことだけは伝えておきます」
857 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/08(月) 22:06:37.92 ID:7Kh/g8+i0
女性「ふぅん、そう。それならいいニュースがあるわよ」

氷魔「……?……」

女性「結局、カジノのオーナーはその交渉に応じていないわ」

やる気「ま、怪しいっすもんね」

女性「それもあるでしょうけど、資金力が足りているのかどうかを疑問視されていたの」

男「と、いうことは……」

女性「このオークションはそれを誇示し、カジノのオーナーに認めてもらうためのものってことね」
858 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/09(火) 00:57:36.88 ID:DaXUOs0l0
本日はここまでです
ありがとうございました
859 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/09(火) 20:08:00.90 ID:DaXUOs0l0
すみません遅れました


男「……なるほど」

女性「だから、出品内容もいつもと傾向が違う」

ガーゴイル妹「彫刻とか、肉とか、変な種とかですか?」

女性「うーん、彫刻はよくあるわよ?富豪がどうとか、みたいな曰くはつかない、純粋な嗜好品だけれど」
860 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/09(火) 20:30:09.80 ID:DaXUOs0l0
氷魔「……情報……ありがとうございました……」

女性「どうも」


四人が離れると、また葉巻を吸い始めた


やる気「これは、なかなかいい情報が手に入ったんじゃないっすか?」

ガーゴイル妹「?」

やる気「カジノのオーナーが、あいつらに今は協力的じゃないって話っすよ。こんな街っすから、相当の権力者であることは間違いないっす。こちらが協力してもらえらば、かなり動きやすくなりそうっす」
861 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 00:58:13.17 ID:66uI/QYA0
ガーゴイル妹「えっと……コンタクトしますか?」

男「おう、オークションに参加したい気持ちもあったが……あいつらが元締めとなると、流石にまずい」

氷魔「……じゃあ……会いに行きましょう……カジノで情報を探すべきです……」


そうして一行がテントを退出しようとしたとき、
やる気が反応した


やる気「……巻物に連絡が来たっす」
862 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 01:32:48.85 ID:66uI/QYA0
本日はここまでです
ありがとうございました
863 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 18:51:20.80 ID:66uI/QYA0
男「よし、確認だ!」


そこには、ガーゴイル姉が居るであろう場所の近くまで来たことが記されていた


ガーゴイル妹「姉さん……!」

氷魔「……!?……」


ガーゴイル妹が感慨に浸っている最中、
巻物にさらなる文字が書き込まれていく
864 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 18:54:04.07 ID:66uI/QYA0
やる気「まだなんかあるんすか……?」


そこに追加で書き込まれたのは、
商品が置かれている部屋に何かがいること、
そしてそれがゆっくりと近付いてきていることだった


男「まずい!」


男はすぐさま逃げるよう書き込んだが、
どうやらその姿だけでも捉えるつもりらしく、
数秒後にその存在の姿について書き込まれた


>>下1……商品の置かれた部屋にいた存在
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/10(水) 18:59:23.92 ID:kksDevoYo
コカトリス
866 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 21:18:51.56 ID:66uI/QYA0
巻物に浮かんだのは、『コカトリス』の五文字、
不吉な名である


氷魔「……どうします……?」

男「……あいつらが危険だ」

やる気「コカトリスって、どんなモンスターなんすか?」

ガーゴイル妹「基本的には、毒です。かなり強い毒を全身から放出できます」

男「つまり、物理的な攻撃を行うのは危険ということだな」
867 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 21:45:05.67 ID:66uI/QYA0
男はとりあえずその旨を書き込んだ


氷魔「……助けに行きたそうですが……確実に大騒ぎになりますよ……」

男「だが……」

氷魔「……彼らを信じましょう……そんなにやわじゃありませんよ……」

やる気「俺っちも同感っすね」

男「……分かった」
868 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/10(水) 22:57:02.44 ID:66uI/QYA0
本日はここまでです
ありがとうございました
869 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/11(木) 19:18:25.22 ID:Lb1xLbYH0
そうして四人は、少なからず不安を抱きながらも、
またカジノへと戻っていった
そして、迷うことなく本部ギルドへと入っていった


ガーゴイル妹「あのー……」

受付嬢「どうなさいました?」

男「実は、カジノのオーナーに伝えなきゃいけないことがあるんだけど……どこにいるのか教えてくれたりしない?」

受付嬢「>>下1」
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/11(木) 19:34:12.22 ID:Pw8EpibS0
すいません。彼は本業で
忙しいためここから遠く
離れたところにおります
871 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/12(金) 03:28:56.56 ID:pyfEd6pf0
受付嬢「すいません。彼は本業で忙しいためここから遠く離れたところにおります 」

男「そ……そうか」

受付嬢「伝言でしたら、お伝えできますが」

男「……どうする?」

氷魔「……やらないよりは……ましでしょうね……」
872 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/12(金) 03:31:11.01 ID:pyfEd6pf0
それから男は、メモ用紙を受付嬢から貰い、
そこにピエロたちについて記した


受付嬢「……ちなみに、中身を拝見しても?」

やる気「うーん……正直嫌っすけど、別に俺っちらはなんも損しないっすね」

受付嬢「そうですか、では必要になれば拝読させていただきます」
873 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/12(金) 03:34:08.25 ID:pyfEd6pf0
本日はここまでです
ありがとうございました
874 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/12(金) 19:21:27.21 ID:pyfEd6pf0
彼らはしぶしぶギルドからは出た


ガーゴイル妹「どうしましょう?」

男「堂々とオークションを妨害する術をなくしてしまったな」

氷魔「……このままだと……最初の作戦でいくしかなさそうですね……」

やる気「そっすね……」


話しつつも、連絡用の巻物に無事逃げ切れたかどうか問う内容の質問を書き込んでいる
875 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/13(土) 04:21:41.09 ID:zoyQHHqo0
精神的閉塞感を覚えながらも、
一行は再びテントへと向かうこととなる


