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【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その3だよ」【×影牢】
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211 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 20:59:31.95 ID:zrumdKJWo
大和改二「なるほど……あれがこの島の艦隊の大和ですか」
泊地棲姫「ナルホド……アレガ第二改装ノ大和、カ」ザッ
(不意に提督の背後に現れる泊地棲姫)
大和改二「……!」
提督「泊地棲姫……! 来てるとは聞いてたが、お前どこに隠れてた?」ヒソッ
泊地棲姫「オヤ、気付カナカッタノカ?」
提督「……なるほど、ニーナか」
ニーナ(in泊地棲姫の艤装)「はい、私の力で隠れておりました」
大和改二「こそこそと、日陰者同士で何を企んでいるのやら……!」
泊地棲姫「オ前タチノヤリ取リ、一部始終ヲ聞カセテモラッタ。コノ男ニ危害ヲ加エル気ナラ、タダデハ帰サナイゾ……?」ニヤリ
ザザァ…
提督「なんだ? 泊地棲姫んとこの深海棲艦が出撃してんのか? 軽巡棲姫にタ級、ヲ級、ツ級、ヘ級……ル級もか!」
提督「同じ深海棲艦だってのに、相手して大丈夫なのか?」
泊地棲姫「アレハ私タチノ仲間ジャナイ。話ガ通ジナイカラナ」
提督「ってことは……」
泊地棲姫「敵トシテ、処理シテイイゾ」
提督「そうかい。じゃあ、遠慮なく沈めさせてもらうか……説得は簡単じゃなさそうだしな」
212 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:01:15.63 ID:zrumdKJWo
大和改二「……私たちもレ級を迎撃しましょう」ザァッ
赤城改二「大和さん……!?」
由良改二「レ級の撃破に手を貸すと言うんですか!?」
大和改二「ええ。もとは私たちが仕留めきれなかった艦です。落とし前と言う意味でも、この場で後顧の憂いを断つとしましょう」
大和改二「そのついでに……『あれら』がこの島の主力艦隊だというのなら、この場で沈めます」
大和改二「仮に主力でなかったとしても、私と同じ顔の裏切り者がいるというのは、この上なく不愉快です」ギリ…ッ
榛名改二「それは同感ですね」
陸奥改二「あらあら……涼しい顔して激しいわね。うまくやれるの?」
大和改二「あの男自身が言っていたでしょう、『一発までなら誤射』だと」
大和改二「あの偽物を沈めることで、あの男の醜い本性が曝け出せられれば、いろいろとやりやすくなります」
赤城改二「それに乗じてあの男を討てれば上々、ということですね」
大和改二「ええ、好きに砲撃できる丁度良い理由ができました……これこそまさに天の采配」
大和改二「千載一遇のチャンスです。うまく立ち回りましょう、我らが曽提督の本懐のために」
大和改二「そのためにも多少の犠牲はつきものです。川提督の艦隊も、覚悟の上でしょう……!」
213 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:02:00.71 ID:zrumdKJWo
* 墓場島 南沖 *
ザザザザ…!
天龍改二(中破)「来やがったぞ……!」
レ級「……!」ニタァ
綾波改二(中破)「あれは……レ級じゃないですか!?」
天龍改二「上等じゃねえか、ここは俺が……!」
コロラド「俺がじゃないわよ! 私が出るわ、中破した艦は後方に下がってなさい!」
天龍改二「あぁ?」
コロラド「霧島! 大丈夫!? いける!?」
霧島改二(小破)「ええ、いけます!」ジャコン
コロラド「さあ、蹴散らすわ!! Fire !!」
ドガァン!
レ級「!」ギョロ!
レ級「」ブンッ!
ガガァン!
飛龍改二(大破)「なにあれ!? 尻尾で砲弾を振り払った!?」
214 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:02:45.82 ID:zrumdKJWo
コロラド「……まずいわ、全然ダメージになってないじゃない!」
霧島改二「そんな馬鹿な……っ!」
レ級「…!」ギロリ
レ級「」グワッ…ドババババ!
蒼龍改二(中破)「な、なんなのあの尻尾!? 滅茶苦茶魚雷を吐き出してるんだけど!?」
コロラド「いいから避けて!! 距離を取るのよ!!」
魚雷<シャアァァァアッ
蒼龍改二「や、やばっ……!!」
霧島改二「危ない!!」
ドガァン!
霧島改二(大破)「く……っ!」
蒼龍改二「き、霧島さんっ!」
霧島改二「……わ、私は大丈夫です、早く避難を」
コロラド「何を言ってるの!? 大丈夫なんかじゃないわ! 霧島も避難するのよ!!」
215 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:03:32.64 ID:zrumdKJWo
レ級「」ザシャァァ
コロラド「ほら! あいつが来る前に、早く行って!! ここは私が持つわ!!」
レ級「」ジャキッ
コロラド「!」
ドガァン!!
レ級「!?」ビクッ
天龍改二「い、今の砲撃は誰だ!?」
砲弾<ゴォォォ!
レ級「!?」ドガァン!
大和「敵艦、レ級に命中……ぎりぎり間にあったみたいですね」
コロラド「えっ? や、大和!?」
蒼龍改二「な、なんで改二以前の装備になってるんですか!?」
綾波改二「……もしかして、この島の艦娘の皆さんですか?」
ル級「大和! 私タチガ足止メスルカラ、早ク、ソイツラヲ海域カラ逃ガシナサイ!」ザザザァッ
大和「ええ! そちらはお願いするわね!」
216 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:04:15.59 ID:zrumdKJWo
飛龍改二「……本当に、深海棲艦と共闘してるんだ……」
榛名「さあ、早く離脱しましょう!」
那珂「……ねえ、あのレ級、こっち睨んでなーい?」
タ級「ダッタラ、コッチヲ向カセルダケダッ! オラッ、コッチ見ロ!!」ドガァン!
天龍改二「……くそ、なんか、あいつとは気が合いそうだぞ」
山城「ほら、私たちはとっとと退くわよ。もたもたしない!」
如月「急ぎましょ!」
* 墓場島 南岸 *
提督「……」
泊地棲姫「浮カナイ顔ダナ。ドウカシタカ」
提督「……向こうの大和のツラが気に入らねえ。うちの大和と似ても似つかねえな」
泊地棲姫「……」
提督「しかも思想も過激と来てやがる。多分、その育ちが顔に出てるせいで可愛げがねえんだろうけどよ」
提督「あいつら、本当に俺たちの艦隊と同道させて大丈夫なんだろうな?」
泊地棲姫「……抑エロ。私ガ、ココニイルノハ、オ前ヲ守ルタメダ」
泊地棲姫「アイツラノ一番ノ狙イハ、オ前ダ。誰ガ傷付イタトシテモ、冷静デイロ。ソレガ司令官トイウモノダ」
提督「……」
泊地棲姫「メディウムタチモ、イルカラナ。アイツラノ能力ハ、私モ認メテイル」
泊地棲姫「トニカク、少シ我慢シロ。オモシロイモノガ、見ラレルカモナ」ニヤリ
提督「あぁ?」
217 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:05:00.44 ID:zrumdKJWo
* 墓場島 南沖 *
ヲ級艦載機<ピシュンピシュンピシュン!
レ級艦載機<ババババババッ!
ヲ級「……制空権ガ、取レナイナ。対空、任セタ」
ツ級「……!」ガガガッ
タ級「今度ハ魚雷カ!」
ヘ級「!」バシュバシュッ!
ドガガァン!
軽巡棲姫「魚雷ニ魚雷ヲブツケテ相殺シタノ……!?」
タ級「トニカク助カッタゾ!」
ル級「……アイツ、マダ、コッチヲ見テナイワネ」
タ級「アア、アレデコッチヘノ攻撃ハ、片手間ッポイナ! ムカツク!」プンスカ!
大和「構いません、攻撃を継続して!」ザザァッ
ル級「大和!? ドウシテコッチニ来タ!」
218 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:05:45.79 ID:zrumdKJWo
大和「あのレ級の狙いは私のようです……!」
レ級「」ジロリ
ル級「大和トナニカアッタノカ?」
大和「私はありません。あったとしたら余所の鎮守府の大和と、でしょうね……!」
タ級「来ルゾ!」
レ級「」ドォン!!
大和「あれは……!」
ル級「榴弾……三式弾!?」
ドガァァァン!
大和「くぅ……驚いたけど、被害は……」
タ級「意外ト、ソレホドデモ、ナイナ……!」
軽巡棲姫「ダトシテモ、ナンデ、ソンナモノ装備シテルノヨォ……!!」
ツ級「チクショウ、メンドウナノハ……キライ……!」ボソッ
ヘ級「チッ……アブネエナア……!」イラッ
ヲ級「」
タ級「」
ツ級「……ナニ?」
タ級「ガラ悪ッ!」
ヲ級「アナタガ言ウ?」
ル級「余所見シテル場合ジャナイゾ!!」
219 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:06:30.50 ID:zrumdKJWo
レ級「ギシャァァアア!!」ゴォッ!
ル級「奴ガ突ッ込ンデクルゾ! 迎撃!!」
大和「全砲門、構えっ!!」
ツ級「シカタナイ……!」
ヘ級「ヤッテヤルッ……!」
タ級「ブットバセエエ!」
朧「……!」ギョッ
山城「朧? 何を見て驚いてるの?」
那珂「ちょっとあれ! あっちの大和ちゃんが!!」
陸奥改二「まとめてやってしまっていいのね?」ニヤッ
大和改二「ええ、一網打尽にしてあげましょう。敵艦補足……全主砲。薙ぎ払え!!」
ドドドドォン!!
大和「……え?」
ドガドガドガドガァァン!!
大和「きゃあああああ!?」
220 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:07:15.79 ID:zrumdKJWo
* 墓場島 南岸 *
泊地棲姫「アイツラ……大和マデ巻キ添エニシテ撃ッタノカ!?」
提督「マジでやりやがったのか……やるんじゃねえかと思ってたのに! 予測できてたってのに……くそが……っ!!」
泊地棲姫「提督!!」
提督「……おい。あのレ級は、そこまでダメージ負ってねえな?」
泊地棲姫「……ソウダナ」
提督「あいつと大和たちが一緒にいるとまずい。あいつだけこっちにおびき寄せられるか?」
提督「曽大佐の艦娘へのお仕置きはそのあとだ……これ以上、流れ弾に見せかけた攻撃をやらせるわけにはいかねえ!」
泊地棲姫「ナルホド……従オウ」バッ
深海艦載機<ゴォォォッ!
221 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:08:01.02 ID:zrumdKJWo
* 墓場島 南東沖 交渉艦隊 *
敷波「ちょっと、どういうことなの!? なんであっちの大和さんが、こっちの大和さんを撃ってんのさ!!」
ブリジット「が、ガチでやりあってるでありますか!?」
ヲ級「……アイツラハ、私タチノ、敵ナノ?」
敷波「わかんないけど、冗談じゃないよ!! 早く助けに行かなきゃ!!」
初雪「……どっち、行こう」
敷波「ど、どっち!? どっちって……」
初雪「……岸の方に、司令官がいる。泊地棲姫も」
イサラ「ま、魔神様がいるっスか!?」
敷波「えええ!? 司令官、なんであんなところまで出てきてるのさ!? 無理しないって言ってたのに!」
ヲ級「……提督タチハ、私ガ視ルワ。先ニ行ッテテ。間ヲ開ケテ、追イカケルカラ」
初雪「もしかして……ヲ級ちゃんが、撃たれるかもしれないから、離れて、って……こと?」
敷波「それは駄目! 私たちが一緒にいれば逆に攻撃されないかもしれないし!」
初雪「一緒に、行く……!」
ヲ級「……ワカッタ。援護シテ」
222 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/19(日) 21:08:45.86 ID:zrumdKJWo
今回はここまで。
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/22(水) 21:50:10.59 ID:Ni93M/+q0
ついに始まった曽大佐の艦娘の暴走!自身達の崇高な目的のために、提督や提督艦娘に牙を向けて突撃する!提督、果たしてどうする⁈そして提督の考えた作戦とは...
