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デジタルモンスター研究報告会 season2
- 42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 01:29:13.95 ID:rBr5ExBpo
- 今日はお休みか
- 43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 10:36:32.13 ID:Wi2Jc5aYO
- 「やぁ、すまない。待たせたね」
応接室へ、スーツ姿の男性が入ってきた。
「カンナギエンタープライズジャパン」
- 44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 10:50:09.82 ID:Wi2Jc5aYO
- するとそこへ…
「やぁ、すまない。待たせたね」
我々のいる応接室へ、スーツ姿の男性が入ってきた。
「カンナギエンタープライズジャパンCEOの神木だ。待たせてしまってすまないね、前の会議が長引いたもので」
私はCEOに挨拶した。
「お久しぶりです、ケンです。実際に会うのは、最初にデジクオリアとデジドローンのテストをご依頼頂いた時以来ですね」
「ああ、ケン。君のレポートはよく読んでいる。我が社の製品をうまく活用してクラッカーのデジモンを倒したそうだね。嬉しいよ」
リーダーやスポンサーも挨拶をした。
「待っている間、うちの岸部が話を聞いたそうだね。どこまで話したかな」
リーダーは、話の流れを説明した。
CEOは静かに話を聞いていたが、やがて口を開いた。
「なるほど、結論から言おう。クラッカーへの販売規制をする気は毛頭無い」
それを聞いたカリアゲは、ガタっと音を立てて席から立ち上がる。
「なんだって!?そこの美人秘書さんはさっき、ライセンス料金を吊り上げれば応じるって言ってたぞ!?」
だから本人の前で『美人』秘書ってつけるんじゃないよ…
「岸部にそんな決定権は与えていない。部下が勝手に口走ったことだ。一旦白紙に戻そう」
「でぇっ!?な、なんだそりゃ!ズルいぞ!さっきはいいって言ってたのに!」
「彼女の発言は言質として機能しない」
「なんだそりゃ…」
「岸部、あとは私が対応する。お茶の代わりを持ってきなさい」
「は、はい…失礼しますCEO」
カリアゲは不満そうにしている。
私の考えすぎかもしれないが…
このCEO、はじめからこれを狙っていたんじゃないんだろうか。
挑発が得意な岸部にこちらの腹の中を探らせて、本性を暴く。
そして話の流れが不利になったらバトンタッチして、なんやかんや言って白紙に戻す。
そうして一度だけ、話をリセットできるように仕掛けておいたのではないだろうか…。
疑いすぎかもしれないが。
- 45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 11:07:35.99 ID:Wi2Jc5aYO
- カリアゲは納得行かないようだ。
「で、でもよお!そっちだってハッカーに製品を悪用されてマイナスイメージが付くのは不本意じゃねえのか!?」
スポンサーがそれに続けて話す。
「正直に言うが、規制がかかるのは時間の問題だと思うぞ神木くん!デジクオリアが悪用されて社会が混乱してから、君の不本意な形で規制をされることだって考えられる。それが分かりきっている以上、ある程度君の望む形で規制案を盛り込んでおいた方が、のちのち損せず済むと思うがねぇ!」
CEOはふーっと息を吐く。
「私には優秀なハッカーの友人が数多くいる。彼らと区別するために、悪意のあるハッカーをクラッカーと故障させてもらう」
「それはすまなかったね。そうしよう」
「…我々が戦う相手は、クラッカーだけじゃない。我が社のソフトウェアを違法コピーしたり、我が社の特許権を侵害して同様の技術のハッキングツールを勝手に作るような奴が現れることも危惧しなくてはならない」
「ふむ…。もともと違法行為をはたらくクラッカーには著作権侵害など気に留めないだろうからねぇ」
「デジクオリアは、我が社が莫大な予算を投じて苦労して開発したソフトだ。そう簡単にコピーされることはないはずだ。少なくとも、有償ライセンスの料金を払えば誰にでも使用させている今はね」
「今は…か」
「そう。同じものを作り直すよりも、我が社から買ったほうが遥かに安上がりだ。だからクラッカー共も、今は我が社のデジクオリアを正規購入して使用しているだろう」
そういうとこは律儀なんですね。
何に使ってるかは監視してないんですか?
「していない。あえてね」
あえてですか…
- 46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 11:19:41.57 ID:rBr5ExBp0
- 時間が経って自力で作れるようになればそもそも規制は無駄か…
- 47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 11:21:55.67 ID:Wi2Jc5aYO
- 「だが我々が販売規制を行ったならば、クラッカー達は違法コピーソフトを開発して使うようになるだろうな」
そう簡単に真似できるものなんですか?
「可能なはずだ。我々が莫大な予算を投じたのは、根幹となる基礎技術の研究開発の部分だからね。特許を取っている以上、システムの基礎理論は論文で公開している。それを実装しているプログラムは企業秘密だがね…。だからサルマネは言うほど簡単でないが、言うほど難しくもない」
カリアゲが顔をしかめながら答える。
「論文で公開しなきゃよかったんじゃねーか?」
「そうはいかない。基礎理論を公開しなければ、デジクオリアの映像を『カンナギエンタープライズ社が捏造したフィクション映像だ』と疑われても反証できなくなるからね。インチキ技術だと疑われないために必要なことだ」
「うーん…違法コピーされるかもしんねーけどよ、とりあえず販売規制しとけばクラッカーの勢力は落とせるだろ。だめなのか?」
「ああ、駄目だ。販売規制という安直な手段で対策した気になったら、誰もセキュリティデジモン開発に予算を回さなくなる。君達の戦力は育たない。…そんなときに違法コピー品のデジクオリアで戦力強化したクラッカーがデジモン犯罪を仕掛けたら、誰が対抗できる?」
「…あ」
カリアゲは黙ってしまった。
リーダーは苦い顔をしている。
「…それは、そうだな…」
スポンサーは扇子を取り出して、ぱたぱたと扇いでいる。
「ハッハッハ!結論が出てしまったね!神木CEO!この話し合いは君の勝ちだ!降参だ、ハーッハッハ!」
- 48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 11:27:05.24 ID:YQfxTly7o
- 正論ではあるけどこのままでは無駄足だ
- 49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 11:31:40.75 ID:Wi2Jc5aYO
- カリアゲは、はぁーっと溜め息をついた。
「そんな面倒事を引き起こすソフトをよぉ…なんで開発しちまったんだ?こんなことになるなら作らないほうがよかったんじゃねーか…」
「…?君は知らないのか?デジクオリアが元々何をするために作られたソフトなのか」
「ん?デジモンを見れるようにするためじゃないのか」
「いいや。デジタルモンスターそのものが初めて発見されたのは、デジクオリアを使って君達がデジタルワールドを調査したときだろう」
「そういやそうだな…。ん?あれ?え?どういうことだ?分かんなくなってきたぞ?」
要するに…カリアゲ。
因果関係が逆だ。
デジモンを見るためにデジクオリアが開発されたんじゃない。
デジクオリアが開発されたからデジモンを発見できたんだ。
「???あれあれあれ?えっと、じゃあ…デジクオリアが発明された時点じゃデジモンは見つかってなかったのか?」
そうなる。
「じゃあ、デジクオリアって元々なんのために作ったんだ?」
- 50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 11:47:04.81 ID:Wi2Jc5aYO
- そう話しているうちに、岸部さんがお茶をもってきてくれた。
笑顔がちょっと怖い。
神木CEOは、お茶を飲むと、少しだけ目を瞑った。
「…時間が余った。少しだけ、昔話をしないか」
「え?昔話ぃ?なんの?」
カリアゲが首を傾げる。
CEOの提案に、リーダーが答える。
「そうだな…研究が進んできた今、デジクオリアに対する認識を深めるためにも、今一度振り返っておきたい。どうやらデジクオリアの論文を読んでない者もいるようだ」
リーダーはカリアゲをちらっと見る。
「う…すまねえ、詠もうとしたけどアレ難しくってよ…一語一句がよくわかんねえ」
スポンサーはカリアゲを扇子で扇ぐ。
「ハーーッハッハッハ!分からないものを素直に分からないと言えるのは優秀な側の人間だよカリアゲ君達。見栄を張って知ったかぶるような、使いものにならない輩が世の中には大勢いるんだからねぇ!」
「褒められてる気がしねぇ〜…」
CEOはスクリーンにプロジェクターで資料を映した。
「では、改めて振り返ろうか。デジクオリア開発の経緯を」
一同のやりとりを聞いたクルエが、私にひそひそ話をしてきた。
「てかこの人達、なんで敬語使わないんすかねー?」
それは言及するな。
今その…なんか…そういうノリのあれなんだよ…うん。
マジで言及しないで。
- 51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 11:48:35.29 ID:Wi2Jc5aYO
- つづく
- 52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 11:51:55.77 ID:rBr5ExBpo
- 乙
そりゃそうだ敬語使うよな普通w
- 53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 11:52:57.18 ID:TdTZ5h3/o
- 乙
カリアゲさん研究職についてるんだから高学歴なんだよな…?