ガーゴイル妹「みなさん、無事だとよいのですが……」

男「なにもできないのが歯痒いな」

氷魔「……向こうの方が……数が多いです……どうにかなるでしょう……」

やる気「俺っちも氷魔もいないっすけどね」

氷魔「……やる気さんはともかく……私が魔法を使えば……まず隠密行動は無理ですから……」
876 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/13(土) 04:31:41.63 ID:zoyQHHqo0
本日はここまでです
ありがとうございました
877 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/13(土) 19:30:15.88 ID:gywqb6DcO
一方、コカトリスを発見した潜入チーム


中華「……どうやら、まだこちらに気づいてはいないようだね」

ぶりっ子「えぇ、助かりましたぁ」


どうやら、コカトリスは商品が収容された部屋をひたすら巡回しているようである
気を付ければ発見されることもないが、
一方で対象を保護する際にはほぼ確実に見つかるだろう
878 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/13(土) 23:20:13.12 ID:zoyQHHqo0
怪盗「……でも、おかしいですね」

狙撃少女「え?」

怪盗「だって、少なくとも競売のときには商品を出さなきゃいけないんですよ。どうにかしてあのコカトリスをどかすか、あるいは無力化する方法が主宰にはあると思いませんか?」

司書コピー「確かに、そうですね。なにかしらありそうです」

中華「しばらく潜伏を続け、その正体を把握できれば……安全に事を運べるかもしれないね」
879 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/14(日) 04:34:44.61 ID:yA27tatV0
そして、連絡のために中華はその方針を書き込んだ


男「……どうやら、まだ大丈夫そうだ」

ガーゴイル妹「コカトリスはどうなったんですか?」

男「気付かれてなかったようだ、待機し続ければ解決策が見える可能性があるとも」

氷魔「……強行して助けにいく必要はなさそうですね……」
880 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/14(日) 04:41:00.44 ID:yA27tatV0
本日はここまでです
ありがとうございました
881 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/14(日) 18:29:16.07 ID:yA27tatV0
四人は会場に戻ったが、まだあまり他の参加者は到着していないようだ
着席者はまばらである


やる気「すみません」

女性「……ん?ええ、どうなさったの?」


例の葉巻を吸っていた女性に再び話しかける


やる気「うち、オークションは初めてなんすよ。気を付けたほうがいいこととか、注意したほうがいい参加者っているっすか?」

女性「>>下1」
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/14(日) 18:33:40.57 ID:+LpPAoOV0
他の買い手との意地比べにならないように
883 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/14(日) 20:37:54.59 ID:yA27tatV0
女性「他の買い手との意地比べにならないように」

男「はい」

女性「これだけの街の、これだけの規模のオークション。当然、陰謀だってよくあることよ」

氷魔「……そうなんですね……」

女性「金銭的な問題もあるけれど、異常な入札と争うのはやめておくべき。金だけでなく、命まで失くすことになりかねないわ」

ガーゴイル妹「説得力がありますね……」
884 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/15(月) 00:38:28.78 ID:56kmpAOl0
女性「当然よ、あなたたちのような人が消えていくのは何度も見たわ」

男「やっぱり、実体験なんですね」

女性「ええ、嫌な思い出よ……そろそろ、人が揃い出すわ。あなたたちも、席に着いたほうがよいでしょう」

氷魔「……そうさせていただきます……ありがとうございました……」


四人は、近くの適当な席に座った
人が入り初めなので、四つ隣接する空席を探すのは難しくなかった


やる気「……下手は打てないっすね」
885 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/15(月) 00:45:29.75 ID:56kmpAOl0
本日はここまでです
ありがとうございました
886 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/15(月) 19:15:13.01 ID:56kmpAOl0
オークションが始まる頃、潜入チームは客間に潜み、
商品保管室を挟んで向こう側から、
人が近づくのを足音で感じ取った


ぶりっ子「おっ、誰か来ますよぉ」

狙撃少女「見せてもらいましょう、コカトリスをどうするのか……」


陰になってよく見えないその人物が部屋に入ると同時に、コカトリスは奇妙な叫び声を上げて威嚇した
それに対し、その人物は>>下1
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/15(月) 19:22:32.83 ID:dUiGQ5H70
構わずモフモフナデナデした
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/15(月) 19:25:09.14 ID:WmSUyzU+0
棍棒を蛇の頭に容赦なく振い落とした。 棍棒を振った人物は、女性の神官に見える
889 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/15(月) 21:28:28.21 ID:56kmpAOl0
???「おーよしよし」


その人物は、威嚇するコカトリスに一切警戒することなく近付き、特有の体毛を揉むように撫でている
扱いは完全にペットだ


司書コピー「え……」

???「ここで待てて偉い。後でおやつあげるからね」


一見コカトリスに噛まれているように見えるが、
どうやら甘噛みらしい
毒の分泌はコカトリスの意志でコントロールできるようだ
890 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/16(火) 01:35:57.38 ID:LPaJlQkT0
そして、その人物は運試しの種を持ってステージの方へ向かっていってしまった


中華「なんてことだ、魔獣を飼い慣らしている」

ぶりっ子「どうするんですかぁ……!?」

怪盗「かくなる上は、不意討ちで倒しきるしかないんでしょうか」

中華「心配ない、まだ手はある。出し惜しみして見つかるのが一番の問題だからね」


そう勇気づけるように微笑み、
巻物にコカトリスはどうにかできそうだという旨と、心配しないで欲しいと書き込んだ
891 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/16(火) 01:55:14.15 ID:LPaJlQkT0
本日はここまでです
ありがとうございました
892 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/16(火) 19:42:38.33 ID:LPaJlQkT0
道化師「さぁみなさん!大オークションの開幕です!」