224 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 22:58:17.66 ID:OCCKtJGzo
>223
提督「作戦もなにもねえよ! もうメディウム出すしかねえだろ、くそが!」
というのがこの状況の提督の心境です。
が、提督の焦りとは全然関係なく、ここからはル級たちの見せ場になります。
そして今回登場のメディウムはこちら。残虐系の罠ばっかでございます。
・ゼシール・サーキュラーソー:暗殺者のような風貌のメディウム。上から丸鋸が降りてきて、人間の頭を切り裂いて弾き飛ばす罠。
斜に構えた中世の暗殺者風の女性。侵入者の排除を仕事と割り切るリアリスト。殺伐とした日常から空飛ぶ鳥の自由さに憧れる一面も。
・シエラ・デスサイズ:両手で扱う巨大な鎌を携えた、死神のような少女のメディウム。巨大な鎌が人間を無慈悲に刈り取る罠。
臆病で人前で話すのが苦手な少女。変身願望があり、手段を問わずどうにかして自分を変えたいと思っているようだが……先は長い。
・ナンシー・フォールニードル:美容師を思わせる風貌のメディウム。無数のとげのついた天井が落ちてきて、人間を蜂の巣にする罠。
いつでも明るくノリのいい、緊張感極薄ガール。一方で身だしなみには目を光らせており、特に寝ぐせを見つけるとすぐ直してくれる。
・オボロ・ブラッディシザー:両手に鉤爪を装備した忍者姿のメディウム。三対のハサミのような鉤爪が人間を捕らえて切り刻む罠。
床下に潜み魔神を守護する忍びの者。名前を呼べば床下から出て来てくれるが、床下のほうが過ごしやすいために落ち着くんだとか。
・ルイゼット・ギロチン:巨大な斧を携えた、シスターのメディウム。ギロチンの刃が上から落下して、人間の首や胴を両断する罠。
魔神の教えを正義と信じて異教徒を断罪する、過激で敬虔な修道女。魔神を絶対視しているため、融通が利かないところが玉に瑕。
では続きです。
225 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 22:59:16.82 ID:OCCKtJGzo
* 墓場島 南沖 *
大和(大破)「くぅ……っ!!」ボロッ
タ級(大破)「ナンダアイツラ!? 私タチマデ撃ッテキタゾ!?」
ル級(大破)「……アイツラニトッテハ、私タチモ敵ダトイウノネ……」
ヲ級(大破)「グ……」
軽巡棲姫(大破)「チョット、アナタタチ、大丈夫ナノ?」
ヘ級(中破)「フザケヤガッテェ……!」ビキッ
ツ級(中破)「オコラセルンジャナイヨ……ッ!」ビキビキッ
軽巡棲姫「一応、大丈夫ソウネェ……?」
ル級「……アイツハ、ドウシタノ……?」
深海艦載機<ピシュンピシュンピシュン!
レ級(小破)「ガァア!!」ブンブン
ル級「アレハ泊地棲姫ノ艦載機……?」
タ級「オイオイ、アレデ小破デ済ンデンノカヨ!?」
226 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:00:02.39 ID:OCCKtJGzo
軽巡棲姫「キット、大和ガ狙ワレタノヨ。ソレデ、被害ガ少ナカッタノヨォ……!」
大和「私を……!?」
軽巡棲姫「深海棲艦ト一緒ニ戦ッテルノガ、気ニ入ラナカッタンデショ……ッ!」ギリッ
ヲ級「私タチヨリ、タチガ悪イワネ……」
レ級「グゥ…!」ギロリ
大和「……いけない、レ級が……!」
レ級「ギシャアアアアアア!」
ザシャアアア!
ル級「姫ト提督ノホウニ向カッタノカ……!?」
大和「提督! 急がないと……くっ!」ヨロッ
軽巡棲姫「シ、シッカリシナサイヨォ!」ガシッ
タ級「チクショウ! アッチノ大和タチハ、素通リサセル気カ!?」
ヲ級「……ッ!」ザァッ
タ級「オイ!? オ前、艦載機ハ飛バセナイダロ……!?」
ヲ級「提督モ、姫モ……守ラナケレバ……私タチノ、帰ルトコロガ……!」ヨロ…ッ
ツ級「……!」
へ級「……!」
227 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:00:49.20 ID:OCCKtJGzo
大和「させません……そんなことは、決して……!」ヨロッ
ザザァッ!
榛名「ご無事ですか!?」
朧「早くここを離れましょう!」
大和「みんな……で、ですが、提督が!」
ル級「……大和。ココハ、下ガッテテ」
大和「何を……!?」
ル級「……私ハ、コノママデモイイト思ッテイタケレド。ソンナ甘イ考エガ、通ジル相手デハ、ナサソウネ……!」パッ
ゴボゴボ…(ル級が両手の艤装を手放し、そのまま艤装が海に沈んでいく)
如月「艤装を……!? 装備を捨てて、どうするの!?」
ル級「捨テハイナイ……安心シテ」
如月「え?」
ル級「ネエ、軽巡棲姫? アナタ、ソノ姿ニナッタノハ、弾丸ニサレタアトデショウ?」
軽巡棲姫「……ソウヨ」
ル級「永ク戦イ続ケタリ、自分ノ正体ヲ見ツケタリシタ者ガ『深化』スル……アナタノ場合ハ、後者ダッタ?」
軽巡棲姫「……マサカ……」
ル級「フフ……私ノ場合ハ、両方ニナルノカシラ?」ニッ
228 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:01:32.62 ID:OCCKtJGzo
* 墓場島 南岸 *
提督「くそっ……予定が大幅に狂っちまった。こりゃ、レ級か曽大佐の艦隊のどちらかにメディウムぶつけるしかねえぞ……!」
泊地棲姫「慌テルナ。マズハ、アイツヲ今ノ戦力デ、オトナシクサセルノガ先ヨ」
提督「できんのかよ、そんなこと……!」
泊地棲姫「アチラノ大和ヲ、ウマク利用デキレバナ……」
ザザザァ…!
レ級「…!」ギロッ!
提督「……ったく、本当に面倒臭えのが来やがったな。しかも、あっち側の奴の目をしてやがる」
泊地棲姫「アッチ側?」
提督「ああ。お前たちと違って話の通じない、イカレたくそ野郎どもの目さ。あっちの大和も、そういう目をしてたからな」
レ級「」クルッ!
提督「……なんだ? あいつ、あっちの大和を睨んでやがんのか?」
泊地棲姫「大和ニ因縁ヲ持ッテイル……トイウコトカ? ダトシタラ、好都合カモシレナイナ」
レ級「」ギリッ…!
陸奥改二「……レ級がこっちに気付いたみたいね」
229 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:02:16.96 ID:OCCKtJGzo
大和改二「構いません。一発だけなら誤射と言ったのは彼自身です……レ級もろとも、悪の権化を討ち滅ぼす好機です」ジャゴン!
泊地棲姫「アイツラ……マタ同ジ手ヲ使ウ気カ」
提督「泊地棲姫、あいつらの砲撃、しのげるか?」
泊地棲姫「……ソレハ厳シイカモナ」
提督「……メディウムたちを出すしかねえか?」
泊地棲姫「待テ。アレヲ見ロ」ニヤリ
深海艦載機<シュゴォォォオ!!
大和改二「後ろ……!?」
レ級「!!」
深海艦載機<バシュバシュバシュ!
レ級「!!」ザザァッ
由良改二「か、回避を!」バッ
大和改二「く……レ級もろともですか!」ザザッ
赤城改二「妙です。あの艦載機、私たちが避けられるぎりぎりのタイミングで攻撃してきましたね」
陸奥改二「攻撃を当てる気がない、ってこと? それってどういうことよ……?」
泊地棲姫「アノ艦載機ハ……私トハ別ノ姫級ダナ……!」
提督「姫級!? いったいどこからだ……!?」
230 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:03:02.77 ID:OCCKtJGzo
* 墓場島 南東沖 *
ヲ級→南太平洋空母棲姫「……コレデ、イイワ」
敷波「……ヲ級ちゃんが……」
初雪「……ヲ姉ちゃんになった……」
エレノア「ちょっと、いきなり変化しないでよ。びっくりするじゃない」
南太平洋空母棲姫「アア、ゴメンナサイネ……トニカク、アイツラノ気ヲ逸ラセルノニハ、成功シタミタイネ」
南太平洋空母棲姫の艤装『Grr...』ズォォ…
南太平洋空母棲姫「ヨシヨシ、イイ子ネ……」
敷波「その魚型の艤装って、あの帽子だったんだ……」
初雪「服もなんか変わっちゃってる……」
ブリジット「いつの間にかネクタイとスカートになってるであります。タチアナみたいでありますな!」
南太平洋空母棲姫「……サア、マダ油断シチャ駄目ヨ。提督タチノ安全ガ、確保サレタワケジャナインダカラ」
敷波「そ、そうだね。ヲ級ちゃんがいきなり変わっちゃったから、びっくりしちゃった」
初雪「うん……もっと余裕をもって驚きたかった」
南太平洋空母棲姫「フフッ……アトデユックリ、見セテアゲルカラ。今ハ……」チラッ
敷波「行こっか!!」キッ!
初雪「うん……みんな、助けに、行こう」グッ
イサラ「早く終わらせて帰りたいっス……」
231 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:03:46.86 ID:OCCKtJGzo
* 墓場島 南沖 *
飛龍改二「ちょ、ちょっと見て! 北東の方角! 新しい深海棲艦が……!」
蒼龍改二「一緒にいるの、初雪と敷波じゃない!?」
綾波改二「しき……ええええ!? ほんとだうわあああ姫級といっしょなのなんでえええ!?」パニック
コロラド「あれはもしや……ホーネット!?」
ル級「ホーネット? ……ヤッパリ、ソウイウコトナノネ」
大和「そういうことって……?」
ル級「泊地棲姫ガ言ッテタノヨ。ホラ、アナタタチモ、ワカルデショ……? 私ト一緒ニ、思イ出シナサイ……!」メキッ…!
(ル級の額の左側に一本の角が生える)
軽巡棲姫「……コノ気配……!」
ゴポッ
ゴポゴポッ…ゴボボボッ!
ザバァァァ!!(沈んだ艤装がル級の背後から、人型の艤装になって浮かび上がる)
軽巡棲姫「双頭ノ巨人ノ艤装……!」
ル級→戦艦水鬼改「……コレデ、イイワ……コレナラ、彼ヲ、助ケラレル……!」
戦艦水鬼改の艤装『ヴォオオオオオオ!!!』
232 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:04:31.94 ID:OCCKtJGzo
如月「ル級さんが……!」
綾波改二「せ、せ……戦艦水鬼に……っ!」ゾゾッ
戦艦水鬼改「水鬼? ……ソウ、呼バレテイルノ? マア、呼ビ名ハナンデモイイワ……」
蒼龍改二「ちょっと、これって私たちもやばいんじゃないの……!?」
戦艦水鬼改「フフ、心配シナイデ。アナタタチハ、怖ガラナクテ、イイノヨォ?」ニコッ
綾波改二「そ、そう、ですかっ……!」
天龍改二「へへ、頼もしいことこの上ねえな……!」
飛龍改二「敵だったら、絶望してたところよね……」
戦艦水鬼改「……サア、アノ姫ト、提督ヲ、助ケルワヨ。眠ッテル場合ジャ、ナイワヨネ……?」
ヲ級「ソウ……ソウ、ネ……!」ユラッ ザワザワザワッ
(ヲ級の帽子が宙に浮いて形を変えながら4つに分かれ、ヲ級の衣服がスカートに変わっていく)
ツ級「ヤルシカ、ナイカァ……ショウガナイ」バリバリバリ…ッ
(マスクを剥がしたツ級の大きな両腕が破れて、内から多数の砲塔のついた艤装と細い腕が現れる)
へ級「……ヤッテヤロウジャナイ」バキバキッ…
(ヘ級の底面の艤装が割れてそこから脚が伸び、弾けた破片がそのまま衣服となって再構築される)
233 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:05:32.67 ID:OCCKtJGzo
タ級「……オイ、少シ、思イ出シタゼ。ソコニイルノハ……『キリシマ』ダナ?」
霧島改二「!」
タ級「暴レラレナクテ、残念ダッタナ。アタシガ、代ワリニ、暴レテキテヤルヨォ……!!」バキッ…バキバキバキッ…!
(タ級の艤装が巨大化し、髪の毛の色が2色に分かたれていく)
コロラド「……あ、あああ! み、みんなわかる……!!」ブルブル
如月「ね、ねえ、この人どうしちゃったの!?」
綾波改二「こ、コロラドさん、気を確かに! 落ち着いて!」
コロラド「お、落ち着いてなんかいられないわよ!? どうして私の仲間が……私の、U.S. Navyが、深海棲艦に……!!」
霧島改二「そ、それでは、さっき私に声をかけたのは……サウスダコタだというのですか!?」
コロラド「そうよ! きっとそう……!!」
234 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:06:16.99 ID:OCCKtJGzo
* 墓場島 南岸沖 *
由良改二「北東の海域に、新しい姫級の深海棲艦が……あれは、南方海域にいた、新型の空母棲姫!?」
陸奥改二「これは、一体何が起きてるっていうの……!?」
赤城改二「仲間を呼んだか、潜んでいたのか……いずれにせよ、あの男が関わっていることには違いありませんね」
大和改二「こうなれば、速やかにあの男を討滅せねばなりません!」
大和改二「だというのに、あのレ級め……南方海域のみならず、ここでも邪魔をしてくるなんて。なんて忌々しい!」ギリッ
レ級「ガァァァアアア!!!」ドバババババ!!
提督「あんにゃろう、魚雷撃つにも見境なしかよっ!」
泊地棲姫「提督ハ、早ク岸カラ離レロ!」グイッ
提督「うおっ」
砲弾<ヒュゥッ
レ級「!?」ドガァン!
榛名改二「レ級に着弾! い、いったいどこから!?」
陸奥改二「とにかく今のでレ級がひるんで隙ができたわ!!」
大和改二「今しかありません……目標、敵総大将!! 全砲門!」
235 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:07:02.56 ID:OCCKtJGzo
ヒュウウ…
朝潮改二「! こ、後方より砲撃です!!」
大和改二「なっ……!?」
ドガガガガァン!!