どう見ても研究より運動タイプな気が
- 54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 18:06:17.74 ID:KtqbIF4bO
- CEOは静かに語り始める。
「数年前…ドイツの物理学者が『魂』の存在を証明したあの日以来、生物学の常識はひっくり返った。永らく機械論的唯物論で説明されてきた生命の営みが、魂という四次元空間上の情報生命体によって制御されていたと解明されたんだ」
スクリーンには、魂の構造を模式化した図が表示されている。
「我々…三次元空間に棲む生物よりも前に、この世界には既に生命は存在していた。我々の五感では知覚できない、『情報空間』とでもいうべき四次元空間的領域に…『情報生命体』がね。我々はこれを魂と呼ぶ」
細胞の模式図と、魂の関係性が図示された。
「原始の地球で、魂たちはタンパク質を使い、己の器である原核生物を作り上げた。厳密に言えばタンパク質というよりは分子、いや…素粒子であえるクォークを媒体とした肉体と呼んだほうが適切だな」
「やがて原核生物は細胞核を得て真核生物へ進化し、動物、植物、菌類…その他原生生物が誕生した。それらは多細胞生物となり、一個体が複数の細胞や魂を持つようになった」
人間の脳の機能局在を示すマップが表示された。
「そうして動物は進化を続け、我々人類となった。人類は脳を発達させて、想像力を獲得し、『心』という自分だけの心の中の世界を生み出せるようになった。それが人類の文明や芸術、宗教が発展してきた理由だ」
カリアゲはぼーっとした目で見ている。
「ほーん…」
CEOは、何ページか資料を飛ばした。
話を巻こうとしているようだ。
「前置きが長すぎたね、すまない。…魂の存在が証明されたとき、我々はこう考えた。…『魂が実在するなら、これまで霊と呼ばれてきたモノも実在』するのではないか?」とね
- 55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 18:21:02.33 ID:KtqbIF4bO
- 「霊ってあの幽霊か?ヒュードロドローっていうオバケの?」
「正しくは『そう言い伝えられている何か』だ」
「?どう違うんだ?」
「当時それらを実際に目撃した者達が、事態を正しく解釈していたのは限らないし、正しく言い伝えられているとも限らない。フィクション作品による誇張でパブリックイメージが捻じ曲げられてもいるだろう」
「あぁー…なんか風で舞った布が月明かりで照らされただけのものを、オバケと見間違えた…って聞いたことあるな。あるいはプラズマがどうこうとか」
「その通り。実際そうであるケースもあるだろうが…、『現代科学ではそうとしか説明できない』故に我々がそうだと決めつけているものでもある」
「え…実際にオバケがいたかもしれないってことか?」
「その可能性があるということだ。そして我々は研究した。世界各地の心霊現象や、土着信仰、シャーマニズムの習慣などをね」
「ふーん…」
「結論から言うと…世界各地のシャーマニズムの習慣が根付いた原点を推測すると、どうやらそこには共通の『何か』が存在しているらしい、ということが分かった」
「共通の何かって?」
「儀式だ」
「儀式…」
「現代において、伝承されている祈祷をやったところで、実際に怪奇現象を起こせるわけではない。だが…それらの原点では、偶然か必然か、何らかの奇跡を引き起こす条件が揃い、実際に引き起こすことに成功したらしいことが分かったんだ」
「あ〜、それを上辺だけ真似てきたけどうまく再現できないって状態が続いてんのか」
- 56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 18:33:56.11 ID:KtqbIF4bO
- 「でもよ、昔の人はどうやってそんな儀式を作ったんだ?」
「…あらゆるシャーマニズムの儀式は『霊視』から始まる。霊とされる何かを目撃した者達から当時の状況を聞き、それを体系化し、人工的に起こそうとしたらしい」
「ありえねえって思うけど…まあ魂があるって分かった今、否定できねーよな…」
「ある素質を持った人物が、精神をトランス状態にし、何らかの所作をすることで…超自然的な『何か』と繋がる。それは世界各地で、神仏とか精霊とか云われるものだ」
CEOは、その儀式を図式化した画像を表示した。
「我々はこれをコンピューター・ソフトウェアで再現することを試みた。…世間からも株主からも、馬鹿馬鹿しいと批判されたよ。それでも多額の予算を投じて、我々は研究を続けた。…そうして、ついに再現に成功したんだよ」
「すげぇ…」
「我々は特殊な人工知能に祈祷の儀式をさせることで、人工知能の『心』を『超自然的な何か』へ接続し、その心象風景を映像として出力することに成功した!」
リーダーが静かに口を開いた。
「…それが、最初期型のデジクオリアか」
「そうだ。デジクオリアは元々、『霊』や『冥界』を観測するために開発したんだ」
- 57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 18:36:19.22 ID:rBr5ExBp0
- 色々怖い…
- 58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 18:43:57.84 ID:KtqbIF4bO
- 「そうして霊視用人工知能が接続された『世界』を広く見回すために、デジドローンを開発した。そして君達に、何か意味のあるものが見えてこないかを調査をしてもらうために協力してもらったんだ」
そうして私が…
デジタルワールドの海底で、クラゲ型デジモン…ポヨモンを見つけた。
「そう、君の功績だケン。…驚いたよ。我々は天国とか地獄と呼ばれる世界で、幽霊と呼ばれる何かを見るつもりでいたんだ。だが実際にそこにいた幽霊は…肉体を獲得し、進化する力を身に着けていた」
あれらには、デジタル「クリーチャー(生物)」ではなく、「モンスター(怪物)」という名を付けさせていただきました。
「君の命名は適切だったよケン。あれらはかつて、世界各地のシャーマン達が目撃に成功した怪異そのものだったのだから。生物というよりは怪物なのだろうね」
カリアゲが驚く。
「え!?じゃあデジモンって幽霊なのか?」
「逆だ。かつて幽霊と呼ばれたものの正体が、何らかの手段で観測されたデジモンなんだ」
「ええ…でもよ、デジモンってデジタルネットワークの世界に住んでるデジタル生命体だろ?なんでインターネットが発明されるより前にデジモンがいるんだ?」
- 59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 18:48:01.91 ID:fL2teLpto
- この社長さん秘書ほど性格悪くはなさそうだ
- 60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 18:48:59.01 ID:ddvZDQAl0
- なんにでもなるなデジモン
- 61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 19:12:41.50 ID:G4CrTY5/o
- この世界好きだあ
ここまで隙間の神の領域が狭められてると宗教も大人しくしてそう
- 62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 19:17:00.96 ID:KtqbIF4bO
- 「思い出してほしい。我々生物は、素粒子を最小単位とする肉体に魂が宿って産まれた生物だ。ならば…他の何か最小単位とした肉体に魂が宿り、生命が誕生する可能性もあるんじゃないか?」
「んー…?まああるとすればあるような…」
「我々人類の脳は多数の神経細胞が結合した、ニューラルネットワークという仕組みで働く生体コンピュータだ。その働きによって生まれるのが『心の中の世界』…。ならば、人間の精神の中に新たな生命が生まれる可能性もあるはずだ。神経細胞が貯蔵するデータを肉体として…ね」
「…データの、肉体…?まさか…」
「そう。かつて人類が目撃した幽霊や精霊の正体とは…『脳神経の中で生まれた、心の中の世界で生きる情報生命体』だったんだ」
「…!」
カリアゲは驚いた顔をしている。そりゃそうだ。
「…うーん。でもよ、一人の脳ミソの中でしか生きられないんなら、ただの幻と同じじゃねえか?」
理解が早いな…。
「人類の脳がクローズドネットワークのままだったらね。しかし、その情報生命体は、魂が元々いた世界…『四次元空間上の情報世界』へ人類の脳を繋げ、行き来できるようになった。狐憑きや霊の憑依と呼ばれる現象…あれは『情報世界』から人間の脳へ、情報生命体が宿ることで起こる現象だ」
「えー…こっわ…」
「デジタルネットワークが発達した現在、世界各地の人工知能はめざましい発達をし、ついに人類同様に『内面世界』を獲得するに至った。機械が心を持つかどうかは別としてね」
「内面世界…?」
「シミュレータと呼ぶと分かりやすいかもしれないね。自動車開発や、新薬開発、気象予報用などに使われるシミュレータだ。ゲームソフトもある意味では『ゲームの中の世界』を模したシミュレータといえるだろう」
「それらの多数のシミュレータの中で…、ゼロイチのデータの肉体を持った生命体が生まれた。そして彼らはかつて人間の心の中に生まれた怪異と同様に、情報世界へ進出していったんだ」
「つまりそれが…デジモンか…!え、じゃあデジモンって、狐憑きみたいに人の脳に取り憑くことがあるのか!?」
「可能性は有り得なくはないが…、デジタルネットワークで生まれた生命体は、人間の脳の内面世界環境には適合しないはずだ。コンピューターの中には侵入することがあるだろうがね」
- 63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 19:24:00.34 ID:ZdYNMxkyo
- ゴーストゲームだと人に取り付いたこと結構あったなあ
- 64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 19:31:29.51 ID:KtqbIF4bO
- え、ちょっと待ってください。
論文は一通り読みましたが、人間の心の中の情報生命体なんてのは初耳ですよ!?