四人は舞台で饒舌に話す道化師を見ている


男「ついに始まったな」

ガーゴイル妹「不安が募ってきます……」

道化師「それでは最初の品からいきましょう〜!運試しの種だーっ!!」
893 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/16(火) 21:13:06.03 ID:LPaJlQkT0
すると、見栄えのいい台車のような物体に乗った種が運ばれてくる
魔法で作られた透明なケースに保管されている


道化師「さぁ、この摩訶不思議な種は一体いくらの値が付くのか!?」

男「これ、入札するか?」

道化師「それでは30万から!」

男「さ、30万!?……どうする?」

氷魔「……>>下1……」
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/16(火) 21:22:24.75 ID:qnhtd09XO
…出来れば…欲しい、です!
895 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/16(火) 21:53:40.95 ID:LPaJlQkT0
氷魔「…出来れば…欲しい、です!」

やる気「じゃ、やるっすか?」

男「ああ」


そう決めた所、どこからか声が上がる


「40万!」


道化師「40万!これは高い!いきなり30%の上乗せだっ!」
896 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/16(火) 22:08:36.66 ID:LPaJlQkT0
本日はここまでです
ありがとうございました
897 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/17(水) 19:26:52.83 ID:km8iCFIf0
ガーゴイル妹「すごい値段が……」

男「42万!」

道化師「42万!42万です!」

「45万!」

道化師「さぁ45万!」

ガーゴイル妹「すごい値段が飛び交ってます……」

男「50万っ!」


流石にこれ以上出すのは厳しいと思いながら、男は叫んだ


>>下1……会場の反応
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/17(水) 19:33:05.11 ID:dUQPFGVEo
「100万だ」という声が聞こえてどよめきが生まれる
899 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/17(水) 21:10:42.84 ID:km8iCFIf0
「100万だ」

道化師「さァ100万!……100万!?」


道化師すら驚くその金銭感覚
当然、会場もどよめき出す


氷魔「……ああ……流石に降りて下さい……100万はないですね……」

やる気「それより、ここで100万を出すような奴は何者なんすかね」
900 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/17(水) 21:13:36.27 ID:km8iCFIf0
会場の誰もが声のした方を振り返る
そこに座っていたのは、
浅黒い肌をした長身の男性だった


道化師「そこのあなたが落札者ですね!?」

長身「ああ、101万でも出すやつがいなければ」


悔しさなど忘れてしまうほど、
その異様さに誰もが気圧されていた


道化師「どうやら、いないようです!それでは落札ッ!」
901 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/18(木) 01:56:04.72 ID:DqkITomc0
本日はここまでです
ありがとうございました
902 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/18(木) 19:35:58.70 ID:DqkITomc0
多くの人々が動揺を続けていることから、
恐らく先ほど会話した女性のような、
常連の客ではないことが伺える
係員が、落札したことを示すチケットを彼に渡した


道化師「それでは、次の商品です!」


運ばれてきたのは、一冊の手記
この手のアイテムにありがちな特徴として、
使い込まれてボロボロだ
903 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/19(金) 01:49:09.90 ID:gfYM7Tw30
男「あれは欲しいかも」

中華「うん、なにか情報になるかもしれないし……」


道化師はケースから手記を取り出すと、
丁寧にあるページを広げる
そこには、世にも奇妙な姿の生き物が描かれていた


道化師「これは、ある兄弟が訪れた奇妙なる世界の話!描写や絵があまりに真に迫っているので、真実なのではないかと言われています!」
904 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/19(金) 01:58:12.00 ID:gfYM7Tw30
一応カタログに目を通してきているだろう参加者の面々は、ほとんどがその内容を信じていなかった
実際、禁域で起こりうることはほとんどか悪い冗談のようなものだ


やる気「見せやがったっすね」


しかし、その名状しがたい怪物の姿は、
その話に信憑性を上乗せし、
半信半疑だった多くの参加者の興味を惹いた


ガーゴイル妹「あんな化け物、いるんでしょうか?」

男「いるかも」
905 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/19(金) 03:33:55.16 ID:gfYM7Tw30
本日はここまでです
ありがとうございました
906 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/19(金) 19:49:12.09 ID:gfYM7Tw30
魔「……流石に……種よりは安くなりそうですが……」

やる気「だといいっすね」

道化師「それでは5万から!」

「6万!」
「6万5000!」
「7万5000!」


と声が上がり出す
以前より値は安く動きも鈍いため、
頑張れば競り落とせそうだ


男「よし……>>下1!」
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/19(金) 19:55:48.44 ID:drALiv/Mo
8万5000!
908 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/19(金) 20:21:04.88 ID:gfYM7Tw30
男「8万5000!」


一旦参加者のざわめきが沈静化する
多くの人が『ライン』として設ける10万の輪郭がはっきりとしてきたため、及び腰になるものが出始めたのだ


道化師「さぁ8万5000!8万5000を超える者はいないのか!?」

氷魔「……いないといいのですが……」
909 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/20(土) 02:30:49.21 ID:O+1UdQSU0
彼女はちらりと先ほど落札した男性を見るが、
わずか数分のうちに居眠りを始めており、
この商品に興味はないのだと伝わる


やる気「どうしたっすか?」

氷魔「……いえ……落札できそうなのは嬉しいのですが……無価値だと思われているのも少し腹立たしいですね……」

ガーゴイル妹「なんの話ですか?」
910 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/20(土) 02:39:28.79 ID:O+1UdQSU0
本日はここまでです
ありがとうございました
911 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/20(土) 18:50:53.96 ID:UB7gfr74O
男は非常に堂々とした雰囲気で未だ立っている
近付く10万のラインの中で、
まだ戦えることを示しているのだ