大和改二(中破)「ぐぅ……!? わ、わたしたちに、これほどのダメージを……!?」
榛名改二(中破)「あ、あれは……!?」
タ級→南方戦艦新棲姫「フフフ……ヨクモ、好キ放題シテクレヤガッタナァ!!」
ヘ級→軽巡新棲姫「サッキカラ、ヤルコトガウザインダヨォ! 覚悟シナサイナ!」
陸奥改二(大破)「な……姫級がこんなに……っ!?」
赤城改二(小破)「……いいえ! まだ! まだ行けます!」シュパッ
艦載機<バゥゥン!
ツ級→防空巡棲姫「アーア、出シチャッタカァ……無駄ダヨ。アタシガ全部、墜トスカラ」
南方戦艦新棲姫「墜トスノハ、アタシモ得意ダゼェ……!」
236 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:08:01.45 ID:OCCKtJGzo
朝潮改二(小破)「そんなこと、やらせるものかぁっ!!」
由良改二(中破)「突撃よ!!」
深海艦載機<ゴォヒュァァアアア!!
朝潮改二(大破)「きゃああああ!?」ドガァン
由良改二(大破)「な、なに!? 敵艦載機!?」ガガァン
ヲ級→深海海月姫「邪魔ヲスルツモリナラ……ワタシガ、相手ヲシテアゲルワネ……!」
飛龍改二「……艦隊が全員姫級に……!?」
朧「一人は鬼級ですよ」
山城「そこを冷静にツッコミ入れてんじゃないわよ!」
蒼龍改二「悪夢よ……悪夢だわ。うーん……」クラッ
榛名「蒼龍さん!? しっかりしてください!!」ガシッ
那珂「なんか、すごいことになっちゃったねえ!」アハハッ
天龍改二「あははじゃねえよ……笑い事じゃねえ」
コロラド「……ほんとよ、笑えないわ。よりによって、みんな……!!」グスッ
237 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:08:46.93 ID:OCCKtJGzo
* 墓場島 南岸 *
ドガァン!!
レ級「…ッ!!」ヨロッ
戦艦水鬼改「ホラ、オ前ノ相手ハ、コッチヨォ……?」
提督「お前……ル級か!?」
戦艦水鬼改「アラァ、提督……コンナ姿ニナッタノニ、私ノコトガ、ワカルノ? ウフフ、嬉シイワ」ニコッ
レ級「…」ギリッ
レ級「ガアアァァアアア!!」ジャキッ
戦艦水鬼改「モウ、終ワリヨ」
ドゴォン!!
レ級(大破)「…」ボロッ
戦艦水鬼改「コレデモ、マダ沈マナイノ? 呆レルクライ頑丈ネエ……早クアッチニ合流シタインダケド」ハァ…
レ級「ギシャアアアアア!!」グワッ
238 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:09:32.41 ID:OCCKtJGzo
提督「こいつ……いい加減にしろってんだ……!!」
イビルアッパー<ゴギャア!!
レ級「!?」フットバサレ
戦艦水鬼改「アラアラ、華麗ニオ空ヲ飛ンジャッテ……今ノ、提督ノ仕業ネ?」
提督「ああ、俺もいい加減、頭に来たからな。向こうをフォローするんだろ? こいつの始末は俺に任せてもらっていいか?」
戦艦水鬼改「フフ……ソレジャ、オ願イシテイイカシラ?」
提督「見せ場を奪うようで悪いな。二度と海に戻れないようにしておくからよ……おらっ、ぶっ飛べ!」
イビルナックル<グワッ!
レ級「」バギャッ!
提督「で、ここに落ちとけ!」
イビルスタンプ<グオッ!
レ級「」グシャア!
提督「さあ出てこい! 出番だぞお前たち!!」
ニーナ「はいっ、魔神様!!」
239 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:10:16.86 ID:OCCKtJGzo
オボロ「我らが彼奴めを切り刻んで見せます!」
ルイゼット「ご下知、賜りました……!!」
シエラ「や、やってやるデス……!」
ナンシー「やっちゃえやっちゃえー!!」
ペンデュラム<ブォン!!
レ級「!?」ドグシャアッ!
ブラッディシザー<ジャキジャキジャキン!!
ギロチン<ズガシャアッ!
デスサイズ<ズバシューーッ!
サーキュラーソー<ギュイイイイイ!!
フォールニードル<ズドシャーーッ!
レ級(瀕死)「アゥ…ガッ!?」ズベシャッ
ゼシール「残虐系メディウムの連撃だというのに、いくらなんでもしぶとすぎるな。まだ息があるぞ」
240 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:11:01.69 ID:OCCKtJGzo
提督「まだくたばらねえのか。それなら……!」
ブゥン…!
泊地棲姫「ナンダ? アノ、アイツノ下ノ地面ニデキタ渦ハ」
提督「……魔神の『頭』を呼び出すのさ」
魔神の顔<グォバァァァァアアア!!
レ級「ヒッ!?」
泊地棲姫「!?」
魔神の顔<ガブ!
レ級「ガッ!?」
魔神の顔<ガブガブガブ!!
レ級「ゲ…アギャ…!?」
魔神の顔<ガリ! ゴギン!! ゴシャッ!! ゴヂャッ!!
魔神の顔<ゴリュゴリュ!! マ゙ヂュザジュ!!
ルイゼット「おお、これは……魔神様のご尊顔が……!」オイノリ
泊地棲姫「……食ッタ、ノカ?」
241 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:12:16.95 ID:OCCKtJGzo
提督「んー、そのつもりでいたんだが……お前たち、ちょっと見ないでくれ」
魔神の顔<ベッッッ!!
レ級だったもの「」グチャッ
泊地棲姫「……」テイトクニメカクシサレ
提督「こういうのも吐瀉物っつうのかね。そういう汚えもんはあまり見せたくねえから、ちょっと我慢してくれ」
泊地棲姫「吐キ出シタノカ……」
提督「丁寧に?み砕いてから、な。味の方は残念ながら大して美味くなかった。お前らも見なくていいぞ?」
ナンシー「はーい、って言っても、あたしたちはそこまでダメじゃないけどぉ?」
オボロ「我らも屍は見慣れてますゆえ、ご安心召されよ」
提督「そうか? にしても、厄介な奴だったぜ。五月雨や若葉のカタキじゃなかったみたいだが……こんなやつ、何体も相手したくねえな」
ニコ「やあ、魔神様。頭まで召喚できるなんて、いよいよ本格的に覚醒できてるみたいだね」ニコニコ
提督「……ま、否応なしにな」
レ級だったもの「」シュウ…
提督「お、消え始めたな。魔力に還元したのか?」
ニコ「うん。これから使うでしょ?」
242 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:13:02.60 ID:OCCKtJGzo
提督「ああ。おーい、ル級!」
戦艦水鬼改「? ドウシタノ、提督?」
提督「あいつら捕まえるぞ。適当に弱まってるよな?」
戦艦水鬼改「エエ、大丈夫ミタイヨ」
泊地棲姫「……提督、ソロソロ、手ヲ放シテクレ」ポ
提督「ん? おう、悪いな」パッ
泊地棲姫「トニカクコレデ、最初ノ手筈通リ……プランBニ移行、ダナ?」
提督「ああ。頼むぜ」
泊地棲姫「ヨシ。任サレヨウ」
浮遊砲台たち「「ヴォ!」」フワワッ
泊地棲姫「6基操ルノハ初メテダガ……ヤッテミルカ」
243 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/11/27(月) 23:18:26.03 ID:OCCKtJGzo
というわけで今回はここまで。
やっとコーヒーのフラグを回収できた……。
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/11/30(木) 14:54:50.84 ID:p665YgE50
お疲れ様です
急展開ですね…伏線ははられていましたがそれでも吹き出してしまいました
ル級は…未実装のアメリカ戦艦の誰かと考えれば良いのでしょうか?
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/03(日) 09:01:36.00 ID:764IO3aa0
大和を目標に流れ弾として砲撃する曽大佐の艦隊。
そんな曽大佐の艦隊への怒りを持って提督と親しい深海棲艦たちは姫級や鬼級へと進化し曽大佐の艦隊と交戦す。
そして最後は提督によって滅されたレ級。
提督は弱った曽大佐の艦隊の捕獲命令を出す。
泊地棲姫、やり遂げられるか!
246 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:05:22.48 ID:18ZKwdyZo
今回は大和さんの災難の回です。
初登場のメディウムはこちら。
・ジェニー・デルタホース:西部劇のガンマンのような姿のメディウム。下から三角木馬がせり上がり、人間を痛めつけつつ辱める罠。
さっぱりした性格のブロンドの女性。かつては群れずに一人で旅をしていたという。相棒の木馬シルバーエッジが潰した股間は数知れず。
・オディール・マンリキスピン:万力を手にしたバレリーナのメディウム。巨大な万力が人間を掴み、超高速で回転して目を回させる罠。
自意識過剰で自信過剰な筋金入りのナルシスト。みんなが目を回すほどの美しさを自称しているが、一番目が眩んでいるのは彼女自身。
・ハナコ・ウォッシュトイレ:学校で見た気がする、おかっぱ頭の少女のメディウム。温水洗浄便座のシャワーが人間を吹き飛ばす罠。
狭く静かなところが落ち着くらしく、そのためとある個室に引き籠り気味な少女。場所が場所だけに、存在自体に驚く人も多いとか。
・ディニエイル・コールドアロー:エルフのような長い耳を持つ、氷の弓矢を携えたメディウム。氷の矢が飛んできて人間を凍結させる罠。
アロー四姉妹の一人で、冷静で理知的なクールビューティー。しかし魔神のそばでは冷静さが吹き飛ぶようで、少々お熱が入り気味に。
・アーニャ・クレーン:釣竿を担いだ活発な少女のメディウム。大きな爪を持ったクレーンが人間を掴み、回転させてから放り投げる罠。
妹のミーシャと一緒に釣りをするのが大好きな、日焼け跡がまぶしいアクティブ娘。でもさすがに裸にオーバーオールはどうかと思う。
・マリッサ・クラーケン:ボディハーネスに身を包んだ女性のメディウム。海の怪物クラーケンの触腕が人間を締め上げながら辱める罠。
軍帽、目隠し、ボールギャグ、拘束具に鞭と、見た目でヤバさ満載の女性。言動もそれ以上に危険で卑猥な、苦痛も楽しむ性欲の権化。
・カサンドラ・アゴニーマスク:中世の剣闘士風のメディウム。通電している拷問用のマスクが落ちてきて、人間の視界を奪い苦しめる罠。
人に顔を見られるのが苦手な恥ずかしがり屋。戦いには勇ましく振る舞うが、武器のマスクは自分の顔を隠すため被ってしまっている。
フラグはどんどん回収しちゃいましょうねー。
というわけでちょっと短いですが続きです。
247 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:06:04.76 ID:18ZKwdyZo
* 墓場島 南岸沖 *
南方戦艦新棲姫「コレデ、ヤットオトナシクナッタナ!」
防空巡棲姫「スッゴイ、面倒臭カッタ」ハァ…
軽巡棲姫「提督ミタイナコト、言ワナイデヨ……」
大和改二(大破)「く……っ! 屈辱だわ……!」
赤城改二(大破)「奇襲さえされなければ、こんなことには……!」
陸奥改二(大破)「どうにかして、退くしかないわね……」
由良改二(大破)「退くって、ど、どうやって……?」
深海海月姫「逃ゲルツモリ? 許サナイワヨ……!」ジロリ
榛名改二(大破)「どうにか、隙を作らないと……!」
朝潮改二(大破)「そうです、ここで沈むわけには……諦めるわけにはいきません……!」
防空巡棲姫「コッチハ、サッサト諦メテホシインダケド……」
軽巡新棲姫「ソロソロ、トドメ刺サナイト、コイツラカラ反撃ガ……ア」
防空巡棲姫「ドウカシタ……?」
軽巡新棲姫「トドメ刺シテ、イイミタイ」ニヤッ
榛名改二「なっ……!?」
248 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:06:49.28 ID:18ZKwdyZo
朝潮改二「そんなこと、やらせま」
デルタホース<ガッシャン!!
榛名改二「ひぎゃああああ!?」ビウビクビクーッ
朝潮改二「!?」
大和改二「!?」
陸奥改二「な、なに!? 何が起こっ」
マンリキスピン<ガシャッ!
由良改二「え」ガキーン!
マンリキスピン<ギュイィィィィイインン!
由良改二「ちょ……あああぁああぁあ!?」ギュルギュルギュルーー!
ジェニー「やっとあたしたちの出番だね! 待ちくたびれたわよ!!」(On軽巡新棲姫の艤装)
オディール「お待たせした分だけ、いつもより多めに華麗にお耽美に回して差し上げますわ!!」(On防空巡棲姫の艤装)
大和改二「い、いったいなにごとです!? これは……」
ハナコ「あなた方は、この世の禁忌に触れたのです。その報いを受けるときが来ただけですよ?」(On大和の艤装)
249 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:07:34.05 ID:18ZKwdyZo
赤城改二「!? あ、あなたは誰です!?」
ハナコ「うふふ……知らないほうが、御身のためです」ニコッ
ヒュッ
赤城改二「き、消えた!?」
ウォッシュトイレ<ガシャッ!!