「それはそうだ。何故ならこれはあくまで我々デジクオリア研究チームの中だけの仮説だ。なにせ検証のしようがないだろう。シャーマンをどこから連れてくる?そのシャーマンの霊能が本物だとどうやって証明する?」
…あなた達はどうやったんですか。
「霊能者を名乗る人物達をかき集め、一握りの本物を探し当てた。…それだけで論文を書けるほどの確度はないがね」
…デジクオリア開発秘話にそんな話が…。
「すげーなそれ!世紀の大発見だぞ!古くから妖怪とか幽霊とか言われてたものの正体が、人から生まれたデジモンだったなんで!論文には書けなくてもさ、なんかで発表しろよ!」
カリアゲがそう言うと、スポンサーが口を開いた。
「ハッハッハ!カリアゲ君!それはできないよ!なあ神木CEO!」
「え、なんでだよ!?すげえ発見じゃん!」
「…怪異の伝承は、長い長い伝言ゲームの中で歪められて伝えられてきた。現代ではホラーフィクション作品の題材として、過剰な設定が与えられ、そちらにパブリックイメージが引きずられている」
「ああ…ヒュードロドロー、うらめしやーってやつ?」
「そうだ。デジモンがそれと同類などと発表してみたらどうなるか。デジモンがどんな偏見を持たれ、どんなデマが流れ、どんなパニックが起きるか…想像に難くない」
「あー確かに。デジモンが『妖怪テケテケ』や『口裂け女』、『ハイチのゾンビ』やらと混同視されちゃうのか…クソ、面倒だな…!」
「大衆は忙しい。正しい知識を得ようとせず、声の大きい輩が唱える第一印象だけで物事を決めつける。そうなるくらいなら、我々が今初めて発見した存在として、偏見のない状態から始めた方がいい」
「納得だ…」
- 65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 19:44:53.80 ID:KtqbIF4bO
- 「そうだ。デジモンを勝手に伝説や迷信と結び付けられたら、正しい情報が世間に伝わらなくなるからね。君達がデジドローンとデジクオリアで発見し、記録に残したもの…それが、それだけが。我々人類の、デジモンに対する理解の『全て』だ。それ以外の一切のまやかしは必要ない」
「…すげえ経緯があったんだな。デジクオリアの開発って」
「この研究にどれだけ多額の予算を投じたかは想像に難くないだろう。そして我々は、まだ開発費用の赤字分を回収できていない。研究存続のためにも、ライセンス料金という資金源を自ら絞るわけにはいかないんだ」
その話をすると、スポンサーさんがグスっと鼻を鳴らし、目に涙を浮かべた。
「苦労したんだねぇ…神木くん!ぐすっ、どれだけ大変だったことか…どれだけ世間や株主に後ろ指を指されたか!それでも君達は研究を成し遂げた!素晴らしい!猛烈に感動した!ウオオオォーン!オォーーン!」
マジ泣きしてる!?
ビジネスマンとして何か共感できるポイントがあったんだろうか。
「はーすげえな…。ん…?じゃあよ、昔の人が幽霊と言い伝えたような…『幽霊そっくりなデジモン』がどこかにいるってことか?」
「どうだろうね。デジタルワールドには未探索領域がまだまだ多い。世界の何処かにはいるかもしれないね…。人々が幽霊や精霊として言い伝えた『何か』が」
- 66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 19:51:23.11 ID:KtqbIF4bO
- 「あくまで仮説段階だが…、君達研究グループから送ってもらったデジモンの生態データをもとに、『かつて人が幽霊として認識した』とされるデジモンの想像図をAIに描かせた。見てみるかい?」
「見てぇー!どんなんだろ…はーこえぇ…!」
カリアゲは大ヒットのホラー映画でも見るかのようなテンションだ。
「これだ」
そう言ってCEOが映し出したのは…
https://i.imgur.com/ijQyMCG.jpg
…なんとも可愛らしい?姿だった。
煙の体に、小さな手と顔がついており、頭頂部には小さな火がついている。
「幼年期デジモン…仮称モクモン。こういうのを見つけたら教えてほしい」
「あんま怖くなかったな…」
「それは君がデジタルモンスターの知識を持ち、正体を知っているからだよ。恐怖とは未知から生まれる。何も知らない者が、こいつをいきなり目撃したら、話が違ってくるだろう」
「あーそりゃ怖いかも…」
- 67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 19:54:34.77 ID:rwDZ0jew0
- 怖いとかわいいの中間
- 68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 20:03:32.46 ID:KtqbIF4bO
- 「…そういうことだ。我々はデジクオリア開発にかかった費用を回収しなければ倒産してしまう。販売規制などやって海賊版が溢れたら、カンナギエンタープライズが倒産しかねない。分かってくれたかリーダー」
「…そういう事情があるなら、販売規制の方は諦める。だが一つ聞きたい。CEO…あなたは平和と戦乱のどちらを望んでいるんだ?」
「…かつてドードーという鳥がいた。外敵のいない島で育ったため、逃げる力も戦う力も退化した鳥だ。だがドードーは、島の外からやってきた外敵によって、あっけなく絶滅させられた。君達の言う平和とは、ドードーのような暮らしを指すのか?」
リーダーはため息を付いた。
「…平和は戦って勝ち取るしかない、ということか。理解したよ」
「我々は悪のクラッカーを冷遇することはできない。君達が先程提唱した国際機関を信用することもできない。…だが、君達研究チームのことだけは、秩序を目指す者として信用している。新製品のテスター…という形でなら、優遇しても不公平ではないかな?」
「…それでいい。助かる」
そうして、カンナギエンタープライズジャパンのCEOへの交渉は…
誰も冷遇せず、誰も規制しない。誰のスタートラインも弄らない。
だが、我々研究グループが編成した対クラッカー用セキュリティチームに限り、新製品のテスターを優先的に依頼する。
…そういう落としどころで合意に至った。
- 69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 20:05:36.60 ID:YGzhYMGm0
- これじゃあ文句言えないねえ
やるね社長さん
- 70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 20:09:58.99 ID:KtqbIF4bO
- 研究室で、カリアゲははーっとため息をついた。
「結局、クラッカーと真正面からぶつかり合って勝つしかねえのかー…。あー大変そうだ…」
交渉では一言も話さなかったメガが、カリアゲに話しかけた。
「新製品のテスターというのも、戦力強化としてアテにしていいのか微妙だし…。無駄足だったかな…」
クルエはスマホを弄ってデジモンに関する世間の噂を調べている。
「無駄足かどうかといえば…まあそーかもしれませんねー。モクモンちゃんが可愛かったけど、可愛くない女がウザかったので足し引きゼロですかねー」
「そんなことはない」
リーダーが我々に話しかけてきた。
「戦わなくてはいけないことが分かった…踏ん切りがついた。それが収穫だ」
収穫なんですかそれ…?
- 71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 20:11:00.28 ID:KtqbIF4bO
- つづく
- 72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 20:12:30.63 ID:YGzhYMGm0
- まあ覚悟はできたか?