道化師「どうやらいないようですね?では落札です!」


すぐに係員がやってきて、
商品と引き換えるためのチケットを渡される
目当ての品がもうないならば、
この場で交換して帰ってもよいと言われたが、
当然魔獣の肉は手に入れていないため、
残ることとなる
912 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/20(土) 21:12:36.60 ID:iTUaMwtIO
道化師「さぁ、次の素敵な商品はこちら!」


道化師は台車で運ばれてきた身代わりの人形を見せつける
その異様な造形に参加者は視線を集める


ガーゴイル妹「あれは……?」

道化師「これは身代わりの人形!呪いを無尽蔵に吸収するアイテムです!」

氷魔「……冒険でも使えそうですが……落札を狙いますか……?」

男「>>下1」
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 21:30:09.36 ID:TVN2ZpDZ0
…もしかしたら、身代わりとしての機能がありそうだよな
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/20(土) 21:33:03.23 ID:TVN2ZpDZ0
↑のレス が説明不足でもうし訳ない
意味的に生き写しや成り替わり出来るよねって言う意味です
915 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/21(日) 03:11:28.60 ID:mj88lt5a0
男「…もしかしたら、身代わりとしての機能がありそうだよな」

やる気「え?まぁ、そっすね」

男「いや、ほら……依代みたいな?司書コピーいるじゃん」

氷魔「……いますね……」

男「今はどうか分からないけど、少なくとも最初は魂とかなくて、ただの人形だったはずだろ?」

やる気「そのはずっすね」

男「呪いを肩代わりできるほど、人に近い性質があるのなら……魂を入れることもできそうだ」
916 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/21(日) 03:23:18.37 ID:mj88lt5a0
本日はここまでです
ありがとうございました
917 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/21(日) 19:45:52.60 ID:mj88lt5a0
ガーゴイル妹「……え、魂って、なんの」

男「うーんそうだな、もし仲間が死んだら入れるか?」

氷魔「……え……正気ですか……」

男「変なこと言ったか?」

氷魔「……あの……奇妙な人形の姿でまで生き永らえたいとは思いませんよ……それに……多分呪いが貯まってますから……相当な苦痛を味わいますよ……」

男「それはそうだろうな。だから仮置きみたいなものだ。どうにかして、もっとしっかりした魂の入れ先を探すか、作るまでの」
918 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/21(日) 20:32:03.56 ID:mj88lt5a0
やる気「まぁ、俺っちはそれでもいいっすけど、予め同意は取っておいたほうがいいっすよ」

男「そうだな」


そうこうしている間に競売品についての説明が終わり、オークションが始まる


道化師「それでは参りましょう!こちらは10万から!」

「>>下1」
(発言者も指定していいです)
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 20:40:35.39 ID:09wAiblD0
中華「12万!」
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 21:05:45.30 ID:OHkyoaGE0
居ない奴持って来んなw
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/21(日) 23:23:04.27 ID:WKb3F8Kpo
念のため
再安価だったら>>919を男で
922 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/22(月) 01:52:43.68 ID:JzeE4M3f0
折角なのでこのまま行ってみます


中華「12万!」

男「……え!?」


四人がいる隣の席に座りかかるとともに、
入札を宣言したのは中華だった


中華「来ちゃった」

ガーゴイル妹「な、なんで……!?」

中華「よくよく考えれば、簡単なことだった」
923 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/22(月) 02:08:26.85 ID:JzeE4M3f0
本日はここまでです
ありがとうございました
924 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/22(月) 19:57:54.94 ID:JzeE4M3f0
男「簡単?なにがだ」

中華「僕たちはもうすでに毒の血清を持っていたじゃないか」

やる気「……あ!龍毒の!」

氷魔「……確かに……コカトリスの毒は……龍のものに近いとも聞きますね……」

中華「それで、近接戦闘主体の僕は毒使いとの相性が悪いってことで、退路を確保しつつその報告を、ということで」
925 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/22(月) 20:45:07.05 ID:JzeE4M3f0
それからオークションは続き、値段は18万にまで膨れ上がっていた


ガーゴイル妹「気付けば結構な値段ですね」

男「だが、まだ戦えるな」

氷魔「……無理はいけませんが……大丈夫ですか……?」

男「とりあえず宣言しておこう、20万!」


>>下1……さらに入札する人はいたか
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/22(月) 20:49:21.69 ID:aazp7Txs0
ぼたん色の髪をシニヨンに結った
貴婦人が意地になって競ってきた
927 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/23(火) 02:45:50.76 ID:XZX+rC6t0
貴婦人「くっ……25万よ!」

男「なっ」

氷魔「……な……なんですかあの人は……」


雰囲気に余裕こそないものの、
服装や化粧から貴族であることがうかがえる女性だ
髪はぼたん色で、それをシニヨンにしている


やる気「2、26万!」

貴婦人「35万!!」

ガーゴイル妹「正気じゃないですよ……!」
928 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/23(火) 02:48:28.41 ID:XZX+rC6t0
本日はここまでです
ありがとうございました
929 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/23(火) 19:59:21.33 ID:XZX+rC6t0
道化師「35万!なんと35万だーっ!さぁ、ここからさらに争う人はいるのか!?」

貴婦人「はぁっ……はぁ……」


その態度からして、
なにか特別な理由があることは容易に想像できる
しかし、無慈悲にも低音が響く


長身「50万」
930 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/23(火) 20:56:05.42 ID:XZX+rC6t0
貴婦人「……っ!」

男「なんか、可哀想になってきたな」


もはや手を出すべきでないその争いを、
先ほどまで自分も競っていたことも忘れて傍観する


貴婦人「60万!」

長身「……65万」

貴婦人「70万!」

長身「80万」
931 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/24(水) 19:43:43.50 ID:ZbGGcVs10
すみません寝落ちしました