陸奥改二「きゃあ!?」ズポッ
大和改二「今度は……ト、トイレ!? なんてふざけた真似を……!!」
陸奥改二「ちょ、ちょっとなにこれ!? はまって抜けない……!」
赤城改二「こ、これはまさか……トイレの花子さん!?」ゾクッ
陸奥改二「えっ、なにそれ!?」
赤城改二「い、いえ、以前、曽提督から戯れに冗談のような話を聞いたことがあるのですが……」アオザメ
赤城改二「トイレの中から現れた少女が、用を足しに来た人を便器の中に引きずり込むという怪異がいると……」ガタガタ
赤城改二「先程不意に現れた、おかっぱ頭の少女のいでたちが、まさしくその姿なんです……!!」ブルブル
陸奥改二「えええ!?」マッサオ
大和改二「曽提督が、そのような話を……!?」マッサオ
陸奥改二「や、やだっ! ちょっと早く助けて!?」オタオタ
250 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:08:19.90 ID:18ZKwdyZo
赤城改二「わ、わかりました! 皆さん手を」
朝潮改二(凍結中)「」カチーン
大和改二「きゃあああああ!?」
赤城改二「な、なんで朝潮さんが凍って……!?」
ヒュオッ
浮遊砲台たち「「ヴォー」」フワフワッ
深海海月姫「コレハ、泊地棲姫ノ……『アレ』ヲ持ッテキタノネ?」
浮遊砲台たち「「ヴォ」」コクコク
複数の捕獲牢<ガシャガシャッ!!
赤城改二「と、鳥籠……!?」
ジェニー「あっ、捕獲牢を持ってきてくれたんだ!」
オディール「さすがの手際の良さですわ!」
軽巡新棲姫「ソレジャ、サクット片付ケチャオウカ!!」
イ級「」ザバッ!
ロ級「」ザバッ!
ソニア(ロ級に騎乗)「クレアお姉ちゃん! 私たちの出番だよ!」
クレア(イ級に騎乗)「オッケー! ブレイクチャンスだね!」
251 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:09:04.49 ID:18ZKwdyZo
大和改二「さ、さっきから一体誰なの!?」
マリッサ「んふふっ、誰だっていいじゃなぁい? そんなことよりぃ……!!」ヌラッ (On南方戦艦新棲姫の艤装)
大和改二「!?」ゾワッ
スプリングフロア<バシーン!
由良改二「ほええああ!?」フットビ
スマッシュフロア<ズバーン!!
榛名改二「ひうっ!?」フットビ
ウォッシュトイレ<ピピッ シャワーーー!
陸奥改二「な、なんなのぉ!?」ピュイイーーン
捕獲牢をぶら下げて待ち構える浮遊砲台たち「!」ガシャッ!
由良改二「な、なに!? なにがあったの!?」ガシャン
榛名改二「はぅんっ!」ガシャン
陸奥改二「も、もういやああ!」ガシャン
252 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:09:49.34 ID:18ZKwdyZo
赤城改二「鳥籠に3人が……か、解放しなさい!」
クレーン<ガシッ!
朝潮改二「」キュリキュリキュリー(←凍ったままクレーンで吊り上げられて捕獲牢へ入れられる)
アーニャ「えー、なんでー? あたしが釣り上げたんだから、リリースするかはあたしが決めることだよー?」(On軽巡棲姫の艤装)
ディニエイル「この海域に入って来た時点で、お前たちの生殺与奪は魔神様のものです。観念なさい」(On深海海月姫の艤装)
赤城改二「あ、朝潮さんまで!! そこまでになさ」
クラーケン<ズバシャアアア!!
赤城改二「いぃい!?」ビクゥ!
クラーケン<ヴジュルルル!
大和改二「ひ!? い……いやあああああ!?」ヴジュルジュルッ
大和改二「なに、なんなの!? なにこれえええ!?」ガタガタガタ
大和改二「いやぁぁあ!? 取って! これ取ってぇぇ!! は、入ってこないでえええ!! うああああん!!」ボロボロボロ
赤城改二「あわわわ……こ、これは一体っ!?」ビクビク
マリッサ「あはぁ、素敵ぃ……! 恐怖と恥辱が綯い交ぜになってるのねえ、とっ……てもいい悲鳴だわぁ……!!」ウットリ
軽巡新棲姫「ウッワ……」ワクワク
防空巡棲姫「エッロ……」ジットリ
深海海月姫「オウ……コレガ、ジャパニーズ・ショクシュ……」ユビノアイダカラチラミ
南方戦艦新棲姫「オオ、スッゲェ……」フムフム
253 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:10:34.22 ID:18ZKwdyZo
*
山城「うわぁ……ちょっと誰よ、よりによってマリッサなんか連れてきたの」
那珂「え? でも、船の天敵のクラーケンだよ? 連れてこない理由のほうが思いつかないんじゃない?」
山城「っていうか那珂ちゃんはアレを見ちゃダメよ!?」バッ
那珂「そういう気遣いは、駆逐艦のみんなにこそしてあげたほうがいいと思うなー」チラッ
如月「わ、私はまあまあ大丈夫だけど……」ポッ
朧「うっわ……」カオマッカ
綾波改二「はわわわ……」カオマッカ
天龍改二「おい、マジか……」カオマッカ
コロラド「ね、ねえ、いまクラーケンって言ってたけど……」
山城「ああ、あれ? 提督の知り合いよ」
霧島改二「し、知り合い……??」
飛龍改二「っていうかクラーケンって滅茶苦茶やばい奴じゃないのー!?」ヒシッ
蒼龍改二「もうやだぁ! 早く帰りたいー!!」ヒシッ
254 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:11:19.21 ID:18ZKwdyZo
*
赤城改二「……はっ!! 怖気づいている場合では……や、大和さん! 今助けます!」
カサンドラ「もう遅いです!」(On戦艦水鬼改の艤装)
アゴニーマスク<ヒューン
赤城改二「きゃっ!!」ガポッ
カサンドラ「あなたもこうなる運命です……!」
赤城改二「あばばばばば!?」バリバリバリー!
大和改二「あ、赤城さあん!?」
マリッサ「あら、自分のことより他人の心配なんかしてあげてるのぉ? 優しいのねぇ、ご褒美あげたくなっちゃうわぁ〜」ニタニタ
大和改二「ひっ!?」
マリッサ「せっかくだからあ、あなたの声が嗄れるまで……んふっ、たくさんたくさん、いぢめてあげるわねぇ〜?」ニチャア…
大和改二「ひいいいいっ!? い、いやっ、やめ……」
マリッサ「ほぉ〜ら、あんよを無様に、がぱぁ〜っと開いて、ひっくり返してぇ〜」グイーッ
マリッサ「恥ずかち〜ぃところが恥ずかしくなってる様子を、ここにいるみんなに、全ぇん部見てもらいましょうねえ〜?」ガパーッ
大和改二「い、い゛や゛ぁ゛ーーーーーーー!!」
軽巡新棲姫「ウッワァ……」ドキドキ
防空巡棲姫「エッグイ……」ネットリ
深海海月姫「オウ……コレガ、ジャパニーズ・ヘンタイ……」ユビノアイダカラガンミ
南方戦艦新棲姫「オオ、ヤッベェ……」マジマジ
大和「……なにも私と同じ艦娘でやらなくても……」(←両手で顔を覆って耳まで真っ赤にしている)
軽巡棲姫「ゴ愁傷様……」セナカポン
大和改二「い゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」
255 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:12:05.05 ID:18ZKwdyZo
* 墓場島 南岸 *
<イ゙ヤ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙…
泊地棲姫「悲鳴ガココマデ響イテキテルナ」
提督「マリッサも容赦ねえな……」セキメン
泊地棲姫「ドウシタ、顔ガ赤イゾ?」
提督「いや、見えるんだよ……あっちで起きてることが」
泊地棲姫「ソウナノカ? フフッ、魔神様モ大変ダナ」
ニコ「……」カオマッカ
シエラ「……」カオマッカ
泊地棲姫「オ前タチモカ」
ゼシール「まあ……こういうことに慣れていない者が、我々の中には意外と多いんだ……」チラッ
ニーナ「ちょっ!? わ、わたしですか!?」カオマッカ
オボロ「せ、拙者はそのようなことは……!」カオカクシ
ナンシー「み、みんなめっちゃ動揺してるしー!」
泊地棲姫(コイツラ全員、提督ニ似タンダナ)ウンウン
256 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:12:49.11 ID:18ZKwdyZo
* 墓場島 南岸沖 *
スプリングフロア<バシーン!
赤城改二「きゃあっ!?」
捕獲牢<ガシャッ!
ソニア「ふう、これであたしたちの分はおしまい!」
クレア「ほらーマリマリ、遊ぶのはいいけど、早く捕獲牢にしまっちゃってよー?」
マリッサ「えぇ〜? もっと弄りたいんだけどぉ……しょうがないわねぇ」
クラーケン<ネジコミー
大和改二「……」グッタリ
捕獲牢<ズルベチャヌチョガシャッ!
軽巡新棲姫「捕獲スルトキノ音デスラ、エロイッテドウイウコト……」ドキドキ
防空巡棲姫「粘液マミレダッタモンネエ……」ポ
如月「見た目が完全に『何かされちゃった後』よね?」ドキドキ
大和「み、見ないでください! 特に駆逐艦の皆さんが見ちゃダメなものです!!」
榛名「……もう、いろいろ遅いと思います……」カオマッカ
敷波「うわあ……」ドンビキ
初雪「大和さん……」ポ
南太平洋空母棲姫「……スゴイノ見チャッタ……」セキメン
大和「お願い、もうみんな忘れて……」ミミマデマッカ
朧「青葉さんが不在で良かったですね……」
257 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/03(日) 20:18:27.02 ID:18ZKwdyZo
今回はここまで。
あまりマリッサに喋らせすぎると、R板に行かなきゃいけなくなるので、
だいぶソフトな言い回しを心がけました。
>244
一応、実装済みの艦娘を想定していますが、ちょっと性格が違いすぎて無理があるかも……。
戦艦水鬼については、軽巡新棲姫や防空巡棲姫のように、モチーフがこれ、と言うのがないので、
もとになっている艦娘を意図的にごまかしている部分もあります。
実は、その辺を解説させたりする役割として、今回はコロラドを配役しています。
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/04(月) 07:41:12.44 ID:17IaTPBK0
お疲れ様です
急展開の次は…そうですね、久しぶりのマリッサ無双回とでも呼べばいいのでしょうか(苦笑)
敵とはいえ同情を禁じ得ない…いや色々やらかしてくれた返礼としては妥当…なのか…?
というかせっかく進化した深海勢がほぼ傍観者と化してしまっていますね…。
まあ、手っ取り早く屈服させるにはこれが一番…だったのでしょうね。うん
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/04(月) 08:02:14.96 ID:17IaTPBK0
とにかく誰か大和さんのダメージコントロールしてやってくださいw
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/04(月) 09:23:29.92 ID:aMCjNVZN0
うぽつ。めっちゃおもろいw
特に深海海月姫のジャパニーズ...のとこで笑ってしまったwやっぱり繰り返しは強いなぁ(・∀・)
駆逐艦たちは見てしまったか...手遅れだ。
>259 やめて!!大和のライフはもうゼロよ!
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/05(火) 00:10:20.36 ID:4qKE/Ny30
やっぱりジャパニーズhentaiの認識は世界共通だな
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2023/12/05(火) 18:10:17.07 ID:Y+4dkt3qo
…まあ、いろんな意味で『事後』だわな…。
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/07(木) 21:22:58.10 ID:HbrVFqt50
事後wwwwww
264 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 13:59:06.35 ID:2hG6NbIAo
前回は大和さんが精神的なピンチになりましたが、今回は提督のピンチ回です。
今回は屈辱系メディウムが多め。というか、前回も屈辱系多めでしたね。
・キュプレ・ペッタンアロー:天使のような衣装のメディウム。ロープと吸盤のついた矢が人間に張り付き、発射台まで引っ張られる罠。
人と人を物理的にくっつけるのが好きなお節介焼き少女。ただし恋愛そのものには興味が薄く、くっつけた後のケアまでは知りません。
・ミュゼ・テツクマデ:庭師のお姉さんメディウム。おもむろに置かれたテツクマデを人間が踏み、跳ね上がった柄が顔面を打ち付ける罠。
言動にちょっと年季の入った庭師のお姉さん。忘れっぽいのか、テツクマデをどこかに置き忘れ自分で踏んでしまうことも増えてきた。
・ヴィクトリカ・ヒューマンキャノン:眼帯をした女海賊風のメディウム。巨大な砲台が人間を弾丸にして、遥か遠くへ発射する罠。
見た目通りの女海賊。海が好きだが残念ながら船は持っておらず、南の海に船で乗り出すのが夢。酒好きメディウムの一人でもある。
・ヴェロニカ・スパイダーネット:煽情的な衣装に身を包む妖婦のメディウム。頭上から蜘蛛の巣が降ってきて、人間の動きを鈍らせる罠。
何人もの男を絡め取り弄んできた……と思われる蠱惑的な女性。魔神に対しては誘惑が不発に終わることが多く、悶々としているとか。
・カオリ・ボールスパイカー:バレーボール選手のような姿のメディウム。発射台から3発のバレーボールが放たれ、人間を打ちのめす罠。
日々トレーニングに汗を流す体育会系娘。頑張り過ぎて体を壊したり、神殿の壁を壊したりと、強い向上心に反して自制心は弱い模様。
では続きです。
265 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 13:59:50.72 ID:2hG6NbIAo
* 墓場島 南岸 *
捕獲牢をぶら下げて戻ってくる浮遊砲台たち「ヴォー……」フワフワッ
提督「おお、全員しっかり捕獲してきたな」
泊地棲姫「疲レタナ……浮遊砲台ヲ、6基向カワセタノハ初メテダ」フゥ…
提督「悪いな、無理させて。おかげで助かったぜ」
ニコ「それじゃ、捕獲牢を回収するよ。こんなに捕獲できたのは、僕も初めてだよ」スッ
(ニコが手を広げると、浮遊砲台たちがぶら下げていた捕獲牢が消える)
浮遊砲台たち「ヴォ」フワフワッ
泊地棲姫「イキナリ軽クナッタナ」
ニコ「ぼくたちの神殿の一室に転送したんだ。これでもう、あいつらはこっちの世界に簡単に出てこれないよ」
提督「……これでひと安心、だな」
ザザザァ…!