乙
- 73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/17(月) 20:51:24.19 ID:KtqbIF4bO
- 〜オマケ〜
ちなみに「ヒトの脳から生まれたデジモンがかつて存在した」という話は、くれぐれも他言無用で…と念を押された。
仮にこの話がクラッカーにまで知れ渡ってしまうと…
『ヒトの脳へのハッキングをするデジモン』がクラッカーの手で開発されかねないからだ。
そうなったら…本当に打つ手がなくなる。
クラッカーや独裁国家が、デジモンでヒトの脳へハッキングを仕掛けてくるようになったら、戦いすらできない。
現在、それらの研究データは、カンナギ・エンタープライズのクローズドネットワークの中だけで管理されており、外部から参照されることはない。
しかし、もしもカンナギ・エンタープライズがクラッカーを冷遇したり規制するようになったら、クラッカーは純正品デジクオリアのライセンスを管理するカンナギへデジモンによるサイバー攻撃を仕掛けるかもしれない。
そうして研究データが盗み出されたら、『脳へのハッキング』を試みるようになる可能性がある。
…クラッカーを冷遇できない理由は、自分達が攻撃されないようにするためでもあるのだそうだ。
…あっちもあっちで苦労してるんだな。
- 74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 21:35:58.08 ID:1SHc/9G20
- 都合の良い奇跡も助けも期待できないならやっぱりみんなで地道にコツコツ鍛えてくしかないのかねえ
- 75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 23:20:44.88 ID:zZdoMjNV0
- 出来る限りの協力してくれてるのは分かるんだけどな
- 76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 01:37:01.65 ID:lG7klEu70
- 少数の戦力で生物としてのスペックも物量も圧倒的に上の勢力に挑め
地球防衛軍シリーズ感
- 77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 11:06:11.80 ID:5ob1FvHa0
- コマンドラモンさんが大局左右するくらいの武器作れれば
- 78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 21:45:18.48 ID:j1PXGCEN0
- 続編来てたのか
- 79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 22:13:12.54 ID:AuyxD+E/O
- @セキュリティデジモンの頭数を増やして、パワーアップする必要がある
A相手にセキュリティデジモンの弱点を突かれないように、多様な戦略を揃える必要がある
Bそもそもハッキングデジモンの侵入自体を阻止したり検知する仕組みが必要
C敵の動向を探り、手口の変化に警戒する必要がある
リーダーは、この4項目をプロジェクターに映している。
「我々は、ひとまずこの4つの指針を目指していくものとする。今できることを積み重ねていくしかないだろう。…まずは何から始めようか」
メガが挙手した。
「はじめにやるべきことは…!スカモン大王を食べて大繁殖したマッシュモン達をどうにかすることだ!!」
そう。
先日の戦いで大繁殖したマッシュモンは今、ランドンシーフの中にいるのだが…
餌キノコの備蓄を猛烈な勢いで消費しているのである。
数が数ゆえ仕方ない。
このままではコマンドラモンやピョコモン達にあげる餌も底をついてしまう。
メガが面倒を見ているようだが…
「真っ先にコレなんとかしようよ!!よそに引き取ってもらうか、スパコンをもう2〜3台増強して餌を増やすか!!」
引き取ってもらうか…?でも、どこに。
クルエはSNSでデジモンについて検索しながら答えた。
「マッシュモンは今世間で大人気ですからねー、引く手数多だと思いますよー。デジタルモンスターの飼育端末ほしいって人今でもたくさんいますからねー」
また抽選販売するか?
それも悪くない手ではある。
- 80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 22:19:00.41 ID:NRRDzcv4O
- リーダーは、スクリーンの字を見ながらなにか考え事をしている。
「Bの…ハッキングデジモンの侵入検知…。これをやるなら、具体的にどんな手段がある?既存のセキュリティソフトじゃ検知できないんだろう」
それを聞いたメガは答える。
「だから先にマッシュモンをどうにかーーーー!」
…
デジモンに見張らせて目視で検知すればいいのでは?
「え?」
メガがこっちを向いた。
今大勢いるマッシュモン達を、優先的にハッキングデジモンから保護したい施設・組織のサーバーへ派遣して、見張ってもらうのはどうでしょうか。
メガは手をポンと鳴らす。
「なーるほどー、それなら2つの問題がいっぺんに解決するネ」
- 81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 22:22:26.98 ID:Bj6zesIL0
- マッシュモンペットから労働者へとジョブチェンジ
- 82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 22:24:40.25 ID:JJBjrh190
- ペットだけじゃなくて番犬や盲導犬や警察犬や軍用犬になれる犬みたいだ
- 83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 22:28:59.46 ID:fvNwB2jjO
- スポンサーさーん!
『私をお呼びかな』
今いるマッシュモンを、警備員兼デジタルペットとして派遣するサービスを始めようと思うんですが、いかがでしょうか。
『素晴らしいいいい!イィィンノベェエエエイションだよケン君!客にはアテがある、こちらから声をかけてみようじゃないか!』
よろしくお願いします。
『では、このサービスに名前を付けたまえ!』
な、名前?
デジモン侵入検知サービス、とかでしょうか。
『駄目だ駄目だ!インパクトが弱ぁい!もっとこう、ドカンと来るやつを考えてくれたまえ!』
そう言われても…何がいいかな。
新人のシン君、なんかアイデアはある?
「うーん…サービス…『デジネズミトリ』とかどうでしょう」
デジネズミトリ…
まあ無難な感じでいいね。
カリアゲはなんかある?
「マッシュモン…見張り…!…『見張りまッシュモン』!なんてのはどーお?」
ダジャレかよ!
『素晴らしいいいいい!カリアゲ君、このアイデアに君のネーミング!鬼に金棒だよ!これでいこう!』
いいんですか!?
…そんなわけで、マッシュモン達は、サイバー攻撃から優先的に保護したい組織…
金融・保険業、官公庁、医療などの分野の組織へ派遣されていった(勿論有料サブスクリプションだ)。
寂しくならないように、2体のペアで1セットとした。
デジモンはただのソフトウェアでなく意思をもつ生物なので、コミュニケーションをとってあげてほしいと頼んだ。
…派遣先組織の情シスには、専門の『デジモンテイマー部』という部署が設立され、1〜2人程度の世話係が配備されたそうだ。
- 84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 22:34:42.45 ID:anYaaa0l0
- Big and Bigger, Biggest Dreamer!
夢見るコトがすべてはじまりそれが答えだろ♪
- 85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 22:36:35.98 ID:p8xZJmqOO
- メガは心配そうにしている。
「これで大丈夫かな…。マッシュモンちゃんと働けるかな…。ハッキングデジモンに食われたり、逃げ出したりしないかな…」
まああり得るだろうな。
「うぅ、やっぱガバガバだよなぁ〜…」
ガバガバだな。
だけど、今取れる最善策ではある。
検知サービスの発展も、今後視野に入れていかないとな。
「あとこれ、サブスクけっこう割高だよなぁ…」
餌代がどうもかかって仕方ない。
もっと効率よく、栄養価の高い餌を生成できるようにする必要があるな。
「…でも、こうしていざ動いてみると、新しい課題がいろいろ見つかってくるね。最初はいまいちビジョンがぼやっとしてて五里霧中だったけど、だんだんやるべき事が具体化されてく」
クラッカーとの競争だからね。
石橋を叩いて渡ってたらあっという間に引き離されて追い抜かれる。
失敗するのも覚悟で、いろいろアグレッシブに試していくしかないさ。
- 86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 22:48:39.80 ID:p8xZJmqOO
- リーダーは、スクリーンに例の四指針を映した。
@セキュリティデジモンの頭数を増やして、パワーアップする必要がある
A相手にセキュリティデジモンの弱点を突かれないように、多様な戦略を揃える必要がある
Bそもそもハッキングデジモンの侵入自体を阻止したり検知する仕組みが必要
C敵の動向を探り、手口の変化に警戒する必要がある
「Bはひとまず、今できることはやった。サービスの改善は必要だろうが、クラッカーに対して先手は打てたとみていいだろう」
通報があったらどうするんですか?