結局それからしばらく二人の争いは続き、
長身の男性が150万で落札した


道化師「なんと150万!最高額です!」


道化師は持ち前のテンションで盛り上げようとしているが、貴婦人の必死さに誰もが引いているか、あるいは同情しており、あまり会場の熱気は高まらない
まさに道化であった


中華「空気が重いね……」
932 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/24(水) 20:49:58.23 ID:ZbGGcVs10
氷魔「……ですが……我々にとってはここからが本番です……」


彼女がそう言っている中で、
ついに魔獣の肉が氷漬けのまま運ばれてくる
とても巨大な肉である


道化師「さぁ、お次は魔獣の肉だぁーっ!味わってよし、触媒にしてよし、魔力の足しにしてもよし!まずはベヒーモスの解体肉、5万から!」


>>下1……いくらで入札する?
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/24(水) 20:53:54.93 ID:BJhSwoiDO
手堅く10万5千
934 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/25(木) 01:27:12.44 ID:6JCJGCzb0
男「まずは手堅く……10万5千!」


その発言と入札に会場はどよめく


道化師「なんといきなり10万5千だぁーっ!」

やる気「初期値の二倍以上で手堅いってなんすか!?」

男「……しまった、金銭感覚がおかしくなっていたかもしれない」

ガーゴイル妹「あの争いを見た後ですしね」
935 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/25(木) 02:54:37.16 ID:6JCJGCzb0
本日はここまでです
ありがとうございました
936 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/25(木) 19:57:58.87 ID:6JCJGCzb0
男「……誰も入札してこないな」

道化師「……では、10万5千で打ち止めだぁーっ!」


会場はムードとしては、
高額の入札を非常に警戒しているようで、
一気に値段を吊り上げるような客と争いたくはないと考える人が多かった


係員「それでは、こちら引換券です。もうお帰りになるのでしたら、この場で引き換えますが」

男「いや、まだ大丈夫だ。ただ、他の魔獣の肉の競売が終わったら帰るよ」
937 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/25(木) 20:32:37.79 ID:6JCJGCzb0
そうこうしているうちに、
道化師は次の肉を持ってきた


中華「手違いでは?あれ、肉じゃなくない?」


運ばれてきま物体は、どう見ても肉ではなかった
明らかにそれは葡萄の一房だった


道化師「これは植物系魔獣、葡萄龍の希少部位です!本来はそのサイズから、あまり味や栄養がないのですが……ここは違います!」
938 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/26(金) 02:02:18.50 ID:3HM9Glfq0
氷魔「……そういえば……果物のような魔獣がいると聞いたことがありますね……」

やる気「なんでそんなもんがいるんすかね?」

氷魔「……詳しいことは分かりませんが……果物が好きだった神や……魔神の類が生み出し繁栄させた……という説があります……」

やる気「へぇ〜」

道化師「なんとこちらの部位は、葡萄龍の逆鱗となっております!逆鱗だけは通常の葡萄と同じサイズの葡萄が一房生っているのです!」
939 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/26(金) 02:34:22.90 ID:3HM9Glfq0
本日はここまでです
ありがとうございました
940 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/26(金) 19:16:59.51 ID:3HM9Glfq0
ガーゴイル妹「確かに希少……」

道化師「それではこちら、10万から!」


道化師は肉の解説を終えると、
いつものように競売へと客を駆り立てた


氷魔「……一つ……魔獣の肉は確保しています……これ以上は……必ずしも必要ではありませんが……」

男「そうだな、うーん……」


>>下1……葡萄龍の逆鱗の落札に挑戦する?
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/26(金) 19:23:03.95 ID:l+1DwDB/o
せっかくの機会だからやるだけやってみよう
942 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/26(金) 22:14:19.82 ID:3HM9Glfq0
男「せっかくの機会だからやるだけやってみよう」


そんなことを話しているうちに、
次々に入札されていく


「18万!」
「23万!」
「30万!」


中華「魔獣の肉の中でも、さらに希少となればこれだけ値段が付いてもおかしくはないね」
943 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/27(土) 03:54:05.26 ID:8waMuUJ70
やる気「お高く止まってる奴らにも、いかにも肉!って感じのものよりはフルーツっぽい方がウケがいいっすからね」

ガーゴイル妹「そういう傾向はありそうですね……男さん、でしたっけ?」

男「おう、どうかしたかな?」

ガーゴイル妹「いえ、その……入札しないんですか?」

男「もうちょっと落ち着いてからでいいかな。まだまだ値上がるぞ!」


実際、集まった多くの富豪や貴族たちは値段をじりじりと吊り上げている
944 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/27(土) 03:59:36.25 ID:8waMuUJ70
本日はここまでです
ありがとうございました
945 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/27(土) 19:07:18.34 ID:8waMuUJ70
「35万!」
「36万!」
「38万!」


緩やかではあるが、まだ値段は上がり続けている


中華「そろそろ入札する?」

男「そうだな、そろそろ入札するか」

氷魔「……先ほどのように……一気に突き放せば……心理的に有利ですが……」

男「ああ、50万だ!」


彼は声高らかに入札した


>>下1……さらに入札してくる者はいたか
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/27(土) 19:11:48.25 ID:Qji/fBI/o
完全に食材関連のやべー奴だと思われて、一斉に沈黙した
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/01/27(土) 19:22:08.66 ID:bnVBzfXfO
>945

安価だったら俺も50万入れてたわw
948 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/27(土) 21:20:24.39 ID:8waMuUJ70
その入札の声によって、
水を打ったように入札者たちは静かになった


やる気「やけに静かになったっすね」

ガーゴイル妹「私の優れた聴覚から集められた情報によれば、みなさん私たちと競り合うべきではないと考えていますね」

男「好都合だが、俺はあまり無茶な値段を提示してはいないはずだ」

ガーゴイル妹「魔獣の肉……というか、食べ物で競り合いたくないみたいですよ?」
949 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/28(日) 03:08:19.77 ID:zr8M89mz0
道化師「それでは落札となります!葡萄龍の逆鱗、50万だぁーっ!」