大和「提督ー!」
戦艦水鬼改「戻ッタワ。提督ト、姫ハ大丈夫?」
提督「おう、おかげさまでな」
266 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:00:35.70 ID:2hG6NbIAo
泊地棲姫「……フフ、マサカ、イマノオ前ニ心配サレルナンテ、思ッテナカッタワ」
戦艦水鬼改「オカシイカシラ?」クビカシゲ
泊地棲姫「私タチハ、チカラヲ持ツ者ガ上……弱肉強食ノ世界ガ、普通ダカラヨ」
戦艦水鬼改「フーン……多分ソウイウノハ、全部コノ男ノセイヨ?」クスッ
泊地棲姫「違イナイワネ」フフッ
提督「何言ってんだお前たち」
南方戦艦新棲姫「戻ッタゼー!」
軽巡新棲姫「タダイマー!」
防空巡棲姫「マジ疲レタ……」
深海海月姫「大破シテル艦ガイルカラ、早ク帰リマショ」
提督「戻ったって……揃いも揃って全員別人みたいになりやがって。これじゃ誰が誰だかわかんねえぞ」
提督「つうか、泊地棲姫の言ってた、面白いこと、って、もしかしてこのことか? 何があったんだお前たち」
南太平洋空母棲姫「ソレハネ、イロイロ、アッタノヨ」クスッ
エレノア「びっくりしたわよー、彼女に載ってる間、感情の昂ぶりと一緒に強烈な魔力の奔流を感じたんだもの」
ディニエイル「きっかけこそよくわかりませんが、これまでより強大な力を持つようになったと実感できます」
267 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:01:20.45 ID:2hG6NbIAo
提督「そいつはいいが……体調がおかしいとか、そういうことはねえな?」
南方戦艦新棲姫「全然! 絶好調ダゼ! ア、デモ、コッチハ大怪我シテルゾ」
軽巡棲姫「イイワヨ、沈マナカッタンダカラ……提督ハ、無事ナノネ……?」
提督「ああ、大和と軽巡棲姫は災難だったな。歩けるか?」
軽巡棲姫「ソウネ。装備ハサンザンダケレド、歩ケナイホドジャナイワァ」ハァ
大和「私も、足元は問題ありません……とても恥ずかしかったですが」マッカ
提督「……そうか。まだ手を貸せる状態じゃないんで、自分で歩けると助かる」
榛名「? まだ何かあるのですか?」
ニコ「そうだね……」チラッ
提督「ちょっと嫌なもんが視えちまっててなあ……まさかこっちに向かってくるとは、思ってもいなかったぜ」
南太平洋空母棲姫「? 何ノ話?」
如月「司令官、こっちの別艦隊の艦娘を保護したわ……あら? あれは誰かしら……?」
ゴムボート<ザシャアアア…
弟「よーし、ここでいい。指示があるまで、ここで待ってろ」
団員1「本当に用事はそれだけなんだろうな!」
団員2「勝手に抜け出して、あとでなんて言われるか……」
268 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:02:05.80 ID:2hG6NbIAo
敷波「あー、あれって!」
南太平洋空母棲姫「アノ男タチハ……!」
イサラ「なんでここまで押しかけてきたっスか……!?」
弟「フッ……久し振りだな、兄さん」
ザワッ…!
提督「……」
山城「兄さん!?」
ゼシール「というと、あの男が……」
戦艦水鬼改「提督ノ弟カ!?」
朧「来るなって伝えてたはずなのに……!」
ニコ「あんまり似てないけど……魔神様、本当なの?」
提督「……知らん」
弟「!?」ガクッ
艦娘&深海棲艦&メディウムたち「「」」ガクガクッ
コロラド「みんなどうしてコケてるのかしら……」
霧島改二「さあ……」
269 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:02:51.10 ID:2hG6NbIAo
カサンドラ「あ、あの人間、知らないんですか?」
提督「知らないっつうか覚えがないっつうか……ぶっちゃけ、ガキの頃に縁を切られて以来、顔もまともに見てねえし」
提督「そもそも兄さんなんて一度も言われたこともなけりゃ、今更になって言われる筋合いもねえしなあ」
提督「だから弟だって言われてもピンとこねえし、白々しいっつうか空々しいっつうか……それ以上に、どの面下げて来やがった?」
如月「それはそうなるわよね……」
ディニエイル「ごもっともです」ウンウン
朧「それより提督、大丈夫なんですか? X大佐たちと話してた時に、元家族の話になった途端、すごく不機嫌になったじゃないですか」
提督「そうだったんだが、大丈夫っぽいな。これも思い出補正ってやつか? 昔のことなんで、思い出すたびむかついてたんだが……」
提督「こうして面と向かって対峙してみても、俺の想像と実物がかけ離れてて、もう他人としか思えねえ」
提督「俺もなんでこんなのに神経すり減らしていたのかが不思議なくらいだ。この分なら、親に会っても何とも思わねえかもな」
泊地棲姫「ストレスノ元ガ減ッテ、良カッタジャナイ」
提督「ああ、本当にな」
270 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:03:35.54 ID:2hG6NbIAo
ジェニー「ねえねえ、弟って言うけどさ、リーダーのほうがずっと若く見えない?」
オディール「そう見えますわね。所作にも優雅さが足りないと申しますか……」
クレア「ぶっちゃけ老けてるよね? おっさんじゃない?」
ナンシー「そこまでぶっちゃける!? 私もそう思ったけど!」
ハナコ「ナンシーさんは口に出さなかっただけなんですね」
如月「ナンシーさん、そのあたりはしっかりしてるわよねぇ」ウフフッ
ナンシー「そりゃー一応、人の外見を気遣うお仕事だしー?」フフーン!
弟「……減らず口もその辺にしておけ、メディウムども」
ディニエイル「!」
弟「艦娘も、深海棲艦もだ。そこの落ちこぼれに代わって、この俺が、この島を統治する。せいぜい俺の機嫌を損ねないことだ!」
那珂「統治? どういうこと?」
軽巡新棲姫「タダノ人間ゴトキガ……生意気ダナ」
山城「それより、なんであの男がメディウムのことを知ってるのよ」
深海海月姫「ソウイエバ……!」
提督「おいニコ、気付いてるか?」
ニコ「……うん。メディウムのみんなも気付いてるよ」
271 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:04:21.78 ID:2hG6NbIAo
提督「それなら話は早いな。艦娘と深海棲艦たちは手を出すなよ! あとから人間どもにごちゃごちゃ言われたくねえからな!」ダッ!
如月「えっ!? 司令官!? どこへ行くの!?」
朧「なんでそいつに向かっていくんです!?」
ニーナ「魔神様は、おそらく私たちを巻き添えにしないようにしようとお考えです」
南方戦艦新棲姫「巻キ添エ? ドウイウ意味ダ?」
弟「ハハハハ!! いいぞ、かかってこい! 無様にあがいて見せろ!」バッ!
魔法陣<ボワッ…!
提督「!」
弟「くらえ! そして魔神である俺の力にひれ伏せ!」
ジェニー「リーダー! 下からくるよ!」
デルタホース<ガシャッ!!
提督「おっと!」バッ
艦娘&深海棲艦たち「「!?」」
272 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:05:05.75 ID:2hG6NbIAo
ナンシー「今度は上からよ、マスター!」
魔法陣<ボワッ…!
ツリテンジョウ<ガラガラガラ!
提督「ちっ!」ゴロゴロッ
弟「なんだなんだ、逃げるだけか!」
ニーナ「魔神様、次は前からです!」
魔法陣<ボワッ…!
ペンデュラム<ブゥン!
提督「っと、危ねえ!」バッ
戦艦水鬼改「ドウイウコト!? ドウシテ、アイツガ罠ヲ操レルノヨ!?」
大和「ニコさん、あの男は何者なんですか!?」
如月「あの力は魔神の力なんでしょう!?」
ニコ「うん……あの力はそうだよ。でも、あの男は魔神様じゃない。魔神様の加護を授かった、ただの人間だよ」
泊地棲姫「加護?」
273 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:05:51.51 ID:2hG6NbIAo
弟「くっ……ちょこまかと! 逃がすか!!」
マリッサ「今度は足元よぉ〜!」
魔法陣<ボワッ…!
ベアトラップ<ガチン!
提督「ったく、あぶねえな……!」バッ
ゼシール「上だ……でかいぞ! 走れ!」
提督「なに!?」ダダッ
魔法陣<ボワッ…!
スエゾー<ズウゥゥンン!!
提督「うおっ!? なんだこいつ!」ゴロゴロゴロッ
ニコ「ぼくたちも見たことないね……異界の化け物かな」
スエゾー「アレ? オレノデバン、コレダケ?」シュウウ…
274 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:06:35.48 ID:2hG6NbIAo
弟「ちくしょう、野次馬が邪魔ばかりしやがって……! おい、お前たち! 提督を捕まえろ!」
団員1「な、なんで俺たちが!?」
団員2「お前をここに連れてくるだけの約束だったろう!?」
弟「……」ギロッ
魔法陣<ボワッ…!
団員1「!」
ボートの横すれすれを通り過ぎるペンデュラム<ブゥン!
団員1「うわあ!?」
弟「逃げたりしたら、次は直撃させるぞ……行け!」
団員2「く、くそ……!」
団員1「なんで俺たちがこんな目に……!」
275 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:07:21.21 ID:2hG6NbIAo
提督「おいおい、普通の人間駆り出すなんて、お前……」
弟「落ちこぼれのお前が俺に意見するな!! お前のようなゴミが、俺の兄だなんて認めないぞ!」
提督「ああ!? 誰が認めてくれなんて言ったよ、くそが!」カチン
団員2「脚が止まった……い、いまだ!」ガシッ
提督「げっ! こいつマジかっ……!」
弟「よーし、よくやった! お前も早くあいつを捕まえろ!」
団員1「く……!」ダッ
魔法陣<ボワッ…!
提督「ちっ……!」
キュプレ「そうはいかないわよ!」(On那珂の艤装)
ペッタンアロー<パシュッ!! ペタッ!
キュプレ「いつもはくっつける役割だけど、今回は離れてもらうわね!」
提督「うお!?」グイーン!
団員2「うわっ!!」グイーン!
キュプレ「って、あれ!? なんであの人間もくっついてくるの!?」
那珂「しっかり抱き着いちゃってるせいだね……」
276 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:08:05.58 ID:2hG6NbIAo
団員1「な、なんだあ!? いきなり吹っ飛んでったぞ!?」
ドゲザプレート<ガシャッ!!
団員1「うわっ!? な、なんだこれ……あ、熱! ぎゃあああ!!」ジュウウウ
弟「なんでお前が罠にかかるんだ! どんくさい奴め……!」
提督「くそ、あんな罠を持ってるのかよ……キュプレか、助かったぜ!」
キュプレ「魔神様、油断しないでね!」
団員2「……」
提督「……おい。お前、このままあいつに従ってていいのか? あいつはお前を味方だなんて思ってもいないようだぞ」
団員2「そ、それは……」
提督「俺はあいつを追い払う。逃げてろ」ジロリ
団員2「う……」
提督「さてと……」チラッ
山城(……あら? 私の載せてたメディウムが、いなくなった……?)