「…難しいところだな。コマンドラモンやマッシュモンをけしかけて駆除させられればいいが…戦力が心許ない」
そうなんですよね。
うちのデジモン達、火力不足なんですよ全体的に。
カリアゲがきょとんとしている。
「そうなのか?こないだのスカモン大王戦ではちゃんと敵を倒せてたぞ。コマンドラモンの火力はすげーぜ!」
それは、コマンドラモンが日頃からちょっとずつ爆弾や弾薬を作って備蓄してるからなんだ。
それらが尽きたら攻め手がないんだ。
マッシュモンの毒も、ゲレモンには効かないし…。
「格闘戦とかできないのか?」
コマンドラモンは、基礎代謝量を抑えつつ爆弾で瞬間火力を出すタイプだから、インファイトの格闘戦は苦手なんだよ。
「マジか…こないだはよく勝てたな…」
まあ、爆弾を無駄遣いせず、相手の口の中にぶちこめたおかげで、有効打を打てたからかな。
- 87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 22:50:19.16 ID:gKAXlGK50
- マジでえらいなコマンドラモン
- 88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 23:01:48.20 ID:p8xZJmqOO
- はっきり言って、こないだの戦いでスカモン大王を倒せたのは、弱点を付けたことと、相手が舐めプしたからだ。
次はもう今の戦力じゃ間違いなく勝てない。
「…」
クルエは四指針を眺めている。
「Cって具体的に何すればいいんですかねー?」
今みたいに、戦力の分析をして、次の手を考えることを続けていくことですよ。
「なるほどー。じゃ、あとは@とA…戦力の強化と多彩化ですかー。どうやります?あっちみたいに半人工デジモンを作っていきます?」
クルエの問いかけに対してリーダーは答える。
「やっていくしかないだろうな…。みんな気が進まないようだが…」
カリアゲは苦い顔をしている。
「まあ正直…クラッカーの真似事はやりたくねえよな…やだなー…。それに時間かかりそうだよな。まともに戦わせられるようになるのはいつになるやら…」
「あの!」
新人のシンが挙手した。
「コマンドラモンの武器って、どうやって作ったんです?」
銃はコロモンから進化したときに生えてきたよ。
弾薬は日頃からちょっとずつ作って蓄えてる。
「じゃあ、銃って一度無くしたらもうそれっきりなんですか?」
…どうなんだ?コマンドラモン。
チャットで聞いてみた。
『ぶひんの よびは つくれる』
また作れるらしい。
「じゃあ、コマンドラモンにたくさん銃や爆弾を作って貰えば、マッシュモン達も同等の火力出せるんじゃないですか?」
…!
そう言われると確かに…!
手っ取り早く戦線強化できそうな気もしてくる。
- 89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:04:37.30 ID:Bj6zesIL0
- 頑張ればマッシュモン達が自力で武器や食品作れたりして
工場作って
- 90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:07:30.00 ID:8U3/zpaC0
- もしかして知識さえあれば割と何でも武器作れるのか?
- 91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:10:15.92 ID:/W0KDf4Y0
- 武器とか作らせればいいんじゃない?
マッシュモンの進化先を考えるんだったら、剣や刀とか………。
- 92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 23:10:29.15 ID:p8xZJmqOO
- 「はー…コマンドラモンってスッゲー優秀なデジモンっすねー。武器工場役もできるなんて。クラッカーでもこんな凄い戦力持ってないッスよきっと」
そうだと祈りたい。
「でも、どうやってこんな凄いデジモン作ったんスか?設計した人頭良すぎですよ」
いや、設計したわけじゃないよ。
デジタルワールドで一番賢いディノヒューモンのデジタマを頂戴してきて、産まれたコロモンを訓練したらこうなった。
「…フローラモン?っていうんですか?ピョコモンの前世でしたっけ。戦闘記録見たら、弱そうに見えてけっこう活躍してましたよね。こっちはどうやって?」
フローラモンも特に「こういう風なデジモンを作りたい」って考えはなかったよ。
愛情を込めて育てたらこうなった。
「…あの…。…もしかして…」
…。
「…望み通りのデジモンをわざわざ作ろうとしなくても、拾ってきたデジタマを愛情込めて育てれば…、いい戦力に育つんじゃないですか?」
…確かに。
まさに今、そうなってる。
リーダーはそれを聞いて、はっとした顔をしている。
「…そうだ。そう考えると…、クラッカーは今、逆に不利なんじゃないか?望み通りのデジモンを作ることに固執するあまり、不確定要素を排除しようとして、逆にチャンスを手放している…のでは?」
冷静に考えると…
こっちにアドバンテージは十分ありますね。
- 93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 23:20:53.43 ID:p8xZJmqOO
- この方向性…ワンチャンありますよ!リーダー!
「よし!@とAの案が出たな。コマンドラモンに武器の備蓄を増やしてもらいつつ…!デジタルワールドから、デジタマを集め、愛情をこめて、鍛え、育てる!これでいこう!どうだ?」
なるほど…これなら幾分か気が乗ります。
デジタルワールドの生態系への影響は気になりますが、まあ仕方ないでしょう。
カリアゲも乗り気だ。
「よっし!クラッカーの真似事なんてやめだやめ!こっちはこっちの得意分野がある!愛情という最大の武器がな!」
そう言うカリアゲに対して、クルエは指笛を鳴らしてヒューっと囃し立てた。
「善は急げだ!作戦名…『次世代戦力育成(テイマーズ)』!開始!」
…餌たくさん作れるようにならないと。
ね?スポンサーさん。
『ハッハッハ!スパコンがいくつあっても足りないねえ!予算の確保が大変だあぁ!ハーッハッハッハ!』
- 94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/18(火) 23:22:25.07 ID:p8xZJmqOO
- つづく
どのデジモンのデジタマを狙うか。
案があったらぜひ聞きたい。
- 95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:24:42.38 ID:/W0KDf4Y0
- >>94
極寒地域のデジタマ
- 96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:25:05.92 ID:vHhfEuqF0
- ディノヒューモンのデジタマはもう警戒されてるから次は無理って話してたっけな
生態系とか考慮して自然の中でたくさん死ぬこと前提で子を産むタイプのデジモンからちょっと拝借するとか
- 97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:31:46.35 ID:Bj6zesIL0
- マッシュモンは昔見たこともないスコピオモンに対して怯えてたからマッシュモンの遺伝子を持つスカモンゲレモンズルモンも遺伝子にスコピオモンの恐怖が刻まれてる可能性ありかもしれない
ということでスコピオモンの子孫に対して本能的な恐怖を抱いてくれること期待してスコピオモンのデジタマを狙う
- 98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:38:07.69 ID:j1PXGCEN0
- 前のところは当然駄目だから、別の地域だな海のデジモンからホエーモン
- 99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:38:57.51 ID:GK8bJ6K1o
- やはりここは高潔なスピリットを持つ守護神ジャガモンから
- 100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:41:21.86 ID:BI1IR4QJo
- ディノヒューモンからは盗むのではなく快く譲ってもらう
デジタマもらう代わりに何か好きそうなもの差し上げる
- 101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:45:41.21 ID:nHA+v4Yz0
- 合体と分離を自由に行うことで燃費と戦闘力を両立させるという画期的な生存戦略を生み出したエクスブイモンスティングモンのデジタマを
- 102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/18(火) 23:52:23.46 ID:9vRt0wpE0
- No.1の環境適応能力を持ってたかつてのエレキモンブラザーズの中で一番優秀そうなのからデジタマもらう
- 103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 01:43:44.92 ID:w9awNLfVo
- とりあえず当分のハッカーの主戦力は粘菌系っぽいし物を乾燥させることに長けたデジモンのデジタマを
- 104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 03:41:04.59 ID:8axxOe1Ro
- やっぱ純粋な戦闘力ならNo.1なグレイモンのデジタマかな
- 105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 07:26:52.72 ID:xvdL4VvWO
- とにかく高いDP(戦闘力と基礎代謝量の高さを示す指標値)のデジモンを揃えまくり、グレイモンやジャガモンやスコピオモンを従えて、パワーでクラッカーデジモンを鎮圧すれば万事解決…
…というわけにはいかないのだ。
最も気をつけなくてはならないのは「飼育崩壊」。
我々がデジモンの餌を生成できるペースには限りがある。
そのため、大食いのデジモンを増やしまくったら即座に餌が底をつくだろう。
そうしたら飢えたデジモン同士が共食いを始めて、こちらの手持ちデジモン達全員が全滅することは想像に難くない。
カリアゲがスポンサーさんに「生きるか死ぬかの瀬戸際なんだぞ!スパコンもう10個20個増やせばいいじゃんか!」と言っていたが…
『ハッハッハ!子供心を忘れないのはいいことだよ!ハッハッハ!』
…と、冷や汗混じりの表情であしらわれていた。
予算を無限に引っ張ってこれるなら良かったのだが…
残念ながら、不景気な昨今では大人の事情というものがあり、無制限にバカスカ予算を出してくれる猫型ロボット的な救世主の出現は望めないようだ。
そういうわけで、当面は…