男「よしっ」


彼は再び係員から引換券を受けとる


中華「いやぁ、ありがたいね。僕としても、ぜひ希少な食材は調理してみたいからさ」

氷魔「……私も楽しみです……」
950 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/28(日) 03:55:44.45 ID:zr8M89mz0
道化師「さて、お次はこちら!」


道化師の指示で、舞台袖から食材が運ばれる
氷の中にあるそれは、一見すると蛸のようであった
しかし、脚は明らかに多く、また色が不定だった


やる気「色が……なんなんすか?あれは」

道化師「さぁこちらは、海の魔術師と呼ばれる海洋魔獣、刺客蛸だぁーっ!」
951 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/28(日) 04:17:23.25 ID:zr8M89mz0
本日はここまでです
ありがとうございました
952 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/28(日) 19:30:10.33 ID:0FMBuI1KO
ガーゴイル妹「ああ、あれ知ってますよ」

男「へぇ、どんな魔獣なんだ?」

ガーゴイル妹「まず、透明化することができます。なので見つけづらいですね」

男「蛸の中には、擬態する種類もいると聞いたことはあるが」

ガーゴイル妹「あの蛸は完全に透明になれますね。そして、あの大量の脚には細かな毒針と、それぞれの脚ごとに異なる属性の魔力が備わっています」

中華「透明で潜み、有効な属性と毒で攻撃を仕掛けてくる、ということか。よく捕まえられたね」
953 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/28(日) 20:38:58.86 ID:0FMBuI1KO
ガーゴイル妹「えぇ、かなり優秀な冒険者でなければ捕まえられないでしょう。一応、昔は専門の漁師もいましたが」

やる気「しかし、毒っすか」

ガーゴイル妹「はい、食べるなら毒抜きだけはしっかりしないといけません」

中華「それは任せて!」


五人が蛸の特性について十分理解した所で、
オークションは始められた
しかし、周囲は男たちと競り合うことを望んでいないので、結果的には落札できる


>>下1……いくらで落札できた?(最低10万以上)
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/28(日) 20:44:46.66 ID:aMtGZ9fI0
15万…位でいいか
955 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/29(月) 00:31:27.11 ID:g/xMo+M10
スタートは10万だったが、
ほとんど入札するものはいなかった
11万、12万と値段が動き始めた所に、
男が15万を入札した後にはもう誰も入札しなかった


係員「こちら、引換券となっております」

男「ああ、いただくよ」


男は長い息を吐きながら、
背もたれのある自分の座席に強くよりかかる
956 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/29(月) 02:39:07.14 ID:g/xMo+M10
本日はここまでです
ありがとうございました
957 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/29(月) 19:50:47.99 ID:g/xMo+M10
いまいち盛り上がりを見せないオークション会場だが、道化師の有するカンフル剤がここで登場することとなる


道化師「それでは次の競売品です!今回の目玉商品!」


運ばれてきたのは、
燃え盛り曙光のごとき光を放つ物体だ
明らかに今までの肉とは違うものがあった


中華「あれは!」

道化師「なんとこちらが、フェニックスの稚児の肉だぁーっ!」
958 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/29(月) 20:36:03.89 ID:g/xMo+M10
肉が放つ異様なオーラと、
そのネームバリューに会場は沸き立つ


氷魔「……本命ですが……やはり厳しい闘いになりそうですね……」

道化師「それではフェニックスの稚児の肉!50万から!」

「55万!」
「60万!」
「62万!」

男「>>下1」
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/29(月) 21:15:58.14 ID:Siu4YmjX0
やっぱり食い付きが良いな。落ち着いた頃に値を上げるか

いいながら、長身の男を見る
960 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/30(火) 02:16:11.27 ID:wjIS0SlK0
男「やっぱり食い付きが良いな。落ち着いた頃に値を上げるか」

やる気「いかにも目玉って感じだし、こうもなるっすね」

男「あぁ……」


男は視線を長身の男性のほうに向ける


ガーゴイル妹「やはり、彼ですか?」

男「うん。俺のような素人が言うのもなんだが、あいつは物の良し悪しが分かっているような気がする……他の品が悪い訳じゃないが、特に優れたものを見ているような」
961 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/30(火) 02:53:10.51 ID:wjIS0SlK0
本日はここまでです
ありがとうございました
962 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/30(火) 19:48:40.53 ID:wjIS0SlK0
そうしてゆっくりと値動きを待っていると、
やはり長身の男が動いた


長身「100万」


そう宣言されれば、流石に他の人々は尻込みし始める
ちまちまと100万から上げようとする者もいるが、
長身の男性はまだまだ入札するつもりでいることが顔色から伺える
963 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/30(火) 20:22:07.60 ID:wjIS0SlK0
中華「どうする?」

男「まだやるつもりだ」

長身「110万」


さらに値段を吊り上げ、他の参加者を牽制する
未だに余裕の表情だ


男「そろそろ入札するぞ」

氷魔「……勝てそうですか……?」

男「分からない……150万だ!」

長身「>>下1」
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/30(火) 20:32:06.92 ID:7HEB6HgX0
300万
965 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/31(水) 02:47:43.93 ID:8Wcxc4ql0
長身「300万」

ガーゴイル妹「……100万刻みが最小単位の方なのでしょうか?」

男「め……めちゃくちゃだ」


資金的に闘えない訳ではないが、
当然浪費はするべきでない
フェニックスの稚児の肉が、自分たちにとってどれだけの価値があるものなのかということを考えさせられる


中華「流石にまだ張ってくるよね……」
966 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/31(水) 02:53:29.69 ID:8Wcxc4ql0
本日はここまでです
ありがとうございました
967 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/01/31(水) 19:46:39.88 ID:8Wcxc4ql0
道化師「な、なんと300万!!本日最高値です!!」