那珂「どうしたの山城ちゃん?」
山城「……大丈夫よ、なんでもないわ」
277 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:08:50.80 ID:2hG6NbIAo
提督「お前の持ってる罠の傾向はだいたいわかった。お前、見た目が屈辱的で痛そうな罠ばかり揃えてるな」
弟「……お前の最期に相応しい罠を用意してやっただけだ。嬉しく思うんだな!」
提督「はっ、馬鹿が。余程、俺を辱めたいようだが……生憎、俺はお前なんぞに用はねえんだよ」
弟「用はない、だとぉ……!?」イラッ
提督「ああ、お前の面なんざ見たくもねえ。とっととおうちに帰んな」シッシッ
弟「お前如きが俺に指図するなと言っているだろうが……!! 落ちこぼれの出来損ないの、我が家の恥さらしの分際で!!」
弟「何の地位も能力も持てなかった無能のくせに! 一般社会に適合できなかった落ちこぼれのくせに! その偉そうな態度はなんだ!!」
弟「父さんにも迷惑をかけ続け、母さんにも毛嫌いされるようなお前が取っていい態度だと思うか! 恥知らずめ!! この世のゴミめ!」
提督「……」
如月「なにあいつ……」ドロリ
大和「提督に向かってなんてことを……」ドロリ
戦艦水鬼改「殺ス」ゴワッ
南方戦艦新棲姫「殺ッチャウカ!」ギラッ
ニコ「うん、殺っちゃおう」ゴゴゴゴ…
278 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:09:36.12 ID:2hG6NbIAo
飛龍改二「ちょっと!? さっきからいったい何の話!?」
蒼龍改二「みんな殺気立ってて怖いんだけど!?」
山城「説明してる余裕はないからちょっと静かにしててよ……」
天龍改二「よくわかんねえけど、よくわかんねえ力で戦ってるってことだよな」
綾波改二「手出ししないでおとなしく静観してたほうがいいみたいですね」
天龍改二「むしろいつでも避難できるようにしてたほうがいいな」
山城「なんでこっちだけ物分かりがいいのよ……」
コロラド「アヤナミとテンリューは、艦隊の Veteran らしいわよ」
霧島改二「川提督艦隊の、初期艦に次ぐナンバー2とナンバー3ですので……」
山城「……そう。まあ、なんでもいいけど」
279 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:10:20.66 ID:2hG6NbIAo
弟「魔神の力は、お前みたいなゴミが持ってていいものじゃない! 俺のような、有能な人間に使われてこそ世界の役に立つものだ!!」
弟「そこの雑魚メディウムども!! 俺の力を見ただろう! 魔神はそいつなんかじゃない、俺こそが真の魔神だ!!」
ディニエイル「哀れですね。借り物の力を自分の力だと勘違いしているようです」
オディール「わたくしたちの魔神様に対して取っていい態度ではありませんわよねぇ?」
ニーナ「我らが魔神様に対する侮辱の数々、その命をもって償っていただきましょう……!」
弟「歯向かうようならお前たちも処断するぞ! さあ、そこにいるまがい物の魔神を殺せ! この俺に、生贄として捧げろ!!」
ゼシール「まがい物だと?」
ジェニー「まだ言うの!」ムカムカ
朧「……あいつ、もう撃っていいですか」ジャキッ
那珂「ちょっ、朧ちゃん!?」
艦娘たち「「……」」ジャキジャキジャキッ
深海棲艦たち「「……」」ジャコンジャコンジャコンッ
那珂「て、提督さん!! みんな無言で構え始めてるんだけどー!!」
山城「ちょっと提督!? いくらなんでもこの数は抑えきれないわよ!?」
那珂「ぶっちゃけ那珂ちゃんも抑えたくないでーす!!」ジャキッ
山城「那珂ちゃんちょっとおおお!?」ガビーン!
280 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:11:08.34 ID:2hG6NbIAo
提督「ああ、待て待て、その必要はねえよ。もう、終わってるからな……!」ダッ
榛名「!」
弟「な、何を企んでる!?」ジリッ
ギュム
弟「な……?」
テツクマデ<バチコーーン!
弟「ぐ、あ……!?」ヨロヨロッ
ヒューマンキャノン<ガシャッ!!
弟「うおっ!?」スポッ
提督「よぉし! よくやったぜ、ミュゼ、ヴィクトリカ」
ミュゼ「いえいえ、ご主人様の誘導のおかげです!」ポフッ
ヴィクトリカ「さすがはキャプテン、いい勘してるぜ!」ポフッ
榛名「ミュゼさん、いつの間に私の艤装から降りてたんですか!?」
山城「私が載せてたヴィクトリカも……!」
弟「な、なんだこれは!? この罠は、もしかして」
ヴィクトリカ「なあキャプテン、こいつ何か言ってるけど……」
提督「ああ、聞くだけ無駄だ。無視していいぞ」
ヴィクトリカ「了解! 発射ああ!!」
弟「なっ!? て、てめ」
ヒューマンキャノン<ズドーーーン!!
弟「うわああぁぁぁ……」バヒューーー…ン
提督「……ふん」
281 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:11:50.54 ID:2hG6NbIAo
朧「提督、話も聞かずに飛ばしてしまって、良かったんですか?」
提督「あいつから聞ける話なんて、たかが知れてるさ。あいつの魔神の力も借り物だしな」
提督「それに、余力があるのにこうやって有無を言わさず退場させられる方が、力を誇示したがるあいつにとっちゃあ余程屈辱的だろう」
ヴィクトリカ「ミュゼとあたしだけで片付けろなんて言うから、随分あっさりしてるなって思ったけど、そういうことか」
ミュゼ「魔神様、あいつ、本当に殺さなくて良かったんですか? 皆さん、滅茶苦茶やる気だったじゃないですかー」
提督「あいつの魂なんかいらねえよ。ミュゼたちに気付けなかった程度だから、力も大したもんじゃねえし、何より俺の魔力に混ぜたくねえ」
ニコ「……魔神様がそう言うなら、納得するけど」ムスッ
ナンシー「ニコちゃんは嫌だった?」
ニコ「ぼくは、残虐系のみんなに活躍してもらいたかったけどね」
泊地棲姫「私モ、アイツハ、ブチ殺シタカッタ」
戦艦水鬼改「人間ハ、ソウイウトコロハ遠回シヨネ? ヒト思イニ、ヤレバ良カッタノニ」
那珂「ああいう人って、また来ちゃうんじゃない? ストーカーになっちゃったらやだなー」
ヴェロニカ「結局、私の出番はなかったってこと?」(On如月の艤装)
カオリ「私までサーブが回ってこなかったのが残念です」(On朧の艤装)
キュプレ「っていうか、まさかミュゼさんがここで活躍するなんて予想外よね!」
ミュゼ「海の上じゃなかったですからね〜」エヘヘ
282 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:12:35.64 ID:2hG6NbIAo
山城「っていうかあなたたち、いつの間に私の艤装から移動してたのよ」
ヴィクトリカ「近距離なら魔神様とは意思疎通できるんだよ。で、あたしたちの意思に関係なく動かしてもらえるんだ」
山城「提督の魔神化もいよいよ本格化してきたわね……」
ニコ「ねえ魔神様、あいつらはどうするの?」
提督「ん……」
団員1「うう……痛え、痛えよぅ……」
団員2「お、おい、しっかりしろ。だ、誰か、誰か助けてくれ!」
提督「……おい」
団員2「! す、すまな……申し訳ない! これまでやってきたことは謝罪する……どうか、こいつを助けてくれないか!?」ドゲザッ
提督「この島に、人間が治療できる場所はねえよ」
団員2「そんな……!?」
提督「だから、とっととお前らの船に戻りな。お前らの乗ってきたゴムボートは無事だろ」
団員2「!」
提督「この場は見逃してやる。早く行け」
団員2「わ、わかった……本当に申し訳ない! お、おい! 少しの辛抱だ! 船に戻るぞ!」グイ
団員1「ぐぅう、痛えよぉ……!」ヨロヨロ
ゴムボート<バゥーー…
283 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:13:20.63 ID:2hG6NbIAo
如月「……司令官……」ホッ
ニコ「面倒ごとを避けた、と見ていいのかな……?」
提督「ああ、油断するなよ。まだ敵は潜んでる」
山城「は?」
提督「あいつに……あの馬鹿に、罠を操る力を与えていたのは、エフェメラ。お前だな?」
??「……私の名を……なるほど、そこの出来損ないから教わりましたか」
提督「出来損ない……?」カチン
ヒュワッ!(何もないところから突然現れるエフェメラ)
??→エフェメラ「小賢しいですね……魔神様の威を借る、死に損ないの亡霊の分際で……!」
ニコ「……!」
提督「何しに来やがった? お前、俺の父親に接触してきたエフェメラだろ? 何が目的だ」
エフェメラ「……おかしいですね。あなたが、この私のことを知り得る可能性はないのですが。どういうことでしょう」
エフェメラ「もしや、魔神様の力だけでなく、記憶も目覚めかけている……?」
提督「何を言ってやがんだ……何を知ってる?」
ニコ「なんであの人間を使って、魔神様を殺そうとした!? ぼくたちの魔神様をどうするつもり!?」
エフェメラ「……真なる魔神様なら、血縁であろうと、あの程度の小物は躊躇いなく始末できたはず」
エフェメラ「いかに華麗に、残虐に、そして屈辱的に殺せるか……魔神様の復活の度合いを測るため、けしかけたのです」
284 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:14:05.64 ID:2hG6NbIAo
エフェメラ「その結果……私の期待は、大きく裏切られました。更には手負いの人間ですら、まともに殺そうともしないとは……」
提督「けっ、手前の思惑通りに動いてたまるかよ」
エフェメラ「不可解です。どうしてこうなったのかわかりませんが……やはり、いまのお前は魔神様と呼べない、不完全な存在……!」スッ
ニコ「みんな、戦いの準備を!」
ニーナ「はいっ!」
提督「艦娘と深海棲艦は下がってろ……何をしてくるかわからねえからな」
如月「大破してる大和さんは後ろに回りましょ!」
大和「え、ええ……!」
泊地棲姫「軽巡棲姫モ、下ガッテナサイ」
軽巡棲姫「私ハ、大丈夫ヨォ……!」
綾波改二「あ、新しい敵ですか……!?」
敷波「いいから下がってて! 何が飛んでくるかわかんないから!」
天龍改二「お、おう……任せて大丈夫なんだろうな?」
ブリジット「こ、ここは我々に任せて退くであります!」
カオリ「はいっ! さっき戦えなかった分、ここで挽回して見せます!」
ヴィクトリカ「私も一発だけじゃあ不完全燃焼だからな! 行かせてもらうぜ!」
ヴェロニカ「さあ坊や、私たちに命じなさい。あんなオモチャ、私たちがバラしてあげるわ」
285 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:14:51.98 ID:2hG6NbIAo
エフェメラ「メディウムが、私と戦う理由はないはず……私の望みは、魔神様の復活」
エフェメラ「そこの使い魔。お前もそうなのでしょう……ならば私に従いなさい」ジロリ
ニコ「ぼくたちの魔神様に手出しをしようと言うのなら、話は別だよ……!」
エフェメラ「……情に絆され本来の魔神様の姿を見失いましたか。真なる魔神様に、慈しむ心など不要です」
エフェメラ「その男が下僕とした艦娘と深海棲艦を生贄に捧げ、その弱い心を、憤怒と憎悪と失望をもって灼き尽くす……」
エフェメラ「そうすることで、真なる魔神様が顕現なさるはずだった……なぜ、お前たちはそうしなかった?」
ナンシー「如月ちゃんたちを殺そうって言うの!? そんなことやらせないんだから!」
ジェニー「今のリーダーもそうだけど、この世界の仲間のことも、結構気に入ってるのよ!」
ソニア「そうよ! 余計なことしないで!」
エフェメラ「まがい物を魔神様だと信じて崇めるとは……哀れな」
ニコ「まがい物だって!?」
エフェメラ「よく見ておくといいでしょう……魔神様の真の目覚めに、不純物は不要だと……!」バッ!
提督「ぐあっ!?」ビキッ
如月「司令官!?」
ニコ「魔神様!」
提督(なんだ!? 体が動かねえ……!)
286 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:15:39.04 ID:2hG6NbIAo
アーニャ「大変! 魔神様の体が宙に浮いてるよ!!」
キュプレ「私の矢の力で、ご主人様を引っ張って助けるわ!」
ペッタンアロー<パシュ!
バチッ!
ペッタンアロー<ポヨーン
キュプレ「あ、あれ? 何かにぶつかって弾かれちゃった!?」
シエラ「バリアでも張られてるデスか……!?」
ゼシール「まずいな、私たちの武器じゃ魔神様の体を傷付けてしまうぞ……!」
南太平洋空母棲姫「ソレナラ、アイツヲ、殺レバイイノネ?」ギロッ
ニーナ「危ない!」ドンッ
南太平洋空母棲姫「!?」
ペンデュラム<ヴォンッ!!
ニーナ「……やはり、あの人間に力を貸していたのはエフェメラの力だったみたいですね」
南太平洋空母棲姫「ゴメンナサイ、助カッタワ」
エフェメラ「下がっていなさい。先にお前たちを始末しても良いのですよ」
敷波「なんなんだよお、これじゃ、迂闊に攻撃できないじゃん……!」
287 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:16:20.68 ID:2hG6NbIAo
ニコ「エフェメラ……魔神様をどうする気!」
エフェメラ「あなたの魔神様を、真の姿に戻してあげようというのです」
ニコ「なんだって……!?」
提督「ぐ、ぎ……がああああああああああ!!」
バリバリバリッ!!