高いDPのデジモンをひたすらかき集める方針ではなく、成長期や、低DPの成熟期を主戦力とした編成を強いられることになるだろう。
…懐事情が厳しいのは、クラッカー側も同じはずだ。
- 106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 07:39:35.43 ID:YvwnKmJt0
- 物事の吸収力が早い幼年期〜成長期に色んなことじっくり教えてコスパ良くしてくしかないか
- 107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 07:40:47.44 ID:i13d1j38O
- さて。
これまでのデジモン観察によって、我々は通常進化、ジョグレス進化以外に、新たな3つの進化の形を発見した。
「パッチ進化」
「デジクロス」
「レベルダウン進化」
というものだ。
簡単に説明すると…
パッチ進化とは、コロモンがコマンドラモンに進化したときのように、「外部からデータ取り込んで進化する」というものだ。
コロモンはコマンドラモンに進化したとき、銃や爆弾、光学迷彩など、明らかにそれまでの爬虫類系統とは異なる形質を獲得した。自然な進化とは言い難いのだ。
あの時コロモンは、飛行型戦闘訓練ボットとコントローラーを食べることで進化したわけだが…
冷静に考えると、あんな栄養にならなそうなものを、餌として食べたわけがないのだ。
すなわちコロモンは、戦闘訓練ボットのデータを吸収して己の遺伝子へ組み込むことで、兵装のデータを獲得したのだ。
この進化を我々は、「パッチ進化」と命名した。
パッチ進化の発見によって、これまで未解明だった『軟体型デジモン(サンゴモン)が、どうやって植物の形質を獲得して植物型デジモンへ進化したのか』や『植物型デジモンが、どうやって菌類型デジモン(マッシュモン)へ進化したのか』といった疑問を説明できるようになった。
サンゴモンが植物のデータを取り込んでパッチ進化したのが植物型デジモン。
植物型デジモンが菌類のデータを取り込んでパッチ進化したのがマッシュモンということだ。
パッチ進化は、様々なデジモンのルーツを説明可能となるだろう。
- 108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 07:44:08.57 ID:Mr4XV8za0
- 戦力強化は必要なのにあんまり強いデジモンは採用できなくて頭数もそんなに増やせないジレンマ
- 109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 07:47:00.42 ID:y9zVmxsCO
- ジョグレス進化とは、ジャガモンがやったような「2体以上のデジモンが完全に融合し、元に戻れなくなる進化」を指す。
当初は何がどうなればデジモン同士の合体ができるのかわけがわからなかったが…
どうやら複数のデジモンが、同次にパッチ進化をして、互いのデータを互いに吸収し合うことで一体化するという仕組みらしい。
ようはジョグレス進化は、パッチ進化の発展型なのだ。
デジクロスとは、エクスブイモンとスティングモンがやったような、「分離して元通りの個体に戻れる」タイプの一時的な合体のことだ。
当初我々は、パイルドラモンもジョグレス進化のひとつとして考えていたが…
合体したらそのままのジャガモンと、自在に分離・変形できるパイルドラモンは、明らかに異なる合体プロセスに基づいているのだ。
そういうわけで、一時的な合体を「デジクロス」と呼称し、ジョグレス進化と区別することにした。
デジクロスは、凄まじくエネルギーの消耗が激しいようで、短時間しか合体していられない。さらに分離後には疲労困憊の腹ペコ状態となる。
無理もない話だ。
宇宙から無限にエネルギーが供給されて無限に戦闘継続できる…というわけにはいかない。
成熟期2体の体から無理矢理レベル5デジモン相当のエネルギー出力を捻出しているのだから、無理があるといえば無理があるのだ。
だが、「一時的な戦闘力強化」という仕組みは、この上なく合理的だ。
喉から手が出るほど欲しいが…いかなる仕組みで実現しているのかは未解明だ。
- 110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 07:50:17.56 ID:1clJoE2jO
- 最後の「レベルダウン進化」は…
ホエーモンやゲレモンがやったような、進化だ。
進化、といっても…
デジモン固有の、一個体の成長に伴う遺伝子変化のことではない。
次世代の個体を産むことによる、遺伝子変化…。我々の世界の生物の「進化」に近い意味合いの方の「進化」だ。
こちらは多少説明が難しいので…
「ホエーモン」の海での戦いと進化の映像を今一度見直して、理解を深めていこう。
- 111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 08:06:06.66 ID:sNX/bD/Do
- クラッカー側は共食いとかお構いなしで高DP揃えまくったりして
- 112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 08:10:52.33 ID:/G9uhTqTO
- つづく
- 113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 08:14:40.44 ID:sQQdVS4q0
- どんな進化があるかは研究チームも把握できてるけどデジタマから愛情もって育てる方針だとどんな進化するかなんて人間が決められないのよね
デジモンの自由意思に任せた方向の進化の方が強いんだろうけど
- 114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 08:22:24.07 ID:3T+38/vho
- 結局は
・良くて成長期まで
・そんな何匹も飼えない
・お金ない
という条件で戦力強化しなきゃならない
うーんメタルスライムでも狩ってレベル上げるか!
- 115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 08:35:23.43 ID:FTfmq7YWo
- 人間の歴史では戦力差を戦略戦術で覆してきたけどデジモンに人間の兵法当てはまるのか分かんないしデジモンの適切な動かしかた人間はまだ誰も知らないよな
- 116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 09:38:41.52 ID:2CtRW68z0
- エネルギー供給が重要な問題なら、ジュレイモンのデジタマでどうにかならんかなあ 太陽光はどうにか持ってくるとして
それが無理でも単純な食事以外でエネルギー摂れるようなパッチ進化とかさせられたりしないんかな
- 117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 10:20:06.59 ID:H+g9S9Eb0
- とりあえずは成長期までしか進化させられないって前提で成長期でも高い能力秘めてそうなデジタマゲットしないとダメなんだよね
成長期時点で飛行能力が付くこと期待して空を飛びたいって欲望が強いあのピヨモンが生んだデジタマ狙ってみるとか
- 118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 10:59:48.02 ID:waIQufnso
- コマンドラモンは格闘できないというなら格闘を出来るようにするとか
武術とか剣術とか軍用の格闘術お勉強させて
- 119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 11:34:45.14 ID:HVZSmKI4O
- 変わり種で言えばポンチョモンのデジタマ欲しい
頭のいい相手には意味わからんものをぶつければいいんだ
- 120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 11:38:35.47 ID:SrR+W8kf0
- 自然界のデジモンは子孫繁栄が主目的なんだから言葉が通じて子孫途絶えさせないようにしてやると約束出来れば案外快くデジタマくれるかな
- 121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 15:58:33.66 ID:9wxxp0tro
- デジモンシリーズのデジモン達は敵味方問わず人間かデジモンの欲望を糧にして強くなることがよくあるけど
目的のために作られたスカモン達は人間の欲望はあっても自分の欲望は持っているのか
- 122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:25:49.24 ID:y5GlZCe4O
- かつて森のエレキモンが川や海で生活するようになり、ルカモンに進化したことがあった。
研究員の一人が、ルカモンのその後を観察したら、とても興味深いことになったと報告を上げてきた。
さっそく見てみよう。
ルカモンは海へ進出し、海で狩りをしながら生活していた。
超音波によって敵デジモンを痺れさせてから、噛みつきで仕留めるのがルカモンの戦術だ。
肺呼吸であるがために長時間潜水してはいられないが、陸上で培った強靭な骨格や、高温性によって高い運動能力を維持する仕組みによって、生存競争では優位に立っていた。
ルカモンは子供を産んだ。なんと、掟破りの卵胎生だ。
デジタマではなく、幼年期デジモンを直接産んだのである。
産まれたのはウパモン。両生類型の幼年期デジモンだ。
- 123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:26:31.87 ID:y5GlZCe4O
- ルカモンの胸部にはポケットがあり、幼年期デジモンはそこへ潜り込んだ。
息継ぎは大丈夫なのだろうか…と思ったが、なるほど両生類型デジモンなら、子供のうちは鰓呼吸ができるから溺れないのだ。
これは面白いことになった。イルカ型の水生動物型デジモンなのに、幼年期デジモンが両生類型の特徴へ回帰し、母体は有袋類の特徴を獲得した。
現実の動物の特徴から逸脱した形質を獲得した、デジモンらしい破天荒な進化である。
やがて、ウパモンはオタマジャクシ型デジモン、オタマモンへ進化した。
これは意外だった。てっきりゴマモンあたりの水生哺乳類型デジモンへ進化すると思っていたのだが。
そう…これがデジモンだ。
かつてシーラモンが、一世代で肺呼吸を獲得したように。
ルカモンの子供は、一世代で鰓呼吸を獲得したのである。
ルカモンの子供であるオタマモンは、かつて我々がサバンナで見たことのある、ベタモンの兄弟だった個体群に比べて、はるかに戦闘能力が高かった。
水中をスイスイと高速で泳ぎまわり、同じ成長期のスイムモンを捕食してしまうことも多々あった。
どうやらこのオタマモンは、両生類型というより、「鰓呼吸の哺乳類型デジモン」らしい。ややこしくなってきたぞ…!