氷魔「……やりましょう……まだやれますよね……?」

男「ああ、だが……」

ガーゴイル妹「300万程度に怯えないで下さい。私の姉なら、その百倍は価値がありますよ」

男「……分かったよ!やってやらぁ!」

長身「…………」

男「500万だ!!500万!」

長身「>>下1」
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/01/31(水) 19:58:49.85 ID:m8uuqfQk0
510万
969 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/01(木) 02:23:59.72 ID:giDz+QX70
長身「510万」


突如彼は刻んできた
果たして追い詰められているのか、
先程のように細かく競り合うつもりなのかは分からないが、絶望感はマシになった


男「520万だ」

長身「530万」

男「550万!」

中華「お、なんかいい感じだね?」
970 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/01(木) 02:24:30.18 ID:giDz+QX70
本日はここまでです
ありがとうございました
971 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/01(木) 18:56:31.30 ID:giDz+QX70
道化師「激しいデッドヒート!」

氷魔「……これで……大した肉じゃなかったら……恨みますよ……フェニックスを……」

ガーゴイル妹「あ、そっちなんですね」


周囲もにわかに盛り上がる中、
さらに値段は上がっていく


長身「560万!」

男「570万!」

長身「580万!」

男「600……いや、700万だ!!」


>>下1……さらなる入札はあったか
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 19:04:35.24 ID:wdYLlnxV0
ガーゴイル姉「750万!!」
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/01(木) 19:10:48.86 ID:wdYLlnxV0
>>972
もうそろそろ潜入組の進展があっても良いと思ったので…
974 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/01(木) 20:37:32.96 ID:giDz+QX70
ガーゴイル姉「750万!!」


突然の乱入者に騒然とする


男「ぇぁ?」

ガーゴイル妹「いや、私じゃないです」

男「……じゃあ、あいつお前の姉じゃないのか?」

ガーゴイル妹「え?……あっ!!」


そこにいたのは、間違いなく探し人だった
975 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/02(金) 02:00:17.88 ID:+aw9wusf0
中華「どうなってるんだ?」

男「この中で一番事情分かってそうなの中華なんだけど」

中華「いや、分からない」


困惑していると、次いで潜入していたはずのメンバーも入ってきた


ぶりっ子「なにやってるんですかぁ!?」

ガーゴイル姉「オークションだが?」

怪盗「ダメですよ、彼女に常識は通用しません」
976 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/02(金) 02:02:29.60 ID:+aw9wusf0
本日はここまでです
ありがとうございました
977 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/02(金) 19:48:55.47 ID:+aw9wusf0
道化師「さぁ、750万!……?」


司会の道化師も、事前に知らされていた競売品がなぜかオークションに参加していることに気付いた


ガーゴイル姉「………………」

道化師「………………」

ガーゴイル姉「………………」

道化師「……誰か、競売品を捕まえてくれ!」


オークションの進行と、競売品の確保を天秤にかけ、選ばれたのは確保だった
978 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/02(金) 21:06:01.14 ID:+aw9wusf0
数人の道化師がどこからか飛び出し、
ガーゴイル姉に襲いかかる


司書コピー「ど、どうしましょう」

ぶりっ子「ほらガーゴイル!逃げますよぉ!?」

ガーゴイル姉「ちぇっ」


三人は無理やりガーゴイル姉を引きずって逃走していった
979 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/03(土) 03:07:11.53 ID:8gfRZfZb0
男「……流石にオークションしてる場合じゃなさそうだな?」

中華「そうだね、追いかけようか」

男「じゃ、そこの長身の方!フェニックスの稚児はあなたに譲……あれ?」

やる気「いないっすね?」


先ほどまで競り合っていた彼も忽然と姿を消していた


氷魔「……ガーゴイル姉さんの入札はは当然無効……長身の人にも競り勝った状態なので……受け取れるのではないでしょうか……肉……」
980 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/03(土) 03:10:20.19 ID:8gfRZfZb0
ガーゴイル妹「どうします?」

男「じゃあ、俺と中華で肉は受け取っておく。当事者である君と、主戦力の氷魔とやる気は姉を追いかけてくれ」

ガーゴイル妹「分かりました」

やる気「よし、行くっすよ!」

氷魔「……任せて下さい……」


やる気はガーゴイル妹を背負い、
氷魔はそれに並んでまさしく神速で会場を出ていった
981 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/03(土) 03:11:24.54 ID:8gfRZfZb0
本日はここまでです
ありがとうございました
982 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/03(土) 19:41:28.97 ID:96+2OLncO
三人が会場を出たときには、
もう近くに誰もいなかったが、
騒がしい方角に仲間や道化師がいることは分かった


やる気「多分あっちっすね」

氷魔「……無事だとよいのですが……」

ガーゴイル妹「どうして姉さんはいつもああなの……」


三人はひた走り、仲間と道化師たちを視界に捉えることができた


>>下1……仲間と道化師たちの状況
1.仲間とガーゴイル姉が追われている
2.仲間たちが捕まっている
3.自由安価
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/03(土) 19:45:17.57 ID:hvCMQ8bq0
2
984 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/03(土) 22:41:08.07 ID:8gfRZfZb0
ガーゴイル姉「離せっ、この無法者どもめ!」

ぶりっ子「もう無理そうですねぇ」

怪盗「ふふ……この私に縄をかけようなんて百年早いですよ」


三人は道化師たちに取り囲まれ、拘束されている


やる気「うわ、もう捕まってるっすね」

氷魔「……問題ありません……全員倒します……」
985 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/04(日) 02:22:45.25 ID:G69hdtUw0
狙撃少女「いや、逃げたほうがいいですよ、私たちは動けませんし……数が多すぎます」