「「きゃああっ!!」」
(提督の周囲の空気が大きな破裂音を響かせる)
(次の瞬間、空中に拘束されたまま気を失っている提督と)
(その提督の足元で、何者かがうつ伏せに倒れ込んでいる)
山城「……くぅ、な、なんなのよ一体……!」
ディニエイル「魔神様……は、無事、なのですか?」
ソニア「ちょっと待って、魔神様の下に誰か倒れてる!」
提督?「ぐぅ、痛ってぇ……なんか、からだがヒリヒリしやがる……!」ムクッ
288 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:17:05.53 ID:2hG6NbIAo
大和「どういうことでしょう……提督が二人いるようにも思えるのだけれど……」
榛名「は、はい、雰囲気はそうですけど、あちらは女性のように見えるのですが……!」
蒼龍改二「えっ? あれは深海棲艦じゃないの……?」
敷波「……えっと、見た目は、そうかもしれないけど……」
綾波改二「リ級か、ネ級でしょうか? 重巡クラスに見えますが……」
天龍改二「ああ、雰囲気は重巡だな……けど、装備とか全部剥げてんじゃねえか? おまけに全身ひびだらけでボロボロだ」
コロラド「U.S.Navy っぽくはないわね……誰かしら」
如月「あれは司令官じゃないの? 司令官っ!」タタッ
戦艦水鬼改「提督カ!? シッカリシテ」タタッ
提督?「く……あ、ああ、如月と、ル級か? いったい何が……うお、俺が飛んでる!?」
如月「!?」
戦艦水鬼改「!?」
提督?「? ど、どうした?」
289 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:17:50.72 ID:2hG6NbIAo
戦艦水鬼改「……胸ガ、アル」
提督?「は? ……って、なんだこりゃ? 体が白くなっててひびだらけで……もしかして裸か!?」
如月「し、司令官……これ……」カガミサシダシ
提督?「……なんだこの顔!? 俺また死んだのか!? ってか、女みたいな顔になってる!? なんだか声も高えぞ!?」
戦艦水鬼改「……カラダニハ、サワレルナ。死ンデハイナイゾ」ペタペタ
防空巡棲姫「重巡棲姫ノ見タ目ニ近イネ? 髪型モ似テルシ」
軽巡棲姫「コレハ、重巡棲姫トイウヨリ、提督棲姫ネェ……?」
提督?→提督棲姫「冗談だろ……?」
朧「でも、本当にその通りですよね。体つきも女性のそれになってますし……」
提督棲姫「うわ、アレもねえ!? マジかこれ!!」コカンツカミ
泊地棲姫「女ニナッタノカ……面白クナイナ」ションボリ
提督棲姫「そんなこと言ってる場合じゃねえよ!」
南方戦艦新棲姫「腹ニ、裂ケ目ガアルナ……」
深海海月姫「重巡棲姫ノ名残カシラ……ココカラ艤装ガ生エテタワヨネ?」
榛名「そ、それより、素っ裸になってらっしゃいます。何かお召し物を……!」アセアセ
如月「司令官、足を閉じて。あぐらなんかかいてたらお行儀悪いわ」メッ!
提督棲姫「そんなこと言ってる場合でもねえよ!」
290 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:18:38.84 ID:2hG6NbIAo
山城「っていうか、どういうことよ? こっちの提督が深海棲艦なら、あっちの提督はなんなのよ」
ニコ「……魔神様だよ。そこにいる深海棲艦は、魔神様じゃない……」
提督棲姫「……!」
エフェメラ「その通り。魔神様から、不純物を取り除きました」
如月「司令官を……!」キッ
戦艦水鬼改「不純物ダト……!?」イラッ
ニコ「……」
エフェメラ「そう、その不純物が、魔神様の目覚めを妨げていたのです」
エフェメラ「魔神様の力を覆い隠し、包み込んで封じ込めていた、忌まわしき者……!」
提督棲姫「なんだと? それじゃ、あっちは……あの俺の体が魔神だってことか!?」
エフェメラ「さあ、魔神様、お目覚め下さい。今こそ、世界に破壊と破滅と絶望をもたらし、恐怖によって支配するときです」
提督の体「」ピクン
提督の体「」ビクンビクン…!
ニコ「……この魔力……!」
如月「危ないわ、司令官避難して!」グイッ
戦艦水鬼改「私ガ連レテイク! コレッテ、ヤバクナイノカ!?」ダキカカエ
提督棲姫「ああ、やばいな。あれは俺の体だってのに……やるしかねえのか?」カカエラレ
ゴォオオオッ!!
朧「うわっぷ……!!」
飛龍改二「と、突風が……!」
山城「ちゃんと捕まってなさい!」
軽巡新棲姫「ナンダッテ言ウノヨ、モー!!」
291 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/09(土) 14:19:50.76 ID:2hG6NbIAo
今回はここまで。
保留していた>51に対するニコちゃんの答えは、
>281が回答となります。
>258-259
深海勢は曽大佐艦隊を大破させた点ですでに大活躍していますので、
最後だけメディウムに譲ってあげた感じです。
マリッサはエロ要員としては非常に使いやすくて暴走させすぎないようにするのが大変です。
>260-261
米軍艦モチーフの深海勢なので、ジャパニーズ〜はどうしても言わせたかったネタです。
誰かが「繰り返しはベタネタの基本」と言っておられましたが、その通りだと思います。
>262-263
まあ、ヤられちゃったあとですので……その表現、使えば良かった。
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/09(土) 21:17:53.94 ID:UinDsjOz0
話が大きく動きましたね…。
エフェメラ曰く不純物の深海棲艦の要素が提督の意識ごと分離されて、重巡棲姫の姿は提督の魂の形がそのまま出てきたってことでしょうか。
今や提督は深海棲艦、メディウムが味方する理由はなくなってしまったわけで…。
エフェメラはどうやら時をかける時雨のことは認識していないっぽい?
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/12/11(月) 09:05:58.94 ID:vGCUy6BM0
生き別れの提督に火の粉を振りかける弟!
だがその火の粉は生半可な物ではなかった。
エフェメラによって提督の力は分けられ魔神の力のみが本体に残った。
生まれる深海棲艦の提督、そして暴れ出すエフェメラ。
この事態を深海棲艦やメディウム達、艦娘達はどうするのか?
294 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:24:49.75 ID:kEJEaoCZo
今回はニコちゃんが追い詰められる回です。初登場はこちらの二人。
・ユリア・カタパルト:ゴルファーのような風貌の女性のメディウム。床が斜めに勢いよくせり上がり、遥か遠くに人間をかっ飛ばす罠。
ゴルフクラブを手にした長身の女性。スポーツマンに見えるが酒好きメディウムの一人。眺めのいい景色や、風を感じることが好き。
・ヒサメ・スリップフロア:雪女のように冷気を漂わせた着物姿のメディウム。地面を凍結させて、足を踏み入れた人間を転倒させる罠。
気に入った男は凍らせて飾るのが趣味と宣う、雪女のような女性。掴みどころのない性格で、大人の余裕を見せながらからかってくる。
最初に謝っておきます。出オチ感がひどくてすみません。
続きです。
295 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:25:33.87 ID:kEJEaoCZo
ヒュオォォオオ…!
エフェメラ「……魔神様の、お目覚めです」
提督棲姫「くそ……どんな奴なん……だ?」
ぶかぶかの提督服を着た少年提督「……」チンマリ
エフェメラ「……」
山城「……は?」
オディール「魔神様が……縮んでしまわれましたわ?」
提督棲姫「なんだそりゃ……?」
如月「……やだ、可愛い……」
戦艦水鬼改「確カニ、可愛イコトハ可愛イガ……ソンナコトヲ言ッテル場合カ?」タラリ
ジェニー「しょうがないじゃない、全然怖くない雰囲気だし。なんか、まだ寝てる感じ? 目覚めきってないみたいっていうか……」
キュプレ「うんうん、朝起きてすぐの寝ぼけ眼って感じよねえ」
天龍改二「龍田が見たら一発で墜ちそうだな……」ボソッ
綾波改二「え、龍田さん、ああいうの好きなんですか」
天龍改二「内緒だぞ?」シー
296 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:26:18.03 ID:kEJEaoCZo
提督棲姫「うーん……言われてみれば、ガキのころの俺に似てるかもなぁ……」
如月「やっぱりそうなの? やぁん、司令官の小さいころの姿が見られるなんて!」
大和「ええ、本当に……なんて愛らしい」
提督棲姫「はしゃいでる場合じゃねえよ。おいニコ、魔神ってのはこんな姿なのか?」
ニコ「……」ニヤケセキメン
提督棲姫「なんだあの顔」
マリッサ「なにかしらあ、その絶妙に嬉しそうで恥ずかしいって感じのお顔」
ルイゼット「あの……ニコさん? それはどういった表情で?」
ミュゼ「……あー! 魔神様のこのお姿! わたし、見覚えありますよ!」
ゼシール「見覚えがある?」
ミュゼ「ええ、いままさしく思い出しました! この世界に来る少し前に神殿をお掃除してた時のことなんですけど!」
ミュゼ「かつてはニコさんが魔神様の復活のため、いろーんな素材を集めていましたよね!」
ニーナ「そういえば、そんな時期もありましたね」
ソニア「あっ、私も聞いたことある!」
297 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:27:02.95 ID:kEJEaoCZo
ミュゼ「その時にニコさんが造っていた素体のひとつが、こういう感じの少年だったんですよ!」
ナンシー「えー? それじゃ、ニコちゃんがマスターをこんな感じに造った、っていうの!?」
ミュゼ「そう! その時の素体と、見た目がそっくりなの!」
オディール「そういえば、ミュゼさんはメディウムの中でも古株でしたわね」
ディニエイル「では、あながち嘘でもないと……?」
ニコ「そこまで知ってるってことは……もしかしてミュゼは、あの秘密の部屋に入ったのかな?」カオマッカ
ミュゼ「え? えーっと……あそこが秘密のお部屋だったんですか? えへへ、知りませんでした……」テヘペロッ
オボロ「し、しかし、伝承の魔神様像とはいささか異なりすぎるお姿では……」
ルイゼット「ニコさん? 本当にあなたが、魔神様のお体を、あの姿で造ったのですか?」
ニコ「……ぼくは、魔神様の復活のために、あっちこっちを歩き回って素材を集めたりしたんだよ?」モジモジ
ニコ「メディウムのみんなと一緒に外敵を駆除したり、魂を集めたり……最初は真面目に作るつもりだったさ」
ニコ「でも、魔神様はちっとも目覚める気配もなくて、呑気に眠り続けてるし……ぼくは、その間も頑張ってお世話したんだよ?」
ニコ「……ちょっとくらい、僕を敬ってもいいじゃないかと思ってさ?」イジイジ
マリッサ「ああ、そういうこと。それで『お姉ちゃん』と呼ばせたくて、それに相応しい姿の魔神様を造ったってことねぇ?」ニチャァ…
ニコ「……その通りだよ……」カオマッカデシャガミコミ
298 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:27:47.81 ID:kEJEaoCZo
ヴェロニカ「……ちょっと、いいの? こんな勝手なことして……」アタマオサエ
ハナコ「ニコさんがいなければ、魔神様の復活自体があり得なかったことですし……良し悪しの判断は魔神様に委ねられますよね」
ヴェロニカ「それじゃ、坊やはあの姿を許容したってこと……? それはそれであんまりなんだけど」ガックリ
提督棲姫「そういや、俺と親が全然似てないって、よく言われてたんだが……ニコが作った顔だったから、ってことか?」
戦艦水鬼改「イイ趣味シテルワネ、見直シタワ」グッ!
提督棲姫「親指立てんな」
ヴィクトリカ「んじゃあ、あれが本来のあたしたちの魔神様だったってことか?」
エレノア「でもほら、あのエフェメラも驚いてるっぽいし……」ユビサシ
エフェメラ「……」アッケ
キュプレ「エフェメラの考えてた魔神様とは、全然違うってことかしら?」
朧「それ、おかしくないですか? エフェメラが魔神を蘇らせようとしたのに、全然違う魔神が出てきた、ってことでしょ?」
山城「そうよね? ここまでやっといて、そんな勘違いするかしら」
ブリジット「そ、それよりも、これはエフェメラを討つチャンスでありませんか!?」
アーニャ「待って待って、あの小さい魔神様を見てよ!」
299 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:28:32.22 ID:kEJEaoCZo
少年提督「……」キョロ
ニコ「!」
エフェメラ「!」
少年提督「……」キョロッ
提督棲姫「全然動かなかった魔神が……」
大和「周囲を見回してますね……!」
軽巡棲姫「ナンカ、フラフラシテナイ……?」
カオリ「ほ、本当ですね。足元がおぼつかないというか」
南方戦艦新棲姫「……居眠リシテナイカ? 目ガ半開キ、トイウヨリ閉ジカケダゾ?」
山城「普通に見てて弱々しく感じるわね? あれが本当に魔神の真の姿なの?」
アーニャ「わかんないけど……なんか、ニコちゃんの方を見てるね?」
少年提督「……」ジッ
ニコ「……魔神、様……?」
少年提督「……」テク、テク、テク
提督棲姫「魔神がニコのそばまで歩いてったぞ……大丈夫なのか」
300 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:29:17.40 ID:kEJEaoCZo
ニコ「……」
少年提督「……お姉ちゃん」ニコッ
ニコ「ンヴ……ッツ!!!」ゾクゾクゾクッ!!