- 124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:27:16.02 ID:y5GlZCe4O
- さて、そんなルカモンだが…
ある時、二枚貝型成長期デジモンであるシャコモンを食べまくっていたときに、ルカモンは目をつけられた。
タコ型成熟期デジモンであるオクタモンと、イカ型成熟期デジモンであるゲソモン、そして…二本の強い腕と強い顎を持つ、巻貝型成熟期デジモン、シェルモンに。
この三体の軟体型デジモンは、オクタモンをリーダーとした「海のギャング」と呼ばれる強力な捕食者集団であった。
遊泳能力の高いゲソモン、硬い守りのシェルモン、そして知能の高いオクタモンのチームワークにかかれば、シードラモンのような強力な水棲デジモンですら餌食となってしまう。
恐るべき智略で狩りを確実に成功させる、危険な集団だ。
ある日、オタマモンが海底で狩りをしているとき…
砂の中を潜って迫っていたシェルモンが、突如オタマモンの目の前に出現し、一瞬でオタマモンを丸のみにしてしまったのである。
我が子が食われたのを見て激高するルカモン。
シェルモンへ一直線に襲い掛かった。
そこへ、横からゲソモンが飛んできて、ルカモンにタックルを浴びせた。
ルカモンは少しダメージを受けたが、軟体型デジモンのタックル程度では、頑丈な肉体はそうそう傷つかないようだ。
- 125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:28:06.61 ID:y5GlZCe4O
- ゲソモンとシェルモンの二体を相手に善戦するルカモンだったが…
こっそり忍び寄っていたオクタモンに絡みつかれた後、頭部に空いた呼吸孔へ粘着質な墨汁を注入されてしまった。
急いで陸に上がろうと逃げるルカモン。しかし、オクタモンに加えてゲソモンに絡みつかれ、おまけにシェルモンにもしがみつかれてしまった。
そのまま海底へと引きずり込まれてしまうルカモン。
オクタモンは、ルカモンが肺呼吸であることを見抜いたのだろうか…?
このままルカモンを溺死させる気だ…!
絶体絶命の状況で、ルカモンの体は…
突如、光り輝いた。
進化の輝きだ。
全長2mほどだったルカモンの肉体は、一気に15mの巨体へと変わった。
頭部は硬質の外殻で覆われており、口もでかくなった。
これはイルカというより…マッコウクジラだ!!
これはとても珍しい…!
ルカモンは、スコピオモンへ進化したスナイモン以来となる、単独でのレベル5への進化に成功したのだ。
鯨型デジモン…ホエーモンは、全長15mのビッグサイズだ。
これだけの図体差を見せつけられたら、さすがに敵わないと思ったのだろう、ゲソモンとオクタモンは死に物狂いで逃げた。
だが、移動が遅いシェルモンはホエーモンに一口で丸のみにされた。
恐れをなしたゲソモンは、岩山の隙間に潜り込んで隠れた。
だがホエーモンは、ルカモン時代よりもさらに強大になった超音波攻撃を、爆発的な威力で岩山に向かって放った。
岩山は一気に吹き飛び、轟音とともに爆発した。
大量に沸き立つ泡、地面をえぐり舞い散る砂。
それらが止んだとき、こなみじんに吹き飛んだゲソモンの断片がそこにわずかに残っていた。
- 126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:29:38.61 ID:y5GlZCe4O
- 明らかに桁違いの戦闘能力である。
リーダーのオクタモンは、必死に逃げている。
命乞いが通じる相手ではないのだ。逃げるしかない。
だがホエーモンは、泳ぐスピードも圧倒的だ。
オクタモンは、どんどん距離を詰められていく…!
その時。
ホエーモンは突如、動けなくなった。
岩場に乗り上げてしまい、座礁してしまったのである。
オクタモンは、浅瀬の方へ逃げていたのだ。
そして、子供を喰われたことで頭に血が上ったホエーモンは、岩場に気づかずにオクタモンを追跡してしまった。
そして…
オクタモンの策略に引っかかり、座礁したのである。
ホエーモンが動けない間に、オクタモンは遠くへ逃げていく。
遠くというか…さらに浅瀬のほうへ。
なんということだろう。オクタモンはそのまま、河口を登り、川へと逃げて行ったのである。
淡水でも生きていけるというのだろうか?
ホエーモンは、死に物狂いで暴れた。
そして…
先ほどの超音波攻撃によって岩場を粉砕して吹き飛ばすことで、脱出に成功したのであった。
ホエーモンを座礁させることで逃げおおせたオクタモンも大したものだが…
そこから自力で脱出したホエーモンも大したもんである。
- 127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:32:19.21 ID:y5GlZCe4O
- その後のホエーモンは、かつてのスコピオモンを彷彿とさせる暴れっぷりを見せた。
その巨体を維持するために、毎日猛烈な数のデジモンを捕食しまくった。
ホエーモンの恐ろしさに、海のデジモン達は逃げ惑った。
かつてのジャガモンのように、太刀打ちできる対抗戦力は、いつか現れるのだろうか…?
しかし、その目立つ巨体はやがて警戒されるようになり、海のデジモン達はホエーモンの接近を察して避けるようになった。
ホエーモンは得られる餌の量が減っていき、どんどん痩せていった。
やがて、ホエーモンは子供を産んだ。
かつてと同じウパモン、そしてウパモンが進化したオタマモンだ。
順調に育ったオタマモンは、やがて成熟期へ進化した。
我々は、それらがルカモンに進化すると想像していたが…
なんと驚くべきことに、オタマモン達は直接ホエーモンへと進化したのである。
- 128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:33:12.92 ID:y5GlZCe4O
- まさか一気にレベル5になったのか!?と思ったが…
このホエーモン達はレベル4…つまり成熟期デジモンと判定された。
体長は、15mある親よりもスケールダウンし、7mほどである。
親の半分ほどではあるが…それにしてもでかい。
おそらく基礎代謝量はグレイモン以上だろう。
もしかしたら、あのスコピオモンにすら勝てるかもしれない。
そうしてレベル4のホエーモン達もまた、海の覇者として君臨した。
ただし、親と違ってそれほど狂暴ではない。
食う餌の量も、そりゃ並みのデジモンに比べれば格段に多いが…親よりもずっと少ない。
超音波攻撃の威力も、親に比べれば控えめだが、それでもルカモンより格段に増していた。
だが、親の劣化版というわけではない。
過剰な筋力を削減した分、空腹に強くなったのだ。
必要以上の過剰戦力を得てしまったがために、四六時中死に物狂いで餌を探し回り、飢えに苦しんでいるレベル5ホエーモンに比べて…
それをスケールダウンさせて戦力低下したようなレベル4ホエーモンの方が、はるかに安定した生き方ができていた。
やがて、レベル5ホエーモンは姿を消した。
どこか我々のデジドローンでは観察できない領域へ泳いでいったのだろうか。
あるいは、どこかで骸となっているのだろうか…。
- 129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:33:56.57 ID:y5GlZCe4O
- さて。
今回の観察で、最も目を惹いたのは…
レベル5ホエーモンの圧倒的な戦闘能力。
…ではなく。
「レベル5デジモンが、スケールダウンして、レベル4として最適化された」という現象である。
世代を超えたレベルダウン現象だ。
人によっては、これを「弱くなったのだから退化だ」と感じるかもしれないが…
私個人の主観でいうならば、これは「進化」だ。
デジモンの個体としての進化ではなく、遺伝子としての進化、という意味合いの方だ。
ホエーモンというレベル5デジモンの優れた点を引き継いだうえで、無駄を省いてダウンサイジングし、成長期から直接進化できるようになったことは、環境への更なる適応といえるだろう。
- 130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:34:45.34 ID:y5GlZCe4O
- この「レベルダウン進化(仮称)」だが…
実は、陸上デジモンでも同じ例が目撃されている。
「ゴキモン」と「ヌメモン」だ。
ゴキモンはかつて、ゴキブリ型のレベル4デジモンだった。
レベル4なのだから、それなりの戦闘力と基礎代謝量があったのだが…
主に分解者として他のデジモンの糞や死骸を食べるゴキモンには、逃げ足さえあれば、戦闘力など不要だったのである。
そうしてゴキモンの子供達は、レベル3(成長期)にして、親と同じ姿に進化したのである。
戦闘力は親よりも低下したし、体のサイズも小さくなったが、逃げ足は親に負けず劣らず速い。
そうしてレベル3にレベルダウン進化したゴキモンは、レベル4の頃よりもはるかに広い生息域へ進出できるようになったのである。
ゴキモンはシンプルな例だが…
ヌメモンはさらに面白いことになっていた。
我々が一番最初に観察したデジモンは、ヌメモンだったわけだが…
湿地のヌメモン集落のその後を観察していた研究員がいたのだ。
次は、彼が記録した、ヌメモン一族のその後を紹介しよう。
- 131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 20:37:40.45 ID:sQQdVS4q0
- そういやハーメルンではこの話してたけどここではしてなかったか