やる気「ここで諦めたらなにも残らない……」


そう言って魔王の力を解放したやる気と、魔力を迸らせる氷魔は道化師六人に向き合う
流石に多勢に無勢、厳しい戦闘が予想されたが______


???「アッシュメイカー!」
986 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/04(日) 02:26:36.57 ID:G69hdtUw0
どこからか聞こえた宣言とともに、
一人の道化師に火炎を纏った銃弾が命中する
炎は一瞬にして周囲の酸素を奪い尽くすほどの火力になり、その名の通り道化師を灰にしてしまった


長身「間に合ったようだな」


なんと現れたのは、オークション会場にいた長身の男性だった


氷魔「……もしやとは思いましたが……なぜここに……」

長身「クライアントの命令だ。じゃなけりゃ、こんな胡散臭い奇術師どもに関わる趣味はねぇ」
987 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/04(日) 02:35:20.44 ID:G69hdtUw0
道化師たちはまだ戦うつもりのようだったが、
通りの路地からわらわらと冒険者崩れのような人々が現れて客に道化師たちを包囲してしまった
冒険者崩れよりは道化師たちの方が身体能力は高いため、彼らはそれを生かして逃げ去った


ぶりっ子「助かったんですかねぇ?」

長身「そうだ。貸しにしてやりたいぐらいだ」

やる気「先程からやたら縁があるようだが、何者だ?見ての通り我々はただの冒険者だが」

長身「それなら俺もただの冒険者だ。海岸地方の神官サマが、護衛を募集してるって話でな。護衛は下っ端どもに任せて、俺はオークションと洒落込むつもりだったが……」
988 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/04(日) 03:02:48.02 ID:G69hdtUw0
本日はここまでです
ありがとうございました
989 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/04(日) 19:49:37.65 ID:G69hdtUw0
男「どうしたどうした」


今度は男が一人で駆けつけた


狙撃少女「あれ、中華さんは?」

男「今食材を運んで貰ってる。みんなが無事そうなら合流させたくてな」

長身「助けておいてやった。感謝しな」

男「ああ、助かった……見たところ、どこかのギルドのお偉いさんか?」

長身「俺は>>下1」
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/04(日) 20:22:38.81 ID:HWF1kXNz0
この一帯に投資
している人間だ
991 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/05(月) 03:12:40.36 ID:KPSOkjvW0
長身「この一帯に投資している人間だ」

男「投資?」

長身「……ここは、世界でも有数の栄えた都市だ。市場は大きくないが、金だけならある」

男「ああ、まさかあんたがプールしたのか?」

長身「無理に決まっているだろう。……ここは、二十年前はただの野原だったんだ」

ぶりっ子「へぇ〜」

長身「そして、今のカジノのオーナーが……数人の投資家にカジノ都市を作る話を持ちかけた」
992 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/05(月) 03:16:31.01 ID:KPSOkjvW0
男「その中にあなたも?」

長身「いや、俺の父だ。……業務は引き継いだがな。そうして、数人の金持ちがこの街を作った」

男「支配していてもおかしくなさそうなものだが」

長身「そういったことをしているのは、カジノのオーナーだけだ。俺たち投資家は、いつだって金になる新しいことを探している」

男「それでギルドをやっているのか」

長身「そうだ」
993 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/05(月) 03:17:52.99 ID:KPSOkjvW0
本日はここまでです
ありがとうございました
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/05(月) 13:31:19.79 ID:uLfmOhIFO
はい
995 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/05(月) 19:54:12.05 ID:KPSOkjvW0
やる気「しかし、これだけの人を揃えるとなると相当金がかかりそうっすけどね」

長身「その点は問題ない。先代のギルド長からその座を買い取ったので、安く済んだ」

男「それでと従ってくれるものなんだな。相当カリスマ性があるらしい」

長身「いや、取り決めだ。この刻印のバッジを持つ者が、絶対のリーダーであるとこのギルドでは定められているからな」


そう言って彼はバッジを見せる
しかし、その紋様に一行は見覚えがあった
996 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/05(月) 19:57:33.42 ID:KPSOkjvW0
氷魔「……ドラゴンクロウ……!」

長身「なんだ、知っているのか」

男「因縁がある。かつてギルドハウスを襲われたこともあったし、先代のギルド長にも会ったことがあるぞ」

長身「ほう、因縁か。決闘でもするか?」


彼がそう言うと、割って入る者がいた
その護衛対象、海岸地方の神官である


神官「こら。私の前で争うことは許しませんよ」


>>下1……神官の見た目
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/02/05(月) 20:12:55.47 ID:AT6yiPtw0
幼女。 (でも30代前半)
998 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/06(火) 03:04:10.05 ID:aT2Wc+nu0
そこにいたのは、どう見ても幼女だった


怪盗「あ、あなたは!」

男「……子供?ここは危ない。帰ったほうがいいよ」

神官「誰が子供ですか!私はこれでもアラサーですよ!」

男「嘘だろ?」

長身「残念ながら真実だ」

狙撃少女「私たちは、そこの神官さんに助けてもらってガーゴイル姉さんを奪還したんですよ」
999 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/06(火) 03:07:25.99 ID:aT2Wc+nu0
ガーゴイル姉「あぁ、お前か。助かったぞ」

ガーゴイル妹「あの、恩人なんですから……もっと丁寧に言えないんですか?」

ガーゴイル姉「最悪、ステージで大暴れしてやったさ。私に怖いものはない」


話が脱線しようとしていると、
神官は小さな手を叩いて音頭を取る


神官「とにかく!この件はここで終わりです!みなさん、宿に帰るように!」

長身「……調子狂うぜ」
1000 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/02/06(火) 03:09:01.20 ID:aT2Wc+nu0
本日はここまでです
ありがとうございました
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
  \僕はSS!/           \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  <私は二次創作
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
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