那珂「……ニコちゃんが限界ヲタクみたいな顔してる」
ゼシール「げん……? 表現がよくわからんのだが、念願叶って感極まった……と見ればいいのか?」
ニーナ「お、おそらく、そんな感じでしょうね……」
マリッサ「ニコちゃんがあんな顔してるなんて新鮮だわぁ〜」ンフッ
榛名「あんな愛らしい提督にお姉ちゃんと呼んでもらえるだなんて……ニコさんが羨ましいです!」
アーニャ「だよねー! あの魔神様になら、あたしもお姉ちゃんって呼ばれたいなあ!」
キュプレ「ねえねえ! あの二人、くっつけてあげてもいいかな!?」
ハナコ「さすがに魔神様に矢を放つのは不敬ではないかと。すでにお近づきになってますし、あとは若い二人に任せて……」
朧(……親戚のおばさんかな?)
ルイゼット「」コウチョク
クレア「ちょっとー、ルイゼっちがショックで固まっちゃってるよ!?」
山城「まあ無理もないわね。察するに、せめて普段の提督くらい不遜で態度でかくないと魔神って感じがしないんでしょ?」
クレア「よくわかるね!?」
301 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:30:02.68 ID:kEJEaoCZo
提督棲姫「確かに、あの姿じゃ威厳も何も感じられたもんじゃねえしな……」
ヴェロニカ「本当にもう……これじゃ、絡め取っても面白くないわ。坊やもそう思わない?」ウナダレ
提督棲姫「それを俺に言うなよ……」
カオリ「ヴェロニカさんはどうしてこんなに落ち込んでるんでしょう?」
泊地棲姫「ソンナコトモ理解ラナイトハ、オ子様ダナ」フンッ
カオリ「むっ!! わたし子供じゃないですー!」
ヴェロニカ「完全に子供の反応じゃない。意外とあなた、あの子とお似合いなんじゃないの?」ハァ
カオリ「えええ!? い、いえ、私とコーチとはそういう関係は、えっと、そのお」
ヴェロニカ「皮肉も通じないなんて。おめでたいわ」ハァ…
コロラド「そんなことより、いまの事態は一体どういうことなのよ!? なんであの男が若返ったり深海棲艦になったりしてるの!?」
綾波改二「下手に口を出さないほうがいいと思いますよ? 私たち、事情がよく飲み込めていませんし」
蒼龍改二「綾波こそなんでそんなに落ち着いてるのよお……」ナミダメ
302 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:30:47.51 ID:kEJEaoCZo
エフェメラ「そんな……」
提督棲姫「!」
エフェメラ「魔神様が、どうしてそんな、ふざけたことを……子供のような、ふざけた姿に……ありえない」
提督棲姫「そのふざけた格好にしたのは手前じゃねえか……!」チッ
泊地棲姫「ッテコトハ、完全ニ想定外ノ事態ガ起コッテイル、ッテコトネ?」
エフェメラ「この魔力は魔神様のものに違いないというのに……この違和感は、なに?」
ニコ「……違和感?」
少年提督「……エフェメラ」
エフェメラ「!!」ビクッ
南方戦艦新棲姫「ウオォ、イキナリ迫力アル声ニナッタゾ!」
ルイゼット「ああ、魔神様のお声が……!」ウットリ
ヴェロニカ「あら、いい声してるじゃない」キラッ
シエラ「瞬時に立ち直ったのデス……」
如月「この声、司令官が怒ったときの低音の声よね?」
提督棲姫「そうなのか? 自分の声ってよくわかんねえんだけど……」
303 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:31:34.23 ID:kEJEaoCZo
少年提督「汝、愚児に我の力を与え、我を亡き者にせんとしたは、何故ぞ」
エフェメラ「……!」ビクッ
少年提督「汝、我が冥府を彷徨いし時、如何なる献身をも見せぬとは、何故ぞ」
エフェメラ「……そ、それは、存じ上げず……お、お赦しを」
少年提督「赦さぬ」
エフェメラ「あ……!」ビクッ
少年提督「我の意に背く人形を、手下に置く道理なし」
エフェメラ「あ、ああ……っ!!」
少年提督「我の道行きに汝は要らぬ。我の眼前より、疾く失せよ」
エフェメラ「……ア……!」ボロッ
如月「エフェメラが……!」
深海海月姫「勝手ニ壊レテル……?」
エフェメラ「オユルシ、ヲ……マジ……ン、サ……!!」ボロボロボロッ
提督棲姫「自壊、したのか……」
ニコ「存在意義を否定されたんだ。当然だよ」
エフェメラ「」ガシャンッ
全員「「……」」
304 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:32:17.49 ID:kEJEaoCZo
山城「……壮絶すぎる自滅ね」
提督棲姫「それにしても、どういうことだ? エフェメラは、あいつを魔神と認識したからこそ俺を分断したんだろうが……」
提督棲姫「エフェメラが想定していた魔神とは別だったってことか?」
防空巡棲姫「ワケワカンナイ……」
如月「もしかしたら、司令官の考え方の影響を受けてるとか?」
軽巡新棲姫「見タ目ハ超似テルシ、外見ダケナラ無害ッポイヨネー」
時雨「……やれやれ、この理解に苦しむ状況は、いったいどういうことなのかな」ザッ
提督棲姫「時雨?」
少年提督「! 汝は……」
ユリア「ソニア! クレア! 無事!?」
ソニア「ユリアお姉ちゃん!?」
クレア「えっ、来てくれたの!?」
ユリア「来たわよ! 来たけど……なんか見たことない深海棲艦がいっぱいいるんだけど? 魔神様はどこよ?」
時雨「こっちだよ。エフェメラが壊れたと思ったら、提督がまた深海棲艦に……って、少し姿が違うね!? 女性になってる!」
少年提督「久しいな、共に冥府を彷徨いし魂よ」
時雨「へっ?」
305 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:33:04.96 ID:kEJEaoCZo
扶桑「こちらの子こそ、提督……ですよね? 帰りが遅いから気になってきてみたら、どうして提督が子供に?」
吹雪「ちっちゃい司令官が可愛い!!」キラキラキラッ!
ユリア「ちょっとぉ、魔神さんが縮んじゃってるのに、なんで目を輝かせてるのよー!? かっ飛ばすわよ!?」
吹雪「ひえっ!? ご、ごめんなさい!」
電「……本当に、わけがわからないことにになってるのです……」アタマオサエ
初春「簡単に説明するとな。提督が分裂して、一方は子供になって、もう一方が深海棲艦化した上に女性化までしおったんじゃ」ヒョコッ
時雨「……は? 分裂?」
扶桑「深海棲艦……もしかしてこちらの? 確かに雰囲気はそうだけれど、以前、海上で見たあのお姿とは違いますよね?」
電「説明されても、どうしてそうなったのか、さっぱりわけがわからないのです!!」アタマカカエ
マリッサ「電ちゃん、本当だから落ち着いて?」
電「事実であることが落ち着く理由にはならないのです!!」ジダンダ
ユリア「ねえソニア、説明できる?」
ソニア「うーん、とっても簡単に言っちゃうと、そっちの初春が言ってた通りなんだけど……」
ソニア「それから、こっちの深海棲艦たちは、あっちの艦娘と戦ってる間に姿が変わっちゃったの」
ユリア「そうなの……?」
306 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:33:48.26 ID:kEJEaoCZo
初春「まったく、提督は現場を混乱させることばかり……おぬしはもう少し自分自身の制御ができぬのか?」
提督棲姫「確かにその通りだが無理言うな。つうか、お前どうしてそんなに理解が早すぎんだよ」
初春「わらわは早めに出向いて隠れて様子を見ておったんじゃ。でなくば他の者に報告できぬでの」
ヒサメ「その通り。いざとなればわらわも祭りに混ざるつもりじゃったがのう?」
提督棲姫「この出歯亀コンビめ……」
早霜「私も、見ていました。一部始終……フフフ」ヌッ
提督棲姫「フフフじゃねえよ……」アタマオサエ
少年提督「……」フラッ
ニコ「それよりも、魔神様! なんだか、すごく弱っている気がするんだけど……! すぐに休んだ方がいいよ!」
提督棲姫「そうだな……俺が言うのもなんだが、立ってるのもやっとみたいで、倒れそうだぞ? 魔力槽に入れなくて大丈夫なのか」
少年提督「……我らが魂を、無理矢理引き裂かれたが故」
ニコ「引き裂かれた?」
少年提督「我は、かの女の一部なり」ユビサシ
ニコ「一部……?」
提督棲姫「女……って、俺のことか……つか、おんな……いや、いまは確かにそうだけどよ」ムググ
307 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:34:33.54 ID:kEJEaoCZo
少年提督「女。汝もまた、我の一部ぞ」
吹雪「ど、どういうことなんです?」
少年提督「女よ、我の手を取れ。我ら、今再びひとつにならん」ス…
ニコ「魔神様……?」
提督棲姫「ひとつに? 元に戻れる保証はあるのかよ」
少年提督「恐るるな。我の望みは汝が望みぞ……汝の願うがまま、彼の地を治めて見せよ」
如月「ね、ねえ、これって……司令官に、協力しようとしてるの……?」
ニコ「魔神様……? 魔神様は、いったい、どうしようと……」
少年提督「我は……いま、我の望むるは、我の眷属と、我が従僕の安寧……我を召喚せし眷属たる汝が望む、汝らの世界」
ニコ「……ぼくたちの、世界……!?」
少年提督「其は、かの女が自らの安寧を望むと同義……違うか? 我が半身よ……!」
提督棲姫「それはそうだが、いくらなんでも都合が良すぎる。罠を使って人の魂を刈り取るはずの魔神が、そんな殊勝なこと言うもんかよ?」
少年提督「……我は魔神なれど、我の中の魔神ならざる慈悲持つ神も、また我なり。今や汝も、我らのうちの一柱にすぎぬ」
ニコ「魔神ならざる神……?」
提督棲姫「俺が、魔神の一部だと……!?」
少年提督「汝は、我らの欠けたるもの……我らに失われし『目覚め』を持つ魂。汝おらずば、我はまた眠らねばならぬ……」
少年提督「汝もまた、我の力なくして、汝の家族を守護する手立てもあるまい……我は汝、汝は我。いずれも欠けては在世能わず……」
308 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:35:19.00 ID:kEJEaoCZo
提督棲姫「これまで通りをお望みだから、協力しろってか……!?」
少年提督「然り。我はまた微睡む……汝、我の揺り籠となれ。さすれば汝、我のすべてを得たり……!」ガシッ!
提督棲姫「うお……!!」グイッ
ズォォォ…(少年が深海棲艦の腕を掴むと、そのまま引き寄せて深海棲艦と融合し混ざりあっていく)
如月「司令官……!?」
戦艦水鬼改「提督!!」
魔神の声『時の名を持つ艦娘よ……改めて、汝に礼を言おう』
時雨「……!」
魔神の声『そして、我が従僕どもよ……我が眷属たるニコよ……これからも、我と共に在れ……!』
ニコ「魔神様……!!」ウルッ
ルイゼット「ああ、なんとありがたきお言葉……!!」
ズズズズ…(そのまま空間が闇に染まり、凝固した闇が男性の姿……提督の姿に変わっていく)
提督「……」
ニーナ「も、元に戻った……んでしょうか」
泊地棲姫「ヒトマズ、見タ目ハ、ソウダナ……」
309 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:36:02.16 ID:kEJEaoCZo
提督「……いろいろあったが……一応、見た目だけでも元に戻ったのか? 服のサイズもあってるし……」キョロキョロ
提督「とりあえず、お前たちも変わってねえな?」フリムキ
如月「司令官! ちゃんと私たちのこともわかるのね!? ……良かった……!」
ニコ「うん……この世界に来た時に、ぼくが微かに感じていた、魔神様の魔力だ。間違いないよ……!」
戦艦水鬼改「マッタク、人騒ガセナ男ネェ?」
提督「いや、その通りだし当事者だけど、俺もこうなるとは思ってもいなかったんだから、勘弁してくれよ」
大和「ご無事でよかったです! あのままだったらどうしようかと……!」グスッ
ナンシー「だよね! 魔神様が分かれちゃったときなんか、もうどうなるのかと思ったし!」
朧「あれ、メディウムのみんなも戻って欲しかったんですか?」
シエラ「あのちびっこな魔神様も悪くなかったデスけど……今のほうが個人的には落ち着くデス」
ヴェロニカ「私は最初から大人のままでいて欲しかったわよ。何が悲しくてお子様を籠絡しなくちゃいけないのかしら……」ハァ
時雨「というか、僕たちは何を見せられているんだろうね……」
電「まったくなのです……」
310 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2023/12/16(土) 21:36:47.26 ID:kEJEaoCZo
ニーナ「ま、まあ、個人的な感情はさておいても、魔神様が元に戻られたのは喜ばしいことです」
ルイゼット「ええ、本当に……あのような可愛らしいお姿になっても、わたくしたちの身を案じていてくださって……」
那珂「あっ、ルイゼットちゃんも可愛いって思ってたんだ!!」
ルイゼット「あっ!? いえ、そのような不届きなことは」
エレノア「素直になりなさいよぉ、頬擦りしたかったんでしょ〜?」
ルイゼット「エレノアッ!!」
提督「……あの姿になら、いまでもなれそうだな」
全員「「は?」」
提督「こうか……?」
ズズズズ…
提督(少年化)「こんな感じか?」チンマリ
全員「「!?!?!?」」
少年提督「さすがに服のサイズまではコントロールできねえか。しょうがねえな」ブカブカ
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