- 132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:38:56.82 ID:y5GlZCe4O
- ヌメモンはレベル4のデジモンであった。
かつてはワームモンなどの弱いデジモンを捕食していた時期もあったが、陸上のデジモン達のパワーインフレはどんどん加速していく。
ヌメモンのような弱いデジモンは、戦いではもうついていけなくなった。
そこで、ヌメモンたちは開き直ったのである。
「戦いに勝てないなら、戦闘能力など無くしてしまってもいい」と。
いつしかヌメモンは、ゴキモン同様に、レベル3のデジモンとなっていた。
ホエーモンの例でも目撃された、レベルダウン進化である。
レベル4だった頃にわずかにあった戦闘能力を完全に捨て去り、代わりに強靭な胃腸と繁殖能力を発達させた。
その結果ヌメモンは、「だいたいなんでも食える」ようになり、レべル4になるのを待たずしてウジャウジャ殖えまくるようになったのである。
- 133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:40:19.44 ID:y5GlZCe4O
- かつて、グレイモンやティラノモン達が森林を焼き払ったことがあったが…
木々の燃えカスは、ヌメモンたちによって食われ、きれいさっぱり片づけられた。
ヌメモンはとても嗅覚がよく、デジモンの死骸や排泄物を見つけると、すぐに寄ってきて食べてしまう。
嫌気性の細菌がウジャウジャ湧いていようがお構いなしだ。ヌメモンの胃はおそらくボツリヌス毒素ですらきれいさっぱり消化してしまうだろう。
そんなヌメモンにも弱点があった。
それは、身体が乾燥に弱いとう点である。
湿った皮膚を維持しなくてはならないため、カンカン照りの日には、日陰に避難するのが間に合わずに、熱射病になってそのまま干からびてしまうことがままあるようだ。
そんなある時、レベル3のヌメモンは、レベル4へ進化した。
カタツムリのような貝殻をもった、カラツキヌメモンである。
レベル4だけあって、この殻はとても硬い。
レベル3デジモン程度の攻撃では傷一つつかなかった。
そしてこの殻は、カラツキヌメモンを乾燥から護った。
強い日差しにさらされたときは、殻にこもることで水分の蒸発を防ぎ、日が暮れるのを待つのである。
そうして乾燥に強くなったカラツキヌメモンは、生息分布を広げ、サバンナ等への進出を試みた…。
- 134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:43:07.00 ID:y5GlZCe4O
- しかし。
レベル4になるまで殻を獲得できず、レベル3まではヌメモンのような乾燥に弱い身体だ、という進化系統のままでは、真の意味でサバンナで「暮らす」ことはできないのである。
そこでカラツキヌメモンは、再びレベルダウン進化をした。
レベル3ですぐにカラツキヌメモンへ進化できるようにしたのだ。
さらに、幼年期の系統も一新した。
幼年期レベル1は、泡型デジモンのバブモン。
ワックス質の泡を纏うことで、軟体の体を乾燥から護る。
幼年期レベル2は、餅?に似た姿のモチモン。
身体の外側は焼けた餅の表面のように乾いた皮膚で覆われており、体内を乾燥から護る。
そしてレベル3でカラツキヌメモンとなるのである。
このように、幼年期のうちから乾燥に強くなり、成長期ですぐにカラツキヌメモンになることで、サバンナや乾燥地帯へ進出することに成功した。
代わりに、殻の硬度はレベル4だった頃よりも脆くなった。
レベル3の哺乳類や爬虫類型デジモン… ギザモンやガジモンに爪や牙で攻撃されたら、破砕されてしまうこともある。
- 135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:46:18.66 ID:y5GlZCe4O
- そういった捕食者に対して、カラツキヌメモンがとった対応は…
マッシュモンのように毒素を持つことや、個々の戦闘力を底上げすることではない。
『ボス』を作ることだった。
そうして出現したのが、カラツキヌメモン達の親玉、モリシェルモンである。
レベル3のカラツキヌメモン達の中で、もっとも優秀な個体がレベル4のモリシェルモンへ進化する。
モリシェルモンの体長は3mほどもある。貝殻はカラツキヌメモンのヤワな装甲とはうってかわって巨大で頑丈だ。軟体動物デジモンではあるが、体内には軟骨のような支えがあり、重い体重でありながら高い運動能力を発揮できる。
二本の強い腕で敵をうちのめすことができるし、トゲの生えた殻にこもって回転することで攻防一体の突進攻撃もできる。
外敵が、弱いカラツキヌメモンを狙って狩りをしていると、カラツキヌメモン達が発する恐怖のフェロモンを感じ取り、回転する巨大な貝殻が飛来して敵をぶっとばす…ということだ。
直近モリシェルモンを見たときは、コカトリモンに瞬殺されていたので、あまり強い印象がないかもしれないが…
ヌメモン系統としては珍しく、まっとうに強いデジモンなのだ。
…獰猛な上に知能は低そうなので、飼いならすことは難しそうだが。
- 136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:47:02.15 ID:y5GlZCe4O
- そんなモリシェルモンの主食は、なんと野生のマッシュモンである。
身体を毒素で守ることで、外敵から捕食されなくなり、どんどん増えていたマッシュモンだが…
ヌメモン時代に獲得した強靭すぎる消化器官をそのまま受け継いでいるモリシェルモンは、その毒素を消化可能になっていた。
モリシェルモンにとって、マッシュモンなど、捕獲しやすい餌にすぎない。
そうして、ヌメモンがモリシェルモンになるまでに、2回のレベルダウン進化を遂げているのだ。
近年では蜘蛛型デジモンのドクグモンがレベル3にレベルダウンした、コドクグモンという種も発見されている。
レべル5にならずして、レベル4デジモンの先へ進めるこの現象は…
進化の袋小路を突破することができるのかもしれない。
- 137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:52:53.88 ID:y5GlZCe4O
- …
さて。
以上がレベルダウン進化についての報告だ。
それはさておき…
ホエーモンから命からがら逃げたオクタモンを、その後しばらく観察してみた。
https://i.imgur.com/5r10P00.jpg
タコ型デジモン、オクタモンは、淡水にこそ適応できたが…
海のハンターとして暴れまわっていたオクタモンはそこそこ高いDPを持つ。
川の低カロリーな餌では、空腹が満たされないようだ。
オクタモンは、陸上への進出を試みたが…
どうやら陸上では呼吸ができず、その軟体ボディを支えることもできないらしい。
落胆するオクタモン。
海には絶対戻りたくないようだ。
どうするのだろうか…
シーラモンのように子供を残すのか?
- 138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 20:56:55.84 ID:y5GlZCe4O
- 川の中で頭を抱えたオクタモンは…
突然絶叫した。
凄まじい声だった。
海のデジモンに声帯などないとばかり思っていたのだが…
空気を震わすような大絶叫を発した。
そしてオクタモンの肉体は、光り輝き…
異様な姿へ変貌した。
https://i.imgur.com/qnoNZmD.jpg
- 139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 20:59:37.77 ID:2CtRW68z0
- モリシェルモン、しっかり飼育が難しいって言われてる
今回出た中だと一番飼育に向いてそうなのはなにげにオクタモンだよなあ…… とか書こうとしてたら何だこれは知らないぞ!?
- 140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 20:59:49.92 ID:sQQdVS4q0
- 面影一切ねえ…
- 141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/19(水) 21:03:04.81 ID:y5GlZCe4O
- な、なんだ、これは…?
タコのデジモンというより、所謂タコ型宇宙人のようなデジモンへと進化した。
大きな頭部は、まるで人間の脳のようにたくさんの皺が刻まれている。
人のような両腕を持ち、右手には光線銃のような武器を持っている。
たくさんあった筋肉質なタコ足は、ほっそりとした形状になり、細い胴体を支えている。
インベーダーのような姿のデジモン…ベーダモンは、ゆっくりと川から陸上した。
とても強そうには見えないが…
レベル5デジモンのようだ。
スコピオモン、ホエーモンに続き、独力でレベル5への到達に成功した3体目のデジモンとなった。
しかし、レベル5の割に、DPはかなり低い。
元のオクタモンより一回り低いDPだ。
どういうことだろうか…
レベル5になれば必ず強くなるというわけではないのだろうか?
ともかく、スペック上は史上最弱のレベル5デジモンであるベーダモンが…
これからどのように生きるか、見ものである。
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